JP4931618B2 - 耐傷性、および意匠性に優れる難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
近年、環境への配慮からハロゲンを含有した難燃剤の使用を自粛する傾向にあり、スチレン系樹脂の難燃化においては、ハロゲン系難燃剤に代わるものとして種々の燐系、あるいは窒素系難燃剤が提案されている。
さらに、樹脂を成形して得られた成形品を、例えば組み立てラインまで輸送する際、細かな擦過傷を防止する目的で柔らかい不織布等で一つずつ梱包する場合があり、多大な手間とコストが必要であった。
また、不飽和カルボン酸アルキルエステルを共重合したゴム強化スチレン系樹脂に燐酸エステル系難燃剤を添加する方法(例えば特許文献3〜7参照)は、透明性を有するため、着色性を含む意匠性には優れるものの、耐傷性に劣るものであった。
[1]ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなる共重合体(B)と、メタクリル酸メチル単量体80〜99.5質量%およびこれと共重合可能な一種または二種以上の単量体0.5〜20質量%を共重合してなる共重合体(C)からなり、共重合体(C)の含有量が40〜60質量%である熱可塑性樹脂(D)100質量部に難燃剤(E)を7〜25質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、難燃剤(E)が下記一般式で表され、共重合体(B)におけるシアン化ビニル系単量体の平均含有量が17〜24質量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品、である。
グラフト共重合体(A)、および共重合体(B)におけるシアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルが挙げられ、この中で特に好ましいのはアクリロニトリルである。
また、グラフト共重合体(A)におけるグラフト率は、好ましくは10〜150質量%、より好ましくは20〜110質量%、さらに好ましくは25〜60質量%である。グラフト率をこの範囲にすることで、耐衝撃性に優れ、成形加工性の良好な組成物を得ることが出来る。尚、グラフト率とは、ゴム質重合体にグラフト共重合した単量体の、ゴム質重合体に対する重量割合として定義される。その測定法は、重合反応により生成した重合体をアセトンに溶解し、遠心分離器によりアセトン可溶分と不溶分とに分離する。この時、アセトンに溶解する成分は重合反応した共重合体のうちグラフト反応しなかった成分(非グラフト成分)であり、アセトン不溶分はゴム質重合体、およびゴム質重合体にグラフト反応した成分(グラフト成分)である。アセトン不溶分の重量からゴム質重合体の重量を差し引いた値がグラフト成分の重量として定義されるので、これらの値からグラフト率を求めることが出来る。
また、ゴム質重合体の屈折率は、20℃における屈折率が1.51〜1.54が好ましい。この範囲にあると、特に意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
共重合体(B)におけるシアン化ビニル系単量体の含有量は17〜24質量%、好ましくは18〜23質量%、さらに好ましくは19〜22.5質量%、特に好ましくは19.5〜22質量%である。これがこの範囲にあると、特に意匠性、および耐衝撃性に優れ、また部分塗装を施した際にも優れた塗装外観を発現することが出来る組成物を得ることが出来る。
共重合体(C)におけるメタクリル酸メチル単量体の含有量は80〜99.5質量%、好ましくは83〜99.5質量%以上、さらに好ましくは85〜98質量%以上、最も好ましくは90〜98質量%以上である。これがこの範囲にあると、意匠性、耐傷性、および難燃性に優れた組成物を得ることが出来る。
グラフト共重合体(A)、共重合体(B)、および共重合体(C)は、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、懸濁塊状重合、溶液重合等、公知の方法によって製造することが出来る。
グラフト共重合体(A)/共重合体(B)/共重合体(C)、あるいは共重合体(B)/共重合体(C)からなる熱可塑性樹脂(D)中における共重合体(C)の含有量は、40〜60質量%、好ましくは40〜55質量%、さらに好ましくは45〜55質量%、特に好ましくは45〜53質量%である。これがこの範囲にあると、耐傷性、意匠性、および難燃性に優れた組成物を得ることが出来る。
難燃剤(E)は下記化学式で表される。
難燃剤(E)の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して7〜25質量部、好ましくは10〜25質量部、さらに好ましくは10〜20質量部である。これがこの範囲にあると、難燃性、耐熱性、および意匠性に優れた組成物を得ることが出来る。
本発明におけるグラフト共重合体(A)/共重合体(B)/共重合体(C)/難燃剤(E)、あるいは共重合体(B)/共重合体(C)/難燃剤(E)からなる組成物の混合方法に特に制限は無いが、公知の溶融混合法を用いることが出来る。具体的には、ミキシングロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等のバッチ式混練機、単軸押出機、2軸押出機、等の連続式混練機が挙げられる。
また、混練の順序に特に制限は無く、例えば全量を一括して混練する方法、難燃剤(E)を予め高濃度に含むマスターバッチを製造し、その後希釈する方法等が挙げられる。
特に射出成形においては、樹脂が金型キャビティに充填される直前のキャビティ表面温度は好ましくは60℃以上、さらに好ましくは70℃以上であると、キャビティ表面への転写性が向上し、さらに意匠性に優れた成形品を得ることが出来る。一般に、キャビティ表面温度を高くすると冷却までの時間が長くなるため、成形サイクルが長くなるという問題があったが、キャビティ表面を短時間で加熱冷却するヒートサイクル成形法を用いることで、意匠性の向上と生産性を両立することが出来る。
無機顔料としては、例えば酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、スピネルグリーン、クロム酸鉛系顔料、カドミウム系顔料などが挙げられる。
有機顔料としては、例えばアゾレーキ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアリリド顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、等のフタロシアニン系顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料などが挙げられる。
メタリック顔料としては、例えばリン片状のアルミのメタリック顔料、ウェルド外観を改良するために使用されている球状のアルミ顔料、パール調メタリック顔料用のマイカ粉、その他ガラス等の無機物の多面体粒子に金属をメッキやスパッタリングで被覆したものなどが含まれる。
これらの着色剤は、単体、あるいは二種以上を組み合わせて使用することが出来る。
(1)ノッチ付シャルピー衝撃強さ
ISO179に準じて、評価した。
(2)曲げ弾性率
ISO178に準じて、評価した。
(3)荷重たわみ温度(1.8MPa荷重)
ISO75−1,2に準じて、評価した。
(4)メルトボリュームフローレート
ISO1133に準じて、220℃、荷重98Nで評価した。
(5)全光線透過率、ヘイズ
射出成形機を用いて、シリンダー温度=240℃、金型温度=60℃にて5cm×9cm、厚み2.5mmの平板を射出成形した。この平板を用いて、ASTM D1003に準じて評価した。
(5)と同様にして平板を作成し、JIS K5400 鉛筆ひっかき値に準じて評価した。(鉛筆:JIS S6006規定、重り:1.0kg、試験片と鉛筆の芯の角度45°)
鉛筆硬度は、2B、B、HB、F、H、2H、3Hの順に硬くなり、傷付きにくくなる。鉛筆硬度がBよりも硬いものを合格とした。
(7)塗装外観
(5)と同様にして平板を作成し、これにウレタン塗料(関西ペイント製、レタンPG60改メタリック黒)の吹き付け塗装を行った。
(セッティング10分間、焼き付け75℃×30分間、膜厚30〜40μm)
これを、写像性測定装置ICM-ID(スガ試験機(株)製)を用いて、スリット幅1mm、反射角45°にて鮮映度の測定を行い、70%以上を○、それ以下を×とした。
UL−94に準じて評価した。
難燃性の判定は、厚み1.2mm、1.6mm、3.0mm全てでV−2規格に適合していれば○、厚み1.2mmはV−2規格不適合であるが、1.6mmおよび3.0mmで適合であれば、△、厚み1.6mm、3.0mmの両方、あるいはいずれかでもV−2規格不適合であれば×とした。
グラフト共重合体(A−1)の製造
ポリブタジエンゴムラテックス(日機装(株)社製マイクロトラック粒度分析計「nanotrac150」にて測定した体積平均粒子径=0.25μm、固形分量=45質量%)100質量部に、ターシャリードデシルメルカプタン0.1質量部、および脱イオン水45質量部を加え、気相部を窒素置換した後、55℃に昇温した。続いて、1.5時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル11質量部、スチレンを44質量部、ターシャリードデシルメルカプタン0.5質量部、クメンハイドロパーオキシド0.15質量部よりなる単量体混合液、および脱イオン水22質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2質量部、硫酸第一鉄0.004質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.04質量部を溶解してなる水溶液を4時間にわたり添加した。添加終了後1時間、反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させた。
このようにして得られたABSラテックスに、シリコーン樹脂製消泡剤、およびフェノール系酸化防止剤エマルジョンを添加した後、硫酸アルミニウム水溶液を加えて凝固させ、さらに、十分な脱水、水洗を行った後、乾燥させてグラフト共重合体(A−1)を得た。該共重合体の組成比は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル10.9質量%、ブタジエン45.5質量%、スチレン43.6質量%であった。またグラフト率は40質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.50g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.33dl/gであった。
グラフト共重合体(A−2)の製造
ポリブタジエンゴムラテックス(体積平均粒子径=0.25μm、固形分量=50質量%)100質量部に、脱イオン水41質量部を加え、気相部を窒素置換した後、脱イオン水25質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.08質量部、硫酸第一鉄0.001質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.02質量部を溶解してなる水溶液を加えて、55℃に昇温した。続いて、1.5時間かけて70℃まで昇温しながら、アクリロニトリル13.5質量部、スチレンを36.5質量部、ターシャリードデシルメルカプタン0.2質量部、クメンハイドロパーオキシド0.1質量部よりなる単量体混合液、および脱イオン水22質量部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.045質量部を溶解してなる水溶液を4時間にわたり添加した以外は参考例1と同様にしてグラフト共重合体(A−2)を得た。該グラフト共重合体の組成比は、組成分析の結果、アクリロニトリル13.3質量%、ブタジエン50.8質量%、スチレン35.9質量%であった。また、グラフト率は50質量%、非グラフト成分の還元粘度は0.38dl/gであった。
グラフト共重合体(A−3)の製造
アクリロニトリル7.5質量部、スチレンを42.5質量部とした以外は参考例2と同様にしてグラフト共重合体(A−3)を得た。該グラフト共重合体の組成比は、組成分析の結果、アクリロニトリル7.4質量%、ブタジエン50.8質量%、スチレン41.8質量%であった。また、グラフト率は40質量%、非グラフト成分の還元粘度は0.40dl/gであった。
グラフト共重合体(A−4)の製造
ポリブタジエンゴムラテックス(体積平均粒子径=0.30μm、固形分=50質量%)100質量部に、脱イオン水50質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.1質量部、硫酸第二鉄0.002質量部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3質量部を加え、気相部を窒素置換した後、60℃に昇温した。その後、アクリロニトリル3質量部、スチレンを12質量部、メタクリル酸メチル35質量部、クメンハイドロパーオキシド0.2質量部よりなる単量体混合液を3時間にわたり添加した。添加終了後2時間、反応槽を60℃に制御しながら重合反応を完結させた。
このようにして得られたラテックスを参考例1と同様に塩析・脱水・水洗を行った後、乾燥させてグラフト共重合体(A−3)を得た。該グラフト共重合体の組成比は、組成分析の結果、アクリロニトリル2.9質量%、ブタジエン50.8質量%、スチレン11.8質量%、メタクリル酸メチル34.5質量%であった。また、グラフト率は52質量%、非グラフト成分(アセトン可溶分)の還元粘度(0.5g/100ml、2−ブタノン溶液中、30℃測定)は0.67dl/gであった。
共重合体(B−1)の製造
特許1960531号公報実施例1に記載の方法にて、アクリロニトリル、およびスチレンを、溶媒としてセカンダリーブチルアルコールを用い、重合反応器に上記混合液を連続的に添加し、重合計の温度を140から160℃にコントロールして重合反応を行った。その後、未反応のモノマーを真空下にて除去し、共重合体(B−1)の固形粉末を得た。該共重合体の組成は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル20.8質量%、スチレン79.2質量%であった。また、還元粘度は0.75dl/gであった。
共重合体(B−2)の製造
参考例4と同様にして共重合体(B−2)を得た。この共重合体のアクリロニトリル21.2質量%、スチレン78.8質量%であった。また、還元粘度は0.63dl/gであった。
共重合体(B−3)の製造
参考例4と同様にして共重合体(B−3)を得た。この共重合体のアクリロニトリル25.5質量%、スチレン74.5質量%であった。また、還元粘度は0.73dl/gであった。
共重合体(B−4)の製造
参考例4と同様にして共重合体(B−4)を得た。この共重合体のアクリロニトリル14.8質量%、スチレン75.2質量%であった。また、還元粘度は0.60dl/gであった。
共重合体(C−1)の製造
メタクリル酸メチル68.6質量%、アクリル酸メチル1.4質量%、エチルベンゼン30質量%からなる単量体混合物に、1,1-ジ-t-ブチルパ-オキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン150ppm、およびn-オクチルメルカプタン1500ppmを添加し、均一に交合した。この溶液を内容積10リットルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均温度135℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下に揮発分を除去し、さらに押出機に連続的に溶融状態で移送した。ここで、押出機に接続した添加剤投口からラウリン酸とステアリルアルコールを90℃で溶融した状態で定量的に供給して、共重合体(C−1)のペレットを得た。 この共重合体の還元粘度は、0.35dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=98.0/2.0(重量比)の結果を得た。さらに、樹脂組成物中のラウリン酸とステアリルアルコールを定量したところ、樹脂組成物100質量部当たり、それぞれ0.03および0.1質量部との結果を得た。
共重合体(C−2)の製造
メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、エチルベンゼン、1,1-ジ-t-ブチルパ-オキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、およびn-オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は参考例4と同様に共重合体(C−2)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.47dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=92.0/8.0(重量比)であった。
共重合体(C−3)の製造
メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、エチルベンゼン、1,1-ジ-t-ブチルパ-オキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、およびn-オクチルメルカプタンの量を変化させた以外は参考例4と同様に共重合体(C−2)を得た。この共重合体の還元粘度は、0.22dl/gであり、熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したところ、メタクリル酸メチル単位/アクリル酸メチル単位=95.5/4.5(重量比)であった。
共重合体(C−4)の製造
窒素置換した反応器に、脱イオン水130質量部、および過硫酸カリウム0.3質量部を仕込んだ後、攪拌しながら65℃に昇温した。その後、アクリロニトリル10質量部、スチレン30質量部、メタクリル酸メチル60質量部、およびターシャリードデシルメルカプタン0.35質量部からなる混合モノマー溶液、および不均化ロジン酸カリウム2質量部を含む水溶液を各々4時間に亘って連続添加し、その後2時間反応槽を70℃に制御しながら重合反応を完結させた。このようにして得られたラテックスを参考例1と同様に塩析・脱水・水洗を行った後、乾燥させて共重合体(C−4)を得た。該共重合体の組成は、フーリエ変換赤外分光光度計(FR−IR)(日本分光(株)製)を用いた組成分析の結果、アクリロニトリル10.0質量%、スチレン30.0質量%、メタクリル酸メチル60.0質量%であった。この共重合体の還元粘度は0.42dl/gであった。
燐系難燃剤として以下を使用した。
難燃剤(E−1):大八化学社製「PX200」
(1,3-フェニレンビス(2,6-ジメチルフェニル=ホスファート))
(テトラフェニル−m−フェニレンビスホスファート)
α-ジフェノキシホスホリル-ω-フェノキシポリ(n=1〜3)[オキシ-1,4−フェニレンイソプロピリデン-1,4-フェニレンオキシ(フェノキシホスホリル)]
特開2004−155802号公報の実施例中のFR1に相当。
充分に乾燥し、水分除去を行ったグラフト共重合体(A−1)25質量部、共重合体(B−1)25質量部、共重合体(C−1)50質量部を混合した後、これをホッパーに投入し、難燃剤(E−1)は定量フィーダーを用いて定量的に投入しながら、二軸押出機(PCM-30、L/D=28、池貝鉄工(株)製)を使用して、シリンダー設定温度250℃、スクリュー回転数150rpm、混練樹脂の吐出速度15kg/hrの条件で混練して樹脂ペレットを得、各特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例1と同様にして樹脂ペレットを得、評価を行った。
難燃剤(E−2)を80℃に加温したものを、二軸押出機のダイ先端よりスクリュー長の2/3の位置からギアポンプを用いて圧入し、混練した以外は実施例1と同様にして各特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
Claims (4)
- ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体をグラフト重合してなるグラフト共重合体(A)と、芳香族ビニル系単量体およびシアン化ビニル系単量体を共重合してなる共重合体(B)と、メタクリル酸メチル単量体80〜99.5質量%およびこれと共重合可能な一種または二種以上の単量体0.5〜20質量%を共重合してなる共重合体(C)からなり、共重合体(C)の含有量が40〜60質量%である熱可塑性樹脂(D)100質量部に難燃剤(E)を7〜25質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、難燃剤(E)が下記一般式で表され、共重合体(B)におけるシアン化ビニル系単量体の平均含有量が17〜24質量%であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- グラフト共重合体(A)において、ゴム質重合体を除く単量体中のシアン化ビニル系単量体の平均含有量が17〜24質量%であり、ゴム質重合体の屈折率が1.51〜1.54であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形品。
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