JP4931526B2 - インピーダンス検出装置、インピーダンス検出方法、生体認識装置、および指紋認証装置 - Google Patents

インピーダンス検出装置、インピーダンス検出方法、生体認識装置、および指紋認証装置 Download PDF

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本発明は、インピーダンス検出技術に関し、特に被検体となる生体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて生体のインピーダンスを検出するインピーダンス検出技術、およびこのインピーダンス検出技術を用いて生体認識を行う技術、さらにはこの生体認識技術を用いて指紋認証を行う指紋認証技術に関するものである。
情報化社会の進展に伴い、情報処理システムの機密保持に関する技術が発達している。例えばコンピュータールームなどの入出管理には、従来よりIDカードが使用されていたが、IDカードの紛失や盗難の可能性が大きかった。このため、IDカードに代わり各個人の指紋等を予め登録しておき、入室時に照合する個人認識システムが導入され始めている。このような個人認識システムは、登録されている指紋のレプリカ等を作成すれば検査を通過できる場合がある。したがって、個人認識システムは指紋照合だけではなく、被検体が生体であることも認識する必要がある。
従来、被検体が生体であることを検知する技術として、被検体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて被検体のインピーダンスを検出するインピーダンス検出技術を用いたものが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
図24は、従来の生体認識装置の構成を示すブロック図である。この生体認識装置には、主な機能部として、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、波形情報検出部4X、および生体認識部5が設けられている。
検出素子1は、検出電極12を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスZfのリアクタンス成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する。なお、被検体10が生体の場合、被検体10のインピーダンスZfのうちリアクタンス成分(虚数成分)は主に容量成分から構成されている。以下では、検体10のリアクタンス成分が容量成分からなるものと仮定して説明する。
供給信号生成部2は、所定周波数の正弦波などからなる供給信号を生成して応答信号生成部に出力する。
応答信号生成部3は、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子Rsを有し、この抵抗素子Rsを介して供給信号生成部2からの供給信号2Sを印加信号1Sとして検出素子1に印加し、抵抗素子Rsの一端すなわち抵抗素子Rsと検出素子1との接続点から、検出素子1のインピーダンスZf、ここでは被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを波形情報検出部4Xへ出力する。
波形情報検出部4Xは、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、供給信号2Sとの位相差または振幅を検出し、これら位相差または振幅を示す波形情報を含んだ検出信号4Sを生体認識部5へ出力する。
生体認識部5は波形情報検出部4Xからの検出信号4Sに含まれる波形情報に基づき被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
生体認識装置の動作は以下のようになる。
まず、被検体10が検出素子1に接触した場合、供給信号生成部2からの供給信号2Sに基づいて検出素子1に印加されている印加信号1Sが、被検体10に固有のインピーダンス特性すなわち容量成分および抵抗成分により変化し、これが応答信号3Sとして応答信号生成部3から出力される。この応答信号3Sとは、波形情報検出部4Xでその位相差または振幅が検出され、これら検出結果を示す情報を含んだ検出信号4Sが生体認識部5へ出力される。
生体認識部5では、波形情報検出部4Xからの検出信号4Sに含まれる波形情報が、正当な生体の波形情報の基準範囲内にあるか否かに基づいて、被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
なお、これらの位相差や振幅から被検体のインピーダンスのリアクタンス成分や抵抗成分の大きさを算出し、正当な生体の持つリアクタンス成分や抵抗成分の基準範囲と比較してもよい。この場合、検出素子を介して接触している被検体のインピーダンスを検出したことになる。
次に、図25を参照して、生体認識装置における従来の被検体のインピーダンス情報を検出する技術として、位相差を検出する具的な方法を説明する。図25は、位相差を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示すブロック図であり、前述の図24と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
図25において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。
供給信号生成部2には、周波数発生回路21と波形整形回路22とが設けられている。応答信号生成部3には、電流−電圧変換回路32が設けられている。波形情報検出部4Xには、オフセット補正回路41X、基準信号発生回路42X、および位相比較回路43Xが設けられている。生体認識部5(図示せず)には、信号変換回路と判定回路が設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32の出力段に接続されている。供給信号生成部2において、周波数発生回路21は所定周波数のクロック信号を生成し、波形整形回路22は周波数発生回路21からのクロック信号に基づき正弦波などからなる供給信号2Sを生成して出力する。
応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32は、供給信号生成部2と検出素子10との間に接続された抵抗素子Rsからなり、生体のインピーダンスに対して十分低い所定の出力インピーダンスで、供給信号2Sを印加信号1Sとして被検体10に印加し、その際に検出素子1を介して被検体10に流れる電流を電圧に変換し応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4Xのオフセット補正回路41Xは、被検体10の抵抗成分に応じて応答信号に生じるオフセット電位すなわち応答信号3Sの中心電圧と基準電位との電位差を補正し、被比較信号41XSとして位相比較回路43Xへ出力する。基準信号発生回路42Xは、供給信号2Sに同期した基準信号42XSを位相比較回路43Xへ出力する。位相比較回路43Xは、被比較信号41XSと基準信号42XSとの位相を比較することにより、被検体10に固有のインピーダンス特性、ここではリアクタンス成分に対応する位相差を波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4Sを出力する。
図25のインピーダンス検出装置の動作は以下のようになる。
まず、被検体10が、検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路32の出力段に接続される。ここで被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続されたリアクタンス成分(主に容量成分)と抵抗成分で示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路32から所定の出力インピーダンスで印加された印加信号1Sは、電流−電圧変換回路32の出力インピーダンスと被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相および振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
図26は、図25のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位を中心電圧VAとする供給信号2Sが生成され印加信号1Sとして被検体10に印加される。応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分によるオフセット電位を含む信号となる。例えば、抵抗成分が所定値より大きい場合は基準電位VBより高いVB2が中心電圧となり、抵抗成分が上記所定値より小さい場合は基準電位VBより低いVB1が中心電圧となる。この際、オフセット補正回路41Xは、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43Xで用いる基準電位VBと一致するようにレベルシフトし、オフセット電位が補正された被比較信号41XSを出力する。位相比較回路43Xは、被比較信号41XSと基準信号42XSの位相差に対応したパルス幅を有する波形を検出信号4Sとして出力する。このパルス幅は、位相差としての波形情報を含んでいる。
国際公開05/016146号パンフレット
しかしながら、このような従来技術では、被検体のインピーダンスに応じた位相差を検出する際、アナログ信号からなる被比較信号と基準信号の位相を比較しているため、回路の複雑化や半導体プロセスの変動による検出精度の低下を招く要因となり、簡素な回路構成で被検体のインピーダンスを高精度で検出できるインピーダンス検出装置を実現できないという問題点があった。
すなわち、従来技術では、波形情報検出部において被検体のインピーダンスに応じた位相差を検出する場合、アナログ電位を補正・検出するアナログ回路を用いて、アナログ信号からなる被比較信号と基準信号の位相を比較している。このため、被検体のインピーダンスの検出精度を高めようとした場合、上記アナログ回路が複雑化し、回路規模が増大する。
また、半導体プロセス技術を用いた集積回路によりアナログ回路を構成した場合、プロセス変動等の要因でその特性が変動するため、アナログ電位を補正・検出するアナログ回路において、位相差や振幅の波形情報の検出精度が低下してしまう。
また、従来技術を生体認識装置のインピーダンス検出手段に用いた場合、前述した理由から認識の精度を高められないという問題がある。また、このような生体認識装置を、指紋認証装置を用いた個人認識システムに搭載した場合、システム全体のセキュリティ性能を高めることができないという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、簡素な回路構成で、プロセス変動等の要因による検出精度の劣化を抑制でき、被検体のインピーダンスを高精度で検出できるインピーダンス検出装置およびインピーダンス検出方法を提供し、高い認識精度が得られる生体認識装置、さらには高いセキュリティ性能が得られる指紋認証装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるインピーダンス検出装置は、被検体と電気的に接触する検出素子と、交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、供給信号生成部と検出素子との間に接続されて、供給信号に応じた印加信号を被検体へ印加するとともに、印加信号に伴って被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部とを備え、波形情報検出部は、アナログ信号である応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と被比較信号との位相を比較することにより、波形情報として被比較信号と供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し検出信号として出力するデジタル位相比較回路とを有している。
この際、上記インピーダンス検出装置において、応答信号変換回路、応答信号を増幅することによりデジタル信号に変換し被比較信号として出力するリミッタアンプから構成する。
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、応答信号変換回路を、応答信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し被比較信号として出力するしきい値回路から構成する。
この際、しきい値回路で、応答信号を所定のしきい値電圧と比較することにより得られた被比較信号を、被検体のインピーダンスにより変化する応答信号の電圧変化に応じたパルス幅を有する第2の検出信号として出力するようにしてもよい。
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、デジタル位相比較回路、被比較信号とデジタル基準信号の排他的論理和を検出信号として出力する排他的論理和回路から構成する
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、供給信号生成部に、所定周波数のクロック信号を生成して出力する周波数発生回路と、クロック信号に基づいて当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれか1つを生成し供給信号として出力する波形整形回路とを設け、波形情報検出部は、クロック信号をデジタル基準信号として用い
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、波形情報検出部に、供給信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換しデジタル基準信号として出力するしきい値回路からなるデジタル基準信号発生回路を設け
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、波形情報検出部に、供給信号に同期した基準信号を生成する基準信号発生回路と、基準信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換しデジタル基準信号として出力するしきい値回路と、からなるデジタル基準信号発生回路を設け
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、波形情報検出部に、波形情報として応答信号の電圧変化を検出し、当該電圧変化に基づいて応答信号を応答信号の大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第2の検出信号へ変換し検出信号として出力するパルス変換回路をさらに設ける。
この際、パルス変換回路は、応答信号を所定のしきい値電圧と比較し、その比較結果に応じたデジタル信号を第2の検出信号として出力するしきい値回路から構成してもよい。
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、波形情報検出部に、応答信号に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタをさらに設け、応答信号変換回路で、ローパスフィルタから出力された応答信号を被比較信号へ変換するようにする
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、応答信号生成部、供給信号生成部と検出素子との間に接続された抵抗素子と、当該抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより応答信号を生成して出力する差動増幅器を有する電流−電圧変換回路から構成する
あるいは、上記インピーダンス検出装置において、応答信号生成部、一端が供給信号生成部に接続された第1の抵抗素子と、当該第1の抵抗素子の他端と検出素子との間に接続された第2の抵抗素子と、第2の抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより応答信号を生成して出力する差動増幅器を有する電流−電圧変換回路から構成する
また、本発明にかかるインピーダンス検出方法は、検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、印加信号に伴って被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップとを備え、波形情報検出ステップは、アナログ信号である応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と被比較信号との位相を比較することにより、波形情報として被比較信号と供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し検出信号として出力するデジタル位相比較ステップとを有している。
また、本発明にかかる生体認識装置は、被検体のインピーダンスに応じた検出信号を出力する上記インピーダンス検出装置と、インピーダンス検出装置から出力された検出信号に基づき被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部とを備えている。
また、本発明にかかる指紋認証装置は、被検体のインピーダンスに応じた検出信号に基づき被検体が生体であるか否かを判定する上記生体認識装置と、被検体から指紋の凹凸を示す指紋データを検出する指紋検出装置と、指紋データと予め登録されている照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う指紋認証部と、生体認識装置から出力された生体判定結果と指紋認証部から出力された指紋認証結果とに基づいて利用者の指紋認証成否を判定する認証判定部とを備えている。
本発明によれば、波形情報検出部の応答信号変換回路により、応答信号生成部からのアナログ信号である応答信号が当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力され、波形情報検出部のデジタル位相比較回路により、供給信号生成部からの供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と被比較信号との位相が比較され、波形情報として被比較信号と供給信号の位相差が検出され、当該波形情報に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号が生成されて出力される。
これにより、アナログ回路を複雑化することなく、簡素な回路構成で、プロセス変動等の要因による検出精度の劣化を抑制でき、被検体のインピーダンスを高精度で検出することが可能となる。
また、正弦波だけでなく、三角波や台形波を供給信号として用いることができ、回路構成をシンプルにしながら検出精度を高めることができる。特に、インピーダンス検出装置を生体認識装置のインピーダンス検出手段に用いれば、生体固有のインピーダンスが広範囲に分布したときに、認識の精度を高める効果がある。また、このような生体認識装置を、指紋認証装置を用いた個人認識システムに搭載すれば、システム全体のセキュリティ性能を高めることができ効果大である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図24と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
インピーダンス検出装置100は、被検体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて被検体のインピーダンスを検出する装置である。このインピーダンス検出装置100には、主な機能部として、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、および波形情報検出部4が設けられている。これら機能部は、後述する各実施の形態にかかるインピーダンス検出装置に共通する構成である。
本実施の形態は、波形情報検出部4に、応答信号変換回路41とデジタル位相比較回路43とを設け、応答信号変換回路41により、応答信号生成部3からの応答信号3Sを当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換して出力し、デジタル位相比較回路43により、供給信号生成部2からの供給信号2Sに同期した矩形波のデジタル基準信号42Sと被比較信号41Sとの位相を比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号(第1の検出信号)4Sを生成して出力するようにしたものである。
以下、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の各機能部について詳細に説明する。
検出素子1は、検出電極11,12を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスのリアクタンス成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する機能を有している。
検出電極(第1の検出電極)11は、接地電位などの共通電位に接続され、検出電極(第2の検出電極)12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32の出力段に接続されている。この共通電位は、電源回路などの所定の供給回路部(図示せず)から一定の電位(低インピーダンス)で供給されている。なお、被検体10が生体の場合、被検体10のインピーダンスZfのうちリアクタンス成分(虚数成分)は主に容量成分から構成されている。以下では、理解を容易とするため検体10のリアクタンス成分が容量成分からなるものと見なして説明するが、実際には位相情報として、インダクタンス成分を含むリアクタンス成分が検出されている。
供給信号生成部2は、周波数発生回路21と波形整形回路22を有し、所定周波数の正弦波などからなる供給信号2Sを生成して応答信号生成部3に出力する機能を有している。周波数発生回路21は、所定周波数の矩形波からなるクロック信号21Sを生成する機能を有している。波形整形回路22は、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波や三角波などの繰り返し波形からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、供給信号2Sは供給信号生成部2の代わりに外部の波形生成装置から供給してもよい。
応答信号生成部3は、電流−電圧変換回路32を有し、供給信号生成部2からの供給信号2Sに応じた印加信号1Sを検出素子1に印加し、この印加信号1Sに伴って検出素子1の出力インピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを生成して波形情報検出部4へ出力する機能を有している。電流−電圧変換回路32は、印加信号1Sに基づいて被検体10に流れる電流を電圧信号からなる応答信号3Sに変換して波形情報検出部4へ出力する機能を有している。
波形情報検出部4は、応答信号変換回路41、デジタル基準信号発生回路42、およびデジタル位相比較回路43を有し、応答信号生成部3からの応答信号3Sの波形から、被検体10のインピーダンスに応じた波形の特徴を示す波形情報として、応答信号3Sと供給信号2Sとの位相差を検出する機能と、これら位相差からなる波形情報に基づいて被検体10のインピーダンスを示す検出信号4Sを出力する機能とを有している。
応答信号変換回路41は、応答信号生成部3からの応答信号3Sを当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換して出力する機能を有している。デジタル基準信号発生回路42は、供給信号生成部2からの供給信号2Sに同期した矩形波のデジタル基準信号42Sを生成する機能を有している。デジタル位相比較回路43は、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号(第1の検出信号)4Sを生成して出力する機能を有している。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路32を介して印加信号1Sとして検出素子1に印加される。
電流−電圧変換回路32は、検出素子1を介して被検体10のインピーダンスに印加信号1Sを与えることで被検体10へ電流を流すと同時に、被検体10へ流れた電流を電圧に変換し応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、応答信号3Sに含まれる位相情報を検出し、この位相情報を含んだ検出信号4Sを出力する。
この際、波形情報検出部4の応答信号変換回路41は、応答信号生成部3からの応答信号3Sを当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換して出力する。デジタル位相比較回路43は、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
このように、本実施の形態は、波形情報検出部4に、応答信号変換回路41とデジタル位相比較回路43とを設け、応答信号変換回路41により、応答信号生成部3からの応答信号3Sを当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換して出力し、デジタル位相比較回路43により、供給信号生成部2からの供給信号2Sに同期した矩形波のデジタル基準信号42Sと被比較信号41Sとの位相を比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力するようにしたので、アナログ回路を複雑化することなく、簡素な回路構成で、プロセス変動等の要因による検出精度の劣化を抑制でき、被検体のインピーダンスを高精度で検出することが可能となる。
また、本実施の形態は、供給信号生成部を、所定周波数のクロック信号を生成して出力する周波数発生回路と、クロック信号に基づいて当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれか1つを生成し供給信号として出力する波形整形回路とから構成したので、極めて簡単な回路構成で所定周波数の任意波形の供給信号を生成できる。
また、本実施の形態は、検出素子を、被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、被検体と電気的に接触して応答信号生成部からの印加信号を被検体へ印加する第2の検出電極とから構成したので、極めて簡単な構成で被検体へ電流を印加でき、被検体のインピーダンスに応じた電流変化を検出できる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態では、第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の具体的構成例として、波形情報検出部4において、応答信号変換回路41をリミッタアンプ41Aから構成し、デジタル基準信号発生回路42を基準信号発生回路42Aとしきい値回路42Bから構成し、デジタル位相比較回路43をXOR回路から構成した場合について説明する。なお、ここでは供給信号2Sとして正弦波を用いる場合を例として説明する。
図2において、波形情報検出部4のリミッタアンプ41Aは、十分な増幅率を有する増幅器であり、アナログ電圧信号からなる応答信号3Sを、その中心電圧を基準としピーク値としてHighレベル(電源電位VDD)とLowレベル(接地電位GND)のいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し、被比較信号41Sとして出力する機能を有している。リミッタアンプについては、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
デジタル基準信号発生回路42は、基準信号発生回路42Aとしきい値回路42Bを有している。基準信号発生回路42Aは、供給信号2Sに同期した例えば正弦波からなる基準信号を出力する機能を有している。しきい値回路42Bは、インバータ回路(反転論理回路)を組み合わせたバッファ回路等により実現され、基準信号発生回路42Aからの基準信号を所定のしきい値電圧Vt1と比較することによりデジタル信号に変換しデジタル基準信号42Sとして出力する機能を有している。しきい値回路については、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
デジタル位相比較回路43は、XOR回路43Aを有している。このXOR回路43Aは、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの排他的論理和を算出することにより、両者の位相をデジタル信号処理で比較する機能を有している。これにより、XOR回路43Aで、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差が検出され、当該位相差に基づいて検出信号4Sが生成されて出力される。
応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31は、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子(第1の抵抗素子)Rsを有し、この抵抗素子Rsを介して供給信号生成部2からの供給信号2Sを印加信号1Sとして検出素子1に印加する機能と、検出素子1のインピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスにより変化する印加信号1Sの電流変化を元にして、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する機能とを有している。
供給信号生成部2には、波形整形回路22として正弦波発生回路22Aが設けられている。正弦波発生回路22Aは、図1の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。正弦波発生回路22Aの具体例については、例えばD/A変換器を用いて生成したり、三角波の波形をダイオード素子などを用いて鈍らせて生成するなど、公知の回路を用いればよい。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、波形情報検出部4、電流−電圧変換回路31、および正弦波発生回路22A以外の構成については、第1の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
波形整形回路22から出力されて応答信号生成部3に入力された交流正弦波の供給信号2Sは、抵抗素子Rsからなる電流−電圧変換回路31を介し、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。電流−電圧変換回路31は、この印加信号1Sの電流変化を元にして、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、リミッタアンプ41Aにより、応答信号3Sをその中心電圧を基準として増幅することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図3は、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。ここでは、供給信号2Sが正弦波からなる場合を例として説明する。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sが応答信号生成部3の抵抗素子Rsを介して被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、この電流変化が電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分によるオフセット電位を含む信号となる。例えば、抵抗成分が所定値より大きい場合は基準電位VBより高いVB2が中心電圧となり、抵抗成分が上記所定値より小さい場合は基準電位VBより低いVB1が中心電圧となる。
このオフセット電位を含む応答信号3Sは、応答信号変換回路41のリミッタアンプ41Aで増幅されて、オフセット電位を含まない矩形波のデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
また、基準信号発生回路42Aからの基準信号は、しきい値回路42Bにより、その基準信号の中心電圧であるしきい値電圧Vt1と比較されてデジタル基準信号42Sに変換される。
これら被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sは、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力されて位相差が検出され、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが出力される。
このように、本実施の形態は、応答信号変換回路41を、応答信号3Sを増幅することによりデジタル信号に変換し被比較信号41Sとして出力するリミッタアンプ41Aにより実現したので、被検体10のインピーダンスに応じた振幅を有し、かつ直流のオフセット電位を含むアナログ信号の応答信号3Sを、極めて簡素な回路構成でデジタル信号の被比較信号41Sに変換できる。
また、本実施の形態は、デジタル位相比較回路43を、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの排他的論理和を検出信号4Sとして出力するXOR回路43Aにより実現したので、被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に応じたパルス幅を有する検出信号4Sを、極めて簡素な回路で検出出力することができる。
なお、本実施の形態では、デジタル基準信号発生回路42で、供給信号2Sとは別個にデジタル基準信号42Sを生成する場合を例として説明したが、供給信号2Sに基づきデジタル基準信号42Sを生成してもよい。
図4は、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図であり、図2と比較して、デジタル基準信号発生回路42が、しきい値回路42Cから構成されている点が異なる。
図4のしきい値回路42Cは、インバータ回路(反転論理回路)を組み合わせたバッファ回路等により実現され、供給信号生成部2からの供給信号2Sを所定のしきい値電圧Vt1と比較することによりデジタル信号に変換しデジタル基準信号42Sとして出力する機能を有している。しきい値回路については、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
これにより、デジタル基準信号発生回路42において、供給信号生成部2の周波数発生回路21と同期した基準信号を発生させる精度の高い基準信号発生回路42Aを省くことができ、回路の簡素化やコストダウンを実現できる。
この他、図5に示すように、デジタル基準信号42Sとして、供給信号生成部2の周波数発生回路21から出力されるクロック信号21Sを用いてもよい。図5は、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図であり、図2と比較して、供給信号生成部2の周波数発生回路21から出力されるクロック信号21Sがデジタル基準信号42Sとしてそのままデジタル位相比較回路43へ入力されている。
これにより、波形情報検出部4において、デジタル基準信号発生回路42そのものを省くことができ、回路の簡素化やコストダウンを実現できる。
[第3の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図4と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第2の実施の形態では、応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31を抵抗素子Rsで構成した場合を例として説明した。
本実施の形態では、電流−電圧変換回路31を抵抗素子Rsと差動増幅器31Aで構成した場合を例として説明する。
図6において、応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31には、抵抗素子(第1の抵抗素子)Rsと差動増幅器31Aが設けられている。
抵抗素子Rsは、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子である。差動増幅器31Aは、正極性入力端子が供給信号生成部2の出力に接続され、逆極性入力端子が検出電極12に接続され、出力端子が波形情報検出部4Aの入力に接続されている。この差動増幅器31Aは、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された印加信号1Sを差動増幅して、出力端子から応答信号3Sを出力する機能を有している。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、電流−電圧変換回路31以外の構成については、第2の実施の形態の図4と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図6を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された交流正弦波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子Rsを介し、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、リミッタアンプ41Aにより、応答信号3Sをその中心電圧を基準として増幅することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図7は、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sが応答信号生成部3の抵抗素子Rsを介して被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、抵抗素子Rsに表れたこれら変化が差動増幅器31Aにより増幅されて電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
この際、被検体10に流れる電流をIfとすると、抵抗素子Rsに流れる電流もIfとなる。その結果、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電圧差はRs・Ifとなる。したがって、差動増幅器31Aの増幅率をAとするとその出力電圧はV=A・Rs・Ifで求められ、被検体10に流れる電流を、直接、電圧信号からなる応答信号3Sに変換することができる。
また、電流−電圧変換回路31に差動増幅器31Aを用いているため、第2の実施の形態とは異なり、応答信号3Sの基準電位VBは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位となるとともに、第2の実施の形態とは逆に、被検体10の抵抗成分が所定値より大きい場合は基準電位VBより低いVB2が中心電位となり、抵抗成分が上記所定値より小さい場合は基準電位VBより高いVB1が中心電圧となる。
応答信号3Sは、応答信号変換回路41のリミッタアンプ41Aで増幅されて、オフセット電位を含まない矩形波のデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
応答信号変換回路41のリミッタアンプ41Aは、応答信号3Sを増幅してデジタル信号からなる被比較信号41Sへ変換する際、前述の通り応答信号3Sの基準電位VBが回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位となっているため、リミッタアンプ41Aの入力レンジ、ここでは応答信号3S増幅時の中心電圧の変動許容幅を第2の実施の形態よりも小さくすることができる。
このようにして、図3と同様の信号波形を有する、被比較信号41Sおよびデジタル基準信号42Sが生成されて、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力され、これら位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが得られる。
このように、本実施の形態は、応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31を、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子Rsと、この抵抗素子Rsの両端電圧を差動増幅することにより応答信号3Sを生成して出力する差動増幅器31Aとから構成したので、被検体10に流れる電流を、直接、電圧の応答信号3Sに変換することができる。また、リミッタアンプ41Aの入力レンジを比較的小さくすることができ、リミッタアンプの回路構成を簡素化することができる。
[第4の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図6と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第3の実施の形態では、電流−電圧変換回路31を抵抗素子Rsと差動増幅器31Aで構成した場合を例として説明した。
本実施の形態では、第3の実施の形態の電流−電圧変換回路31において、抵抗素子Rsと供給信号生成部2との間に抵抗素子Rrを追加した場合を例として説明する。
図8において、応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31には、抵抗素子(第1の抵抗素子)Rs、抵抗素子(第2の抵抗素子)Rr、および差動増幅器31Aが設けられている。
抵抗素子Rsと抵抗素子Rrは、供給信号生成部2と検出素子1との間に直列接続されており、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された印加信号1Sを差動増幅して、出力端子から応答信号3Sを出力する。
抵抗素子Rsと供給信号生成部2の間に抵抗素子Rrが設けられた場合、被検体10のインピーダンスに応じてRsとRrの節点の電位が変動する。これにより、被検体10のインピーダンスに大小に応じて生じる、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電位変動をキャンセルでき、応答信号のオフセット変動を小さくすることができる。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、電流−電圧変換回路31の抵抗素子Rr以外の構成については、第3の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図8を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された交流正弦波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、リミッタアンプ41Aにより、応答信号3Sをその中心電圧を基準として増幅することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図9は、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sが応答信号生成部3の抵抗素子Rsを介して被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、この電流変化が電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
この際、被検体10のインピーダンスに応じて被検体10に流れる電流が変化するためRsとRrの節点の電位が変動する。これにより、被検体10のインピーダンスに大小に応じて生じる、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電位変動がキャンセルされ、応答信号3Sのオフセット変動が小さく抑制される。
応答信号3Sは、波形情報検出部4のリミッタアンプ41Aで増幅されて、オフセット電位を含まない矩形波のデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
このようにして、図3と同様の信号波形を有する、被比較信号41Sおよびデジタル基準信号42Sが生成されて、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力され、これら位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが得られる。
このように、本実施の形態は、応答信号生成部3の電流−電圧変換回路31を、一端が供給信号生成部2に接続された抵抗素子Rrと、抵抗素子Rrと検出素子1との間に接続された抵抗素子Rsと、抵抗素子Rsの両端電圧を差動増幅することにより応答信号3Sを生成して出力する差動増幅器31Aとから構成したので、被検体10に流れる電流を、直接、電圧の応答信号3Sに変換することができる。また、リミッタアンプ41Aの入力レンジを比較的小さくすることができ、リミッタアンプの回路構成を簡素化することができる。また、被検体10のインピーダンスに大小に応じて生じる、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電位変動をキャンセルでき、応答信号3Sのオフセット変動を小さく抑制して検出精度を向上させることが可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図10は、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図8と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第2〜第4の実施の形態では、応答信号変換回路41をリミッタアンプ41Aで構成した場合を例として説明した。
本実施の形態では、応答信号変換回路41をしきい値回路41Bで構成した場合を例として説明する。
図10において、波形情報検出部4の応答信号変換回路41には、しきい値回路41Bが設けられている。
しきい値回路41Bは、インバータ回路(反転論理回路)を組み合わせたバッファ回路等により実現され、応答信号生成部3からの応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt2と比較することによりデジタル信号に変換し被比較信号41Sとして出力する機能を有している。しきい値回路については、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、しきい値回路41B以外の構成については、第4の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図10を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された交流正弦波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、しきい値回路41Bにより、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt1と比較することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図11は、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sに基づいて応答信号生成部3から被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、抵抗素子Rsに表れたこれら変化が差動増幅器31Aにより増幅されて電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
応答信号3Sは、応答信号変換回路41のしきい値回路41Bで所定のしきい値電圧Vt2と比較されて、オフセット電位を含まない矩形波のデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
このようにして、図3と同様の信号波形を有する、被比較信号41Sおよびデジタル基準信号42Sが生成されて、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力され、これら位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが得られる。
ここで、XOR回路43Aにより、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sを比較した場合、図11に示すように、供給信号2Sの1周期に相当する期間内に検出信号4Sのパルスが2つ発生する。また、しきい値回路41Bで用いられるしきい値電圧Vt2やしきい値回路42Cでデジタル基準信号42Sの生成に用いられるしきい値電圧Vt1の選択によっては、これらパルスのパルス幅が変化する。しかし、これらパルスは位相差としての波形情報を含んでおり、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差を検出することができる。その理由を以下に説明する。
被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φは、それぞれのパルスの立ち下がりや立ち上がりのタイミングの差で表されるが、被比較信号41Sのパルスの中心タイミングAとデジタル基準信号42Sのパルスの中心タイミングBの差でも表すことができる。
ここで、検出信号4Sの各パルスの幅をTaとTbとすると、φ=(Ta−Tb)/2と表される。このため、検出信号4Sのパルスの幅TaとTbを抽出することにより被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φを得ることができる。
したがって、しきい値回路41Bで用いられるVt2は、応答信号3Sの中心電圧を用いる必要はない。また、しきい値回路42Cでデジタル基準信号42Sの生成に用いられるしきい値電圧Vt1についても、供給信号2Sの中心電圧を用いる必要はない。
このように、本実施の形態は、応答信号変換回路41を、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt1と比較することによりデジタル信号に変換し被比較信号41Sとして出力するしきい値回路41Bにより実現したので、被検体10のインピーダンスに応じた位相を有し、かつ直流のオフセット電位を含むアナログ信号の応答信号3Sを、極めて簡素な回路構成でデジタル信号の被比較信号41Sに変換できる。
また、検出信号4Sにおいて、供給信号2Sの1周期に相当する期間内に発生した2つのパルスの中心タイミングの差に基づいて、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差を検出することができるため、しきい値回路41Bで用いられるしきい値電圧Vt2やしきい値回路42Cでデジタル基準信号42Sの生成に用いられるしきい値電圧Vt1を自由に選択することが可能となる。
したがって、プロセス変動によりこれらしきい値電圧が変動しても、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差、すなわち被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に応じた位相情報を精度よく検出することが可能となる。
[第6の実施の形態]
次に、図12を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図12は、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図10と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第1〜第5の実施の形態では、波形情報検出部4において、応答信号生成部3からの応答信号3Sに基づいて、被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分を示す位相情報を検出する場合を例として説明した。
本実施の形態では、波形情報検出部4において、応答信号生成部3からの応答信号3Sに基づいて、被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分を示す位相情報と抵抗成分を示す振幅情報の両方を検出する場合を例として説明する。
図12において、波形情報検出部4には、しきい値回路44Aからなるパルス変換回路44が設けられている。
パルス変換回路44のしきい値回路44Aは、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt3と比較することにより、応答信号3Sから波形情報として応答信号3Sの電圧変化を検出し、この電圧変化に基づいて応答信号3Sの大きさ、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に応じたパルス幅を有する矩形波からなる検出信号(第2の検出信号)4SBを生成して出力する機能を有している。しきい値回路については、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、パルス変換回路44以外の構成については、第5の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図12を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された交流正弦波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、しきい値回路41Bにより、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt2と比較することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4SAを生成して出力する。
また、波形情報検出部4は、しきい値回路44Aにより、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt3と比較することにより、波形情報として応答信号3Sの電圧変化として、応答信号3Sの信号電圧としきい値電圧Vt3との大小関係を検出し、当該電圧変化ここでは大小関係に基づいて応答信号3Sの大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4SBを生成して出力する。
図13は、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。なお、被比較信号41S、デジタル基準信号42S、および検出信号4SAについては、図11と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sに基づいて応答信号生成部3から被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、抵抗素子Rsに表れたこれら変化が差動増幅器31Aにより増幅されて電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
この際、被検体10に流れる電流をIfとすると、抵抗素子Rsに流れる電流もIfとなる。その結果、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電圧差はRs・Ifとなる。したがって、差動増幅器31Aの増幅率をAとするとその出力電圧はV=A・Rs・Ifで求められ、被検体10に流れる電流を、直接。電圧信号からなる応答信号3Sに変換することができる。
また、電流−電圧変換回路31に差動増幅器31Aを用いているため、応答信号3Sの基準電位は、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位となるとともに、被検体10の抵抗成分が所定値より大きい場合は中間電位より低い電位となり、抵抗成分が上記所定値より小さい場合は中間電位より高い電位となる。
この後、応答信号3Sは、パルス変換回路44のしきい値回路44Aで所定のしきい値電圧Vt3と比較されて、応答信号3Sの振幅値に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが得られる。
したがって、被検体10の抵抗成分が所定値より小さい場合、その応答信号3Sの大きさ、ここでは応答信号3Sの上側ピーク電圧から接地電位(0V=GND)までの振幅Aに対応したパルス幅TAを有する検出信号4Sが生成される。また、被検体10の抵抗成分が所定値より大きい場合、その応答信号3Sの大きさ、ここでは応答信号3Sの上側ピーク電圧から接地電位(0V=GND)までの振幅Bに対応したパルス幅TBを有する検出信号4Sが生成される。
このように、本実施の形態は、波形情報検出部4に、しきい値回路44Aからなるパルス変換回路44を設け、応答信号3を所定のしきい値電圧Vt3と比較することにより、応答信号3Sから波形情報として応答信号3Sの電圧変化を検出し、この電圧変化に基づいて応答信号3Sの大きさ、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4SBを生成して出力するようにしたので、被検体10のインピーダンスの抵抗成分とリアクタンス成分を検出する際、検出素子1、供給信号生成部2、および応答信号生成部3を兼用することができ、極めて簡素な回路構成で、被検体10のインピーダンスの抵抗成分とリアクタンス成分を検出することができる。
これにより、被検体の材料や材質を選択してその抵抗成分およびリアクタンス成分を個別に調整することが極めて難しくなり、人工指による不正認識行為に対して高いセキュリティが得られる。
また、本実施の形態では、パルス変換回路44としてしきい値回路44Aを用いたので、プロセス変動によりVt3が変動しても、応答信号3Sの振幅と検出信号4Sのパルス幅との対応関係は変化しないことから、精度よく振幅情報すなわち抵抗成分を検出できる。
また、本実施の形態では、電流−電圧変換回路31で抵抗素子Rsと供給信号生成部2の間に抵抗素子Rrが設け、抵抗素子Rsの両端電圧を差動増幅器31Aで増幅することにより応答信号3Sを生成するようにしたので、被検体10のインピーダンスに大小に応じて生じる、差動増幅器31Aの2つの入力端子の電位変動をキャンセルでき、応答信号のオフセット変動を小さくすることができる。これにより、被検体10のインピーダンスが変化しても応答信号3Sを常にしきい値電圧Vt3と交差する電圧範囲に調整することができる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4に、しきい値回路44Aからなるパルス変換回路44を設けて、被検体10のインピーダンスの抵抗成分に応じたパルス幅を有する検出信号4SBを生成して出力する場合を例として説明したが、しきい値回路41Bをパルス変換回路44と見なし、しきい値回路41Bからの被比較信号41Sを検出信号4SBとして出力してもよい。
図14は、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図であり、図12と比較して、しきい値回路44Aをしきい値回路41Bで兼用している点が異なる。
第5の実施の形態で説明したように、しきい値回路41Bは、しきい値回路44Aと同等の機能を有しており、被比較信号41Sは被検体10のインピーダンスの抵抗成分に応じたパルス幅を有する矩形波と見なせる。
したがって、しきい値回路41Bの出力を検出信号4SBとして出力する配線や出力端子を設けるだけで、しきい値回路44Aを省くことができ、さらに簡素な回路構成で、被検体10のインピーダンスの抵抗成分とリアクタンス成分を検出することができる。
[第7の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図15は、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図10と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第5の実施の形態では、電流−電圧変換回路31を抵抗素子Rs、抵抗素子Rr、および差動増幅器31Aで構成し、供給信号2Sとして所定周波数の正弦波を用いた場合を例として説明した。
本実施の形態では、第5の実施の形態において、供給信号2Sとして三角波を用いた場合を例として説明する。
図15において、供給信号生成部2には、波形整形回路22として三角波発生回路22Bが設けられている。三角波発生回路22Bは、図1の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき三角波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。通常、正弦波は、例えばD/A変換器を用いて生成したり、三角波の波形をダイオード素子などを用いて鈍らせて生成する。したがって、三角波の生成は正弦波の生成よりも回路構成を簡素化することができる。三角波発生回路22Bの具体例については、公知の回路を用いればよい。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、三角波発生回路22B以外の構成については、第5の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図15を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
三角波発生回路22Bから出力されて応答信号生成部3に入力された交流三角波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、しきい値回路41Bにより、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt2と比較することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図16は、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。図17は、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。ここでは、供給信号2Sが三角波からなる場合を例として説明する。
供給信号生成部2の三角波発生回路22Bでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、三角波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
ここで、図16に示すように、被検体10のインピーダンスが容量成分のみの場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は三角波の微分応答波形となり、矩形波に近い波形を有する応答信号3Scが得られる。
また、被検体10のインピーダンスが抵抗成分のみの場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は三角波と同じ波形の応答波形となり、元の三角波の波形を有する応答信号3Srが得られる。
したがって、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、三角波の微分応答と元の三角波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、応答信号3Scと応答信号3Srが合成された波形、すなわち、三角波の上昇期間と下降期間とで、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
図17に示すように、被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10のインピーダンスの容量成分に応じて応答信号3Sの振幅の大きさが変化する。すなわち容量成分が大きい場合、インピーダンスに流れる電流が増加して応答信号3Sの振幅が大きくなり、容量成分が小さい場合、インピーダンスに流れる電流が減少して応答信号3Sの振幅が小さくなる。
応答信号3Sは、応答信号変換回路41のしきい値回路41Bで所定のしきい値電圧Vt2と比較されて、その振幅の大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
また、供給信号2Sは、しきい値回路42Cにより、しきい値電圧Vt1と比較されてデジタル基準信号42Sに変換される。
これら被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sは、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力されて位相差が検出され、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが出力される。
ここで、XOR回路43Aにより、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sを比較した場合、図17に示すように、供給信号2Sの1周期に相当する期間内に検出信号4Sのパルスが2つ発生する。また、しきい値回路41Bで用いられるしきい値電圧Vt2やしきい値回路42Cでデジタル基準信号42Sの生成に用いられるしきい値電圧Vt1の選択によっては、これらパルスのパルス幅が変化する。しかし、これらパルスは位相差としての波形情報を含んでおり、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差を検出することができる。その理由を以下に説明する。
被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φは、それぞれのパルスの立ち下がりや立ち上がりのタイミングの差で表されるが、被比較信号41Sのパルスの中心タイミングAとデジタル基準信号42Sのパルスの中心タイミングBの差でも表すことができる。
ここで、検出信号4Sの各パルスの幅をTaとTbとすると、φ=(Ta−Tb)/2と表される。このため、検出信号4Sのパルスの幅TaとTbを抽出することにより被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φを得ることができる。
この際、容量成分が大きい場合、被比較信号41Sの中心が中心タイミングA’へ変化し、位相がΔφだけ進んだことになる。このため、Tbが短くなり、結果として位相差φが大きくなる。したがって、三角波からなる供給信号2Sを用いて、被検体10のインピーダンスの容量成分の変化に伴う位相差の変化を検出することが可能となる。また、半導体プロセス変動等によりしきい値Vt1,Vt2の設定値にばらつきが生じても、上記位相差φを用いることにより検出信号4Sの位相情報と被検体10のインピーダンスとの大小関係は維持されるため、位相情報すなわち位相差φの変化で被検体10のインピーダンスの容量成分の変化を捉えることができる。
このように、本実施の形態は、波形整形回路22を三角波発生回路22Bで構成したので、正弦波を用いる場合と比較して供給信号2Sの生成に要する回路を簡略化でき、全体として極めて簡素な回路で、プロセス変動等の要因による検出精度の劣化を抑制でき、被検体10のインピーダンスを高精度で検出することが可能となる。
[第8の実施の形態]
次に、図18を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図18は、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図15と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第7の実施の形態では、第5の実施の形態において、供給信号2Sとして三角波を用いた場合を例として説明した。
本実施の形態では、第7の実施の形態において、応答信号生成部3と応答信号変換回路41との間にローパスフィルタ45を設けた場合を例として説明する。
図18において、波形情報検出部4には、応答信号生成部3と応答信号変換回路41との間にローパスフィルタ(LPF)45が設けられている。
ローパスフィルタ45は、三角波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去する機能を有している。ローパスフィルタについては、本実施の形態に独特の構成は必要なく、一般的な公知の回路を用いればよい。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、ローパスフィルタ45以外の構成については、第7の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図18を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
三角波発生回路22Bから出力されて応答信号生成部3に入力された交流三角波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、ローパスフィルタ45により、三角波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去し、しきい値回路41Bにより、ローパスフィルタ45からの応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt2と比較する。これにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図19は、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の三角波発生回路22Bでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、三角波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
この供給信号2Sに基づいて応答信号生成部3から被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流の位相および振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化する。応答信号生成部3において、抵抗素子Rsに表れたこれら変化が差動増幅器31Aにより増幅されて電圧信号に変換され、応答信号3Sとして出力される。
この後、応答信号3Sは、ローパスフィルタ45で高周波成分が除去された後、パルス変換回路44のしきい値回路44Aで所定のしきい値電圧Vt3と比較されて、応答信号3Sの振幅値に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが得られる。
このように、本実施の形態は、応答信号生成部3と応答信号変換回路41との間にローパスフィルタ45を設け、三角波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去した後、波形情報を検出するようにしたので、波形情報検出部4Aにおける波形情報の検出精度を高めることができる。
[第9の実施の形態]
次に、図20を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図20は、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図10と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第5の実施の形態では、電流−電圧変換回路31を抵抗素子Rs、抵抗素子Rr、および差動増幅器31Aで構成し、供給信号2Sとして所定周波数の正弦波を用いた場合を例として説明した。
本実施の形態では、第5の実施の形態において、供給信号2Sとして台形波を用いた場合を例として説明する。
図20において、供給信号生成部2には、波形整形回路22として台形波発生回路22Cが設けられている。台形波発生回路22Cは、図1の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき台形波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、台形波発生回路22Cは、一般的な公知の回路を用いればよく、正弦波発生回路と比較して回路構成を簡素化できる。また、台形波形によれば、三角波と比較して高周波成分が少なく正弦波に近い波形を生成でき、被検体10のインピーダンスをより正確に検出できる。
なお、本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置において、台形波発生回路22C以外の構成については、第5の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図20を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
台形波発生回路22Cから出力されて応答信号生成部3に入力された交流台形波の供給信号2Sは、電流−電圧変換回路31の抵抗素子RrおよびRsを介して、印加信号1Sとして検出素子1に印加される。この際、被検体10のインピーダンスに応じて印加信号1Sの電流が変化し、その電流変化が抵抗素子Rsの両端に発生する。差動増幅器31Aは、この抵抗素子Rsの両端の電位差を差動増幅することにより、被検体10に流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4は、しきい値回路41Bにより、応答信号3Sを所定のしきい値電圧Vt2と比較することにより、当該応答信号3Sの電圧変化を示すデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換し、デジタル位相比較回路43により、応答信号変換回路41からの被比較信号41Sとデジタル基準信号発生回路42からのデジタル基準信号42Sとの位相をデジタル信号処理で比較することにより、波形情報として被比較信号41Sと供給信号2Sの位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる検出信号4Sを生成して出力する。
図21は、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。図22は、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す他の信号波形図である。ここでは、供給信号2Sが台形波からなる場合を例として説明する。
供給信号生成部2の台形波発生回路22Cでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、台形波からなる供給信号2Sが生成され、応答信号生成部3へ出力される。
ここで、図21に示すように、被検体10のインピーダンスが容量成分のみの場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は台形波の微分応答波形となり、矩形の階段波形を有する応答信号3Scが得られる。
また、被検体10のインピーダンスが抵抗成分のみの場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は台形波と同じ波形の応答波形となり、元の台形波の波形を有する応答信号3Srが得られる。
したがって、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、台形波の微分応答と元の台形波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、応答信号3Scと応答信号3Srが合成された波形、すなわち、台形波の上昇期間、平坦区間、および下降期間で、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
図22に示すように、被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10のインピーダンスの容量成分に応じて応答信号3Sの振幅の大きさが変化する。すなわち容量成分が大きい場合、インピーダンスに流れる電流が増加して応答信号3Sの振幅が大きくなり、容量成分が小さい場合、インピーダンスに流れる電流が減少して応答信号3Sの振幅が小さくなる。
応答信号3Sは、応答信号変換回路41のしきい値回路41Bで所定のしきい値電圧Vt2と比較されて、その振幅の大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる被比較信号41Sに変換される。
また、供給信号2Sは、しきい値回路42Cにより、しきい値電圧Vt1と比較されてデジタル基準信号42Sに変換される。
これら被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sは、デジタル位相比較回路43のXOR回路43Aに入力されて位相差が検出され、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4Sが出力される。
ここで、XOR回路43Aにより、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sを比較した場合、図22に示すように、供給信号2Sの1周期に相当する期間内に検出信号4Sのパルスが2つ発生する。また、しきい値回路41Bで用いられるしきい値電圧Vt2やしきい値回路42Cでデジタル基準信号42Sの生成に用いられるしきい値電圧Vt1の選択によっては、これらパルスのパルス幅が変化する。しかし、これらパルスは位相差としての波形情報を含んでおり、被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差を検出することができる。その理由を以下に説明する。
被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φは、それぞれのパルスの立ち下がりや立ち上がりのタイミングの差で表されるが、被比較信号41Sのパルスの中心タイミングAとデジタル基準信号42Sのパルスの中心タイミングBの差でも表すことができる。
ここで、検出信号4Sの各パルスの幅をTaとTbとすると、φ=(Ta−Tb)/2と表される。このため、検出信号4Sのパルスの幅TaとTbを抽出することにより被比較信号41Sとデジタル基準信号42Sの位相差φを得ることができる。
この際、容量成分が大きい場合、Tbが短くなり、結果として位相差φが大きくなる。したがって、台形波からなる供給信号2Sを用いて、被検体10のインピーダンスの容量成分の変化に伴う位相差の変化を検出することが可能となる。また、半導体プロセス変動等によりしきい値Vt1,Vt2の設定値にばらつきが生じても、上記位相差φを用いることにより検出信号4Sの位相情報と被検体10のインピーダンスとの大小関係は維持されるため、位相情報すなわち位相差φの変化で被検体10のインピーダンスの容量成分の変化を捉えることができる。
このように、本実施の形態は、波形整形回路22を台形波発生回路22Cで構成したので、正弦波を用いる場合と比較して供給信号2Sの生成に要する回路を簡略化でき、全体として極めて簡素な回路で、プロセス変動等の要因による検出精度の劣化を抑制でき、被検体のインピーダンスを高精度で検出することが可能となる。
[第10の実施の形態]
次に、図23を参照して、本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置について説明する。図23は、本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置の構成を示すブロック図である。
生体認識装置110は、被検体10が生体か否かを認識する装置であり、インピーダンス検出装置100と生体認識部101とから構成されている。
インピーダンス検出装置100は、本発明の第1〜第9の実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置から構成されており、被検体10に対して所定の印加信号1Sを印加し、被検体10に流れる電流に基づいて被検体のインピーダンスを検出し、当該インピーダンスに応じた波形情報を有する検出信号4Sを出力する機能を有している。
生体認識部101は、インピーダンス検出装置100からの検出信号4Sの波形情報が、正当な生体のインピーダンス特性を示す基準範囲にあるか否かを判定することにより、被検体10に対する生体か否かの認識判定を行い、被検体10に対する生体認識結果110Sを出力する機能を有している。この生体認証部102は、専用の回路から構成してもよく、CPUなどの演算処理部を用いて構成してもよい。
このように、インピーダンス検出装置100として本発明の各実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を用いているため、高い精度で被検体のインピーダンスを検出でき、被検体に対する生体認識精度を高めることができる。
指紋認識装置120は、指からなる被検体10から検出した指紋データ1Fに基づいて、利用者の本人認証を行う装置であり、生体認識装置110、指紋検出装置111、指紋認証部112、および認証判定部113から構成されている。
生体認識装置110は、前述のとおり、本発明の第1〜第9の実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を用いて、被検体10が生体か否かを認識する機能を有している。
指紋検出装置111は、被検体10から指紋の凹凸を示す表面形状情報1Pに応じた指紋データ111Sを検出する機能を有している。
指紋認証部112は、指紋検出装置111ら出力された指紋データ111Sと予め登録しておいた正当な指紋を示す照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う機能を有している。
認証判定部113は、生体認識装置110から出力された生体認識結果110Sと指紋認証部112から出力された指紋認証結果112Sとに基づいて利用者の指紋認証成否を判定し、判定結果120Sを出力する機能を有している。
これら指紋検出装置111、指紋認証部112、および認証判定部113は、専用の回路から構成してもよく、CPUなどの演算処理部を用いて構成してもよい。
このように、インピーダンス検出装置100として本発明の各実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を利用した生体認識装置110を用いているため、高い精度で被検体のインピーダンスを検出でき、被検体に対する生体認識精度を高めることができる。したがって、高い精度で利用者本人の指紋認証を行うことができ、このような指紋認証装置を個人認識システムに搭載すれば、システム全体のセキュリティ性能を高めることができる。
[実施の形態の拡張]
以上の各実施の形態では、当該実施の形態の特徴的構成について理解を容易とするため、それぞれ近しい構成からなる実施の形態をベースとして説明したが、当該実施の形態の全体構成についてはそれぞれの実施の形態で説明した構成例に限定されるものではなく、他の実施の形態と任意に組合せて実施してもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の他の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第10の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置の構成を示すブロック図である。 従来の生体認識装置の構成を示すブロック図である。 位相差を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示すブロック図である。 図25のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。
符号の説明
100…インピーダンス検出装置、1S…印加信号、1…検出素子、11,12…検出電極、2…供給信号生成部、21…周波数発生回路、21S…クロック信号、22…波形整形回路、22A…正弦波発生回路、22B…三角波発生回路、22C…台形波発生回路、2S…供給信号、3…応答信号生成部、3S…応答信号、31…電流−電圧変換回路、31A…差動増幅器、4…波形情報検出部、4S,4SA,4SB…検出信号、41…応答信号変換回路、41A…リミッタアンプ、41B…しきい値回路、42…デジタル基準信号発生回路、42S…デジタル基準信号、42A…基準信号発生回路、42B,42C…しきい値回路、43…デジタル位相比較回路、43A…XOR回路、44…パルス変換回路、44A…しきい値回路、45…ローパスフィルタ、Zf…インピーダンス、101…生体認識部、110…生体認識装置、110S…生体認識結果、1P…表面形状情報、1Z…インピーダンス情報、111…指紋検出装置、111S…指紋データ、112…指紋認証部、112S…指紋認識結果、113…認識判定部、120…指紋認識装置、120S…判定結果。

Claims (26)

  1. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記応答信号変換回路は、前記応答信号を増幅することによりデジタル信号に変換し前記被比較信号として出力するリミッタアンプからなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  2. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記応答信号変換回路は、前記応答信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し前記被比較信号として出力するしきい値回路からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  3. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記デジタル位相比較回路は、前記被比較信号と前記デジタル基準信号の排他的論理和を前記検出信号として出力する排他的論理和回路からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  4. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記供給信号生成部は、
    所定周波数のクロック信号を生成して出力する周波数発生回路と、
    前記クロック信号に基づいて当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれか1つを生成し前記供給信号として出力する波形整形回路と
    を有し、
    前記波形情報検出部は、前記クロック信号を前記デジタル基準信号として用いる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  5. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と、
    前記供給信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し前記デジタル基準信号として出力するしきい値回路からなるデジタル基準信号発生回路
    を有することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  6. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と、
    前記供給信号に同期した基準信号を生成する基準信号発生回路と、前記基準信号を所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し前記デジタル基準信号として出力するしきい値回路と、からなるデジタル基準信号発生回路
    を有することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  7. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と、
    前記波形情報として前記応答信号の電圧変化を検出し、当該電圧変化に基づいて前記応答信号を前記応答信号の大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第2の検出信号へ変換し前記検出信号として出力するパルス変換回路
    を有することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  8. 請求項に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記パルス変換回路は、前記応答信号を所定のしきい値電圧と比較し、その比較結果に応じたデジタル信号を前記第2の検出信号として出力するしきい値回路からなることを特徴とするインピーダンス検出装置。
  9. 請求項に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記しきい値回路は、前記応答信号を所定のしきい値電圧と比較することにより得られた前記被比較信号を、前記被検体のインピーダンスにより変化する前記応答信号の電圧変化に応じたパルス幅を有する第2の検出信号として出力することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  10. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と、
    前記応答信号に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタ
    を有し、
    前記応答信号変換回路は、前記ローパスフィルタから出力された応答信号を前記被比較信号へ変換する
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  11. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記応答信号生成部は、前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続された抵抗素子と、当該抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより前記応答信号を生成して出力する差動増幅器を有する電流−電圧変換回路からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  12. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記波形情報検出部は、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換回路と、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較回路と
    を有し、
    前記応答信号生成部は、一端が前記供給信号生成部に接続された第1の抵抗素子と、当該第1の抵抗素子の他端と前記検出素子との間に接続された第2の抵抗素子と、前記第2の抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより前記応答信号を生成して出力する差動増幅器を有する電流−電圧変換回路からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  13. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記応答信号変換ステップでは、前記応答信号をリミッタアンプによって増幅することによりデジタル信号に変換し前記被比較信号として出力する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  14. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記応答信号変換ステップでは、前記応答信号をしきい値回路によって所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し前記被比較信号として出力する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  15. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記デジタル位相比較ステップでは、前記被比較信号と前記デジタル基準信号の排他的論理和を前記検出信号として出力する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  16. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記供給信号は、所定周波数のクロック信号に基づいて生成された当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれかであり、
    前記波形情報検出ステップでは、前記クロック信号を前記デジタル基準信号として用いる
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  17. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号をしきい値回路によって所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し、前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号として出力するデジタル基準信号発生ステップと、
    前記デジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有することを特徴とするインピーダンス検出方法。
  18. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した基準信号を生成し、前記基準信号をしきい値回路によって所定のしきい値電圧と比較することによりデジタル信号に変換し、前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号として出力するデジタル基準信号発生ステップと、
    前記デジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有することを特徴とするインピーダンス検出方法。
  19. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと、
    前記波形情報として前記応答信号の電圧変化を検出し、当該電圧変化に基づいて前記応答信号を前記応答信号の大きさに応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第2の検出信号へ変換し前記検出信号として出力するパルス変換ステップと
    を有することを特徴とするインピーダンス検出方法。
  20. 請求項19に記載のインピーダンス検出方法において、
    前記パルス変換ステップでは、前記応答信号をしきい値回路によって所定のしきい値電圧と比較し、その比較結果に応じたデジタル信号を前記第2の検出信号として出力することを特徴とするインピーダンス検出方法。
  21. 請求項14に記載のインピーダンス検出方法において、
    前記応答信号変換ステップでは、前記応答信号を前記しきい値回路によって所定のしきい値電圧と比較することにより得られた前記被比較信号を、前記被検体のインピーダンスにより変化する前記応答信号の電圧変化に応じたパルス幅を有する第2の検出信号として出力することを特徴とするインピーダンス検出方法。
  22. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記応答信号変換ステップでは、前記応答信号に含まれる高周波成分を除去するローパスフィルタから出力された応答信号を前記被比較信号へ変換する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  23. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記応答信号生成ステップでは、前記供給信号を抵抗素子を介して前記検出素子に供給することにより前記被検体に前記印加信号を印加し、前記抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより電流−電圧変換を行い、前記応答信号を生成して出力する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  24. 検出素子を介して電気的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスに応じた検出信号を生成して出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記波形情報検出ステップは、
    アナログ信号である前記応答信号を当該応答信号の電位と所定の基準電位との大小関係に対応してHighレベルまたはLowレベルのいずれかの電位からなるフル振幅のデジタル信号に変換し被比較信号として出力する応答信号変換ステップと、
    前記供給信号に同期した矩形波のデジタル基準信号と前記被比較信号との位相を比較することにより、前記波形情報として前記被比較信号と前記供給信号の位相差を検出し、当該位相差に応じたパルス幅を有するデジタル信号からなる第1の検出信号を生成し前記検出信号として出力するデジタル位相比較ステップと
    を有し、
    前記応答信号生成ステップでは、前記供給信号を第1の抵抗素子の一端から、当該第1の抵抗素子と、当該第1の抵抗素子の他端と前記検出素子との間に接続された第2の抵抗素子とを介して前記検出素子に供給することにより前記被検体に前記印加信号を印加し、前記第2の抵抗素子の両端電圧を差動増幅することにより電流−電圧変換を行い、前記応答信号を生成して出力する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  25. 被検体のインピーダンスに応じた検出信号を出力する請求項1ないし12のいずれかに記載のインピーダンス検出装置と、
    前記インピーダンス検出装置から出力された検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部と
    を備えることを特徴とする生体認識装置。
  26. 被検体のインピーダンスに応じた検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する請求項25に記載された生体認識装置と、
    前記被検体から指紋の凹凸を示す指紋データを検出する指紋検出装置と、
    前記指紋データと予め登録されている照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う指紋認証部と、
    前記生体認識装置から出力された生体判定結果と前記指紋認証部から出力された指紋認証結果とに基づいて前記利用者の指紋認証成否を判定する認証判定部と
    を備えることを特徴とする指紋認証装置。
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