JP4937453B2 - 抗感染剤および/または抗炎症剤を適用するための製剤 - Google Patents
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Description
本発明は、機能的な組織の再構築治療および修復治療用の医薬を製造するための防腐剤の使用方法および該防腐剤を含有する製剤に関する。
【0002】
当該技術分野において抗感染剤および抗炎症剤の使用は周知であり、抗感染かつ/または抗炎症効果を有する多くの医薬製剤が記載されている。
そのような製剤は、通常、微生物またはウイルスによって引き起こされる感染性疾患の予防または治療に用いられている。
【0003】
例えば、感染性疾患の局所治療用には、多くの異なる抗生物質や防腐剤(antiseptic agents)が知られている。多くの防腐剤は、そのような感染性疾患を予防するための消毒剤(disinfectants)として役立つことが知られており、創傷の治療、術前処置などに利用されている。
【0004】
一般に当該技術分野では、身体内部に適用する場合には抗生物質が好まれているのに対し、防腐剤、特に消毒剤の使用は、外用以外にはあまり好まれないようである。
従来技術においては、リポソームなどの適当な担体と結合させた、少なくとも1種の抗感染または抗炎症剤を含む医薬製剤が公知である。
【0005】
ヒトおよび動物に対する外用防腐剤および/または創傷治癒促進剤の使用方法が、本出願人の以前の特許EP 0 639 373に開示されている。特に、この特許には、目の外部にPVPヨードリポソーム製剤を局所適用し得ることが示されている。これらの製剤は、一般に、クリーム、軟膏、ローション、ゲルまたは点眼配合物の形態をとる。
【0006】
同じような粒状特性を有する代替薬剤担体が存在することが理解されよう。これらの薬剤担体は、多くの場合、また本発明に関しても、リポソームの代わりに用いることが可能であり、それらには、(一般に、親油性ポリマーを含む)ミクロスフェア、ナノパーティクル、「多孔質大型粒子」(Large Porous Particles)や、例えば、パルスレーザーデポジション(PLD)技術を用いて製造される個別コート薬物分子が含まれる。これらのPLD法は、薬物粉末にコーティングを施したり、多様な薬物系に合わせて表面特性や放出速度を変えたりするのに用い得る。
【0007】
以後、リポソームまたは粒状担体について言及する場合、これは、そのような代替担体をも包含するものと理解されたい。
身体組織は、多様な原因で損傷を受け得る。したがって、創傷は、ヒトまたは動物の身体が、武器、工具、輸送手段などの物体と接触することにより生じ得る。皮膚は、熱または他のタイプの放射線、もしくは攻撃的化学物質などに暴露されると損傷を受けることがある。身体組織は、微生物またはウイルスによって引き起こされる感染性疾患によって損傷を受け得る。
【0008】
組織修復プロセスにおける主活動である身体組織の新生は、それ自体マイナスの影響を有することがある。このマイナスの影響は、修復または再生長組織が、破壊された元の組織の性能特性には及ばないという点で、機能的なものであり得る。マイナスの影響は、再生長または修復組織が醜かったり美観を損ねるものであったりすると受け取られる場合には、美容的なものであり得る。勿論、これらの影響が組み合わされて現われることもある。
【0009】
このように、組織の修復は瘢痕組織を生成することがあり、瘢痕組織は、身体部分の柔軟性もしくは弾性を低下させたり、美容上の美観を損ねたりする可能性がある。これは身体外部の皮膚に限ったことではない。瘢痕組織は、粘膜や、身体の内部器官を含めた他の身体組織の機能を低下させることもある。
【0010】
類似のタイプの望ましくない組織修復の影響は、角化症や組織の異常増殖である。
他の問題は、多くの場合、感染性疾患または手術後に、腫瘍、合生などの形成として発生する。
【0011】
最近では、疾患、創傷、火傷などの治療におけるそのような影響を抑制することの必要性が、注目の対象になっている。したがって、今や、一般的に、元の機能および美容的効果をできる限り多く再構成するように損傷を受けた組織を再構築することが必要かつ望ましいと考えられている。
【0012】
これは、ヒトや動物の身体の目に見える外部にも、身体の内部や器官にも当てはまる。
驚くべきことには、組織修復が起こっている身体部分に抗感染剤および抗炎症剤を適用すると、望ましくない組織の形成の回避に極めて有益な効果があることが見出された。組織の機能的かつ美容的回復は、抗感染剤および抗炎症剤の影響下では、より容易かつより障害が少なく進行する。
【0013】
これは、抗感染剤や抗炎症剤が適当な担体と組み合わされた医薬製剤の形態で適用される場合に特にそうである。
本発明の目的は、ヒトおよび動物の身体組織の機能的かつ美容的再構築治療や修復治療において、組織の元の機能および外観を回復するために用い得る医薬製剤およびその対応する治療法を提供することである。
【0014】
本発明の別の関連する目的は、新たな身体組織の形成または再生長を伴う身体部分の治癒プロセスにおける望ましくない組織形成の発生を抑制するために用い得る製剤および方法を提供することである。
【0015】
本発明によれば、これらの目的は、独立請求項中の特徴の組合わせによって達成される。
本発明の利点および実施態様は、付随の従属請求項に明確に記載されている。
【0016】
本発明の文脈において、抗感染剤とは、抗感染効能を有し、かつ目的とする用途に関して医薬として許容し得る、当該技術分野において周知の任意の物質である。
本発明の抗炎症剤は、広義には、抗生物質および抗ウイルス製剤を包含し、より特定的には、防腐剤、抗生物質、コルチコステロイドなどを包含する。
【0017】
本発明の文脈において、防腐剤とは、医薬として許容可能であり、かつ本発明に従って配合し得る範囲内でのそれぞれの目的とする身体部分の治療に適した消毒剤を包含する。
【0018】
より具体的に言えば、防腐剤には、特に、酸素およびハロゲン遊離化合物;金属化合物、例えば、銀および水銀化合物;特に、ホルムアルデヒド遊離化合物、アルコール類、アルキルおよびアリルフェノールに加えてハロゲン化フェノールを含めたフェノール類、キノリンおよびアクリジン、ヘキサヒドロピリミジン、第四級アンモニウム化合物およびイミニウム塩、ならびにグアニジンを含めた有機消毒剤がある。
【0019】
創傷治癒剤は、デクスパンテノール、アラントイン、アズレン、タンニンおよびビタミンB型化合物などの顆粒化および上皮化を促進する物質を包含する。
本発明は、粒状担体、特にリポソームだけでなく、ミクロスフェア、ナノパーティクル、多孔質大型粒子およびコート薬物分子が、本発明で想定される用途のための抗感染剤および抗炎症剤(特にポビドンヨードなどの防腐剤)用の担体として極めて適しているという驚くべき事実を前提としている。
【0020】
本発明の製剤により、1種または複数種の前記物質の遅延放出が可能になり、かつ細胞表面との相互作用により所望の作用位置において長期的かつ局所的な活性が提供される。
【0021】
抗感染かつ/または抗炎症製剤は公知方法にしたがって投与し得る。例えば、リポソーム製剤は、慣用手順でリポソームにPVPヨードを装填して製造することができる。
【0022】
一般に、リポソームの性質または組成は重要ではない。例えば、EP 0 639 373に記載されているようなリポソーム製剤は、そこに示されている種々の形態で投与し得る。EP 0 639 373の開示は本明細書に文献援用される。
【0023】
本発明の製剤が、粒状担体(特にリポソーム)内に被包されたポビドンヨードなどの活性薬剤のみを含有しているのでないことは明らかである。担体内には含有されていない物質もいくらか存在するようである。本発明の製剤は、担体から活性薬剤をゆっくり遅延放出することに加えて認められる顕著な初期効果を示すことがよくある。この効果は、担体がリポソームからなる場合に特に認められる。理論的な説明に束縛されるのは本意ではないが、今のところ、リポソーム内に被包されている活性薬剤の他に、リポソームの外になんらかの活性薬剤が存在し、恐らく、リポソームの外面にゆるく結合していると考えられる。これは、活性薬剤分子とリポソーム膜との会合によるか、または、リポソーム表面上でリポソームの外面を部分的もしくは完全にコートする1つの層を形成する活性薬剤分子による可能性がある。この初期薬剤効果のタイプおよび量は、例えば、濃度パラメーターの選択によって左右され得る。
【0024】
一般に従来技術においてリポソーム膜を形成することが知られている両親媒性物質は、それらが目的とする用途に関して医薬として許容し得るものである限り本発明に関して用いることができる。今のところ、レシチンを包含するリポソーム形成系が好ましい。そのような系は、水素化ダイズレシチンの他に、コレステロールやコハク酸二ナトリウム六水和物を包含し得、現時点では、水素化ダイズレシチンを単独の膜形成剤として用いるのが特に好ましい。
【0025】
本発明に関して、リポソーム構造の形成には、一般に、公知従来法を用い得る。概して、これらの方法は、膜形成物質と水を含有する適当な混合物または水溶液を機械的に攪拌するステップを含む。実質的に均一サイズのリポソームを形成するためには、適当なメンブランを介して濾過するのが好ましい。
【0026】
本発明のリポソームの平均サイズは、広範囲に異なっていてよいが、一般的には、約1〜約20,000nmである。約50〜4,000nmの範囲の直径を有するリポソームが好ましい。例えば、ゲル用には、約1,000nmの直径を有するリポソームが現在最も好ましい。溶液用には、もっと平均直径が小さいものの方が適しているであろう。
【0027】
代替粒状担体を使用する場合、それらの担体は、一般に、当業で公知のように製造される。一例として、多岐にわたる治療剤または化粧剤のデリバリーに用いられるミクロスフェアは、例えばWO95/15118に記載のように製造される。
【0028】
場合により、十分量の活性薬剤を充填し得ると共に本発明に従って投与し得るならば、ナノパーティクルを用いてもよい。ナノパーティクルは、当業で公知の方法に従って、例えば、Heyder(GSF Munchen)により“Drugs delivered to the lung”,Abstracts IV,Hilton Head Conference,1998年5月、に記載のように製造し得る。
【0029】
パルスレーザーデポジション(PLD)装置およびポリマーターゲットを用いて短い非水性プロセスで薬剤粉末にコーティングを施す方法も本発明の粒状製剤の形成に適している。これらは、例えば、Taltonらにより“Novel Coating Method for Improved Dry Delivery”,Univ.of Florida UF,1887(1998年)に記載されている。
【0030】
さらなる他の適当なデリバリーシステムは、David A.Edwardsらにより、“Large Porous Particles for Pulmonary Drug Delivery”(Sience,第276巻,1868−1871ページ,1997年6月20日)に開示されているような「多孔質大型粒子」(Large Porous Particles)を用いている。
【0031】
好ましい抗炎症剤は、単一物質としての防腐剤、抗生物質、コルチコステロイド、および創傷治癒剤、又はそれらの組み合わせを包含する。
好ましい防腐剤は、迅速な効果、広範囲の活性、低い全身毒性および良好な組織適合性を提供する周知の医薬物質を包含する。好ましい防腐剤は、例えば、金属化合物、フェノール化合物、洗剤、ヨウ素およびヨウ素複合体からなる群から選択される。特に好ましい防腐剤はポビドンヨードである。
【0032】
極めて好ましい本発明の実施態様のなかには、組織修復、特に機能的かつ美容的な組織の再構築に関して、有益な効果を示す抗炎症剤またはそのような薬剤の組合わせを含むものがある。これらの実施態様において、活性薬剤は、多くの場合、PVPヨードなどの防腐剤、または抗生物質である。
【0033】
好ましい実施態様において、抗炎症剤を含有する本発明の製剤は、上皮化を促進することが知られている創傷治癒促進剤をさらに含み得る。創傷治癒促進剤には、ビタミン類、特にビタミンB群ビタミン、アラントイン、ある種のアズレンなど、および麻酔剤のような他の物質が含まれる。本発明の製剤は、賦形剤や添加剤、酸化防止剤、保存剤または粘度調製添加剤などの粘稠性形成剤、乳化剤(emulgators)などを含めた慣用の他の物質をさらに含んでいてよい。
【0034】
一般に、上述の代替担体に関する、製剤中の濃度、粒径、活性薬剤の添加量などは、リポソーム製剤に関して本明細書に記載されているパラメーターに基本的に一致するように選択する。特に簡単な実験に基づいてそのようなパラメーターを選択かつ提供することは、十分に当業者の技術の範囲内であろう。
【0035】
本発明の製剤は、溶液、分散液、ローション、クリーム、軟膏、ゲルおよび創傷包帯(例えば、ガーゼ)を含めた多様な形態をとり得る。
通常、本発明の製剤中の活性薬剤の量は、一方では所望の効果により、他方では担体製剤の薬剤保持容量によって決められる。
【0036】
概して、本発明の担体製剤中の活性薬剤の溶液または分散液は、活性薬剤の有効性下限と、個々の溶媒又は分散媒中の活性薬剤の溶解度または分散度限界との間の濃度範囲であってよい。
【0037】
同様な考慮によって、おおまかに、ローション、クリーム、軟膏もしくはゲル、または他の任意のそのような製剤中の薬剤の量が決められる。
より具体的に言えば、ポビドンヨードなどの防腐剤の場合、本発明のリポソーム製剤中の溶液または分散液は、製剤100g中0.1〜10gの薬剤を含み得る。その場合、上記製剤は、通常、製剤100g当たり、1〜5gのリポソーム膜形成物質、特にレシチンを含む。
【0038】
親水性でも親油性でもよいローションの場合、活性薬剤の通常の範囲は、ローション100g当たり、薬剤0.5〜10g、水素化ダイズレシチンなどのリポソーム膜形成剤3〜8g、好ましくは約5gであろう。親水性ローションの場合、ローションを含有するリポソームの製造には、多くの場合、電解質溶液が用いられるであろう。親油性ローションは、多くの場合、活性薬剤、膜形成物質および中鎖長トリグリセリドなどの親油性形成剤などから製造される。
【0039】
本発明のリポソーム製剤を含む親水性クリームは、一般に、クリーム100g当たり、ポビドンヨードなどの薬剤0.1〜10gと共に、膜形成物質約1〜10gと、他の通常の水中油型(O/W)クリーム形成添加剤とを有する。
【0040】
類似の本発明の両親媒性クリームは、同様な含量の活性薬剤とレシチンなどの膜形成物質とを有し、かつ両親媒性クリームの通常のさらなる添加剤を有する。
【0041】
本発明の両親媒性軟膏は、概して、軟膏100g中に、活性薬剤0.1〜10g及びレシチンなどのリポソーム膜形成物質1〜10gと共に、マクロゴール(商標)および水などの通常の従来技術の軟膏基剤物質を含み得る。
【0042】
本発明の非アルコール性ヒドロゲルは、ヒドロゲル100gを構成するために、概して、1〜5gのポビドンヨードなどの薬剤、約2gのレシチン、およびカーボポール(商標)などのゲル形成物質と共に、pH調整剤および水を含み得る。
【0043】
1つの好ましいデリバリーシステムは、本発明の製剤(特にリポソームPVPヨード溶液、分散液、ゲル、クリームもしくは軟膏)でコートするかまたは備えたラップ、硬膏もしくはバンドである。
【0044】
さらに特定した配合物を、実施例に示す。
本発明の特徴および利点は、後述の好ましい実施態様の説明からより詳細に明らかになるであろう。最良の態様を包含するこれらの実施態様においては、防腐剤としてポビドンヨードが例示されている。しかし、これは、本発明を防腐剤に限定したり、防腐剤をポビドンヨードに限定するものと解釈してはならないが、そのような製剤が特に好ましい。
【0045】
本発明のリポソームの1つの好ましい製造法は、一般に、以下のように説明し得る。
脂質膜形成成分、例えばレシチンを、クロロホルムまたはメタノールとクロロホルムの2:1混合物などの適当な溶媒に溶かし、滅菌条件下に濾過する。次いで、ガラスビーズなどの滅菌した大きな表面の支持体上で、溶媒を制御蒸発させて脂質膜を生成する。場合により、表面を増大させる特定の支持体を用いなくても、溶媒蒸発時に用いられる容器の内面上で膜を形成するだけで十分なことがある。
【0046】
電解質成分とリポソーム製剤に組込む(1種以上の)活性薬剤とから水性系を調製する。そのような水性系は、例えば、10mmol/Lのリン酸水素ナトリウムと、0.9%の塩化ナトリウムとをpH7.4で含んでいてよい。水性系は、さらに、少なくとも所望量の活性薬剤(実施例ではポビドンヨード)を含む。多くの場合、水性系は過剰量の1種または複数種の薬剤を含む。
【0047】
リポソームは、一般に、脂質成分によって形成された膜の存在下に水性系を攪拌して形成する。この段階で、リポソームの形成を促進するために他の添加剤を加えてもよい。例えば、コール酸ナトリウムを添加し得る。リポソームの形成は、例えば、ポリカーボネートメンブランを介した加圧濾過または遠心などの機械的作用によって促進することもできる。一般に、原(raw)リポソーム分散液は、例えば、上記の活性薬剤溶液の調製時に用いられるような電解質溶液で洗浄する。
【0048】
要求サイズ分布を有するリポソームを得て洗浄したら、それらを、多くの場合サッカロースなどの糖または適当な糖代替物をさらに含む上述のような電解質溶液に再分散し得る。分散液はフリーズドライしたり、凍結乾燥したりできる。分散液は、使用前に、水を添加し、水素化ダイズレシチンの場合には例えば55℃の脂質成分転移温度で適当な機械的攪拌を行うことにより再構成することができる。
【0049】
以下の実施例では、水素化ダイズレシチン〔ドイツのルーカス・マイヤー社(Lukas Meyer,Germany)から得られるEPIKURON(登録商標)200SHまたはドイツのナッターマン・ホスホリピド社(Nattermann Phospholipid GmbH)から得られるPHOSPOLIPON(登録商標)90H〕を用いた。しかし、その代わりに、他の医薬として許容し得るリポソーム膜形成物質を用いてもよく、当業者が、従来技術に記載されているものから適当な代替リポソーム形成系を選択するのは容易であろう。
【0050】
実施例1
表面を増大させるためにガラスビーズを入れた1000mlガラスフラスコ中で、51.9mgのコレステロールと213mgの水素化ダイズレシチンを、十分量の2:1メタノール/クロロホルム混合物に溶かした。次いで、フラスコの内面上とガラスビーズ上に膜が形成されるまで、溶媒を真空下に蒸発させた。
【0051】
それとは別に、2.4gの(約10%の有効ヨウ素を含有する)PVPヨードを12mlの水に溶かした。
やはり別の容器中で、8.77gの塩化ナトリウムと1.78gのNa2HPO4・2H2Oを400mlの水に溶かした。全量が980mlになるまでさらに水をつぎ足し、次いで、およそ12mlの1N 塩酸を加えてpHを7.4に調整した。次いで、正確に1,000mlになるまで、この溶液に水をつぎ足した。
【0052】
第4の容器中で、900mgのサッカロースと57mgのコハク酸二ナトリウムを12mlの水に溶かした。
次いで、フラスコ中の脂質膜にPVPヨード溶液を添加し、膜が溶解するまで混合物を振とうした。得られたリポソーム配合物をフラスコ中の水和脂質から分離した。生成物を遠心し、上清脂質を廃棄した。サッカロース溶液を12mlまで加え、生成物を再度遠心した。その後、上清脂質を再度廃棄した。この段階で、サッカロース溶液または塩化ナトリウム緩衝溶液を用いたさらなる洗浄ステップを用いることができる。
【0053】
最終遠心ステップおよび上清廃棄の後、塩化ナトリウム緩衝溶液を12mlまで加え、そこにリポソームを均一分布させた。次いで、生成物を、それぞれ2mlのリポソーム分散液を含有する複数のバイアルに分配し、次いで、バイアルをフリーズドライステップにかけた。
【0054】
フリーズドライの後、各バイアルは約40mgの固体を含んでいた。
実施例1の方法は、固体比率が高いために、用いたPVPヨード溶液が、かなり粘性であり、それゆえ取扱いが難しくなるという軽微な欠点を有している。
【0055】
実施例2
表面を増大させるためにガラスビーズを入れた2000mlガラスフラスコ中で、173mgの水素化ダイズレシチンと90mgのコハク酸二ナトリウムを、およそ60mlの2:1メタノール/クロロホルム混合物に溶かした。膜が形成されるまで、溶媒を真空下に蒸発させた。
【0056】
4gのPVPヨード(有効ヨウ素10%)を、実施例1に記載の塩化ナトリウム緩衝溶液40mlに溶かし、フラスコ中の脂質膜に添加した。次いで、膜が溶解してリポソームが形成されるまで、フラスコを振とうした。
【0057】
生成物を遠心し、上清脂質を廃棄した。
このようにして生成したリポソームペレットに、さらに塩化ナトリウム緩衝溶液を40mlまで加え、遠心ステップを繰り返した。再度上清を廃棄した。この段階で、必要なら、この洗浄ステップを繰り返してよい。
【0058】
最終遠心およびデカントステップの後、再度、沈殿したリポソームに塩化ナトリウム緩衝溶液を40mlまで加えた。次いで、均質分散液を、それぞれ約2mlのリポソーム分散液を含有する複数のバイアルに分配し、次いで、バイアルをフリーズドライステップにかけた。これによって、1バイアル当たり、およそ200mgのフリーズドライ固体が生成した。
【0059】
実施例1および2のフリーズドライ固体から、後述の実施例および試験報告に記載のような他の製剤を製造した。
上述の方法は、実施例1の方法と同様に、有機溶媒の存在下に膜形成した後で水和ステップを用い、5〜15%の包接率を目指す。これらの方法では、一般に、かなり大きくかつ多くの場合多重層のリポソームが生成する。
【0060】
上述の方法は、原リポソームを形成した後、または後続の洗浄ステップのいずれかの後に、ポリカーボネートメンブランなどの適当なメンブランを介した高圧濾過ステップを用いるか、または直接、高圧ホモジナイゼーションを用いて、改変することができる。これによって、はるかに小さい1枚膜リポソームが生成し、被包される薬剤の量が増大する。
【0061】
高圧ホモジナイゼーションの代わりに、小さい均一サイズのリポソームを生成することが知られている他の従来法を用いてもよい。
実施例3
実施例2に記載したような水素化ダイズレシチン/PVPヨードリポソーム10gから、親水性(O/W)クリームを調製した。リポソームは、4gのポリソルベート 40(商標)と、8gのセチルステアリルアルコールと、8gのグリセロールと、24gの白色ワセリンと、100gになるまでの量の水と混合した。
【0062】
実施例4
実施例2に記載したような水素化ダイズレシチン/PVPヨードリポソーム10gから、両親媒性クリームを調製した。リポソームは、7.5gの中鎖長トリグリセリドと、7gのポリオキシエチレングリセロールモノステアレートと、6gのセチルステアリルアルコールと、8gのプロピレングリコールと、25gの白色ワセリンと、100gになるまでの量の水と混合した。
【0063】
実施例5
実施例2に記載したようなリポソームPVPヨード10gと、マクロゴール 400(商標)55gと、マクロゴール 4000(商標)25gと、100gになるまでの量の水とを用いて、水で洗い流せる親水性軟膏を調製した。
【0064】
実施例6
実施例2に記載したようなリポソームPVPヨード4gと、カーボポール 980NF(商標)0.5gと、pH7までの水酸化ナトリウムと、100gになるまでの量の水とから、ヒドロゲルを調製した。
【0065】
上述の実施態様のさらなる変形も想定される。
例えば、実施例3および4のクリームは、アラントインなどの創傷の治癒を促進することが知られている薬剤をさらに含み得る。そのような薬剤は、医薬として有用な濃度で添加され、アラントインの場合には、クリーム剤100g当たり0.1〜0.5gの範囲である。創傷治癒剤は、クリーム基剤に均質混合し得るが、その場合、創傷治癒剤は、大部分がリポソームの外に存在するであろう。しかし、創傷治癒剤は、一部分または大部分をリポソーム内に取り込むことも可能であり、その場合、創傷治癒剤は、リポソーム製造法の適当な対応段階で添加する。
【0066】
他の実施例に基づく同様な代替物が容易に想定される。
例えば、上記実施例に開示されているポビドンヨードなどの防腐剤ではない抗感染剤および/または抗炎症剤を含む、上述のものと類似の実施態様を調製することも可能である。例えば、抗生物質またはコルチコステロイドを用いてもよい。
【0067】
本発明の製剤を患者に適用する場合、空気ポンプ式アプリケーター、2室ガス圧容器(two−chamber gas pressure packs)などの公知システムを用い得る。
【0068】
空気ポンプ式アプリケーターには、どちらも同じ方向に一方向に作動する上流弁と下流弁との間にベローズ装置が備えられている。軟膏またはゲルなどの医薬製剤供給材料は、弁とベローズからなる装置の上流の容器内に入っている。
【0069】
ベローズを圧縮すると下流弁が開き、投与量の製剤が適用のために装置から出る。ベローズが拡張されると下流弁が閉まり、製剤の再入が阻止される。同時に、上流弁が開くと、製剤が容器からベローズに入り、次のベローズ圧縮ステップで下流弁を介して放出される。
【0070】
容器は、シリンダー中でピストンが移動するように容器中を移動し得る閉鎖要素によって密封されている。容器から中味を段階的に出す度に、この封鎖要素が容器中に吸い込まれ、その結果、容器中の残留量の医薬製剤は常に密封されるが、同時に、容器から出ることができる。
【0071】
そのような装置は、ペースト状製剤、クリーム、軟膏などに有用である。
2室ガス圧容器の場合、医薬製剤は、可撓性のプラスチックフィルム材料製バッグに入っている。多くの場合、この材料は高圧ポリエチレンである。
上記バッグは、供給量の加圧ガスと、大抵の場合、窒素または空気などの圧縮不活性ガスとをさらに含む気密圧力容器内に入っている。
【0072】
プラスチックフィルム製バッグはただ一つの出口を有しており、この出口は、圧力容器の単一開口を包囲する内壁に気密接続されている。圧力容器中の加圧ガスは、バッグを圧縮し、バッグ内の医薬製剤をバッグの開口を通って圧力容器の開口に押し出すのに役立つ。圧力容器の開口には、1つの弁と、場合により、スプレーヘッド装置とが備えられている。この弁を操作して、スプレーミスト、液体ジェット、またはクリームなどの流動性固体1ポーションを放出させる。そのようなシステムを用いて、溶液、エマルション、クリーム、軟膏およびゲルを1回分ずつに分けて適用することができる。
【0073】
次いで、以下のように、本発明の製剤を用いて、効能試験および許容性試験を実施した:
試験1
これは、本発明のポビドンヨードリポソーム製剤が提供する殺菌効果についての試験管内試験であった。この試験は、“Richtlinien der Deutschen Gesellschaft fur Hygiene und Mikrobiologie”,1989年に記載されているような定量的懸濁液試験(quantitative suspension test)に基づくものであった。この試験では、殺菌剤を、病院衛生における重要問題である黄色ぶどう球菌〔staphylococcus aureus(ATCC 29213)〕を死滅させるために用いる。
【0074】
用いたリポソーム製剤は実施例1のものであった。1〜120分間の異なる接触時間で、ぶどう球菌を死滅させ得る水中の最低製剤濃度を測定した。
結果を表1に示す。
この結果は、短い接触時間(1〜4分)では、殺菌剤濃度は0.06%程度の低さであり、長い接触時間(120分)では、殺菌剤濃度は0.007%程度の低さであってよいことを示している。
【0075】
試験2
第2の試験は、本発明のポビドンヨードリポソーム製剤の(目における)局所的許容性についてのプラシーボ対照臨床検査であった。実施例1のリポソームを用いて点眼配合物を調製した。これを、15人の男性被験者で試験した。被験者の一方の目には常に本発明の製剤を用い、比較として、被験者のもう一方の目には、生理食塩液を用いた。
【0076】
具体的に言うと、被験者の右目にはPVPヨードリポソーム製剤を1滴、左目には生理食塩液を1滴たらし、これを、1時間間隔で2回繰り返した。最初に適用してから、5、30、65、95、125および150分後と、24時間後に、症状を測定した。これらの症状には、細隙灯顕微鏡を用いて測定される充血;焼灼感;かゆみ、および流涙が含まれる。各症状を、無症状の場合には0、現われた症状が軽度の場合には1、中程度の場合には2、重度の場合には3の4種のスコアに従って測定した。
【0077】
7回の測定時点における全4種の症状についての等級スコアから合計スコアを計算した。例えば、合計スコアは、0(=0×0×0)から84(=4×3×7)の間で様々であり得る。
【0078】
被験者は、21〜36歳、平均30歳であった。被験者はみな健康であり、試験中投薬を受けている者はいなかった。具体的に言えば、目や甲状腺の病気の可能性はなかった。
【0079】
1人の被験者は合計スコアの評価を行わなかった。というのは、150分後に1回症状の検査をし損なったからであった。
結果を表2に示す。
全体的に、両目の合計スコアは極めて低い。平均してポビドンヨードリポソーム製剤で治療した目の合計スコアが生理食塩液を受けた目のものよりも低いのは驚くべきことである。
【0080】
本発明のポビドンヨードリポソーム製剤で治療した被験者のうち11人は、どのような症状も示さなかった。3人の被験者は、軽度の充血を有し、1人は極めて軽度の焼灼感を感じた(これは、合計スコアを評価し得なかった上述の被験者である)。それに対し、生理食塩液を受けた後で、なんの症状も示さなかったのは6人の被験者に過ぎなかった。4人の被験者は焼灼感を覚え、そのうち1人はその後2回の時点でも感じた。1人の被験者は左目に軽度の焼灼感とかゆみを経験した。合計4人の被験者にある程度の充血が認められた。
【0081】
試験3
Wutzlerら,9th European Congress for Clinic Microbiology and Infection Diseases,Berlin,1999年3月、により、培養細胞におけるリポソームPVPヨードの殺ウイルスおよび殺クラミジア活性が検討された(Wutzlerら、Ophtalmic Res.2000;32;118−125と比較)。培養細胞において、リポソームPVPヨードは、単純ヘルペスウイルス1型およびアデノウイルス8型に対しては極めて有効であるにもかかわらず、長期細胞毒性実験により、試験した細胞系の大部分で、水性PVPヨードよりリポソーム形態の方が許容度が高いことが示された。リポソーム形態のPVPヨードは遺伝子毒性ではない。
【0082】
試験4
3%PVPヨードヒドロゲルリポソーム製剤を、活性薬剤がリポソーム形態中に存在しない3%PVPヨード軟膏と比較した。薬剤は、皮膚の組織適合性および創傷抗感染性に関するスクリーニングとして、ラットの皮膚および腹膜外植片の標準化試験管内培養細胞に適用した。
【0083】
培養した外殖片を試験物質に30分間暴露してインキュベートした後にその成長率を調べた。
この場合も、腹膜成長率および皮膚成長率に関して、リポソーム製剤の方が実質的に許容度が高いことが結果において明らかに示された。
【0084】
軟膏の場合、腹膜成長率は85%に達し、皮膚成長率は90%に達した。リポソームヒドロゲル製剤の場合、腹膜成長率は96%であり、皮膚成長率は108%であった。これらの値は、薬剤としてリンゲル液を用いたコントロール試験における100%値と比較される。
Claims (17)
- 望ましくない組織の形成を回避すると共に損傷した組織の元の機能の回復させる、ヒトまたは動物の身体の外部または内部の創傷の機能的な組織の再構築および修復治療用の医薬製剤を製造するための、ポビドンヨードからなる防腐剤の使用方法であって、前記医薬製剤がポピドンヨードが充填されたリポソームを含有する、使用方法。
- 前記リポソームが、1〜20,000nmの範囲のサイズを有することを特徴とする、請求項1に記載の使用方法。
- 前記リポソームが、1〜4,000nmの範囲のサイズを有することを特徴とする、請求項3に記載の使用方法。
- 前記リポソーム製剤が、数時間の持続時間にわたって前記防腐剤を放出することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の使用方法。
- 前記リポソーム製剤が、放出時間全体にわたってほぼ同じ放出速度で前記防腐剤を放出することを特徴とする、請求項4に記載の使用方法。
- 製剤が、少なくとも1種の麻酔として有効な薬剤をさらに含有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の使用方法。
- 製剤が、添加剤および賦形剤を含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の使用方法。
- 製剤が、前記麻酔として有効な薬剤を装填したリポソームを含む気道を介した投与に適した形態である、請求項6または7のいずれか1項に記載の使用方法。
- 前記形態がエアゾール形態である、請求項8に記載の使用方法。
- 前記エアゾール形態が粉末エアゾール形態である、請求項9に記載の使用方法。
- 製剤が、圧縮固体薬剤容器の形態、あるいは、医薬として許容し得る固体もしくは液体配合物中にリポソームおよび前記防腐剤を含有する、粉末、スプレー、エマルション、分散液、懸濁液、ゲル、クリームもしくは軟膏、または溶液の形態である、請求項1から10のいずれか1項に記載の使用方法。
- 前記圧縮固体薬剤容器がリング型タブレットである請求項11に記載の使用方法。
- 前記リング型タブレットがゼラチンカプセルである請求項12に記載の使用方法。
- 製剤が、
(a) 1〜5重量%の医薬として許容し得るリポソーム膜形成物質を含有するリポソームと、
(b) 0.1〜10重量%の前記ポビドンヨードと
を含有し、
配合物が、医薬配合物の慣用の添加剤、賦形剤および補助物質をさらに含んでなる、請求項1から13のいずれか1項に記載の使用方法。 - 前記リポソーム膜形成物質はレシチンである請求項14に記載の使用方法。
- 前記添加剤および賦形剤は、保存剤、酸化防止剤および粘稠性形成添加剤である請求項7に記載の使用方法。
- 望ましくない組織の形成を回避すると共に損傷した組織の元の機能の回復させる、ヒトまたは動物の身体の外部または内部の創傷の機能的な組織の再構築および修復治療用の医薬製剤であって、該医薬製剤が、
前記ヒトまたは動物の身体の外部または内部の創傷の機能的な組織の再構築および修復治療に有効な量のポビドンヨードからなる防腐剤が充填されたリポソームを含有する製剤。
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