JP5123918B2 - ホログラムデータ記録補償方法および装置 - Google Patents

ホログラムデータ記録補償方法および装置 Download PDF

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本発明は、ホログラフィックメモリー記録システムにおいて、デジタルデータ(例えば大容量の保存用アーカイブデータ)をホログラム記録媒体に記録する際に、干渉光の波面の揺らぎにより発生する干渉縞揺らぎを抑制して、記録再生されるデジタルデータの信号強度対雑音強度比(SNR)を高めるのに好適なホログラムデータ記録補償方法および装置に関する。
ホログラフィックメモリー記録システムでは、一般に、デジタルデータを担持した物体光を参照光とともにホログラム記録媒体に同時に照射し、ホログラム記録媒体中に形成される干渉縞を光記録媒体に書き込むことによって、該デジタルデータを記録する。一方、デジタルデータが記録されたホログラム記録媒体に参照光を照射すると、ホログラム記録媒体中に書き込まれた干渉縞により光の回折が生じて、上記物体光が担持していたデジタルデータを再生することができる。
ここで、現在用いられているホログラフィックメモリー記録システムの一例について図7を参照しながら簡単に説明する。図7に示すホログラフィックメモリー記録システムでは、レーザ光源101から出力され、シャッタ102を通過したレーザ光(ここではS偏光(縦偏光))がハーフミラー103によって2系に分割され、一方は参照光とされてミラー109および集光レンズ110を介しホログラム記録媒体108上に照射される。また、2系に分割されたうちの他方のレーザ光は、1/2波長板117によってP偏光(横偏光)に変換されてPBS(偏光ビームスプリッタ)105(P偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている)を透過し、反射型液晶素子等からなるSLM(空間光変調素子)106上に照射される。
この照射された光は、SLM106の素子面に映出された白と黒のビットパターンによる2次元画像のデジタルデータを担持されるとともに、S偏光に変換されて(実際には、白表示とされた素子からの光がS偏光に変換される)反射され、物体光としてPBS105に戻る。このSLM106から戻った物体光は、PBS106により反射され、集光レンズ107を介してホログラム記録媒体108上に照射される。このようにしてホログラム記録媒体108上に照射された参照光と物体光はいずれもS偏光とされているので、このホログラム記録媒体108上で干渉して干渉縞が形成され、該干渉縞がホログラム記録媒体108に書き込まれることになる。
なお、再生時にはシャッタ104を閉じて、参照光のみをホログラム記録媒体108に照射することにより、書き込まれた干渉縞から生成される回折光(再生光)をレンズ111で平行光に戻し、これをCCDやCMOSセンサ等の2次元撮像素子112により撮像することにより、デジタルデータが復元されることになる。
ところで、ホログラム記録媒体への干渉縞の書き込み(デジタルデータの記録)は、撮像素子やフィルムを用いた写真撮影と同じく、所定の露光期間内において行われる。近年においては、多数のデジタルデータを1つのホログラム記録媒体に短時間で記録するための多重記録の技術開発が進められているが、このような多重記録を行う場合には、各々のデジタルデータに対応した各干渉縞をホログラム記録媒体に書き込むための各露光期間を間欠的に設定し、各露光期間の合間に、ホログラム記録媒体の傾きを変えたり、空間光変調素子に表示するデジタルデータを変更したりするようにしている。
1つの露光期間に書き込まれる干渉縞は、その露光期間中、該干渉縞の各点における位相(以下、単に「干渉縞の位相」と称する)が全く変動しないことが理想である。しかしながら、実際には、ホログラム記録媒体に照射される干渉光の波面には、物体光や参照光の各光路中に配置される各光学素子の振動や空気の擾乱等によって揺らぎが生じており、この波面の揺らぎにより、1つの露光期間内において干渉縞の位相が全体的または部分的に変動する干渉縞揺らぎが発生することがある。
このような干渉縞揺らぎの発生は、書き込まれる干渉縞のコントラストの低下を招き、書き込まれた干渉縞に基づいて再生されるデジタルデータのSNRを低下させる大きな要因となる。
従来、記録再生されるデジタルデータのSNRを向上させる技術としては、下記特許文献1に開示されているように、デジタルデータの再生過程において形成される再生波面を補正するものが一般的であったが、本願出願人は、デジタルデータの記録過程において形成される干渉光の波面の位相を補正することにより、記録時に発生する干渉縞揺らぎそのものをリアルタイムで抑制する手法を先に提案している(下記特許文献2参照)。
特開平5−173468号公報 特開2007−141295号公報
上記特許文献2に記載の手法は、デジタルデータ記録用の物体光とは別に補正用プローブ光を生成し、これを物体光と同一の光路を進行せしめるとともに、記録用の参照光またはそれから分離された補正用参照光と干渉せしめることにより形成される干渉縞の位相変動を測定し、その測定結果に基づき、物体光または参照光の波面の位相を制御することによって、ホログラム記録媒体に書き込まれる干渉縞の位相揺らぎを抑制するものである。
この手法では、記録用の物体光とは別に補正用プローブ光を生成しているので、上述の多重記録を行うために物体光が間欠的にしか出力されないような場合でも、補正用プローブ光を連続的に生成することによって、物体光または参照光の波面位相制御を連続的に行うことが可能となる。
しかしながら、この手法では、干渉縞揺らぎを検出しながら波面位相制御を行うために必要となる光学系の構成が複雑となるという問題がある。具体的には、補正用プローブ光を生成するための空間光変調素子や、補正用プローブ光が参照光と干渉しないようにするために、補正用プローブ光の偏光方向を物体光や参照光の偏光方向に対して90°変更するための光学素子(PBSや偏光板等)を、ホログラフィックメモリー記録システム内の光路中に別途配置する必要がある。
また、この手法では、補正用プローブ光の偏光方向を変えるなどして該補正用プローブ光が参照光と干渉しないようにする対策を講じてはいるが、PBSや偏光板における角度依存性等の問題があるために、補正用プローブ光の偏光方向を完全に制御することは難しく、このため、補正用プローブ光の一部が参照光と干渉してしまい、記録時の干渉縞の形成に悪影響を及ぼす虞があるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、デジタルデータをホログラム記録媒体に記録する段階において生じる干渉縞揺らぎを、記録用干渉縞の形成に悪影響を及ぼすことなく抑制して、記録再生されるデジタルデータのSNRを向上することが可能であり、かつ波面位相制御を行うための光学系を構成簡易なものとし得るホログラムデータ記録補償方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るホログラムデータ記録補償方法は、間欠的に設定された各露光期間内に、デジタルデータを担持した物体光と参照光との干渉により形成される各記録用干渉縞をホログラム記録媒体にそれぞれ記録するホログラフィックメモリー記録システムにおいて、該干渉光の波面の揺らぎにより発生する干渉縞揺らぎを、該物体光または該参照光の波面の位相を制御する波面位相制御を行うことにより抑制するホログラムデータ記録補償方法であって、
前記物体光と前記参照光との干渉により前記各記録用干渉縞とそれぞれ同期して形成される各モニタリング用干渉縞を生成せしめるとともに、その生成位置に配置された撮像素子により、前記各露光期間よりも小なる時間ピッチで順次撮像を行い、該撮像素子からの出力に基づき該生成位置における光強度分布情報を順次検出し、
該光強度分布情報の検出値に基づき、前記波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と該波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら、該波面位相制御を間欠的に行うことを特徴とする。
本発明に係るホログラムデータ記録補償方法において、前記波面位相制御休止期間から前記波面位相制御実行期間への切替えは、1つの波面位相制御休止期間内における前記光強度分布情報の検出値が最初に第1閾値以上となった第1時点を基準として行い、該波面位相制御実行期間から該波面位相制御休止期間への切替えは、1つの波面位相制御実行期間内における前記強度情報の検出値が最初に第2閾値未満となった第2時点を基準として行うことができる。
また、前記第1時点において前記モニタリング用干渉縞の位相を検出し、該位相の検出値を前記波面位相制御の制御目標値とすることができる。
本発明に係るホログラムデータ記録補償装置は、間欠的に設定された各露光期間内に、デジタルデータを担持した物体光と参照光との干渉光により形成される各記録用干渉縞をホログラム記録媒体にそれぞれ記録するホログラフィックメモリー記録システムにおいて、該干渉光の波面の揺らぎにより発生する干渉縞揺らぎを、該物体光または該参照光の波面の位相を制御する波面位相制御を行うことにより抑制するホログラムデータ記録補償装置であって、
前記物体光と前記参照光との干渉により前記各記録用干渉縞とそれぞれ同期して形成される各モニタリング用干渉縞を生成せしめるモニタリング用干渉縞生成手段と、
前記各モニタリング用干渉縞の生成位置に配置され、前記各露光期間よりも小なる時間ピッチで順次撮像を行う撮像素子と、
前記撮像素子からの出力に基づき前記生成位置における光強度分布情報を順次検出する光強度分布情報検出手段と、
前記光強度分布情報検出手段における前記光強度分布情報の検出値に基づき、前記波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と該波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら、該波面位相制御を間欠的に行う波面位相制御手段と、を備えてなることを特徴とする。
本発明に係るホログラムデータ記録補償装置において、前記波面位相制御手段は、前記物体光または前記参照光の光路内に配された反射ミラーと、該反射ミラーを微動させることにより該物体光または該参照光の光路長を変化させる反射ミラー駆動部と、を備えてなるものとすることができる。
また、前記撮像素子はラインセンサであることが好ましい。
本発明に係るホログラムデータ記録補償方法および装置は、記録用干渉縞を形成するのと同じ物体光および参照光を用いてモニタリング用干渉縞を生成し、このモニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布情報の検出値に基づき、物体光または参照光の波面位相制御を間欠的に行うものであり、これにより、以下のような作用効果を奏する。
すなわち、デジタルデータ記録用の物体光とは別の補正用プローブ光を用いる従来技術に比べて、干渉縞揺らぎを検出しながら波面位相制御を行うために必要となる光学系の構成を簡略化することができるとともに、波面位相制御を行うための特別な光(補正用プローブ光)を用いないので、このような特別な光が記録時の干渉縞の形成に影響を及ぼすという虞がない。
さらに、モニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布情報の検出値に基づき、波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と該波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら波面位相制御を間欠的に行うので、このような切替えを行わずに波面位相制御を連続的に行う場合に比べて、露光期間毎に発生する干渉縞揺らぎを速やかに抑制することが可能となる。
したがって、干渉縞揺らぎが抑制された良好な記録用干渉縞をホログラム記録媒体に書き込むことが可能となり、記録再生されるデジタルデータのSNRを向上することが可能となる。
一実施形態に係るホログラムデータ記録補償装置を搭載したホログラフィックメモリー記録システムの構成図である。 一実施形態に係るホログラムデータ記録補償方法の手順を示すフローチャートである。 干渉縞揺らぎが大きい場合(a)と小さい場合(b)とにおける各記録用干渉縞の存在確率分布を示す概略図である。 波面位相制御を全く行わない場合(a)と本発明を適用して波面位相制御を間欠的に行う場合(b;図2におけるS7位置での測定値)とにおける各々の干渉縞揺らぎの状態を示すグラフである。 再生されたデジタルデータにおけるSNRとページ番号との関係を示すグラフである。 再生されたデジタルデータにおけるエラー個数とページ番号との関係を示すグラフである。 ホログラフィックメモリー記録システムの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、上記図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1に基づいて、本発明の一実施形態に係るホログラムデータ記録補償装置およびこれを搭載したホログラフィックメモリー記録システムについて説明する。
図1に示すホログラフィックメモリー記録システムは、間欠的に設定された露光期間毎にホログラム記録媒体8の角度を順次変更しながら、デジタルデータを担持した物体光と参照光との干渉により形成される各記録用干渉縞を、露光期間毎にホログラム記録媒体8にそれぞれ記録する角度多重記録方式のものである。なお、ホログラム記録媒体8の角度を変更する機構については図示を省略している。
このホログラフィックメモリー記録システムにおいて、レーザ光源1から出力されてシャッタ2を通過したレーザ光は、1/2波長板3によって斜め45度偏光に変換された後、PBS(偏光ビームスプリッタ)4に照射される。PBS4(P偏光(横偏光)を透過しS偏光(縦偏光)を反射するように構成されている)に照射された斜め45度偏光のうち、P偏光はPBS4を透過し、さらにPBS5(P偏光を透過しS偏光を反射するように構成されている)を透過して反射型液晶素子からなるSLM(空間光変調素子)6上に照射される。
この照射されたP偏光は、SLM6の素子面に映出された白と黒のビットパターンによる2次元画像のデジタルデータを担持されるとともに、S偏光に変換されて(実際には、白表示とされた素子からの光がS偏光に変換される)反射され、物体光としてPBS5に戻る。このSLM6から戻った物体光は、PBS5により図中左方向に反射され、集光レンズ7を介してホログラム記録媒体8(レーザ光源1からのレーザ光を透過し得る材料で構成されている)上に照射される。
一方、PBS4に照射された斜め45度偏光のうち、S偏光は参照光としてPBS4により図中左方向に反射され、さらにピエゾミラー27(図示せぬピエゾ素子により反射面が微動するように構成されたもので、後述のように、本実施形態に係るホログラムデータ記録補償装置の一部を構成する)、集光レンズ9を介してホログラム記録媒体8上に照射される。
このようにしてホログラム記録媒体8上に照射された参照光と物体光との干渉光により記録用干渉縞が形成され、ホログラム記録媒体8に書き込まれることになる。この記録用干渉縞のホログラム記録媒体8への書き込みは、シャッタ2を開閉することにより間欠的に設定される各露光期間内にそれぞれ行われる。すなわち、シャッタ2は所定のタイミングで開閉が繰り返され、シャッタ2が閉状態にある各期間において、ホログラム記録媒体8の角度やSLM6に表示されるデジタルデータの変更が行われるとともに、シャッタ2が開状態にある各露光期間(例えば、30ミリ秒に設定される)のみ物体光および参照光がホログラム記録媒体8上に照射されて、各々のデジタルデータを担持した各記録用干渉縞が順次書き込まれるようになっている。
各記録用干渉縞は、ホログラム記録媒体8内の所定の位置に書き込まれるようになっているが、ホログラム記録媒体8の角度設定誤差等により書込み位置がずれることがある。しかし、このような書込み位置のずれは、露光期間中におけるずれ量の時間変動を伴わないならば、記録再生されるデジタルデータのSNRに大きな影響を及ぼすことはない。一方、干渉縞の位相が時間変動する干渉縞揺らぎが記録用干渉縞に発生する場合には、記録用干渉縞の振幅が小さくなるとともに、図3に示すように、各記録用干渉縞の存在確率の分布が広がるため、記録再生されるデジタルデータのSNRが低下してしまう。すなわち、各記録用干渉縞の存在確率の絶対位置は問題ではなく、その分布の広がりが問題となる。
本実施形態に係るホログラムデータ記録補償装置は、上記各記録用干渉縞における干渉縞揺らぎを抑制するために、上述したホログラフィックメモリー記録システムに搭載されたものであり、以下のように構成されている。
すなわち、このホログラムデータ記録補償装置は、上述の物体光と参照光との干渉により上記各記録用干渉縞とそれぞれ同期して形成される各モニタリング用干渉縞を生成せしめるモニタリング用干渉縞生成手段20と、これら各モニタリング用干渉縞の生成位置に配置されたラインセンサ24と、このラインセンサ24からの出力に基づき上記生成位置における光強度分布情報を順次検出する光強度分布情報検出手段としてのFFT演算部25と、このFFT演算部25における計算値に基づき、上記参照光の波面の位相を制御する波面位相制御を実行するピエゾミラー駆動部26およびピエゾミラー27と、を備えてなる。
上記モニタリング用干渉縞生成手段20は、ホログラム記録媒体8を透過して図中左斜め下方に進行する参照光を集光する集光レンズ21と、ホログラム記録媒体8を透過して図中左方に進行する物体光を集光する集光レンズ22と、該集光レンズ22を透過した物体光を図中下方に反射するミラー23とからなり、集光レンズ21からの参照光とミラー23からの物体光とをラインセンサ24の配設位置において干渉させ、上記各モニタリング用干渉縞を生成せしめるように構成されている。
上記ラインセンサ24は、例えば、8ビットの解像度(256階調)を持つものが用いられ、上記各露光期間よりも小なる時間ピッチ(例えば、0.2ミリ秒ピッチ)で順次撮像を行うように構成されている。
上記FFT演算部25は、通常、コンピュータ内にソフトウェアをもって構築されており、ラインセンサ24からの出力信号に対しFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)演算処理を行い、上述のモニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布の振幅および位相(より詳細には、該光強度分布を空間周波数で表したときの所定の空間周波数成分の振幅スペクトルおよび位相スペクトル)を算出するように構成されている。
上記ピエゾミラー駆動部26は、上記FFT演算部25での計算結果に基づき、上記ピエゾミラー27を駆動させることによって上記波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と、該ピエゾミラー27の駆動を停止することによって波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら、波面位相制御を間欠的に行うように構成されている。
上述の波面位相制御休止期間から波面位相制御実行期間への切替えは、1つの波面位相制御休止期間内における上記光強度分布の振幅の算出値が最初に第1閾値以上となった時点(第1時点)で行い、波面位相制御実行期間から波面位相制御休止期間への切替えは、1つの波面位相制御実行期間内における上記光強度分布の振幅の算出値が最初に第2閾値未満となった時点(第2時点)で行うように構成されている。また、上記第1時点において算出された上記光強度分布の位相値(上記モニタリング用干渉縞の位相値)を、波面位相制御の制御目標値とするように構成されている。なお、第1閾値および第2閾値は、例えば、上記ラインセンサ24が8ビットの解像度(256階調)を持つものである場合、50階調程度に相当する振幅値を選択することが好ましい。また、第1閾値と第2閾値とは互いに異なる値としても良いし、同じ値としても良い。
次に、図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係るホログラムデータ記録補償方法の手順について説明する。なお、本実施形態のホログラムデータ記録補償方法は、上述のホログラムデータ記録補償装置において実行されるものである。また、本実施形態では、上述の第1閾値と第2閾値が同じ値(下記の閾値A)に設定されている。
まず、上記ラインセンサ24により、上述のモニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布を、上記時間ピッチで順次撮像する(図2のステップS1)。
次に、上記FFT演算部25において、ラインセンサ24からの出力信号に対しFFT演算処理を行い(ステップS2)、上述のモニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布の振幅S(t)および位相θ(t)(tはラインセンサ24による撮像タイミングを表す変数)を、各々の撮像タイミング毎に算出する(ステップS3)。
次いで、上記ピエゾミラー駆動部26において、撮像タイミング(t)における振幅S(t)が閾値A以上となるという第1の条件と、1つ前の撮像タイミング(t−1)における振幅S(t−1)が閾値A未満であるという第2の条件を共に満足するか否かを判別し(ステップS4)、第1および第2の条件を共に満足すると判定した場合には、t0=tとし、撮像タイミング(t0)における位相θ(t0)を制御目標値に設定するとともに(ステップS5)、それ以降の撮像タイミングにおける位相値が上記位相θ(t0)の値と同じとなるように、ピエゾミラー27の駆動信号を出力して(ステップS7)、上述の波面位相制御を行うためにピエゾミラー27を駆動させる(ステップS8)。すなわち、ステップS4において、第1および第2の条件を共に満足すると判定した時点で、波面位相制御休止期間から波面位相制御実行期間への切替えが行われることとなる。
一方、ステップS4において、第1および第2の条件を共に満足してはいないと判定した場合には、第1の条件のみについてこれを満足するか否かを判別し(ステップS6)、第1の条件を満足すると判定した場合には上述の波面位相制御を続行し、満足しないと判定した場合にはピエゾミラー27の駆動を停止し(ステップS9)、上述の波面位相制御を休止する。すなわち、ステップS6において、第1の条件を満足しないと判定した時点で、波面位相制御実行期間から波面位相制御休止期間への切替えが行われることとなる。
以上の手順により、上記各記録用干渉縞における干渉縞揺らぎが抑制され、記録再生されるデジタルデータのSNRの向上が達成される。
ここで、本発明の効果を検証した結果について、図4および図5を参照しながら説明する。図4(a)に示すように、波面位相制御を全く行わない場合には、記録用干渉縞の位相が大きく変動している。これに対し、図4(b)に示すように、本発明を適用して波面位相制御を間欠的に行った場合には、各波面位相制御実行期間内において、記録用干渉縞の位相変動(干渉縞揺らぎ)が速やかに抑制されていることが分かる。なお、このような間欠的な波面位相制御ではなく、波面位相制御を連続的に行った場合には、ホログラム記録媒体に記録されるデジタルデータが更新される度に、制御目標値の位相値と実際に測定された位相値との間に平均して90度の位相ずれが生じるため、位相変動の収束が大きく遅れてしまう。
一方、図5および図6は、角度多重記録方式により、ホログラム記録媒体に対し1ページあたり10584bitのページデータ(デジタルデータ)を30ミリ秒の露光期間毎に記録再生した結果に基づいている。角度多重記録方式では、ページデータ毎にホログラム記録媒体の角度が変更されるため、このような角度変更による記録再生特性の違いの影響を排除するため、奇数ページに対しては本発明を適用して波面位相制御を行い、偶数ページに対しては波面位相制御を行わないようにした。
図5に示すように、本発明を適用した奇数ページのSNRの平均は3.87(dB)であるのに対して、波面位相制御を行わなかった偶数ページのSNRの平均は3.838(dB)であり、0.03(dB)程度のSNRの向上が確認された。なお、ページ番号が大きくなるに従って、奇数ページおよび偶数ページ共にSNRが向上しているのは、今回の検証においては、ページ番号が大きくなるに従って、ホログラム記録媒体の角度が物体光と正対する良好な状態に近づいていったことによる。
また、図6に示すように、本発明を適用した奇数ページのエラー個数(誤って再生されたビット数)は、波面位相制御を行わなかった偶数ページのエラー個数に対し、平均して4.2個減少しており、本発明適用の効果が確認された。なお、ページ番号が大きくなるに従って、奇数ページおよび偶数ページ共にエラー個数が減少しているのは、SNRの向上と同様の理由による。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に態様が限定されるものではなく、種々に態様を変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、第1閾値と第2閾値とが互いに同じ値に設定されているが、これらを互いに異なる値に設定しても良い。
また、上記実施形態では、モニタリング用干渉縞の生成位置における光強度分布(モニタリング用干渉縞)の振幅が最初に閾値以上となった時点の位相値を制御目標値としているが、最初に閾値以上となった時点から撮像タイミングが数回程度進んだ時点における位相値を制御目標値とすることも可能である。なお、振幅を算出する替わりに、パワー(パワースペクトル)を算出するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、参照光の波面位相制御を行っているが、物体光の波面位相制御を行うようにしてもよく、また、上記実施形態のように波面全体の位相を制御するのではなく、デフォーマルミラー等を用いて波面の一部の位相を制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、モニタリング用干渉縞の撮像素子としてラインセンサを用いているが、2次元撮像素子を用いることも可能である。
また、モニタリング用干渉縞生成手段の具体的な構成についても、上述した光学系のものに限られるものではなく、種々の構成のものを用いることが可能である。
1,101 レーザ光源
2,102,104 シャッタ
3,117 1/2波長板
4,5,105 PBS
6,106 SLM
7,9,21,22,107,110 集光レンズ
8,108 ホログラム記録媒体
14,109 ミラー
20 モニタリング用干渉縞生成手段
23,109 ミラー
24 ラインセンサ
25 FFT演算部
26 ピエゾミラー駆動部
27 ピエゾミラー
103 ハーフミラー
111 レンズ
112 2次元撮像素子

Claims (6)

  1. 間欠的に設定された各露光期間内に、デジタルデータを担持した物体光と参照光との干渉により形成される各記録用干渉縞をホログラム記録媒体にそれぞれ記録するホログラフィックメモリー記録システムにおいて、該干渉光の波面の揺らぎにより発生する干渉縞揺らぎを、該物体光または該参照光の波面の位相を制御する波面位相制御を行うことにより抑制するホログラムデータ記録補償方法であって、
    前記物体光と前記参照光との干渉により前記各記録用干渉縞とそれぞれ同期して形成される各モニタリング用干渉縞を生成せしめるとともに、その生成位置に配置された撮像素子により、前記各露光期間よりも小なる時間ピッチで順次撮像を行い、該撮像素子からの出力に基づき該生成位置における光強度分布情報を順次検出し、
    該光強度分布情報の検出値に基づき、前記波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と該波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら、該波面位相制御を間欠的に行うことを特徴とするホログラムデータ記録補償方法。
  2. 前記波面位相制御休止期間から前記波面位相制御実行期間への切替えは、1つの波面位相制御休止期間内における前記光強度分布情報の検出値が最初に第1閾値以上となった第1時点を基準として行い、該波面位相制御実行期間から該波面位相制御休止期間への切替えは、1つの波面位相制御実行期間内における前記強度情報の検出値が最初に第2閾値未満となった第2時点を基準として行うことを特徴とする請求項1記載のホログラムデータ記録補償方法。
  3. 前記第1時点において前記モニタリング用干渉縞の位相を検出し、該位相の検出値を前記波面位相制御の制御目標値とすることを特徴とする請求項1または2記載のホログラムデータ記録補償方法。
  4. 間欠的に設定された各露光期間内に、デジタルデータを担持した物体光と参照光との干渉により形成される各記録用干渉縞をホログラム記録媒体にそれぞれ記録するホログラフィックメモリー記録システムにおいて、該干渉光の波面の揺らぎにより発生する干渉縞揺らぎを、該物体光または該参照光の波面の位相を制御する波面位相制御を行うことにより抑制するホログラムデータ記録補償装置であって、
    前記物体光と前記参照光との干渉により前記各記録用干渉縞とそれぞれ同期して形成される各モニタリング用干渉縞を生成せしめるモニタリング用干渉縞生成手段と、
    前記各モニタリング用干渉縞の生成位置に配置され、前記各露光期間よりも小なる時間ピッチで順次撮像を行う撮像素子と、
    前記撮像素子からの出力に基づき前記生成位置における光強度分布情報を順次検出する光強度分布情報検出手段と、
    前記光強度分布情報検出手段における前記光強度分布情報の検出値に基づき、前記波面位相制御を実行する波面位相制御実行期間と該波面位相制御を休止する波面位相制御休止期間とを交互に切り替えながら、該波面位相制御を間欠的に行う波面位相制御手段と、を備えてなることを特徴とするホログラムデータ記録補償装置。
  5. 前記波面位相制御手段は、前記物体光または前記参照光の光路内に配された反射ミラーと、該反射ミラーを微動させることにより該物体光または該参照光の光路長を変化させる反射ミラー駆動部と、を備えてなることを特徴とする請求項4記載のホログラムデータ記録補償装置。
  6. 前記撮像素子はラインセンサであることを特徴とする請求項5記載のホログラムデータ記録補償装置。
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