JP2014235839A - バッテリパック及び複数バッテリ接続器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のバッテリパックを装着可能な各種の接続器具及び1つのバッテリパックを装着可能な各種の接続器具の双方に装着可能なバッテリパックにおいて、当該バッテリパックに異常が生じた場合に、その異常発生の原因を特定しやすくなるようにする。【解決手段】バッテリパック11(又は12)は、複数のバッテリパックを装着可能な複数バッテリ接続器具、及び1つのバッテリパックを装着可能な単数バッテリ接続器具の双方に装着可能である。バッテリパック11は、複数バッテリ接続器具の器具本体10に装着された場合、その装着されたことを直接又は間接に示す装着情報を取得して記憶部37に記憶する。【選択図】図2
Description
本発明は、バッテリパック、及びこのバッテリパックを複数装着可能な複数バッテリ接続器具に関する。
下記特許文献1に開示された電動工具は、当該電動工具の本体に2つのバッテリパックを装着可能に構成されている。この電動工具では、当該電動工具の本体に装着された2つのバッテリパックが直列接続されることによって、当該電動工具を適切に駆動するのに必要な電圧を得ている。
この電動工具に装着可能なバッテリパックは、この電動工具だけでなく他の電動工具にも装着可能である。例えば、1つのバッテリパックを装着可能な電動工具に対しても、上記バッテリパックを装着可能である。
このように、バッテリパックとして、複数のバッテリパックを装着可能な電動工具、及び1つのバッテリパックを装着可能な電動工具の双方に装着して駆動させることが可能なバッテリパックが提供されている。
電動工具等に装着されて使用されるバッテリパックは、繰り返し充電可能な二次電池を備えたものが一般的である。このようなバッテリパックは、例えば下記特許文献2に開示された充電装置によって充電することができる。
複数のバッテリパックを装着可能な電動工具おいては、複数のバッテリパックを装着して使用した場合、電動工具内の何らかの異常によって、バッテリパックが過放電劣化するなど、バッテリパックに異常が生じるおそれがある。或いは、同時に装着されている複数のバッテリパックのうち一方のバッテリパック内の何らかの異常によって他方のバッテリパックに異常が生じるおそれもある。
いずれの場合も、バッテリパックを調べることによってバッテリパックに異常が発生していることやどのような種類の異常が発生しているかなどについてはある程度推定することはできる。しかし、なぜ異常が発生したのかという、異常発生の原因までは特定することは困難である。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、複数のバッテリパックを装着可能な各種の接続器具及び1つのバッテリパックを装着可能な各種の接続器具の双方に装着可能なバッテリパックにおいて、当該バッテリパックに異常が生じた場合に、その異常発生の原因を特定しやすくなるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた、本発明の第1局面におけるバッテリパックは、複数バッテリ接続器具及び単数バッテリ接続器具の双方に装着可能である。複数バッテリ接続器具は、複数のバッテリパックを装着可能であって、それら複数のバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能である。単数バッテリ接続器具は、1つのバッテリパックを装着可能であって、その1つのバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能である。
このように複数バッテリ接続器具及び単数バッテリ接続器具の双方に装着可能なバッテリパックは、記憶部と、情報取得部と、記憶制御部とを備えている。記憶部は、情報を記憶可能である。情報取得部は、当該バッテリパックが複数バッテリ接続器具に装着された場合に、その複数バッテリ接続器具に装着されたことを直接又は間接に示す装着情報を取得する。記憶制御部は、情報取得部により取得された装着情報を記憶部に記憶する。
このように構成されたバッテリパックでは、バッテリパックが複数バッテリ接続機器に装着された場合、その旨を示す装着情報が記憶部に記憶される。そのため、バッテリパックに異常が発生した場合、例えば、記憶部に記憶されている装着情報の有無を確認したり、装着情報が記憶されている場合にその内容を確認したりすることで、バッテリパックの異常の原因が特定しやすくなる。
バッテリパックは、他バッテリ装着検出部を備えるようにしてもよい。この他バッテリ装着検出部は、複数バッテリ接続器具に、当該バッテリパック、及び当該バッテリパック以外の他のバッテリパックが装着された場合に、その装着されたことを検出する。このようにバッテリパックが他バッテリ装着検出部を備えている場合、記憶制御部は、次のタイミングで装着情報を記憶部に記憶するようにしてもよい。即ち、記憶制御部は、当該バッテリパックが複数バッテリ接続器具に装着された場合、他バッテリ装着検出部により他のバッテリパックの装着が検出された後に、装着情報を記憶部に記憶するようにしてもよい。
複数バッテリ接続器具への装着に起因するバッテリパックの異常は、単にそのバッテリパックのみが複数バッテリ接続器具に装着された状態でも発生する可能性はあるが、他のバッテリパックも同時に接続されている状態の方が異常発生の可能性が高い。
そこで、他のバッテリパックが装着された後に装着情報を記憶するようにすることで、装着情報の無駄な記憶処理を抑制し、装着情報を効率的に記憶させることができる。
複数バッテリ接続器具に装着されたバッテリパックから電力供給を受けて動作する負荷が複数バッテリ接続器具又は負荷搭載器具に搭載されている場合であって、その搭載されている器具に、複数バッテリ接続器具に装着されたバッテリパックから負荷への通電・非通電を切り替えるための操作スイッチが設けられている場合は、バッテリパックは次のように構成してもよい。なお、負荷搭載器具は、複数バッテリ接続器具に接続されてその複数バッテリ接続器具から電力を受電可能な器具である。
複数バッテリ接続器具に装着されたバッテリパックから電力供給を受けて動作する負荷が複数バッテリ接続器具又は負荷搭載器具に搭載されている場合であって、その搭載されている器具に、複数バッテリ接続器具に装着されたバッテリパックから負荷への通電・非通電を切り替えるための操作スイッチが設けられている場合は、バッテリパックは次のように構成してもよい。なお、負荷搭載器具は、複数バッテリ接続器具に接続されてその複数バッテリ接続器具から電力を受電可能な器具である。
即ち、バッテリパックは、複数バッテリ接続器具に装着されている場合であって且つ操作スイッチが操作された場合にその操作されたことを検出する操作検出部を備えるようにしてもよい。記憶制御部は、当該バッテリパックが複数バッテリ接続器具に装着された場合、操作検出部により操作スイッチの操作が検出された後に、装着情報を記憶部に記憶するようにしてもよい。
複数バッテリ接続器具への装着に起因するバッテリパックの異常は、単にバッテリパックが複数バッテリ接続器具に装着されただけであって負荷への通電は行われていない状態でも発生する可能性はある。しかし、装着されているバッテリパックから実際に負荷への通電が行われることによって異常が発生する可能性の方がより高いことが予想される。
そこで、操作スイッチが操作された後(つまりバッテリパックから負荷への通電が開始された後)に装着情報を記憶部に記憶することで、異常発生の可能性が高いタイミングで装着情報を確実に記憶させることができる。
複数バッテリ接続器具が、装着された複数のバッテリパックを所定の接続方法で電気的に接続してその接続された複数のバッテリパックから負荷へ電力を供給可能に構成されている場合、情報取得部は、装着情報としてバッテリ接続方法情報を取得してもよい。バッテリ接続方法情報とは、複数バッテリ接続器具における複数のバッテリパックの接続方法を示す情報である。
複数バッテリ接続器具内における複数のバッテリパックの電気的接続方法によって、発生する可能性の高い異常の種類が異なることも予想される。そこで、装着情報としてバッテリ接続方法情報を取得するようにすれば、異常が発生した場合、その取得したバッテリ接続方法情報に基づいて、異常の発生原因を特定しやすくなる。
情報取得部は、装着情報として、当該バッテリパックが装着されている複数バッテリ接続器具を特定可能な所定の器具固有情報を取得するようにしてもよい。実際に装着された複数バッテリ接続器具の器具固有情報を記憶しておけば、バッテリパックに異常が生じた場合、その器具固有情報に基づいてその複数バッテリ接続器具を特定できる。そのため、例えばその特定した複数バッテリ接続器具の諸特性を調べたり、実際にその複数バッテリ接続器具の状態を検証したりすることができ、これにより異常の発生原因を特定しやすくなる。
バッテリパックは、当該バッテリパック内における所定の異常を検出する異常検出部を備えるようにしてもよい。その場合、情報取得部は、異常検出部により異常が検出された場合、装着情報を取得するようにしてもよい。さらに、記憶制御部は、異常検出部により異常が検出された場合、その検出された異常を示す情報を、その検出後に情報取得部が取得した装着情報と共に記憶部に記憶するようにしてもよい。
バッテリパックが正常な状態のときの装着情報よりも、バッテリパックに実際に異常が発生した後(好ましくは直後)の装着情報の方が、異常の原因を特定できる可能性が高いことが予想される。そこで、バッテリパックに異常が発生した場合、その異常発生後に装着情報を取得して記憶部に記憶させることで、異常の発生原因がより特定しやすくなる。
バッテリパックの異常の原因としては、自身以外に同時に装着されている他のバッテリパックの影響も考えられる。つまり、同時に装着されている他のバッテリパックの影響を受けて自身が異常状態となる可能性がある。
そこで、情報取得部は、装着情報として、当該バッテリパックと共に複数バッテリ接続器具に装着されている他のバッテリパックを特定可能な所定の他バッテリ固有情報を取得するようにしてもよい。バッテリパックに異常が発生した場合に、記憶部に他バッテリ固有情報が記憶されていれば、その他バッテリ固有情報に基づいて、過去に自身と共に同時に装着された他のバッテリパックを特定できる。そのため、例えばその特定した他のバッテリパックの諸特性を調べたり、実際にそのバッテリパックの状態を検証したりすることができ、これにより異常の発生原因を特定しやすくなる。
バッテリパックは、接続端子と、情報出力部とを備えるようにしてもよい。接続端子は、当該バッテリパックを外部機器に接続可能な端子である。情報出力部は、記憶部に記憶されている装着情報を接続端子から外部機器へ出力する。
このように、接続端子及び情報出力部を備えていることで、記憶部に記憶されている装着情報を外部機器に出力することができ、外部機器においてその装着情報を解析することができる。そのため、異常発生の原因を特定できる可能性がより高まる。
本発明の第2局面における複数バッテリ接続器具は、複数のバッテリパックを装着可能であってそれら複数のバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能な器具である。この複数バッテリ接続器具は、装着情報送信部を備えている。装着情報送信部は、当該複数バッテリ接続器具に装着されているバッテリパックに対し、そのバッテリパックが当該複数バッテリ接続器具に装着されたことを直接又は間接的に示す装着情報を送信する。
このように構成された複数バッテリ接続器具は、装着されているバッテリパックに対して装着情報を提供する。そのため、装着されたバッテリパックに異常が生じた場合に、その異常の原因を特定させやすくすることができる。即ち、バッテリパックの使用者等は、複数バッテリ接続器具から提供された装着情報を利用することで、バッテリパックの異常の原因を特定しやすくなる。
複数バッテリ接続器具は、装着されているバッテリパックからそのバッテリパックを特定可能なバッテリ固有情報を取得するバッテリ固有情報取得部を備えるようにしてもよい。その場合、装着情報送信部は、当該複数バッテリ接続器具に複数のバッテリパックが装着されている場合、装着情報の送信対象のバッテリパックに対し、装着情報として、少なくとも、送信対象のバッテリパック以外の他のバッテリパックのバッテリ固有情報を送信するようにしてもよい。
このように構成された複数バッテリ接続器具は、装着されているバッテリパックに対し、装着情報として、他のバッテリパックの固有情報を提供する。そのため、装着されたバッテリパックに異常が生じた場合に、その異常の原因を特定させやすくすることができる。即ち、バッテリパックの使用者等は、複数バッテリ接続器具から提供された他のバッテリパックのバッテリ固有情報を利用することで、当該バッテリパックの異常の原因を特定しやすくなる。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採り得る。例えば、下記の実施形態の構成の一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えたり、他の実施形態の構成に対して付加、置換等したり、課題を解決できる限りにおいて省略したりしてもよい。また、下記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。
[第1実施形態]
(1)複数バッテリ接続器具1の全体構成
図1に示すように、複数バッテリ接続器具(以下「接続器具」と略称する)1は、電動作業機として構成され、より具体的には、草や小径木を刈り払ういわゆる刈払機として構成されている。
(1)複数バッテリ接続器具1の全体構成
図1に示すように、複数バッテリ接続器具(以下「接続器具」と略称する)1は、電動作業機として構成され、より具体的には、草や小径木を刈り払ういわゆる刈払機として構成されている。
接続器具1の器具本体10は、モータユニット2と、モータユニット2の一端に連結されたシャフトパイプ3とを備えている。
モータユニット2は、当該モータユニット2の内部に後述のモータ14(図2参照)及びこれを制御するための制御回路を収納している。本実施形態のモータ14は、ブラシ付きDC(直流)モータである。
モータユニット2は、当該モータユニット2の内部に後述のモータ14(図2参照)及びこれを制御するための制御回路を収納している。本実施形態のモータ14は、ブラシ付きDC(直流)モータである。
モータユニット2は、当該モータユニット2の他端に、第1バッテリパック11及び第2バッテリパック12の2つのバッテリパックを離脱可能に装着するバッテリ装着部13が設けられている。より具体的には、バッテリ装着部13は、当該バッテリ装着部13上で各バッテリパック11,12をそれぞれ図中矢印に示す方向にスライドさせることによって、各バッテリパック11,12をそれぞれ個別に着脱可能に構成されている。
シャフトパイプ3は、中空棒状に形成されている。シャフトパイプ3における、モータユニット2とは反対側の端部には、カッター4を離脱可能に装着するカッター装着部5が設けられている。カッター4は、全体として略円板状であって、周縁に複数の刃が設けられている。
シャフトパイプ3の軸方向における中間位置近傍には、ハンドル6が設けられている。このハンドル6には、接続器具1の使用者が右手で把持するための右手グリップ7と、使用者が左手で把持するための左手グリップ8とが設けられている。そして、右手グリップ7には、使用者がカッター4の回転を操作するためのトリガスイッチ9が設けられている。
シャフトパイプ3の内部には、図示しない駆動力伝達軸(以下、伝達軸と略称する)が収容されている。伝達軸の一端は、モータユニット2に収納された後述のモータ14のロータに連結されている。伝達軸の他端は、カッター装着部5に設けられた図示しない複数のギアを介してカッター4に連結されている。このため、モータ14の回転駆動力は、伝達軸と複数のギアとを介してカッター4に伝達される。
(2)接続器具1の電気的構成
接続器具1は、図2に示すような回路構成を備えている。図2には、各バッテリパック11,12の内部回路と、器具本体10の内部回路とが示されている。
接続器具1は、図2に示すような回路構成を備えている。図2には、各バッテリパック11,12の内部回路と、器具本体10の内部回路とが示されている。
(2−1)バッテリパック11,12の電気的構成
第1バッテリパック11は、直列接続された複数(本実施形態では5つ)のセル21,22,23,24,25からなるバッテリ20を備えている。第2バッテリパック12も、直列接続された複数(本実施形態では5つ)のセル41,42,43,44,45からなるバッテリ40を備えている。本実施形態における各セル21〜25,41〜45はいずれも、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)セルとして構成されている。各セル21〜25,41〜45の定格電圧はいずれも同じである。つまり、各バッテリパック11,12の各バッテリ20,40は同じ定格電圧のバッテリである。
第1バッテリパック11は、直列接続された複数(本実施形態では5つ)のセル21,22,23,24,25からなるバッテリ20を備えている。第2バッテリパック12も、直列接続された複数(本実施形態では5つ)のセル41,42,43,44,45からなるバッテリ40を備えている。本実施形態における各セル21〜25,41〜45はいずれも、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)セルとして構成されている。各セル21〜25,41〜45の定格電圧はいずれも同じである。つまり、各バッテリパック11,12の各バッテリ20,40は同じ定格電圧のバッテリである。
第1バッテリパック11において、バッテリ20の正極は正極端子31に接続され、バッテリ20の負極は負極端子32に接続されている。これら正極端子31及び負極端子32は、第1バッテリパック11が器具本体10に装着されると、それぞれ器具本体10側の第1正極端子71及び第1負極端子72と接続される。
第2バッテリパック12において、バッテリ40の正極は正極端子51に接続され、バッテリ40の負極は負極端子52に接続されている。これら正極端子51及び負極端子52は、第2バッテリパック12が器具本体10に装着されると、それぞれ器具本体10側の第2正極端子76及び第2負極端子77と接続される。
第1バッテリパック11は、当該第1バッテリパック11内のバッテリ20の温度を検出するためのサーミスタ29を備えている。このサーミスタ29は、第1バッテリパック11内において、バッテリ20の近傍に設けられている。 第2バッテリパック12も、当該第2バッテリパック12内のバッテリ40の温度を検出するためのサーミスタ49を備えている。このサーミスタ49は、第2バッテリパック12内において、バッテリ40の近傍に設けられている。
第1バッテリパック11は、バッテリ20の状態をモニタして各種処理を行うバッテリ管理ユニット(BMU)26を備えている。BMU26は、CPU36やメモリ37などを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。メモリ37は、ROMやRAM、フラッシュメモリなどの各種記憶媒体を含んでいる。メモリ37には、第1バッテリパック11の固有のID(以下、パックIDと称する)や製品情報などの各種情報が予め記憶されている。パックIDは、第1バッテリパック11の固有の情報であり、このパックIDによって第1バッテリパック11を特定することができる。
BMU26は、バッテリ20の電圧(以下、バッテリ電圧と称する)や各セル21〜25の電圧(以下、セル電圧と称する)、バッテリ20から放電される放電電流、バッテリ20を充電するための充電電流、バッテリ20の温度(以下、バッテリ温度と称する)などの、バッテリ20の各種状態を監視する。
第1バッテリパック11における、負極端子32からバッテリ20の負極の間の通電経路には、この通電経路を流れる電流を検出するための電流検出抵抗30が設けられている。この電流検出抵抗30の一端(負極端子32側)の電圧は、BMU26に入力される。BMU26は、電流検出抵抗30の一端の電圧に基づいて、上記放電電流や充電電流を検出する。BMU26は、バッテリ温度については、サーミスタ29から入力される検出電圧に基づいて検出する。
BMU26は、バッテリ電圧やセル電圧、放電電流、充電電流、バッテリ温度などの各種情報に基づいて、第1バッテリパック11内の異常の有無を判断する。そして、異常が発生した場合、後述する各種処理(図4のS340〜S360参照)を実行すると共に、バッテリ20からの放電を禁止すべき旨を示す放電停止信号DS1を出力する。
BMU26における、放電停止信号DS1の出力端子は、第1トランジスタ27のベースに接続されている。第1トランジスタ27のエミッタは第1グランドライン(第1バッテリパック11のバッテリ20の負極と同電位のグランドライン)に接続され、コレクタは第2トランジスタ28のベースに接続されている。第2トランジスタ28のエミッタはバッテリ20の正極に接続され、コレクタは放電停止信号出力端子33に接続されている。
BMU26は、放電を許可すべき場合は、第1トランジスタ27のベースへの出力をHighレベル(Hレベル)とするが、何らかの異常を検出したこと等により放電を停止すべき場合は、第1トランジスタ27のベースへLowレベル(Lレベル)の放電停止信号DS1を出力する。
このような構成により、バッテリ20からの放電を許可すべき状態であってBMU26から放電停止信号DS1が出力されていない間(つまりHレベル出力の間)は、各トランジスタ27,28がオンし、放電停止信号出力端子33からバッテリ電圧が出力される。この放電停止信号出力端子33から出力されるバッテリ電圧は、器具本体10において第1放電停止信号入力端子73から入力され、制御ユニット(MCU)15に入力される。なお、図2では図示を省略したが、器具本体10内における第1放電停止信号入力端子73とMCU15との間には、実際には、第1バッテリパック11から入力されるバッテリ電圧を所定の低電圧にレベルシフトしてMCU15へ入力させるためのインタフェース回路が設けられている。
第1バッテリパック11において、バッテリ20からの放電を停止すべき状態になってBMU26から放電停止信号DS1が出力されると(つまりLレベル出力になると)、各トランジスタ27,28がオフし、放電停止信号出力端子33からの出力はハイインピーダンス(Hi−Z)となる。このHi−Zレベルの出力信号が、器具本体10側において、放電停止信号AS1としてMCU15へ入力される。
第1バッテリパック11のBMU26は、データ通信端子34を介して器具本体10側のMCU15との間でデータ通信が可能である。BMU26は、必要に応じて、データ通信端子34を介して、第1バッテリパック11に関する情報を器具本体10内のMCU15へ送信したり、器具本体10から各種情報を受信したりすることができる。
第2バッテリパック12も、第1バッテリパック11と同様の構成であり、バッテリ40の状態をモニタして各種処理を行うBMU46や、バッテリ40からの放電の許可又は停止を器具本体10のMCU15へ伝えるための2つのトランジスタ47,48及び放電停止信号出力端子53、BMU46と器具本体10のMCU15との間でデータ通信を行うためのデータ通信端子54、バッテリ40の温度を検出するためのサーミスタ49、バッテリ40の充・放電電流を検出するための電流検出抵抗50などを備えている。
BMU46は、第1バッテリパック11のBMU26と同様、CPU56やメモリ57などを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。そして、メモリ57には、第2バッテリパック12のパックIDや製品情報などの各種情報が予め記憶されている。第2バッテリパック12の構成や機能は第1バッテリパック11と同じであるため、第2バッテリパック12についての詳細説明は省略する。
なお、各バッテリパック11,12は、図1に示した接続器具1(刈払機)以外にも、各種の接続器具に装着して駆動用電源として使用可能である。各種接続器具の中には、バッテリパックを1つだけ装着可能であってその1つのバッテリパックからの電力により動作する単数バッテリ接続器具もある。このような単数バッテリ接続器具に対しても、本発明のバッテリパック11,12を装着して動作させることが可能である。
(2−2)器具本体10の電気的構成
次に、器具本体10内の制御回路について説明する。器具本体10内の制御回路は、MCU15と、電源回路16と、スイッチ(SW)操作検出回路17と、駆動用FET61と、ドライバ18と、電流検出回路19と、差動アンプ62と、分圧器63とを備えている。
次に、器具本体10内の制御回路について説明する。器具本体10内の制御回路は、MCU15と、電源回路16と、スイッチ(SW)操作検出回路17と、駆動用FET61と、ドライバ18と、電流検出回路19と、差動アンプ62と、分圧器63とを備えている。
制御回路においては、第1正極端子71からモータ14を経て第2負極端子77に至る通電経路が形成されている。この通電経路における、第1正極端子71とモータ14の一端との間の通電経路には、この通電経路を導通・遮断するためのメインスイッチ64が設けられている。モータ14の他端から第2負極端子77に至る通電経路には、駆動用FET61及び電流検出回路19がこの順に直列接続されている。
メインスイッチ64は、トリガスイッチ9を構成するものである。即ち、トリガスイッチ9は、より詳しくは、メインスイッチ64と、使用者によるトリガスイッチ9の引き操作量に応じたアナログ電圧である操作量信号Siを生成するためのボリューム(可変抵抗)65とを備える。
使用者がトリガスイッチ9をわずかに引くと、メインスイッチ64がオンし、第1正極端子71とモータ14の一端との間の通電経路が導通する。その状態から使用者がさらにトリガスイッチ9を引くと、その引き操作量に応じた操作量信号SiがMCU15に入力される。なお、トリガスイッチ9がオン(オフ)されたというときは、メインスイッチ64がオン(オフ)されたことを意味する。
第1バッテリパック11の負極端子32に接続される第1負極端子72は、第2バッテリパック12の正極端子51に接続される第2正極端子76と接続されている。つまり、各バッテリパック11,12が器具本体10に装着されると、各バッテリ20,40が直列接続された状態となる。そのため、器具本体10の第1正極端子71と第2負極端子77との間の電圧、即ちモータ14の駆動用として供給される駆動用電圧は、各バッテリ電圧の総和となる。
電源回路16は、降圧レギュレータを有している。電源回路16は、第1正極端子71を介して入力される第1バッテリパック11のバッテリ電圧を所定電圧値の制御電圧Vccに変換して出力する。第1バッテリパック11のバッテリ電圧は、第1正極端子71からダイオード67を介して電源回路16の入力端子に入力される。電源回路16からの制御電圧Vccは、MCU15や差動アンプ62、トリガスイッチ9内のボリューム65などの、制御回路内の各部の動作用電源として用いられる。
電源回路16の入力端子には、ダイオード67のカソードが接続されると共に、別のダイオード68のカソードも接続されている。このダイオード68のアノードは、第1グランドラインに接続されると共にダイオード66のカソードに接続されており、ダイオード66のアノードは第2グランドライン(第2バッテリパック12のバッテリ40の負極と同電位)に接続されている。
このような構成により、器具本体10に第1バッテリパック11だけ装着されると、第1バッテリパック11のバッテリ20のバッテリ電圧がダイオード67を介して電源回路16に供給される。このバッテリ20からのバッテリ電圧により電源回路16が作動し、制御電圧Vccが生成される。器具本体10に第2バッテリパック12だけ装着されると、第2バッテリパック12のバッテリ40のバッテリ電圧が第2正極端子76からダイオード68を介して電源回路16に供給される。このバッテリ40からのバッテリ電圧により電源回路16が作動し、制御電圧Vccが生成される。器具本体10に各バッテリパック11,12の双方が装着されると、双方の直列接続電圧が電源回路16に供給され、制御電圧Vccが生成される。
つまり、2つのバッテリパック11,12のうち少なくとも何れか一方が器具本体10に装着されれば、電源回路16が作動して制御電圧Vccが生成され、これにより、MCU15などの、制御電圧Vccを電源とする各部が動作することができる。
スイッチ操作検出回路17は、トリガスイッチ9のオン・オフ状態を検出してそのオン・オフ状態を示す信号をMCU15へ出力する。電流検出回路19は、モータ14に流れる電流(以下、駆動電流Imと称する)を検出して、その駆動電流Imを示す検出信号をMCU15へ出力する。
差動アンプ62は、第1バッテリパック11のバッテリ20のバッテリ電圧を検出し、そのバッテリ電圧に応じた第1電圧検出信号VB1をMCU15へ出力する。分圧器63は、第2バッテリパック12のバッテリ40のバッテリ電圧を所定の分圧比で分圧し、その分圧値を、バッテリ電圧を示す第2電圧検出信号VB2としてMCU15へ出力する。
MCU15は、各バッテリ20,40が直列接続されてなる電力源からモータ14への放電を制御することによりモータ14の駆動を制御するものである。MCU15は、CPU15aやメモリ15bなどを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。メモリ15bには、接続器具1の固有のID(以下、器具IDと称する)や製品情報などの、接続器具1を示す各種情報が予め記憶されている。製品情報としては、例えば、接続器具1の機種名や、バッテリパックの接続方法(本例では2つのバッテリパックの直列接続)などがある。器具IDは、接続器具1の固有の情報であり、この器具IDによって接続器具1(器具本体10)を特定することができる。
MCU15は、トリガスイッチ9がオフされている間は、駆動用FET61をオフさせることで、モータ14への通電を停止する。一方、トリガスイッチ9がオンされると、MCU15は、駆動用FET61をPWM駆動させることで、各バッテリ20,40からの電力をモータ14に供給し、モータ14を回転駆動させる。
駆動用FET61の制御は、詳しくは、ドライバ18を介して行われる。MCU15は、トリガスイッチ9がオンされたことによりモータ14を駆動させる際は、トリガスイッチ9の引き操作量に応じたduty比のPWM駆動信号Dpをドライバ18へ出力して、引き操作量に応じた電流をモータ14へ通電(放電)させることで、モータ14を駆動(回転)させる。
MCU15は、トリガスイッチ9がオフされたことによりモータ14を停止させる際は、duty比が0のPWM駆動信号Dpをドライバ18へ出力することで、駆動用FET61を完全にオフさせて、モータ14への放電を停止させる。ドライバ18は、MCU15から入力されるPWM駆動信号Dpに基づき、そのデューティ比にて駆動用FET61をPWM駆動する。
MCU15は、第1バッテリパック11から第1放電停止信号入力端子73を介して放電停止信号AS1が入力されるか、又は第2バッテリパック12から第2放電停止信号入力端子78を介して放電停止信号AS2が入力された場合は、駆動用FET61をオフさせて各バッテリパック11,12からモータ14への放電を停止させる。
また、MCU15は、第1データ通信端子74を介して第1バッテリパック11のBMU26とデータ通信可能であり、第2データ通信端子79を介して第2バッテリパック12のBMU46とデータ通信可能である。
(3)器具本体10のMCU15が実行する器具本体通信処理の説明
次に、器具本体10のMCU15が実行する器具本体通信処理について、図3を用いて説明する。MCU15は、制御電圧Vccが供給されて動作を開始すると、CPU15aがメモリ15bから図3の器具本体通信処理のプログラムを読み込んで実行する。
次に、器具本体10のMCU15が実行する器具本体通信処理について、図3を用いて説明する。MCU15は、制御電圧Vccが供給されて動作を開始すると、CPU15aがメモリ15bから図3の器具本体通信処理のプログラムを読み込んで実行する。
MCU15のCPU15aは、図3の器具本体通信処理を開始すると、S110で、器具本体10にバッテリパックが新たに装着されたか否か判断する。この判断は、例えば、第1電圧検出信号VB1及び第2電圧検出信号VB2の値に基づいて行うことができる。ちろん、他の方法によってバッテリパックの装着の有無を判断できるようにしてもよい。バッテリパックが新たに装着された場合、S120で、新たに装着されたバッテリパックからデータ通信にてバッテリ情報を取得する。
ここで取得するバッテリ情報(即ちバッテリパックから送信されてくるバッテリ情報)には、装着されたバッテリパックのメモリに記憶されているパックIDや製品情報などが含まれている。なお、バッテリ情報の具体的内容は適宜決めることができ、例えば、パックID及び製品情報(例えば製品名や定格電圧など)のいずれか一方でもよいし、これら各情報以外の他の情報でもよいし、これら各情報の双方又は一方に加えてさらにバッテリパックの動作情報や故障(異常)発生履歴情報などの他の情報も含めるようにしてもよい。S120で取得したバッテリ情報は、バッテリパック毎に個別に(即ちパックID毎に個別に)、メモリ15bに記憶される。
S130では、全てのバッテリパックが装着完了したか否かを判断する。本実施形態では器具本体10に2つのバッテリパックを装着可能であるため、S130の判断処理では、具体的には、2つのバッテリパックが装着されたか否かが判断される。
S130で全てのバッテリパックの装着がまだ完了していない場合、又はS110でバッテリパックの新規装着が確認されなかった場合は、S150に進む。S150では、装着されている何れかのバッテリパックから情報要求(図4のS340参照)があったか否か判断する。情報要求がない場合はS110に戻るが、情報要求があった場合は、S160の処理を経てS110に戻る。
S160では、要求元のバッテリパックへ、現在装着されている他のバッテリパックのバッテリ情報を同時接続バッテリ情報として、及び器具本体10の器具本体情報を送信する。
同時接続バッテリ情報は、S120で取得してメモリ15bに記憶しておいた、装着されているバッテリパック毎のバッテリ情報である。器具本体情報には、メモリ15bに予め記憶されている器具IDや製品情報などが含まれている。なお、器具本体情報の具体的内容は適宜決めることができ、例えば、器具ID及び製品情報のいずれか一方でもよいし、これら各情報以外の他の情報でもよいし、これら各情報の双方又は一方に加えてさらに器具本体10の動作情報や故障(異常)発生履歴情報などの他の情報を含めてもよい。
S130で全てのバッテリパックが装着完了したと判断した場合、S140で、装着されている各バッテリパックへ、他のバッテリパックのバッテリ情報を同時接続バッテリ情報として、及び器具本体10の器具本体情報を送信する。
S170では、トリガ(トリガスイッチ)9が引かれたか否か(詳しくはメインスイッチ64がオンしたか否か)判断する。トリガ9が引かれた場合(詳しくはメインスイッチ64がオンした場合)は、S180で、装着されている各バッテリパックへ、他のバッテリパックのバッテリ情報を同時接続バッテリ情報として、及び器具本体10の器具本体情報を送信する。
S190では、トリガ9が戻されたか否か(詳しくはメインスイッチ64がオフされたか否か)判断する。トリガ9が戻された場合(詳しくはメインスイッチ64がオフされた場合)は、S170に戻る。トリガ9が戻されておらずまだ引かれた状態の場合は、S230で、何れかのバッテリパックから情報要求があったか否か判断する。情報要求がない場合はS190に戻るが、情報要求があった場合は、S240の処理を経てS190に戻る。S240では、要求元のバッテリパックへ、他のバッテリパックのバッテリ情報を同時接続バッテリ情報として、及び器具本体10の器具本体情報を送信する。
S170で、トリガ9が引かれていない場合は、S200で、何れかのバッテリパックから情報要求があったか否か判断する。情報要求がない場合はS220に進むが、情報要求があった場合は、S210の処理を経てS220に進む。S210では、要求元のバッテリパックへ、他のバッテリパックのバッテリ情報を同時接続バッテリ情報として、及び器具本体10の器具本体情報を送信する。
S220では、装着されている各バッテリパックのうち1つでも外されたか否か判断する。全てのバッテリパックが装着されている場合はS170に戻るが、1つでも外されている場合はS110に戻る。
(4)第1バッテリパック11のBMU26が実行するバッテリパック通信処理の説明
次に、第1バッテリパック11のBMU26が実行するバッテリパック通信処理について、図4を用いて説明する。BMU26は、図示しない電源回路からの制御電圧の供給を受けて動作を開始すると、CPU36がメモリ37から図4のバッテリパック通信処理のプログラムを読み込んで実行する。なお、第2バッテリパック12のBMU46も、同様に図4のバッテリパック通信処理を実行する。
次に、第1バッテリパック11のBMU26が実行するバッテリパック通信処理について、図4を用いて説明する。BMU26は、図示しない電源回路からの制御電圧の供給を受けて動作を開始すると、CPU36がメモリ37から図4のバッテリパック通信処理のプログラムを読み込んで実行する。なお、第2バッテリパック12のBMU46も、同様に図4のバッテリパック通信処理を実行する。
BMU26のCPU36は、図4のバッテリパック通信処理を開始すると、S310で、当該第1バッテリパック11が器具本体10に装着されたか否か判断する。この判断は、例えば、器具本体10に装着された場合に器具本体10から所定の情報がデータ通信等により送信されてくるよう予め構成しておくこと等によって行うことができる。もちろん、他の方法によって器具本体10への装着の有無を判断できるようにしてもよい。
S310で器具本体10に装着されたと判断した場合、S320で、当該第1バッテリパック11自身のバッテリ情報をデータ通信にて器具本体10へ送信する。ここで送信するバッテリ情報には、既述の通り、メモリ37に予め記憶されているパックIDや製品情報などが含まれている。送信するバッテリ情報の具体的内容は適宜決めることができるのも既述の通りである。
S330では、当該第1バッテリパック11内で異常が発生したか否か判断する。具体的には、バッテリ電圧やセル電圧、放電電流、充電電流、バッテリ温度などの各種情報に基づいて、第1バッテリパック11内の異常の有無を判断する。
異常が発生している場合は、S340で、器具本体10へ情報要求を行う。S350では、S340の情報要求に対して器具本体10から送信されてきた器具本体情報及び同時接続バッテリ情報を取得し、メモリ37に記憶する。更にS360で、発生した異常の内容をメモリ37に記憶して、このバッテリパック通信処理を終了する。
S330で異常が発生していないと判断した場合は、S370に進む。S370では、器具本体10から器具本体情報を受信したか否か判断する。器具本体情報を受信した場合は、S380で、受信した器具本体情報をメモリ37に記憶する。器具本体情報の記憶は、器具本体毎に(器具ID毎に)個別に行う。同じ器具本体について既に器具本体情報が記憶されている場合は、その既に記憶されている器具本体情報をそのまま残して新たな器具本体情報を追加記憶してもよいし、既に記憶されている器具本体情報を消去して新たな器具本体情報に更新してもよい。
S390では、当該第1バッテリパック11が器具本体10から外されたか否か判断する。器具本体10から外された場合はS310に戻る。まだ器具本体10に装着されている場合はS330に戻る。
S370で器具本体情報を受信していないと判断した場合は、S400で、器具本体10から同時接続バッテリ情報を受信したか否か判断する。同時接続バッテリ情報を受信していない場合はS330に戻る。同時接続バッテリ情報を受信した場合は、S410で、受信した同時接続バッテリ情報をメモリ37に記憶して、S390に進む。同時接続バッテリ情報の記憶は、バッテリパック毎に(パックID毎に)個別に行う。同じバッテリパックについて既に同時接続バッテリ情報が記憶されている場合は、その既に記憶されている同時接続バッテリ情報をそのまま残して新たな同時接続バッテリ情報を追加記憶してもよいし、既に記憶されている同時接続バッテリ情報を消去して新たな同時接続バッテリ情報に更新してもよい。
(5)バッテリパックチェックシステムの説明
接続器具1に装着可能な本実施形態の各バッテリパック11,12は、図5に示すように、中継アダプタ81を介してパーソナルコンピュータ(以下「PC」と称する)86に接続することで、バッテリパックチェックシステムを構築することができる。図5のバッテリパックチェックシステムは、バッテリパックに記憶されている各種情報をPC86が読み出し、その読み出した各種情報に基づいてバッテリパックの使用履歴や状態等をチェック、検証するためのシステムである。
接続器具1に装着可能な本実施形態の各バッテリパック11,12は、図5に示すように、中継アダプタ81を介してパーソナルコンピュータ(以下「PC」と称する)86に接続することで、バッテリパックチェックシステムを構築することができる。図5のバッテリパックチェックシステムは、バッテリパックに記憶されている各種情報をPC86が読み出し、その読み出した各種情報に基づいてバッテリパックの使用履歴や状態等をチェック、検証するためのシステムである。
図5に示すように、中継アダプタ81は、データ通信端子83と、グランド端子84と、中継回路82を備えている。データ通信端子83及びグランド端子84は、中継回路82に接続されている。中継回路82には、中継アダプタ81をPC86に接続するための中継ケーブル85の一端が接続されている。なお、中継ケーブル85の他端はPC86に接続されている。
中継アダプタ81は、第1バッテリパック11や第2バッテリパック12に装着可能である。中継アダプタ81を第1バッテリパック11に装着すると、図5に示すように、中継アダプタ81のデータ通信端子83が第1バッテリパック11のデータ通信端子34に接続され、中継アダプタ81のグランド端子が第1バッテリパック11の負極端子32に接続される。これにより、中継回路82は、第1バッテリパック11からデータ通信にてメモリ37内の各種情報を取得し、その取得した情報を中継ケーブル85を介してPC86へ送信することができる。
中継回路82の動作は、PC86から制御可能である。PC86のオペレータは、所定の操作を行うことにより、第1バッテリパック11から中継アダプタ81を介して各種情報をPC86に送信させることができる。PC86には、第1バッテリパック11から取得した各種情報に基づいて第1バッテリパック11の状態をチェック、検証するためのソフトウェアがインストールされている。PC86のオペレータは、このソフトウェアを用いて、第1バッテリパック11の状態をチェック、検証できる。
そのため、仮に第1バッテリパック11に異常が発生した場合、バッテリ電圧や内部回路等をチェックすること等によって異常の内容をある程度把握できるのに加えて、第1バッテリパック11から取得した各種情報に基づいて、異常が発生した原因を特定できる(あるいは特定しやすくなる)。
例えば、第1バッテリパック11が過放電劣化した場合に、第1バッテリパック11のメモリ37に器具IDが記憶されていれば、その器具IDをPC86側で確認することで、過去に装着された接続器具を特定することができる。これにより、実際にその接続器具の状態を検証することも可能となり、その検証の結果、例えば接続工具側に何らかの故障が発生している場合は、その故障の影響を受けて第1バッテリパック11も異常状態になったことを特定或いは推定できる。
また例えば、第1バッテリパック11のメモリ37に同時接続バッテリ情報が記憶されていれば、異常の原因として、当該第1バッテリパック11と同時に器具本体に装着された他のバッテリパックが考えられる。そこで、同時接続バッテリ情報として記憶されているパックIDをPC86側で確認することで、過去に同時に装着された他のバッテリパックを特定することができる。これにより、実際にそのバッテリパックの状態を検証することも可能となり、その検証の結果、例えばそのバッテリパック側に何らかの故障が発生している場合は、その故障の影響を受けて第1バッテリパック11も異常状態になったことを特定或いは推定できる。
(6)第1実施形態の効果等
以上説明した本実施形態の接続器具1によれば、次の効果が得られる。
バッテリパックが接続器具1に装着(詳しくは器具本体10に装着)されると、器具本体10からバッテリパックに各種情報(器具本体10に装着されたことを直接又は間接に示す装着情報)が送信され、その各種情報がバッテリパック内に記憶される。そのため、バッテリパックに異常が発生した場合、例えば、バッテリパックのメモリに記憶されている装着情報の有無を確認したり、装着情報が記憶されている場合にその内容を確認したりすることで、バッテリパックの異常の原因が特定しやすくなる。
以上説明した本実施形態の接続器具1によれば、次の効果が得られる。
バッテリパックが接続器具1に装着(詳しくは器具本体10に装着)されると、器具本体10からバッテリパックに各種情報(器具本体10に装着されたことを直接又は間接に示す装着情報)が送信され、その各種情報がバッテリパック内に記憶される。そのため、バッテリパックに異常が発生した場合、例えば、バッテリパックのメモリに記憶されている装着情報の有無を確認したり、装着情報が記憶されている場合にその内容を確認したりすることで、バッテリパックの異常の原因が特定しやすくなる。
器具本体10からバッテリパックへの装着情報の送信は、モータ14の駆動のために最低限必要なバッテリパックが装着された後、即ち本実施形態では2つのバッテリパックが装着された後に行われる。そのため、装着情報の無駄な記憶処理が抑制され、装着情報を効率的に記憶させることができる。
器具本体10からバッテリパックへの装着情報の送信は、トリガスイッチ9が引き操作された後にも行われる。バッテリパックに異常が発生するタイミングとしてより可能性の高いのが、トリガスイッチ9が引き操作された後(即ちバッテリパックから器具本体10への放電が実際に行われた後)である。その異常発生の可能性の高いタイミングでバッテリパックが器具本体10から装着情報を取得するため、異常発生時にその原因をより特定しやすくなる。
バッテリパックは、器具本体10から、装着情報として、器具本体情報(器具ID、バッテリパックの接続方法、その他)や、同時接続バッテリ情報(パックIDなど)を取得し、記憶する。そのため、バッテリパックに異常が発生した場合、記憶されているこれら各種情報を参照することで、異常発生の原因がより特定しやすくなる。
例えば、器具IDが記憶されていれば、その器具IDに対応した器具本体を実際に検証して原因の特定を進めることができる。また例えば、パックIDが記憶されていれば、そのパックIDに対応した他のバッテリパックを実際に検証して原因の特定を進めることができる。また例えば、器具本体におけるバッテリパックの接続方法が記憶されていれば、その接続方法に基づく異常原因の的確な特定が期待できる。例えば、過去に装着された器具本体におけるバッテリパックの接続方法が、装着された全バッテリパックの直列接続であった場合は、バッテリパックの異常の原因として、その器具本体で使用されたときの過放電が考えられる。また例えば、過去に装着された器具本体におけるバッテリパックの接続方法が、装着された全バッテリパックの並列接続であった場合は、バッテリパックの異常の原因として、他のバッテリパックによる強制的な充電が考えられる。
中継アダプタ81を介してバッテリパックとPC86を接続し、PC86にてバッテリパックの状態等を検証できる。そのため、PC86のソフトウェアとの協働により、バッテリパックの異常の原因をより特定しやすくなる。
なお、本実施形態において、各バッテリパック11,12のメモリ37,57は本発明の記憶部の一例に相当する。各バッテリパック11,12のCPU36,56は、本発明の情報取得部、記憶制御部、異常検出部及び装着情報送信部の一例に相当する。トリガスイッチ9は、本発明の操作スイッチの一例に相当する。器具本体10からバッテリパックに送信される同時接続バッテリ情報及び器具本体情報は、本発明の装着情報の一例に相当する。同時接続バッテリ情報のうち特にパックIDは、本発明の他バッテリ固有情報の一例に相当し、器具本体情報のうち特に器具IDは、本発明の器具固有情報の一例に相当する。各バッテリパック11,12のデータ通信端子34,54及び負極端子32,52は本発明の接続端子の一例に相当する。
[第2実施形態]
次に、器具本体10のMCU15が実行(詳しくはCPU15aが実行)する器具本体通信処理の他の例、及び各バッテリパック11,12のBMU26,46が実行(詳しくはCPU36,56が実行)するバッテリパック通信処理の他の例を、第2実施形態として説明する。
次に、器具本体10のMCU15が実行(詳しくはCPU15aが実行)する器具本体通信処理の他の例、及び各バッテリパック11,12のBMU26,46が実行(詳しくはCPU36,56が実行)するバッテリパック通信処理の他の例を、第2実施形態として説明する。
(1)器具本体通信処理の説明
本実施形態の器具本体通信処理は、図6に示す通りである。MCU15のCPU15aは、図5の器具本体通信処理を開始すると、S510で、器具本体10にバッテリパックが新たに装着されたか否か判断する。バッテリパックが新たに装着された場合、S520で、その装着されたバッテリパックへ、器具本体10へ装着されたことを示す装着通知を送信する。装着通知を送信すると、送信先のバッテリパックから、データ通信にてバッテリ情報が送信されてくる。そこで、S530では、その新たに装着されたバッテリパックから送信されてきたバッテリ情報を取得する。S530で取得したバッテリ情報は、バッテリパック毎に個別に(即ちパックID毎に個別に)、メモリ15bに記憶される。
本実施形態の器具本体通信処理は、図6に示す通りである。MCU15のCPU15aは、図5の器具本体通信処理を開始すると、S510で、器具本体10にバッテリパックが新たに装着されたか否か判断する。バッテリパックが新たに装着された場合、S520で、その装着されたバッテリパックへ、器具本体10へ装着されたことを示す装着通知を送信する。装着通知を送信すると、送信先のバッテリパックから、データ通信にてバッテリ情報が送信されてくる。そこで、S530では、その新たに装着されたバッテリパックから送信されてきたバッテリ情報を取得する。S530で取得したバッテリ情報は、バッテリパック毎に個別に(即ちパックID毎に個別に)、メモリ15bに記憶される。
S540では、全てのバッテリパックが装着完了したか否かを判断する。全てのバッテリパックの装着がまだ完了していない場合、又はS510でバッテリパックの新規装着が確認されなかった場合は、S560に進む。S560では、装着されている何れかのバッテリパックから情報要求があったか否か判断する。情報要求がない場合はS510に戻るが、情報要求があった場合は、S570の処理を経てS510に戻る。S570では、要求元のバッテリパックへ、同時接続バッテリ情報(現在装着されている他のバッテリパックのバッテリ情報)及び器具本体情報を送信する。
S540で全てのバッテリパックが装着完了したと判断した場合、S550で、装着されている各バッテリパックに対し、データ通信にて、器具本体10に全てのバッテリパックが装着されたことを示す全装着完了通知を送信する。
S580では、トリガ(トリガスイッチ)9が引かれたか否か判断する。トリガ9が引かれた場合は、S590で、装着されている各バッテリパックへ、トリガ9が引かれていることを示すトリガ引き操作通知を送信する。
S600では、トリガ9が戻されたか否か判断する。トリガ9が戻された場合は、S610で、装着されている各バッテリパックへ、トリガ9が戻されたことを示すトリガ戻し操作通知を送信し、S580に戻る。トリガ9が戻されておらずまだ引かれた状態の場合は、S660で、何れかのバッテリパックから情報要求があったか否か判断する。情報要求がない場合はS600に戻るが、情報要求があった場合は、S670の処理を経てS600に戻る。S670では、要求元のバッテリパックへ、同時接続バッテリ情報及び器具本体情報を送信する。
S580で、トリガ9が引かれていない場合は、S620で、何れかのバッテリパックから情報要求があったか否か判断する。情報要求がない場合はS640に進むが、情報要求があった場合は、S630の処理を経てS640に進む。S630では、要求元のバッテリパックへ、同時接続バッテリ情報及び器具本体情報を送信する。
S640では、装着されている各バッテリパックのうち1つでも外されたか否か判断する。全てのバッテリパックが装着されている場合はS580に戻るが、1つでも外されている場合はS650に進む。S650では、何れかのバッテリが外されたことを示すバッテリ外し通知を、装着されている各バッテリパックへデータ通信にて送信する。
(2)バッテリパック通信処理の説明
次に、第1バッテリパック11のBMU26が実行するバッテリパック通信処理について、図7を用いて説明する。なお、第2バッテリパック12のBMU46も、同様に図7のバッテリパック通信処理を実行する。
次に、第1バッテリパック11のBMU26が実行するバッテリパック通信処理について、図7を用いて説明する。なお、第2バッテリパック12のBMU46も、同様に図7のバッテリパック通信処理を実行する。
BMU26のCPU36は、図7のバッテリパック通信処理を開始すると、S710で、当該第1バッテリパック11が器具本体10に装着されたか否か判断する。この判断は、器具本体10から送信されてくる装着通知の有無により行う。S710で器具本体10に装着されたと判断した場合、S720で、当該第1バッテリパック11自身のバッテリ情報をデータ通信にて器具本体10へ送信する。
S730では、器具本体10へ情報を要求する。S740では、S730の情報要求に対して器具本体10から送信されてくる情報(同時接続バッテリ情報及び器具本体情報)を取得し、メモリ37に記憶する。
S750では、器具本体10に全てのバッテリパックが装着されたことを検出したか否か判断する。この判断は、器具本体10から送信されてくる全装着完了通知の有無により行う。器具本体10から全装着完了通知が送信されてきたことにより全てのバッテリパックが器具本体10に装着されていることを検知した場合は、S770で、器具本体10へ情報を要求する。S780では、S770の情報要求に対して器具本体10から送信されてくる情報(同時接続バッテリ情報及び器具本体情報)を取得し、メモリ37に記憶する。
S750で、器具本体10から全装着完了通知がまだ送信されてきていない場合は、全てのバッテリパックがまだ装着されていないと判断して、S760に進む。S760では、当該第1バッテリパック11自身が器具本体10から外されたか否か判断する。この判断は、例えばデータ通信端子34を介した器具本体10とのデータ通信の可否に基づく方法やその他の各種方法によって行うことができる。S760で、自身が器具本体10から外されたと判断した場合はS710に戻り、まだ器具本体10に装着されている場合はS750に戻る。
S790では、器具本体10におけるトリガ9の引き操作を検出したか否か判断する。この判断は、器具本体10から送信されてくるトリガ引き操作通知の有無により行う。器具本体10からトリガ引き操作通知が送信されてきた場合は、トリガ9の引き操作を検出して、S820へ進む。S820では、器具本体10へ情報を要求する。S830では、S820の情報要求に対して器具本体10から送信されてくる情報(同時接続バッテリ情報及び器具本体情報)を取得し、メモリ37に記憶する。
S840では、器具本体10におけるトリガ9の戻し操作を検出したか否か判断する。この判断は、器具本体10から送信されてくるトリガ戻し操作通知の有無により行う。器具本体10からトリガ戻し操作通知が送信されてきた場合は、トリガ9の戻し操作を検出して、S790に戻る。トリガ9の戻し操作を検出しない場合(つまりまだ引き操作されている場合)は、S850で、当該第1バッテリパック11自身が器具本体10から外されたか否か判断する。自身が器具本体10から外されている場合は、S710に戻り、まだ器具本体10に装着されている場合は、S840に戻る。
S790で、トリガ9の引き操作を検出しない場合は、S800で、当該第1バッテリパック11自身が器具本体10から外されたか否か判断する。自身が器具本体10から外されている場合は、S710に戻り、まだ器具本体10に装着されている場合は、S810に進む。S810では、器具本体10において自身以外の他のバッテリパックが外されたか否か判断する。この判断は、器具本体10から送信されてくるバッテリ外し通知の有無により行う。他のバッテリパックが外された場合は、S750に戻る。他のバッテリパックが外されていない場合は、S790に戻る。
(3)第2実施形態の効果等
以上説明した本実施形態の接続器具1によれば、器具本体10が図6の器具本体通信処理を実行し、各バッテリパック11,12が図7のバッテリパック通信処理を実行するため、第1実施形態と同等の効果が得られる。
以上説明した本実施形態の接続器具1によれば、器具本体10が図6の器具本体通信処理を実行し、各バッテリパック11,12が図7のバッテリパック通信処理を実行するため、第1実施形態と同等の効果が得られる。
なお、本実施形態のバッテリパック通信処理においても、図4に示した第1実施形態のバッテリパック通信処理におけるS330〜S360の処理を適宜加えることで、バッテリパック自身の異常発生時にその旨の記憶及び器具本体10からの各種情報の取得・記憶を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態において、各バッテリパック11,12のCPU36,56は、本発明の他バッテリ装着検出部及び操作検出部の一例に相当する。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態の器具本体10は、バッテリパックを2つ直列接続してモータ14を駆動する構成であったが、本発明の適用は、このように2つのバッテリパックを直列接続する構成の器具に限定されない。本発明は、複数のバッテリパックを並列接続して使用する器具や、所定数のバッテリパックを直列接続したものを一組の直列パック列として複数の直列パック列を並列接続して使用するよう構成された器具にも適用可能である。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態の器具本体10は、バッテリパックを2つ直列接続してモータ14を駆動する構成であったが、本発明の適用は、このように2つのバッテリパックを直列接続する構成の器具に限定されない。本発明は、複数のバッテリパックを並列接続して使用する器具や、所定数のバッテリパックを直列接続したものを一組の直列パック列として複数の直列パック列を並列接続して使用するよう構成された器具にも適用可能である。
また、直列接続する場合のバッテリパックの数や、並列接続する場合のバッテリパック又は上記直列パック列の数も、適宜決めることができる。
複数のバッテリパックを並列接続して使用する構成の器具の場合、バッテリパックが1つ装着されただけでも器具本体から情報を取得してメモリに記憶するようにしてもよい。
複数のバッテリパックを並列接続して使用する構成の器具の場合、バッテリパックが1つ装着されただけでも器具本体から情報を取得してメモリに記憶するようにしてもよい。
(2)同時接続バッテリ情報は、自身以外の他のバッテリパックとの直接的なデータ通信を介して(つまり装着されている器具本体を介さずに)取得するようにしてもよい。
(3)バッテリパックから器具本体へバッテリ情報を送信するタイミングや、器具本体から器具本体情報及び同時接続バッテリ情報をバッテリパックへ送信するタイミングは、上記実施形態での各タイミングに限らず、適宜決めることができる。
(3)バッテリパックから器具本体へバッテリ情報を送信するタイミングや、器具本体から器具本体情報及び同時接続バッテリ情報をバッテリパックへ送信するタイミングは、上記実施形態での各タイミングに限らず、適宜決めることができる。
例えば、器具本体情報については、何れか1つでもバッテリパックが装着される度にそのバッテリパックへ器具本体情報を送信するようにしてもよい。同時接続バッテリ情報についても、1つのバッテリパックが装着されている状態からさらに他のバッテリパックが新たに装着される度に、その新たに装着された他のバッテリパックに関する同時接続バッテリ情報を、既に装着されているバッテリパックへ送信するようにしてもよい。具体的には、例えば3つのバッテリパックを装着可能な電動機械器具において、3つのバッテリパックが装着されたときに各バッテリパックへ同時接続バッテリ情報を送信するようにしてもよいが、2つ目のバッテリパックが装着された時点で各々のバッテリパックに同時接続バッテリ情報を送信するようにしてもよい。バッテリパックが同時に複数装着されている限り、その数にかかわらず、装着されている何れかのバッテリパックが他のバッテリパックに影響を与える可能性がある。そのため、同時に装着されているバッテリパックの数が複数になった時点で、あるいはその数が変化する度に、同時接続バッテリ情報を送信するようにしてもよい。
(4)器具本体から送信する同時接続バッテリ情報の具体的内容や器具本体情報の具体的内容は、上記実施形態での内容に限らず、適宜決めることができる。また、これら2種類の情報のうち何れか一方のみ送信するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、器具本体10のMCU15及び各バッテリパック11,12のBMU26,46がマイクロコンピュータにより構成されているものとして説明したが、MCU15や各BMU26,46は、マイクロコンピュータに限らず、例えばASICやFPGA、その他の各種IC、ロジック回路等により構成してもよい。
(6)上記実施形態のモータ14はブラシ付きDCモータであったが、ブラシ付きDCモータ以外の他のモータ(例えばブラシレスモータ、各種ACモータなど)を備えた接続器具に対しても本発明を適用可能である。
(7)上記実施形態では、本発明を電動作業機(具体的には刈払機)に適用した例を示したが、本発明は、電動作業機に限らず、複数のバッテリパックを装着可能なあらゆる種類の複数バッテリ接続器具に適用可能である。例えば、図8に例示したような電動工具100に対しても適用可能である。図8に示した電動工具100は、被材へ穴をあけたりネジの締結作業を行ったりするために用いられる電動工具である。
図8の電動工具100は、本体103のバッテリ装着部104に2つのバッテリパック101,102が装着されて使用される。2つのバッテリパック101,102がバッテリ装着部104に装着されると、各バッテリパック101,102内の各バッテリが直列接続されて、本体103に収容されているモータの電力源となる。このように構成された電動工具100に対しても本発明を適用可能である。
(8)また例えば、本発明は、図9に示したような各種アダプタ91,92に対しても適用可能である。各アダプタ91,92はいずれも、2つのバッテリパック11,12を直列接続して電動工具90へ電力供給するためのものであり、本発明の複数バッテリ接続器具の一例に相当するものである。図9の電動工具90は、送風機能を有するいわゆるブロワとして構成されている。
単体型アダプタ91は、その上面に、当該単体型アダプタ91を電動工具90の本体に着脱するための本体着脱用コネクタ部が設けられている。単体型アダプタ91は、その下面に、2つのバッテリパック11,12を着脱するためのバッテリ装着部が個別に設けられている。単体型アダプタ91内には、装着された2つのバッテリパック11,12を電気的に直列接続する回路が内蔵されている。
2つのバッテリパック11,12が装着された単体型アダプタ91を電動工具90の本体に装着すると、単体型アダプタ91から電動工具90の本体へ電力供給が可能となり、電動工具90が動作可能な状態となる。その状態で、本体に設けられた操作スイッチ90aを操作すると、電動工具90が動作し、送風が行われる。
一方、ユニット分離形アダプタ92は、電動工具90の本体に着脱可能な本体側ユニット95と、2つのバッテリパック11,12が着脱可能なパック側ユニット97と、本体側ユニット95とパック側ユニット97を互いに接続している電気コード96とを備えている。
本体側ユニット95は、その上面に、当該本体側ユニット95を電動工具90の本体に着脱するための本体着脱用コネクタ部が設けられている。パック側ユニット97は、その下面に、2つのバッテリパック11,12を着脱するためのバッテリ装着部が個別に設けられている。パック側ユニット97内には、装着された2つのバッテリパック11,12を電気的に直列接続する回路が内蔵されている。
2つのバッテリパック11,12がパック側ユニット97に装着された状態で、本体側ユニット95を電動工具90の本体に装着すると、パック側ユニット97から電動工具90の本体へ電力供給が可能となり、電動工具90が動作可能な状態となる。このように構成された各アダプタ91,92に対しても本発明を適用可能である。
1…複数バッテリ接続器具、2…モータユニット、3…シャフトパイプ、4…カッター、5…カッター装着部、6…ハンドル、7…右手グリップ、8…左手グリップ、9…トリガスイッチ、10…器具本体、11…第1バッテリパック、12…第2バッテリパック、13,104…バッテリ装着部、14…モータ、15a,36,56…CPU、15b,37,57…メモリ、16…電源回路、17…スイッチ操作検出回路、18…ドライバ、19…電流検出回路、20,40…バッテリ、21〜25,41〜45…セル、27,47…第1トランジスタ、28,48…第2トランジスタ、29,49…サーミスタ、30,50…電流検出抵抗、31,51…正極端子、32,52…負極端子、33,53…放電停止信号出力端子、34,54…データ通信端子、61…駆動用FET、62…差動アンプ、63…分圧器、64…メインスイッチ、65…ボリューム、66〜68…ダイオード、71…第1正極端子、72…第1負極端子、73…第1放電停止信号入力端子、74…第1データ通信端子、76…第2正極端子、77…第2負極端子、78…第2放電停止信号入力端子、79…第2データ通信端子、81…中継アダプタ、82…中継回路、83…データ通信端子、84…グランド端子、85…中継ケーブル、86…PC、90,100…電動工具、90a…操作スイッチ、91…単体型アダプタ、92…ユニット分離形アダプタ、95…本体側ユニット、96…電気コード、97…パック側ユニット、101,102…バッテリパック、103…本体。
Claims (10)
- 複数のバッテリパックを装着可能であってそれら複数のバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能な複数バッテリ接続器具、及び1つのバッテリパックを装着可能であってその1つのバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能な単数バッテリ接続器具の双方に装着可能なバッテリパックにおいて、
情報を記憶可能な記憶部と、
当該バッテリパックが前記複数バッテリ接続器具に装着された場合に、その複数バッテリ接続器具に装着されたことを直接又は間接に示す装着情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された前記装着情報を前記記憶部に記憶する記憶制御部と、
を備えることを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1に記載のバッテリパックであって、
前記複数バッテリ接続器具に、当該バッテリパック、及び当該バッテリパック以外の他のバッテリパックが装着された場合に、前記他のバッテリパックが装着されたことを検出する他バッテリ装着検出部を備え、
前記記憶制御部は、当該バッテリパックが前記複数バッテリ接続器具に装着された場合、前記他バッテリ装着検出部により前記他のバッテリパックの装着が検出された後に、前記装着情報を前記記憶部に記憶する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1又は請求項2に記載のバッテリパックであって、
前記複数バッテリ接続器具に装着された前記バッテリパックから電力供給を受けて動作する前記負荷は、前記複数バッテリ接続器具、又は前記複数バッテリ接続器具に接続されてその複数バッテリ接続器具から電力を受電可能な負荷搭載器具に搭載されており、
前記複数バッテリ接続器具又は前記負荷搭載器具には、前記複数バッテリ接続器具に装着された前記バッテリパックから前記負荷への通電・非通電を切り替えるための操作スイッチが設けられており、
当該バッテリパックは、前記複数バッテリ接続器具に装着されている場合であって且つ前記操作スイッチが操作された場合にその操作されたことを検出する操作検出部を備え、
前記記憶制御部は、当該バッテリパックが前記複数バッテリ接続器具に装着された場合、前記操作検出部により前記操作スイッチの操作が検出された後に、前記装着情報を前記記憶部に記憶する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバッテリパックであって、
前記複数バッテリ接続器具は、装着された複数の前記バッテリパックを所定の接続方法で電気的に接続してその接続された複数の前記バッテリパックから前記負荷へ電力を供給可能に構成されており、
前記情報取得部は、前記装着情報として、前記複数バッテリ接続器具における前記複数のバッテリパックの前記接続方法を示すバッテリ接続方法情報を取得する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のバッテリパックであって、
前記情報取得部は、前記装着情報として、当該バッテリパックが装着されている前記複数バッテリ接続器具を特定可能な所定の器具固有情報を取得する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載のバッテリパックであって、
当該バッテリパック内における所定の異常を検出する異常検出部を備え、
前記情報取得部は、前記異常検出部により前記異常が検出された場合、前記装着情報を取得し、
前記記憶制御部は、前記異常検出部により前記異常が検出された場合、その検出された異常を示す情報を、その検出後に前記情報取得部が取得した前記装着情報と共に前記記憶部に記憶する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のバッテリパックであって、
前記情報取得部は、前記装着情報として、当該バッテリパックと共に前記複数バッテリ接続器具に装着されている他のバッテリパックを特定可能な所定の他バッテリ固有情報を取得する
ことを特徴とするバッテリパック。 - 請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のバッテリパックであって、
外部機器と接続可能な接続端子と、
前記記憶部に記憶されている前記装着情報を前記接続端子から前記外部機器へ出力する情報出力部と、
を備えることを特徴とするバッテリパック。 - 複数のバッテリパックを装着可能であってそれら複数のバッテリパックから電力供給対象の負荷へ駆動用の電力を供給可能な複数バッテリ接続器具において、
装着されている前記バッテリパックに対し、そのバッテリパックが当該複数バッテリ接続器具に装着されたことを直接又は間接的に示す装着情報を送信する装着情報送信部を備える
ことを特徴とする複数バッテリ接続器具。 - 請求項9に記載の複数バッテリ接続器具であって、
装着されている前記バッテリパックから、そのバッテリパックを特定可能なバッテリ固有情報を取得するバッテリ固有情報取得部を備え、
前記装着情報送信部は、当該複数バッテリ接続器具に複数の前記バッテリパックが装着されている場合、前記装着情報の送信対象の前記バッテリパックに対し、前記装着情報として、少なくとも、前記送信対象のバッテリパック以外の他のバッテリパックの前記バッテリ固有情報を送信する
ことを特徴とする複数バッテリ接続器具。
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