JP4939052B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)、直接型メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池(PEMFC)が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、燃料電池システムにおいては、寒冷時等に暖機を行うために、加熱手段で燃料電池を加熱する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−100694号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池システムにおいては、車両の室内の温度を調整するための車両用空調機の廃熱を利用して燃料電池を加熱するので、冬季のように外気温が低く車両の室内を暖房する際には、車両用空調機の廃熱を利用することができず、燃料電池を加熱することができない。そのため、燃料電池を加熱する必要性が高い外気温の低いときには、電気ヒータ等の加熱手段で燃料電池を加熱しなくてはならず、電力消費量が増大してしまう。
本発明は、前記従来の燃料電池システムの問題点を解決して、冷凍庫を冷却する冷却システムの廃熱を利用して燃料電池スタックを加熱することによって、冬季のように外気温が低いときであっても、加熱手段を使用することなく燃料電池スタックを加熱することができ、燃料電池スタックの暖機運転を効率的に行うことができ、消費される電力量を低減することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池システムにおいては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池がセパレータを挟んで積層されている燃料電池スタックと、該燃料電池スタックの温度を調節する燃料電池温調システムと、車両用冷凍庫用の冷凍サイクル式冷却システムとを有し、前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度が所定温度以下である場合、前記冷凍サイクル式冷却システムの廃熱によって前記燃料電池温調システムの温調媒体を加熱する。
本発明の他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料電池温調システムは、温調媒体を循環させる循環ポンプ、温調媒体を冷却する放熱器、及び、温調媒体が選択的に流入可能な熱交換器を備え、前記冷凍サイクル式冷却システムは、気相の冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機によって圧縮された冷媒を液化するコンデンサ、液化された冷媒を気化するエバポレータ、及び、前記熱交換器を通過するように配設され、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に流入可能なコンデンサバイパス管路を備える。
本発明の更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度を検出する温度検出器と、該温度検出器が検出した温度が所定温度以下である場合、前記燃料電池温調システムの温調媒体及び冷凍サイクル式冷却システムの冷媒を熱交換器に流入させて熱交換させる制御装置とを更に有する。
本発明によれば、燃料電池システムにおいては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池がセパレータを挟んで積層されている燃料電池スタックと、該燃料電池スタックの温度を調節する燃料電池温調システムと、車両用冷凍庫用の冷凍サイクル式冷却システムとを有し、前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度が所定温度以下である場合、前記冷凍サイクル式冷却システムの廃熱によって前記燃料電池温調システムの温調媒体を加熱する。
この場合、車両用冷凍庫は、通常、氷点下まで冷却されるようになっているので、冬季のように外気温が低いときであっても、冷凍サイクル式冷却システムが作動し、廃熱が生じる。そのため、冬季のように外気温が低いときであっても、電気ヒータ等の加熱手段を使用することなく冷凍サイクル式冷却システムの廃熱を利用して燃料電池温調システムの温調媒体を加熱することができ、燃料電池スタックの暖機運転を効率的に行うことができ、消費される電力量を低減することができる。
他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料電池温調システムは、温調媒体を循環させる循環ポンプ、温調媒体を冷却する放熱器、及び、温調媒体が選択的に流入可能な熱交換器を備え、前記冷凍サイクル式冷却システムは、気相の冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機によって圧縮された冷媒を液化するコンデンサ、液化された冷媒を気化するエバポレータ、及び、前記熱交換器を通過するように配設され、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に流入可能なコンデンサバイパス管路を備える。
この場合、燃料電池温調システムの温調媒体は、熱交換器で冷凍サイクル式冷却システムの冷媒と熱交換することによって加熱されるので、新たな熱源を必要とすることがなく、冷凍サイクル式冷却システムの廃熱で対応することができる。
更に他の燃料電池システムにおいては、さらに、前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度を検出する温度検出器と、該温度検出器が検出した温度が所定温度以下である場合、前記燃料電池温調システムの温調媒体及び冷凍サイクル式冷却システムの冷媒を熱交換器に流入させて熱交換させる制御装置とを更に有する。
この場合、燃料電池温調システムの温調媒体の温度が所定温度以下になると、冷凍サイクル式冷却システムの廃熱によって加熱されるので、燃料電池スタックの暖機運転を適切に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。
図において、11は燃料電池(FC)としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、前記車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源としての燃料電池スタック11と図示されない蓄電手段としての二次電池とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池スタック11は、アルカリ水溶液型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、直接型メタノール等のものであってもよいが、固体高分子型燃料電池であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料ガス、すなわち、アノードガスとし、酸素又は空気を酸化剤、すなわち、カソードガスとするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)型燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)型燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM型燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する電解質層としての固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合した燃料電池としてのセル(Fuel Cell)を複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
本実施の形態において、燃料電池スタック11は、図示されない複数のセルモジュールを有する。該セルモジュールは、燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、該単位セル同士を電気的に接続するとともに、単位セルに導入される水素ガスの流路と空気とを分離するセパレータとを1セットとして、板厚方向に複数セット重ねて構成されている。なお、セルモジュールは、単位セル同士が所定の間隙(げき)を隔てて配設されるように、単位セルとセパレータとが、多段に重ねられて積層されている。
そして、単位セルは、電解質層としての固体高分子電解質膜の側に設けられた酸素極としての空気極及び他側に設けられた燃料極とで構成されている。前記空気極は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セルの空気極側の電極拡散層に接触して集電するとともに空気と水との混合流を透過する多数の開口が形成された網状の集電体としての空気極側コレクタと、単位セルの燃料極側の電極拡散層に接触して同じく電流を外部に導出するための網状の集電体としての燃料極側コレクタとを有する。
前記単位セルにおいては、水が移動する。この場合、図示されない水素ガスボンベ、水素吸蔵合金収容装置等の水素ガス貯蔵体から燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを燃料極側コレクタの燃料室内に供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜を透過する。また、前記空気極をカソード極とし、図示されない空気供給ファン、酸素ボンベ等の酸化剤供給源から酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を空気流路としての酸素室内に供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜を透過し、燃料極側コレクタの燃料室内に移動する。ここで、逆拡散水とは、酸素室において生成される水が固体高分子電解質膜内に拡散し、該固体高分子電解質膜内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料室にまで浸透したものである。
そして、10は燃料電池スタック11の温度を調節するための燃料電池温調システムであり、一般的な車両用内燃機関等の冷却システムと同様に、循環する温度調節用媒体、すなわち、温調媒体によって燃料電池スタック11の温度を調節するシステムである。ここで、12は、内部を温調媒体が流通するパイプとしての温調媒体管路18に配設された放熱器としてのラジエータであり、温調媒体と外気とを熱交換させることによって、温調媒体の熱を外気中に放熱して温調媒体を冷却する。また、前記ラジエータ12は、図示されないモータによって駆動される冷却ファンを備えていてもよい。この場合、温調媒体の温度が高くなったとき等には、必要に応じて冷却ファンを作動させることによって、温調媒体を冷却する能力を高めることができる。なお、前記温調媒体は、水、油等の液体であるが、いかなる種類の媒体であってもよい。
また、前記温調媒体管路18には温調媒体を循環させるための循環ポンプ13が配設されている。該循環ポンプ13は図示されないモータによって駆動される。
さらに、前記温調媒体管路18における燃料電池スタック11と循環ポンプ13との間には、後述される冷凍庫用冷却システム20の冷媒と熱交換をおこなって、燃料電池温調システム10の温調媒体を加熱する熱交換器14が配設されている。また、該熱交換器14をバイパスするように、熱交換器バイパス管路14aが前記温調媒体管路18に接続されている。なお、前記熱交換器バイパス管路14aの一端は、三方弁等から成る第1分岐弁15を介して、熱交換器14の温調媒体入口側における温調媒体管路18に接続されている。そして、前記第1分岐弁15を操作することによって、熱交換器14を流通する温調媒体の量を調整することができる。この場合、循環ポンプ13から吐出されたすべての温調媒体が熱交換器14に流入するようにしてもよいし、一部の温調媒体のみが熱交換器14に流入するようにしてもよい。さらに、熱交換器14に流入する温調媒体と熱交換器バイパス管路14aに流入する温調媒体との割合を調整することができるようにしてもよい。
また、前記温調媒体管路18には、前記ラジエータ12をバイパスするように、ラジエータバイパス管路12aが接続されている。なお、該ラジエータバイパス管路12aの一端は、三方弁等から成る第2分岐弁16を介して、ラジエータ12の温調媒体入口側における温調媒体管路18に接続されている。そして、前記第2分岐弁16を操作することによって、ラジエータ12を流通する温調媒体の量を調整することができる。この場合、燃料電池スタック11から排出されたすべての温調媒体がラジエータ12に流入するようにしてもよいし、一部の温調媒体のみがラジエータ12に流入するようにしてもよい。さらに、ラジエータ12に流入する温調媒体とラジエータバイパス管路12aに流入する温調媒体との割合を調整することができるようにしてもよい。さらに、前記温調媒体管路18には、燃料電池スタック11から流出した直後の温調媒体温度Tを測定する温度検出器17が配設されている。
そして、冷凍庫用冷却システム20は車両に搭載された図示されない冷凍庫内を冷却するために配設された蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用した冷凍サイクル式冷却システムである。ここで、該冷凍庫用冷却システム20は、一般的な冷蔵庫、冷凍庫、家庭用空調機等に利用される冷凍サイクルと同様のシステムである。
ここで、21は、内部を冷媒が流通するパイプとしての冷媒管路26に配設された圧縮機としてのコンプレッサであり、気相の冷媒を圧縮する。なお、冷凍庫用冷却システム20の冷媒は、例えば、特定フロン類の代替品として開発が進められたフロン類似品である、いわゆる代替フロンであるが、いかなる種類の冷媒であってもよい。
さらに、前記冷媒管路26における冷媒の流通方向に関するコンプレッサ21の下流側には、冷媒用凝縮器としてのコンデンサ22が配設されている。そして、コンプレッサ21によって高温高圧の過熱ガスの状態にまで圧縮された気相の冷媒は、前記コンデンサ22内において冷却されることによって液化され、飽和液又は過冷却液の状態となる。なお、前記コンプレッサ21は、図示されないモータによって駆動される。また、前記コンデンサ22は、図示されないモータによって駆動される冷却ファンを備え、冷媒の温度が高くなった場合等には、必要に応じて冷却ファンを作動させることによって、冷媒を冷却する能力を高めることができる。
そして、前記冷媒管路26における冷媒の流通方向に関するコンデンサ22の下流側には、膨張弁23が配設されている。さらに、前記冷媒管路26における冷媒の流通方向に関する膨張弁23の下流側には、冷媒用蒸発器としてのエバポレータ24が配設されている。なお、該エバポレータ24は、図示されない冷凍庫内に設置されている。そして、飽和液又は過冷却液の状態となった冷媒は、膨張弁23を通過することによって低温低圧の湿り蒸気の状態にまで減圧されて、エバポレータ24内に流入する。該エバポレータ24において、前記冷媒は冷凍庫内の空気から熱を吸収し、再び、コンプレッサ21に吸引される。これにより、冷凍庫内の空気が冷却され、更に、冷凍庫内の貯蔵物が冷却される。
また、前記冷媒管路26におけるコンプレッサ21と膨張弁23との間には、コンデンサ22をバイパスするようにコンデンサバイパス管路22aが接続されている。なお、該コンデンサバイパス管路22aの一端は、三方弁等から成る第3分岐弁25を介して、コンデンサ22の入口側における冷媒管路26に接続されている。ここで、前記コンデンサバイパス管路22aは熱交換器14を通過するように配設されているので、これにより、冷凍庫用冷却システム20の冷媒と燃料電池温調システム10の温調媒体とが熱交換を行い、該燃料電池温調システム10の温調媒体が加熱されるようになっている。
そして、前記第3分岐弁25を操作することによって、コンデンサバイパス管路22aを流通する冷媒の量を調整することができる。この場合、コンプレッサ21から吐出されたすべての冷媒がコンデンサバイパス管路22aに流入するようにしてもよいし、一部の冷媒のみがコンデンサバイパス管路22aに流入するようにしてもよい。さらに、コンデンサ22に流入する冷媒とコンデンサバイパス管路22aに流入する冷媒との割合を調整することができるようにしてもよい。
なお、コンプレッサ21によって高温高圧の過熱ガスの状態にまで圧縮され、コンデンサバイパス管路22aに流入した気相の冷媒は、前記熱交換器14を通過することによって冷却されて液化され、飽和液又は過冷却液の状態となる。そして、コンデンサバイパス管路22aを通過することによって飽和液又は過冷却液の状態となった冷媒は、コンデンサ22を通過した冷媒と同様に、膨張弁23を通過することによって低温低圧の湿り蒸気の状態にまで減圧されてエバポレータ24内に流入し、冷凍庫内の空気から熱を吸収して、再び、コンプレッサ21に吸引される。
また、本実施の形態において、燃料電池システムは制御装置として、図示されないFCコントロールECU(Electronic Control Unit)を有する。前記制御装置は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備え、温度検出器17を含む各種のセンサから燃料電池スタック11の燃料ガス流路及び空気流路に供給される水素、酸素、空気等の流量、温度、出力電圧、温調媒体、冷媒の温度等を検出して、前記循環ポンプ13、第1分岐弁15、第2分岐弁16、コンプレッサ21、第3分岐弁25等の動作を制御する。さらに、前記FCコントロールECUは、車両に配設された他のセンサ、及び、車両の制御手段としての図示されないEV(Electric Vehicle)コントロールECUと連携して、燃料電池スタック11に燃料及び酸化剤を供給するすべての装置の動作を統括的に制御する。
そして、前記FCコントロールECUは、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が所定温度以下である場合には、冷凍庫用冷却システム20の冷媒をコンデンサバイパス管路22aに流入させることによって、熱交換器14において、燃料電池温調システム10の温調媒体を加熱するようになっている。
次に、前記構成の燃料電池システムの動作について説明する。
図2は本発明の実施の形態における燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
まず、燃料電池システムの運転が行われる(ステップS1)と、FCコントロールECUは、冷凍庫用冷却システム20の運転を開始させるためのスイッチが入れられたか否か、すなわち、冷凍機スイッチ(SW)がONになったか否かの判断を繰り返し(ステップS2)、待機する。そして、冷凍機スイッチがONになると、コンプレッサ21を作動させ、すなわち、コンプレッサ21をONにし(ステップS3)、冷凍庫用冷却システム20の運転を開始させる。
続いて、FCコントロールECUは、温度検出器17によって検出された燃料電池温調システム10の温調媒体の温度、すなわち、燃料電池冷却水温度があらかじめ設定された所定温度、例えば、0〔℃〕より高いか否かを判断する(ステップS4)。なお、前記所定温度は、必ずしも0〔℃〕である必要はなく、適宜設定することができる。そして、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が所定温度以下の場合、FCコントロールECUは、第3分岐弁25を操作して、冷凍庫用冷却システム20の冷媒がコンデンサバイパス管路22aに流入するようにする(ステップS5)。また、FCコントロールECUは、第1分岐弁15を操作して、燃料電池温調システム10の温調媒体が熱交換器14に流入するようにする(ステップS6)。さらに、FCコントロールECUは、第2分岐弁16を操作して、燃料電池温調システム10の温調媒体がラジエータバイパス管路12aに流入するようにする(ステップS7)。そして、FCコントロールECUは、循環ポンプ13、すなわち、FC冷却ポンプを作動させてONにする(ステップS8)。
このように、冷凍庫用冷却システム20の冷媒がコンデンサバイパス管路22aに流入するようにしたので、コンプレッサ21によって高温高圧の過熱ガスの状態にまで圧縮された気相の冷媒は、熱交換器14を通過することによって熱を放出して冷却され、液化されて飽和液又は過冷却液の状態となる。そして、前記冷媒は、膨張弁23を通過することによって低温低圧の湿り蒸気の状態にまで減圧されてエバポレータ24内に流入し、冷凍庫内の空気から熱を吸収して、再び、コンプレッサ21に吸引される。これにより、冷凍庫内の空気が冷却され、さらに、冷凍庫内の貯蔵物が冷却される。
また、燃料電池温調システム10の温調媒体は、熱交換器14に流入させられるので、該熱交換器14内において、冷凍庫用冷却システム20の冷媒と熱交換を行い、該冷凍庫用冷却システム20の冷媒が放出した熱を吸収して加熱されて温度が上昇する。一方、冷凍庫用冷却システム20の冷媒は、低温の燃料電池温調システム10の温調媒体によって冷却される。そして、温度が上昇した燃料電池温調システム10の温調媒体は、熱交換器14から流出して燃料電池スタック11内の図示されない温調媒体通路に流入し、燃料電池スタック11を加熱する。これにより、該燃料電池スタック11の暖機運転が行われ、単位セルの温度が上昇して電気化学反応が高い効率で行われるので、燃料電池スタック11の出力が増加する。
さらに、燃料電池温調システム10の温調媒体は、ラジエータバイパス管路12aに流入させられるので、ラジエータ12によって冷却されることがない。そのため、燃料電池スタック11から流出した温調媒体の温度が低下しないので、効果的に燃料電池スタック11を加熱することができる。
続いて、FCコントロールECUは、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度、すなわち、燃料電池冷却水温度があらかじめ設定された暖機運転中止用の所定温度、例えば、10〔℃〕より高いか否かの判断を繰り返して(ステップS9)、待機する。なお、前記暖機運転中止用の所定温度は、必ずしも10〔℃〕である必要はなく、適宜設定することができる。そして、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が暖機運転中止用の所定温度より高い場合、FCコントロールECUは、第1分岐弁15を操作して、燃料電池温調システム10の温調媒体が熱交換器バイパス管路14aに流入するようにする(ステップS10)。また、FCコントロールECUは、第2分岐弁16を操作して、燃料電池温調システム10の温調媒体がラジエータ12に流入するようにする(ステップS11)。さらに、FCコントロールECUは、第3分岐弁25を操作して、冷凍庫用冷却システム20の冷媒がコンデンサ22に流入するようにし(ステップS12)、処理を終了する。
このように、燃料電池温調システム10の温調媒体は、熱交換器バイパス管路14aに流入させられるので、冷凍庫用冷却システム20の冷媒と熱交換を行わず、該冷凍庫用冷却システム20の冷媒が放出した熱を吸収しないので、温度が上昇することがない。そして、前記燃料電池温調システム10の温調媒体は、燃料電池スタック11内の温調媒体通路に流入しても、燃料電池スタック11を加熱することがない。これにより、単位セルの温度を不必要に上昇させることがない。
また、燃料電池温調システム10の温調媒体は、ラジエータ12に流入させられるので、該ラジエータ12によって冷却される。そのため、燃料電池スタック11から流出した温調媒体の温度を低下させることでき、効果的に燃料電池スタック11を冷却することができる。
さらに、冷凍庫用冷却システム20の冷媒がコンデンサ22に流入させられるので、コンプレッサ21によって高温高圧の過熱ガスの状態にまで圧縮された気相の冷媒は、熱交換器14を通過することがない。その代わり、前記冷媒は、コンデンサ22を通過することによって熱を放出して冷却され、液化されて飽和液又は過冷却液の状態となる。そして、前記冷媒は、膨張弁23を通過することによって低温低圧の湿り蒸気の状態にまで減圧されてエバポレータ24内に流入し、冷凍庫内の空気から熱を吸収して、再び、コンプレッサ21に吸引される。これにより、引き続き冷凍庫内の空気が冷却され、冷凍庫内の貯蔵物が冷却される。
なお、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が所定温度より高いか否かを判断して(ステップS4)高い場合、FCコントロールECUは、第1分岐弁15を操作して、燃料電池温調システム10の温調媒体が熱交換器バイパス管路14aに流入するようにする(ステップS10)。これは、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が所定温度より高い場合には、燃料電池スタック11の暖機運転を行う必要がないからである。
このように、本実施の形態において、燃料電池システムは、燃料電池温調システム10の温調媒体の温度が所定温度以下である場合には、冷凍庫を冷却するための冷凍庫用冷却システム20の廃熱を利用して燃料電池温調システム10の温調媒体を加熱するようになっている。冷凍庫内は、通常、氷点下まで冷却されるようになっているので、冬季のように外気温が低いときであっても、冷凍庫用冷却システム20が作動し、廃熱が生じる。そのため、冬季のように外気温が低いときであっても、電気ヒータ等の加熱手段を使用することなく冷凍庫用冷却システム20の廃熱を利用して燃料電池温調システム10の温調媒体を加熱することができ、電力消費量を低減することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態における燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池温調システム
11 燃料電池スタック
12 ラジエータ
13 循環ポンプ
14 熱交換器
17 温度検出器
20 冷凍庫用冷却システム
21 コンプレッサ
22 コンデンサ
22a コンデンサバイパス管路
24 エバポレータ

Claims (3)

  1. 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池がセパレータを挟んで積層されている燃料電池スタックと、
    該燃料電池スタックの温度を調節する燃料電池温調システムと、
    車両用冷凍庫用の冷凍サイクル式冷却システムとを有し、
    前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度が所定温度以下である場合、前記冷凍サイクル式冷却システムの廃熱によって前記燃料電池温調システムの温調媒体を加熱することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池温調システムは、温調媒体を循環させる循環ポンプ、温調媒体を冷却する放熱器、及び、温調媒体が選択的に流入可能な熱交換器を備え、
    前記冷凍サイクル式冷却システムは、気相の冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機によって圧縮された冷媒を液化するコンデンサ、液化された冷媒を気化するエバポレータ、及び、前記熱交換器を通過するように配設され、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に流入可能なコンデンサバイパス管路を備える請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池温調システムの温調媒体の温度を検出する温度検出器と、
    該温度検出器が検出した温度が所定温度以下である場合、前記燃料電池温調システムの温調媒体及び冷凍サイクル式冷却システムの冷媒を熱交換器に流入させて熱交換させる制御装置とを更に有する請求項2に記載の燃料電池システム。
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