JP2019053127A - 記録媒体評価装置、記録再生装置、及び記録再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラム記録媒体の性能を評価する際、多重記録数を増加させても高精度にMナンバーの測定が可能な評価装置を提供すること。【解決手段】記録媒体評価装置1は、記録媒体240にレーザビームを照射してホログラムを記録・再生する光学系100と、記録媒体にレーザビームの記録角度を変えて複数のホログラムを多重記録する多重記録制御部110と、多重記録した複数のホログラムの回折効率から記録媒体のMナンバーを計算する評価部170と、を備える。ここに多重記録制御部110は、直交する2つの軸を回転中心とした角度多重記録を行い、直交する2つの軸の少なくとも一方の記録角度の設定を不等間隔とする。【選択図】図1
Description
本発明は、記録媒体にホログラムを多重記録する場合の記録媒体評価装置、記録再生装置、及び記録再生方法に関する。
記録媒体にホログラムの多重記録を行う際の記録媒体の評価技術として、記録媒体の評価指標であるMナンバーを測定する方法が知られる。例えば特許文献1に記載される評価装置では、「ホログラム記録媒体にデータを記録する際、ホログラム記録媒体に記録データに相当する信号を含んだ情報レーザ光を照射する情報レーザ光照射手段と、ホログラム記録媒体にデータを記録する際、ホログラム記録媒体に情報レーザ光とは異なった角度で記録用参照レーザ光を照射する記録用参照レーザ光照射手段と、ホログラム記録媒体にデータを記録する際、ホログラム記録媒体の記録領域の回折効率を測定する回折効率測定手段と、ホログラム記録媒体に回折効率が飽和するまで多重記録を行い、各記録における回折効率から計算したMナンバーを評価用特性として計測する多重記録性能計測手段とを備える」構成となっている。
ホログラム記録媒体のMナンバー(以下、M/#と記述する)の測定に用いられる評価装置では、2つのビームを媒体の同一箇所に照射することで、平面波ホログラムを記録している。この平面波ホログラムを媒体の角度を変えて多重記録することにより、独立な平面波ホログラムを複数記録し、それぞれの平面波ホログラムの回折効率を測定することによって、M/#を求めている。ここでM/#は、記録媒体内の記録材料を略全て使い切る、つまり回折効率がおおよそ0となる(感度がほぼなくなる)まで多重記録を行い、記録した平面波ホログラムの全ての回折効率から、後述する計算式(数式1)を用いて算出することができる。このM/#測定の課題は、評価対象のM/#が大きくなると測定精度が劣化することである。以下、その理由を説明する。
評価対象のM/#が大きくなると、それに伴って記録媒体内の記録材料を略全て使い切るための「多重記録数」が大きくなる。また、多重記録数を変えない場合は、記録する平面波ホログラム1つ1つの「回折効率」が大きくなる。つまり、M/#の大きな記録媒体を評価するためには、「多重記録数」か「回折効率」のどちらか、または両方を増加させなければならない。
しかし、「回折効率」を増加させる場合、平面波ホログラムの回折効率の上限は理想的には100%であるが、実際には十数%以下にしなければ測定精度が劣化する。なぜなら、回折効率を大きくするためには、大きな光エネルギーを照射する必要があり、それゆえ露光時間を長くするか露光パワーを大きくしなければならない。露光時間を長くすると振動などの影響を受けやすくなり、ホログラムの回折効率が本来よりも低下してしまう。また、露光パワーを大きくすると媒体の非線形性が表れて、やはり本来よりも回折効率が低下してしまう。例えばフォトポリマーの場合は、媒体内で開始剤が局所的に枯渇する、あるいは媒体の反応を開始するラジカルの濃度が飽和してラジカル同士の反応が起きることにより、重合反応が阻害されて媒体の非線形性が表れ、ホログラムの回折効率が本来よりも低下する。他にも、記録媒体の表面や裏面での反射光による意図しないホログラムの形成や、後述する散乱光ホログラムの影響も大きい。以上の理由により、回折効率が十数%以下に抑えて評価せねばならない。
そこで、回折効率を上限である十数%以下とし、「多重記録数」を増加させることにより、M/#の大きい媒体を評価する方法が有効となる。ただしその場合でも、評価装置の光学系の制限から多重記録数に上限があり、この上限を超えて記録を行うと、平面波ホログラム間のクロストークや後述する散乱光ホログラムの影響、後述する意図せぬブラッグマッチなどの不要な回折光により、測定精度が劣化する課題がある。
特許文献1に記載の評価装置では、M/#の大きい媒体に対応するため多重記録数を増加させた場合、再生時に発生する不要な回折光によるM/#測定精度の劣化に関しては特に考慮されていない。
本発明の目的は、ホログラム記録媒体の性能を評価する際、多重記録数を増加させても高精度にMナンバーの測定が可能な記録媒体評価装置を提供することである。
本発明による記録媒体評価装置は、記録媒体にレーザビームを照射してホログラムを記録するとともに記録したホログラムを再生して回折光を検出する光学系と、記録媒体にレーザビームの記録角度を変えて複数のホログラムを多重記録するために、記録媒体を支持する自動ステージを制御する多重記録制御部と、多重記録した複数のホログラムを再生して回折効率を測定し、記録媒体の性能評価値であるMナンバーを計算する評価部と、を備える。ここに多重記録制御部による多重記録方法は、直交する2つの軸を回転中心とした角度多重記録であって、直交する2つの軸の少なくとも一方の記録角度の設定を不等間隔としたことを特徴とする。
本発明によれば、2軸の多重記録を併用して記録媒体を評価するとき、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光の発生を抑制することでMナンバーを高精度に評価することができる。
以下、本発明の実施形態を、記録媒体評価装置と記録再生装置に分けて説明する。
実施例1では、記録媒体評価装置について説明する。記録媒体評価装置(以下、平面波テスタとも記述する)は、ホログラム記録媒体にレーザビームを照射して平面波ホログラムを記録し、この平面波ホログラムを媒体の角度を変えて多重記録する。そして、それぞれの平面波ホログラムの回折効率から媒体性能の評価値であるMナンバー(M/#)を求めるものである。
図1は、記録媒体評価装置(平面波テスタ)1のシステム構成を示す図である。装置構成は、記録媒体にレーザビームを照射する光学系100、記録媒体に多重記録を行うために光学系100内の自動ステージを制御する多重記録制御部110、レーザのON/OFF、出力強度、波長、偏光方向、コヒーレンスなどの各種パラメータを制御するレーザ制御部120、シャッタの開閉を制御するシャッタ制御部130、上記各制御部に制御信号を送るコントローラ140を備える。
またコントローラ140には、記録媒体の情報(屈折率、厚みなど)を入力する入力装置150、評価結果を出力する出力装置160、光学系100の検出値から記録媒体のM/#や感度などの値を計算する評価部170が接続される。コントローラ140は、スケジュール格納部180に格納されている媒体情報に応じた記録スケジュールに従い評価を実行し、スケジュール作成部190は評価のための最適な記録スケジュールを作成する。ここで記録スケジュールとは、記録媒体に多重記録を行う際の角度設定のことである。
図2は、光学系100の構成を示す図である。まず、レーザ200から出射された直線偏光を有する単色の光ビームは、シャッタ201を通過後、ビームエキスパンダー210によって所望のビーム径となるように拡大され、ミラー220,221、偏光方向可変素子222を通過した後、偏光ビームスプリッタ230により信号光236と参照光237の2つのビームに分割される。偏光ビームスプリッタ230は、入射光の偏光方向によって出射する2つのビームの強度比が変わるため、偏光方向可変素子222によって偏光方向を調整することにより、2つのビームの強度比を所望の値に調整することができる。
信号光236は、偏光方向可変素子231を透過後にミラー232で反射されて、シャッタ202を通過後に記録媒体240に入射する。一方、参照光237は、ミラー233で反射されてビームスプリッタ234を透過後、記録媒体240に入射する。また、ビームスプリッタ234で反射されたビームは光検出器235に入射する。
光検出器260および250は、それぞれ信号光236と参照光237の入射する位置に設置されている。また、記録媒体240は自動ステージ270に支持され、自動ステージ270を回転駆動することで記録媒体240への光ビームの入射角度を調整し、角度を変えて複数のホログラムを多重記録することができる。LED(Light-Emitting Diode)光源280は、記録媒体240のプリキュア処理を行うためのものである。
記録媒体240に記録を行う際は、信号光236を、偏光方向可変素子231を用いてS偏光(信号光と参照光が張る面(入射面)に対して垂直の偏光方向)に調整し、シャッタ201,202を開くことで記録媒体に入射させる。このとき、信号光236と参照光237は共にS偏光となっている。これにより、記録媒体に信号光236と参照光237の干渉パターンがホログラムとして記録される。ここで、信号光236と参照光237は共に平行光(平面波)であるため、記録されるホログラムは平面波ホログラムと呼ばれる。
再生時は、シャッタ202を閉じて、参照光237だけを記録媒体240に入射させる。参照光237の入射角度に対応するホログラムが記録されていれば、参照光237の一部はホログラムにより回折され回折光となり光検出器260に入射する。また、参照光237の透過光は、光検出器250に入射する。回折光と透過光の光強度を検出することで、回折効率からM/#求め、記録媒体240の評価を行うことができる。
図3は、記録媒体の評価を行う際のフローチャートである。以下、ステップの順に説明する。まず入力装置150から、コントローラ140を介してレーザ制御部120にレーザ発振を開始させるよう指示する(S300)。レーザ制御部120ではレーザの発振を行い、さらに、出力強度、波長、偏光方向、コヒーレンスなどの各種パラメータを所望の値になって安定するように調整する。
続いて、信号光236と参照光237のパワー測定と各種調整を行う(S301)。まず、コントローラ140を介して、シャッタ制御部130にシャッタ201,202を開くよう指示する。そして、光検出器235の検出信号を読み出すことで、入射光の強度を予め取得しておく。記録媒体に入射する入射光の強度は、光検出器235で得られた検出信号に予め決められた定数を掛けることで算出される。ここでの定数は、ビームスプリッタ234の反射率と透過率を用いて決める。また、光検出器260,250の検出信号を読み出すことで、信号光236と参照光237の強度を取得し、それらの強度が所望の値となるように調整を行う。ここで、信号光236と参照光237の強度比は1:1となるように調整する。
続いて、評価対象の記録媒体240を自動ステージ270に設置する(S302)。そして、記録の前処理であるプリキュア処理を行う(S303)。プリキュア処理では、フォトポリマーにおける酸素などの不純物による重合阻害を抑制するために、記録光に近い波長のLED光源280などのインコヒーレント光を照射する。なお、LED光は拡散光であるため、記録媒体の表面にマスクを設置して記録領域以外を遮光しておく。
次に、記録を開始する。まずスケジュール格納部180は、予めスケジューリングしておいた記録角度をコントローラ140を介して多重記録制御部110に送り、自動ステージ270によって記録媒体240の角度を調整する(S304)。所定の角度に調整が完了したら、コントローラ140を介してシャッタ制御部130に予め定めた露光時間を送り、シャッタ201,202を開いて、所望のエネルギーでの露光処理を行う(S305)。この操作を記録回数が予め定めた設定値となるまで繰り返し(S306)、記録角度を変えながら多重記録を実施する。記録が終了したら、反応が終了するのを数分程度待って(拡散待ち、暗反応待ち)(S307)、LED光源280を用いて後処理であるポストキュア処理を行う(S308)。
次に、再生を開始する。記録時と同様に、予めスケジューリングしておいた再生角度に、自動ステージ270によって記録媒体240の角度を調整する(S309)。再生用の参照光を照射し(S310)、光検出器235,260,250を用いて参照光、回折光、透過光の光強度を検出する(S311)。この操作を再生回数が予め定めた設定値となるまで繰り返し(S312)、再生角度を変えながら再生を実施する。再生が終了したら評価部170は、得られた光強度の値を用いて、後述する方法によってM/#や不要回折効率を計算する(S313)。そしてレーザ発振を停止させて(S314)、記録媒体の評価を終了する。以下では、得られた光強度の値を用いて、記録媒体の評価指標を計算する方法を説明する。
本実施例の評価装置では、記録媒体の評価指標であるM/#を測定する。M/#は、数式1により定義される。
ここで、Mは多重記録数であり、ηi intは、i番目に記録したホログラムの内部回折効率である。また、内部回折効率ηintは、数式2により定義される。
ここで、Idiffは、再生時に光検出器260で検出した回折光の光強度であり、Itranは、光検出器250で検出した透過光の光強度である。
数式1の定義は、平面波ホログラムの回折効率の計算に広く用いられるKogelnikの結合波理論に基づき、回折効率ηが屈折率変調量の振幅Δnに比例した値の正弦(sin)の2乗に比例していることを用いている。なお、従来は、M/#の定義として近似式、M/#=Σi√ηi intが用いられてきたが、この定義は、数式1においてsin−1θ≒θの近似を用いた形となっており、回折効率が大きい場合には成立しないためにM/#の誤差が発生する。よって、本実施例では数式1の定義を用いることにより、高精度にM/#を求めている。
上記のM/#算出方法では、理想的な条件では、高精度にM/#を測定可能であるが、不要な回折光が発生した場合には、M/#の測定精度が劣化する課題がある。不要な回折光とは、再生時に、光検出器250.260以外の位置に回折する光であり、例えば、2軸多重記録の際にブラッグ条件が満たされて、意図しない回折光が発生することがある。以後、これを不要回折光(Undesired Diffraction:UD)と呼ぶ。以下では、不要回折光によるM/#の測定誤差について説明する。
まず、M/#の測定誤差を表す指標ME(M/#−measurement Error)を数式3で定義する。
ここで、M/#trueはM/#の真値であり、M/#measureは、誤差を含むM/#の測定結果である。
続いて、不要回折光(UD)の回折効率ηUDを数式4によって定義する。
ここで、Iincは光検出器235を用いて得られる入射光の光強度、Tは記録媒体の再生時のブラッグマッチしていないときの透過率、ηextは数式5で定義される外部回折効率である。
以上の定義により、不要回折光の回折効率ηUDを定量的に評価することができる。
次に、不要回折光の回折効率ηUDと、M/#の測定誤差MEの関係について説明する。上記と同様に、M/#の測定誤差MEを不要回折光が発生した場合で計算する。まず数式3の定義から、不要回折光が発生しないときの回折効率ηtrueと、発生したときの回折効率ηx(発生している不要回折光を考慮せずに計算した回折効率)を用いて、不要回折光発生によるM/#測定誤差MEUDを数式6により表す。
ここで、mは多重記録数を表し、記録されているホログラムが全て同じ回折効率であることを仮定した。ηxは数式7により表される。
数式7では、不要回折光は、透過光Itranの一部が回折されることにより発生すると仮定している。この仮定は、ホログラムの回折効率が低く一次回折のみを考慮した場合に妥当な近似となる。以上から、数式2と数式7を用いて、不要回折光の発生によるM/#の測定誤差MEUDは数式8で表される。
ここで、不要回折光の回折効率ηUD<<1と仮定して最後の近似を行った。
以上により、不要回折光の回折効率ηUDの1/2がM/#の測定誤差MEUDとなることが導かれる。よって、例えばMEUDを1%以下にするためには、ηUDを2%以下にしなければならない。以下では、M/#の大きい記録媒体の評価時における不要回折光の回折効率ηUDについて考察して、M/#を高精度に測定するためにηUDを低減する方法について説明する。
M/#の大きい記録媒体を高精度に測定するためには、多重記録数を増加させる必要があり、そのための多重記録方法について説明する。
M/#の大きい記録媒体を高精度に測定するためには、多重記録数を増加させる必要があり、そのための多重記録方法について説明する。
図4は、2つの回転軸による多重記録方法の概略図である。記録媒体240において、記録するホログラムの位置を符号410で表している。多重記録数を増加させるため、「角度多重」と「ペリストロフィック多重」と呼ばれる2つの回転軸を用いて行う。なお、「角度多重」と「ペリストロフィック多重」はいずれも記録角度を変化させて記録するものであり、両者を区別するために、以下では「角度多重」を「チルト角度多重」または「チルト多重」と呼ぶことにする。
チルト角度多重は、信号光236と参照光237が張る面(入射面)402に対して垂直な軸(チルト多重軸)420を中心に媒体を回転させて多重記録を行う方法である。一方、ペリストロフィック多重は、記録媒体240に垂直な軸(ペリストロフィック多重軸)430を中心に媒体を回転させて多重記録を行う方法である。2つの回転軸は直交しているため、独立に角度を変化させることができ、2つの多重記録を併用することで多重記録数を増大させることができる。そのため自動ステージ270は、「チルト角度多重」と「ペリストロフィック多重」の2つの軸で回転を行うことができる2軸ステージを用いている。
チルト多重とペリストロフィック多重におけるブラッグ選択性は、角度にして100倍程度異なっている。例えば記録条件を、信号光と参照光の2光束の空気中入射角22.25deg、屈折率1.5、媒体厚み1.5mm、波長405nmとする。チルト多重記録では、ブラッグ選択性の1st−nullの角度(媒体内)は0.032deg程度となるため、通常0.1deg程度以上の間隔で多重記録を行うことで隣接ホログラムからのクロストークを抑制する。よって、チルト多重のみで記録し、ステージのチルト多重軸420の駆動範囲が±10degのとき、最大の多重記録数は200多重となる。一方、ペリストロフィック多重記録では、同様の条件でのブラッグ選択性は3deg程度となるため、9deg程度の間隔で多重記録することができ、ペリストロフィック多重軸430の駆動範囲が±90degのとき、最大の多重記録数は20多重となる。
よって、2軸併用による多重記録では、原理的におよそ200多重×20多重=4000多重が可能である。但し、チルト多重数を増大させると、ホログラフィックスキャッタリングと呼ばれる現象により不要回折光が発生することが知られている。さらに、チルト多重とペリストロフィック多重の2軸併用による多重記録の場合、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光が発生することが判明した。以下、これらの不要回折光により多重記録数が制限されることについて説明する。
図5は、ホログラフィックスキャッタリング現象の説明図である。ホログラフィックスキャッタリングは、記録媒体240内に光400を入射したときに発生する微弱な散乱光と、信号光および参照光の2光束が干渉して発生するホログラム(以後、散乱光ホログラムと呼ぶ)が要因となり発生する不要回折光である。発生原理の詳細は省略するが、例えばチルト多重を200多重行うと本現象が発生する。図5に示すように、媒体後面にスクリーン500を置くと、再生時にライン状の不要回折光510が発生する。不要回折光510の回折効率は、チルト多重の記録間隔(角度間隔)に大きく依存し、記録間隔が狭くなるほど大きくなる。
よって、本現象を回避するためには、チルト多重の記録角度間隔を大きくする必要があり、実験によれば1deg以上離す必要がある。なお、ホログラフィックスキャッタリングは、原理的にペリストロフィック多重には影響しない。よって、2軸併用時のチルト多重の上限は20多重であり、ペリストロフィック多重の上限である20多重と合わせ、両者で400多重となる。
例えば、チルト多重を−8deg〜+8degの範囲で1deg間隔で17多重して、ペリストロフィック多重を−80deg〜+80degの範囲で10deg間隔で17多重すれば、合わせて17×17=289多重が可能となる。しかしこの場合にも、ホログラフィックスキャッタリングとは異なる不要回折光が発生することが判明した。この不要回折光は、2軸併用による「意図せぬブラッグマッチ」によるものであり、以下、その発生メカニズムについて説明する。
2軸併用にてチルト多重角度θw、ペリストロフィック多重角度φwで記録を行ったホログラムを、H(θw、φw)と表すこととする。このホログラムを、チルト多重角度θp、ペリストロフィック多重角度φpの再生光R(θp、φp)を用いて再生したときに、回折光が発生する条件は、ボルン近似を用いると数式9により表される。本来、回折光は記録時の角度と等しい角度(θp=θw、φp=φw)で再生するときに得られるものであるが、それ以外の再生角度においても回折光が発生すること、すなわち2軸併用記録に伴い不要回折光が発生することを意味する。
ここで、θcは、チルト多重軸の回転0degのときの信号光と参照光の入射角度、nは記録媒体の屈折率である。数式9は適当な近似を用いることで、数式10の形に書き換えることができる。
ここで、fは近似の精度を決めるパラメータである。
図6は、1つの記録ホログラムに対して回折光が得られる再生角度の組み合わせ(UBライン)を示す図である。ここでは、記録ホログラムがH(θw=0、φw=0)のとき、回折光が得られる再生光Rのチルト多重角度θpとペリストロフィック多重角度φpの関係を、数式10を用いてプロットしている。ここで、入射角度θcは22.25degとした。
図6のグラフでは、記録位置610を中心に、上下に放物線状のライン600が形成されている。このラインは意図せぬブラッグマッチライン(Unintended Bragg-match Line)であり、以下、「UBライン」と呼ぶことにする。このUBライン上では、数式9および数式10が成立するため、ブラッグ条件が満たされて、回折光が発生する。この回折光は、記録時と同じ条件で再生した場合、つまりθp=θw、φp=φwでの再生時は、回折光が光検出器260に入射する本来の再生光となるが、そうでない場合、つまりθp≠θwまたはφp≠φwのときは、回折光が光検出器260に入射せず不要回折光となる。
よって、不要回折光を発生させないためには、H(0,0)で記録した後は、H(0,0)が作るUBライン600上にない(UBラインを踏まない)角度関係で次の記録を行う必要がある。しかしながら、通常は、チルト多重、ペリストロフィック多重共に等間隔に記録するために、2軸併用ではUBラインを踏んで記録せざるを得ない場合が多い。
図7A〜図7Cは、多重記録におけるUBラインの分布を示す図であり、記録位置(記録角度)を円形のマークで示している。図7Aは、チルト多重のみを行ったときのUBラインの分布である。この場合は図面縦方向に順次記録を行うこととなり、記録位置が先に形成されたUBラインを踏むことはない。また、図7Bは、ペリストロフィック多重のみを行ったときのUBラインの分布である。この場合は、図面横方向に順次記録を行うこととなり、この場合も記録位置が先に形成されたUBラインを踏むことはない。
一方、図7Cでは、チルト多重とペリストロフィック多重を併用しているときのUBラインの分布であり、UBラインが複雑に形成されて、UBラインを踏んで記録している部分が存在することが分かる。また、多重記録数が増えるほど、不要回折光の発生確率が高くなる。よって、チルト多重またはペリストロフィック多重の1軸のみ用いて多重記録を行う場合は、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光が発生することはないが、2軸併用すると、不要回折光が発生することになる。
以上のように、2軸併用多重記録時に、各軸において等間隔の角度で記録を行うと、先に形成されたUBライン上の点でも記録を行うこととなり、不要回折光が発生する。そこで本実施例では、先に形成されたUBライン上の点で記録を行わないように記録角度を調整して、不要回折光の発生を回避するようにした。これにより、M/#の大きな記録媒体においても高精度にM/#測定を行うことが可能となる。以下、記録角度の調整方法の詳細を説明する。
以下に述べる2軸併用多重記録時の記録角度の調整では、ペリストロフィック多重の角度を予め定めた間隔で固定し、これに合わせてチルト多重の角度を調整することで、UBライン上の点に記録することのない記録角度(記録スケジュール)を決定する。逆に、チルト多重の角度を予め定めた間隔で固定し、これに合わせてペリストロフィック多重の角度を調整する方法、または、両方の角度を同時に調整する方法も可能である。但し、記録媒体の収縮の影響を考慮すると、収縮によりチルト多重の記録角度と再生角度は変化するが、ペリストロフィック多重の記録角度と再生角度はほとんど変化しない。そのため、収縮の影響を受けにくいペリストロフィック多重角度を固定することで、再生角度の探索をチルト多重軸のみで行うことができ、収縮耐性が高い記録方法となる。
図8は、記録角度の決定方法を示すフローチャートである。記録角度の決定作業はスケジュール作成部190により実行され、その結果は、記録角度スケジュールとしてスケジュール格納部180に格納される。チルト多重角度の調整条件は、最低角度間隔を1deg、探索角度間隔を0.01degに設定している。なお、k番目のチルト多重の記録角度をW(k)で表す。探索中の記録角度をAで表し、その上限値Amaxを10degとする。また、ブラッグマッチの判定に用いる閾値THを2.4と定める。
まず、ペリストロフィック多重角度の設定を行う(S800)。ここで、ペリストロフィック多重角度の設定値は、−90deg〜+90degの範囲で10degの等間隔とする。これにより、記録角度の周期性から全てのペリストロフィック多重角度で同条件となるため、あるペリストロフィック角度軸のみに着目して、チルト記録角度を最適化することにより、全てのペリストロフィック多重角度で最適化される。
続いて、チルト多重の記録角度の初期値を決める(S801)。例えば、W(0)=0として初期値を0degと決める。その後、チルト多重の探索角度を表す変数Aに0.99、決定した記録角度の数を表す変数iに1を入れる。
次に、A=A+0.01として探索角度をA=1に設定する(S802)。ここで探索角度Aが上限値Amaxに達したなら、処理を終了する(S803)。探索角度Aについて探索処理を開始する(S804)。探索角度Aで記録したときの記録ホログラムべクトル群を生成し(S805)、記録共役ホログラムベクトル群を生成し(S806)、これに対する再生入射角度を設定して(S807)、回折光ベクトルを計算する(S808)。そして、ブラッグミスマッチ量を計算して回折効率ηを求める(S809)。
ここで、求めた回折効率ηが予め定めた閾値THを超えるか否かの判定を行う(S810)。閾値THを超えなければ、先行記録のホログラムにより形成されたUBラインを踏んでいない、つまり不要回折光が発生しない条件であるとして、記録角度W(1)に±Aの値を格納する(S811)。そして、最低角度間隔1degを加算しA=A+1として次の探索角度を設定し(S812)、S804に戻り次の計算を行う。ここで探索角度Aが上限値Amaxを超えたら、処理を終了する(S813)。
またS810の判定で、回折効率ηが閾値THを超えた場合は、UBラインを踏んでおり、不要回折光が発生するものとして、S802に戻り、Aの値に探索角度間隔0.01degを加算しA=A+0.01として、S803から再度計算を行う。
上記S809における回折効率ηの計算は、再生光と共役光のブラッグミスマッチ量Δka、Δkb、媒体厚みLを用いて、
η=sinc2(Δka*L/(2π))+sinc2(Δkb*L/(2π))
としており、S810における閾値THは2.4としている。本来の再生光の条件では、Δka=Δkb=0となるので、回折効率ηは2以上となる。これにマージン0.4を付加して閾値TH=2.4とすることで、記録角度を好適に決定することができる。
η=sinc2(Δka*L/(2π))+sinc2(Δkb*L/(2π))
としており、S810における閾値THは2.4としている。本来の再生光の条件では、Δka=Δkb=0となるので、回折効率ηは2以上となる。これにマージン0.4を付加して閾値TH=2.4とすることで、記録角度を好適に決定することができる。
以上の処理を、探索角度Aが予め定めておいたチルト多重の上限値Amaxに達するまで繰り返したところで、記録角度決定フローを終了する。これにより、W(k)の各値に記録角度が格納され、記録スケジュールを決定する。
図9は、図8のS810の判定によりブラッグマッチを回避することを説明する図である。曲線群905は先行記録により形成されたUBラインである。新たな探索角度900にて記録した場合の回折効率を計算すると、この点900はUBライン905を踏んでいるため、不要回折光が発生して、閾値THの2.4を超える(ブラッグマッチが発生)。そのため、この点900での記録を回避して、次の候補点910での回折効率を計算する。点910は、UBラインを踏んでいないため、回折効率はTHの2.4を下回り、記録点として適当であると判定される。
以上のように、図8のフローにより、ブラッグマッチによる不要回折光を抑制した不等間隔の記録角度スケジュールを作成することができる。このようにして作成した記録スケジュールは、各記録角度にて記録された各々のホログラムを再生するとき、各々の回折光が検出される再生時の角度が1つだけとなるように記録角度を設定したものということができる。
図10A〜図10Dは、記録角度スケジュールの作成例を示す図で、図10Aは従来の方法で作成した場合、図10Bは本実施例(図8)の方法で作成した場合である。いずれもチルト多重とペリストロフィック多重を組み合わせ、その記録位置(記録角度)を丸印で示している。2軸の多重記録を併用することで、250多重の記録スケジュールを作成した例である。図10Aの従来例は、2軸とも多重角度を等間隔に配置しているが、図10Bの本実施例では、ペリストロフィック多重角度は等間隔に、チルト多重角度は不等間隔に配置している。
図10Cと図10Dは、図10B(不等間隔記録)を書き直し、チルト多重角度の配置を等間隔の場合からの変位量として表した図である。すなわち、チルト多重角度の配置をθ(等間隔の場合)+Δθ(変位量)と表したとき、横軸にθを縦軸にΔθを示している。図10Cと図10Dでは変位量Δθが増大する位置が異なっているが、その理由は、図8のフローにおける探索角度の開始位置の違いによるものである。つまり、探索の早い段階では、記録角度決定により先に形成されたUBラインが少ないため、変位量Δθが小さくてもUBラインを踏むことが少ないが、探索が進むにつれて記録角度決定によるUBラインが増加するため、これを避けるために変位量が大きくなることを意味している。
図11Aと図11Bは、多重記録により発生した不要回折光の測定結果を示す図で、図11Aは従来法(図10A、等間隔記録)の場合、図11Bは本実施例(図10B、不等間隔記録)の場合である。横軸は多重記録したホログラムの番号、縦軸は不要回折光の回折効率ηUDを示している。
図11Aに示すように従来法の等間隔記録では、不要回折光の回折効率ηUDがところどころ6%〜10%となっており、不要回折光が発生していることが分かる。一方、図11Bに示すように本実施例の不等間隔記録では、不要回折光の回折効率ηUDはいずれの位置でも4%以下となっており、不要回折光が低減していることが分かる。なお、いずれの場合にもηUDが4%以下で周期的に変動しているのは、前記図5で述べたホログラフィックスキャッタリングの影響である。これを低減するためには、チルト多重の記録角度間隔をさらに広げる必要がある。
この測定結果を用いて不要回折光の回折効率ηUDの平均値を比較すると、従来法では2.6%であるのに対して、本実施例では1.6%となっている。前記数式8を用いてM/#の測定誤差を見積もると、従来法が1.3%であるのに対して本実施例では0.8%に低減し、本実施例により1%以下の高精度なM/#測定を実現できることが分かった。
以上のように実施例1によれば、記録媒体評価時に不等間隔の記録スケジュールを用いることにより、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光の発生を抑制し、M/#の測定精度を向上させることができる。
実施例1で述べた記録スケジュールの決定方法は、情報を高密度に記録・再生する場合にも適用できる。実施例2では、信号光の強度を記録情報で変調し、予め決定した記録角度スケジュールに従い多重記録を行うことで、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光の発生を抑制して高密度の記録再生が可能な記録再生装置について説明する。
図12は、記録再生装置2のシステム構成を示す図である。記録再生装置(ホログラムメモリ装置)2の構成は実施例1(図1)の記録媒体評価装置1を基本構成としており、異なる部分について説明する。
記録時は、入力装置150から入力されたデータを信号処理部1110にて記録用に適切な信号に変換する。デバイス制御部1120は、記録用信号に基づいて光学系100’内の空間光変調器1200を制御することで、信号光を変調する。コントローラ140は、スケジュール格納部180に格納されている記録スケジュールに従い、記録媒体に対して多重記録を実行する。この記録スケジュールは、実施例1で述べたように記録角度を不等間隔に設定して多重記録を実施するためのものである。再生時はデバイス制御部1120によって光学系100’内のカメラ1210を制御することで再生信号光を検出する。検出された信号はコントローラ140に送られ、信号処理部1110にて必要な再生処理を施して再生データを生成する。
図13は、光学系100’の構成を示す図である。実施例1(図2)と比較し、空間光変調器(Spatial Light Modulator:SLM)1200およびカメラ1210を追加している点が異なる。SLM1200は空間的に2次元の光変調を行う素子であり、例えば強度2値変調、位相多値変調、または振幅位相多値変調などの光変調が可能である。SLM1200を用いることによって、信号光に2次元データ(ページデータ)を付与することができ、高密度記録が可能である。信号光236は、SLM1200を反射して変調が行われた後、ビームスプリッタ1240を反射して記録媒体240に入射している。また再生時は、記録媒体240からの再生光をカメラ1210で検出することにより、ページデータを高速に読み出すことができ、データの高速転送が実現できる。
本構成は、一般的なホログラフィックメモリの構成と同様であり、また、ホログラフィックメモリ分野の諸技術を適用しても良い。例えば、ミラー233の角度を駆動可能として、リレーレンズを用いることにより参照光237の記録媒体240への入射角度を変えてチルト多重を行ってもよい。本光学系100’では、レンズ1220,1230が信号光路中に挿入されており、これにより、信号光のフーリエ変換、逆フーリエ変換を行う。記録媒体240内では、信号光がフーリエ変換された光が記録されるため、SLM1200の各ピクセルに対応する信号が角度の異なる略平行光として入射している。
以上の光学構成で情報(データ)の記録・再生を行う場合、大容量化のためにチルト多重とペリストロフィック多重を併用することが可能である。このとき、実施例1で述べた意図せぬブラッグマッチが発生するとノイズとなり、読み出し時の信号性能の劣化がおこる。そこで本実施例では、数式9(または数式10)を用いて意図せぬブラッグマッチの発生する角度条件(UBライン)を事前に予測し、UBラインを踏まないように記録角度スケジュールを作成し、これに従い多重記録を実施する。これにより、意図せぬブラッグマッチによるノイズの影響を排除して、高密度な情報の記録・再生を高精度に実現することができる。
以上のように各実施例によれば、ホログラムの記録再生において、チルト角度多重とペリストロフィック多重の2軸の多重記録を併用した場合に、意図せぬブラッグマッチによる不要回折光を抑制して記録再生を行うことができる。これにより、媒体評価時に大きいM/#の記録媒体を高精度に評価することができる。また、情報記録時には、2軸併用による高密度記録時に、ノイズを低減して記録再生を行うことができる。
なお、上記実施例では、チルト角度多重とペリストロフィック多重の2軸併用による多重記録を取り上げて説明したが、これに限定せず、互いに直交する少なくとも2つの軸を回転中心とした多重記録であれば同様に適用できる。
上記した各実施例は、本発明を分かり易く説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
1:記録媒体評価装置、2:記録再生装置、100,100’:光学系、110:多重記録制御部、140:コントローラ、170:評価部、180:スケジュール格納部、190:スケジュール作成部、200:レーザ、236:信号光、237:参照光、240:記録媒体、250,260:光検出器、270:自動ステージ、420:チルト多重軸、430:ペリストロフィック多重軸、510:ホログラフィックスキャッタリング、600,905:意図せぬブラッグマッチライン(UBライン)、1110:信号処理部、1120:デバイス制御部、1200:空間光変調器(SLM)、1210:カメラ。
Claims (8)
- ホログラムを記録する記録媒体の性能を評価する記録媒体評価装置において、
前記記録媒体にレーザビームを照射してホログラムを記録するとともに記録したホログラムを再生して回折光を検出する光学系と、
前記記録媒体に前記レーザビームの記録角度を変えて複数のホログラムを多重記録するために、前記記録媒体を支持する前記光学系内の自動ステージを制御する多重記録制御部と、
前記光学系により多重記録した複数のホログラムを再生して回折効率を測定し、前記記録媒体の性能評価値であるMナンバーを計算する評価部と、を備え、
前記多重記録制御部による多重記録方法は、直交する2つの軸を回転中心とした角度多重記録であって、前記直交する2つの軸の少なくとも一方の記録角度の設定を不等間隔としたことを特徴とする記録媒体評価装置。 - 請求項1に記載の記録媒体評価装置において、
前記多重記録制御部による多重記録方法として、前記レーザビームの入射面に対して垂直な軸を中心に前記記録媒体を回転させるチルト角度多重と、前記記録媒体に垂直な軸を中心に前記記録媒体を回転させるペリストロフィック多重を用いることを特徴とする記録媒体評価装置。 - 請求項2に記載の記録媒体評価装置において、
前記チルト角度多重における記録角度の設定を不等間隔とし、前記ペリストロフィック多重における記録角度の設定を等間隔としたことを特徴とする記録媒体評価装置。 - 請求項1に記載の記録媒体評価装置において、
前記記録媒体に多重記録を行う際の角度設定に関する記録スケジュールを格納するスケジュール格納部と、を備え、
前記多重記録制御部は、前記記録スケジュールに従って前記光学系内の前記自動ステージを制御することを特徴とする記録媒体評価装置。 - 請求項4に記載の記録媒体評価装置において、
前記記録媒体の情報に応じて前記記録スケジュールを作成するスケジュール作成部を備え、
前記記録スケジュールは、ホログラムの記録再生時、他の記録角度にて先行して記録された再生対象以外のホログラムからブラッグ条件が満たされることで発生する不要回折光を計算で求め、該不要回折光を検出しない角度に新たな記録角度を設定したものであることを特徴とする記録媒体評価装置。 - 請求項4に記載の記録媒体評価装置において、
前記記録媒体の情報に応じて前記記録スケジュールを作成するスケジュール作成部を備え、
前記記録スケジュールは、各記録角度にて記録された各々のホログラムを再生するとき、各々の回折光が検出される再生時の角度が1つだけとなるように記録角度を設定したものであることを特徴とする記録媒体評価装置。 - ホログラムを記録媒体に記録することでデータの記録再生を行う記録再生装置において、
記録データに基づいて変調されたレーザビームを前記記録媒体に照射してホログラムを記録するとともに記録したホログラムを再生して回折光を検出する光学系と、
前記記録媒体にレーザビームの記録角度を変えて複数のホログラムを多重記録するために、前記記録媒体を支持する前記光学系内の自動ステージを制御する多重記録制御部と、
前記光学系により検出した回折光の信号から再生データを生成する信号処理部と、を備え、
前記多重記録制御部による多重記録方法は、直交する2つの軸を回転中心とした角度多重記録であって、前記直交する2つの軸の少なくとも一方の記録角度の設定を不等間隔としたことを特徴とする記録再生装置。 - ホログラムを記録媒体に記録することでデータの記録再生を行う記録再生方法において、
記録データに基づいて変調されたレーザビームを前記記録媒体に照射してホログラムを記録する記録ステップと、
前記記録媒体に記録したホログラムを再生して回折光を検出し再生データを生成する再生ステップと、を備え、
前記記録ステップは、直交する2つの軸を回転中心とし、前記記録媒体に前記レーザビームの記録角度を変えて複数のホログラムを多重記録するものであって、前記直交する2つの軸の少なくとも一方の記録角度の設定を不等間隔としたことを特徴とする記録再生方法。
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JP2017175855A JP2019053127A (ja) | 2017-09-13 | 2017-09-13 | 記録媒体評価装置、記録再生装置、及び記録再生方法 |
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JP2021033047A (ja) * | 2019-08-23 | 2021-03-01 | 株式会社日立エルジーデータストレージ | 導光板、導光板の製造装置、導光板の製造方法、及び、それを用いた映像表示装置 |
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