JP4732990B2 - インピーダンス検出装置、インピーダンス検出方法、生体認識装置、および指紋認証装置 - Google Patents

インピーダンス検出装置、インピーダンス検出方法、生体認識装置、および指紋認証装置 Download PDF

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本発明は、インピーダンス検出技術に関し、特に被検体となる生体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて生体のインピーダンスを検出するインピーダンス検出技術、およびこのインピーダンス検出技術を用いて生体認識を行う技術、さらにはこの生体認識技術を用いて指紋認証を行う指紋認証技術に関するものである。
情報化社会の進展に伴い、情報処理システムの機密保持に関する技術が発達している。例えばコンピュータールームなどの入出管理には、従来よりIDカードが使用されていたが、IDカードの紛失や盗難の可能性が大きかった。このため、IDカードに代わり各個人の指紋等を予め登録しておき、入室時に照合する個人認識システムが導入され始めている。このような個人認識システムは、登録されている指紋のレプリカ等を作成すれば検査を通過できる場合がある。したがって、個人認識システムは指紋照合だけではなく、被検体が生体であることも認識する必要がある。
従来、被検体が生体であることを検知する技術として、被検体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて被検体のインピーダンスを検出するインピーダンス検出技術を用いたものが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
図23は、従来の生体認識装置の構成を示すブロック図である。この生体認識装置には、主な機能部として、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、波形情報検出部4、および生体認識部5が設けられている。
検出素子1は、検出電極12を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスZfのリアクタンス成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する。なお、被検体10が生体の場合、被検体10のインピーダンスZfのうちリアクタンス成分(虚数成分)は主に容量成分から構成されている。以下では、検体10のリアクタンス成分が容量成分からなるものと仮定して説明する。
供給信号生成部2は、所定周波数の正弦波などからなる供給信号を生成して応答信号生成部に出力する。
応答信号生成部3は、供給信号生成部2と検出素子1との間に接続された抵抗素子Rsを有し、この抵抗素子Rsを介して供給信号生成部2からの供給信号2Sを印加信号1Sとして検出素子1に印加し、抵抗素子Rsの一端すなわち抵抗素子Rsと検出素子1との接続点から、検出素子1のインピーダンスZf、ここでは被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを波形情報検出部4へ出力する。
波形情報検出部4は、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、供給信号2Sとの位相差または振幅を検出し、これら位相差または振幅を示す波形情報を含んだ検出信号4Sを生体認識部5へ出力する。
生体認識部5は波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報に基づき被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
生体認識装置の動作は以下のようになる。
まず、被検体10が検出素子1に接触した場合、供給信号生成部2からの供給信号2Sに基づいて検出素子1に印加されている印加信号1Sが、被検体10に固有のインピーダンス特性すなわち容量成分および抵抗成分により変化し、これが応答信号3Sとして応答信号生成部3から出力される。この応答信号3Sとは、波形情報検出部4でその位相差または振幅が検出され、これら検出結果を示す情報を含んだ検出信号4Sが生体認識部5へ出力される。
生体認識部5では、波形情報検出部4からの検出信号4Sに含まれる波形情報が、正当な生体の波形情報の基準範囲内にあるか否かに基づいて、被検体10が生体か否かを認識判定し、その認識結果5Sを出力する。
なお、これらの位相差や振幅から被検体のインピーダンスのリアクタンス成分や抵抗成分の大きさを算出し、正当な生体の持つリアクタンス成分や抵抗成分の基準範囲と比較してもよい。この場合、検出素子を介して接触している被検体のインピーダンスを検出したことになる。
次に、図24を参照して、生体認識装置における従来の被検体のインピーダンス情報を検出する技術として、位相差を検出する具的な方法を説明する。図24は、位相差を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示すブロック図であり、前述の図23と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
図24において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。
供給信号生成部2には、周波数発生回路21と波形整形回路22とが設けられている。応答信号生成部3には、電流−電圧変換回路32が設けられている。波形情報検出部4Aには、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43が設けられている。生体認識部5(図示せず)には、信号変換回路と判定回路が設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32の出力段に接続されている。供給信号生成部2において、周波数発生回路21は所定周波数のクロック信号21Sを生成し、波形整形回路22は周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波などからなる供給信号2Sを生成して出力する。
応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32は、供給信号生成部2と検出素子10との間に接続された抵抗素子Rsからなり、生体のインピーダンスに対して十分低い所定の出力インピーダンスで、供給信号2Sを印加信号1Sとして被検体10に印加し、その際に検出素子1を介して被検体10に流れる電流を電圧に変換し応答信号3Sとして出力する。
波形情報検出部4Aのオフセット補正回路41は、被検体10の抵抗成分に応じて応答信号に生じるオフセットすなわち応答信号3Sの中心電圧と基準電位との電位差を補正し、被比較信号41Sとして位相比較回路43へ出力する。基準信号発生回路42は、供給信号2Sに同期した基準信号42Sを位相比較回路43へ出力する。位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号42Sとの位相を比較することにより、被検体10に固有のインピーダンス特性、ここではリアクタンス成分に対応する位相差を波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力する。
図24のインピーダンス検出装置の動作は以下のようになる。
まず、被検体10が、検出素子1の検出電極11と検出電極12とを介して電流−電圧変換回路32の出力段に接続される。ここで被検体10に固有のインピーダンスは、検出素子1の検出電極11と検出電極12との間に接続されたリアクタンス成分(主に容量成分)と抵抗成分で示すことができる。したがって、電流−電圧変換回路32から所定の出力インピーダンスで印加された印加信号1Sは、電流−電圧変換回路32の出力インピーダンスと被検体10に固有のインピーダンスとで分圧される。そして、被検体10に流れる電流が、各被検体10に固有のインピーダンスに応じてその位相または振幅が変化し、これら変化が電圧に変換された応答信号3Sとして出力される。
図25は、図24のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位を中心電圧VAとする供給信号2Sが生成され印加信号1Sとして被検体10に印加される。応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分によるオフセットを含む信号となる。例えば、抵抗成分が所定値より大きい場合は基準電位VBより高いVB2が中心電圧となり、抵抗成分が上記所定値より小さい場合は基準電位VBより低いVB1が中心電圧となる。この際、オフセット補正回路41は、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43で用いる基準電位VBと一致するようにレベルシフトし、オフセットが補正された被比較信号41Sを出力する。位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号42Sの位相差に対応したパルス幅を有する波形を検出信号4Sとして出力する。このパルス幅は、位相差としての波形情報を含んでいる。
次に、図26を参照して、生体認識装置における従来の被検体のインピーダンス情報を検出する他の技術として、振幅を検出する具体的な方法を説明する。図26は、振幅を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示したブロック図であり、前述の図23と同じまたは同等部分には同一名を付してある。
なお、図26の検出素子1、供給信号生成部2、および応答信号生成部3の構成は前述した図23と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
波形情報検出部4は、応答信号3Sのピーク電圧値と中心電圧値とを比較することにより、応答信号3Sの振幅を検出する。波形情報検出部4は、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、および電圧比較回路46から構成されている。ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sからそのピーク電圧値44Sを検出する。中心電圧検出回路45は応答信号3Sからその中心電圧値45Sを検出する。電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sとを比較することによりその電圧差から応答信号3Sの振幅を検出し、その振幅を波形情報として含む検出信号4BSを出力する。
図27は、図26のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。供給信号生成部2の波形整形回路22では、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位を中心電圧VAとする供給信号2Sが生成されて出力され被検体10に印加される。応答信号3Sは、被検体10の抵抗成分によるオフセットを含む信号となる。応答信号3Sのピーク電圧値44Sと中心電圧値45S(VB)とを検出し、これらを電圧比較回路46で比較することにより、応答信号3Sの振幅に対応した電圧値を検出信号4BSとして出力する。この電圧値は、振幅としての波形情報を含んでいる。なお、ピーク電圧値44Sは、応答信号3Sの最大電圧値であってもよく、最小電圧値であってもよい。
国際公開05/016146号パンフレット
しかしながら、このような従来技術では、被検体のインピーダンスが小さい場合から大きい場合まで、安定して高精度に応答信号の位相差や振幅を検出することが難しく、インピーダンス検出装置としての入力ダイナミックレンジが小さいという問題があった。
前述した図24や図26において、例えば被検体10のインピーダンスが非常に小さい場合、電流−電圧変換回路32から所定の出力インピーダンスで印加された印加信号1Sは、電流−電圧変換回路32の出力インピーダンスと被検体10のインピーダンスとで分圧されるため、応答信号3Sの電位が非常に低くなってしまい、応答信号3Sの位相差や振幅を検出するのが困難となってしまう。
一方、これを防ぐために、電流−電圧変換回路32の出力インピーダンスを小さく設定した場合、被検体10のインピーダンスが大きい場合に、応答信号3Sの電位は殆ど供給信号2Sと等しくなってしまい、結果として、応答信号3Sの位相差や振幅を検出するのが困難となってしまう。
また、従来技術を生体認識装置のインピーダンス検出手段に用いた場合、生体固有のインピーダンスが広範囲に分布したときに、前述した理由から認識の精度を高められないという問題がある。また、このような生体認識装置を、指紋認証装置を用いた個人認識システムに搭載した場合、システム全体のセキュリティ性能を高めることができないという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、生体認識装置や指紋認証装置等で用いられる被検体のインピーダンスが広範囲に分布しても、インピーダンスの検出精度を劣化させることなく安定してインピーダンスを検出することができるインピーダンス検出装置およびインピーダンス検出方法を提供し、高い認識精度が得られる生体認識装置、さらには高いセキュリティ性能が得られる指紋認証装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるインピーダンス検出装置は、被検体と電気的に接触する検出素子と、交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、供給信号生成部と検出素子との間に接続されて、供給信号に応じた印加信号を被検体へ印加するとともに、印加信号に伴って被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて被検体のインピーダンスを示す検出信号を出力する波形情報検出部とを備え、応答信号生成部に、所定の駆動信号に応じた印加信号を検出素子を介して被検体へ印加するとともに、印加信号に伴って被検体に流れる電流に応じた電流情報信号を検出出力する駆動回路と、電流情報信号に基づいて供給信号と等しい印加信号を得るための駆動信号を駆動回路へ出力するとともに、電流情報信号に基づいて被検体に流れる電流を電圧信号からなる応答信号に変換して波形情報検出部へ出力する電流−電圧変換回路とが設けられている。
この際、駆動回路を、入力端子に入力された駆動信号を増幅して出力端子から印加信号と電流情報信号を出力する第1のドライバ回路から構成し、電流−電圧変換回路を、供給信号が第1の入力端子に入力され、電流情報信号が負帰還となるよう第1の入力端子とは逆極性の第2の入力端子に入力され、出力端子から駆動信号と応答信号を出力する差動増幅器から構成してもよい。
また、駆動回路を、入力端子に駆動信号が入力され、出力端子から印加信号と電流情報信号を出力する第1のドライバ回路からなり、電流−電圧変換回路を、供給信号が第1の入力端子に入力され、電流情報信号が負帰還となるよう第1の入力端子とは逆極性の第2の入力端子に入力され、出力端子から駆動信号を出力する差動増幅器と、入力端子に入力された駆動信号を増幅して出力端子から応答信号を出力する第2のドライバ回路から構成してもよい。
また、検出素子に、被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを設け、応答信号生成部で、駆動回路により、印加信号を第2の検出電極へ印加するとともに、第2の検出電極を介して被検体のインピーダンスに応じて流れる電流の位相変化を含む電流情報信号を検出し、電流−電圧変換回路により、電流情報信号に基づいて位相変化を含む応答信号を波形情報検出部へ出力し、波形情報検出部で、所定の基準信号と応答信号との位相を比較し、当該位相差を応答信号の波形情報として検出するようにしてもよい。
また、検出素子に、被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを設け、応答信号生成部で、駆動回路により、印加信号を第2の検出電極へ印加するとともに、第2の検出電極を介して被検体のインピーダンスに応じて流れる電流の振幅変化を含む電流情報信号を検出し、電流−電圧変換回路により、電流情報信号に基づいて振幅変化を含む応答信号を波形情報検出部へ出力し、波形情報検出部で、応答信号の振幅を応答信号の波形情報として検出するようにしてもよい。
また、供給信号生成部に、所定周波数のクロック信号を生成して出力する周波数発生回路と、クロック信号に基づいて当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれか1つを生成し供給信号として出力する波形整形回路とを設けてもよい。
また、本発明にかかるインピーダンス検出方法は、検出素子を介して電的に接触した被検体に対して、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、印加信号に伴って被検体に応じて流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて被検体のインピーダンスを示す検出信号を出力する波形情報検出ステップとを備え、応答信号生成ステップは、所定の駆動信号に応じた印加信号を検出素子を介して被検体へ印加するとともに、印加信号に伴って被検体に流れる電流に応じた電流情報信号を検出出力する駆動ステップと、電流情報信号に基づいて供給信号と等しい印加信号を得るための駆動信号を駆動ステップへ出力するとともに、電流情報信号に基づいて被検体に流れる電流を電圧信号からなる応答信号に変換して波形情報検出ステップへ出力する電流−電圧変換ステップとを有している。
また、本発明にかかる生体認識装置は、被検体のインピーダンスに応じた検出信号を出力する上記したいずれかのインピーダンス検出装置と、インピーダンス検出装置から出力された検出信号に基づき被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部とを備えている。
また、本発明にかかる指紋認証装置は、被検体のインピーダンスに応じた検出信号に基づき被検体が生体であるか否かを判定する上記生体認識装置と、被検体から指紋の凹凸を示す指紋データを検出する指紋検出装置と、指紋データと予め登録されている照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う指紋認証部と、生体認識装置から出力された生体判定結果と指紋認証部から出力された指紋認証結果とに基づいて利用者の指紋認証成否を判定する認証判定部とを備えている。
本発明によれば、応答信号生成部に設けられた駆動回路により、所定の駆動信号に応じた印加信号が検出素子を介して被検体へ印加されるとともに、この印加信号に伴って被検体に流れる電流に応じた電流情報信号が検出出力され、応答信号生成部に設けられた電流−電圧変換回路により、電流情報信号に基づいて供給信号と等しい印加信号を得るための駆動信号が駆動回路へ出力されるとともに、電流情報信号に基づいて被検体に流れる電流が電圧信号からなる応答信号に変換されて波形情報検出部へ出力される。
これにより、電流−電圧変換回路の出力インピーダンスと各被検体に固有のインピーダンスとの分圧によりインピーダンス情報を抽出していた従来技術と比較して、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、被検体のインピーダンス情報を安定して抽出することができる。これにより、検出可能なインピーダンスの入力ダイナミックレンジを極めて大きく拡張することができる。
また、正弦波だけでなく、三角波や台形波を供給信号として用いることができ、回路構成をシンプルにしながら検出精度を高めることができる。特に、インピーダンス検出装置を生体認識装置のインピーダンス検出手段に用いれば、生体固有のインピーダンスが広範囲に分布したときに、認識の精度を高める効果がある。また、このような生体認識装置を、指紋認証装置を用いた個人認識システムに搭載すれば、システム全体のセキュリティ性能を高めることができ効果大である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図23と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
インピーダンス検出装置100は、被検体に対して所定の信号を印加し、得られた応答信号に基づいて被検体のインピーダンスを検出する装置である。このインピーダンス検出装置100には、主な機能部として、検出素子1、供給信号生成部2、応答信号生成部3、および波形情報検出部4が設けられている。これら機能部は、後述する各実施の形態にかかるインピーダンス検出装置に共通する構成である。
本実施の形態は、応答信号生成部3に、駆動回路31と電流−電圧変換回路32とを設け、駆動回路31により、電流−電圧変換回路32からの駆動信号32Sに応じた印加信号1Sを、検出素子1を介して被検体10へ印加するとともに、印加信号1Sに伴って被検体10に流れる電流に応じた電流情報信号31Sを検出出力し、電流−電圧変換回路32により、供給信号2Sと電流情報信号31Sとに基づいて供給信号2Sと等しい印加信号1Sを得るための駆動信号32Sを駆動回路31へ出力するとともに、供給信号2Sと電流情報信号31Sとに基づいて被検体10に流れる電流を電圧信号からなる応答信号3Sに変換して波形情報検出部4へ出力するようにしたものである。
以下、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の各機能部について詳細に説明する。
検出素子1は、検出電極を介して被検体10と電気的に接触し、被検体10の持つインピーダンスのリアクタンス成分および抵抗成分を応答信号生成部3へ接続する機能を有している。なお、被検体10が生体の場合、被検体10のインピーダンスZfのうちリアクタンス成分(虚数成分)は主に容量成分から構成されている。以下では、理解を容易とするため検体10のリアクタンス成分が容量成分からなるものと見なして説明するが、実際には位相情報として、インダクタンス成分を含むリアクタンス成分が検出されている。
供給信号生成部2は、所定周波数の正弦波などからなる供給信号2Sを生成して応答信号生成部3に出力する機能を有している。
応答信号生成部3は、供給信号生成部2からの供給信号2Sに応じた印加信号1Sを検出素子1に印加し、この印加信号1Sに伴って検出素子1の出力インピーダンスすなわち被検体10の持つインピーダンスの容量成分および抵抗成分により変化する応答信号3Sを生成して波形情報検出部4へ出力する機能を有している。
この応答信号生成部3には、主な回路部として、駆動回路31と電流−電圧変換回路32が設けられている。
駆動回路31は、電流−電圧変換回路32からの駆動信号32Sに応じた印加信号1Sを、検出素子1を介して被検体10へ印加する機能と、印加信号1Sに伴って被検体10に流れる電流の位相および振幅に応じた電流情報信号31Sを検出し電流−電圧変換回路32へ出力する機能とを有している。
電流−電圧変換回路32は、駆動回路31からの電流情報信号31Sに基づいて供給信号2Sと等しい印加信号1Sを得るための駆動信号32Sを駆動回路31へ出力する機能と、電流情報信号31Sに基づいて被検体10に流れる電流を電圧信号からなる応答信号3Sに変換して波形情報検出部4へ出力する機能とを有している。
波形情報検出部4は、応答信号生成部3からの応答信号3Sが示す波形から、被検体10のインピーダンスに応じた波形の特徴を示す波形情報として、応答信号3Sと供給信号2Sとの位相差または振幅を検出する機能と、これら位相差または振幅からなる波形情報に基づいて被検体10のインピーダンスを示す検出信号4Sを出力する機能とを有している。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
応答信号生成部3に入力された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路32を介して駆動回路31に駆動信号32Sとして伝えられ、駆動回路31より印加信号1Sとして検出素子1に印加される。
駆動回路31は、被検体10のインピーダンスに印加信号1Sを与えることで被検体10へ電流を流すと同時に、被検体10へ流れた電流の情報を検出し電流情報信号31Sとして電流−電圧変換回路32へ伝達する。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sと供給信号2Sに基づいて駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体10のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相または振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化したことも、電流情報信号31Sにより電流−電圧変換回路32に伝えられる。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sで通知された電流変化を元にして、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報または振幅情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
この後、波形情報検出部4は、応答信号3Sに含まれる位相情報または振幅情報を検出し、この位相情報または振幅情報を含んだ検出信号4Sを出力する。
このように、本実施の形態では、応答信号生成部3に、被検体10に印加信号1Sを印加する駆動回路31と、被検体10に流れる電流から被検体10のインピーダンスに応じた応答信号3Sを抽出する電流−電圧変換回路32が、別個に設けられている。したがって、本実施の形態によれば、電流−電圧変換回路の出力インピーダンスと各被検体に固有のインピーダンスとの分圧によりインピーダンス情報を抽出していた従来技術と比較して、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、被検体のインピーダンス情報を安定して抽出することができる。これにより、検出可能なインピーダンスの入力ダイナミックレンジを極めて大きく拡張することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態では、第1の実施の形態の駆動回路31と電流−電圧変換回路32で構成した応答信号生成部3を用いて、被検体のインピーダンスを位相情報として検出出力する場合を例として、インピーダンス検出装置の構成例を詳細に説明する。
本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置100は、波形情報検出部4Aにおいて、元の供給信号2Sに同期する基準信号42Sと応答信号3Sとの位相差を波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力するようにしたものである。前述した図24の従来例と比較した場合、応答信号生成部3が、駆動回路31と電流−電圧変換回路32から構成されている点が異なる。
図2において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。供給信号生成部2には、周波数発生回路21と波形整形回路22が設けられている。応答信号生成部3には、駆動回路31と電流−電圧変換回路32が設けられている。波形情報検出部4Aには、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43が設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32の出力段に接続されている。この共通電位は、電源回路などの所定の供給回路部(図示せず)から一定の電位(低インピーダンス)で供給されている。
供給信号生成部2において、周波数発生回路21は、所定周波数の矩形波からなるクロック信号21Sを生成する機能を有している。波形整形回路22は、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波や三角波などの繰り返し波形からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、供給信号2Sは供給信号生成部2の代わりに外部の波形生成装置から供給してもよい。
応答信号生成部3において、駆動回路31は、電流−電圧変換回路32からの駆動信号32Sに応じた印加信号1Sを、検出素子1を介して被検体10へ印加する機能と、印加信号1Sに伴って被検体10に流れる電流に応じた電流情報信号31Sを検出し電流−電圧変換回路32へ出力する機能とを有している。
電流−電圧変換回路32は、駆動回路31からの電流情報信号31Sに基づいて供給信号2Sと等しい印加信号1Sを得るための駆動信号32Sを駆動回路31へ出力する機能と、電流情報信号31Sに基づいて被検体10に流れる電流を電圧信号からなる応答信号3Sに変換して波形情報検出部4Aへ出力する機能とを有している。
波形情報検出部4Aにおいて、オフセット補正回路41は、共通電位を中心電圧とする応答信号3Sを、所定の基準電位が中心電圧となるよう信号全体の直流バイアスを補正し、被比較信号41Sとして位相比較回路43へ出力する機能を有している。
基準信号発生回路42は、供給信号2Sに同期した基準信号42Sを位相比較回路43へ出力する機能を有している。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号42Sとの位相を比較する機能と、この比較結果に基づいて被検体10に固有のインピーダンス特性、ここでは容量成分に対応する位相差からなる波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力する機能とを有している。この際、基準信号42Sとして供給信号2Sを用いてもよい。
これらオフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43は、それぞれ一般的な公知の回路で構成すればよい。
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
波形整形回路22から出力されて応答信号生成部3に入力された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路32を介して駆動回路31に駆動信号32Sとして伝えられ、駆動回路31より印加信号1Sとして検出素子1に印加される。
駆動回路31は、被検体10のインピーダンスに印加信号1Sを与えることで被検体10へ電流を流すと同時に、被検体10へ流れた電流の情報を検出し電流情報信号31Sとして電流−電圧変換回路32へ伝達する。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sと供給信号2Sに基づいて駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体10のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化したことも、電流情報信号31Sにより電流−電圧変換回路32に伝えられる。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sで通知された電流変化を元にして、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
この後、波形情報検出部4は、オフセット補正回路41により、共通電位を中心電圧とする応答信号3Sを、所定の基準電位が中心電圧となるよう信号全体の直流バイアスを補正し、被比較信号41Sとして位相比較回路43へ出力する。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと供給信号2Sに同期した基準信号発生回路42からの基準信号42Sとの位相を比較し、この比較結果に基づいて被検体10に固有のインピーダンス特性、ここでは容量成分に対応する位相差からなる波形情報を検出し、その波形情報を含む検出信号4ASを出力する。
このように、本実施の形態は、第1の実施の形態に加え、応答信号生成部3において、駆動回路31により、印加信号1Sを検出電極12へ印加するとともに、検出電極12を介して被検体10のインピーダンスに応じて流れる電流の位相変化を含む電流情報信号31Sを検出し、電流−電圧変換回路32により、電流情報信号31Sに基づいて当該位相変化を含む応答信号3Sを波形情報検出部4Aへ出力し、波形情報検出部4Aにより、基準信号42Sと応答信号3Sの位相を比較し、当該位相差を応答信号3Sの波形情報として検出するようにしたので、被検体10に固有のインピーダンスのうちリアクタンス成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図3は、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図1と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
本実施の形態では、第1の実施の形態の駆動回路31と電流−電圧変換回路32で構成した応答信号生成部3を用いて、被検体10のインピーダンスを振幅情報として検出出力する場合を例として、インピーダンス検出装置の構成例を詳細に説明する。
本実施の形態にかかるインピーダンス検出装置100は、波形情報検出部4Bにおいて、応答信号3Sの振幅を波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4BSを出力するようにしたものである。前述した図26の従来例と比較した場合、応答信号生成部3が、駆動回路31と電流−電圧変換回路32から構成されている点が異なる。
図3において、検出素子1には、被検体10と電気的に接触するための検出電極11と検出電極12が設けられている。供給信号生成部2には、周波数発生回路21と波形整形回路22が設けられている。応答信号生成部3には、駆動回路31と電流−電圧変換回路32が設けられている。波形情報検出部4Bには、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、および電圧比較回路46が設けられている。
検出素子1において、検出電極11は接地電位などの共通電位に接続され、検出電極12は応答信号生成部3の電流−電圧変換回路32の出力段に接続されている。この共通電位は、電源回路などの所定の供給回路部(図示せず)から一定の電位(低インピーダンス)で供給されている。
供給信号生成部2において、周波数発生回路21は、所定周波数のクロック信号21Sを生成する機能を有している。波形整形回路22は、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波や三角波などの繰り返し波形からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、供給信号2Sは供給信号生成部2の代わりに外部の波形生成装置から供給してもよい。
応答信号生成部3において、駆動回路31は、電流−電圧変換回路32からの駆動信号32Sに応じた印加信号1Sを、検出素子1を介して被検体10へ印加する機能と、印加信号1Sに伴って被検体10に流れる電流に応じた電流情報信号31Sを検出し電流−電圧変換回路32へ出力する機能とを有している。
電流−電圧変換回路32は、駆動回路31からの電流情報信号31Sに基づいて供給信号2Sと等しい印加信号1Sを得るための駆動信号32Sを駆動回路31へ出力する機能と、電流情報信号31Sに基づいて被検体10に流れる電流を電圧信号からなる応答信号3Sに変換して波形情報検出部4Bへ出力する機能とを有している。
波形情報検出部4Bにおいて、ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして出力する機能を有している。
中心電圧検出回路45は、応答信号3Sの中心電圧を検出し、中心電圧値45Sとして出力する機能を有している。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sの電圧を比較する機能と、この比較結果に基づいて被検体10に固有のインピーダンス特性、ここでは抵抗成分に対応する振幅値からなる波形情報として検出し、その波形情報を含む検出信号4BSを出力する機能とを有している。
これらピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、および電圧比較回路46は、それぞれ一般的な公知の回路で構成すればよい。
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
波形整形回路22から出力されて応答信号生成部3に入力された供給信号2Sは、電流−電圧変換回路32を介して駆動回路31に駆動信号32Sとして伝えられ、駆動回路31より印加信号1Sとして検出素子1に印加される。
駆動回路31は、被検体10のインピーダンスに印加信号1Sを与えることで被検体10へ電流を流すと同時に、被検体10へ流れた電流の情報を検出し電流情報信号31Sとして電流−電圧変換回路32へ伝達する。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sと供給信号2Sに基づいて駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体10のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の振幅が、被検体10に固有のインピーダンスに応じて変化したことも、電流情報信号31Sにより電流−電圧変換回路32に伝えられる。
電流−電圧変換回路32は、この電流情報信号31Sで通知された電流変化を元にして、被検体10のインピーダンスに流れる電流の振幅情報を電圧信号に変換し、応答信号3Sとして出力する。
この後、波形情報検出部4は、ピーク電圧検出回路44により、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして電圧比較回路46へ出力する。また、中心電圧検出回路45により、応答信号3Sの中心電圧を検出し、中心電圧値45Sとして出力する。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sを比較し、この比較結果に基づいて被検体10に固有のインピーダンス特性、ここでは抵抗成分に対応する振幅値からなる波形情報を検出し、その波形情報を含む検出信号4BSを出力する。
このように、本実施の形態は、第1の実施の形態に加え、応答信号生成部3において、駆動回路31により、印加信号1Sを検出電極12へ印加するとともに、検出電極12を介して被検体10のインピーダンスに応じて流れる電流の位相変化を含む電流情報信号31Sを検出し、電流−電圧変換回路32により、電流情報信号31Sに基づいて当該位相変化を含む応答信号3Sを波形情報検出部4Bへ出力し、波形情報検出部4Bにより、応答信号3Sの振幅値を応答信号3Sの波形情報として検出するようにしたので、被検体10に固有のインピーダンスのうち抵抗成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、図4を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図4は、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図2と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態の駆動回路31と電流−電圧変換回路32で構成した応答信号生成部3を用いて、被検体のインピーダンスを位相情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第2の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成した場合について説明する。
図4において、ドライバ回路31Aは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が検出素子1の検出電極12と差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続されている。このドライバ回路31Aは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで印加信号1Sと電流情報信号31Sを出力する機能を有している。
差動増幅器32Aは、正極性入力端子が供給信号生成部2の出力に接続され、逆極性入力端子がドライバ回路31Aの出力端子と検出電極12に接続され、出力端子がドライバ回路31Aの入力端子と波形情報検出部4Aの入力に接続されている。この差動増幅器32Aは、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された電流情報信号31Sを差動増幅して、出力端子から駆動信号32Sと応答信号3Sを出力する機能を有している。
正弦波発生回路22Aは、図2の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。正弦波発生回路22Aの具体例については、例えばD/A変換器を用いて生成したり、三角波の波形をダイオード素子などを用いて鈍らせて生成するなど、公知の回路を用いればよい。
なお、応答信号生成部3および正弦波発生回路22A以外の構成については、第2の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図4を参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
正弦波発生回路22Aから出力されて応答信号生成部3に入力された正弦波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相が、被検体10に固有のインピーダンスのリアクタンス成分に応じて変化する。この位相変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
なお、本実施の形態では、供給信号2Sを差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続し、電流情報信号31Sを差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続しているが、ドライバ回路31Aが反転増幅器からなる場合には、供給信号2Sを差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続し、電流情報信号31Sを差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続すればよい。すなわち、電流情報信号31Sは、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されればよい。以下に説明する他の実施例も同様である。
図5は、本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成される。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その位相も変化する。この位相変化が電流情報信号31Sの位相情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの位相も電流情報信号31Sの位相情報に基づいて変化しており、この位相変化を含む駆動信号32Sが応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセットを含む信号となる。
オフセット補正回路41は、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43で用いる基準電位VAと一致するように直流電位をレベルシフトし、上記オフセットが補正された被比較信号41Sを出力する。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号発生回路42からの基準信号42Sの位相を比較し、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4ASを出力する。したがって、検出信号4ASとして、当該パルス幅に、供給信号2Sと印加信号1Sの位相差、すなわち被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に対応した波形情報(位相情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第2の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうちリアクタンス成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Aを、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Aを構成してもよい。
[第5の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図6は、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図3と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第3の実施の形態では、第1の実施の形態の駆動回路31と電流−電圧変換回路32で構成した応答信号生成部3を用いて、被検体のインピーダンスを振幅情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第3の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成した場合について説明する。
図6において、ドライバ回路31Aは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が検出素子1の検出電極12と差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続されている。このドライバ回路31Aは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで印加信号1Sと電流情報信号31Sを出力する機能を有している。
差動増幅器32Aは、正極性入力端子が供給信号生成部2の出力に接続され、逆極性入力端子がドライバ回路31Aの出力端子と検出電極12に接続され、出力端子がドライバ回路31Aの入力端子と波形情報検出部4Bの入力に接続されている。この差動増幅器32Aは、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された電流情報信号31Sを差動増幅して、出力端子から駆動信号32Sと応答信号3Sを出力する機能を有している。
正弦波発生回路22Aは、図3の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。
なお、応答信号生成部3および正弦波発生回路22A以外の構成については、第2の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図6を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
正弦波発生回路22Aから出力されて応答信号生成部3に入力された正弦波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の振幅が、被検体10に固有のインピーダンスの抵抗成分に応じて変化する。この振幅変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の振幅情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図7は、本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成される。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その振幅も変化する。この振幅変化が電流情報信号31Sの振幅情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの振幅も電流情報信号31Sの振幅情報に基づいて変化しており、この振幅変化を含む駆動信号32Sが応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセット電位を含む信号となる。
ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして出力する。また、中心電圧検出回路45は、応答信号3Sの中心電圧VA1を検出し、中心電圧値45Sとして出力する。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sを比較し、その差に対応した電圧値を有する信号波形の検出信号4BSを出力する。この際、電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sを中心電圧値45Sと相対的に比較するため、応答信号3Sのオフセットを含まない振幅値だけが検出される。したがって、検出信号4BSとして、当該電圧値に、供給信号2Sと印加信号1Sの振幅差、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に対応した波形情報(振幅情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第3の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうち抵抗成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Bを、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、電圧比較回路46から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Bを構成してもよい。
[第6の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図8は、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図2と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第4の実施の形態では、第2の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成した場合を例として説明した。
本実施の形態では、第4の実施の形態において、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成した場合について説明する。
図8において、ドライバ回路31Aは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が検出素子1の検出電極12と差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続されている。このドライバ回路31Aは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで印加信号1Sと電流情報信号31Sを出力する機能を有している。
差動増幅器32Aは、正極性入力端子が供給信号生成部2の出力に接続され、逆極性入力端子がドライバ回路31Aの出力端子と検出電極12に接続され、出力端子がドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力端子と波形情報検出部4Aの入力に接続されている。この差動増幅器32Aは、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された電流情報信号31Sを差動増幅して、出力端子から駆動信号32Sと応答信号3Sを出力する機能を有している。
ドライバ回路32Bは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が波形情報検出部4Aの入力に接続されている。このドライバ回路32Bは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで応答信号3Sを出力する機能を有している。
正弦波発生回路22Aは、図2の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。
なお、応答信号生成部3および正弦波発生回路22A以外の構成については、第4の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図8を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
正弦波発生回路22Aから出力されて応答信号生成部3に入力された正弦波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相が、被検体10に固有のインピーダンスのリアクタンス成分に応じて変化する。この位相変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Aへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図9は、本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成される。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その位相も変化する。この位相変化が電流情報信号31Sの位相情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの位相も電流情報信号31Sの位相情報に基づいて変化しており、この位相変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセットを含む信号となる。
オフセット補正回路41は、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43で用いる基準電位VAと一致するように直流電位をレベルシフトし、上記オフセットが補正された被比較信号41Sを出力する。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号発生回路42からの基準信号42Sの位相を比較し、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4ASを出力する。したがって、検出信号4ASとして、当該パルス幅に、供給信号2Sと印加信号1Sの位相差、すなわち被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に対応した波形情報(位相情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第4の実施の形態のうち、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうちリアクタンス成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。また、ドライバ回路32Bで応答信号3Sを増幅出力することができ、第4の実施の形態と比較して、波形情報検出部4Aにおける位相情報の検出精度を高めることができる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Aを、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Aを構成してもよい。
[第7の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図10は、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図3と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第5の実施の形態では、第3の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成した場合を例として説明した。
本実施の形態では、第5の実施の形態において、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成した場合について説明する。
図10において、ドライバ回路31Aは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が検出素子1の検出電極12と差動増幅器32Aの正極性入力端子に接続されている。このドライバ回路31Aは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで印加信号1Sと電流情報信号31Sを出力する機能を有している。
差動増幅器32Aは、正極性入力端子が供給信号生成部2の出力に接続され、逆極性入力端子がドライバ回路31Aの出力端子と検出電極12に接続され、出力端子がドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力端子に接続されている。この差動増幅器32Aは、正極性入力端子に入力された供給信号2Sと、逆極性入力端子に入力された電流情報信号31Sを差動増幅して、出力端子から駆動信号32Sと応答信号3Sを出力する機能を有している。
ドライバ回路32Bは、入力端子が差動増幅器32Aの出力端子に接続され、出力端子が波形情報検出部4Bの入力に接続されている。このドライバ回路32Bは、入力端子に入力された駆動信号32Sを増幅して出力端子から低インピーダンスで応答信号3Sを出力する機能を有している。
正弦波発生回路22Aは、図3の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき正弦波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。
なお、応答信号生成部3および正弦波発生回路22A以外の構成については、第3の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図10を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
正弦波発生回路22Aから出力されて応答信号生成部3に入力された正弦波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の振幅が、被検体10に固有のインピーダンスの抵抗成分に応じて変化する。この振幅変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Bへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の振幅情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図11は、本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の正弦波発生回路22Aでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、正弦波からなる供給信号2Sが生成される。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その振幅も変化する。この振幅変化が電流情報信号31Sの振幅情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの振幅も電流情報信号31Sの振幅情報に基づいて変化しており、この振幅変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセット電位を含む信号となる。
ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして出力する。また、中心電圧検出回路45は、応答信号3Sの中心電圧VA1を検出し、中心電圧値45Sとして出力する。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sを比較し、その差に対応した電圧値を有する信号波形の検出信号4BSを出力する。この際、電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sを中心電圧値45Sと相対的に比較するため、応答信号3Sのオフセットを含まない振幅値だけが検出される。したがって、検出信号4BSとして、当該電圧値に、供給信号2Sと印加信号1Sの振幅差、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に対応した波形情報(振幅情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第5の実施の形態のうち、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうち抵抗成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。また、ドライバ回路32Bで応答信号3Sを増幅出力することができ、第5の実施の形態と比較して、波形情報検出部4Bにおける振幅情報の検出精度を高めることができる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Bを、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、電圧比較回路46から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Bを構成してもよい。
[第8の実施の形態]
次に、図12を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図12は、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図8と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第6の実施の形態では、第2の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、波形整形回路22を正弦波発生回路22Aで構成して、被検体のインピーダンスを位相情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第6の実施の形態において、波形整形回路22を三角波発生回路22Bで構成した場合について説明する。
図12において、三角波発生回路22Bは、図2の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき三角波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、三角波発生回路22Bは、一般的な公知の回路を用いればよく、正弦波発生回路と比較して回路構成を簡素化できる。
なお、三角波発生回路22B以外の構成については、第6の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図12を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
三角波発生回路22Bから出力されて応答信号生成部3に入力された三角波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相が、被検体10に固有のインピーダンスのリアクタンス成分に応じて変化する。この位相変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Aへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図13は、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。図14は、本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す他の信号波形図である。
供給信号生成部2の三角波発生回路22Bでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、三角波からなる供給信号2Sが生成される。
ここで、図13に示すように、被検体10のインピーダンスが容量成分のみの場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は三角波の微分応答波形となり、矩形波に近い波形を有する応答信号3Scが得られる。
また、被検体10のインピーダンスが抵抗成分のみの場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は三角波と同じ波形の応答波形となり、元の三角波の波形を有する応答信号3Srが得られる。
したがって、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、三角波の微分応答と元の三角波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、応答信号3Scと応答信号3Srが合成された波形、すなわち、三角波の上昇期間と下降期間とで、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その位相も変化する。この位相変化が電流情報信号31Sの位相情報となる。
図14に示すように、差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの位相も電流情報信号31Sの位相情報に基づいて変化しており、この位相変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセットを含む信号となる。
オフセット補正回路41は、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43で用いる基準電位VAと一致するように直流電位をレベルシフトし、上記オフセットが補正された被比較信号41Sを出力する。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号発生回路42からの基準信号42Sの位相を比較し、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4ASを出力する。したがって、検出信号4ASとして、当該パルス幅に、供給信号2Sと印加信号1Sの位相差、すなわち被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に対応した波形情報(位相情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第6の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、さらに波形整形回路22を三角波発生回路22Bで構成したので、正弦波を用いる場合と比較して供給信号2Sの生成に要する回路を簡略化でき、全体として極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうちリアクタンス成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Aを、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Aを構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3を、ドライバ回路31A、差動増幅器32A、およびドライバ回路32Bで構成した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えばドライバ回路31Aと差動増幅器32Aなど、他の回路で応答信号生成部3を構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3からの応答信号3Sをそのまま波形情報検出部4Aへ入力する場合を例として説明したが、応答信号生成部3と波形情報検出部4Aとの間にローパスフィルタを設けてもよい。これにより、三角波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去することができ、波形情報検出部4Aにおける波形情報の検出精度を高めることができる。なお、上記ローパスフィルタは、オフセット補正回路41と位相比較回路43との間に設け、三角波からなる被比較信号41Sに含まれる高周波成分を除去することができ、上記と同様に波形情報検出部4Aにおける波形情報の検出精度を高めることができる。
[第9の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図15は、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図10と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第7の実施の形態では、第3の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、波形整形回路22を正弦波発生回路22Aで構成して、被検体のインピーダンスを振幅情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第7の実施の形態において、波形整形回路22を三角波発生回路22Bで構成した場合について説明する。
図15において、三角波発生回路22Bは、図3の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき三角波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、三角波発生回路22Bは、一般的な公知の回路を用いればよく、正弦波発生回路と比較して回路構成を簡素化できる。
なお、三角波発生回路22B以外の構成については、第7の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図15を参照して、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
三角波発生回路22Bから出力されて応答信号生成部3に入力された三角波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の振幅が、被検体10に固有のインピーダンスの抵抗成分に応じて変化する。この振幅変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Bへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の振幅情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図16は、本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の三角波発生回路22Bでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、三角波からなる供給信号2Sが生成される。
ここで、図13で説明したように、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、三角波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、三角波の微分応答と元の三角波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、このような合成波形、すなわち、三角波の上昇期間と下降期間とで、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その振幅も変化する。この振幅変化が電流情報信号31Sの振幅情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの振幅も電流情報信号31Sの振幅情報に基づいて変化しており、この振幅変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセット電位を含む信号となる。
ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして出力する。また、中心電圧検出回路45は、応答信号3Sの中心電圧VA1を検出し、中心電圧値45Sとして出力する。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sを比較し、その差に対応した電圧値を有する信号波形の検出信号4BSを出力する。この際、電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sを中心電圧値45Sと相対的に比較するため、応答信号3Sのオフセットを含まない振幅値だけが検出される。したがって、検出信号4BSとして、当該電圧値に、供給信号2Sと印加信号1Sの振幅差、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に対応した波形情報(振幅情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第3の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、さらに波形整形回路22を三角波発生回路22Bで構成したので、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうち抵抗成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Bを、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、電圧比較回路46から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Bを構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3を、ドライバ回路31A、差動増幅器32A、およびドライバ回路32Bで構成した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えばドライバ回路31Aと差動増幅器32Aなど、他の回路で応答信号生成部3を構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3からの応答信号3Sをそのまま波形情報検出部4Bへ入力する場合を例として説明したが、応答信号生成部3と波形情報検出部4Bとの間にローパスフィルタを設けてもよい。これにより、三角波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去することができ、波形情報検出部4Bにおける波形情報の検出精度を高めることができる。
[第10の実施の形態]
次に、図17を参照して、本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図17は、本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図8と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第6の実施の形態では、第2の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、波形整形回路22を正弦波発生回路22Aで構成して、被検体のインピーダンスを位相情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第6の実施の形態において、波形整形回路22を台形波発生回路22Cで構成した場合について説明する。
図17において、台形波発生回路22Cは、図2の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき台形波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、台形波発生回路22Cは、一般的な公知の回路を用いればよく、正弦波発生回路と比較して回路構成を簡素化できる。また、台形波形によれば、三角波と比較して高周波成分が少なく正弦波に近い波形を生成でき、被検体10のインピーダンスをより正確に検出できる。
なお、台形波発生回路22C以外の構成については、第6の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図17を参照して、本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
台形波発生回路22Cから出力されて応答信号生成部3に入力された台形波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の位相が、被検体10に固有のインピーダンスのリアクタンス成分に応じて変化する。この位相変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Aへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の位相情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図18は、本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。図19は、本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す他の信号波形図である。
供給信号生成部2の台形波発生回路22Cでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、台形波からなる供給信号2Sが生成される。
ここで、図18に示すように、被検体10のインピーダンスが容量成分のみの場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は台形波の微分応答波形となり、矩形の階段波形を有する応答信号3Scが得られる。
また、被検体10のインピーダンスが抵抗成分のみの場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は台形波と同じ波形の応答波形となり、元の台形波の波形を有する応答信号3Srが得られる。
したがって、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、台形波の微分応答と元の台形波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、応答信号3Scと応答信号3Srが合成された波形、すなわち、台形波の上昇期間、平坦区間、および下降期間で、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その位相も変化する。この位相変化が電流情報信号31Sの位相情報となる。
図19に示すように、差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの位相も電流情報信号31Sの位相情報に基づいて変化しており、この位相変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセットを含む信号となる。
オフセット補正回路41は、応答信号3Sの中心電圧が位相比較回路43で用いる基準電位VAと一致するように直流電位をレベルシフトし、上記オフセットが補正された被比較信号41Sを出力する。
位相比較回路43は、被比較信号41Sと基準信号発生回路42からの基準信号42Sの位相を比較し、その位相差に対応したパルス幅を有する信号波形の検出信号4ASを出力する。したがって、検出信号4ASとして、当該パルス幅に、供給信号2Sと印加信号1Sの位相差、すなわち被検体10のインピーダンスのリアクタンス成分に対応した波形情報(位相情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第6の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、さらに波形整形回路22を台形波発生回路22Cで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうちリアクタンス成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。また、供給信号2Sとして台形波形を用いたので、三角波と比較して高周波成分が少なく正弦波に近い波形を生成でき、被検体10のインピーダンスをより正確に検出できる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Aを、オフセット補正回路41、基準信号発生回路42、および位相比較回路43から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Aを構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3を、ドライバ回路31A、差動増幅器32A、およびドライバ回路32Bで構成した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えばドライバ回路31Aと差動増幅器32Aなど、他の回路で応答信号生成部3を構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3からの応答信号3Sをそのまま波形情報検出部4Bへ入力する場合を例として説明したが、応答信号生成部3と波形情報検出部4Bとの間にローパスフィルタを設けてもよい。これにより、台形波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去することができ、波形情報検出部4Bにおける波形情報の検出精度を高めることができる。
[第11の実施の形態]
次に、図20を参照して、本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置について説明する。図20は、本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図であり、前述した図10と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
第7の実施の形態では、第3の実施の形態において、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aとドライバ回路32Bで構成し、波形整形回路22を正弦波発生回路22Aで構成して、被検体のインピーダンスを振幅情報として検出出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、第7の実施の形態において、波形整形回路22を台形波発生回路22Cで構成した場合について説明する。
図20において、台形波発生回路22Cは、図3の波形整形回路22の具体例であり、周波数発生回路21からのクロック信号21Sに基づき台形波からなる交流の供給信号2Sを生成して応答信号生成部3へ出力する機能を有している。なお、台形波発生回路22Cは、一般的な公知の回路を用いればよく、正弦波発生回路と比較して回路構成を簡素化できる。また、台形波形によれば、三角波と比較して高周波成分が少なく正弦波に近い波形を生成でき、被検体10のインピーダンスをより正確に検出できる。
なお、台形波発生回路22C以外の構成については、第7の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、図20を参照して、本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作について説明する。
台形波発生回路22Cから出力されて応答信号生成部3に入力された台形波からなる供給信号2Sは、差動増幅器32Aの正極性入力端子に入力される。差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aとドライバ回路32Bの入力として駆動信号32Sを出力する。ドライバ回路31Aは、駆動信号32Sに基づいて印加信号1Sを生成し、検出素子1に印加する。これにより、被検体10のインピーダンスに電流が流れる。
ドライバ回路31Aの出力端子は、負帰還がかかるように差動増幅器32Aの逆極性入力端子に接続されている。これにより、被検体10のインピーダンスに流れる電流の情報が電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへと伝達される。
差動増幅器32Aは、ドライバ回路31Aの出力端子の電位と供給信号2Sの電位の差を検出して駆動信号32Sを調整し、被検体10のインピーダンスに流れる電流の大小にかかわらず、すなわち被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、印加信号1Sが供給信号2Sと等しくなるように制御する。
この際、被検体10に流れる電流の振幅が、被検体10に固有のインピーダンスの抵抗成分に応じて変化する。この振幅変化は、ドライバ回路31Aの出力端子の電位の変化となり、電流情報信号31Sとして差動増幅器32Aへ伝えられることになる。駆動信号32Sの電圧値は、差動増幅器32Aにより、この電流情報信号31Sを元に調整される。この駆動信号32Sは、ドライバ回路32Bにより増幅され、応答信号3Sとして波形情報検出部4Bへ出力される。したがって、応答信号3Sを所望の振幅で安定して出力することができる。これにより結果として、被検体10のインピーダンスに流れる電流の振幅情報が電圧に変換された応答信号3Sが得られることになる。
図21は、本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。
供給信号生成部2の台形波発生回路22Cでは、回路の動作電源電位VDDと接地電位(0V=GND)のほぼ中間の電位VAを中心電圧とした、三角波からなる供給信号2Sが生成される。
ここで、図13で説明したように、被検体10のインピーダンスが容量成分と抵抗成分を持つ場合、台形波からなる供給信号2Sを被検体10へ入力すると、そのインピーダンスに流れる電流は、台形波の微分応答と元の台形波とが合成された波形となる。したがって、応答信号3Sは、このような合成波形、台形波の上昇期間、平坦区間、および下降期間で、微分応答分だけ電圧のズレを有する信号波形となる。
被検体10に印加信号1Sが印加されると、被検体10に流れる電流により印加信号1Sの電圧が降下し、その振幅も変化する。この振幅変化が電流情報信号31Sの振幅情報となる。
差動増幅器32Aは、供給信号2Sと電流情報信号31Sが同じになるように駆動信号32Sを調整して出力する。その結果、電位VAを中心電圧とした供給信号2Sの波形に対して、駆動信号32Sは電圧降下を補う電圧分だけ上昇した波形、すなわちオフセット補正電位VA1を中心電圧とする波形になる。
この際、駆動信号32Sの振幅も電流情報信号31Sの振幅情報に基づいて変化しており、この振幅変化を含む駆動信号32Sがドライバ回路32Bで増幅された後、応答信号3Sとして出力される。したがって、応答信号3Sは被検体10のインピーダンスによるオフセット電位を含む信号となる。
ピーク電圧検出回路44は、応答信号3Sの最大電圧値または最小電圧値を検出し、ピーク電圧値44Sとして出力する。また、中心電圧検出回路45は、応答信号3Sの中心電圧VA1を検出し、中心電圧値45Sとして出力する。
電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sと中心電圧値45Sを比較し、その差に対応した電圧値を有する信号波形の検出信号4BSを出力する。この際、電圧比較回路46は、ピーク電圧値44Sを中心電圧値45Sと相対的に比較するため、応答信号3Sのオフセットを含まない振幅値だけが検出される。したがって、検出信号4BSとして、当該電圧値に、供給信号2Sと印加信号1Sの振幅差、すなわち被検体10のインピーダンスの抵抗成分に対応した波形情報(振幅情報)を含む信号が得られる。
このように、本実施の形態は、第3の実施の形態のうち、応答信号生成部3の駆動回路31をドライバ回路31Aで構成し、さらに波形整形回路22を台形波発生回路22Cで構成したので、電流−電圧変換回路32を差動増幅器32Aで構成したので、極めて簡素な回路で、被検体10に固有のインピーダンスのうち抵抗成分を示す情報を、被検体のインピーダンスの大小にかかわらず、広い入力ダイナミックレンジで安定して検出することが可能となる。また、供給信号2Sとして台形波形を用いたので、三角波と比較して高周波成分が少なく正弦波に近い波形を生成でき、被検体10のインピーダンスをより正確に検出できる。
なお、本実施の形態では、波形情報検出部4Bを、ピーク電圧検出回路44、中心電圧検出回路45、電圧比較回路46から構成した場合を例として示したが、これに限定されるものではなく、他の回路により波形情報検出部4Bを構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3を、ドライバ回路31A、差動増幅器32A、およびドライバ回路32Bで構成した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えばドライバ回路31Aと差動増幅器32Aなど、他の回路で応答信号生成部3を構成してもよい。
また、本実施の形態では、応答信号生成部3からの応答信号3Sをそのまま波形情報検出部4Bへ入力する場合を例として説明したが、応答信号生成部3と波形情報検出部4Bとの間にローパスフィルタを設けてもよい。これにより、台形波からなる応答信号3Sに含まれる高周波成分を除去することができ、波形情報検出部4Bにおける波形情報の検出精度を高めることができる。
[第12の実施の形態]
次に、図22を参照して、本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置について説明する。図22は、本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置の構成を示すブロック図である。
生体認識装置110は、被検体10が生体か否かを認識する装置であり、インピーダンス検出装置100と生体認識部101とから構成されている。
インピーダンス検出装置100は、本発明の第1〜第11の実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置から構成されており、被検体10に対して所定の印加信号を印加し、被検体10に流れる電流に基づいて被検体のインピーダンス情報1Zを検出し、当該インピーダンスに応じた波形情報を有する検出信号4Sを出力する機能を有している。
生体認識部101は、インピーダンス検出装置100からの検出信号4Sの波形情報が、正当な生体のインピーダンス特性を示す基準範囲にあるか否かを判定することにより、被検体10に対する生体か否かの認識判定を行い、被検体10に対する生体認識結果110Sを出力する機能を有している。この生体認証部102は、専用の回路から構成してもよく、CPUなどの演算処理部を用いて構成してもよい。
このように、インピーダンス検出装置100として本発明の各実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を用いているため、高い精度で被検体のインピーダンスを検出でき、被検体に対する生体認識精度を高めることができる。
指紋認識装置120は、指からなる被検体10から検出した指紋データ1Fに基づいて、利用者の本人認証を行う装置であり、生体認識装置110、指紋検出装置111、指紋認証部112、および認証判定部113から構成されている。
生体認識装置110は、前述のとおり、本発明の第1〜第11の実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を用いて、被検体10が生体か否かを認識する機能を有している。
指紋検出装置111は、被検体10から指紋の凹凸を示す表面形状情報1Pに応じた指紋データ111Sを検出する機能を有している。
指紋認証部112は、指紋検出装置111ら出力された指紋データ111Sと予め登録しておいた正当な指紋を示す照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う機能を有している。
認証判定部113は、生体認識装置110から出力された生体認識結果110Sと指紋認証部112から出力された指紋認証結果112Sとに基づいて利用者の指紋認証成否を判定し、判定結果120Sを出力する機能を有している。
これら指紋検出装置111、指紋認証部112、および認証判定部113は、専用の回路から構成してもよく、CPUなどの演算処理部を用いて構成してもよい。
このように、インピーダンス検出装置100として本発明の各実施の形態で説明したいずれかのインピーダンス検出装置を利用した生体認識装置110を用いているため、高い精度で被検体のインピーダンスを検出でき、被検体に対する生体認識精度を高めることができる。したがって、高い精度で利用者本人の指紋認証を行うことができ、このような指紋認証装置を個人認識システムに搭載すれば、システム全体のセキュリティ性能を高めることができる。
[実施の形態の拡張]
以上の各実施の形態では、波形情報検出部4(4A,4B)で、位相差または振幅のいずれかを検出する場合を例として説明したが、これら位相差および振幅の両方を並列的に検出し、それぞれの検出信号に基づき生体認識部5で被検体10が生体か否かを判定するようにしてもよい。これにより、被検体の材料や材質を選択してその抵抗成分およびリアクタンス成分を個別に調整することが極めて難しくなり、人工指による不正認識行為に対して高いセキュリティが得られる。
本発明の第1の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す他の信号波形図である。 本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第10の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す他の信号波形図である。 本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第11の実施の形態にかかるインピーダンス検出装置の動作を示す信号波形図である。 本発明の第12の実施の形態にかかる生体認識装置および指紋認識装置の構成を示すブロック図である。 従来の生体認識装置の構成を示すブロック図である。 位相差を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示すブロック図である。 図23のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。 振幅を検出する従来のインピーダンス検出装置の具体的構成を示したブロック図である。 図26のインピーダンス検出装置の各部における信号波形例である。
符号の説明
100…インピーダンス検出装置、1S…印加信号、1…検出素子、11,12…検出電極、2…供給信号生成部、21…周波数発生回路、21S…クロック信号、22…波形整形回路、22A…正弦波発生回路、22B…三角波発生回路、22C…台形波発生回路、2S…供給信号、3…応答信号生成部、3S…応答信号、31…駆動回路、31A…ドライバ回路、31S…電流情報信号、32…電流−電圧変換回路、32A…差動増幅器、32B…ドライバ回路、32S…駆動信号、4,4A,4B…波形情報検出部、4S,4AS,4BS…検出信号、41…オフセット補正回路、42…基準信号発生回路、43…位相比較回路、44…ピーク電圧検出回路、44S…ピーク電圧値、45…中心電圧検出回路、45S…中心電圧値、46…電圧比較回路、Zf…インピーダンス、101…生体認識部、110…生体認識装置、110S…生体認識結果、1P…表面形状情報、1Z…インピーダンス情報、111…指紋検出装置、111S…指紋データ、112…指紋認証部、112S…指紋認識結果、113…認識判定部、120…指紋認識装置、120S…判定結果。

Claims (9)

  1. 被検体と電気的に接触する検出素子と、
    交流の供給信号を生成する供給信号生成部と、
    前記供給信号生成部と前記検出素子との間に接続されて、前記供給信号に応じた印加信号を前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する交流の応答信号を生成して出力する応答信号生成部と、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスを示す検出信号を出力する波形情報検出部と
    を備え、
    前記応答信号生成部は、
    所定の駆動信号に応じた印加信号を前記検出素子を介して前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流に応じた電流情報信号を検出出力する駆動回路と、
    前記電流情報信号に基づいて前記供給信号と等しい前記印加信号を得るための駆動信号を前記駆動回路へ出力するとともに、前記電流情報信号に基づいて前記被検体に流れる電流を電圧信号からなる前記応答信号に変換して前記波形情報検出部へ出力する電流−電圧変換回路と
    を有する
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  2. 請求項1に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記駆動回路は、入力端子に入力された前記駆動信号を増幅して出力端子から前記印加信号と前記電流情報信号を出力する第1のドライバ回路からなり、
    前記電流−電圧変換回路は、前記供給信号が第1の入力端子に入力され、前記電流情報信号が負帰還となるよう前記第1の入力端子とは逆極性の第2の入力端子に入力され、出力端子から前記駆動信号と前記応答信号を出力する差動増幅器からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  3. 請求項1に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記駆動回路は、入力端子に前記駆動信号が入力され、出力端子から前記印加信号と前記電流情報信号を出力する第1のドライバ回路からなり、
    前記電流−電圧変換回路は、前記供給信号が第1の入力端子に入力され、前記電流情報信号が負帰還となるよう前記第1の入力端子とは逆極性の第2の入力端子に入力され、出力端子から前記駆動信号を出力する差動増幅器と、入力端子に入力された前記駆動信号を増幅して出力端子から前記応答信号を出力する第2のドライバ回路からなる
    ことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  4. 請求項1に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記検出素子は、前記被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、前記被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを有し、
    前記応答信号生成部は、前記駆動回路により、前記印加信号を前記第2の検出電極へ印加するとともに、前記第2の検出電極を介して前記被検体のインピーダンスに応じて流れる電流の位相変化を含む前記電流情報信号を検出し、前記電流−電圧変換回路により、前記電流情報信号に基づいて前記位相変化を含む前記応答信号を前記波形情報検出部へ出力し、
    前記波形情報検出部は、所定の基準信号と前記応答信号との位相を比較し、当該位相差を前記応答信号の波形情報として検出することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  5. 請求項1に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記検出素子は、前記被検体と電気的に接触しかつ所定の共通電位に接続されている第1の検出電極と、前記被検体と電気的に接触する第2の検出電極とを有し、
    前記応答信号生成部は、前記駆動回路により、前記印加信号を前記第2の検出電極へ印加するとともに、前記第2の検出電極を介して前記被検体のインピーダンスに応じて流れる電流の振幅変化を含む前記電流情報信号を検出し、前記電流−電圧変換回路により、前記電流情報信号に基づいて前記振幅変化を含む前記応答信号を前記波形情報検出部へ出力し、
    前記波形情報検出部は、前記応答信号の振幅を前記応答信号の波形情報として検出することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  6. 請求項1に記載のインピーダンス検出装置において、
    前記供給信号生成部は、所定周波数のクロック信号を生成して出力する周波数発生回路と、前記クロック信号に基づいて当該クロック信号に同期した正弦波、三角波、または台形波のいずれか1つを生成し前記供給信号として出力する波形整形回路とを有することを特徴とするインピーダンス検出装置。
  7. 検出素子を介して電的に接触した被検体に対し、交流の供給信号に応じた印加信号を印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流により変化する応答信号を生成して出力する応答信号生成ステップと、
    前記応答信号から当該応答信号の波形の特徴を示す波形情報を検出し、この波形情報に基づいて前記被検体のインピーダンスを示す検出信号を出力する波形情報検出ステップと
    を備え、
    前記応答信号生成ステップは、
    所定の駆動信号に応じた印加信号を前記検出素子を介して前記被検体へ印加するとともに、前記印加信号に伴って前記被検体に流れる電流に応じた電流情報信号を検出出力する駆動ステップと、
    前記電流情報信号に基づいて前記供給信号と等しい前記印加信号を得るための駆動信号を前記駆動ステップへ出力するとともに、前記電流情報信号に基づいて前記被検体に流れる電流を電圧信号からなる前記応答信号に変換して前記波形情報検出ステップへ出力する電流−電圧変換ステップと
    を有する
    ことを特徴とするインピーダンス検出方法。
  8. 被検体のインピーダンスに応じた検出信号を出力する請求項1に記載のインピーダンス検出装置と、
    前記インピーダンス検出装置から出力された検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する生体認識部と
    を備えることを特徴とする生体認識装置。
  9. 被検体のインピーダンスに応じた検出信号に基づき前記被検体が生体であるか否かを判定する請求項8に記載された生体認識装置と、
    前記被検体から指紋の凹凸を示す指紋データを検出する指紋検出装置と、
    前記指紋データと予め登録されている照合データとを照合し、その照合結果に基づいて利用者の指紋認証を行う指紋認証部と、
    前記生体認識装置から出力された生体判定結果と前記指紋認証部から出力された指紋認証結果とに基づいて前記利用者の指紋認証成否を判定する認証判定部と
    を備えることを特徴とする指紋認証装置。
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