JP4941163B2 - ホログラム記録装置及びホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法 - Google Patents

ホログラム記録装置及びホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラム記録媒体に情報レーザ光と参照レーザ光とを照射することによりデータの記録を行うホログラム記録装置及び前記ホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法に関する。
光ディスクへ記録するデータの容量を大きくするため、ホログラム記録媒体へ多重記録を行う研究が進められている。現在、ホログラム記録媒体へのデータ記録方法には大きく分けて2光束干渉法とコリニア方式の2つがある。2光束干渉法によるホログラム記録は、例えば特許文献1に示されているように、記録データを2次元の2値化データに変換したデータにより空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)に明部と暗部とからなる2次元情報を表示させ、この空間光変調器にレーザ光を透過させることで情報を含んだレーザ光(以下、情報レーザ光という)を作成し、この情報レーザ光と波長及び光路長が情報レーザ光と同程度で情報を含まないレーザ光(以下、参照レーザ光という)とを、互いに異なった角度でホログラム記録媒体のデータ記録箇所へ照射することにより、データ記録箇所で干渉させて干渉縞により記録を行う方法である。
この2光束干渉法によるホ口グラム記録においては、情報レーザ光と参照レーザ光とが交錯する箇所であるホログラム記録媒体のデータ記録箇所において、情報レーザ光と参照レーザ光が充分に干渉する必要がある。言い換えると、情報レーザ光と参照レーザ光とは波長が同一である上、光路差をレーザ光の可干渉距離(コヒーレント長)より充分短くする必要がある。
ホ口グラム記録に使用するレーザは、通常半導体レーザであるが、近年半導体レーザは進歩しているとはいえ、ガスレーザと比較するとコヒーレント長は短く、経時的にコヒーレン卜長が変化しやすい。また近年、ホログラム記録において使用するレーザ波長が短くなる傾向にあり、短波長化によってコヒーレント長はさらに短くなっている。そのため、情報レーザ光と参照レーザ光との光路差が充分小さくなるよう装置内のレーザ光源や光学部品の配置の設計及び調整を行わないと、記録精度のよいホログラム記録装置を得ることができない。
特開2004−69771号公報
しかしながら、光路差を充分小さくするようレーザ光源や光学部品の配置を調整するには限界があり、安価な半導体レーザはコヒーレント長が短いためこのような半導体レーザを使用したホログラム記録装置は調整が非常に困難である。この問題に対処する方法として、コヒーレント長が充分長い半導体レーザを使用する方法が考えられるが、このような半導体レーザは高額のため装置のコストUPを招くという問題がある。また、安価でコヒーレント長が短い半導体レーザを共振器によりコヒーレント長を長くする方法が試みられているが、共振器を用いてもコヒーレント長を充分長くすることはできないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ホログラム記録装置にコヒーレント長が短い半導体レーザを使用した場合であっても、容易に情報レーザ光と参照レーザ光との光路差をコヒーレント長より充分小さくするよう調整することができるホログラム記録装置及びホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法を提供することにある。
請求項1記載のホログラム記録装置は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上に、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変える光路長可変手段と、参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光をホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射し、ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光をフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する信号から回折光の強度を算出すると共に、ホログラム記録媒体のデータ記録領域の透過光を別のフォトセンサにて受光し、別のフォトセンサが出力する信号から透過光の強度を算出し、算出した回折光の強度と透過光の強度とから回折効率を算出する回折効率測定手段と、光路長可変手段により情報レーザ光又は参照レーザー光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体の記録箇所を変えてデータ記録を行い、回折効率測定手段によりホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう光路長可変手段を制御する最適光路長設定手段とを設けたことを特徴とする。
請求項2記載のホログラム記録装置は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上に、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変える光路長可変手段と、参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光をホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射し、ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光をフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する信号から回折光の強度を算出すると共に、ホログラム記録媒体のデータ記録領域の透過光を別のフォトセンサにて受光し、別のフォトセンサが出力する信号から透過光の強度を算出し、算出した回折光の強度と透過光の強度とから回折効率を算出する回折効率測定手段と、データ記録手段によりホログラム記録媒体にデータを記録する際、設定された時間ごとに情報レーザ光の照射を停止することによりデータの記録を中断しつつ回折効率測定手段によりホログラム記録媒体の記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定する所定回折効率到達時間測定手段と、光路長可変手段により情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体に記録箇所を変えてデータ記録を行い、所定回折効率到達時間測定手段によりホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定し、測定した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう光路長可変手段を制御する第2の最適光路長設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項3記載のホログラム記録装置は、再生用レーザ光をホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射した際に、ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光を受光するフォトセンサが出力する信号からホログラム記録媒体に記録を行った際の記録データを再生するデータ再生手段と、データ再生手段により再生された記録データ又は記録データを再生する過程での2次元の2値化データと、元の記録データ又は元の記録データから変換された2次元の2値化データとを比較して、違っているデータの割合である再生データエラー率を計算する再生データエラー率計算手段と、データ再生手段により記録データを再生する過程で作成される2次元の2値化データの単位である明暗のピクセルにおける明のピクセル領域において、明のピクセル領域を分割し、中心部分の明度と周辺部分の明度との比としてピクセル形状評価値を計算するピクセル形状評価手段と、光路長可変手段により情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体に記録箇所を変えてデータ記録を行い、データ再生手段、再生データエラー率計算手段及びピクセル形状評価手段によりホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所における再生データエラー率及びピクセル形状評価値を計算し、計算した値に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう光路長可変手段を制御する第3の最適光路長設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項4記載のホログラム記録装置は、光路長可変手段が、空気とは屈折率の異なったレーザ光を透過させる物体で、情報レーザ光又は参照レーザ光の進行方向に対する厚みが進行方向と垂直な方向の位置で異なる物体を垂直な方向に回転又は直線駆動させることで、物体における情報レーザ光又は参照レーザ光が透過する箇所の厚さを変化させる手段であることを特徴とする。
請求項5記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるようにした状態で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体のデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光をホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所に照射し、それぞれのデータ記録箇所からの回折光をフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する信号から回折光の強度を算出し、それぞれのデータ記録箇所の透過光を別のフォトセンサにて受光し、別のフォトセンサが出力する信号から透過光の強度を算出し、算出した回折光の強度と透過光の強度とから回折効率を算出した後、算出した回折効率に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とする。
請求項6記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるようにした状態で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体にデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、ホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所にデータを記録する際、設定された時間ごとに情報レーザ光の照射を停止することによりデータの記録を中断しつつ参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光をホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所に照射し、それぞれのデータ記録箇所からの回折光をフォトセンサにて受光し、フォトセンサが出力する信号から回折光の強度を算出し、それぞれのデータ記録箇所の透過光を別のフォトセンサにて受光し、別のフォトセンサが出力する信号から透過光の強度を算出し、算出した回折光の強度と透過光の強度とからそれぞれのデータ記録箇所の回折効率を算出し、算出した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定した後、測定したレーザ照射時間に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とする。
請求項7記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるごとにホログラム記録媒体にデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、再生用レーザ光をそれぞれのデータ記録箇所に照射した際に、ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光を受光するフォトセンサが出力する信号からホログラム記録媒体に記録を行った際の記録データを再生し、再生された記録データ又は記録データを再生する過程での2次元の2値化データと、元の記録データ又は元の記録データから変換された2次元の2値化データとを比較して、違っているデータの割合である再生データエラー率を計算し、記録データを再生する過程で作成される2次元の2値化データの単位である明暗のピクセルにおける明のピクセル領域において、明のピクセル領域を分割し、中心部分の明度と周辺部分の明度との比としてピクセル形状評価値を計算し、ホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所における再生データエラー率及びピクセル形状評価値に基づき情報レーザ光又は参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とする。
請求項8記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法は、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長の変更を、空気とは屈折率の異なったレーザ光を透過させる物体で、情報レーザ光又は参照レーザ光の進行方向に対する厚みが進行方向と垂直な方向の位置で異なる物体を垂直な方向に回転又は直線駆動させることで、物体における情報レーザ光又は参照レーザ光が透過する箇所の厚さを変化させて行うことを特徴とする。
請求項1及び請求項5の発明によれば、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えることで、高価なレーザ光源を用いなくても又はレーザ光源や光学部品の位置の調整を精密に行わなくても情報レーザ光と参照レーザ光との光路差をコヒーレント長より充分小さくすることができ、装置のコストを抑えることができる。また、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を調整するごとにデータ記録を行い、記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率に基づき、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長が最適な光路長になるよう設定するようにしたことから、光路差がコヒーレント長より十分短い場合はそうでない場合よりホログラム記録媒体へ記録を行ったときの記録箇所の回折効率が大きいので、回折効率に基づいて調整を行えば容易に情報レーザ光又は参照レーザ光を適切な光路長に調整することができる。
請求項2、請求項3、請求項6及び請求項7の発明によれば、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えることで、高価なレーザ光源を用いなくても又はレーザ光源や光学部品の位置の調整を精密に行わなくても情報レーザ光と参照レーザ光との光路差をコヒーレント長より充分小さくすることができ、装置のコストを抑えることができる。また、回折効率の代わりに所定回折効率到達時間又はこれらに加えて再生データエラー率及びピクセル形状評価値に基づいて情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長が適切な光路長になるよう設定するようにしたことから、光路差がコヒーレント長より十分短い場合はそうでない場合よりホログラム記録媒体へ記録を行ったときの記録箇所の所定回折効率到達時間が短く再生データエラー率及びピクセル形状評価値がよいので、これらの値に基づいて調整を行っても容易に情報レーザ光又は参照レーザ光を適切な光路長に調整することができる。また、複数の項目に基づいて調整を行えば、レーザ光をより適切な光路長に調整することができる。
請求項4及び請求項8の発明によれば、光路長を変える手段や方法が、空気とは屈折率の異なる物体のレーザ光が透過する箇所の厚さを変化させることであることから、装置に光路長を変える手段や方法を追加しても装置が大型化せず、大きなコストUPも招かないようにすることができる。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。本発明の形態におけるホログラム記録装置は、ホログラム記録媒体にデータを書き込むものである。
図1は、本発明のホログラム記録装置の一例を示す構成図である。図2は、光路長可変器の実施例を示す説明図である。図3は、光路長可変器の別の実施例を示す概念図である。図4は、同別の実施例の光路長可変器の構造を示す説明図である。図5は、同別の実施例の光路長可変器の別の構造を示す説明図である。
図1において、ホログラム記録媒体5に記録データを書き込むホログラム記録装置1は、レーザ光源12、各種光学系素子14〜22,40及び42、空間光変調器24、フーリエ変換レンズ26、逆フーリエ変換レンズ28、フォトセンサ30,44及び46、ミラー32及び34、ステージ36、モーター38、光路長可変器50、レーザ駆動回路100、記録用信号生成回路102、レーザ光強度制御回路104、再生データ生成回路106、再生データエラー率計算回路108、透過光量検出回路110、ピクセル明度データ生成回路118、回転制御回路120、開閉制御回路130、角度制御回路154、位置制御回路156、光路長調整回路160、コントローラ200、入力装置202、表示装置204から構成されている。尚、図1は、本発明に関係するデータ記録手段、データ再生手段、回折効率測定手段及び記録精度評価手段に該当する回路や装置と、それらの回路や装置を制御するコントローラ200及びその周辺装置のみを示し、それ以外の回路や装置は省いてある。
次に、各種回路、装置の作動について説明する。まず、コントローラ200は、ホログラム記録装置1の全体の制御を行うもので、データや各種設定等を入力するための入力装置202及び評価結果や各種設定等を表示する表示装置204が接続されている。そして、コントローラ200は、後述するレーザ駆動回路100、記録用信号生成回路102、レーザ光強度制御回路104、再生データ生成回路106,再生データエラー率計算回路108、透過光量検出回路110、ピクセル明度データ生成回路118、光路長調整回路160等が接続され、それらの制御を行うことで全体の制御が行われる。
レーザ駆動回路100は、コントローラ200から照射開始と照射停止の指令を受けて後述するレーザ光源12を駆動してレーザ光照射を行う。その際、レーザ光源12への出力は後述するレーザ光強度制御回路104により制御される。記録用信号生成回路102は、コントローラ200から記録するための元データ(以下、記録データという)が入力され、空間光変調器24(SLM:Spatial Light Modulator)の表示用データである2次元の2値化データに変換して空間光変調器24に出力する。空間光変調器24は、2光束干渉法であれば透過型のTFT液晶表示装置(LCD)のパネルなどでできている。
レーザ光源12は、レーザ駆動回路100により駆動されてレーザ光を照射する。照射されたレーザ光は、コリメートレンズ14で平行光にされ、偏光ビームスプリッタ40で2つに分割される。
偏光ビームスプリッタ40は、大部分のレーザ光を透過し微量(例えば全体の5%程度)のレーザ光を反射する。フォトセンサ44は、偏光ビームスプリッタ40で反射した微量のレーザ光を受光し、受光光量に相当する信号をレーザ光強度制御回路104に出力する。レーザ光強度制御回路l04は、コントーラ200から入力したレーザ光強度を記憶し、フォトセンサ44から入力された信号から現在出力しているレーザ光の強度を算出してその強度がコントローラ200から入力したレーザ光強度になるよう、レーザ駆動回路100の出力を制御する。偏光ビームスプリッタ40を透過した大部分のレーザ光はビームスプリッタ16で2つに分割され、反射したレーザ光はミラー32,34で反射して参照レーザ光としてホログラム記録媒体5に入射する。ミラー34の角度及び位置は角度制御回路154及び位置制御回路156により変化し、これにより参照レーザ光のホログラム記録媒体5への入射位置は一定のまま入射角度が変化する。角度制御回路154及び位置制御回路156は、コントローラ200により制御され、コントローラ200から参照レーザ光の入射角度が入力するごとにミラー34の角度及び位置を変化させる。
ビームスプリッタ16を透過したレーザ光は、後述するシャッタ18をそのまま通過し、ビームエキスパンダ20とレンズ22により光束径が大きくされて空間光変調器24を透過することで2次元の2値化データに基づく情報を含んだ情報レーザ光となる。そして、フーリエ変換レンズ26によりホログラム記録媒体5に集光し、参照レーザ光との干渉によりホログラム記録媒体5にデータの記録を行う。
回転制御回路120は、コントローラ200から入力する指令によりモーター38を駆動し、これによりステージ36を回転させてホログラム記録媒体5におけるデータ記録位置を変更する。開閉制御回路130は、コントローラ200から入力する指令により、シャッタ18の開閉を行う。ホログラム記録媒体5に記録されたデータの再生時には、コントローラ200の指令により開閉制御回路130がシャッタ18を閉じる。これにより、データの再生時にホログラム記録媒体5に照射されるレーザ光はビームスプリッタ16で反射したレーザ光のみとなる。従って再生用レーザ光は、参照レーザ光と同波長で同光路のレーザ光である。
再生用レーザ光がホログラム記録媒体5の記録領域に照射されると、記録領域で回折された光がフォトセンサ30に入射する。フォトセンサ30は、例えばCCDなどで構成されており、フォトセンサ30には空間光変調器24に表示される画像に相当する画像が形成される。そして、フォトセンサ30の各画素は受光光量×受光時間(すなわち、受光エネルギー)に相当する強度の信号を後述する再生データ生成回路106に出力する。出力は後述する再生データ生成回路106から出力の指令がされたときであり、再生用レーザ光が照射されてからこの出力の指令が出されるまでの時間を変更することで、フォトセンサ30の各画素が出力する信号の強度を変更することができる。
再生データ生成回路106は、コントローラ200からデータ入力の指令を受けるとフォトセンサ30に信号出力の指令を出し、フォトセンサ30から入力した信号から2次元の2値化データ(記録用信号生成回路102が出力するデータに相当する)を生成し、復号して記録データに相当するデータ(以下、再生データという)にする。
ピクセル明度データ生成回路118は、コントローラ200からデータ入力の指令を受けると、フォトセンサ30の各画素が出力する信号を入力し、2次元の2値化データの単位である明暗のピクセルにおける明のピクセル領域において、分割した各領域ごと(例えば縦横3分割により9分割した領域ごと)の明度を算出して平均し、コントローラに出力する。この場合フォトセンサ30から入力するすべてのデータを用いてもよいし、フォトセンサ30における設定された領域のデータのみを用いてもよい。
フォトセンサ46は、再生用レーザ光がホログラム記録媒体5を透過した光を受光し、受光光量に相当する信号強度の信号を出力する。透過光量検出回路110は、入力した受光光量に相当する信号強度の信号から透過光量に相当するデジタルデータを作成し、コントローラ200に出力する。再生データエラー率計算回路108は、コントローラ200から記録データ又は記録用信号生成回路102から2次元の2値化データ(空間光変調器24に出力するデータ)を入力してメモリに記憶し、再生データ生成回路106から再生データ又は再生データに復号する前の2次元の2値化データが入力するごとにメモリしているデータと比較して、データが違っている数(エラー数)をカウントし、データ総数で除算したエラー率をデジタルデータとしてコントローラ200に出力する。
光路長可変器50は、後述する光路長調整回路160に制御されてレーザ光の光路長を変化させる。光路長可変器50(52,54)の構造には、図2〜図5に示すように、いくつかの形態がある。例えば図2に示すように、レーザ光を反射させるミラー504,506を取り付けた基台510をモーター512の回転によりシャフト514の軸方向に移動させることにより光路長を変化させる構造のものが使用される。
また、例えば図3に示すように、ガラスのような屈折率が空気より大きいレーザ透過物体520(言い換えると、光路長を長くすることができる物体)のレーザ光が透過する箇所の厚さを段階的に異ならせておき、このレーザ透過物体520をレーザ光の進行方向と垂直方向に移動させることでレーザ光が透過する箇所の厚さを変化させ、光路長を変化させる構造のものも使用できる。具体的には図4に示すように、直線方向でレーザ透過物体520の厚さを変えておき、このレーザ透過物体520をモーターにより回転されたプーリー524によりレール522上を移動させることでレーザ光が透過する箇所の厚さを変化させる構造のものや、図5に示すように円周方向にレーザ透過物体540の厚さを変えておき、このレーザ透過物体540をモーターにより回転されたプーリー544により基台542上で回転させることでレーザ光が透過する箇所の厚さを変化させる構造のものが使用できる。
光路長調整回路160は、光路長可変器50(52,54)のモーター512を駆動制御し、レーザ光の光路長を変化させる。光路長調整回路160は、ホログラム記録装置が作動開始した後、コントロ−ラ200から光路長の設定値tが入力すると、初期位置に移動した後、その設定値tに相当する分モーター512を駆動する。その後に設定値tが入力すると現在の設定値tとの差分でモーター512を駆動する。初期位置は、図2の光路長可変器50であれば、モーター512の駆動限界位置であり、図4、図5の光路長可変器52,54であれば、ストッパーにより移動又は回転が停止する位置である。
設定値tは0,1,2・・・といった数字であればよい。図2、図4の光路長可変器50、52であれば、光路長調整回路160内にその数字に対応する駆動距離がメモリされており、図5の光路長可変器54であれば、その数字に対応する回転角度がメモリされている。尚、図4、図5の光路長可変器50であれば、レーザ光が透過する物体の厚さごとに設定値tの数字がついていると見なすことができる。尚、本実施形態では参照レーザ光の光路上に光路長可変器50を設けたが、光路長可変器50は情報レーザ光の光路上であってもよいし、両方の光路上にあってもよい。
以上のように、本実施の形態のホログラム記録装置1によれば、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路上で、情報レーザ光又は参照レーザ光の光路長を変えるので、高価なレーザ光源を用いなくても又はレーザ光源12や光学部品の位置の調整を精密に行わなくても情報レーザ光と参照レーザ光との光路差を充分小さくすることができ、装置のコストを抑えることができる。
また、光路長可変器52,54が、空気とは屈折率の異なる物体のレーザ光が透過する箇所の厚さを変化させる手段であることから、装置に光路長可変器52,54を追加しても装置が大型化せず、大きなコストUPも招かないようにすることができる。
このように構成されたホログラム記録装置1において、作業者はホログラム記録媒体5をステージ36にセットした後、図6に示すフローのブログラムをスタートさせることにより、情報レーザ光と参照レーザ光との光路差が十分小さくなるよう参照レーザ光の光路長を調整することができる。以下、図6に示すフローに従って説明する。尚、以後の本実施例の説明において、括弧内の符号は図6の符号に対応している。
まず、表示装置204にレーザ光強度を設定するよう指示が出るので、作業者は入力装置202から適切な値を入力するかコントローラ200内のメモリに記憶されている値から適切な値を選択する(S102)。レーザ光がビームスプリッタ16で2つに分けられるので、情報レーザ光および参照レーザ光(再生用レーザ光)の強度は設定値の半分である。
次に、光路長の設定値tを0にし(S104)、光路長調整回路160に設定値tを入力する(S106)。これにより、光路長可変器50は参照レーザ光の光路長が最大又は最小となるよう駆動する。具体的には、図2の光路長可変器50であればミラー502,508とミラー504,506との距離が最大又は最小となる位置へ基台510を駆動し、図4、図5の光路長可変器52,54であれば、レーザ光を透過させるレーザ透過物体520,540の厚さが最も厚い位置又は最も薄い位置に移動する。
そして、記録データを記録用信号生成回路102に出力する(S108)。この記録データは、記録データが記録用信号生成回路102で変換されて作成された2次元の2値化データがすべて明のピクセルからなるデータであるようにすれば、後述する回折効率の計算の際、フォトセンサ30の受光領域に存在する全画素の明度データを平均すればよいので計算が行いやすい。次に、ホログラム記録媒体5に情報レーザ光と参照レーザ光の照射が開始され(S110)、レーザ光照射時間の計測がされ(S112)、照射時間がTkになると(S114−YES)、情報レーザ光が遮断され(S116)、ホログラム記録媒体5に再生用レーザ光(参照レーザ光と実質的に同一)が照射される。ここで、照射時間Tkはホログラム記録媒体5が所定の回折効率になるおおよその時間がわかっており、その時間Tkがコントロ−ラ200内のメモリに記憶されているとする。
続いて、再生用レーザ光の照射時間(言い換えるとフォトセンサ30の画素が受光エネルギー0の状態から信号を出力するまでの時間)の計測が開始され(S118)、照射時間がTsになると(S120−YES)、透過光量検出回路110が出力する信号を取り込み、再生データ生成回路106にフォトセンサ30に信号を出力させる指令を出力してピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データを入力する(S122)。ここで、照射時間Tsはホログラム記録媒体5が所定の回折効率の時、フォトセンサ30に形成される明のピクセルが所定の明度になるまでのおおよその時間がわかっており、その時間Tsがコントーラ200内のメモリに記憶されているとする。
次に、レーザ光の照射を停止させ(S124)、回折効率η(t)を計算し、表示装置204に表示する(S126)。回折効率η(t)は、透過光量検出回路110が出力するデータから透過光量Itを算出し、ピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データから回折光量Idを計算しη=Id/(It+Id)の計算式で計算される。
表示装置204に継続するかと問い合わせが表示されるので(S128)、作業者は光路長可変器50の設定値tごとの回折効率η(t)が十分測定されるまではYesを入力する。設定値tが最後までいっていないことを確認し(S130)、回転制御回路120に指令を出して、所定角度モーター38を回転させ、ホログラム記録媒体5へのレーザ光の照射位置(すなわち記録場所)を変更する(S132)。そして、tをインクリメントした後(S134)、光路長調整回路160に設定値tを入力するところ(S106)に戻り、光路長調整回路160に新たな設定値tを入力する。後は上述した処理(S106〜S126)が繰り返し実行される。
そして、作業者が光路長可変器50の設定値tごとの回折効率η(t)が光路長可変器50に最適なtを設定することができるまで測定されたと判断し(S128)、Noを入力するか、設定値tが最大までいったと判定した段階(S130−YES)で、光路長可変器50に最適な設定値tを人力することで光路長可変器50が最適な光路長(すなわち情報レーザ光と参照レーザ光との光路差がレーザ光のコヒーレント長より十分小さい光路長)に設定される(S136)。最適な設定値tは回折効率η(t)が最大になるときの設定値tとすればよい。又は設定値と回折効率η(t)の関係曲線を作成し、極大点に最も近い設定値tを最適な設定値tとしてもよい。その際、図2の光路長可変器50であれば、光路長を連続で変化させることができるので極大点における設定値tからモ−ター512の駆動距離を算出するようにしてもよい。
以上のように、本実施例によれば、参照レーザ光の光路長を調整するごとにデータ記録を行い、記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率に基づき、光路長調整回路160が参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにしたことから、光路差がコヒーレント長より十分短い場合は、そうでない場合よりホログラム記録媒体5へ記録を行ったときの記録箇所の回折効率が大きいので、回折効率に基づいて調整を行えば容易に参照レーザ光を適切な光路長に調整することができる。
上記実施例1は、ホログラム記録媒体5の記録箇所における回折効率η(t)により最適な光路長を設定する方法であるが、別の実施例として所定回折効率ηに到達するまでの時間により最適な光路長を設定する方法がある。
作業者はホログラム記録媒体5をステージ36にセットした後、図7に示すフローのプログラムをスター卜させることにより、所定の回折効率ηに到達するまでの時間T(t)を基に、参照レーザ光の光路長を調整することができる。以下、図7に示すフローに従って説明する。尚、以後の本実施例の説明において、括弧内の符号は図7の符号に対応している。
まず、表示装置204にレーザ光強度を設定するよう指示が出るので、作業者は入力装置202から適切な値を入力するかコントローラ200内のメモリに記憶されている値から適切な値を選択する(S202)。レーザ光がビームスプリッタ16で2つに分けられるので、情報用レーザ光および参照レーザ光(再生用レーザ光)の強度は設定値の半分である。
次に、光路長の設定値tを0にし(S204)、光路長調整回路160に設定値tを入力する(S206)。これにより、光路長可変器50は参照レーザ光の光路長が最大又は最小となるよう駆動する。具体的には、図2の光路長可変器50であればミラー502,508とミラー504,506との距離が最大又は最小となる位置へ基台510を駆動し、図4、図5の光路長可変器52,54であれば、レーザ光を透過させるレーザ透過物体520,540の厚さが最も厚い位置又は最も薄い位置に移動する。次に、nを0にセットする(S208)。nはデータ記録のためのレーザ照射を時間Tk+n・Tb行った際のデータ記録箇所の回折効率η(n)に付けられる番号と見なせばよい。尚、この場合時間Tkはホログラム路録媒体5が所定の回折効率になるおおよその時間よりやや小さめに設定される。
そして、記録データを記録用信号生成回路102に出力する(S210)。この記録データは、記録データが記録用信号生成回路102で変換されて作成された2次元の2値化データがすべて明のピクセルからなるデータであるようにすれば、後述する回折効率の計算の際、フォトセンサ30の受光領域に存在する全画素の明度データを平均すればよいので計算が行いやすい。次に、ホログラム記録媒体5に情報レーザ光と参照レーザ光の照射が開始され(S212)、レーザ光照射時間の計測がされ(S214)、照射時間がTkになると(S216−YES)、情報レーザ光が遮断され(S218)、ホログラム記録媒体5に再生用レーザ光(参照レーザ光と実質的に同一)が照射される。ここで、照射時間Tkはホログラム記録媒体5が所定の回折効率になるおおよその時間がわかっており、その時間よりやや小さめの時間Tkがコントロ−ラ200内のメモリに記憶されているとする。
続いて、再生用レーザ光の照射時間(言い換えるとフォトセンサ30の画素が受光エネルギー0の状態から信号を出力するまでの時間)の計測が開始され(S220)、照射時間がTsになると(S222−YES)、透過光量検出回路110が出力する信号を取り込み、再生データ生成回路106にフォトセンサ30に信号を出力させる指令を出力してピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データを入力する(S224)。ここで、照射時間Tsはホログラム記録媒体5が所定の回折効率の時、フォトセンサ30に形成される明のピクセルが所定の明度になるまでのおおよその時間がわかっており、その時間Tsがコントーラ200内のメモリに記憶されているとする。
次に、回折効率η(t)を計算する(S226)。回折効率η(t)は、透過光量検出回路110が出力するデータから透過光量Itを算出し、ピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データから回折光量Idを計算しη=Id/(It+Id)の計算式で計算される。回折効率η(n)が所定の回折効率に到達しているか判定し(S228)、到達していなければ(S228−NO)、nをインクリメントし(S230)、さらにデータ記録のためのレーザ照射を時間Tb分行った後(S232〜S236)、情報レーザ光の遮断(S218)に戻って、上述の処理(S218〜S226)で再び回折効率η(n)を計算し、回折効率η(n)が所定の回折効率に到達しているか判定する(S228)。この処理を回析効率η(n)が所定の回折効率以上と判定するまで(S228−YES)繰り返し、所定の回折効率以上と判定した段階で(S228−YES)、レーザ光照射を停止し(S238)、所定の回折効率に到達するまでの時間T(t)を計算し、表示装置204に表示する(S240)。時間T(t)の計算は、nとnー1のときの時間Tk+n・Tbとη(n)の値から補間法により計算すればよい。または、時間Tk+n・Thとη(n)の関係曲線を作成し、所定の回折効率のときの時間を時間T(t)としてもよい。
表示装置204に継続するか問い合わせが表示されるので(S242)、作業者は光路長可変器50の設定値tごとの所定回折効率到達時間T(t)が十分測定されるまでは、Yesを入力する。この後、設定値tが最後までいっていないことを確認し(S244)、レーザ光の照射位置(すなわち記録場所)を変更し(S246)、tをインクリメン卜した後(S248)、光路長調整回路160に設定値tを入力するところ(S206)に戻り、光路長調整回路160に新たな設定値tを入力する。後は上述した処理(S206〜S240)が繰り返し実行される。
そして、作業者が光路長可変器50の設定値tごとの所定回折効率到達時間T(t)が光路長可変器50に最適なtを設定することができるまで測定されたと判断し(S242)、Noを入力するか、S244で設定値tが最大までいったと判定した段階(S244−YES)で、光路長可変器50に最適な設定値tを入力することで光路長可変器50が最適な光路長に設定される(S250)。
最適な設定値は所定回折効率到達時間T(t)が最短になるときの設定値tとすればよい。又は設定値tと所定回折効率到達時間T(t)の関係曲線を作成し、極小点に最も近い設定値tを最適な設定値tとしてもよい。その際、図2の光路長可変器50であれば、光路長を連続で変化させることができるので極小点における設定値tからモーター512の駆動距離を算出するようにしてもよい。
以上のように、本実施例によれば、回折効率の代わりに所定回折効率到達時間に基づいて光路長調整回路160が参照レーザ光に適切な光路長を設定するようにしたことから、光路差がコヒーレント長より十分短い場合は、そうでない場合よりホログラム記録媒体5へ記録を行ったときの記録箇所の所定回折効率に到達するまでの時間が短いので、所定回折効率到達時間に基づいて調整を行えば容易にレーザ光を適切な光路長に調整することができる。また、実施例1で示した方法と合わせて調整を行えば、レーザ光をより適切な光路長に調整することができる。
上記実施例は、ホログラム記録媒体5の記録箇所における回折効率η(t)や所定回折効率到達時間T(t)により最適な光路長を設定する方法であるが、これらの値に加えて、データの記録精度も加味したうえで、最適な光路長を設定する方法がある。
作業者はホログラム記録媒体5をステージ36にセットした後、図8に示すフローのプログラムをスタートさせることにより、所定の回折効率ηに到達するまでの時間T(t)に加えて、データの記録精度を表す値としてピクセル形状評価値P(t)、再生データエラー率E(t)を基に参照レーザ光の光路長を調整することができる。以下、図8に示すフローに従って説明する。尚、以後の本実施例の説明において、括弧内の符号は図8の符号に対応している。
まず、表示装置204にレーザ光強度を設定するよう指示が出るので、作業者は入力装置202から適切な値を入力するかコントローラ200内のメモリに記憶されている値から適切な値を選択する(S302)。レーザ光がビームスプリッタ16で2つに分けられるので、情報用レーザ光および参照レーザ光(再生用レーザ光)の強度は設定値の半分である。
次に、光路長の設定値tを0にし(S304)、光路長調整回路160に設定値tを入力する(S306)。これにより、光路長可変器50は参照レーザ光の光路長が最大又は最小となるよう駆動する。具体的には、図2の光路長可変器50であればミラー502,508とミラー504,506との距離が最大又は最小となる位置へ基台510を駆動し、図4、図5の光路長可変器52,54であれば、レーザ光を透過させるレーザ透過物体520,540の厚さが最も厚い位置又は最も薄い位置に移動する。
次に、nとmを0にセットする(S308)。nはデータ記録のためのレーザ照射を時間Tk+n・Tb行った際のデータ記録箇所の回折効率η(n)に付けられる番号と見なせばよい。尚、この場合時間Tkはホログラム路録媒体5が所定の回折効率になるおおよその時間よりやや小さめに設定される。mはデータ再生のためのレーザ光照射を時間Ts+m・Ti行った際のフォトセンサ30に形成される明のピクセルの明度平均L(m)に付けられる番号と見なせばよい。
そして、記録データを記録用信号生成回路102に出力する(S310)。但し、この場合は、記録用信号生成回路102に出力する記録データは、記録データが記録用信号生成回路102で変換されて作成された2次元の2値化デ−タが明と暗のピクセルからなるデータであるようにする必要がある。次に、ホログラム記録媒体5に情報レーザ光と参照レーザ光の照射が開始され(S312)、レーザ光照射時間の計測がされ(S314)、照射時間がTkになると(S316−YES)、情報レーザ光が遮断され(S318)、ホログラム記録媒体5に再生用レーザ光(参照レーザ光と実質的に同一)が照射される。ここで、照射時間Tkはホログラム記録媒体5が所定の回折効率になるおおよその時間がわかっており、その時間よりやや小さめの時間Tkがコントロ−ラ200内のメモリに記憶されているとする。
続いて、再生レーザ光の照射時間がTs+m・Ti経過するのを待ち(S322)、透過光量検出回路110が出力する信号を取り込み、再生データ生成回路106にフォトセンサ30に信号を出力させる指令を出力してピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データを入力する(S324)。明のピクセルの明度平均L(m)が所定明度以上になっているか確認し(S328)、なっていなければ(S328−NO)、透過光量データやピクセル明度データをクリアし(S330)、mをインクリメントしたうえで(S332)、再度処理(S320〜S326)を行う。これを、明のピクセルの明度平均L(m)が所定明度以上になっていると判定するまで(S328−YES)繰り返し実行する。mがインクリメン卜されるごとに再生レーザ光の照射時間はTiごとに増えるため、明のピクセルの明度平均L(m)は上昇し、繰り返し実行すれば必ずS326で所定明度以上になっていると判定されることになる。これを行うのは、後述するピクセル形状評価値P(t),再生データエラー率E(t)を明のピクセルの明度を揃えたうえで測定するためである。
次に、回折効率η(n)を計算する(S334)。回折効率η(t)は、透過光量検出回路110が出力するデータから透過光量Itを算出し、ピクセル明度データ生成回路118が出力するピクセル領域の明度データから回折光量Idを計算しη=Id/(It+Id)の計算式で計算される。回折効率η(n)が所定の回折効率に到達しているか判定し(S336)、到達していなければ(S336−NO)、nをインクリメントし(S338)、さらにデータ記録のためのレーザ照射を時間Tb分行った後(S340〜S344)、情報レーザ光の遮断(S318)に戻って、上述の処理(S318〜S334)で再び回折効率η(n)を計算し、回折効率η(n)が所定の回折効率に到達しているか判定する(S336)。この処理を、回析効率η(n)が所定の回折効率以上と判定するまで(S336−YES)繰り返し、所定の回折効率以上と判定した段階で(S336−YES)、レーザ光照射を停止し(S346)、所定の回折効率に到達するまでの時間T(t)を計算し、表示装置204に表示する(S348)。時間T(t)の計算は、nとnー1のときの時間Tk+n・Tbとη(n)の値から補間法により計算すればよい。または、時間Tk+n・Thとη(n)の関係曲線を作成し、所定の回折効率のときの時間を時間T(t)としてもよい。
その後、所定の回折効率に到達するまでの時間T(t)とピクセル形状評価値P(t)の計算、再生データエラー率E(t)の再生データエラー率計算回路108からの入力を行い、表示装置204にこれらの値を表示する(S350,S352)。ピクセル形状評価値P(t)は、明のピクセル領域を分割した各領域において中心部分の明度と周辺部分の明度の比として算出するもので、例えば明のピクセル領域を縦横3分割で9分割した領域に分割したとすると、中心部分にある1つの領域の明度で周辺部分にある8つの領域における明度の平均を除算した値である。
表示装置204に継続するか間い合わせが表示されるので(S354)、作業者は光路長可変器50の設定値tごとのT(t),P(t),E(t)が十分測定されるまではYesを入力する。この後、設定値tが最後までいっていないことを確認し(S356)、レーザ光の照射位置(すなわち記録場所)を変更し(S358)、tをインクリメン卜した後(S360)、光路長調整回路160に設定値tを入力するところ(S306)に戻り、光路長調整回路160に新たな設定値tを入力する。後は上述した処理(S306〜S352)が繰り返し実行される。そして、作業者が光路長可変器50の設定値tごとのT(t),P(t),E(t)が光路長可変器50に最適なtを設定することができるまで測定されたと判断し(S354)、Noを入力するか、設定値tが最大までいったと判定した段階で(S356−YES)、光路長可変器50に最適な設定値tを入力する(S362)ことで光路長可変器50が最適な光路長に設定される。
最適な設定値tは所定回折効率到達時間T(t)が最短のものから測定ばらつきの範囲内と判断されるものを抽出し、抽出したT(t)の設定値tにおけるP(t)の中でP(t)が最大のものから測定ばらつきの範囲内と判断されるものを抽出し、抽出したP(t)の設定値tにおけるE(t)の中でE(t)が最小のものから測定ばらつきの範囲内と判断されるものを抽出し、抽出したE(t)のtの中で最もT(t)が最短のtを選択するというようにすればよい。また、この方法は最適な設定値tを定めるときT(t),P(t),E(t)の順に優先度を定めた場合であるが、T(t),P(t),E(t)の何を優先させるかは適宜設定すればよい。また、T(t),P(t),E(t)ごとに点数を割り振って総合点で最大の設定値tを選択するようにしてもよいし、tとT(t),P(t),E(t)のそれぞれの関係曲線の極大点のtの平均に最も近い設定値tを選択するようにしてもよく。色々な方法が考えられる。
尚、図8のフローにおいて、所定の回折効率以上と判定した段階で(S336−YES)、所定の回折効率ηに到達するまでの時間T(t)を計算するようにしたが(S348)、これに代えてレーザ照射時間Tkのときの回折効率η(0)を表示するようにし、η(t),P(t),E(t)を基に参照レーザ光の光路長を調整するようにしてもよい。
以上のように、本実施例によれば、回折効率又は所定回折効率到達時間にデータの記録精度に加え、これらの値に基づいて光路長調整回路160が参照レーザ光に適切な光路長を設定するようにしたことから、回折効率及び所定回折効率到達時間の場合と同様光路差がコヒーレント長より十分短い場合は、そうでない場合よりホログラム記録媒体5へ記録を行ったときの記録箇所のデータの記録精度が高いのでデータの記録精度に基づいて調整を行えば容易にレーザ光を適切な光路長に調整することができる。また、複数の項目に基づいて調整を行うことで、レーザ光をより適切な光路長に調整することができる。
以上のように、本発明によれば、ホログラム記録装置にコヒーレント長が短い半導体レーザを使用した場合であっても、容易に情報レーザ光と参照レーザ光との光路差をコヒーレント長より充分小さくするよう調整することができるホログラム記録装置及びホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法を提供することができる。
本発明のホログラム記録装置の一例を示す構成図である。 光路長可変器の実施例を示す説明図である。 光路長可変器の別の実施例を示す概念図である。 同別の実施例の光路長可変器の構造を示す説明図である。 同別の実施例の光路長可変器の別の構造を示す説明図である。 実施例1に係る回折効率に基づいてレーザ光の光路長を最適に設定する際にコントローラが実行するプログラムのフローチャートである。 実施例2に係る所定回折効率到達時間に基づいてレーザ光の光路長を最適に設定する際にコントローラが実行するプログラムのフローチャートである。 実施例3に係る所定回折効率到達時間とピクセル形状評価値と再生データエラー率とに基づいてレーザ光の光路長を最適に設定する際にコントローラが実行するプログラムのフローチャートである。
符号の説明
1・・・・・ホログラム記録装置
5・・・・・ホログラム記録媒体
12・・・・レーザ光源
14・・・・コリメートレンズ
16・・・・ビームスプリッタ
18・・・・シャッタ
20・・・・ビームエキスパンダ
22・・・・レンズ
24・・・・空間光変調器(SLM)
26・・・・フーリエ変換レンズ
28・・・・逆フーリエ変換レンズ
30・・・・フォトセンサ
32・・・・ミラー
34・・・・ミラー
36・・・・ステージ
38・・・・モーター
40・・・・偏光ビームスプリッタ
42・・・・レンズ
44・・・・フォトセンサ
46・・・・フォトセンサ
50・・・・光路長可変器
52・・・・光路長可変器
54・・・・光路長可変器
100・・・レーザ駆動回路
102・・・記録用信号生成回路
104・・・レーザ光強度制御回路
106・・・再生データ生成回路
108・・・再生データエラー率計算回路
110・・・透過光量検出回路
118・・・ピクセル明度データ生成回路
120・・・回転制御回路
130・・・開閉制御回路
154・・・角度制御回路
156・・・位置制御回路
160・・・光路長調整回路
200・・・コントローラ
202・・・入力装置
204・・・表示装置
502・・・ミラー
504・・・ミラー
506・・・ミラー
508・・・ミラー
510・・・基台
512・・・モーター
514・・・シャフト
520・・・レーザ透過物体
522・・・レール
524・・・プーリー
540・・・レーザ透過物体
542・・・基台
544・・・プーリー

Claims (8)

  1. 記録データを2次元の2値化データに変換するデータ変換手段と、該データ変換手段により変換された2次元の2値化データに基づき、2次元空間上に2値化された状態を作成する2次元情報作成手段と、該2次元情報作成手段により作成された2値化された状態に、レーザ光を透過又は反射させることにより情報レーザ光を生成する情報レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と波長及び光路長が同程度の参照レーザ光を生成する参照レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と該参照レーザ光とを異なった角度でホログラム記録媒体に照射して、該ホログラム記録媒体にデータを記録するデータ記録手段とを備えたホログラム記録装置において、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路上に、該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変える光路長可変手段と、
    該参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光を該ホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射し、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光をフォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する信号から該回折光の強度を算出すると共に、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域の透過光を別のフォトセンサにて受光し、該別のフォトセンサが出力する信号から該透過光の強度を算出し、算出した該回折光の強度と該透過光の強度とから回折効率を算出する回折効率測定手段と、
    該光路長可変手段により該情報レーザ光又は該参照レーザー光の光路長を変えるごとに該ホログラム記録媒体の記録箇所を変えてデータ記録を行い、該回折効率測定手段により該ホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう該光路長可変手段を制御する最適光路長設定手段とを設けたことを特徴とするホログラム記録装置。
  2. 記録データを2次元の2値化データに変換するデータ変換手段と、該データ変換手段により変換された2次元の2値化データに基づき、2次元空間上に2値化された状態を作成する2次元情報作成手段と、該2次元情報作成手段により作成された2値化された状態に、レーザ光を透過又は反射させることにより情報レーザ光を生成する情報レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と波長及び光路長が同程度の参照レーザ光を生成する参照レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と該参照レーザ光とを異なった角度でホログラム記録媒体に照射して、該ホログラム記録媒体にデータを記録するデータ記録手段とを備えたホログラム記録装置において、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路上に、該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変える光路長可変手段と、
    該参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光を該ホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射し、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光をフォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する信号から該回折光の強度を算出すると共に、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域の透過光を別のフォトセンサにて受光し、該別のフォトセンサが出力する信号から該透過光の強度を算出し、算出した該回折光の強度と該透過光の強度とから回折効率を算出する回折効率測定手段と、
    該データ記録手段により該ホログラム記録媒体にデータを記録する際、設定された時間ごとに該情報レーザ光の照射を停止することによりデータの記録を中断しつつ該回折効率測定手段により該ホログラム記録媒体の記録箇所の回折効率を測定し、測定した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定する所定回折効率到達時間測定手段と、
    該光路長可変手段により該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変えるごとに該ホログラム記録媒体に記録箇所を変えてデータ記録を行い、該所定回折効率到達時間測定手段により該ホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定し、測定した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう該光路長可変手段を制御する第2の最適光路長設定手段とを備えたことを特徴とするホログラム記録装置。
  3. 前記再生用レーザ光を前記ホログラム記録媒体のデータ記録箇所に照射した際に、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光を受光するフォトセンサが出力する信号から該ホログラム記録媒体に記録を行った際の前記記録データを再生するデータ再生手段と、
    該データ再生手段により再生された記録データ又は該記録データを再生する過程での2次元の2値化データと、元の記録データ又は元の記録データから変換された2次元の2値化データとを比較して、違っているデータの割合である再生データエラー率を計算する再生データエラー率計算手段と、
    該データ再生手段により記録データを再生する過程で作成される2次元の2値化データの単位である明暗のピクセルにおける明のピクセル領域において、該明のピクセル領域を分割し、中心部分の明度と周辺部分の明度との比としてピクセル形状評価値を計算するピクセル形状評価手段と、
    前記光路長可変手段により前記情報レーザ光又は前記参照レーザ光の光路長を変えるごとに該ホログラム記録媒体に記録箇所を変えてデータ記録を行い、該データ再生手段、該再生データエラー率計算手段及び該ピクセル形状評価手段により該ホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所における該再生データエラー率及び該ピクセル形状評価値を計算し、計算した値に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長が設定されるよう該光路長可変手段を制御する第3の最適光路長設定手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム記録装置。
  4. 前記光路長可変手段が、
    空気とは屈折率の異なったレーザ光を透過させる物体で、前記情報レーザ光又は前記参照レーザ光の進行方向に対する厚みが該進行方向と垂直な方向の位置で異なる物体を該垂直な方向に回転又は直線駆動させることで、該物体における該情報レーザ光又は該参照レーザ光が透過する箇所の厚さを変化させる手段であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のホログラム記録装置。
  5. 記録データを2次元の2値化データに変換するデータ変換手段と、該データ変換手段により変換された2次元の2値化データに基づき、2次元空間上に2値化された状態を作成する2次元情報作成手段と、該2次元情報作成手段により作成された2値化された状態に、レーザ光を透過又は反射させることにより情報レーザ光を生成する情報レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と波長及び光路長が同程度の参照レーザ光を生成する参照レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と該参照レーザ光とを異なった角度でホログラム記録媒体に照射して、該ホログラム記録媒体にデータを記録するデータ記録手段とを備えたホログラム記録装置におけるレーザ光の光路長調整方法において、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路上で、該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変えるようにした状態で、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変えるごとに該ホログラム記録媒体のデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、
    該参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光を該ホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所に照射し、該それぞれのデータ記録箇所からの回折光をフォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する信号から該回折光の強度を算出し、
    該それぞれのデータ記録箇所の透過光を別のフォトセンサにて受光し、該別のフォトセンサが出力する信号から該透過光の強度を算出し、
    算出した該回折光の強度と該透過光の強度とから回折効率を算出した後、
    該算出した回折効率に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とするホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法。
  6. 記録データを2次元の2値化データに変換するデータ変換手段と、該データ変換手段により変換された2次元の2値化データに基づき、2次元空間上に2値化された状態を作成する2次元情報作成手段と、該2次元情報作成手段により作成された2値化された状態に、レーザ光を透過又は反射させることにより情報レーザ光を生成する情報レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と波長及び光路長が同程度の参照レーザ光を生成する参照レーザ光生成手段と、該情報レーザ光と該参照レーザ光とを異なった角度でホログラム記録媒体に照射して、該ホログラム記録媒体にデータを記録するデータ記録手段とを備えたホログラム記録装置におけるレーザ光の光路長調整方法において、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路上で、該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変えるようにした状態で、
    該情報レーザ光又は該参照レーザ光の光路長を変えるごとに該ホログラム記録媒体にデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、
    該ホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所にデータを記録する際、設定された時間ごとに該情報レーザ光の照射を停止することによりデータの記録を中断しつつ該参照レーザ光と同じ光路で再生用レーザ光を該ホログラム記録媒体のそれぞれのデータ記録箇所に照射し、該それぞれのデータ記録箇所からの回折光をフォトセンサにて受光し、該フォトセンサが出力する信号から該回折光の強度を算出し、
    該それぞれのデータ記録箇所の透過光を別のフォトセンサにて受光し、該別のフォトセンサが出力する信号から該透過光の強度を算出し、
    算出した該回折光の強度と該透過光の強度とからそれぞれのデータ記録箇所の回折効率を算出し、
    該算出した回折効率が設定した回折効率に到達するまでに要するレーザ照射時間を測定した後、
    該測定したレーザ照射時間に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とするホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法。
  7. 前記情報レーザ光又は前記参照レーザ光の光路長を変えるごとに前記ホログラム記録媒体にデータ記録箇所を変えてデータ記録を行い、
    前記再生用レーザ光をそれぞれの該データ記録箇所に照射した際に、該ホログラム記録媒体のデータ記録領域からの回折光を受光するフォトセンサが出力する信号から該ホログラム記録媒体に記録を行った際の前記記録データを再生し、
    再生された該記録データ又は該記録データを再生する過程での2次元の2値化データと、元の記録データ又は元の記録データから変換された2次元の2値化データとを比較して、違っているデータの割合である再生データエラー率を計算し、
    該記録データを再生する過程で作成される2次元の2値化データの単位である明暗のピクセルにおける明のピクセル領域において、該明のピクセル領域を分割し、中心部分の明度と周辺部分の明度との比としてピクセル形状評価値を計算し、
    該ホログラム記録媒体のそれぞれの記録箇所における該再生データエラー率及び該ピクセル形状評価値に基づき該情報レーザ光又は該参照レーザ光に最適な光路長を設定するようにすることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法。
  8. 前記情報レーザ光又は前記参照レーザ光の光路長の変更を、
    空気とは屈折率の異なったレーザ光を透過させる物体で、該情報レーザ光又は該参照レーザ光の進行方向に対する厚みが該進行方向と垂直な方向の位置で異なる物体を該垂直な方向に回転又は直線駆動させることで、該物体における該情報レーザ光又は該参照レーザ光が透過する箇所の厚さを変化させて行うことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載のホログラム記録装置のレーザ光の光路長調整方法。
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