JP4933298B2 - 通信システム、電池パック、及び電池パック接続機器 - Google Patents

通信システム、電池パック、及び電池パック接続機器 Download PDF

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Description

本発明は、電池を備えるとともにこの電池に直接又は間接的に関連する情報の送受信を行う通信システム、この通信システムを構成する電池パック、及び電池パック接続機器に関する。
従来より、内部に電池を備えた電池パックを装着してこの電池パックからの電力供給を受けて動作する機器として、電池パックとの間で通信を行うものが知られている。送受信される情報としては、例えば、電池パック内の電池の残容量や温度、放電状態など、電池パックから機器側へ送信される情報が主である。
また、繰り返し充電可能な二次電池を内蔵した電池パックにおいては、内部電池(二次電池)を充電する際に電池パックを充電器に接続する。この充電器としても、充電の際に電池パックとの間で通信を行うよう構成されたものが知られている。この場合に送受信される情報としても、電池パック内の電池の温度や充電履歴、内部電池の充電特性データ、充・放電状態など、適切な充電を行うために電池パックから充電器側へ送信される情報が主である。
このように、電池パックとこの電池パックが装着される各種機器との間で通信が行われるよう構成されたシステム(通信システム)においては、通常、電池パック及び各種機器の双方に、電力供給用の正極端子及び負極端子のほかに、通信のための端子或いはコネクタが別途設けられる。そして、この通信用の端子或いはコネクタを介して通信が行われるのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、電池パックに、給電用の正極及び負極の各端子に加えて通信端子を一つ設けると共に、充電アダプタ(充電器)にも、電池パックに対応して正極、負極、通信用の三つの端子を設けてなる充電装置が記載されている。この充電装置では、充電器に電池パックが装着されると、双方の通信端子を介して相互に通信が行われつつ、正極及び負極の各端子を介して充電器から電池パックへの充電が行われる。
特開2000−209788号公報
しかしながら、近年、充電機能の高機能化、電池パックを装着して動作する各種機器の高機能化により、相互に送受信すべき情報の種類は増加傾向にあり、これに伴って通信端子の数も増加する傾向にある。
このように、通信用の端子が増加すると、その分、電池パック及びこれが装着される各種機器の大型化、コストアップが避けられなくなる。また、端子数が多くなればなるほど、相互接続される端子間の接触不良の懸念が増加する。接触不良が生じると、通信に異常が生じて適切な充電或いは適切な電力供給が行われなくなるおそれがある。そのため、コストの面、信頼性維持の面からも、端子の数はできる限り少ない方がよい。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、通信専用の端子を設けることなく、電池の正極及び負極に接続される電力供給用の端子を用いて通信を行えるようにすることを目的とする。
本発明者は、電池には、その物理的構成上、電池の種類によって程度の差こそあれ、内部にインダクタンス成分が含まれているということに着目した。通常、安定した電力供給を行うという電池本来の機能から考えれば、電池内部に含まれるインダクタンス成分は不要のものである。しかし本発明者は、発想を転換して、このインダクタンス成分を有効利用することによって通信を行えるとの考えに至った。
即ち、上記課題を解決するためになされた本発明の通信システムは、電池パックと、この電池パックを着脱可能な電池パック接続機器とを備えてなるものである。電池パックは、電池を有すると共に、該電池の正極と接続された電池側正極端子および該電池の負極と接続された電池側負極端子を有する。電池パック接続機器は、電池パックが装着されたときにその電池パックの電池側正極端子と接続される機器側正極端子及び電池パックが装着されたときにその電池パックの電池側負極端子と接続される機器側負極端子を有し、電池パックが装着されることにより、互いに接続された各正極端子及び各負極端子を介して、電池から電力供給を受けて動作する又は電池へ充電用の電力供給を行う。
そして、電池パック及び電池パック接続機器の少なくとも一方に、各正極端子及び各負極端子を介して情報を送信するための送信手段が設けられ、その送信手段が設けられた一方とは異なる他方に、その送信手段によって送信された情報を受信するための受信手段が設けられている。
送信手段は、電池パックに設けられている場合には、電池パックが電池パック接続機器に装着されているときに、送信すべき情報に応じたタイミングで電池の正極と負極の間を導通・遮断することにより該電池の電圧を情報に応じて変化させる電圧変化動作を行うことによって、各正極端子及び各負極端子を介して電池パック接続機器へ情報の送信を行う。また、送信手段は、電池パック接続機器に設けられている場合には、電池パックが電池パック接続機器に装着されているときに、送信すべき情報に応じたタイミングで機器側正極端子と機器側負極端子の間を導通・遮断することにより電池パック内の電池の電圧を変化させる電圧変化動作を行うことによって、各正極端子及び各負極端子を介して電池パックへ情報の送信を行う。
そして、受信手段は、電池パックが電池パック接続機器に装着されているときに、送信手段の電圧変化動作により生じた電池の電圧変化を検出し、該検出した電圧変化に基づいて送信手段からの情報を受信する。
この通信システムでは、送信手段が、送信すべき情報に応じて電池の正極と負極の間を導通・遮断させる。即ち、送信手段が電池パックに設けられている場合には、その電池パック内の電池の正極と負極の間を導通・遮断することにより電池の電圧を変化させる電圧変化動作を行う。また、送信手段が電池パック接続機器に設けられている場合には、その電池パック接続機器の機器側正極端子と機器側負極端子の間を導通・遮断することによって電池パック内の電池の電圧を変化させる電圧変化動作を行う。
この導通・遮断によって、電池の正極から負極へ電流が流れる(或いはその電流が変化する)わけだが、既述の通り、電池にはその内部にインダクタンス成分(寄生インダクタンス)が含まれている。そのため、導通を開始したことにより電流が流れ始める(電流が変化し始める)過渡期においては、電流の変化に応じて電池内部に生じる起電圧(内部インダクタンス成分に起因する起電圧)によって、電池の正極・負極間に電圧変化(詳しくは電圧降下)が生じる。そして受信手段は、送信手段の電圧変化動作により生じた電圧変化を検出する。
つまり、送信手段は、電池の正極・負極間を導通させることにより生じる、電池内部のインダクタンス成分に起因した電圧変化を用いて、情報送信を行う。そして受信手段は、その正極・負極間の電圧変化を検出することで、情報受信を行うのである。
従って、上記のように構成された本発明の通信システムによれば、電池の正極・負極間の電圧変化に基づく通信を行うため、電池パックと電池パック接続機器との間で通信を行うにあたり、電池パックには電池側正極端子と電池側負極端子、電池パック接続機器にはこれらと接続される機器側正極端子及び機器側負極端子があれば十分であり、通信専用の端子を別途設ける必要がない。
なお、本発明の電池は、一つの電池セルからなるものであってもよいし、複数の電池セルからなる組電池として構成されたものであってもよい。後者の場合、組電池全体として一つの電池を構成することとなる。
また、本発明の電池は、一次電池であってもよいし二次電池であってもよい。いずれであっても、物理的構成上、内部のインダクタンス成分を完全にゼロにすることは現実的に不可能であり、どのような電池であれ、わずかではあっても内部インダクタンス成分が含まれている。そのため、その内部インダクタンス成分に起因した電圧変化を生じさせると共にその電圧変化を検出可能な限り、あらゆる種類の電池について本発明を適用することができる。
また、本発明の電池パック接続機器は、例えばよく知られているバッテリチェッカのような、電池パック内の状態(電池の電圧や内部抵抗など)を検査する機器も含むものとする。
送信手段としては、送信すべき情報に応じて電池の電圧を変化させることができる限り種々の構成が考えられるが、例えば、スイッチング素子と、このスイッチング素子をオン・オフするスイッチング制御手段とを備えた構成にするとよい。スイッチング素子は、当該送信手段が電池パックに設けられている場合には、電池の正極と負極の間を導通・遮断するために該正極と負極の間に設けられ、逆に当該送信手段が電池パック接続機器に設けられている場合には機器側正極端子と機器側負極端子の間を導通・遮断するために機器側正極端子と機器側負極端子の間に設けられる。そして、スイッチング制御手段は、送信すべき情報に応じたタイミングでスイッチング素子をオン・オフすることにより、電池の正極と負極の間に、送信すべき情報に応じたタイミングで電圧変化を生じさせる。
上記のように送信手段を構成すれば、スイッチング素子がオンされると電池の正極・負極間が導通し、正極からスイッチング素子を介して負極へ電流が流れる。そのため、その導通開始時には電池内部のインダクタンス成分に起因して電池の電圧が変化する。その後スイッチング素子を一旦オフさせて再びオンさせると、また同じように電池内部のインダクタンス成分に起因して電池の電圧が変化する。この動作を、送信すべき情報に応じたタイミング(回数、時間間隔)で行うことで、送信手段は所望の情報を送信することができる。
従って、上記構成の通信システムによれば、送信手段を簡易的に構成しつつ、確実に電池の電圧を変化させて情報送信を行うことができる。
なお、上記構成の送信手段において、電池の正極と負極との間にスイッチング素子のみが設けられた構成だと、スイッチング素子がオンされると電池の正極・負極間が実質的に短絡されることになる(但しスイッチング素子のオン抵抗が0と仮定した場合)。この短絡は、情報送信のために電池に電圧変化を生じさせることを目的とした極短時間であれば特に問題とはならないが、短絡状態が長くなればなるほど当然ながら電池およびその周辺に悪影響を及ぼす。
そこで、送信手段は更に、スイッチング素子と直列に、電流抑制手段を備えるのが好ましい。即ち、当該送信手段が電池パックに設けられている場合には、電池の正極からスイッチング素子を経て負極に至る通電経路において該スイッチング素子と直列に電流抑制手段を設け、当該送信手段が電池パック接続機器に設けられている場合には機器側正極端子からスイッチング素子を経て機器側負極端子に至る通電経路において該スイッチング素子と直列に電流抑制手段を設ける。この電流抑制手段は、スイッチング素子のオン時に通電経路を流れる電流を抑制するためのものである。この電流抑制手段により、スイッチング素子のオン時間が継続しても、電池の正極・負極が短絡される(或いは短絡時間が必要以上に長くなる)のが防止される。
電流抑制手段としては、例えば、コンデンサを用いるとよい。コンデンサを電流抑制手段としてスイッチング素子と直列に設ければ、スイッチング素子をオンした瞬間は、電池の正極・負極間が短絡状態となって電池の正極からコンデンサ及びスイッチング素子を介して負極へ瞬間的に短絡電流が流れ、電池内部のインダクタンス成分に起因した電池電圧の変化(低下)が生じるものの、その後コンデンサの充電電圧が上昇するのに伴って通電電流は徐々に小さくなる。そのため、導通時に必要以上に電流が流れるのを抑制しつつ、情報送信に必要な電圧変化を確実に発生させることが可能となる。
また更に、このコンデンサと並列に抵抗を接続すれば、スイッチング素子のオン後再びオフさせたときに、この抵抗を介してコンデンサの充電エネルギーを放電させることができる。そのため、次のスイッチング素子のオンに対する備えを迅速に行うことができる。
上記構成の受信手段は、更に、電池の電圧変化を検出する電圧変化検出手段と、この電圧変化検出手段によって検出された電圧変化のうち、送信手段の電圧変化動作によって生じる、予め設定された周波数帯域の電圧変化を抽出するフィルタ手段と、を備え、フィルタ手段により抽出された電圧変化に基づいて情報を取得する構成であるとよい。電圧変化検出手段は、当該受信手段が電池パックに設けられている場合にはその電池パック内の電池の電圧変化を検出し、当該受信手段が電池パック接続機器に設けられている場合には機器側正極端子と機器側負極端子の間の電圧変化を検出することによって電池の電圧変化を検出する。
受信手段をこのように構成することで、電池の正極・負極間に生じる電圧変化のうち、本来検出すべきである、送信手段によって生じた電圧変化を確実に検出できると共に、送信手段の動作以外の要因(例えばノイズ等)によって生じる電圧変化の誤検出を防ぐことができる。
なお、上述した本発明の通信システムは、既述の通り、電池として一次電池及び二次電池のいずれが用いられていてもよいが、例えばリチウムイオン二次電池が用いられている場合に特に有効である。
リチウムイオン二次電池は、その構造上、他の種類の二次電池或いは一次電池に比べて電池内部のインダクタンス成分が大きい。そのため、その比較的大きいインダクタンス成分を利用してより良好に通信を行うことができる。
また、電池パック又は電池パック接続機器のいずれか一方にのみ送信手段を、他方にのみ受信手段を設けるようにした通信システムを構成してもよいが、送信手段及び受信手段が電池パック及び電池パック接続機器の双方に設けられた通信システムを構成してもよい。即ち、この通信システムは、電池パックに設けられた受信手段は、電池パック接続機器に設けられた送信手段から送信された情報を取得し、電池パック接続機器に設けられた受信手段は、電池パックに設けられた送信手段から送信された情報を取得するよう構成されている。
このように構成された通信システムによれば、電池パックから電池パック接続機器への情報送信と、電池パック接続機器から電池パックへの情報送信が共に可能となるため、双方向通信が可能な高性能の通信システムを、通信専用の端子を設けることなく構築することが可能となる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の電池パックは、上述した、電池パック及び電池パック接続機器からなる通信システムを構成するものである。そのため、この電池パックによれば、電池側正極端子及び電池側負極端子のほかに通信用の端子を設けることなく、電池パック接続機器との間で通信を行うことができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の電池パック接続機器は、上述した、電池パック及び電池パック接続機器からなる通信システムを構成するものである。そのため、この電池パック接続機器によれば、機器側正極端子及び機器側負極端子のほかに通信用の端子を設けることなく、電池パックとの間で通信を行うことができる。
電池パック接続機器は、より具体的には、例えば、電池パックが装着されたときに該電池パックが備える電池への電力供給を行って該電池を充電する充電装置であってもよいし、また例えば、電池パックが装着されたときに該電池パックが備える電池からの電力供給を受けて駆動する電動工具であってもよい。
前者(充電装置)の場合、電池パックと充電装置が共に通信専用の端子を設けることなく相互間の通信が可能となる。そのため、そのような簡易的な構成にて、例えば電池パック内の各種情報を充電装置が取得(受信)する、などの各種通信が可能となる。
また後者(電動工具)の場合、電池パックと電動工具が共に通信専用の端子を設けることなく相互間の通信が可能となる。そのため、そのような簡易的な構成にて、例えば電池パック内の各種情報を電動工具が取得(受信)する、といった各種通信が可能となる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1は、本発明を適用したドライバドリルの側面図である。
図1に示すように、ドライバドリル1の本体は、モータハウジング2と、モータハウジング2の前方に位置するギアハウジング3と、ギアハウジング3の前方に位置するドリルチャック4と、モータハウジング2の下方に位置するハンドグリップ5とから構成されている。
モータハウジング2は、ドリルチャック4を回転駆動させる駆動力を発生する駆動モータ60(図1では図示略。図9参照。)を収容している。
ギアハウジング3は、駆動モータ60の駆動力をドリルチャック4に伝達するギア機構(図示略)を収容している。
ドリルチャック4は、当該ドリルチャック4の前端部に工具ビット(図示略)を着脱自在に装着する装着機構(図示略)を備えている。
ハンドグリップ5は、ドライバドリル1の使用者が当該ハンドグリップ5を片手で把持可能に成形されている。そして、ハンドグリップ5の上部前方には、ドライバドリル1の使用者が駆動モータをON/OFFするためのトリガスイッチ6が設けられている。また、ハンドグリップ5の下端部には、電池パック8を離脱可能に装着する電池パック装着部7が設けられている。より具体的には、図2に示すように、電池パック装着部7は、ドライバドリル1の使用者が電池パック8を前方に摺動させることで電池パック8を当該電池パック装着部7から離脱できるように構成されている。尚、図2は、ドライバドリル1の本体から電池パック8を離脱させた様子を示す側面図である。
次に、電池パック8の内部構成について、図3に基づいて説明する。図3は、電池パック8の電気的構成を表す説明図である。図3に示すように、本実施形態の電池パック8は、組電池10と、この組電池10の正極に接続された正極端子11と、組電池10の負極に接続された負極端子12と、データ受送信回路13とを備えている。また、図示は省略したものの、組電池10の温度を検出する温度センサも備えている。
組電池10は、より詳細には、複数の電池セルが直列接続された構成となっており、駆動モータ60を駆動するための電圧(本実施形態では14.4V)を生成する。本実施形態の各電池セルは、リチウムイオン二次電池であり、一つの電池セルが3.6Vの直流電圧を生成する。本実施形態では、4つの電池セルが直列接続されることによって一つの組電池10をなしており、全体として14.4Vの電圧を生成している。そして、この組電池10の正極は正極端子11に接続され、負極は、電池パック8のグランド(基準電位)ラインを介して負極端子12に接続されている。
正極端子11及び負極端子12は、組電池10の電力をドライバドリル1の本体へ供給したり、後述する充電器20(図4参照)から充電用電力の供給を受けたりするためのものであるが、本実施形態では更に、電池パック8とドライバドリル1との通信及び電池パック8と充電器20との通信にも用いられる。なお、以下の説明において、この正極端子11及び負極端子12をまとめて「電池パック8の給電端子」ともいう。
データ受送信回路13は、データ送信回路14と、データ受信回路15と、マイコン16とを備えている。
データ送信回路14は、電池パック8からドライバドリル1の本体或いは充電器20へ各種データ(情報)を送信するための回路である。送信される情報としては、組電池10の残容量や温度、充電履歴、充・放電状態、充電特性データなど、種々のものがある。
データ受信回路15は、ドライバドリル1の本体或いは充電器20から送信されたデータ(情報)を受信するための回路である。
マイコン16は、CPU、ROM、RAM、I/O、EEPROM等を備えた周知の構成のものであり、電池パック8から外部へのデータ送信及び外部から電池パック8へのデータ受信を制御する。即ち、マイコン16は、データ送信時には、送信すべきデータに応じてデータ送信回路14を動作させる。また、データ受信時には、データ受信回路15にて受信されたデータに基づく各種処理を実行する。なお、電池パック8には、マイコン16の動作に必要な所定の電源電圧Vccを生成する電源回路(図示略)が内蔵されている。マイコン16は、この電源回路からの電源電圧Vccの供給を受けて動作する。
次に、電池パック8内の組電池10の充電に用いられる充電器20について、図4に基づいて説明する。図4は、充電器20の電気的構成を表す説明図である。本実施形態の充電器20は、電池パック8に内蔵された組電池10を充電するためのものであり、図4に示すように、正極端子21と、負極端子22を備える。なお、以下の説明において、この充電器20の正極端子21及び負極端子22をまとめて「充電器20の充電端子」ともいう。
電池パック8の充電時に電池パック8を充電器20に装着すると、充電器20の充電端子と電池パック8の給電端子が接続される。即ち、充電器20の正極端子21と電池パック8の正極端子11が電気的且つ機械的に接続されると共に、充電器20の負極端子22と電池パック8の負極端子12も電気的且つ機械的に接続される。
充電器20には、外部から商用交流電源31(例えばAC100V)が入力され、この商用交流電源31から入力された交流電力は、整流回路23によって整流される。整流回路23によって整流された電源電力は、スイッチング(SW)電源制御回路24を介して、トランス25の一次巻線26に入力される。なお、本実施形態の整流回路23は、4本のダイオードを用いたブリッジ形全波整流回路として構成されている。
スイッチング電源制御回路24は、整流回路23によって整流された電源電力を平滑化する平滑回路や、一次巻線26の通電電流を増減させるためのMOSトランジスタQ2のオン・オフを制御するスイッチング制御回路等を備えている。なお、本実施形態のMOSトランジスタQ2は、NチャネルMOSFETである。
このスイッチング電源制御回路24は、CC/CV制御部29からの制御信号に従って動作する。より詳しくは、マイコン36が充電電力を制御するための指令をCC/CV制御部29へ出力する。そしてCC/CV制御部29が、このマイコン36からの指令に基づいて、充電器20の充電端子からの出力が定電流(CC)/定電圧(CV)となるよう、スイッチング電源制御回路24へ制御信号を出力する。スイッチング電源制御回路24は、このCC/CV制御部29からの制御信号に従って、MOSトランジスタQ2をオン・オフ制御するのである。
スイッチング電源制御回路24によってMOSトランジスタQ2がオン・オフ制御されると、トランス25の一次巻線26に流れる電流が増減する。すると、それに応じた電力が二次巻線27に出力される。この二次巻線27に出力された電力は、ダイオードD1及びコンデンサC1からなる回路によって整流・平滑化される。そして、その整流・平滑化された後の電力である充電電力は、充電許可/停止回路28を介して、充電器20の充電端子(正極端子21及び負極端子22)から出力される。
充電許可/停止回路28は、整流用のダイオードD1のカソードと正極端子21との間を導通・遮断するためのスイッチング素子(本実施形態ではMOSFET)と、このMOSFETをオン・オフさせるためにゲートへ印加する駆動信号を生成するゲート駆動回路などを備えたものである。この充電許可/停止回路28は、マイコン36からの指令に従って動作する。即ち、マイコン36から充電許可指令が出力された場合は、充電器20の充電端子へ充電電力を出力させ、マイコン36から充電停止指令が出力された場合は、充電器20の充電端子側への充電電力出力を遮断する。
また、充電器20は、データ受送信回路33を備えている。このデータ受送信回路33は、充電器20から電池パック8へデータ(情報)を送信すると共に電池パック8から送信されてきたデータ(情報)を受信・処理するためのものであり、ハードウェア的には電池パック8内のデータ受送信回路13と基本的に同じ構成である。
即ち、充電器20が備えるデータ受送信回路33は、電池パック8が備えるデータ受送信回路13と同様、データ送信回路34と、データ受信回路35と、マイコン36とを備えている。
データ送信回路34は、充電器20から電池パック8へ各種データを送信するための回路である。送信されるデータは、後述するように、電池パック8へデータ送信を要求する際に送信するリセットパルスやデータ要求コマンドなどが主なものである。
データ受信回路35は、電池パック8から送信された各種データを受信するための回路である。
マイコン36は、CPU、ROM、RAM、I/O、EEPROM等を備えた周知の構成のものであり、充電器20から電池パック8へのデータ送信及び電池パック8から充電器20へのデータ受信を制御する。即ち、マイコン36は、データ送信時には、送信すべきデータに応じてデータ送信回路34を動作させる。また、データ受信時には、データ受信回路35にて受信されたデータに基づく各種処理を実行する。なお、電池パック8と同様、この充電器20にも、マイコン36の動作に必要な所定の電源電圧Vccを生成する電源回路(図示略)が内蔵されている。マイコン36は、この電源回路からの電源電圧Vccの供給を受けて動作する。
マイコン36は、データ送信回路34、データ受信回路35の制御を行うほか、充電器20が備えるその他の各種機能の制御も実行する。即ち、上述したように、充電器20としての基本的機能である充電電力の制御(CC/CV制御部29への指令出力)や、充電許可/停止回路28の制御なども行う。
このように構成された充電器20に、電池パック8を装着すると、電池パック8の給電端子と充電器20の充電端子が互いに接続され、充電可能な状態となる。この状態において、マイコン36は、ROM(図示略)に格納された充電制御プログラムを実行することにより、CC/CV制御部29および充電許可/停止回路28へ指令を出力して充電を開始させる。一方、充電制御処理を行う過程で、必要に応じてデータ送信回路34及びデータ受信回路35を制御することにより、電池パック8との通信も実行する。充電器20は、電池パック8と通信を行い、電池パック8における各種情報を取得することで、電池パック8の状態に応じた最適な充電を行うことができる。
具体的には、電池パック8のマイコン16が備えるEEPROM(図示略)に組電池10の充電特性データ(充電電流、充電電圧等を決定するために用いられるデータ)が記憶されている場合は、充電器20のマイコン36は充電時にその充電特性データを電池パック8から取得し、その充電特性データに基づいた充電を行うことができる。また例えば、EEPROMに格納されている組電池10の充電履歴や、図示しない温度センサからの温度情報を取得することにより、これら取得した情報に基づいて最適な方法・時間で充電することができる。このように、充電器20と電池パック8との通信によって充電器20が電池パック8から各種情報を取得し、その取得した情報に基づいて充電を行うことにより、電池パック8の寿命(詳しくは組電池10の寿命)を可能な限り延ばすことが可能となる。
次に、電池パック8に設けられているデータ送信回路14とデータ受信回路15、及び充電器20に設けられているデータ送信回路34とデータ受信回路35の具体的回路構成及び本発明のデータ送信方法・受信方法の原理について、図5に基づいて説明する。図5は、データ送信回路とデータ受信回路を表す電気回路図である。図5では、図示のように、電池パック8については組電池10及びデータ送信回路14のみ表し、充電器20についてはデータ受信回路35のみ表している。以下、この図5に基づいて、電池パック8から充電器20へデータ送信する方法について説明する。
まず、電池パック8が備える組電池10には、図示のように、その内部にインダクタンス成分(寄生インダクタンス)L1が含まれている。このインダクタンス成分は、リチウムイオン二次電池に限らず、他の二次電池や一次電池であっても、物理的構成上、程度の差こそあれ含まれているものである。本実施形態では、組電池10の内部に含まれているインダクタンス成分L1を利用して、データ送信を行う。なお、言うまでもないが、図5において組電池10の内部にインダクタンス成分L1としてコイルの回路記号が記されているが、これは、組電池10にインダクタンス成分が含まれていることを視覚的に明示するための等価回路であって、電池セルとは別に別途コイル素子が直列接続されているわけではない。
電池パック8が備えるデータ送信回路14は、主として、組電池10の正極と負極との間を導通・遮断するための導通トランジスタQ1と、この導通トランジスタQ1のオン時に組電池10の正極からこの導通トランジスタQ1を経て負極へ至る通電経路に必要以上に短絡電流が流れないよう、その通電電流を抑制するための電流抑制コンデンサC01とを備える。なお、本実施形態の導通トランジスタQ1はNPN形バイポーラトランジスタである。
より詳しくは、電流抑制コンデンサC01は、一端が組電池10の正極(正極端子11)に接続され、他端が導通トランジスタQ1のコレクタに接続されている。また、導通トランジスタQ1は、エミッタが組電池10の負極(負極端子12;グランドライン)に接続され、ベースは抵抗R02を介してマイコン16(図5では図示略)に接続されている。また、電流抑制コンデンサC01と並列に放電抵抗R01が接続されており、導通トランジスタQ1のベース−エミッタ間には抵抗R03が接続されている。
このように構成されたデータ送信回路14において、データ送信が行われない間は導通トランジスタQ1はオフされたままであるが、データ送信時には、マイコン16が、送信すべきデータ(情報)に応じたタイミングで導通トランジスタQ1をオン・オフ制御することで、データ送信を行う。
ここで、本発明のデータ送信の原理、即ち、導通トランジスタQ1をオン・オフすることにより生じる、電池パック8内の電圧変化について、図6を参照しつつ説明する。図6には、電池パック8について、A点(抵抗R02の一端であり、マイコン16からのデータ入力(データin)点)の電圧と、C−B間の電圧(電流抑制コンデンサC01の充電電圧)と、C点の電圧が示されている。なお、A点の電圧とは、より詳しくは、グランドラインを基準としたときのA点の電位をいい、C点の電圧とは、より詳しくは、グランドラインを基準としたC点の電位(つまり電池パック8の給電端子間の電圧であり、組電池10の電圧)をいう。
図6に示すように、マイコン16からの駆動パルスによって、導通トランジスタQ1がオン・オフされると、これに伴い、組電池10の正極(正極端子11)から電流抑制コンデンサC01及び導通トランジスタQ1を経て負極(負極端子12)に至る通電経路(以下「通信用通電経路」ともいう)が導通・遮断され、電流抑制コンデンサC01も充・放電される。即ち、マイコン16から抵抗R02を介して導通トランジスタQ1のベースへハイレベルの駆動パルスが入力されると、導通トランジスタQ1はオンする(A点参照)。この導通トランジスタQ1のオンにより、通信用通電経路が導通状態となって、電流抑制コンデンサC01が急速に充電される(C−B間参照)。
即ち、導通トランジスタQ1がオフされていて通信用通電経路に電流が流れていない状態から、導通トランジスタQ1がオンされて通信用通電経路が導通すると、急に電流が流れ始める(つまり電流抑制コンデンサC01の急速充電が開始される)。そのため、この通信用通電経路の導通開始時には、組電池10内部のインダクタンス成分L1の作用によって組電池10の電圧が瞬間的に低下する(C点参照)。
ここでいうインダクタンス成分L1の作用とは、コイル(インダクタンス成分)の電流が変化しようとするとコイルはその電流変化を妨げるような起電力を発生するというものであり、電磁気学の分野において「レンツの法則」としてよく知られているものである。この作用により、導通トランジスタQ1のオンの瞬間、組電池10内部のインダクタンス成分L1を流れる電流の変化に相当する起電圧によって、組電池10の正極・負極間に電圧降下が起こるのである。
なお、導通トランジスタQ1がオンした瞬間こそ、通信用通電経路に電流が流れ始めて電流抑制コンデンサC01が急速に充電されるものの、図6に示すようにその充電はごく短時間で完了する。そのため、組電池10の電圧変化は、導通トランジスタQ1がオンされた直後に瞬間的に生じる。
また、組電池10の電圧変化(C点波形)は、より詳しくは、図6において拡大図として示しているように、導通トランジスタQ1のオン直後にまず内部インダクタンス成分L1に起因した電圧降下が瞬間的に生じる。その後、電流抑制コンデンサC01の充電完了に伴って通信用通電経路を流れる電流が急激に減少する。そのため、組電池10内部のインダクタンス成分L1にはその電流減少を妨げようとする誘起電圧が発生し、組電池10の電圧は急激に上昇する。このように、組電池10の電圧は、導通トランジスタQ1のオン直後は急激に低下するが、その後は脈動しながら徐々に収束していく。
上記のように導通トランジスタQ1をオンさせることにより組電池10に電圧変化を生じさせた後は、マイコン16が駆動パルスをローレベルにして導通トランジスタQ1をオフさせる。すると、電流抑制コンデンサC01の充電エネルギーは、放電抵抗R01によって放電される。なお、この放電抵抗R01の抵抗値は、電流抑制コンデンサC01の充電完了後に通信用通電経路に無駄に電流が流れないよう(つまり組電池10のエネルギーが無駄に消費されないよう)な値であって、且つ、電流抑制コンデンサC01の充電エネルギーを迅速に放電し得る程度の値である。
このようにして導通トランジスタQ1がオフされ、電流抑制コンデンサC01の放電が完了すると、再び導通トランジスタQ1をオンさせて組電池10に電圧変化を生じさせることが可能な状態となる。この状態において、再びマイコン16が駆動パルスをハイレベルにして導通トランジスタQ1をオンさせると、通信用通電経路が導通し、上述したように電流抑制コンデンサC01が瞬間的に充電されると共に組電池10の電圧が変化する。
データ送信回路14は、導通トランジスタQ1をオンさせて組電池10の電圧を変化させた後、導通トランジスタQ1を一旦オフさせて電流抑制コンデンサC01を放電させる、という一連の動作(以下「電圧変化動作」ともいう)を1セットとして、この電圧変化動作を送信すべきデータの種類に応じて一又は複数セット繰り返すことで、データの送信を行う。或いは、この電圧変化動作を複数セット繰り返す場合にその繰り返し時間間隔を変えることで、データ送信を行うようにしてもよい。
図6では、時刻t1で駆動パルスをハイレベルにして導通トランジスタQ1をオンさせた後、時刻t2で一旦駆動パルスをローレベルにし、その後時刻t3で再び駆動パルスをハイレベルにして導通トランジスタQ1をオンさせた後、時刻t4で一旦駆動パルスをローレベルにし、その後さらに時刻t5で再び駆動パルスをハイレベルにして導通トランジスタQ1をオンさせる例が示されている。このような動作により、時刻t1,t3,t5でそれぞれ組電池10の電圧が変化する。
一方、充電器20に設けられたデータ受信回路35は、図5に示すように、データ検出回路41と、ローパスフィルタ(LPF)42と、波形整形回路43とを備えている。
データ検出回路41は、微分回路として構成されている。即ち、一端が正極端子21に接続されたコンデンサC11と、一端がこのコンデンサC11の他端に接続され、他端が負極端子22(グランドライン)に接続された抵抗R11とを備える。そして、コンデンサC11と抵抗R11の接続点Dの電圧が次段のローパスフィルタ42に入力される。
本実施形態のデータ検出回路41は、回路構成上は微分回路となっているものの、その出力(D点波形)は、厳密には入力波形の微分波形ではなく、図6に示すように、入力波形をレベルシフトした形となる。なお、このデータ検出回路41は、組電池10の電圧変化の中からデータ送信回路14の動作によって生じた電圧変化のみを抽出するハイパスフィルタと見なすこともできる。つまり、このデータ検出回路41は、データ送信回路14の動作により生じる電圧変化の周波数よりも低い所定の周波数を低域遮断周波数として、その低域遮断周波数より低い周波数成分の通過を阻止するものである。
ローパスフィルタ42は、データ検出回路41の出力波形、即ちデータ送信回路14の動作による組電池10の電圧変化に応じた波形(図6のD点波形参照)の中から、この電圧変化波形の周波数よりも高い周波数帯域の成分をカットするためのものである。このローパスフィルタ42により、ノイズ等によって生じる組電池10の電圧変化(データ送信回路14の動作以外の要因で生じる電圧変化)が誤ってデータ送信回路14からのデータであると誤検出されるのが防止される。
波形整形回路43は、ローパスフィルタ42からの出力信号を整形するものであり、本実施形態では、コンパレータ44とDラッチ45を備えている。ローパスフィルタ42からの出力信号は、まず、コンパレータ44にて基準電圧Vrefと比較される。そして、ローパスフィルタからの出力信号が基準電圧Vrefより大きい場合に、コンパレータ44の出力がハイレベルとなる。本実施形態では、データ送信回路14の動作によって組電池10に電圧変化が生じたときに、コンパレータ44の出力がハイレベルとなるよう、基準電圧Vrefが設定されている。
なお、組電池10の電圧変化は、既述の通り、導通トランジスタQ1のオン直後の瞬間的(過渡的)なものである。そのため、導通トランジスタQ1がオンされて組電池10に電圧変化が生じた瞬間は、その電圧変化が検出されることによってコンパレータ44の出力は一時的にハイレベルとなるが、組電池10の電圧変化は急速に収まるため、コンパレータ44の出力もそれに伴ってすぐにローレベルとなる。つまり、コンパレータ44の出力は、データ送信回路14によって組電池10に電圧変化が生じる毎に、ごく短時間ハイレベルとなって再びローレベルに戻る。
コンパレータ44の出力は、Dラッチ45のクロック入力端子(CL端子)に入力される。また、このDラッチのデータ入力端子(D端子)には、出力Q ̄が入力される。このような構成により、データ送信回路14の動作によって組電池10に電圧変化が生じることによりコンパレータ44の出力がハイレベルになる毎に(図6においては時刻t1,t3,t5で)、Dラッチの出力Qはレベル反転する。この出力Qがマイコン36へ入力される。
即ち、図6に示すように、波形整形回路43の出力波形であるE点の波形は、データ送信回路14の動作によって組電池10の電圧が変化する時刻t1にてハイレベルに転じ、その後再び組電池10の電圧が変化する時刻t3にてローレベルに転じ、その後再び組電池10の電圧が変化する時刻t3にてハイレベルに転じる。
従って、例えばデータ送信回路14において、組電池10の電圧変化を周期Tで生じさせれば、データ受信回路35からマイコン36には、パルス幅Tのパルスが周期2Tで出力されることになる。そのため、送信すべきデータの種類毎に、組電池10の電圧変化をどの程度の時間間隔で何回生じさせるかを予め決めておけば、異なる複数種類のデータを確実に送受信することができる。
なお、図5では、電池パック8に設けられたデータ送信回路14から充電器20に設けられたデータ受信回路35へデータ送信される場合を例に挙げて、データ送信回路14とデータ受信回路35の構成および相互間のデータ送受信の原理について説明したが、充電器20に設けられたデータ送信回路34(図4参照)についても、図5で説明した電池パック8内のデータ送信回路14と全く同じ構成であり、全く同じようにしてデータ送信を行う。つまり、充電器20に電池パック8が装着されているときに、充電器20から電池パック8へデータ送信を行う際は、充電器20内のデータ送信回路34が正極端子21と負極端子22の間を導通・遮断することにより、電池パック8内の組電池10の電圧を変化させる。
電池パック8に設けられたデータ受信回路15(図3参照)についても、図5で説明した充電器20内のデータ受信回路35と全く同じ構成であり、全く同じようにしてデータ受信を行う。
ここで、充電器20と電池パック8との間の通信処理シーケンスの一例を、図7に基づいて説明する。本実施形態では、充電器20に電池パック8が装着されて電池パック8の給電端子と充電器20の充電端子が接続されたときに、図7に示す手順でデータ通信が行われる。図7は、充電器20がデータ要求側、電池パック8がデータ返信側として、充電器20が充電を行うために必要な各種情報(電池パック8に関する既述の各種情報)を電池パック8へ要求する例を示している。また、図8に、このデータ通信における、電池パック8のデータ受信回路15からの出力波形および充電器20のデータ受信回路35からの出力波形を示す。
充電器20に電池パック8が装着されると、図7に示すように、データ要求側である充電器20が電池パック8に対するデータ要求を開始する。具体的には、まず、充電器20が電池パック8へリセットパルスを送信する。このリセットパルスは、電池パック8で受信されたときにそのデータ受信回路15からの出力が、図8に示すように一定期間ローレベルとなるパルスである。
電池パック8は、通常はリセットパルス待機状態にあるが、充電器20からのリセットパルスを受信するとリセットパルス待機状態を解除し、充電器20へ応答パルスを送信する。この応答パルスは、充電器20で受信されたときにそのデータ受信回路35からの出力が、図8に示すような一定期間ローレベルとなるパルス(上記のリセットパルスより短いパルス幅)である。
この電池パック8からの応答パルスを充電器20が受信すると、充電器20は、電池パック8へデータ要求コマンドを送信する。このデータ要求コマンドは、電池パック8で受信されたときにそのデータ受信回路15から要求対象のデータに応じたパルス列となって出力される。図8においてデータ要求コマンドの波形が破線で描かれているのは、要求対象のデータによってパルス列を構成するパルス数やパルス幅が異なるということを示している。
電池パック8は、充電器20からのデータ要求コマンドを受信すると、要求されたデータ(情報)を送信する。この送信データは、充電器20で受信されたときにその受信回路35から受信データに応じたパルス列となって出力される。図8において受信データの波形が破線で描かれているのは、上記のデータ要求コマンド波形と同様、受信データによってパルス列を構成するパルス数やパルス幅が異なるということを示している。
充電器20は、電池パック8からの送信データを正常に受信すると、電池パック8へ終了コマンドを送信する。この終了コマンドは、図8では破線で示されているが、実際には予め決められた規則で配列されたパルス列である。
電池パック8は、充電器20からの終了コマンドを受信すると、充電器20へ応答パルスを送信して、このデータ通信処理を終了する。この応答パルスは、リセットパルス待機状態解除後に充電器20へ送信した応答パルスと同じものである。充電器20は、終了コマンドに対して電池パック8から応答パルスが受信されると、このデータ通信処理を終了する。
このように、本実施形態では、データ要求側(図7の例では充電器20)からのリセットパルス送信に始まって、終了コマンドに対するデータ返信側(図7の例では電池パック8)からの応答パルスを受信するまでが、1回のデータ通信期間となる。なお、データ要求側、返信側ともに、パルス或いはコマンド等の信号を送信した後、規定時間経過後も送信先からの応答・返信がない場合は、通信不成立として一旦その実行中の通信処理を中止する。そして、データ要求側からのリセットパルス送信から再びリトライする。ノイズ等によってデータエラーが発生した場合も、上記同様に通信不成立とし、はじめから(リセットパルス送信から)リトライする。
次に、ドライバドリル1の本体の内部構成について、図9に基づいて説明する。ドライバドリル1の本体内部には、駆動モータ60を駆動制御するためのモータコントローラ50が設けられている。図9は、ドライバドリル1本体内のモータコントローラ50の電気的構成を表す説明図である。モータコントローラ50は、図9に示すように、正極端子51と、負極端子52を備える。なお、以下の説明において、このモータコントローラ50の正極端子51及び負極端子52をまとめて「ドライバドリル1本体の給電端子」ともいう。
ドライバドリル1の使用時に電池パック8をドライバドリル1本体に装着すると、ドライバドリル1本体の給電端子と電池パック8の給電端子が接続される。即ち、モータコントローラ50の正極端子51と電池パック8の正極端子11が電気的且つ機械的に接続されると共に、モータコントローラ50の負極端子52と電池パック8の負極端子12も電気的且つ機械的に接続される。
ドライバドリル1本体には、既述の通り、ドリルチャック4を回転駆動させる駆動力を発生する駆動モータ60が設けられている。この駆動モータ60は、ブラシ付きDCモータである。この駆動モータ60は、一端がトリガスイッチ6を介して正極端子51へ接続され、他端が駆動トランジスタ58を介して負極端子52(グランドライン)へ接続されている。なお、本実施形態の駆動トランジスタ58は、NチャネルMOSFETである。これにより、電池パック8が装着された状態においてトリガスイッチ6がオンされると共に駆動トランジスタ58がオンされると、電池パック8からドライバドリル1本体に電力が供給されて駆動モータ60に電流が流れ、ドライバドリル1が動作する。
トリガスイッチ6は、より詳しくは、ドライバドリル1本体の使用者が直接操作する引金62と、この引金62の引きしろに応じた信号であって駆動モータ60の回転数を設定するための回転数設定信号を出力するモータ回転数設定部63とを備えている。モータ回転数設定部63からの回転数設定信号は、マイコン56に入力される。
駆動トランジスタ58は、モータ駆動回路59によりオン・オフ駆動される。より詳しくは、マイコン56が、モータ回転数設定部63からの回転数設定信号に基づき、駆動モータ60を制御するための指令をモータ駆動回路59へ出力する。そして、モータ駆動回路59が、このマイコン56からの指令に応じたデューティ比にて駆動トランジスタ58をオン・オフさせる。これにより、駆動モータ60には引金62の引きしろに応じた電流が流れ、引きしろに応じた回転数・トルクで駆動モータ60が回転することになる。
なお、駆動モータ60と並列に、この駆動モータ60への通電方向とは逆方向にダイオード61が接続されている。このダイオード61は、駆動トランジスタ58のオフ時に駆動モータ60の電流を還流させるためのものである。
さらに、このドライバドリル1本体のモータコントローラ50にも、上述した電池パック8や充電器20と同様、データ受送信回路53が設けられている。このデータ受送信回路53は、ドライバドリル1本体から電池パック8へデータ(情報)を送信すると共に電池パック8から送信されてきたデータ(情報)を受信・処理するためのものであり、ハードウェア的には電池パック8内のデータ受送信回路13と基本的に同じ構成である。
即ち、ドライバドリル1本体のモータコントローラ50が備えるデータ受送信回路53は、電池パック8が備えるデータ受送信回路13と同様、データ送信回路54と、データ受信回路55と、マイコン56とを備えている。
データ送信回路54は、ドライバドリル1本体から電池パック8へ各種データを送信するための回路である。送信されるデータは、上述した充電器20からの送信データと同様、電池パック8へデータ送信を要求する際に送信するリセットパルスやデータ要求コマンドなどが主なものである。
データ受信回路55は、電池パック8から送信された各種データを受信するための回路である。
マイコン56は、CPU、ROM、RAM、I/O、EEPROM等を備えた周知の構成のものであり、ドライバドリル1本体から電池パック8へのデータ送信及び電池パック8からドライバドリル1本体へのデータ受信を制御する。即ち、マイコン56は、データ送信時には、送信すべきデータに応じてデータ送信回路54を動作させる。また、データ受信時には、データ受信回路55にて受信されたデータに基づく各種処理を実行する。なお、電池パック8と同様、このドライバドリル1本体にも、マイコン56の動作に必要な所定の電源電圧Vccを生成する電源回路(図示略)が内蔵されている。マイコン56は、この電源回路からの電源電圧Vccの供給を受けて動作する。
マイコン56は、データ送信回路54、データ受信回路55の制御を行うほか、ドライバドリル1本体が備えるその他の各種機能の制御も実行する。即ち、上述したように、ドライバドリル1本体の基本的機能である駆動モータ60の駆動・制御なども行う。
なお、ドライバドリル1本体のモータコントローラ50に設けられたデータ送信回路54も、図5で説明した電池パック8内のデータ送信回路14と全く同じ構成であり、全く同じようにしてデータ送信を行う。つまり、ドライバドリル1の本体に電池パック8が装着されているときに、ドライバドリル1の本体から電池パック8へデータ送信を行う際は、ドライバドリル1本体内のデータ送信回路54が正極端子51と負極端子52の間を導通・遮断することにより、電池パック8内の組電池10の電圧を変化させる。また、ドライバドリル1の本体に設けられたデータ受信回路55についても、図5で説明した充電器20内のデータ受信回路35と全く同じ構成であり、全く同じようにしてデータ受信を行う。そのため、データ送信回路54及びデータ受信回路55の詳細説明は省略する。
但し、ドライバドリル1が使用者によって使用されている期間は、駆動トランジスタ58が高速スイッチングされることにより駆動モータ60の通電が制御されるため、電池パック8の給電端子電圧(つまり組電池10の電圧)は大きく変動する。そのため、ドライバドリル1の使用(駆動モータ60への通電)による電圧変動とデータ送信回路14,54の動作による電圧変動とが確実に切り分けられるよう、データ受信回路15,55内の各部(データ検出回路及びローパスフィルタ)を設計する必要がある。或いは、駆動モータ60の回転中は通信を行わない又は中断するよう設計する必要がある。
また、ドライバドリル1本体に電池パック8が装着されたときも、相互間でデータ通信処理が開始されるが、その通信シーケンスは、図7及び図8に示した充電器20と電池パック8との通信シーケンスと同様である。
以上詳述したように、本実施形態では、電池パック8と、この電池パック8内の組電池10を充電する充電器20と、電池パック8が装着されることでこの電池パック8からの電力供給を受けて動作するドライバドリル1とが、いずれも、データ送信回路及びデータ受信回路を備えている。
そして、データ送信回路は、組電池10の内部に含まれるインダクタンス成分L1を利用してデータ送信を行う。即ち、図5で説明したように、導通トランジスタQ1をオンさせることにより組電池1の正極と負極の間を導通させ、正極から電流抑制コンデンサC01及び導通トランジスタQ1を介して電流を流すことにより、組電池10に、その電流変化に応じた電圧変化を生じさせる。より具体的には、図6で説明したように、導通トランジスタQ1をオフ→オン→オフさせるという一連の動作(電圧変化動作)をデータの種類に応じて所定回数・所定時間間隔で行うことで、所望のデータを送信できる。
データ受信回路は、データ送信回路から送信されたデータ(つまり電圧変化)を検出し、波形整形してマイコンへ出力する。既述の図8は、その波形整形後の波形の一例である。
従って、本実施形態によれば、電池パック8、充電器20、ドライバドリル1がそれぞれ備えるデータ送信回路14,34,54がデータ送信をする際、上記のように組電池10に含まれるインダクタンス成分L1を利用して組電池10の正極・負極間(電池パック8の正極端子11と負極端子12の間)に電圧変化を生じさせることによりデータ送信を行い、データ受信回路はその電圧変化を検出することによりデータ受信を行う。そのため、電池パック8、充電器20、ドライバドリル1のいずれも、組電池10の正極及び負極に接続する端子(電池パック8の給電端子、充電器20の充電端子、ドライバドリル1本体の給電端子)があれば十分であり、別途通信専用の端子を設ける必要がない。
しかも、組電池10に電圧変化を生じさせるためのデータ送信回路14,34,54としては、電圧変化を生じさせるという目的だけを考えれば、組電池10の正極・負極間を導通・遮断する導通トランジスタQ1さえ備えればよい。ただ、導通トランジスタQ1だけだと、この導通トランジスタQ1のオン期間中は常時大電流が流れてしまう。そのため、本実施形態では、導通トランジスタQ1と直列に電流抑制コンデンサC01を接続するようにしている。この電流抑制コンデンサC01により、導通トランジスタQ1のオン直後には瞬間的に大きい電流が流れて組電池10の電圧が十分に変化し、その後はその電流抑制コンデンサC01が充電されることによって通電電流がほぼ0(放電抵抗R01を介してわずかに流れる)となる。
このように、データ送信回路14がごく簡易的な構成でありながら、組電池10の正極・負極間が短絡される(或いは短絡時間が必要以上に長くなる)のを防止でき、しかも組電池10の電圧を十分に変化させることができ、結果、データ通信を確実に行うことができる。
データ受信回路についても、図5で説明したように、微分回路(ハイパスフィルタ)として構成されたデータ検出回路41によって組電池10の電圧変化を検出するようにしているのに加え、その検出信号をさらにローパスフィルタ42を介して波形整形回路43へ入力するようにしている。そのため、トータルとして所望の電圧変化(データ送信回路14の動作により生じた電圧変化)のみを確実に抽出することができ、信頼性の高いデータ通信が可能となる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、組電池10は本発明の電池に相当し、導通トランジスタQ1は本発明のスイッチング素子に相当し、マイコン16,36,56はいずれも本発明のスイッチング制御手段に相当し、電流抑制コンデンサC01は本発明の電流抑制手段に相当し、放電抵抗R01は本発明の抵抗に相当し、データ検出回路41は本発明の電圧変化検出手段に相当し、充電器20は本発明の充電装置に相当し、ドライバドリル1は本発明の電動工具に相当する。また、データ検出回路41及びローパスフィルタ42により本発明のフィルタ手段が構成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、データ送信回路14,34,54を構成する導通トランジスタQ1(図5参照)としてバイポーラトランジスタを用いたが、これに代えてMOSFETを用いても良い。
また、同じくデータ送信回路14,34,54を構成する電流抑制コンデンサC01についても、コンデンサではなく抵抗を用いても良い。要するに、図5に示したデータ送信回路14から電流抑制コンデンサC01及び放電抵抗R01を取り除き、代わりに所定抵抗値(放電抵抗R01の抵抗値よりも小さい値)の抵抗を接続し、これを電流抑制手段として機能させるのである。このようにコンデンサの代わりに抵抗を用いても、導通トランジスタQ1がオンされた瞬間は組電池10の電圧が変化するため、データ通信が可能である。但し、コンデンサを用いる場合に比べ、導通トランジスタQ1がオンされた瞬間の電流が小さくなるため組電池10の電圧変化量が小さくなり、しかも、導通期間中は常時所定の電流が流れ続けて電力の無駄が生じる。そのため、上記実施形態のように電流抑制コンデンサC01を用いるのが好ましい。
また、上記実施形態では、電池パック8、充電器20、ドライバドリル1本体のいずれもデータ送信回路とデータ受信回路の双方を備えたものとして説明したが、これはあくまでも一例であり、データ送信回路又はデータ受信回路のいずれか一方のみを備えて片方向通信を行うような構成であってもよい。
更に、上記実施形態では、組電池10を構成する二次電池がリチウムイオン二次電池であったが、例えば、組電池10がリチウムポリマ二次電池やニッケル水素二次電池などといった他の種類の二次電池によって構成されている場合、さらには一次電池で構成されている場合であっても、上記同様、本発明を適用可能である。ただし、一次電池の場合は、通常、充電は行われないため、電池パック8とドライバドリル1本体との組み合わせとなる。
つまり、どのような電池であれ、その物理的構成上、わずかではあっても内部にインダクタンス成分が含まれている。そのため、その内部インダクタンス成分に起因した電圧変化を生じさせると共にその電圧変化を検出することができる限り、あらゆる種類の電池に対して本発明を適用できる。
なお、電池の種類によっては、内部インダクタンス成分が小さくて通信に必要十分な大きさの電圧変化が得られないことも考えられる。そのような場合は、例えば、微小な電圧変化を増幅する回路をデータ受信回路側に設けてもよい。また例えば、組電池10と直列に別途コイルを接続し、このコイルの性質を利用して十分な大きさの電圧変化を生じさせるようにしてもよい。つまり、電池内部に含まれるインダクタンス成分だけでは不足する分を、別途コイルを接続することで補うのである。
但し、電池パック8から電力供給を受けて動作する機器側からみれば、電源側にコイルが接続されている状態というのはあまり好ましくはない。そのため、可能な限り、別途コイルを接続することなく純粋に電池内部のインダクタンス成分のみを利用して電圧変化を生じさせるようにするのが好ましい。
また、上記実施形態では、データ受信回路15,35,55が、データ検出回路41及びローパスフィルタ42によって、給電端子間(或いは充電端子間)の電圧変化のうちデータ送信回路14,34,55の動作によって生じた電圧変化のみを抽出(フィルタリング)するようにしたが、これらデータ検出回路41及びローパスフィルタ42によるフィルタリングに代えて(或いはこれに加えて)、波形整形回路43からの出力信号に対してマイコンが所定のフィルタプログラムを実行することによって所望のデータを抽出するようにしてもよい。
更に、上記実施形態の組電池10は、電池セルを複数(4つ)直列接続したものとして説明したが、これもあくまでも一例であって、4つに限らないのはもちろん、電池セル一つで所望の電圧をとり出せるのであれば一つの電池セルのみで電池パック8を構成してもよい。
また、上記実施形態では、電池パック8からの電力供給を受けて動作する機器としてドライバドリル1を例に挙げて説明したが、ドライバドリル1はあくまでも一例であり、例えばインパクトレンチ、インパクトドライバ、ハンマドリル、ピンタッカ、バッテリライト、充電式蛍光灯、充電式ラジオなどの、電池パックからの電力供給を受けて動作する機器、あるいは、バッテリチェッカのように電池パック内の電池電圧その他各種情報を取得するよう構成された機器など、電池パックを接続して使用するあらゆる機器に対して本発明を適用できる。
本発明を適用したドライバドリルの側面図である。 ドライバドリルの本体から電池パックを離脱させた様子を示す側面図である。 電池パックの電気的構成を表す説明図である。 充電器の電気的構成を表す説明図である。 データ送信回路とデータ受信回路を表す電気回路図である。 データ送信回路とデータ受信回路の動作を説明するための説明図である。 充電器と電池パックとの間の通信処理を表すシーケンス図である。 図7の通信処理における、電池パック及び充電器の各データ受信回路からの出力波形を示す説明図である。 ドライバドリル本体内のモータコントローラの電気的構成を表す説明図である。
1…ドライバドリル、6…トリガスイッチ、7…電池パック装着部、8…電池パック、10…組電池、11,21,51…正極端子、12,22,52…負極端子、13,33,53…データ受送信回路、14,34,54…データ送信回路、15,35,55…データ受信回路、16,36,56…マイコン、20…充電器、23…整流回路、24…スイッチング電源制御回路、25…トランス、26…一次巻線、27…二次巻線、28…充電許可/停止回路、29…CC/CV制御部、31…商用交流電源、41…データ検出回路、42…ローパスフィルタ、43…波形整形回路、44…コンパレータ、45…Dラッチ、58…駆動トランジスタ、59…モータ駆動回路、60…駆動モータ、62…引金、63…モータ回転数設定部、C01…電流抑制コンデンサ、L1…インダクタンス成分、Q1…導通トランジスタ、R01…放電抵抗、C11,C12…コンデンサ、R11,R12…抵抗

Claims (12)

  1. 電池を有すると共に、該電池の正極と接続された電池側正極端子および該電池の負極と接続された電池側負極端子を有する電池パックと、
    前記電池パックを着脱可能であって、前記電池パックが装着されたときにその電池パックの前記電池側正極端子と接続される機器側正極端子及び前記電池パックが装着されたときにその電池パックの前記電池側負極端子と接続される機器側負極端子を有し、前記電池パックが装着されることにより、互いに接続された前記各正極端子及び前記各負極端子を介して、前記電池から電力供給を受けて動作する又は該電池へ充電用の電力供給を行う電池パック接続機器と、
    を備え、
    前記各正極端子及び前記各負極端子を介して情報を送信するために前記電池パック及び前記電池パック接続機器の少なくとも一方に設けられ、前記電池パックが前記電池パック接続機器に装着されているときに、前記電池パックに設けられている場合には送信すべき情報に応じたタイミングで前記電池の正極と負極の間を導通・遮断することにより該電池の電圧を変化させる電圧変化動作を行うことによって、前記電池パック接続機器に設けられている場合には送信すべき情報に応じたタイミングで前記機器側正極端子と前記機器側負極端子の間を導通・遮断することにより前記電池パック内の前記電池の電圧を変化させる電圧変化動作を行うことによって、該各正極端子及び該各負極端子を介して当該一方とは異なる他方へ前記情報の送信を行う送信手段と、
    前記送信手段によって送信された前記情報を受信するために、前記電池パック及び前記電池パック接続機器のうち該送信手段が設けられた一方とは異なる他方に設けられ、前記電池パックが前記電池パック接続機器に装着されているときに、前記送信手段の前記電圧変化動作により生じた前記電池の電圧変化を検出し、該検出した電圧変化に基づいて前記送信手段からの前記情報を受信する受信手段と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  2. 請求項1記載の通信システムであって、
    前記送信手段は、
    該送信手段が前記電池パックに設けられている場合には前記電池の正極と負極の間を導通・遮断するために該正極と負極の間に設けられ、該送信手段が前記電池パック接続機器に設けられている場合には前記機器側正極端子と前記機器側負極端子の間を導通・遮断するために該機器側正極端子と該機器側負極端子の間に設けられた、スイッチング素子と、
    前記送信すべき情報に応じたタイミングで前記スイッチング素子をオン・オフすることにより前記電圧変化動作を行うスイッチング制御手段と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  3. 請求項2記載の通信システムであって、
    前記送信手段は、
    該送信手段が前記電池パックに設けられている場合には前記電池の正極から前記スイッチング素子を経て負極に至る通電経路において該スイッチング素子と直列に設けられ、該送信手段が前記電池パック接続機器に設けられている場合には前記機器側正極端子から前記スイッチング素子を経て前記機器側負極端子に至る通電経路において該スイッチング素子と直列に設けられ、該スイッチング素子のオン時に該通電経路を流れる電流を抑制するための電流抑制手段を備える
    ことを特徴とする通信システム。
  4. 請求項3記載の通信システムであって、
    前記電流抑制手段はコンデンサである
    ことを特徴とする通信システム。
  5. 請求項4記載の通信システムであって、
    前記コンデンサと並列に抵抗が接続されている
    ことを特徴とする通信システム。
  6. 請求項1〜請求項いずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記受信手段は、
    該受信手段が前記電池パックに設けられている場合には前記電池の電圧変化を検出するための、該受信手段が前記電池パック接続機器に設けられている場合には前記機器側正極端子と前記機器側負極端子の間の電圧変化を検出することによって前記電池の電圧変化を検出するための、電圧変化検出手段と、
    前記電圧変化検出手段により検出された電圧変化のうち、前記送信手段の前記電圧変化動作によって生じる、予め設定された周波数帯域の電圧変化を抽出するフィルタ手段と、
    を備え、前記フィルタ手段により抽出された電圧変化に基づいて前記情報を取得する
    ことを特徴とする通信システム。
  7. 請求項1〜請求項いずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記電池は、リチウムイオン二次電池である
    ことを特徴とする通信システム。
  8. 請求項1〜請求項いずれか一項に記載の通信システムであって、
    前記送信手段及び前記受信手段は、前記電池パック及び前記電池パック接続機器の双方に設けられ、
    前記電池パックに設けられた前記受信手段は、前記電池パック接続機器に設けられた前記送信手段から送信された情報を取得し、前記電池パック接続機器に設けられた前記受信手段は、前記電池パックに設けられた前記送信手段から送信された情報を取得する
    ことを特徴とする通信システム。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の通信システムを構成する電池パック。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の通信システムを構成する電池パック接続機器。
  11. 請求項10記載の電池パック接続機器であって、
    当該電池パック接続機器は、前記電池パックが装着されたときに該電池パックが備える前記電池への電力供給を行って該電池を充電する充電装置である
    ことを特徴とする電池パック接続機器。
  12. 請求項10記載の電池パック接続機器であって、
    当該電池パック接続機器は、前記電池パックが装着されたときに該電池パックが備える前記電池からの電力供給を受けて駆動する電動工具である
    ことを特徴とする電池パック接続機器。
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