JP4933797B2 - 硬化性樹脂組成物およびオプトデバイス - Google Patents

硬化性樹脂組成物およびオプトデバイス Download PDF

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Description

本発明は、LED(以下、発光素子と称する場合もある)、フォトセンサー、レーザー等のオプトデバイスや一般光学材料の封止に好適な高い屈折率と耐熱性、耐候性を有する硬化物を与えるフルオレン化合物とポリオルガノシロキサンを含む硬化性樹脂組成物に関するものであり、さらには同硬化性樹脂組成物により封止されたオプトデバイスに関するものである。
近年、オプトデバイスの分野は目覚ましい発展を遂げてきている。中でもLEDは長寿命、高輝度、低消費電力などの優れた特徴を持つためその用途は年々拡大している。特に近年青色や紫外発光のLEDが開発され、照明光源、表示装置、液晶ディスプレイのバックライトなどに用途で急速に普及してきている。
従来、LEDの封止に用いられる材料は、強度と光透過性に優れたエポキシ樹脂が主として使われてきた(例えば、特許文献1、2、3)。
しかし、青色LEDや紫外LEDなど波長約350nm〜500nmの光を発光するLEDは半導体チップからの発熱量が大きく、また光が短波長であることから、透光性封止部に用いられるエポキシ樹脂の劣化による着色が促進され、これにより半導体チップから発光する光を吸収してしまうため透過光が減少し、結果的に短時間でのLEDの輝度低下の原因となっている。
他のLED用封止材料としてはシリコーン系の樹脂が知られている。シリコーン系樹脂を用いた封止材料は透明性、耐候性、耐熱性に優れることから、エポキシ樹脂では劣化してしまう青色LEDや紫外LED用途で用いられる場合が多くなってきている。
しかし、従来のシリコーン系封止材料はゲル状やゴム状の弾性体のものが多く(例えば、特許文献4、5)、これは衝撃を吸収しやすい反面、変形しやすく、変形によってLEDのボンディングワイヤーが切断するという問題が発生しやすい。さらにエポキシ樹脂に比べて屈折率が低いことから光の取り出し効率が低くなる問題や、硬化物にタックが残りやすく表面に埃が付着したり、傷がつきやすいという問題もあった。これらの問題を解決する手段の一つとして、不飽和基含有有機化合物とハイドロジェンポリシロキサンとの組成物(例えば、特許文献6など)が提案されているが、脂環式化合物では屈折率を上げられないことや、アリルエーテルなどのエーテル構造や窒素原子を含む化合物では高温で着色しやすいなどの点で十分ではなく、物性バランスの良いシリコーン系封止材料が強く望まれていた。
特開2003−277473号公報 特開2003−176334号公報 特開2003−26763号公報 特開平3−166262号公報 特開平3−22553号公報 特開2002−80733号公報
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は透明性に優れ、屈折率が高く、耐候性、耐熱性があり、適度な硬度と強度を有するバランスに優れた硬化物を与えることより、オプトデバイス用途、特に青色LEDや紫外LED用の封止に適したシリコーン系の硬化性樹脂組成物、及び同硬化性樹脂組成物で封止されたオプトデバイスを提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、エチレン性不飽和基を有するポリオルガノシロキサン、エチレン性不飽和基を有するフルオレン系化合物、ポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよびヒドロシリル化反応触媒を含有する組成物を用いることにより、透明性に優れ、屈折率が高く、耐候性、耐熱性があり、適度な硬度と強度を有する、バランスに優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物およびオプトデバイスを提供できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下(1)〜(9)、
(1)(A)一分子中に平均して2個以上のエチレン性不飽和基を有するポリオルガノシロキサン、(B)式[1]で表されるフルオレン系化合物
Figure 0004933797
[式中、XおよびYは、それぞれビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、アリル基、メタリル基およびビニルベンジル基より選択されるいずれか少なくとも一つであるエチレン性不飽和基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。R1は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R2は炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を示し、aは0〜4の整数で(2+2n)個のaは同じでも異なっていてもよい。nは0〜10の整数である]、
(C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび
(D)ヒドロシリル化反応触媒よりなり、(A)成分と(B)成分の合計量に対する(B)成分の割合が0.1質量%〜80質量%となる範囲になるように配合されてなる硬化性樹脂組成物、
(2)式[1]中のXおよびYが、それぞれアリル基、メタリル基またはビニルベンジル基より選択されるいずれか少なくともひとつである上記(1)記載の硬化性樹脂組成物、
(3)式[1]中のnおよびaがいずれも0である上記(1)または(2)に記載の硬化性樹脂組成物、
(4)(B)成分のフルオレン系化合物と(C)成分のポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンを予めヒドロシリル化反応させて得られた化合物を(A)成分と(D)成分の混合物に配合してなる上記(1)記載の硬化性樹脂組成物、
(5)(C)成分の配合量が(A)成分中のエチレン性不飽和基と(B)成分中のエチレン性不飽和基の合計モル量に対して(C)成分中のケイ素原子に直結した水素原子のモル比が0.5〜2.0 となる量である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物、
(6)(D)のヒドロシリル化反応触媒が白金族系金属触媒である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物、
(7)オプトデバイス封止に用いる上記(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物、および
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物によって封止されたオプトデバイスを提供するものである。
本発明によれば、オプトデバイス用途、特に青色LEDや紫外LED用の封止材料として、透明性に優れ、屈折率が高く、耐候性、耐熱性があり、適度な硬度と強度を有するバランスに優れた硬化物を与えるシリコーン系の硬化性樹脂組成物、および優れたオプトデバイスが提供される。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(A)成分であるポリオルガノシロキサンは一分子中に平均して少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有するものであれば特に制限はなく下記平均組成式[2]
(R5b(R6C SiO(4-b-c)/2 [2]
で表される公知の化合物またはそれらの混合物を使用できる。この平均組成式[2]において、R5はエチレン性不飽和基、好ましくは炭素原子数2〜10のエチレン性不飽和基であり、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基、ビニルベンジル基等が挙げられる。R6は置換または非置換の1価の炭化水素基であるか、あるいは2個のR6が一緒になって低級アルキレン基を形成していてもよい。この1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;あるいはこれらの炭化水素基に結合している水素原子の1部又は全部が塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で置換されてなる基、例えば、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、ジブロモフェニル基、テトラクロロフェニル基、ジフルオロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などを挙げることができ、また2個のR6から形成される低級アルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。また、bは0<b<3の数、cは0<c<3の数であり、ただし0<b+c<4である。上記平均組成式[2]で表されるオルガノポリシロキサンは、直鎖状、分岐状の何れでもよく、またそれらの混合物からなっていてもよい。かかるオルガノポリシロキサンは、1種単独でまたは2種以上を組合わせて用いられるが、他の成分との溶解性の点から好ましくは分子量500〜100000程度のものが使用される。
この(A)成分である分岐状ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、次の各一般式(R7 2SiO2/2)d、(CH2=CHR7 2SiO1/2)e、(R7SiO3/2)fで表される構造単位と平均組成を有する混合物を使用することができる。
上記各構造単位において、d、eおよびfは混合物中の各構造体のモル分率を表し、0<d、e、f≦0.5、およびd+e+f=1の関係を満たすのが好ましい。
上記各一般式において、R7は炭素数1〜20のアルキル基または炭素数5〜20のシクロアルキル基または芳香族基を表わしそれぞれ同じでも異なっていてもよい。R7の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、イソへキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖または分岐状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ジシクロペンチル基、デカヒドロナフチル等のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、トリル基、エチルフェニル基等のアラルキル基およびアリール基等をあげることができる。これらの中でも、入手の容易さの観点からメチル基、エチル基、プロピル基およびフェニル基が特に好ましい。
上記各式の構造単位に対応するオルガノシラン類および/またはオルガノシロキサン類を原料とし、共加水分解によって、または、共加水分解縮合物の共重合によって得ることができる。原料としては、例えば、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(A)成分である直鎖状ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、以下の式[3]で表されるエチレン性不飽和基含有シロキシ末端ジオルガノシロキサンを使用することもできる。
Figure 0004933797
上記式[3]において、各R3は炭素数1〜20の置換基を有していてもよい一価の炭化水素基であり、それぞれ同じでも異なっていてもよい。各R4はR3と同じであるかエチレン性不飽和基であり、mおよびlは≧0で、両者が同時に0になることはなく、(A)成分が1分子につき平均して少なくとも2個のエチレン性不飽和基を含むような数値である。
mの上限は20程度であり、後記する実施態様では約8、lは0である。エチレン性不飽和基としては、炭素数2〜10程度のもの、具体的には、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基、アリル基、メタリル基、ビニルベンジル基等があり、ビニル基が好ましい。
好ましくは、R3は炭素数7未満の置換基を有していない一価の炭化水素基または炭素数7未満のハロゲン化アルキル基であり、より好ましくは、メチル基またはエチル基のようなアルキル基、シクロヘキシル基のようなシクロアルキル基、フェニル基のようなアリール基である。通常はメチル基である。
上記式で表されるポリオルガノシロキサンの具体例としては、ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンやジメチルヘキセニルシロキシ末端ジメチルシロキサン等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(B)成分である式[1]で表されるエチレン性不飽和基含有フルオレン系化合物は、フルオレン骨格が高い屈折率と優れた剛直性や耐熱性を有しており、さらに分子内にエーテル構造、エステル構造や複素原子を含まないことにより着色し難い特徴を有しており、これを添加することでシリコーン樹脂が本来有している優れた耐熱性などの物性を低下させることなく硬化物の強度、屈折率を向上させることができる。
式[1]において、XおよびYはエチレン性不飽和基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。エチレン性不飽和基としては、炭素数としては2〜10程度のもの、具体的には、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、アリル基、メタリル基、ビニルベンジル基等があり、それぞれアリル基、メタリル基またはビニルベンジル基より選択されるいずれか一つが好ましい。
1は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R2は炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を示し、aは0〜4の整数で(2+2n)個のaは同じでも異なっていてもよい。nは0〜10の整数で、好ましくは、0または1である。
式[1]のエチレン性不飽和基含有フルオレン系化合物は、フルオレン系化合物と対応するエチレン性不飽和基を有するハロゲン化合物をアルカリ金属存在下で反応させることにより得られる。一方の原料であるフルオレン系化合物としては、フルオレン骨格の9,9'位に少なくとも1つの活性水素を持つ化合物を用いることができ、例えばフルオレン、2、7−ジメチルフルオレン、2、7−ジフェニルフルオレンなどのフルオレン誘導体類、フルオレン、あるいは、その誘導体と対応するジオール化合物との脱水反応、あるいはジハロメチル化合物との脱ハロゲン化水素反応により得られる1,2−ビス(9−フルオレニル)エタン、1,3−ビス(9−フルオレニル)プロパン、1,4−ビス(9−フルオレニル)ブタン、1,5−ビス(9−フルオレニル)ペンタン、1,6−ビス(9−フルオレニル)ヘキサンなどのフルオレンダイマー類、フルオレンオリゴマー類等が挙げられるが、入手のし易さの観点からフルオレン、2、7−ジメチルフルオレン、1,6−ビス(9−フルオレニル)ヘキサンが好ましい。これらは単独でも2種以上を混合して用いても良い。
もう一方の原料であるハロゲン化合物としては例えばアリルクロライド、アリルブロマイド、メタリルクロライド、メタリルブロマイド、ビニルベンジルクロライド、ビニルベンジルブロマイドなどが挙げられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いても良い。
(B)成分の具体的化合物としては、ジアリルフルオレン、ジメタリルフルオレン、9,9’−ビス(ビニルベンジル)−2,7−ジメチルフルオレン、1,6-ビス(9-フルオレニル)ヘキサンのフルオレン部の9'位にビニルベンジル基が2つ置換した化合物、すなわち、式[1]のR1が−(CH2)6−、R2がいずれもH、n=1であるビス(ビニルベンジル)フルオレン化合物、フルオレンをキシリレンジクロリドと反応させたオリゴマーのフルオレン部の9'位にビニルベンジル基が2つ置換した化合物、すなわち、式[1]のR1が−CH2PhCH2−、R2がいずれもH、n=1〜3であるビス(ビニルベンジル)フルオレンオリゴマー化合物等が挙げられる(Phはフェニル基)。
(B)成分の配合量は特に制限されるものではなく、目的とする硬化物であるオプトデバイスに要求される強度や屈折率により決定すればよいが、好ましくは(A)成分と(B)成分の合計量に対する(B)成分の割合が0.1質量%〜80質量%となる範囲、さらに好ましくは5質量%〜50質量%となる範囲で配合するのがよい。
(A)成分と(B)成分の配合比率を上記の範囲に保持することにより、透明性に優れ、屈折率が高く、耐候性、耐熱性があり、適度な硬度と強度を有するバランスに優れた硬化物が得られる。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(C)成分であるポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンは前記(A)成分および(B)成分とヒドロシリル化反応させることにより組成物を硬化させる際の架橋剤として働くものであり、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に平均して2個以上有する少なくとも1種以上のポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンであればよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
上記(C)成分であるポリオルガノハイドロポリシロキサンの配合量は、(A)成分中のエチレン性不飽和基と(B)成分中のエチレン性不飽和基の合計モル量に対して(C)成分中のケイ素原子に直結した水素原子のモル比が0.5〜2.0 倍となる量、好ましくは0.8〜1.5倍となる量とすることで、よい硬化物が得られる。
本発明では、組成物中での各成分の相溶性を向上させる観点から、使用する(B)成分と(C)成分について一部あるいは全量を予めヒドロシリル化反応させ、得られた生成物を(A)成分および(D)成分と混合した硬化性樹脂組成物として用いることもできる。
本発明の硬化性樹脂組成物中の(D)成分であるヒドロシリル化反応触媒は、水素原子が結合したケイ素原子と多重結合を有する炭化水素とのヒドロシリル化反応を促進するために通常用いられる触媒であり、本発明において(A)成分、(B)成分中のエチレン性不飽和基と(C)成分中のSiH基とのヒドロシリル化反応を促進するために用いられる。(D)成分であるヒドロシリル化反応触媒としては、例えば、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、及びイリジウムなどの金属や金属化合物が挙げられ、特に白金及び白金化合物を使用することが好ましい。白金化合物としては、PtCl4、H2PtCl4・6H2O、Na2PtCl4・4H2O、H2PtCl4・6H2Oとシクロヘキサンからなる反応生成物などの白金ハロゲン化物、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体、ビス−(γ−ピコリン)−白金ジクロライド、トリメチレンジピリジン−白金ジクロライド、ジシクロペンタジエン−白金ジクロライド、シクロオクタジエン−白金ジクロライド、シクロペンタジエン−白金ジクロライド)、ビス(アルキニル)ビス(トリフェニルホスフィン)白金錯体、ビス(アルキニル)(シクロオクタジエン)白金錯体などの各種白金錯体が挙げられる。
なお、(D)成分であるこのヒドロシリル化反応触媒の配合量は、通常、白金族金属として(A)、(B)及び(C)成分の合計質量に対して1〜500ppm、特に2〜100ppm程度配合することが好ましい。(B)と(C)成分について一部あるいは全量を予めヒドロシリル化反応させる場合は、(D)成分であるこのヒドロシリル化反応触媒を(B)成分と(C)成分の合計質量に対して1〜500ppm、特に2〜100ppm程度配合することが好ましい。
また、本発明の硬化性樹脂組成物においてはその効果を損なうことのない範囲内で種々の添加物を添加することができる。例えば、硬化性、ポットライフを与えるためのヒドロシリル化反応用反応制御剤や白色発光用のYAG等の蛍光体、また必要に応じて微粒子状シリカ、酸化チタン等の無機充填剤や顔料、有機充填剤、金属充填剤、難燃剤、耐熱剤、耐酸化劣化剤等を配合してもよい。
硬化条件としては30℃〜200℃、好ましくは80℃〜150℃の温度範囲で、使用する触媒の種類に応じて適した温度で10分〜300分間硬化させることで、良好な成型物を得ることができる。
オプトデバイスの封止材として本発明の硬化性樹脂組成物を使用する場合は、光を透過させる必要性から透明であることはもちろん、発光素子からの光の取り出し効率を上げるため屈折率が高いことが望ましい。また、発光素子にできるだけ応力が加わることのないよう変形や歪みを少なくするため、ある程度の硬度を有し、衝撃にも耐える必要があることから割れにくいことも要求される。さらに、先に述べたように耐候性が必要であり、また発光部は高熱になるので耐熱性が必要である。耐候性、耐熱性は機械的強度を保つのみならず、封止材の光透過性も阻害されるべきでないのでさらに着色等が起らないことも重要である。本発明の硬化性樹脂組成物は、これらの要求特性を十分に満足しており、オプトデバイス、特にLED用の封止材組成物として特に有効である。
本発明の封止されたオプトデバイスは、本発明の硬化性樹脂組成物を用いて主発光ピークが550nm以下の発光素子を被覆し、所定の温度で加熱硬化することにより得られる。
この場合発光素子とは、主発光ピークが550nm以下であれば特に限定なく従来公知のLEDが挙げられ、特にGaN、InGaN等の窒化物系LEDが好ましい。このようなLEDとしては、例えば、MOCVD法、HDVPE法、液相成長法などの各種方法によって、必要に応じてGaN、AlN等のバッファー層を設けた基板上に半導体材料を積層して作製したものが挙げられる。この場合の基板としては、各種材料を用いることができるが、例えばサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaN単結晶等が挙げられる。これらのうち、結晶性の良好なGaNを容易に形成でき、工業的利用価値が高いという観点からは、サファイアを用いることが好ましい。
LEDには従来知られている方法によって電極を形成させることができ、LED上の電極は種々の方法でリード端子等と電気的に接続される。電気接続部材としては、発光素子の電極とのオーミック性機械的接続性等が良いものが好ましく、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウムやそれらの合金等を用いたボンディングワイヤーが挙げられる。また、銀、カーボン等の導電性フィラーを樹脂で充填した導電性接着剤等を用いることもできる。これらのうち、作業性が良好であるという観点からは、アルミニウム線あるいは金線を用いることが好ましい。
本発明に用いられるリード端子としては、ボンディングワイヤー等の電気接続部材との密着性、電気伝導性等が良好なものが好ましく、リード端子の電気抵抗としては、300μΩ・cm以下が好ましく、より好ましくは3μΩ・cm以下である。これらのリード端子材料としては、例えば、鉄、銅、鉄入り銅、錫入り銅や、これらに銀、ニッケル等をメッキしたもの等が挙げられる。これらのリード端子は良好な光の広がりを得るために適宜光沢度を調整してもよい。
本発明の封止されたオプトデバイス、特にLEDパッケージは、本発明の硬化性樹脂組成物によって電極、リード端子等を接続したLEDを被覆後、加熱硬化することによって製造することができる。この場合被覆とは、上記LEDを直接封止するものに限らず、間接的に被覆する場合も含む。具体的には、LEDを本発明の硬化性樹脂組成物で直接従来用いられる種々の方法で封止してもよいし、従来用いられるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等の封止樹脂やガラスでLEDを封止した後に、その上あるいは周囲を本発明の硬化性樹脂組成物で被覆してもよい。また、LEDを本発明の硬化性樹脂組成物で封止した後、従来用いられるエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、イミド樹脂等でモールディングしてもよい。以上のような方法によって屈折率や比重の差によりレンズ効果等の種々の効果をもたせることも可能である。
封止の方法としても各種方法を適用することができる。例えば、底部にLEDを配置させたカップ、キャビティ、パッケージ凹部等に液状の本発明の硬化性樹脂組成物をディスペンサーその他の方法にて注入して前記加熱条件で硬化させてもよいし、固体状あるいは高粘度液状の本発明の硬化性樹脂組成物を加熱する等して流動させ同様にパッケージ凹部等に注入してさらに加熱する等して硬化させてもよい。この場合のパッケージは種々の材料を用いて作製することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ABS樹脂等を挙げることができる。また、モールド型枠中に本発明の硬化性樹脂組成物をあらかじめ注入し、そこにLEDが固定されたリードフレーム等を浸漬した後硬化させる方法も適用することができるし、LEDを挿入した型枠中にディスペンサーによる注入、トランスファー成形、射出成形等により本発明の硬化性樹脂組成物による封止層を形成、硬化させてもよい。
さらに、単に液状または流動状態とした本発明の硬化性樹脂組成物をLED上に滴下あるいはコーティングして硬化させてもよい。あるいは、LED上に孔版印刷、スクリーン印刷、あるいはマスクを介して塗布すること等により本発明の硬化性樹脂組成物による封止層を形成させて硬化させることもできる。その他、あらかじめ板状、あるいはレンズ形状等に部分硬化あるいは硬化させた本発明の硬化性樹脂組成物をLED上に固定する方法によってもよい。さらには、LEDをリード端子やパッケージに固定するダイボンド剤として用いることもできるし、LED上のパッシベーション膜として用いることもできる。
被覆部分の形状も特に限定されず種々の形状をとることができる。例えば、レンズ形状、板状、薄膜状、特開平6−244458号公報に記載されている「発光素子の側面が透光性基板上面の鉛直方向より鋭角で切断されている」ような形状等が挙げられる。これらの形状は本発明の硬化性樹脂組成物を成形硬化させることによって形成してもよいし、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した後に後加工により形成してもよい。
本発明の封止されたオプトデバイス、特にLEDパッケージは、種々のタイプとすることができ、例えば、ランプタイプ、SMDタイプ、チップタイプ等いずれのタイプでもよい。SMDタイプ、チップタイプのパッケージ基板としては、種々のものが用いられ、例えば、エポキシ樹脂、BTレジン、セラミック等が挙げられる。
本発明の封止されたオプトデバイス、特にLEDパッケージは従来公知の各種の用途に用いることができる。具体的には、例えばバックライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の例になんら限定されるものではない。なお、実施例でおよび比較例行われた各特性の測定方法を以下に示す。
(1)光線透過率
各硬化性樹脂組成物を厚さ2mmのスペーサーを挟んだガラス板の間に流し込み、150℃で180分間加熱硬化を行い樹脂板を作製し、次いで、島津製作所社製分光光度計UV−1650PCを用いて400nmでの透過率を測定した。
(2)高温通電試験後の照度保持率
各硬化性樹脂組成物で封止したLEDパッケージの初期の照度積算値と100℃のオーブン中で20mAの電流を流して1000時間の点灯試験を行った後の照度積算値をウシオ電機社製スペクトロラジオメーターUSR−30を用いて測定し、次式により照度保持率を算出した。
照度保持率(%)=[(試験後の照度積算値)/(初期の照度積算値)]×100
(3)硬度
光透過率測定用のものと同じ樹脂板を作製し、JIS K6253に従いデュロメーターにて硬度(ショアD)を測定した。
(4)屈折率
光透過率測定用のものと同じ樹脂板を作製し、JIS K7105に従い測定した。
(5)耐候性
光透過率測定用のものと同じ樹脂板を作製し、EXFO社製紫外線照射機Acticure 4000を用いて365nm(600mW/cm2)の紫外光を10時間照射した後、400nmでの透過率(%)を測定して耐候性の指標とした。
(6)耐熱性
光透過率測定用のものと同じ樹脂板を作製し、150℃のオーブン中に72時間放置した後、400nmでの透過率(%)を測定して耐熱性の指標とした。
[合成例1]
フェニルトリメトキシシラン19.8g(0.1mol)、ジフェニルジメトキシシラン48.6g(0.2mol)、ジメチルジメトキシシラン24.0g(0.2mol)、ジメチルビニルエトキシシラン39.6g(0.3mol)および酢酸500gを仕込み、110℃で10時間重合した後、トルエン500gを加え、500mlの水で5回洗浄し、ポリオルガノシロキサン混合物のトルエン溶液を得た。
この溶液から減圧蒸留によってトルエンを除去し、(A)成分に該当する下式の平均組成を持つポリオルガノシロキサン混合物を得た。これを「A−1」とする。各構造単位の右側の数字はモル比を示す[Phはフェニル基を示す]。
(PhSiO3/20.1、(Ph2SiO2/20.2、((CH32SiO2/20.2、(CH2=CH(CH32SiO1/20.3
[合成例2]
温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた1リットルの四つ口フラスコにフルオレンを49.8g(0.3モル)、メチルイソブチルケトン200g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド2.91g(9×10-3モル)、ハイドロキノン0.73g、50質量%NaOH水溶液96g(NaOH純度95質量%、1.14モル)を仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温して均一の溶液にした。この溶液にアリルクロライド53.5g(0.7モル)を20分かけて滴下し、その後60℃で7時間反応させた。
得られた反応生成物に200mlのトルエンを追加してから、溶液を2N塩酸で中和した後、蒸留水で3回洗浄し、トルエンを減圧除去後、得られた黄色液体をシリカゲルを用いたカラムクロマトにより精製し、9,9´−ジアリルフルオレンの無色液体59gを得た。これを「B−1」とする。
[合成例3]
温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた1リットルの四つ口フラスコにフルオレンを49.8g(0.3モル)、メチルイソブチルケトン200g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド2.91g(9×10-3モル)、ハイドロキノン0.73g、50重量%NaOH水溶液96g(NaOH純度質量95%、1.14モル)を仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温して均一の溶液にした。この溶液にメタリルクロライド63.3g(0.7モル)を20分かけて滴下し、その後60℃で7時間反応させた。
得られた反応生成物に200mlのトルエンを追加してから、溶液を2N塩酸で中和した後、蒸留水で3回洗浄し、トルエンを減圧除去後、得られた黄色液体をシリカゲルを用いたカラムクロマトにより精製し、9,9´−ジメタリルフルオレンの無色液体67gを得た。これを「B−2」とする。
[合成例4]
温度調節器、撹拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた1リットルの四つ口フラスコに2,7−ジメチルフルオレンを58.2g(0.3モル)、メチルイソブチルケトン200g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド2.91g(9×10-3モル)、ハイドロキノン0.73g、50質量%NaOH水溶液96g(NaOH純度95質量%、1.14モル)を仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温して均一の溶液にした。
この溶液にビニルベンジルクロライド(m−/p−異性体:50/50質量%混合物)117g(純度91質量%、0.7モル)を20分かけて滴下し、その後60℃で7時間反応させた。得られた反応生成物に200mlのトルエンを追加してから、溶液を2N塩酸で中和した後、蒸留水で3回洗浄し、トルエンを減圧除去後、得られた淡黄色粘稠固体を新鮮なトルエンから再結晶することにより、9,9’−ビス(ビニルベンジル)−2,7−ジメチルフルオレンの白色固体73.4gを得た。これを「B−3」とする。
[合成例5]
温度調節器、攪拌装置、冷却コンデンサー、滴下ロートを備えた1リットルの四つ口フラスコに1,6-ビス(9-フルオレニル)ヘキサン207g(0.5モル)、トルエン400g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド14g、ビニルベンジルクロライド(m/p異性体の50/50質量比混合物)152.5g(純度91質量%、1.0モル)を仕込み、攪拌しながら40℃まで昇温して均一な溶液にした。これに50質量%NaOH水溶液80g(NaOH、2モル)を加えて、その後70℃で8時間反応させた。
次にフラスコ内容物を2N塩酸で中和した後、蒸留水で2回洗浄し、トルエンを減圧留去後、得られたオレンジ色の粘ちょう液体をシリカゲルを用いたカラムクロマトにより精製し、1,6-ビス(9-フルオレニル)ヘキサンのフルオレン部の9'位にビニルベンジル基が2つ置換[式[1]のR1が−(CH2)6−、n=1であるビス(ビニルベンジル)化合物]した白色固体274gを得た。これを「B−4」とする。
(実施例1)
「A−1」100質量部に「B−1」60質量部、市販の下記式[4]で表されるポリフェニル(ジメチルシロキシ)シロキサン(数平均分子量1000)140質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
次に、この樹脂組成物を465nmのピーク波長をもつLEDチップをマウントしたステムにポッティングし、150℃で180分間加熱硬化したところ、封止部にタックやクラックのない透明なLEDパッケージが得られた。このLEDパッケージに20mAの電流を流した時の照度を測定した。また上記組成物を厚さ2mmのスペーサーを挟んだガラス板の間に流し込み、同様の条件で硬化を行い樹脂板を得た。この樹脂板について400nmでの透過率を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 0004933797
(実施例2)
下記式[5]で示される市販のビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン(数平均分子量770)100質量部に「B−2」140質量部、市販の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン90質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
Figure 0004933797
(実施例3)
下記式[6]で示される市販のビニルジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンジフェニルシロキサンコポリマー(数平均分子量9500、n:m(モル比)=6:1)80質量部に「B−2」140質量部、市販の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン80質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
Figure 0004933797
(実施例4)
トルエン200質量部に「B−3」15質量部、市販の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン40質量部、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体30ppmを溶解させ60℃で3時間攪拌した後、トルエンを減圧除去することにより得られた予めヒドロシリル化反応を行って得られた液状化合物の全量を「A−1」100質量部に加え、さらに白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を50ppmになるように加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
(実施例5)
トルエン200質量部に「B−4」50質量部、市販の上記式[4]で表されるポリフェニル(ジメチルシロキシ)シロキサン(数平均分子量1000)100質量部、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を30ppmを溶解させ60℃で3時間攪拌した後、トルエンを減圧除去することにより得られた予めヒドロシリル化反応を行った液状化合物の全量を式[5]で示される末端ビニルポリジメチルシロキサン(数平均分子量770)100質量部に加え、さらに白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を50ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
(比較例1)
「A−1」100質量部に市販の上記式[4]で表されるポリフェニル(ジメチルシロキシ)シロキサン(数平均分子量1000)50質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
(比較例2)
「A−1」100質量部にトリアリルイソシアヌレート40質量部、市販の上記式[4]で表されるポリフェニル(ジメチルシロキシ)シロキサン(数平均分子量1000)140質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。
(比較例3)
上記式[5]で示される末端ビニルポリジメチルシロキサン(数平均分子量770)100質量部にオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして市販の式[4]で表されるポリフェニル(ジメチルシロキシ)シロキサン50質量部を加え、この混合物に触媒として白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を100ppm加えてよく撹拌混合、脱泡した。
この組成物について実施例1と同様の方法でLEDパッケージと硬化物を作製し測定を行った。LEDパッケージは封止部が柔らかく若干タックがあり、傷がつきやすいものであった。
(比較例4)
エポキシ樹脂として水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル100質量部に酸無水物硬化剤として4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物80質量部、硬化促進剤としてメチルトリブチルホスホニウムジメチルホスフェート1質量部を加えてよく撹拌混合、脱泡した。この組成物について実施例1と同様の方法で硬化物を作製し測定を行った。
Figure 0004933797
Figure 0004933797
表1および表2によれば、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる硬化物およびLEDパッケージは優れた光透過性、耐候性、耐熱性を維持しながら屈折率と硬度が向上していることがわかる。

Claims (8)

  1. (A)一分子中に平均して2個以上のエチレン性不飽和基を有するポリオルガノシロキサン、(B)式[1]で表されるフルオレン系化合物
    Figure 0004933797
    [式中、XおよびYは、それぞれビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、アリル基、メタリル基およびビニルベンジル基より選択されるいずれか少なくとも一つであるエチレン性不飽和基を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。R1は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、R2は炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基を示し、aは0〜4の整数で(2+2n)個のaは同じでも異なっていてもよい。nは0〜10の整数である]、
    (C)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび
    (D)ヒドロシリル化反応触媒よりなり、(A)成分と(B)成分の合計量に対する(B)成分の割合が0.1質量%〜80質量%となる範囲になるように配合されてなる硬化性樹脂組成物。
  2. 式[1]中のXおよびYが、それぞれアリル基、メタリル基またはビニルベンジル基より選択されるいずれか少なくともひとつである請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 式[1]中のnおよびaがいずれも0ある請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. (B)成分のフルオレン系化合物と(C)成分のポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンを予めヒドロシリル化反応させて得られた化合物を(A)成分と(D)成分の混合物に配合してなる請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  5. (C)成分の配合量が(A)成分中のエチレン性不飽和基と(B)成分中のエチレン性不飽和基の合計モル量に対して(C)成分中のケイ素原子に直結した水素原子のモル比が0.5〜2.0 となる量である請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. (D)のヒドロシリル化反応触媒が白金族系金属触媒である請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. オプトデバイス封止に用いる請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物によって封止されたオプトデバイス。
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