JP4939445B2 - 軌道系交通システムの分岐装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両が定められた軌道上を走行する軌道系交通システムにおいて、軌道に設けられた分岐部の省スペース化、分岐構造の簡素化及びコスト低減を可能にした分岐装置に関する。
従来、ゴムタイヤ等を装備し、無人化されて、車両が定められた軌道上を走行する軌道系交通システムにおいては、操舵方式として、サイドガイド方式とセンターガイド方式とがある。サイドガイド方式は、例えば特許文献1(特開2006−241684号公報)に開示されている。
サイドガイド方式は、特許文献1の図2又は図6にも開示されているように、軌道の両側に設けたガイドレールに車両に取り付けられた案内輪を沿わせて車両を操舵するものであるが、軌道の分岐部で軌道の両側に設置した分岐構造が軌道幅方向のスペースを必要とする。そのため、分岐部において小曲線形状が難しく、曲率半径を大きく取る必要がある。その結果、緩やかな線形で軌道を設ける必要があり、分岐部のスペースを大きく取る必要がある。
従って、数十台の車両を収容し、多数の分岐部を有する車両基地にサイドガイド方式を採用すると、広い基地スペースを必要とする。また、サイドガイド方式では、分岐装置が大掛かりで複雑な構造となり、高コストとなるという問題がある。
特許文献2(特開2006−205945号公報)には、センターガイド方式の分岐機構が開示されている。センターガイド方式は、軌道の中央域に設けられた案内溝に車両に設けられた案内輪を挿入して該案内溝により車両を操舵するものである。センターガイド方式の分岐機構は、軌道の両側にあまりスペースを必要としないため、分岐部の軌道の曲率半径を小さくすることができる。
特開2006−241684号公報(図2、図6) 特開2006−205945号公報
しかし、最近では分岐部で多分岐化の傾向にあり、ひとつの分岐部で多数の分岐路が枝別れする構造になりつつある。そのため、センターガイド方式であっても、分岐部の構造が大掛かりで複雑化し、広いスペースを必要としつつあり、分岐機構の簡素化、低コスト化及び省スペース化が求められている。
そこで、本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、車両が定められた軌道上を走行する軌道系交通システムにおいて、多分岐化された分岐部であっても分岐装置の構成を簡素化、低コスト化及び省スペース化することを目的とする。また、このような分岐部構成を実現することにより、多数の分岐部を有する車両基地の省スペース化及び低コスト化を達成することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の軌道系交通システムの分岐装置は、
車両が定められた軌道を走行する軌道系交通システムの分岐装置において、
前記軌道の幅方向の略中央部には軌道に沿って溝状をなして形成される保護軌道が設けられ、該保護軌道には車両の操舵機構に連動して保護輪が保護軌道内を非接触で移動するように設けられ、該操舵機構の異常時に前記保護輪が保護軌道に接触して車両を操舵するように構成され、
前記軌道が分岐軌道に接続された分岐部で車輪が停止する軌道上の走行面の停止領域を他の走行面と切り離して回動可能に構成し、該走行面の停止領域を車輪とともに分岐軌道方向に向くように水平に回転させる駆動装置を設け、
前記軌道が分岐軌道に接続された分岐部で保護輪が停止する停止領域を他の保護軌道と切り離して回動可能に構成し、該保護輪の停止領域を保護輪とともに分岐軌道方向側に向くように水平に回転させる駆動装置を設け、車輪と保護輪の停止領域をそれぞれ同時に同一方向に向くように回動させ、
前記軌道に車両の前輪と後輪間の間隔と同じ間隔を置いて2箇所の分岐部を設け、前方の分岐部に前輪用分岐軌道を接続すると共に、後方の分岐部に後輪用分岐軌道を接続し、前輪用分岐軌道と後輪用分岐軌道とを並列に設けると共に、前方の分岐部及び後方の分岐部の夫々の停止領域が同時に同一方向を向くように構成したことを特徴とするものである。
発明は、前記のように、分岐部で車輪が停止する走行面の停止領域を回動(正逆方向に回転)可能に構成することによって、車輪が乗った状態の停止領域を進入すべき分岐軌道の方向に向けるようにしたものである。これによって、該停止領域及び該停止領域を回転駆動する駆動装置を設けた簡素な構成で、車輪を所望の分岐軌道にスムーズに進入させることができる。
このように、本発明によれば、分岐部で回動可能に設けられた停止領域及び該停止領域を回動させる駆動装置を設けただけの簡素な構成で、車輪を所望の分岐軌道に向けることができるので、車両が通過可能な分岐軌道の曲率半径を極小化することができる。
従って、分岐部の省スペース化と分岐装置の低コスト化を達成できる。また、分岐部の多分岐化に対しても容易に対応できる。
なお、本発明において、車輪が分岐軌道に接続された分岐部で停止する軌道上の走行面の停止領域を他の走行面と切り離して回動可能にし、さらに保護輪が停止する停止領域を他の保護軌道と切り離して回動可能にし、車輪と保護輪の両方の停止領域を同時に回動させるように構成することによって、車輪と保護輪とを分岐軌道の方向へ向ける操舵をスムーズに行なうことができる。
また、本発明は、軌道に車両の前輪と後輪間の間隔と同じ間隔を置いて2箇所の分岐部を設け、前方の分岐部に前輪用分岐軌道を接続すると共に、後方の分岐部に後輪用分岐軌道を接続し、前輪用分岐軌道と後輪用分岐軌道とを並列に設けると共に、前方分岐部及び後方分岐部に前記いずれかの停止領域を設け、該夫々の停止領域が同時に同一方向を向くように構成する。
かかる構成とすれば、車体を旋回させることなく、そのままの姿勢で平行移動したまま分岐軌道を走行することができる。そのため、車体及び車体内の乗客、荷物等に遠心力が働かない。従って、乗客に不快感を与えず、荷物を倒さない。また、車体に遠心力が働かないため、分岐軌道の前記軌道に対する傾斜角を大とすることができ、これによって、分岐領域を省スペース化することができる。
前記構成は、車両が並列配置された2本の並列軌道間に架設された分岐軌道に進入するときに好適である。前記構成とすれば、該並列軌道での走行姿勢のままでその姿勢を変えることなく分岐軌道に進入できるので、車体に全く遠心力が働かない。
また、本発明において、自車位置情報から軌道状態を判断する軌道状態判断手段を有し、該軌道状態判断手段によって判断された軌道状態に応じて該操舵機構への自動操舵指令を制御する制御手段と、を備え、保護輪が保護軌道内を非接触で移動するように自動操舵するように構成した車両に適用することができる。
これによって、保護輪が保護軌道内を常に非接触で移動する自動操舵が可能になる。そして、自動操舵機構に何らかの異常が発生した時に、保護輪は保護軌道内の内壁に接触するが、保護軌道にガイドされて移動するため、車両は軌道内の走行面から外れることはない。このように、自動操舵機構に何らかの異常が発生した時でも、車両が軌道から外れることがないフェイルセイフ機能をもつことができる。
かかる構成の自動操舵機構をもつ交通システムに本発明の分岐装置を適用すれば、曲率半径の小さい分岐軌道であっても、あるいは多数の分岐軌道を有する場合であっても、本発明の分岐装置が自動操舵機構の補助として働くので、確実に所望の分岐軌道を選択して走行することができる。従って、分岐部での走行安全性を飛躍的に向上できる。
本発明において、停止領域の駆動装置は、走行面および保護軌道に形成された停止領域の夫々に該停止領域を回転させる駆動アクチュエータを設けてなるようにしてもよい。駆動アクチュエータは、従来公知のものを用いればよい。例えば、電動又は油圧式のモータ、又は電動又は油圧式のシリンダ等を用いるとよい。
停止領域の駆動装置の別な構成例として、停止領域のひとつに該停止領域を回転させる駆動アクチュエータを設け、該停止領域と他の停止領域とをリンク機構を介して接続するようにしてもよい。これによって、1個のアクチュエータのみで左右の走行面及び保護軌道に設けられたすべての停止領域を回転駆動させることができるため、駆動装置を簡素化することができる。
また、停止領域の駆動装置のさらに別な構成例として、手動式の駆動手段を前記駆動装置と切替え可能に設けるようにしてもよい。これによって、駆動装置が故障した場合でも、手動で各停止領域を駆動することができる。
発明の分岐装置によれば、車両が定められた軌道を走行する軌道系交通システムの分岐装置において、軌道が分岐軌道に接続された分岐部で車輪が停止する軌道上の走行面の停止領域を他の走行面と切り離して回動可能に構成し、さらに保護輪が停止する停止領域を他の保護軌道と切り離して回動可能にし、車輪と保護輪の両方の停止領域を車輪と保護輪とともに分岐軌道方向に向くように水平に回転させる駆動装置を設けたことにより、分岐部の構成を簡素化、低コスト化及び省スペース化することができると共に、分岐部の多分岐化に容易に対応することができる。
また、このような分岐部構成を、多数の分岐部を有する車両基地に適用することにより、車両基地の省スペース化及び低コスト化を達成できる。
また、本発明によれば、前記軌道の幅方向の略中央部には軌道に沿って溝状をなして形成される保護軌道が設けられ、該保護軌道には車両の操舵機構に連動して保護輪が保護軌道内を非接触で移動するように設けられ、該操舵機構の異常時に前記保護輪が保護軌道に接触して車両を操舵するように構成されるので、車両の自動操舵が可能になり、自動操舵機構に何らかの異常が発生した時でも、車両が軌道から外れることがないフェイルセイフ機能をもつことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。本実施形態の軌道系交通システムは、自動操舵機構を備えている。以下、その構成を図1〜図5に基づいて説明する。図1は自動操舵機構の平面説明図、図2は図1のA―A断面図である。図3は自動操舵機構のシステムブロック図、図4は自動操舵機構の制御手順を示すフローチャート、図5は車両位置矯正手段において行なわれる制御手順を示すフローチャートである。
図1及び図2に示すように、本軌道系交通システム10を備えた車両12は、軌道1に沿って走行する。この軌道1の略中央部には、断面形状がU字状の保護軌道14が路面15に対して溝状をなして設けられている。このU字状の保護軌道14は、U字形鋼を敷設することによって形成されている。
車両12の前後の下部には、車両12を支持する前輪台車16、後輪台車(図示せず)が設けられている。この前輪台車16には、前輪18がキングピンにより左右に操舵可能となっている車軸が取り付けられている。前輪18は、図示しないが中子式のゴムタイヤ20が装着されて構成されている。また後輪台車には、後輪22がキングピンにより左右に操舵可能となっている車軸が取り付けられる。後輪22も、前輪18同様に中子式のゴムタイヤが装着されている。
次に、操舵機構26について、前輪18側部分に絞って説明する。なお、後輪22側についても同様の構成となる。
図1、図2に示すように、左前輪18aに接続されて前方に延びる前ステアリングアーム28aと、後方に延びる後ステアリングアーム30aとが設けられている。また、右前輪18bには、後方に延びる後ステアリングアーム30bが設けられている。左右輪の後ステアリングアーム30a、30bの後端部間には、タイロッド32が架設されている。この後ステアリングアーム30a、30bとタイロッド32とは、球面ジョイント34によって回転可能に接合されている。
また、前ステアリングアーム28aの前端部には、アクチュエータ36の可動ロッド38の端部が球面ジョイント34によって回転可能に接合している。このアクチュエータ36は、前輪台車16に取り付けられている。アクチュエータ36の具体的構造については、例えば電動機とボールねじ構造であるが、並進運動をするものであればよく、空気圧または油圧式サーボシリンダ構造や、リニアモータ構造等のものであってもよい。
なお、タイロッド32、後ステアリングアーム30a、30bによって、いわゆるアッカーマン・ジャント式リンク機構を構成し、旋回時の左右輪の旋回角度が適切にコントロールされる。また、タイロッド32で左前輪18aと右前輪18bが連動するため、左右輪の操舵が確実に行なわれる。
次に、保護輪40について説明する。保護輪40はセンターガイド方式で案内溝(本実施形態では保護軌道14)にガイドされる案内輪の一形態である。保護輪40は、正常運転時は後述する自動操舵機構により保護軌道14の側壁14aに対して非接触状態で走行し、自動操舵機構の異常発生時に保護軌道14の側壁14aに接触してガイドされる。
保護輪40は、円筒形状をしており、保護アーム42の前後端部の下面側に回転自在に支持されている。また、保護輪40は、U字状断面の保護軌道14の中に挿入され、その周面が保護軌道14の側壁14aに対向するように配設される。保護輪40の材質は、防振性と耐磨耗性の高いウレタンゴム、または、ゴムタイヤなどに用いられるスチールベルトを用いた素材などを使用したノーパンクタイヤが望ましい。
また、保護輪40と保護軌道14の側壁14aとの間には、車両12がその軌道1から左右にこれ以上偏向してはならない許容範囲より小さい隙間を有しており、操舵機構26が正常な間は、保護輪40は保護軌道14の側壁14aに接しないようになっている。通常この保護輪40と保護軌道14との隙間は全幅で80mm〜100mm程度に設定されている。
保護アーム42は、車両前後方向に延びた形状をし、前輪18の車軸44の下部にその中央部を回動可能に支持されて装着されている。
保護アーム42の端部近傍と前ステアリングアーム28aの前端部とは、連動ロッド46によって連結され、この連動ロッド46と保護アーム42とによって保護輪40を前輪18の操舵方向と同一の方向を向くように構成されている。
操舵機構26は、アクチュエータ36、可動ロッド38、前ステアリングアーム28a、後ステアリングアーム30a、30bによって構成され、また連動機構48は、保護アーム42、連動ロッド46によって構成されている。
また、この前ステアリングアーム28aの前端部には、2連球面ジョイント50が設けられ、この2連球面ジョイント50によって、アクチュエータ36の駆動部に連結された可動ロッド38の端部と、連動ロッド46の端部とが上下に重なった状態で前ステアリングアーム28aの前端部に接合している。
通常は制御手段60からの操舵指令によって、アクチュエータ36が作動して、アクチュエータ36によって、左前輪18aに操舵力が作用し、前ステアリングアーム28aから後ステアリングアーム30a、そこからタイロッド32を介して右前輪18bに操舵力が伝わる。また、アクチュエータ36からの操舵力は、2連球面ジョイント50から連動ロッド46を介して保護アーム42にも伝わり、アクチュエータ36の動きに連動して保護輪40も動き、前輪18と同一方向に向く。このため、保護輪40は、保護軌道14内を保護軌道14の側壁14aと接触することなく車両12の移動とともに移動する。
次に、自動操舵機構による車両の運転制御について、図3〜図5を参照して説明する。
図3の制御システムブロック図に示すように、制御手段60には、地点信号、自車位置情報、接触検知信号が入力される。
地点信号(地点情報)とは、軌道01に全長に亘り、軌道01に沿って所定の間隔で複数敷設される地上子から送られてくる信号をいう。送られてくる情報には、各地上子の識別番号、位置情報、軌道情報、および制御情報である。
位置情報とは、絶対位置座標や基準点からの距離などその地上子の位置に関する情報である。さらにその地上子の地点における勾配、曲率、カント、及び分岐など軌道01の条件を示す軌道情報が、必要に応じて前記固有の情報として地上子に設定される(これらの情報をまとめて以下「運転情報」という)。
かかる地上子は無電源ではあるが、電力の供給を受けると、設定されている運転情報の信号を発するように構成されている。地上子は、例えば運転情報を記憶するROMを含む電子回路で構成される。
自車位置情報とは、自車がどこにいるかの信号であり、地上子間の距離をGPS(Gloval Positioning System)情報、またはタイヤの回転数パルス信号、駆動モータの回転パルス信号等によって、補完して自車位置を算出した情報をいう。また、無線信号によって監視センタ、指令センタ等から自車位置情報を送信するようにしてもよい。
接触検知信号とは、保護アーム42に取り付けられたリミットセンサ、保護輪40の回転パルスセンサ、または操舵機構26に設置された操舵トルクセンサ等によって、保護輪40が保護軌道14の側壁14aに接触したことを検知する信号である。
制御手段60は、大きく分けて軌道状態判断手段62と、その軌道状態判断手段62によって、通常の線形の直線部、または曲線部と判断した場合の通常走行手段64と、その通常走行手段64による走行時に操舵機構26等が故障した場合のフェイルセイフ手段66と、軌道状態判断手段62で駅部、分岐部と判断した場合の車両位置矯正手段68とを備えている。
なお、この制御手段60は、車両内に設置して制御してもよく、あるいは監視センタ、指令センタ等の車両外に設置して一括指令制御する制御システムを構築してもよい。
制御手順を図4のフローチャートを参照して説明する。まず、軌道状態判断手段62は、地点信号(地点情報)、自車位置情報等に基づいて、軌道情報を判断する(S1)。この軌道情報判断手段62で自車がどこにいるか、どのような軌道情報を走行中か、例えば、線形の直線部か、曲線部か、駅部か、分岐部か等を判断する。また、自車位置情報を基に、さらにこれから先何メートルに、例えば駅部、分岐部、急カーブ等の存在を予め判断することもできる。
軌道状態判断手段62によって、通常の線形の直線部、曲線部であると判断した場合には、通常走行手段64による制御が行なわれる。
通常走行手段64では、自車位置情報から自車がどこを走行しているかを検出して、その自車位置と予め制御手段60の記憶部に記憶されている走行軌道データと照らし合わせて、操舵パターンを決定する(S3)。そして自動操舵をオンし(S5)、操舵パターンによる自動操舵指令をアクチュエータ36に送り自動操舵を開始する(S7)。その後、アクチュエータ36を介して前輪18を旋回して車両を案内する。
自動操舵による走行中に、接触検知信号に基づいて保護輪40が保護軌道14に接触したかを判断する(S9)。すなわち、操舵機構26が故障した場合には、例えば、車両12がその軌道01から外れようとすると保護輪40が保護軌道14に接触して接触検知信号が発生する。Yesの場合には、操舵機構26が故障したと判断し、フェイルセイフ手段66による制御が行なわれる。Noの場合には、操舵機構26は、正常に作動していると判断し、操舵パターンによる自動操舵指令を継続し(S10)、自動操舵を続ける。
フェイルセイフ手段66による制御は、まず、自動操舵をオフし(S11)、アクチュエータ36による操舵を解除して操舵機構26をフリー状態とする。その後、保護輪40が、保護軌道14に接触して、保護軌道14の側壁14aに沿った保護アーム42の動きによって前輪18を旋回するように作用して、車両12を操舵する。すなわち、保護輪40と保護軌道14とによる機械的FB(フィードバック)により車両12を案内する(S13)。そして、操舵指令値をリセットする(S15)。
このようにフェイルセイフ手段66によって、車両の操舵機構26に故障等が発生した場合でも、車両を安全保護し、確実に乗客を運ぶことができ、安全性、信頼性を確保できる。
軌道状態判断手段62によって、駅部、分岐部、または駅部、分岐部前と判断した場合には、車両位置矯正手段68による制御が行なわれる。
車両位置矯正手段68による制御は、まず、自動操舵をオフし(S17)、次に、図5に示すように、車両12が、位置調整部材70を保護軌道14の両側側面に備えた車両位置矯正区間72に到達すると、車両12は、保護輪40を介して位置調整部材70によって形成される移動軌跡に強制的にセットされる。
すなわち、機械的強制FB(フィードバック)によって操舵系に初期位置をセットし、車両12は、軌道面上で所定の位置にセットされる(S19)。そして、自動操舵の操舵指令値がリセットされる(S21)。その後、地上子から地点信号によって車両12が、車両位置矯正区間72を過ぎたと判断したとき(S23)、自車位置情報に基づいて、新たに操舵パターンを決定する(S25)。そして自動操舵をオンし(S27)、新たな操舵パターンによる自動操舵指令をアクチュエータ36に送り自動操舵を開始する(S29)。
車両位置矯正手段68における車両位置矯正区間72の保護軌道14の両側壁14a間の幅は、保護輪40と接触する幅に設定され、具体的には、保護輪40よりも1mm〜5mm大きく寸法採りされている。また、車両位置矯正区間72の保護軌道14の長手方向の長さは、少なくとも車両長以上、好ましくは、車両長の1〜3倍の長さに設定される。
従って、車両12が、車両位置矯正区間72を通ると、保護輪40が、保護軌道14の両側壁に位置調整部材70に接触することにより、保護軌道14が形成する移動軌跡を通るように矯正される。そのため、車両12が、さまざまな外乱により、左右への位置ずれ、またはヨー角(車両の進行方向に対する車両の長手方向軸の傾き)の発生等を起こしていた場合は、この車両位置矯正手段68によって、初期の原点位置、あるいは所望の設定位置に矯正される。
車両位置矯正区間72は、駅のブラットフォーム74との間隔に合わせるため、各駅部に進入する手前の地点か、あるいは分岐箇所の手前、カーブの手前等が望ましい。
以上のように、軌道状態判断手段62によって、軌道情報が直線部、曲線部、駅部、分岐部等のいずれかを判断して、通常走行手段64による運転、車両位置矯正手段68による運転、さらに、フェイルセイフ手段66による運転を行うようにしたため、自動操舵走行の安全性、信頼性が向上するとともに、効率的な運転、高速運転を可能にすることができる。
また、保護輪40が、保護軌道14に接触して、保護輪40によって車両12を操舵する。すなわち、保護輪40と保護軌道14とによって車両12を案内するため、車両の操舵機構26に故障等が発生した場合でも、車両を安全保護し、確実に乗客を運ぶことができ、安全性、信頼性を確保できる。
また、タイロッド32、前後ステアリングアーム28、30によって、ステアリング機構を構成し、一方の前輪18へアクチュエータ36を作用させる構成であるため、左右輪の操舵が確実に行なわれる。
次に、本実施形態の軌道1の分岐装置を図6〜図9に基づいて説明する。図6において、車両12は図中左側から矢印a方向に走行する。軌道1は、分岐部80で4本の分岐軌道1a〜dに分岐する。図7に示すように、軌道1は、左側車輪が走行する左側走行路盤17と、右側車輪が走行する右側走行路盤19と、これら走行路盤間の中央に設けられた保護軌道14と、走行路盤17、19と保護軌道14間にもうけられた凹部23a、23bとで構成されている(この自動操舵機構の詳細な構成は特開2006−306334号公報を参照)。
分岐部80において、左側走行路盤17は4本の分岐路盤17a〜dに分岐している。右側走行路盤19は、4本の分岐賂盤19a〜dに分岐している。そして、保護軌道14も4本の分岐保護軌道14a〜dに分岐している。4本の分岐保護軌道14a〜dが分岐走行路盤17a〜d及び19a〜dと交差する領域では、保護軌道の両側側壁に幅調整部材81が設けられ、保護軌道の幅を狭くしている。これによって、走行路盤上を保護軌道上を交差して通る車輪が保護軌道内に落ち込むのを防止することができる。
例えば、該交差部以外の保護軌道14の溝幅寸法は250mmであり、該交差部では保護輪40の外径150mmに対し、保護輪40の両側に1mmずつの隙間が設けられる。
分岐部80には、回転式分岐機構82が設けられる。以下、回転式分岐機構82の構成を図8に基づいて説明する。図8において、分岐部80で車両12が一旦停止する。そこで前輪18が停止する位置に、左側回転板83a及び右側回転板83bが他の走行路盤とは別体に設けられる。
左側回転板83a又は右側回転板83bは、夫々の走行路盤17又は19に設けられた凹部に挿入され、それら回転板の上面は、夫々走行路盤17又は19の走行路面15と同一高さの水平面を形成する。そして、それら回転板は回転軸84a又は回転軸84bを中心に回動可能に構成されている。なお、左側回転板83a及び右側回転板83bの両側には、これらが回転可能なように図示しない隙間が設けられている。
また、分岐部80で車体の下部41に取り付けられた保護アーム42及び保護アーム42に回転可能に取り付けられた保護輪40が停止する位置に、回転保護軌道片85が設けられている。回転保護軌道片85は、両側の保護軌道14とは別体に形成され、両側の保護軌道14に連なり段差を生じない凹部87と、凹部87の両側に設けられた側壁88a、88bからなる。そして、回転軸86を中心に回動可能に構成されている。なお、回転保護軌道片85の両側には、回転保護軌道片85の回動を可能にする図示しない隙間がもうけられている。
左右回転板83a、83bと回転保護軌道片85とは、ボールジョイント89を介してリンク90a及び90bで接続され、回転保護軌道片85は分岐用駆動装置91の出力軸に接続されて、矢印c方向に回動されるように構成されている。分岐用駆動装置91は、例えば、油圧式又は電動のシリンダで構成される。
かかる構成の本実施形態において、軌道1を矢印a方向に走行してきた車両12は、分岐部80で一旦停止する。そして、図9に示すように、左前輪18aが左側回転板83a上に乗り、右前輪18bが右側回転板83b上に乗り、保護アーム42の両端に取り付けられた保護輪40が回転保護軌道片85の凹部87内に収容された状態となる。そこで、分岐用駆動装置91により回転保護軌道片85を矢印b方向に回転させ、進入すべき分岐軌道に向けるようにする。この時、リンク90a及び90bにより、同時に、左側回転板83a及び右側回転板83bも同一方向に回転する。
なお、この時、前記操舵機構26のアクチュエータ36は、左右前輪18a、18b及び保護輪40の動きを受け入れるように、アクチュエータ制御オフ状態としておく。即ち、回転式分岐機構81による駆動により前輪18a、18bを受動的に旋回させる。ただし、アクチュエータ制御オン状態でも、保護輪40の動きが支配的となって、前輪18a、18bを受動的に旋回させる。
そして、車両12を発進させ、前輪18a、18b及び前方保護輪40aを進入すべき所望の分岐軌道に乗り入れさせる。次に、分岐用駆動装置91を操作して、左右回転板83a、83b及び回転保護軌道片85を元の位置に戻す。そして、車両12を若干進めて、後輪22a、22bを左右回転板83a、83bに乗せ、後方保護輪40bを回転保護軌道片85に乗せる。そして、前輪18側と同様の手順で進入すべき分岐軌道に乗り入れさせる。このようにして、車両12を所望の分岐軌道に進入させる。
本実施形態によれば、前記自動操舵機構を有する車両12に対して、回転式分岐機構82を設けたことにより、所望の分岐軌道に確実に進入させることができる。これによって、分岐部走行時の安全性を飛躍的に向上できる。しかも、回転式分岐機構82で車輪や保護輪40を急角度で回転させることができるので、傾斜角の大きな分岐軌道にも対応できるので、分岐部80の曲率半径を小さくすることができる。従って、分岐部80の省スペース化と、分岐装置の簡素化及び低コスト化を達成できる。
また、本実施形態によれば、左右の分岐走行路盤17a〜d及び19a〜dと交差する分岐保護軌道14a〜dに幅調整部材81を設けて、保護輪40が通過可能な最小幅としたため、該分岐保護軌道上を交差して通過する車輪が該分岐保護軌道に落ち込むことを効果的に防止することができる。
なお、前記第1実施形態の変形例として、図10に示すように、長方形状の車輪踏面92を有する回転板を円形にした左右回転板83a’、83b’としてもよい。かかる構成とすることにより、左右回転板83a’、83b’と他の走行面15との間で回転のための隙間をもうける必要がない。そのため、該隙間に車輪が落ち込んだり、あるいは異物が溜まったりすることがない。また、回転保護軌道片85を支持する支持部を円板状に形成することもでき、これによって、同様の作用効果を得ることができる。
分岐用駆動装置91の変形例を図11〜図14に基づいて説明する。先ず、第1の変形例を図11に示す。図11において、左右回転板83a、83b及び回転保護軌道片85の下方に電動式又は油圧式のモータ93を配設し、回転保護軌道片85の回転軸86及び左右回転板83a、83bの回転軸84a、84bに電動又は油圧モータ93の出力軸を接続してなるものである。
分岐用駆動装置91の別の変形例を図12に示す。図12において、この変形例は、回転保護軌道片85の下部に電動又は油圧モータ93を配設し、回転保護軌道片85の回転軸86に電動又は油圧モータ93の出力軸を接続し、回転保護軌道片85の一端と左右回転板83a、83bの一端とをリンク90a、90bで接続してなるものである。この変形例は、回転保護軌道片85と左右回転板83a、83bとをリンク90a、90bで接続することにより、1個の駆動装置を設けるだけで済む。
分岐用駆動装置91のさらに別の変形例を図13に示す。図13において、この変形例は、回転保護軌道片85及び左右回転板83a、83bの夫々に電動式又は油圧式のシリンダ91の出力軸を接続してそれらを回動可能にしたものである。
図7、図11、図12又は図13に示す回転式分岐機構82の分岐用駆動装置91又は93は、車両12の運転室で遠隔操作するようにするか、あるいは地上側に設置された制御盤等で操作できるように構成する。
分岐用駆動装置91のさらに別の変形例を図14に示す。図14において、軌道1の側縁に手動式の転轍機94を設け、該転轍機94と回転保護軌道片85の一端とをリンク95で接続すると共に、回転保護軌道片85と左右回転板83a、83bの一端とをリンク90a、90bで接続してなるものである。転轍機94の操作レバー94aを作業員が手動で操作することにより、回転保護軌道片85及び左右回転板83a、83bを回転させるようにしている。
なお、図7、図11、図12又は図13に示す自動式の回転式分岐機構82と図14に示す手動式の回転式分岐機構82とを並設し、切替え可能に併用するようにしてもよい。
また、前記第1実施形態は、保護軌道14と保護輪40を備えた自動操舵機構26を有する軌道系交通システムに適用したものであるが、本発明は、かかる自動操舵機構を有さない機械式のセンターガイド方式を有する軌道系交通システムにも適用可能できることは言うまでもない。
(実施形態2)
次に、本発明を車両基地に適用した第2実施形態を図15に基づいて説明する。図15において、車両12は、軌道1上を矢印a方向から車両基地100内に進入する。図中、101は整備ラインであり、102は待機ラインである。車両基地100内には多数の分岐部80が存在するため、分岐部80が占めるスペースによって車両基地100の占めるスペースが大きく異なる。14は保護軌道であり、保護軌道14に車両12の下部に設けられた保護輪40が挿入された状態で車両12が保護軌道14に案内されて走行する。
本発明の分岐装置を車両基地100に適用することによって、分岐部80の曲率半径を小さくすることができる。そのため、軌道1を密集して配置できるため、車両基地100全体の省スペース化を達成できるので、低コスト化を可能とする。
(実施形態3)
次に、本発明の第3実施形態を図16及び図17に基づいて説明する。図16において、本実施形態は、本発明の分岐装置を2本の平行に配置された軌道1eと軌道1f間を連結する分岐軌道2に適用したものである。本実施形態は、分岐部に、車両12の前輪18と後輪22間の長さLに等しい間隔で、前輪用分岐部80aと後輪用分岐部80bを配設している。前輪用分岐部80a及び後輪用分岐部80bの夫々に、図8に図示する回転式分岐機構82が配設されている。なお、図16では、回転式分岐機構82の図示は省略されている。
分岐軌道2は、図示のように軌道1eと軌道1fに対して斜めに配置され、前輪用分岐部80aから分岐した分岐軌道2aと後輪用分岐部80bから分岐した分岐軌道2bとが平行に配置されている。即ち、分岐軌道2aは、軌道1eの左側走行路盤17eから分岐した左側分岐路盤117a、及び右側走行路盤19eから分岐した右側分岐路盤119aと、保護軌道14eから分岐した分岐保護軌道114aとで構成されている。
また、分岐軌道2bは、軌道1eの左側走行路盤17eから分岐した左側分岐路盤117b、及び右側走行路盤19eから分岐した右側分岐路盤119bと、保護軌道14eから分岐した分岐保護軌道114bとで構成されている。なお、左側分岐路盤117bは、分岐軌道2aの右側分岐路盤119aと重なり、1本の分岐路盤となっている。分岐軌道2a及び分岐軌道2bを構成する分岐賂盤117a、119a、119b及び分岐保護軌道114a、114bはすべて互いに平行に配置されている。
そして、分岐軌道2の軌道1fとの合流部では、前輪用分岐部80aから分岐した左側分岐路盤117aが軌道1fの左側走行路盤17fに接続し、前輪用分岐部80aの右側分岐路盤119a及び後輪用分岐部80bの右側分岐路盤119bが軌道1fの左側走行路盤17fと接続した後、さらに右側走行路盤19fまで延設されている。また、分岐軌道2aの分岐保護軌道114a及び114bが軌道1fの保護軌道14fに接続している。
かかる構成の本実施形態において、軌道1aを矢印a方向に走行してきた車両12が分岐部80で分岐軌道2に分岐する動作手順を以下説明する。まず、車両12は前輪18a、18b及び前方保護輪40aが分岐部80aに位置し、後輪22a、22b及び後方保護輪40bが分岐部80bに位置した所で停止する。次に、分岐部80a及び80bに設置された回転式分岐機構82を操作して、回転保護軌道片85及び左右回転板83a、83bを分岐軌道2の方向に向くように回転させる。これによって、車両12の前後輪18、22及び前後方保護輪40a、40bが回転して分岐軌道2の方向に向く。
次に、車両12を発進させて分岐軌道2に進入させる。この時、車両12は前輪18及び後輪22が同時に分岐軌道2に乗り入れるために、車体の向きは変更されずに、軌道1eの方向を向いたままの姿勢で平行移動する。そして、分岐軌道2と軌道1fとの合流部110に到達する。
分岐軌道2aと軌道1fの合流部110a及び分岐軌道2bと軌道1fとの合流部110bにも夫々回転式分岐機構82が設けられているので、前輪18及び後輪22が、左右回転板83a、83b上に乗り、前後方保護輪40a、40bが夫々前輪側及び後輪側回転保護軌道片85上に乗る。ここで車両12は一旦停止する。
そして、合流部110a及び110bに設けられた回転式分岐機構82が回転し、前輪18、後輪22及び前後方保護輪40a、40bが軌道1fの方向に向けられる。その後車両12を発進させる。
本実施形態によれば、車両12を軌道1eから分岐軌道2に進入させる場合に、前輪18と後輪22を同時に分岐軌道2に乗り入れるようにするため、車両12を旋回させずに、軌道1eの方向を向いたまま平行移動させることができる。従って、車両12に遠心力が負荷されないので、車両12及び車両12内の乗客及び荷物等に遠心力が働かない。
図17(a)は従来の車両の分岐軌道への進入の仕方を図示し、図17(b)は本実施形態による分岐軌道への進入の仕方を図示したものである。従来の場合の変更路線長Lは、長くなるのに対して、本実施形態では、前述のように、前輪18と後輪22とが同時に分岐軌道に進入するので、本実施形態の変更路線長Lは従来の変更路線長Lより短くすることができる。
(実施形態4)
次に、前記第3実施形態の変形例を説明する。本実施形態は、図18に示すように、前輪18のステアリングアームと後輪22のステアリングアームと接続する機械的リンク機構120a、120bを設けるようにする。該機械的リンク機構によって、前輪18の回転動作を後輪22に伝達し、前輪18と後輪22とが同一方向を向くように構成する。
代わりに、分岐部80bにおいて、後輪22a及び22bの左右回転板83a、83bをなくしている。その他の構成は前記第3実施形態と同一である。
本実施形態では、機械的リンク機構120によって、分岐部80で前輪18と後輪22とが同一方向を向くことができるため、後輪22側の左右回転板83a、83bにかかる電動または油圧モータの駆動装置をなくすことができ、その分分岐装置の構成を簡素化することができる。なお、該機械的リンク機構120a、120bには、クラッチ121a、121bを設けて、分岐部80以外での走行時には、該クラッチで該機械的リンク機構を解除し、左右回転板83a、83bに旋回バネ(腹芯ばね)を設けて保護輪40bからの外力が無い場合は直進(定位置)状態を保持しておくようにする。
本発明によれば、軌道系交通システムにおいて、多分岐化された分岐部において、車両を確実かつ安全に走行できると共に、分岐装置の構成を簡素化、低コスト化及び省スペース化することができる。
本発明の第1実施形態に係る軌道系交通システムの操舵機構を示す平面視説明図である。 図1中のA−A断面図である。 第1実施形態の操舵機構の制御システムブック図である。 第1実施形態の操舵機構の制御手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の車両位置矯正手段を示す平面説明図である。 第1実施形態の分岐部80の平面図である。 第1実施形態の分岐部80の横断面図である。 第1実施形態の回転式分岐機構82の平面図である。 第1実施形態の回転式分岐機構82の動作を示す平面図である。 第1実施形態の回転式分岐機構82に係る変形例の平面視説明図である。 第1実施形態の駆動装置に係る変形例の横断面図である。 第1実施形態の駆動装置に係る別な変形例の横断面図である。 第1実施形態の駆動装置に係るさらに別な変形例の横断面図である。 第1実施形態の駆動装置に係るさらに別な変形例の横断面図である。 本発明を車両基地に適用した第2実施形態に係る全体平面図である。 本発明の第3実施形態に係る分岐部の平面図である。 第3実施形態と従来例の分岐部の路線変更長を示す平面視説明図である。 本発明の第4実施形態に係る車両の操舵システムを示す平面視説明図である。
1、1e、1f 軌道
1a〜d、2、2a、2b 分岐軌道
10 軌道系交通システム
12 車両
14、14e、14f 保護軌道(案内溝)
14a〜d、114a〜b 分岐保護軌道(案内溝)
15 走行面
17,17e、17f 左側走行路盤
18a、18b 前輪
19,19e、19f 右側走行路盤
22a、22b 後輪
26 自動操舵機構
40 保護輪
40a 前方保護輪
40b 後方保護輪
48 連動機構
60 制御手段
62 軌道状態判断手段
80、80a、80b 分岐部
82 回転式分岐機構
83a 左側回転板(停止領域)
83b 右側回転板(停止領域)
85 回転保護軌道片(停止領域)
91,93 駆動装置
94 転轍機
120 機械的リンク機構(連動機構)

Claims (8)

  1. 車両が定められた軌道を走行する軌道系交通システムの分岐装置において、
    前記軌道の幅方向の略中央部には軌道に沿って溝状をなして形成される保護軌道が設けられ、該保護軌道には車両の操舵機構に連動して保護輪が保護軌道内を非接触で移動するように設けられ、該操舵機構の異常時に前記保護輪が保護軌道に接触して車両を操舵するように構成され、
    前記軌道が分岐軌道に接続された分岐部で車輪が停止する軌道上の走行面の停止領域を他の走行面と切り離して回動可能に構成し、該走行面の停止領域を車輪とともに分岐軌道方向に向くように水平に回転させる駆動装置を設け、
    前記軌道が分岐軌道に接続された分岐部で保護輪が停止する停止領域を他の保護軌道と切り離して回動可能に構成し、該保護輪の停止領域を保護輪とともに分岐軌道方向側に向くように水平に回転させる駆動装置を設け、車輪と保護輪の停止領域をそれぞれ同時に同一方向に向くように回動させ、
    前記軌道に車両の前輪と後輪間の間隔と同じ間隔を置いて2箇所の分岐部を設け、前方の分岐部に前輪用分岐軌道を接続すると共に、後方の分岐部に後輪用分岐軌道を接続し、前輪用分岐軌道と後輪用分岐軌道とを並列に設けると共に、前方の分岐部及び後方の分岐部の夫々の停止領域が同時に同一方向を向くように構成したことを特徴とする軌道系交通システムの分岐装置。
  2. 前記車両が、自車位置情報から軌道状態を判断する軌道状態判断手段を有し、該軌道状態判断手段によって判断された軌道状態に応じて前記操舵機構への自動操舵指令を制御する制御手段を備え、保護輪が保護軌道内を非接触で移動するように自動操舵されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  3. 車輪の停止領域および保護輪の停止領域を回転させる駆動装置が、前記停止領域の夫々に該停止領域を回転させる駆動アクチュエータ設けてなることを特徴とする請求項1または2記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  4. 車輪の停止領域および保護輪の停止領域を回転させる駆動装置が、前記停止領域のひとつに該停止領域を回転させる駆動アクチュエータを設け、該停止領域と他の停止領域とをリンク機構を介して接続してなることを特徴とする請求項1または2記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  5. 手動式の駆動手段を前記駆動装置と切替え可能に設けたことを特徴とする請求項3または4記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  6. 前記保護軌道から分岐した分岐保護軌道が分岐軌道と交差する領域では分岐保護軌道の両側側壁間の幅を狭くして分岐軌道上を走行する車輪が落ち込むのを防止するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  7. 前記前輪用分岐軌道と前記後輪用分岐軌道はそれぞれ右側分岐路盤と左側分岐路盤とによって構成されたことを特徴とする請求項1記載の軌道系交通システムの分岐装置。
  8. 前記車両は、機械的リンク機構によって、前輪の回転動作を後輪に伝達し前輪と後輪とが同一方向を向くように構成されていることを特徴とする請求項1記載の軌道系交通システムの分岐装置。
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