JP4933470B2 - 自動変速機の圧力制御方法及び自動変速機の圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機の圧力制御方法及び自動変速機の圧力制御装置に関する。
従来からマニュアル・トランスミッション(MT)の自動化は取り組まれており、アクチュエータを用いて実現されている。例えば、変速段を切り替えるためにセレクト操作及びシフト操作を油圧機構を用いて実現する場合、図1に示されるように、ECU(主制御手段)55からの指示に従い、セレクト用流量制御弁42及びシフト用流量制御弁43に流す電流値を変えることでD、C、Pの3つのポートを切り替え、セレクトピストン22及びシフトピストン32を伸縮させている。セレクト用流量制御弁42及びシフト用流量制御弁43以外に圧力発生源である調圧機構54に調圧油を流入等の制御を行うマスタ流量制御弁41がある。各流量制御弁41〜43のDポートと調圧油を貯留するリザーバ52が繋がっており、調圧油を供給するアキュームレータ51とマスタ流量制御弁41のPポートとが繋がっている。そして、マスタ流量制御弁41のCポート、セレクト用流量制御弁42のPポート、シフト用流量制御弁43のPポート、セレクトシリンダ21の前室房211、シフトシリンダ31の前室房311及び調圧機構54が繋がっており、油圧回路6を形成している。セレクトピストン22及びシフトピストン32の駆動源となる油圧回路6の圧力は、マスタ流量制御弁41に流す電流値を変えることでD、C、Pの3つのポートを切り替え、変化させている。この制御装置1では、油圧回路6が有する調圧機構54に、アキュームレータ(高圧源)51及びリザーバ(低圧源)52に流出入される調圧油の量により油圧回路6の圧力が決定される。そして、ピストン22及び32が伸縮すると調圧機構54内部の調圧油が消費(減少)し、油圧回路6の圧力が減圧する。
図9(a)は、通常のMTの変速段を切り替える様子を図示したもので、1速から5速までの変速段とリバースの6つの変速用ギヤが切り替えられるレバー(図示略)の行き先が設けられている。変速段は1速と2速、3速と4速、5速とリバースの3つの組み合わせを有し、各組み合わせ、例えば1速と2速との間を移動する方向(シフト方向)がシフト動作で、3つの組み合わせの1つの組み(列)を選ぶ方向(セレクト方向)移動するのがセレクト動作である。MTを自動化した自動MTでは、レバーが移動するのに相当する動きが車両内部で行われており、セレクト動作をセレクトピストン22、シフト動作をシフトピストン32の伸縮で実現される。そして、図9(b)はセレクト動作及びシフト動作によりレバーが移動する量と油圧回路6の圧力との時間変位を表すグラフである。
図9(a)では、2速から3速に変速段を切り替えるレバーの動きを表しており、セレクトピストン22及びシフトピストン32は、セレクト動作及びシフト動作するために、セレクト・シフト動作圧力P0の圧力で移動を開始する。そして、レバーが3速の目標位置Sシフト(シフト目標位置)及びSセレクト(セレクト目標位置)に到達したときに、圧力がシフト完了後目標圧力P1であることが望ましい。目標位置Sシフト及びSセレクトにレバーが到達するとシンクロが始まり、シンクロが完了するとレバーが3速の位置に入り込み、3速への変速段の切り替えが完了する。レバーが目標位置Sシフトに到達したときに、油圧回路6の圧力がシフト完了後目標圧力P1より小さいとシンクロの完了が遅れ、大きいと大きな音が発生したりする。ところで、油圧回路6の圧力は調圧機構54内の調圧油の量の増減により制御するため、油圧回路6の圧力調節を行うには一定の時間が必要である。そこで、目標位置Sシフト及びSセレクトに到達したときにシフト完了後目標圧力P1になっているように、レバーがシフト方向において基準位置Kから一定距離dシフト程ストロークした位置Lを通過すると油圧回路6の圧力をシフト完了前目標圧力P0をシフト完了後目標圧力P1に調圧し始める。
しかし、従来の方法ではレバーが移動する道筋によって、目標位置Sシフト及びSセレクトに到達時のシフト完了後目標圧力P1でない場合がある。例えば、レバー移動の軌跡として想定されている実線で表されるパターンAと破線で表されるパターンBとでは、基準位置Kからの一定距離dシフト離れた位置Lにおいて調圧を開始するが、セレクト方向でかなりズレ(dセレクト)がある。つまり、パターンAはシフト方向で位置Lを通過しているがセレクト方向では目標位置Sセレクトまで距離があり、パターンBはシフト方向で位置Lを通過している時点でセレクト方向でも目標位置Sセレクトに達している。そのため、パターンBはシフト方向で目標位置Sシフトに到達するためだけに調圧油を使うが、パターンAはシフト方向で目標位置Sシフトに到達するのに加え、セレクト方向で目標位置Sセレクトに到達するためにも調圧油を使う。結果、目標圧力Sシフト及びSセレクトに到達した時点で、パターンAとパターンBとでは使用した調圧油の量が違うため、圧力の差が生じる。
図9(b)は、横軸が時間を示しており、縦軸は上からシフトストロークの位置、セレクトストロークの位置、油圧回路6の圧力の変化を表している。時間T1あたりで変速のためのレバーの移動が開始され、時間T2でパターンAもパターンBもシフト方向において位置Kから一定距離dシフト程ストロークして位置Lに到達したとし、時間T3で目標位置Sシフト及びSセレクトに到達したとしてそれぞれパターンAが実線、パターンBが破線で表されている。シフトストロークが位置Kから位置Lに至った時間T2を基準として、シフト完了後目標圧力P1に調圧を開始する際、パターンAではセレクト方向への移動をする必要がありセレクトピストン22が移動するために調圧油が使用されることにより減圧する。しかし、パターンBではセレクト方向の移動は完了しており、それ以上の移動は必要ないため、調圧油の使用量は減少し減圧量が少なくなる。結果、レバーが目標位置Sシフト及びSセレクトに到達した時点で、セレクト方向でdセレクトの長さだけ移動するために調圧油を使用したパターンAはシフト完了後目標圧力P1になり、調圧油を使用しなかったパターンBはシフト完了後目標圧力P1より大きな圧力になる。よって、パターンBの道筋でレバーをストロークするとシンクロする際、シフト完了後圧目標圧力P1より大きな圧力でシンクロするため、大きな音が発生する場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、セレクト動作及びシフト動作に影響されることなく、変速用ギヤのシンクロ開始時にシフト完了後目標圧力に調圧できる自動変速機の圧力制御方法及び自動変速機の圧力変速装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明の構成上の特徴は、
並行に配置された2以上の回転シャフトの外周に配設された複数の変速用ギヤの間に配設されるシンクロメッシュ機構に係合したフォークをもつフォークシャフトの1つを選択するセレクト動作のために移動するセレクトピストンの伸縮位置を検出するセレクト位置検出ステップと、
前記変速用ギヤの1つに切り替えるために前記フォークを介して前記シンクロメッシュ機構をシフト動作させるシフトピストンの伸縮位置を検出するシフト位置検出ステップと、
調圧油を内部に貯留する量に応じて内部の前記調圧油に印加される圧力を調節できる調圧機構が接続され、前記セレクトピストン及び前記シフトピストンの駆動源となる油圧回路の圧力を検出する圧力検出ステップと、
前記調圧油を前記油圧回路に出力可能な高圧源及び前記油圧回路中の前記調圧油を排出可能な低圧源の何れかと前記油圧回路との間を断続するマスタ流量制御弁を制御することで、前記油圧回路に前記調圧油を流出入させて前記油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力に調節する油圧回路圧力制御ステップと、
前記セレクトピストンがセレクト目標位置に到達するまでに必要なセレクトストローク消費油量及び前記シフトピストンがシフト目標位置に到達するまでに必要なシフトストローク消費油量を計算する消費油量計算ステップと、
前記油圧回路の圧力がシフト完了後目標圧力になるために前記調圧機構から流出入する前記調圧油量を計算する調圧油量計算ステップと、
前記セレクトストローク消費油量と前記シフトストローク消費油量とを合計した消費油量と前記調圧油量とを比べる油量比較ステップと、
前記消費油量が前記調圧油量に等しい又は小さい場合に、前記油圧回路圧力制御ステップにおける前記シフト完了前目標圧力を前記シフト完了後目標圧力に置き換える調圧開始ステップとを有することを特徴とすることである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記消費量計算ステップは、前記セレクトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記セレクトピストンの単位移動油量を乗じて前記セレクトストローク消費油量を計算し、前記シフトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記シフトピストンの単位移動油量を乗じて前記シフトストローク消費油量を計算し、前記調圧油量計算ステップは、前記圧力検出ステップによって検出される現在の圧力から前記シフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に前記調圧機構の圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて前記調圧油量を計算することである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、更に、前記油圧回路の現在の理論圧力を算出する理論圧力計算ステップと、前記圧力検出ステップによって検出される現在の前記油圧回路の実圧力と前記理論圧力との差分圧力に応じて、入力される電流値によって断続を切り替える前記マスタ流量制御弁に入力する電流値を決定する電流値決定ステップとを有することである。
上記課題を解決するための請求項4に係る発明の構成上の特徴は、
並行に配置された2以上の回転シャフトの外周に配設された複数の変速用ギヤの間に配設されるシンクロメッシュ機構に係合したフォークをもつフォークシャフトの1つを選択するセレクト動作のために移動するセレクトピストンと、
前記変速用ギヤの1つに切り替えるために前記フォークを介して前記シンクロメッシュ機構をシフト動作させるシフトピストンと、
前記セレクトピストンの位置を検出するセレクトストロークセンサと、
前記シフトピストンの位置を検出するシフトストロークセンサと、
調圧油を内部に貯留する量に応じて内部の前記調圧油に印加される圧力を調節できる調圧機構と、
前記調圧回路に接続し、前記セレクトピストン及び前記シフトピストンの駆動源となる油圧回路の圧力を検出する圧力センサと、
前記調圧油を前記油圧回路に出力可能な高圧源及び前記油圧回路中の前記調圧油を排出可能な低圧源の何れかと前記油圧回路との間を断続するマスタ流量制御弁と、
前記セレクトピストンを伸縮させるために、前記低圧源及び前記油圧回路の何れかと前記セレクトピストン側との間を断続するセレクト用流量制御弁と、
前記シフトピストンを伸縮させるために、前記低圧源及び前記油圧回路の何れかと前記シフトピストン側との間を断続するシフト用流量制御弁と、
前記マスタ流量制御弁、前記セレクト用流量制御弁及び前記シフト用流量制御弁は入力される電流値によって断続を切り替え、前記セレクトストロークセンサ、前記シフトストロークセンサ及び前記圧力センサからの検出値に基づいて、各前記流量制御弁の電流値を決定する主制御手段と、を有し、
前記主制御手段は、
マスタ流量制御弁を制御することで前記油圧回路に前記調圧油を流出入させて前記油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力に調節する油圧回路圧力制御手段と、
前記セレクトピストンがセレクト目標位置に到達するまでに必要なセレクトストローク消費油量及び前記シフトピストンがシフト目標位置に到達するまでに必要なシフトストローク消費油量を計算する消費量計算手段と、
前記油圧回路の圧力がシフト完了後目標圧力になるために前記調圧機構から流出入する前記調圧油量を計算する調圧油量計算手段と、
前記セレクトストローク消費油量と前記シフトストローク消費油量とを合計した消費油量と前記調圧油量とを比べる油量比較手段と、
前記消費油量が前記調圧油量に等しい又は小さい場合に、前記油圧回路圧力制御手段における前記シフト完了前目標圧力を前記シフト完了後目標圧力に置き換える調圧開始手段とを有することを特徴とすることである。
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項4において、前記消費量計算手段は、
前記セレクトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記セレクトピストンの単位移動油量を乗じて前記セレクトストローク消費油量を計算し、前記シフトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記シフトピストンの単位移動油量を乗じて前記シフトストローク消費油量を計算し、前記調圧油量計算手段は、前記圧力検出手段によって検出される現在の圧力から前記シフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に前記調圧機構の圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて前記調圧油量を計算することである。
また請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項4又は5において、更に、前記油圧回路の現在の理論圧力を算出する理論圧力計算手段と、前記圧力検出手段によって検出される現在の前記油圧回路の実圧力と前記理論圧力との差分圧力に応じて、入力される電流値によって断続を切り替える前記マスタ流量制御弁に入力する電流値を決定する電流値決定手段とを有することである。
請求項1に係る発明においては、油量比較ステップでセレクトピストンとシフトピストンが消費する消費油量の合計と油圧回路がシフト完了後目標圧力になるために必要な調圧油量とを比較し、消費油量が調圧油量以下の場合に、油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力からシフト完了後目標圧力に調圧開始する。つまり、セレクト動作とシフト動作との組み合わせが異なってもシフト完了後目標圧力に調圧するために調圧油量を用いて、シフト完了後目標圧力への調圧開始を判断するため、セレクト動作及びシフト動作に影響されず、セレクト目標位置且つシフト目標位置に到達時にシフト完了後目標圧力に調圧することができる。
請求項2に係る発明においては、調圧開始のタイミングを決定するために比較するセレクトストローク消費油量及びシフトストローク消費油量は、それぞれ目標位置に到達するまでのそれぞれのピストンが伸縮する量とその伸縮に必要な単位移動油量を乗じて計算する。そして、調圧油量は現在の圧力からシフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に、圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて計算される。このようにすることで、各ピストンが各目標位置まで到達するために必要な調圧油の量が計算され、また油圧回路の圧力も常に変化するため、現在の圧力からシフト完了後目標圧力に必要な調圧油量が計算できるため、適切な調圧のタイミングを決めることができる。
請求項3に係る発明においては、調圧を開始後、油圧回路の圧力をシフト完了後目標圧力にするために、現在、調圧できているであろう圧力値の理論圧力を導き出し、実際の圧力の実圧力との偏差に応じてマスタ流量制御弁の断続(電流値の決定)を行い、理想的な圧力の変化のモデルに沿うように調圧するため、シンクロ開始時における油圧回路の圧力をより確実にシフト完了後目標圧力にすることができる。理論圧力は、セレクトピストン及びシフトピストンが伸縮した長さを用いて計算できる。他には、油の慣性力による過渡期を考慮したり、各流量制御弁の制御遅れを考慮したりするなどで、より理論的な圧力を導き出すことが考えられる。
請求項4に係る発明においては、油量比較手段でセレクトピストンとシフトピストンが消費する消費油量の合計と油圧回路がシフト完了後目標圧力になるために必要な調圧油量とを比較し、消費油量が調圧油量以下の場合に、油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力からシフト完了後目標圧力に調圧開始する。つまり、セレクト動作とシフト動作との組み合わせが異なってもシフト完了後目標圧力に調圧するために調圧油量を用いて、シフト完了後目標圧力への調圧開始を判断するため、セレクト動作及びシフト動作に影響されず、セレクト目標位置且つシフト目標位置に到達時にシフト完了後目標圧力に調圧することができる。
請求項5に係る発明においては、調圧開始のタイミングを決定するために比較するセレクトストローク消費油量及びシフトストローク消費油量は、それぞれ目標位置に到達するまでのそれぞれのピストンが伸縮する量とその伸縮に必要な単位移動油量を乗じて計算する。そして、調圧油量は現在の圧力からシフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に、圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて計算される。このようにすることで、各ピストンが各目標位置まで到達するために必要な調圧油の量が計算され、また油圧回路の圧力も常に変化するため、現在の圧力からシフト完了後目標圧力に必要な調圧油量が計算できるため、適切な調圧のタイミングを決めることができる。
請求項6に係る発明においては、油圧回路の圧力をシフト完了後目標圧力にするために、現在、調圧できているであろう圧力値の理論圧力を導き出し、実際の圧力の実圧力との偏差に応じてマスタ流量制御弁の断続(電流値の決定)を行い、理想的な圧力の変化のモデルに沿うように調圧するため、シンクロ開始時に油圧回路の圧力をより確実にシフト完了後目標圧力にすることができる。理論圧力は、セレクトピストン及びシフトピストンが伸縮した長さを用いて計算できる。他には、油の慣性力による過渡期を考慮したり、各流量制御弁の制御遅れを考慮したりするなどで、より理論的な圧力を導き出すことが考えられる。
以下、実施形態を用いて本発明を具体的に説明する。
(実施形態)
本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10は、図1に示されるように、アキュームレータ(高圧源)51、リザーバ(低圧源)52、セレクトストローク装置2、シフトストローク装置3、マスタ流量制御弁41、セレクト用流量制御弁42、シフト用流量制御弁43、圧力センサ53、調圧機構54、及びECU(主制御手段)55を有する。
アキュームレータ51は、非常に高い圧力源で、後述するマスタ流量制御弁41のPポートに接続されている。
リザーバ52は、非常に低い圧力源で、後述する各流量制御弁41〜43のDポート(ドレインポート)に繋がっている。
セレクトストローク装置2は、セレクトシリンダ21とセレクトピストン22とセレクトストロークセンサ23とを有する。セレクトシリンダ21にセレクトピストン22が嵌挿されている。そして、セレクトストロークセンサ23は、セレクトピストン22が伸縮し移動した位置を検出する。セレクトピストン22は、図2(a)及び図2(b)に示されるように、並行に配置された2つの回転シャフト81、82の外周に配設された複数の変速用ギヤ83の間に配設されるシンクロメッシュ機構84に係合したフォーク85をもつフォークシャフト86の1つを選択するためにセレクトシリンダ21内を移動する。図1に戻って、セレクトシリンダ21内は、セレクトピストン22を移動させるための調圧油で満たされており、前室房211と後室房212とにセレクトピストン22によって区切られる。セレクトピストン22は、前室房211側から圧力を受ける面積が後室房212側から圧力を受ける面積より狭い。
シフトストローク装置3は、シフトシリンダ31とシフトピストン32とシフトストロークセンサ33とを有する。シフトシリンダ31にシフトピストン32が嵌挿されている。そして、シフトストロークセンサ33は、シフトピストン32が伸縮し移動した位置を検出する。シフトピストン32は、図2(a)及び図2(b)に示されるように、複数の変速用ギヤ83のうち1つに切り替えるためにフォーク85を介してシンクロメッシュ機構84をシフト動作せるためにシフトシリンダ31内を移動する。図1に戻って、シフトシリンダ31内は、シフトピストン32を移動させるための調圧油で満たされており、前室房311と後室房312とにシフトピストン32によって区切られる。シフトピストン32は、前室房311側から圧力を受ける面積が後室房312側から圧力を受ける面積より狭い。
マスタ流量制御弁41、セレクト用流量制御弁42及びシフト用流量制御弁43は、それぞれD、C、Pの3ポートを有しており、セレクトピストン22及びシフトピストン32を移動させるために、各ポートなどと繋がれており、セレクトシリンダ21及びシフトシリンダ31内、またアキュームレータ51、リザーバ52にも繋がっている。
各流量制御弁41〜43のDポートと調圧油を貯留するリザーバ52とが繋がっており、調圧油を供給するアキュームレータ51とマスタ流量制御弁のPポートとが繋がっている。そして、マスタ流量制御弁41のCポート、セレクト用流量制御弁42のPポート、シフト用流量制御弁43のPポート、セレクトシリンダ21の前室房211、シフトシリンダ31の前室房311及び調圧機構54が繋がっており、油圧回路6を形成している。
各流量制御弁41〜43の各ポートの接続切り替え(断続)は、図3に示されるように、通電割合を調節することで行われている。通電をしないと、CポートとDポートとが繋がる。通電割合が50%の場合、Cポートが封鎖され、調圧油の流れが止まる。通電割合が100%の場合、CポートとPポートとが繋がる。このように通電割合を0〜100%間で制御することで、各ポートの接続の切り替えを行う。
圧力センサ53は、油圧回路6の圧力を測定するためのセンサである。
調圧機構54は、図4に示されるように、調圧油が貯留される貯油室541と、調圧油が流出入する開口部542と、貯油室541内部に位置し高圧で調圧油が流入すると圧力を蓄圧する圧力発生源543とを有する。圧力発生源543は、例えばバネであり、貯油室541に調圧油が流入すると縮んでバネ力が発生することで圧力が保持され、調圧油が流出するとバネが伸びて圧力が減圧する。調圧機構54は、無圧状態(図4(1))から、マスタ流量制御弁41のC、Pポートが接続されて調圧油が開口部542より流入し、圧力が発生する(図4(2))。そして、マスタ流量制御弁41のCポートを封鎖し、調圧機構54が圧力を保持する(図4(3))。ここで、セレクト流量制御弁42やシフト流量制御弁43のポート接続の切り替えを行うことで、セレクトピストン22、シフトピストン32を移動させることができる。セレクトピストン22やシフトピストン32が移動すると貯油室541の調圧油が流出し、調圧機構54内の調圧油は減少し、油圧回路6が減圧する(図4(4))。また、マスタ流量制御弁42のCポートをDポートに接続することでも調圧機構54内の調圧油は減少し、油圧回路6が減圧する。結果、油圧回路6は調圧機構54の貯油室541への調圧油の流出入により圧力が変化する。
ECU(電子制御ユニット)55は、消費量計算手段と調圧油量計算手段と油量比較手段と調圧開始手段とを有する。ECU55が、セレクトストロークセンサ23、シフトストロークセンサ33及び圧力センサ53によって検出された値を受け取ると、消費量計算手段でセレクトストローク消費油量f(X)とシフトストローク消費油量f(Y)が計算され、調圧油量計算手段で調圧油量f(Z)が計算される。そして、油量比較手段で消費油量(f(X)+f(Y))と調圧油量f(Z)が比較されて、調圧油量f(Z)が少ないと調圧開始手段で油圧回路6の圧力をシフト完了前圧力P0からシフト完了後圧力P1に調圧開始される。調圧開始手段は理論圧力計算手段と電流値決定手段とを有し、理論圧力計算手段で算出された一定時間後の油圧回路6の理論圧力と実際の実圧力との偏差に応じてマスタ流量制御弁41に入力する電流値を電流値決定手段で決定する。
本実施形態の自動変速機制御装置10では、マスタ流量制御弁41のCポートとDポートとが繋がると、Dポートが低圧源であるリザーバ52と接続されているため、CポートからDポートに調圧油が流れ、リザーバ52に調圧油が流入し、油圧回路6が減圧する。CポートとPポートとが繋がると、Pポートが高圧源であるアキュームレータ51と接続されているため、PポートからCポートに調圧油が流れ、調圧機構54の圧力が増加する。
そして、セレクト用流量制御弁42及びシフト用流量制御弁43のCポートとDポートとが繋がると、Dポートが低圧源であるリザーバ52と接続されているため、Cポートに接続されている後室房212、312の圧力が低下する。減圧した結果、ピストン22、23の前室房211、311側から受ける力が後室房212、312側から受ける力より大きくなると、ピストン22、23は後室房212、312の体積を小さく、前室房211、311の体積を大きくするように移動する。
また、セレクト用流量制御弁42及びシフト用流量制御弁43のCポートとPポートとが繋がるように弁が開放されると、PポートからCポートに調圧油が流れる。前室房211、311と後室房212、312との圧力は、調圧機構54によって加えられる圧力で、油圧回路6と同じ圧力となる。そのため、ピストン22、32とが、前室房211、311側から圧力を受ける面積は後室房212、312側から圧力を受ける面積より狭い。よって、ピストン22、23は前室房211、311の体積を小さく、後室房212の体積を大きくするように移動する。
本実施形態の自動変速機の制御装置10の作用・動作について、例えば2速から3速に変速用ギヤを切り替える場合で説明する。図5は、本実施形態の自動変速機の制御装置10によって変速段が切り替わる様子を分かりやすく表すため、通常のMTのレバー(図示略)が操動くことで変速が行われる様子として比喩的に表したイメージ図である。本実施形態に係る自動変速機も、セレクトピストン22及びシフトピストン32の移動により、図5に示されるのに相当するセレクト動作及びシフト動作が車両内部で行われる。変速段は1速から5速までと、リバースを含む6つあり、変速操作により、そのうちの1つに切り替えられる。変速段1速と2速、3速と4速、5速とリバースの組み合わせでそれぞれの組み合わせ毎に1つのフォークシャフト85が対応し、計3つのフォークシャフトのうちの1つを選択するのがセレクト動作である。図5において、左右方向にレバーを動かすのがセレクト動作を示す。変速列を選択後、選択した列の一方、本実施例では3速(図5において上方)にレバーを動かす動作がシフト動作を示す。実際のセレクト動作及びシフト動作は、セレクト動作と同時にシフト動作が行われることもある。レバーをセレクト動作させるのがセレクトピストン22であり、シフト動作させるのがシフトピストン32である。そこで、変速段を2速から3速に変速用ギヤを切り替えるとした場合、セレクトピストン22及びシフトピストン32はそれぞれの流量制御弁42及び43によってシフト完了前目標圧力P0で移動し、その移動によりレバーが2速の位置から3速へ移動する。そして、レバーがセレクト目標位置Sセレクト及びシフト目標位置Sシフトに到達したとき、フォークシャフト95に係合しているフォーク94がシフト動作によりシフトして変速用ギヤ83がシンクロし始め、シンクロ完了後に変速段が3速となる。図5では、2速から3速に変速段が切り替えられるレバーの道筋がパターンAとBの2つが示されている。
本実施形態1の自動変速機の圧力制御装置10は、本発明の自動変速機の圧力制御方法(以下、圧力制御方法とする。)に基づき、ECU55によって制御される。圧力制御方法の代表的なフローチャートが図6及び図8に示す。図6及び図8は、ECU55で実行されるロジックの一例を示すフローチャートであり、これに限定されるものではない。
まず、油圧回路圧力制御手段によって、マスタ流量制御弁41を制御して油圧回路6の圧力をシフト完了前目標圧力P0に調節する(油圧回路圧力制御ステップS110)。ピストン22、32は、シフト完了前目標圧力P0でセレクト動作・シフト動作を行う。そして、伸縮しているセレクトピストン22の位置をセレクトストロークセンサ23で検出する(セレクト位置検出ステップS120)。伸縮しているシフトピストン22の位置をシフトストロークセンサ33で検出する(シフト位置検出ステップS130)。油圧回路6の圧力を圧力センサ53で検出する(圧力検出ステップS140)。各検出結果はECU55に入力(送信)される。
そして、セレクトストローク消費油量(f(X))とシフトストローク消費油量(f(Y))とを消費量計算手段で計算する(ストローク消費量計算ステップS150)。f(X)は、セレクトピストン22がセレクト目標位置Sセレクトに到達するまでに必要な調圧油の量である。f(Y)は、シフトピストン32がシフト目標位置Sシフトに到達するまでに必要な調圧油の量である。
そして、調圧油量計算手段で調圧油量(f(Z))を計算する(調圧油量計算ステップS160)。f(Z)は、油圧回路6がシフト完了後目標圧力P1になるために必要な調圧油の量である。f(Z)は、現在の圧力から目標圧力P1を引いた差分圧力に、油圧回路6の圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて計算される。単位油量は、調圧機構54の圧力発生源が一定距離移動するのに消費される調圧油の量である。
図7に示されるグラフは、横軸が時間を示しており、縦軸は上からシフトストロークの位置、セレクトストロークの位置、油圧回路6の圧力を表している。例えば、パターンAでは、時間T1あたりで変速のためのレバーの移動が開始され、時間T2でパターンAが調圧を開始している。調圧を開始した時点からセレクトストロークでセレクト目標位置Sセレクトに到達するまでの移動量がXで、シフトストロークでシフト目標位置Sシフトに到達するまでの移動量がYである。よって、f(X)は、シフトピストン32の移動量にシフトピストン32の単位移動油量を乗じて求められる。f(Y)は、セレクトピストン21の移動量にセレクトピストン22の単位移動油量を乗じて求められる。ここで、単位移動油量は、ピストンが一定距離を移動するのに消費される調圧油の量である。
次に、f(X)とf(Y)とを合計した消費油量とf(Z)とを油量比較手段で比較する(油量比較ステップS170)。消費油量が調圧油量と等しいあるいは小さい場合、調圧開始手段で油圧回路圧力制御手段におけるシフト完了前目標圧力P0をシフト完了後目標圧力P1に置き換える。そして、マスタ流量制御弁41の各ポートを切り替え、油圧回路6の圧力をシフト完了後目標圧力P1に調圧開始する(調圧ステップS180)。消費油量が調圧流量f(Z)より大きい場合、シフト完了前目標圧力P0を維持する。そして、セレクト動作及びシフト動作を行うためにピストンストローク制御ステップS100に戻る。図7に示されるパターンBの変速段切り替えのためのストロークでは、パターンAが調圧を開始した時間T2より若干早い時間T2’で調圧が開始される。
調圧開始ステップS180では、図8に示されるように、まず現在の油圧回路6の圧力である実圧力を圧力センサ53で検出(圧力検出ステップS181)する。実圧力がシフト完了後目標圧力P1であれば調圧開始ステップS180を終了し、実圧力がシフト完了後目標圧力P1でなければ次のステップに進む(調圧終了判定ステップS182)。ここで、実圧力がシフト完了後目標圧力P1と等しい(=)とすることもできるし、所定の幅をもたせてシフト完了後目標圧力P1に近い値(≒)で調圧を終了する条件としても良い。実圧力がシフト完了後目標圧力P1でなければ、現在の油圧回路6の予想される理論圧力P2を理論圧力計算手段で計算(理論圧力計算ステップS183)する。次に、理論圧力P12と現在の実際の実圧力との差に応じて、電流値決定手段でマスタ流量制御弁41の電流値を決定する(電流値決定ステップS184)。そして、決定された電流値に基づきマスタ流量制御弁41を制御する(電流値出力ステップS185)。図7に示されるように、変速段を切り替えるための道筋がパターンAとパターンBのように異なっても、セレクト目標位置Sセレクト及びシフト目標位置Sシフトに到達した際、シンクロを開始するためのシフト完了後目標圧力P1に到達する。
本実施形態の自動変速機の圧力制御装置1及び圧力制御方法によれば、油量比較ステップS170でセレクトピストン22とシフトピストン32が消費する消費油量と油圧回路6がシフト完了後目標圧力P1になるために必要な調圧油量とを比較し、調圧開始ステップS180で消費油量が調圧油量以下の場合に調圧を開始している。つまり、セレクトストロークとシフトストロークとの組み合わせが異なってもシフト完了後目標圧力P1に調圧するために使用する調圧油量を比較するため、セレクト動作及びシフト動作に影響されず、セレクト目標位置Sセレクト且つシフト目標位置Sシフトに到達時にシフト完了後目標圧力P1に調圧することができる。
そして、調圧開始のタイミングを決定するために比較するセレクトストローク消費油量及びシフトストローク消費油量は、それぞれの目標位置Sセレクト、Sシフトに到達するまでのそれぞれのピストン22、23が移動する量とその移動に必要な単位移動油量を乗じて計算する。そして、調圧油量は現在の圧力からシフト完了後目標圧力P1を引いた差分圧力に、圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて計算される。よって、目標位置Sセレクト、Sシフトまでに各ピストン22、23が到達するために必要な調圧油量が計算される。また油圧回路6の圧力も常に変化するため、現在の圧力からシフト完了後目標圧力P1に変圧するために必要な調圧油量が計算できるため、適切な調圧のタイミングを決めることができる。結果、パターンAとパターンBのように異なる道筋のストロークで変速段が切り替えられる場合でも、時間T3でもシフト完了後目標圧力P1に調圧することが可能となる。
そして、調圧ステップS180では、調圧機構の圧力をシフト完了後目標圧力P1にするために、所定時間後の油圧回路6の理論圧力P2を計算し、実圧力との偏差に応じてマスタ流量制御弁41のポートの開閉(電流値の決定)を行い、理想的な理論圧力の変圧モデルに沿うように調圧させることができる。よって、シンクロ開始時により確実にシフト完了後目標圧力P1に調圧することができる。
本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10の構成図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で用いられる変速機の構成断面図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で用いられる流量制御弁の電流値によるポート切り替えを示す図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で用いられる調圧機構54の調圧油の量による圧力の変化を示す図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で変速段が切り替えられる様子をイメージ図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で用いられる制御方法のフローチャート図である。 図5での調圧開始タイミングとシフト完了後目標圧力P1に到達する様子を示すグラフ図である。 本実施形態の自動変速機の圧力制御装置10で用いられる制御方法の調圧開始後のフローチャート図である。 (a)は従来の自動変速機の圧力制御装置における変速段が切り替えられる様子を表したイメージ図であり、(b)は(a)での調圧開始タイミングとシフト完了後目標圧力P1に到達する様子を示すグラフ図である。
符号の説明
10:自動変装機の圧力制御装置、
2:セレクトストローク装置、21:セレクトシリンダ、211:前室房、212:後室房、22:セレクトピストン、23:セレクトストロークセンサ、
3:シフトストローク装置、31:シフトシリンダ、311:前室房、312:後室房、32:シフトピストン、33:シフトストロークセンサ、
41:マスタ流量制御弁、42:セレクト用流量制御弁、43:シフト用流量制御弁、
51:アキュームレータ(高圧源)、52:リザーバ(低圧源)、53:圧力センサ、54:調圧機構、541:貯油室、542:開口部、543:圧力発生源、55:ECU(主制御手段)、
6:油圧回路、
81、82:回転シャフト、83:変速用ギヤ、84:シンクロメッシュ機構、85:フォーク、86:フォークシャフト。

Claims (6)

  1. 並行に配置された2以上の回転シャフトの外周に配設された複数の変速用ギヤの間に配設されるシンクロメッシュ機構に係合したフォークをもつフォークシャフトの1つを選択するセレクト動作のために移動するセレクトピストンの伸縮位置を検出するセレクト位置検出ステップと、
    前記変速用ギヤの1つに切り替えるために前記フォークを介して前記シンクロメッシュ機構をシフト動作させるシフトピストンの伸縮位置を検出するシフト位置検出ステップと、
    調圧油を内部に貯留する量に応じて内部の前記調圧油に印加される圧力を調節できる調圧機構が接続され、前記セレクトピストン及び前記シフトピストンの駆動源となる油圧回路の圧力を検出する圧力検出ステップと、
    前記調圧油を前記油圧回路に出力可能な高圧源及び前記油圧回路中の前記調圧油を排出可能な低圧源の何れかと前記油圧回路との間を断続するマスタ流量制御弁を制御することで、前記油圧回路に前記調圧油を流出入させて前記油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力に調節する油圧回路圧力制御ステップと、
    前記セレクトピストンがセレクト目標位置に到達するまでに必要なセレクトストローク消費油量及び前記シフトピストンがシフト目標位置に到達するまでに必要なシフトストローク消費油量を計算する消費油量計算ステップと、
    前記油圧回路の圧力がシフト完了後目標圧力になるために前記調圧機構から流出入する前記調圧油量を計算する調圧油量計算ステップと、
    前記セレクトストローク消費油量と前記シフトストローク消費油量とを合計した消費油量と前記調圧油量とを比べる油量比較ステップと、
    前記消費油量が前記調圧油量に等しい又は小さい場合に、前記油圧回路圧力制御ステップにおける前記シフト完了前目標圧力を前記シフト完了後目標圧力に置き換える調圧開始ステップとを有することを特徴とする自動変速機の圧力制御方法。
  2. 前記消費量計算ステップは、
    前記セレクトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記セレクトピストンの単位移動油量を乗じて前記セレクトストローク消費油量を計算し、
    前記シフトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記シフトピストンの単位移動油量を乗じて前記シフトストローク消費油量を計算し、
    前記調圧油量計算ステップは、前記圧力検出ステップによって検出される現在の圧力から前記シフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に前記調圧機構の圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて前記調圧油量を計算する請求項1に記載の自動変速機の圧力制御方法。
  3. 更に、
    前記油圧回路の現在の理論圧力を算出する理論圧力計算ステップと、
    前記圧力検出ステップによって検出される現在の前記油圧回路の実圧力と前記理論圧力との差分圧力に応じて、入力される電流値によって断続を切り替える前記マスタ流量制御弁に入力する電流値を決定する電流値決定ステップとを有する請求項1又は2に記載の自動変速機の圧力制御方法。
  4. 並行に配置された2以上の回転シャフトの外周に配設された複数の変速用ギヤの間に配設されるシンクロメッシュ機構に係合したフォークをもつフォークシャフトの1つを選択するセレクト動作のために移動するセレクトピストンと、
    前記変速用ギヤの1つに切り替えるために前記フォークを介して前記シンクロメッシュ機構をシフト動作させるシフトピストンと、
    前記セレクトピストンの位置を検出するセレクトストロークセンサと、
    前記シフトピストンの位置を検出するシフトストロークセンサと、
    調圧油を内部に貯留する量に応じて内部の前記調圧油に印加される圧力を調節できる調圧機構と、
    前記調圧回路に接続し、前記セレクトピストン及び前記シフトピストンの駆動源となる油圧回路の圧力を検出する圧力センサと、
    前記調圧油を前記油圧回路に出力可能な高圧源及び前記油圧回路中の前記調圧油を排出可能な低圧源の何れかと前記油圧回路との間を断続するマスタ流量制御弁と、
    前記セレクトピストンを伸縮させるために、前記低圧源及び前記油圧回路の何れかと前記セレクトピストン側との間を断続するセレクト用流量制御弁と、
    前記シフトピストンを伸縮させるために、前記低圧源及び前記油圧回路の何れかと前記シフトピストン側との間を断続するシフト用流量制御弁と、
    前記マスタ流量制御弁、前記セレクト用流量制御弁及び前記シフト用流量制御弁は入力される電流値によって断続を切り替え、前記セレクトストロークセンサ、前記シフトストロークセンサ及び前記圧力センサからの検出値に基づいて、各前記流量制御弁の電流値を決定する主制御手段と、を有し、
    前記主制御手段は、
    マスタ流量制御弁を制御することで前記油圧回路に前記調圧油を流出入させて前記油圧回路の圧力をシフト完了前目標圧力に調整する油圧回路圧力制御手段と、
    前記セレクトピストンがセレクト目標位置に到達するまでに必要なセレクトストローク消費油量及び前記シフトピストンがシフト目標位置に到達するまでに必要なシフトストローク消費油量を計算する消費量計算手段と、
    前記油圧回路の圧力がシフト完了後目標圧力になるために前記調圧機構から流出入する前記調圧油量を計算する調圧油量計算手段と、
    前記セレクトストローク消費油量と前記シフトストローク消費油量とを合計した消費油量と前記調圧油量とを比べる油量比較手段と、
    前記消費油量が前記調圧油量に等しい又は小さい場合に、前記油圧回路圧力制御手段における前記シフト完了前目標圧力を前記シフト完了後目標圧力に置き換える調圧開始手段とを有することを特徴とする自動変速機の圧力制御装置。
  5. 前記消費量計算手段は、
    前記セレクトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記セレクトピストンの単位移動油量を乗じて前記セレクトストローク消費油量を計算し、
    前記シフトピストンが前記目標位置に達するまでに必要な移動量に前記シフトピストンの単位移動油量を乗じて前記シフトストローク消費油量を計算し、
    前記調圧油量計算手段は、前記圧力検出手段によって検出される現在の圧力から前記シフト完了後目標圧力を引いた差分圧力に前記調圧機構の圧力を変化させるのに必要な単位油量を乗じて前記調圧油量を計算する請求項4に記載の自動変速機の圧力制御装置。
  6. 更に、
    前記油圧回路の現在の理論圧力を算出する理論圧力計算手段と、
    前記圧力検出手段によって検出される現在の前記油圧回路の実圧力と前記理論圧力との差分圧力に応じて、入力される電流値によって断続を切り替える前記マスタ流量制御弁に入力する電流値を決定する電流値決定手段とを有する請求項4又は5に記載の自動変速機の圧力制御装置。
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