JP2007213942A - 燃料電池システム及び燃料電池システムの起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない電力で、通常のユーザが容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの起動方法を提供する。
【解決手段】燃料電池と空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合でも、外部電源からの電力を利用してヒートポンプサイクルを暖機し、ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって、燃料電池を暖機することにより、ユーザが、少ない電力により容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等に搭載される燃料電池システム及び燃料電池システムの起動方法に関する。
環境問題や資源問題への対策の一つとして、酸素や空気等の酸化性ガスと、水素やメタン等の還元性ガス(燃料ガス)あるいはメタノール等の液体燃料等とを原料として電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する燃料電池が注目されている。燃料電池は、電解質膜の一方の面に燃料極(アノード触媒層)と、もう一方の面に空気極(カソード触媒層)とを電解質膜を挟んで対向するように設け、電解質膜を挟持した各触媒層の外側に拡散層をさらに設け、これらを原料供給用の通路を設けたセパレータで挟んで電池が構成され、各触媒層に水素、酸素等の原料を供給して発電する。
燃料電池の発電時には、燃料極に供給する原料を水素ガス、空気極に供給する原料を空気とした場合、燃料極において、水素ガスから水素イオンと電子とが発生する。電子は外部端子から外部回路を通じて空気極に到達する。空気極において、供給される空気中の酸素と、電解質膜を通過した水素イオンと、外部回路を通じて空気極に到達した電子により、水が生成する。このように燃料極及び空気極において化学反応が起こり、電荷が発生して電池として機能することになる。この燃料電池は、発電に使用される原料のガスや液体燃料が豊富に存在すること、また、その発電原理より排出される物質が水であること等より、クリーンなエネルギー源として様々な検討がされている。
このような燃料電池が車両等の駆動源として用いられる場合、車両停止時からの始動において迅速に燃料電池を稼動適正温度まで暖機することが必要である。
例えば、特許文献1〜3には、車両の空調装置のヒートポンプサイクルを利用して、燃料電池を暖気することが記載されている。
一方、外部温度が低い場合、燃料電池内において、高分子電解質膜に含まれる水分や生成水等の水分が凍結することがあり、燃料電池の起動ができなくなる。そこで、例えば、特許文献4,5には、燃料電池起動時に外部電源を用いて、ヒータまたは改質器により燃料電池を暖気することが記載されている。
特開2004−241357号公報 特開2001−167779号公報 特開2002−75389号公報 特開2004−158333号公報 特開2002−50378号公報
しかし、特許文献1〜3のようなシステムでは、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合、外部熱源を用いて周囲環境を暖めたり、直接燃料電池を暖めたりして、燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池システムが起動可能な状態にする必要がある。また、このような作業は通常のユーザには困難であり、ロードサービス等に作業を依頼する必要がある。
また、特許文献4,5のようなシステムでは、ヒータまたは改質器を使用するため、大きな電力を必要とする。
本発明は、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合でも、ユーザが、少ない電力により容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの起動方法である。
本発明は、燃料電池と、前記燃料電池に冷媒を供給して冷却する冷却流路と、前記冷却流路に設けられ、前記冷媒の熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器に接続された空調装置用のヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクルに外部電源からの電力を供給する電力供給手段とを備え、前記外部電源からの電力を利用して前記ヒートポンプサイクルが暖機され、前記ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって前記燃料電池が暖機される燃料電池システムである。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記外部電源は家庭用電源であることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記冷却流路に加熱手段をさらに備えることが好ましい。
また、本発明は、燃料電池と、空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、外部電源からの電力を利用して、前記ヒートポンプサイクルを暖機し、前記ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって前記燃料電池を暖機する燃料電池システムの起動方法である。
また、前記燃料電池システムの起動方法において、前記外部電源は家庭用電源であることが好ましい。
本発明では、燃料電池と空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合でも、外部電源からの電力を利用してヒートポンプサイクルを暖機し、ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって燃料電池を暖機することにより、ユーザが、少ない電力により容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。燃料電池システム1は、燃料電池10の冷却系(冷却流路)3と、空調システム5とを含んで構成され、燃料電池10の冷却系3と空調システム(空調装置)5のヒートポンプサイクル7とは、熱交換器12を介して接続されている。燃料電池10の冷却系3は、冷却水循環ポンプ14と、ロータリバルブ16と、ラジエータ18とを備え、空調システム5は、室外熱交換器20と、室内熱交換器22と、コンプレッサ24と、膨張弁26とを備える。また、燃料電池システム1は、電力供給手段である電圧変換器28を備える。
図1の燃料電池システム1の冷却系3において、冷却水循環ポンプ14の吐出側と燃料電池10の冷却水入口30とが接続され、燃料電池10の冷却水出口32とラジエータ18の入口が接続され、ラジエータ18の出口はロータリバルブ16を介して冷却水循環ポンプ14の吸入側と接続されている。また、燃料電池10の冷却水出口32側の配管は、冷却水入口30側の配管における冷却水循環ポンプ14の吸入側とバルブ34を介して接続され、その間に熱交換器12が設置されている。
冷却系3には、冷却水等の冷媒が通されており、この冷却水はロータリバルブ16が開、バルブ34が閉の状態で冷却水循環ポンプ14により燃料電池10に送られ、通常(冷却)運転時においては燃料電池10を冷却するように熱交換して、冷却水の温度は上昇する。冷却水はラジエータ18を通されて、ここで外気と熱交換して放熱して冷却され、再度冷却水循環ポンプ14により吸引されて、冷却水は冷却系3を循環する。
本実施形態では冷却系3において、冷却水循環ポンプ14の吸入側と燃料電池10の冷却水出口32側との間に熱交換器12が具備されており、熱交換器12には車両等の空調システム5のヒートポンプサイクル7が接続されており、冷却水はヒートポンプサイクル7により加熱されることが出来るように構成される。また冷却系3には温度センサ36が具備されており、温度センサ36は本実施形態においては、燃料電池10の冷却水出口32側の冷却系3に設置されており、冷却系3における燃料電池10の冷却水出口32側の冷却水温度信号がECU(制御装置、図示せず)等に送られる。ここで、冷却水は不凍液であっても良く、水以外の冷媒であっても良い。
一方、図1の燃料電池システム1の空調システム5は、ヒートポンプサイクル7を具備しており、コンプレッサ24が室内熱交換器22と接続されており、その間に熱交換器12が設置されている。室内熱交換器22が膨張弁26を介して室外熱交換器20と接続され、室外熱交換器20とコンプレッサ24が接続されている。また、コンプレッサ24には電圧変換器28が接続され、家庭用電源等の外部電源から電力が供給可能となっている。
本実施形態においてはこのヒートポンプサイクル7において、気体の冷媒を圧縮するコンプレッサ24と、通常(冷房)運転時に冷媒を冷却する室外熱交換器20と、冷媒を膨張させて冷媒の気化に寄与する膨張弁26と、通常(冷房)運転時にエバポレータとして作用して冷媒を気化させ車室内等の空気を冷却する室内熱交換器22とを具備し、冷房運転時においてコンプレッサ24により圧縮された冷媒は上記の順でヒートポンプサイクル7を流れ、室内熱交換器22において車室内等の空気を冷却して冷房を行う。
また、空調システム5の暖房運転時においては、コンプレッサ24は気体の冷媒を断熱圧縮し、冷媒は高圧高温となり、室内熱交換器22において車室内等の空気を加熱して暖房を行う。
ヒートポンプサイクル7において熱交換器12は、コンプレッサ24と室内熱交換器22との間に具備され、空調システム5の冷媒熱と燃料電池10の冷却系3の冷却水熱とを交換する。冷媒についてはCO、ハイドロフルオロカーボン等、種々のものが使用可能であるが、熱変換効率が良好なことからCOが好ましい。
冷却系3及び空調システム5の構成機器、すなわち、熱交換器12、冷却水循環ポンプ14、ロータリバルブ16、ラジエータ18、室外熱交換器20、室内熱交換器22、コンプレッサ24、膨張弁26等について、それぞれ各種の既知のタイプの装置が使用可能であり、それらのタイプ等を限定するものではない。
電圧変換器28は、通常の家庭用の交流電流を通常の空調システムの電動コンプレッサに使用される直流電流に変換するもの、例えば、通常の家庭用の100V交流電流等を通常の空調システムに使用される288V直流電流等に変換するものであればよく、特に制限はない。電圧変換器28は、家庭用電源等の外部電源と電動コンプレッサの必要電圧の値が同じであれば特に必要はない。外部電源としては、家庭用コンセント等の家庭用電源、太陽電池等を利用することができるが、ユーザ自身が手軽に使用できる点、出力安定性の点等から家庭用電源が好ましい。
次に、本実施形態に係る燃料電池システムの起動方法及び燃料電池システム1の動作について説明する。
まず、図1における燃料電池10の停止後の始動時において、周囲温度が低く(例えば、0℃以下)、高分子電解質膜に含まれる水分や生成水等の水分が凍結して燃料電池10の起動ができない場合、燃料電池10が暖機され、その温度は生成水等が解凍され燃料電池10の起動が可能な温度まで上昇される。このために冷却系3の冷却水が使用され、この場合において冷却水が暖機冷媒として使用される。そして、家庭用電源等の外部電源から供給された電力を利用して空調システム5のヒートポンプサイクル7が暖機され、熱交換器12におけるヒートポンプサイクル7との熱交換により得られる熱によって、冷却水が加熱される。
まず、空調システム5のヒートポンプサイクル7には、家庭用電源等の外部電源からの電流が電圧変換器28により交流から直流に変換され、電動駆動のコンプレッサ24に電力が供給される。熱交換器12にはヒートポンプサイクル7の冷媒が導入されており、冷媒はコンプレッサ24により圧縮された直後の高圧高温状態であるので、この冷媒により熱交換器12において冷却系3の冷却水が加熱される。ロータリバルブ16が閉、バルブ34が開の状態で、熱交換器12において加熱された冷却水(加熱冷媒)は燃料電池10に供給され、燃料電池10内で凍結した生成水等が加熱、解凍される。すなわち、冷却水(加熱冷媒)は燃料電池10に送られ、燃料電池10と熱交換される。
この際、冷却水循環ポンプ14を起動させずに自然対流により冷却水(加熱冷媒)が燃料電池10に送られてもよいし、図2のように、冷却水循環ポンプ14を電圧変換器28と接続して、冷却水循環ポンプ14に外部電源から電力が供給されるようにし、冷却水循環ポンプ14により冷却水(加熱冷媒)が燃料電池10に送られてもよい。冷却水循環ポンプ14に外部電源から電力が供給されるようにし、冷却水循環ポンプ14が起動されることにより、より迅速に燃料電池10を暖機して、燃料電池10の起動が可能な温度まで燃料電池10内部の温度を上昇させることができる。
本実施形態においては、燃料電池10の暖機において、燃料電池10の温度が所定値以上に上昇したことを温度センサ36により冷却水出口32側の冷却水温度が検知され、その温度信号がECU等に送信されることにより、ECUが暖機運転を停止するように制御してもよい。再度、冷却水出口32側の冷却水温度が低下した場合には、その温度信号がECU等に送信されることにより、ECUは暖機運転を再開するように制御してもよい。
また、冷却系3における配管の任意の場所、例えば、図3に示すように冷却水循環ポンプ14の吐出側とロータリバルブ16との間に配管を設け、そこにイオン交換器38を設置して、冷却水のイオン性の不純物を除去して、冷却水を浄化してもよい。さらに、図3に示すように、冷却系3における冷却水循環ポンプ14の吸入側と熱交換器12との間に、車室内等の空気を暖めるための熱交換器であるヒータコア40を設けてもよい。
このように、燃料電池と、空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合でも、外部電源からの電力を利用してヒートポンプサイクルを暖機し、ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって、燃料電池を暖機することにより、少ない電力で、通常のユーザがユーザ自身でロードサービス等に作業を依頼することなく容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる。また、ヒータ、改質器等を使用することなく、少ない電力で効率よく暖機を行うことができる。特に、家庭用電源を用いることができるために、周囲温度が低く燃料電池の起動ができない場合でも、近くに家庭用電源さえあれば、運転可能な状態にすることができる。
本実施形態では、車室内等の暖房時において、燃料電池10の廃熱を利用して空調システム5(ヒートポンプサイクル7)の暖房を補助し、コンプレッサ24の動力を低減することができる。また、燃料電池10の通常運転時にラジエータ18の冷却能力が不足した場合等に、空調システム5(ヒートポンプサイクル7)の冷却能力を利用して熱交換器12を介して燃料電池10の冷却を補助することもできる。
本実施形態において、燃料電池10の起動が可能な温度まで燃料電池10内の温度を上昇させればよく特に制限はないが、冷却水出口32側の冷却水の温度を冷却水が通常解凍される所定温度、例えば5℃以上にまで上昇させればよい。また、暖機を継続して、燃料電池10の通常の動作温度、例えば、65〜70℃に上昇させれば、空調システム5への燃料電池10の廃熱の利用を迅速に行うことができる。
冷却系3とヒートポンプサイクル7とは、常時接続してもよいし、バルブ等を設けて切り替えができるようにしてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの他の例の概略を図4に示し、その構成について説明する。燃料電池システム9は、図1の燃料電池システム1にさらに加熱手段である電気ヒータ42を備える。電気ヒータ42は、図4の燃料電池システム9の冷却系3において、燃料電池10の冷却水出口32側と熱交換器12との間に設置されているが、冷却水循環ポンプ3の吸入側と熱交換器12との間に設置されてもよく、設置位置は特に制限されない。
本実施形態においては冷却系3において、冷却水循環ポンプ14の吸入側と燃料電池10の冷却水出口32側との間に熱交換器12及び電気ヒータ42が具備されており、電気ヒータ42には電圧変換器28が接続され、熱交換器12には車両等の空調システム5のヒートポンプサイクル7が接続されており、冷却水はヒートポンプサイクル7及び電気ヒータ42により加熱されることが出来るように構成される。
電気ヒータ42は、冷却水を加熱することができれば良く、各種の既知のタイプの装置が使用可能であり、それらのタイプ等を限定するものではない。
次に、本実施形態に係る燃料電池システムの起動方法及び燃料電池システム9の動作について説明する。
まず、図4の燃料電池10の停止後の始動時において、周囲温度が低く、高分子電解質膜に含まれる水分や生成水等の水分が凍結して燃料電池10の起動ができない場合、家庭用電源等の外部電源から供給された電力を利用して空調システム5のヒートポンプサイクル7が暖機され、さらに電気ヒータ42が加熱され、ヒートポンプサイクル7との熱交換により得られる熱及び電気ヒータ42からの熱によって、冷却水が加熱される。
まず、空調システム5のヒートポンプサイクル7には、家庭用電源等の外部電源からの電流が電圧変換器28により交流から直流に変換され、電動駆動のコンプレッサ24に電力が供給される。熱交換器12にはヒートポンプサイクル7の冷媒が導入されており、冷媒はコンプレッサ24により圧縮された直後の高圧高温状態であるので、この冷媒により熱交換器12において冷却系3の冷却水が加熱される。一方、家庭用電源等の外部電源から電圧変換器28により電気ヒータ42に電力が供給され、冷却系3の冷却水が加熱される。ロータリバルブ16が閉、バルブ34が開の状態で、熱交換器12及び電気ヒータ42において加熱された冷却水(加熱冷媒)は燃料電池10に供給され、燃料電池10内で凍結した生成水等が加熱、解凍される。すなわち、冷却水(加熱冷媒)は燃料電池10に送られ、燃料電池10と熱交換される。
この際、冷却水循環ポンプ14を起動させずに自然対流により冷却水(加熱冷媒)が燃料電池10に送られてもよいし、図5のように、冷却水循環ポンプ14を電圧変換器28と接続して、冷却水循環ポンプ14に外部電源から電力が供給されるようにし、冷却水循環ポンプ14により冷却水(加熱冷媒)が燃料電池10に送られてもよい。冷却水循環ポンプ14に外部電源から電力が供給されるようにし、冷却水循環ポンプ14を起動させることにより、さらに迅速に燃料電池10を暖機して、燃料電池10の起動が可能な温度まで燃料電池10内部の温度を上昇させることができる。すなわち、燃料電池10の暖気時間をより短くすることができる。
このように、燃料電池と、空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、外部電源からの電力を利用してヒートポンプサイクルを暖機し、ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱と、電気ヒータ等の加熱手段の加熱により得られる熱とによって、燃料電池を暖機することにより、少ない電力で、通常のユーザがユーザ自身でロードサービス等に作業を依頼することなく容易に燃料電池内の生成水等を解凍し、燃料電池を起動可能な状態にすることができる。また、ヒータ、改質器等だけを使用する場合に比べ、効率よく暖機を行うことができる。
本実施形態に係る燃料電池システムは、車両用燃料電池と車両用空調システムとの組み合わせの他に、例えば、家庭用の燃料電池と家庭用空調システム(空調装置)との組み合わせにおいても家庭用電源等の外部電源を利用することができる。
本実施形態で使用される燃料電池10は、酸素や空気等の酸化性ガスと、水素やメタン等の還元性ガス(燃料ガス)あるいはメタノール等の液体燃料等とを原料として電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換して発電するものであり、特に制限されない。燃料電池10において、例えば、パーフルオロスルホン酸系等の固体高分子電解質膜の一方の面に、白金(Pt)等を担持したカーボン等の触媒担持粒子を含む燃料極(アノード触媒層)と、もう一方の面に白金(Pt)等を担持したカーボン等の触媒担持粒子を含む空気極(カソード触媒層)とを電解質膜を挟んで対向するように設け、電解質膜を挟持した各触媒層の外側に、カーボン材料等の多孔質導電体材料を含む拡散層をさらに設け、これらを原料供給用の通路を設けたセパレータで挟んで電池が構成され、各触媒層に水素、酸素等の原料が供給され発電する。
燃料電池10において、例えば、燃料極に供給する原料を水素ガス、空気極に供給する原料を空気として運転した場合、燃料極において、
2H → 4H+4e
で示される反応式(水素酸化反応)を経て、水素ガス(H)から水素イオン(H)と電子(e)とが発生する。電子(e)は拡散層から外部回路を通り、もう一方の拡散層から空気極に到達する。空気極において、供給される空気中の酸素(O)と、電解質膜を通過した水素イオン(H)と、外部回路を通じて空気極に到達した電子(e)とにより、
4H+O+4e → 2H
で示される反応式(酸素還元反応)を経て、水が生成する。このように燃料極及び空気極において化学反応が起こり、電荷が発生して電池として機能することになる。そして、一連の反応において排出される成分は水であるので、クリーンな電池が構成されることになる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の他の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の他の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の他の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の他の例を示す概略図である。
符号の説明
1,9 燃料電池システム、3 冷却系(冷却流路)、5 空調システム、7 ヒートポンプサイクル、10 燃料電池、12 熱交換器、14 冷却水循環ポンプ、16 ロータリバルブ、18 ラジエータ、20 室外熱交換器、22 室内熱交換器、24 コンプレッサ、26 膨張弁、28 電圧変換器、30 冷却水入口、32 冷却水出口、34 バルブ、36 温度センサ、38 イオン交換器、40 ヒータコア、42 電気ヒータ。

Claims (5)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池に冷媒を供給して冷却する冷却流路と、前記冷却流路に設けられ、前記冷媒の熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器に接続された空調装置用のヒートポンプサイクルと、前記ヒートポンプサイクルに外部電源からの電力を供給する電力供給手段とを備え、
    前記外部電源からの電力を利用して前記ヒートポンプサイクルが暖機され、前記ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって前記燃料電池が暖機されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記外部電源は家庭用電源であることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、
    前記冷却流路に加熱手段をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 燃料電池と、空調装置用のヒートポンプサイクルとを備えた燃料電池システムにおいて、外部電源からの電力を利用して、前記ヒートポンプサイクルを暖機し、前記ヒートポンプサイクルとの熱交換により得られる熱によって前記燃料電池を暖機することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  5. 請求項4に記載の燃料電池システムの起動方法であって、
    前記外部電源は家庭用電源であることを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
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