JP4930844B2 - レンズ保持装置及びレンズ保持装置を備えた携帯機器 - Google Patents

レンズ保持装置及びレンズ保持装置を備えた携帯機器 Download PDF

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Description

本発明はレンズ保持装置及びレンズ保持装置を備えた携帯機器に関する。
従来、携帯電話や携帯型パーソナルコンピュータ等に搭載されるための、固体撮像素子を備えたレンズ保持装置が提案されている。このレンズ保持装置は、前記固体撮像素子のほか、一般的に、レンズ、これを保持する鏡枠、該鏡枠を固持するピントリング、及びこれらを安定的に保持するベース等を備える。
このようなレンズ保持装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
特開2003−230028号公報
ところで、上述したようなレンズ保持装置において、レンズ保持装置の外部から入射する光は、レンズを通過し、固体撮像素子上で像を結ぶ。この場合、レンズと個体撮像素子間の距離は好適に定められていなければならない。ただし、レンズの具体的構成如何によっては、レンズ保持装置は、2カ所以上で合焦位置をもち得る。このような場合、当該レンズ保持装置は、前記のピントリングの回転運動等を通じて、レンズがベースに対して、相対的に進退可能な機構ないし構造をもつ。
このようなものでは、レンズ、鏡枠及びピントリングの一体的な進退運動を阻害することなく、しかもこれらの要素を安定的にベースに固持するための何らかの手段が必要となる。従来においては、そのために、例えば、ピントリングをベースに押さえ付けるための板ばねと、この板ばねをベースに固着するためのカバー等が利用されている。
この構造によれば、板ばねがもつ弾性変形能力の範囲内で、ピントリング等の進退運動が可能である。しかも、その板ばねの弾性力によって、ピントリング等は、ベースに押さえ付けられることになるから、その安定的な保持も実現されることになる。
しかしながら、かかる構造では、板ばね及びカバー等の部品が必要となって、部品点数が増大するという不具合がある。また、それに対応した、コストの増大も見込まれる。さらに、そのような余計な部材が存在する分、当該のレンズ保持装置は、構造が複雑化するし、組み立ての困難性も増す。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、より簡易な構造でありながら、ピント調整可能なレンズ保持装置及びレンズ保持装置を備えた携帯端末装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るレンズ保持装置は、レンズを保持する鏡枠と、前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、を備えたレンズ保持装置であって、前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、を備え、前記ベースに、前記カム部と当接するカム受け部と、前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、を備え、前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記カム部は、前記ピントリングの周端面の上に備えられており、かつ、前記カム受け部、前記保持部及び前記弾性部は、共通の部材によって構成され、前記共通の部材は、前記周端面のうち前記カム部となる部分を覆う覆蓋部と、前記覆蓋部の一端から前記光軸方向に沿って延び前記ベースの基礎面に至る柱部と、を含み、前記弾性部は、前記覆蓋部及び前記柱部を含み、当該弾性部による前記弾性力は、前記覆蓋部及び前記柱部の少なくとも一方における弾性変形を原因として発生する、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るレンズ保持装置は、レンズを保持する鏡枠と、前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、を備えたレンズ保持装置であって、前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、を備え、前記ベースに、前記カム部と当接するカム受け部と、前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、を備え、前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記カム部は、前記ピントリングの側面に形成された第1長穴の輪郭形状の少なくとも一部として備えられており、前記カム受け部及び前記保持部は、共通の部材によって構成されている、ことを特徴とする。
この態様では、前記共通の部材は、前記第1長穴に差し込まれる突起部と、前記突起部の基端から前記光軸方向に沿って延び前記ベースの基礎面に至る柱部と、を含むように構成してもよい。
この態様では更に、前記ピントリングは更に、前記第1長穴を当該ピントリングの周端面で開口させ、かつ、前記突起部を当該突起部挿入用孔から前記第1長穴へ導くことの可能な突起部挿入用孔を備えているように構成してもよい。
また、この態様では、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記弾性部は、前記ピントリングの周端面に近い側面に、且つ、該ピントリングの周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第2長穴、及び、当該周端面間の第1横梁部を含み、当該弾性部による前記弾性力は、前記第1横梁部の撓みを原因として発生するように構成してもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るレンズ保持装置は、レンズを保持する鏡枠と、前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、を備えたレンズ保持装置であって、前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、を備え、前記ベースに、前記カム部と当接するカム受け部と、前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、を備え、前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記弾性部は、前記ピントリングの周端面に近い側面に、且つ、該ピントリングの周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第2長穴、及び、当該周端面間の第1横梁部を含み、当該弾性部による前記弾性力は、前記第1横梁部の撓みを原因として発生することを特徴とする。
この態様では、前記ベースは更に、前記第1横梁部に当接する第1凸部を備え、前記撓みは、前記第1横梁部が前記第1凸部によって前記光軸方向に沿って押されることにより発生するように構成してもよい。
この態様では更に、前記第2長穴は、前記第1横梁部の延在方向の一部が切り欠かれた切り欠き部を通じて、前記周端面において開口しており、前記切り欠き部近傍の前記第1横梁部の端部には、前記第1凸部と係合可能な第2凸部が備えられているように構成してもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るレンズ保持装置は、レンズを保持する鏡枠と、前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、を備えたレンズ保持装置であって、前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、を備え、前記ベースに、前記カム部と当接するカム受け部と、前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、を備え、前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記カム部は、前記ピントリングにおける前記ベースに対向する一方の周端面の上に備えられており、前記弾性部は、前記ピントリングの他方の周端面に近い側面に、且つ、その周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第3長穴、及び、当該周端面間の第2横梁部を含み、当該弾性部による前記弾性力は、前記第2横梁部の撓みを原因として発生し、前記保持部は、前記第2横梁部を前記光軸方向に沿って押すことにより前記撓みを発生させる、ことを特徴とする。
なお、弾性部が長穴及び横梁部を含む態様では、前記弾性部は、前記ピントリングの円筒壁を径方向に薄肉化した薄肉壁に備えられているように構成してもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係るレンズ保持装置は、レンズを保持する鏡枠と、前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、を備えたレンズ保持装置であって、前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、を備え、前記ベースに、前記カム部と当接するカム受け部と、前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、を備え、前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、前記ピントリングは略円筒形状をもち、前記弾性部は、前記ピントリングの一方の周端面又は該一方の周端面と対向すべき前記ベースの基礎面に付着された板ばねを含み、前記カム部は、前記ピントリングの他方の周端面の上に備えられている、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係る携帯機器は、上述のレンズ保持装置を撮影装置として用いたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、カム部及びカム受け部間に作用させる弾性力を発生する弾性部が、ピントリング及びベースの少なくとも一方の一部を構成するものとして備えられているので、当該弾性部を別途設けるなどという場合に比べて、部品点数が増大するということがない。したがって、より簡易な構造が実現されつつも、ピント調整可能なレンズ保持装置が提供されることになる。
(第1実施形態)
以下では、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態に係るレンズ保持装置1Aは、鏡枠3、ピントリング4A及びベース5Aを備えている。
鏡枠3は、その一方の端に底31(図1では図中上方に示されている)をもつ略円筒形状をもつ。鏡枠3は、その内周面においてレンズ2の外周面を保持する。また、鏡枠3の底31には、光進入孔32が形成されている。レンズ2への光の入射は、この光進入孔32を介して行われる。
鏡枠3の外周面には、レンズ2の光軸方向に沿って雄ねじ33が形成されている。この雄ねじ33は、後述するピントリング4Aに備えられた雌ねじ4Gにねじ込まれる。
ピントリング4Aは、略円筒形状をもつ。その一方の端面41の殆どはベース5Aの基礎面51に接する(ただし、後述する第2カム部44に関して若干の例外がある。)。また、他方の端面42には、図1乃至図3に示すように、第1カム部43が備えられている。
なお、以上述べた中における一方の端面41及び他方の端面42は、ピントリング4Aを光軸方向に臨むと、リング形状をもつ面として視認されるが、かかる面を、本明細書では、ピントリングの「周端面」と呼んでいることがある。
第1カム部43は、図2の平面図に示すように、ピントリング4Aの周方向に沿って、等間隔で、3つ形成されている。また、この第1カム部43は、図3に示すように、周端面の一部を光軸方向に削り取るようにして形成された溝43G(言い換えると、光軸方向に沿って深さをもつ溝43G)を構成要素とする。この溝43Gの底には、段差43Dを挟んで、上面431及び下面432が形成されている。また、溝43Gの長さは、ピントリング4Aの全周の長さを”360”とすると、概ね”20〜30”程度の大きさをもつ。
このような第1カム部43には、ベース5Aの一部を構成するリング保持部52が当接するが、この点については後にも説明する。
第2カム部44は、図3に示すように、第1カム部43が他方の端面42に形成されているのとは反対に、ピントリング4Aの一方の端面41の上に備えられている。この第2カム部44は、3つの第1カム部43に対応するように3つ備えられている。これら1つ1つの第2カム部44は、第1カム部43と同様、段差44Dを挟んで、第1面441及び第2面442をもつ。
この第2カム部44には、ベース5Aの基礎面51からドーム状に突出するカム受け部59が当接する。
ピントリング4Aの内周面には、レンズ2の光軸方向に沿って雌ねじ4Gが形成されている。この雌ねじ4Gには、前述のように、鏡枠3の雄ねじ33がねじ込まれる。これにより、ピントリング4A、並びに、鏡枠3及びレンズ2は、一体的なまとまりをもって構成される。
また、ピントリング4Aは、図2に示すように、その外周面に、径方向に沿って一定の長さ突出したレバー部49をもつ。このレバー部49は、ピントリング4Aをレンズ2の中心点を中心として回転させるための動力入力端である。すなわち、レバー部49が、例えば操作者の手等によって、図中時計回り方向に押されれば、ピントリング4Aは同方向に回転し、その位置から逆に図中反時計回り方向に押されれば、ピントリング4Aはやはり同方向に回転する。なお、このピントリング4Aの回転の際には、それと一体的なまとまりをもつ鏡枠3及びレンズ2も同様に回転することになる。
ベース5Aは、略円盤形状あるいは略正方形状をもつ。その一方の面(図1では上面)は基礎面51であり、前述のように、ピントリング4Aの一方の端面41が接する。
また、他方の面(図1では下面)には、撮像素子ホルダ91が取付けられている。この撮像素子ホルダ91は、一方の端に底をもつ略円筒形状であり、その底の中心に固体撮像素子9を備えている。ここで固体撮像素子9とは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等が含まれる。また、この固体撮像素子9と、すぐ後に述べる光導入孔58との間には、ガラス板95が備えられている。
ベース5Aの中心には、前記固体撮像素子9の配置位置に対応するように光導入孔58が形成されている。これにより、当該レンズ保持装置1Aに進入する光は、光進入孔32及びレンズ2を通過し、更に光導入孔58及びガラス板95を通過して、最終的に固体撮像素子9に至る。
ベース5Aの基礎面51の上には、前記ピントリング4Aを保持するためのリング保持部52が備えられている。リング保持部52は、図2に示すように、前記第1カム部43の配置位置に対応するように、3つ備えられている。
これらリング保持部52の1つ1つは、柱部53及び覆蓋部54からなる。
柱部53は、厚さの比較的小さい概略直方体形状をもち、基礎面51から垂直に立ち上がる。この立ち上がる方向は、レンズ2の光軸方向に一致する。
覆蓋部54は、この柱部52の頂上端からベース5Aの中心に向かって延びる。このようにして、覆蓋部54は、ピントリング4Aの周端面のうち第1カム部43となる部分(ないしは、溝43Gが存在する部分)を覆う。
さらに、覆蓋部54は、その一方の面(図3では下面)に、ドーム状突起541をもつ。覆蓋部54は、このドーム状突起541の頂点を当接部位として、単に第1カム部43を覆うだけではなく、該第1カム部43を構成する上面431又は下面432に当接する。
これらドーム状突起541と第1カム部43(ないしは、これを構成する上面431及び下面432)との間には、リング保持部52から発生する弾性力が作用するようになっており、両者間の当接は常に確保される。これは、リング保持部52、即ち柱部53及び覆蓋部54が、延び、ねじれ、あるいは曲がる等することによって、自身の内部に弾性エネルギを蓄えうるようになっていることによる。
これを好適に実現するためには、より具体的には例えば、次のような点を考慮すればよい。
(i) ピントリング4Aを3つのリング保持部52(覆蓋部54の下面)に嵌め込むようにして配置する際におけるドーム状突起541と上面431との間に働く力を考慮し、併せて、その場合のリング保持部52の変形量を考慮する。
(ii) ピントリング4Aをレバー部49を用いて回転させ、ドーム状突起541が下面432と当接することとなった場合に、それによるドーム状突起541の図1中上方への移動が、リング保持部52全体にどのような、またどの程度の変形(例えば、柱部53の径方向外側への反り返り量等)を与えるか考慮する。
(iii) (ii)の変形量が、(i)の既変形量にも配慮した上で、リング保持部52の弾性変形範囲内であるかどうかを考慮する。
このようにして、(iii)の考慮により、当該の変形量(即ち、(ii)の変形量)が、リング保持部52の弾性変形範囲内であれば、ドーム状突起541及び上面431間の当接は、好適に維持され得ることになる。
なお、(i)から(iii)までの考慮にあたっては、リング状保持部52の発生する弾性力が、ピントリング4Aの回転を妨げないような大きさにおさめられるべきであることについても、配慮を要する。
以上のように、第1実施形態のリング保持部52は、ピントリング4Aを保持する機能を持つと共に、第1カム部43に対するカム受け部としての機能、並びに、これら第1カム部43及びカム受け部間に作用せられるべき弾性力の発生源としての弾性部としての機能をも、併せ持つ。
次に、このようなレンズ保持装置1Aにおける焦点調整動作について説明する。
まず、図3に示すように、第1カム部43の上面431と、ベース5Aのドーム状突起541とが当接している場合において、当該レンズ保持装置1Aは、第1の合焦状態にある。なお、この場合、ベース5Aのカム受け部59は、第2カム部44の第1面441に当接した状態にある。
これらの当接は、リング保持部52から発生する弾性力が、上面431及びドーム状突起541間、並びに、第1面441及びカム受け部59間に働くことによって、好適に確保される。つまり、ベース5Aによって、ピントリング4Aは安定的に保持され、したがって鏡枠3及びレンズ2のがたつき等の発生は極力抑制される。
この第1の合焦状態に続いて、ピントリング4Aのレバー部49を、図2中時計回りに回転させると、ドーム状突起541は、第1カム部43の段差43Dを通過して、下面432と当接するに至る。この際、これと並行して、カム受け部59もまた、第2カム部44の段差44Dを通過して、第2面442と当接するに至る。
この状態においては、当該レンズ保持装置1Aは第2の合焦状態にある。かかる状態は、ベース5Aを基準として見た場合に、ピントリング4Aが相対的に基礎面51からより遠くに移動した状態(即ち、図1中上方に移動した状態)である。移動距離は、段差43D(又は段差44D)の高さに相当する。
また、この状態においても、リング保持部52は、ピントリング4Aに対して、所定の弾性力を及ぼす。したがって、ピントリング4Aは依然安定的に保持され、鏡枠3及びレンズ2のがたつき等の発生は極力抑制される。
なお、第1及び第2の合焦状態をどの程度の高低差として定めるかにあたっては、レンズ2の特性等様々な事情を考慮することができる。具体的に定まった高低差を実現するためには、上述のように、段差43D(又は段差44D)の高さ(あるいはこれに加えて、溝43Gの深さ等)を調整することによればよい。
また、溝43Gの両端は、リング保持部52の動作範囲を画する作用を呈する。これによると、溝43Gの長さを予め好適に設定しておけば、ピントリング4Aの動作範囲を好適に設定することができる。
以上説明した、第1実施形態に係るレンズ保持装置1Aによれば、次のような効果が奏される。
(1) 第1実施形態に係るレンズ保持装置1Aは、第1カム部43、及びこれに対応するカム受け部たるドーム状突起541間に作用させる弾性力を発生する弾性部が、ベース5Aの一部を構成するもの(即ち、リング保持部52)として備えられている。
したがって、当該弾性部を別途設けるなどという場合に比べて、部品点数が増大するということがない。また、より簡易な構造が実現されつつも、ピント調整可能なレンズ保持装置が提供されることになる。
(2) また、第1実施形態に係るレンズ保持装置1Aは、リング保持部52が、前述の「弾性部」に加えて、本発明にいう「カム受け部」及び「保持部」の機能を一挙に体現する共通の部材となっている。したがって、前述の効果は、より実効的に享受される。
以上述べた効果は、従来例と比べるとより一層明瞭に認識される。すなわち、図4に示すように、従来のレンズ保持装置1Zでは、ベース5Zに立設した固定壁5Z1にカバー901が取付けられ、このカバー901に更に、板ばね902が取付けられるという形態が採用されている。板ばね902は、円筒形状の鏡枠3の周端面を図中上方から下方に向けて押え込むと共に、ピストンリング4Zを押え込むものである。
しかしながら、これによると、第1実施形態に比べて、カバー901及び板ばね902という余計な部材が必要となり、部品点数が増大する。そして、その結果、コスト増大が見込まれ、構造の複雑化、組み立ての困難化等を招くことになってしまうのである。
第1実施形態では、かかる不具合をこうむるおそれが極めて低いのである。
(3) 以上に加えて、第1実施形態に係るレンズ保持装置1Aでは、前記リング保持部52が、柱部53及び覆蓋部54からなる形態をもつから、弾性力の発生源としては好適ということができる。というのも、例えば、覆蓋部54と柱部53との繋ぎ目部分を基端とした当該覆蓋部54の反りや、あるいは柱部53と基礎面51との繋ぎ目部分を基端とした当該柱部53の反り等の弾性変形が生じやすく、弾性力発生源としての利用のしやすさがあるからである。
(4) また、第1実施形態では、カム部43が、溝43Gの底に形成されていることから、ピントリング4Aの光軸方向に沿った大きさを一定程度に抑制することができる。このことはまた、当該レンズ保持装置1A全体の小型化をも可能とする。
(第2実施形態)
以下では、本発明の第2の実施の形態について、図5乃至図7を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上記第1実施形態と重複する部分においては、説明を省略する。また、後の説明で参照する図面において、上記第1実施形態におけるのと実質的に同一の要素を指示する場合には、同一の符号を用いる。
第2実施形態のレンズ保持装置1Bは、第1実施形態とほぼ同様、レンズ2を保持する鏡枠3、ピントリング4B及びベース5Bを備えている。相違点は、ピントリング4Bの一部を構成する長穴カム部430、及び、弾性部450、並びにこれらに関わる構成である。
まず、レンズ保持装置1Bの長穴カム部430は、図7に示すように、ピントリング4Bの側面に形成されたカム用長穴401を構成要素とする。このカム用長穴401は、ピントリング4Bの周方向に沿って一定の長さをもつ。その長さは、ピントリング4Bの全周の長さを”360”とすると、概ね”20〜30”程度の大きさである。また、かかるカム用長穴401は、ピントリング4Bの周方向に沿って、等間隔で、3つ形成されている。
長穴カム部430は、このようなカム用長穴401の輪郭形状の一部として備えられている。すなわち、カム用長穴401は、図7に示すように、上・長穴部433及び下・長穴部434並びに段差穴部430Dからなっている。このうち上・長穴部433は、下・長穴部434に対して相対的に光源に近い方(即ち、図7では上方)に位置する。つまり、上・長穴部433及び下・長穴部434間には光軸方向に沿った一定の距離がある。段差穴部430Dは、このような距離を埋めるべく、上・長穴部433及び下・長穴部434を連結する。
長穴カム部430は、このような長穴部433及び434並びに段差穴部430Dが形作る輪郭形状によって構成されている。
カム用長穴401には、径方向外側から内側に向かって突起部502が差し込まれている(図5も参照)。突起部502は、レンズ保持装置1Bのリング保持部501の構成要素である。
リング保持部501は、前記突起部502のほか、突起部501の基端から光軸方向に沿って延びベース5Aの基礎面51に至る柱部53からなる。この柱部53に関しては、上記第1実施形態におけるそれと実質的に何の変更もない(ただし、突起部501の位置すべき高さと、ドーム状突起541の位置すべき高さとの相違に鑑み、柱部53自体の高さは好適に調整されうる。)。
このように、第2実施形態のレンズ保持装置1Bは、第1実施形態における第1カム部43及び第2カム部44に代わって長穴カム部430が、同じくドーム状突起541に代わって突起部502が、それぞれ置き換えられたかのような形態をもっている。
なお、第2実施形態のリング保持部501は、本発明にいう「カム受け部」及び「保持部」を一挙に体現する共通の部材である。
一方、レンズ保持装置1Bの弾性部450は、図7に示すように、弾性部用長穴451及び横梁部452を構成要素とする。
このうち弾性部用長穴451は、ピントリング4Bの図7中下側の周端面に近い側面に、且つ、該ピントリング4Bの周方向に沿って一定の長さをもつように形成されている。この弾性部用長穴451もまた、前記のカム用長穴401と同様、ピントリング4Aの周方向に沿って、等間隔で、3つ形成されている。
なお、弾性部用長穴451の長さも、カム用長穴401の長さとほぼ同様としてよい。
また、横梁部452は、前述のように、弾性部用長穴451が「ピントリング4Bの…周端面に近い側面」に形成されることにより、必然的に形成される(図7参照)。
この横梁部452は、図7に示すように、弾性部用長穴451の全長(図7中左右方向の長さ)にわたって延在するのではなく、いわば片持ち梁のような形態をもつ。これにより、弾性部用長穴451は、ピントリング4Bの周端面において開口する。
このような横梁部452には、ベース5Bの基礎面51上に備えられた凸部56が当接する。この凸部56は、図7に示すように、横梁部452を図中下側から上側に向かって押すことが可能である。これにより、横梁部452には撓みが生じ、弾性部450は、弾性力を発生する。
また、横梁部452の端部には、瘤部454が備えられている。この瘤部454は、図7に示すように、全体的に三角形状の矢尻形の形状をもち、かつ、当該矢尻形の張り出し部分(矢尻の後端部分)が図中下側に突出するかのような形状をもつ。
このような形状をもつ瘤部454は、前記の凸部56に係合可能である。ここでいう「係合」とは特に、図7からもわかるように、ピントリング4Bが、周方向に沿って回転する際、その回転運動を規制するように、瘤部454及び凸部56が直に接して相互に力を及ぼし合うことの可能な状態に至ることをいう。
なお、レンズ保持装置1Bには、上述のほか、前記カム用長穴401に連通する突起部挿入用孔402が形成されている。この突起部挿入用孔402は、図7に示すように、ピントリング4Bの側端面を掘り崩すように形成された溝部分と、当該溝部分とカム用長穴401の一端部とを連通する連通部分とからなる。
突起部502は、この突起部挿入用孔402を通る(即ち、最初に溝部分、次いで連通部分を通る)ことによって、カム用長穴401の内部に位置付けられ得るようになっている。
次に、このようなレンズ保持装置1Bにおける焦点調整動作について説明する。
まず、図7に示すように、長穴カム部430の上・長穴部433と、ベース5Bの突起部502とが当接している場合において、当該レンズ保持装置1Bは、第1の合焦状態にある。
これらの当接は、弾性部450から発生する弾性力が、上・長穴部433及び突起部502間に働くことによって、好適に確保される。ここで弾性部450から発生する弾性力とは、より直接的には、横梁部452に生じる撓みが原因となって発生する。
以上により、ベース5Bによって、ピントリング4Bは安定的に保持され、したがって鏡枠3及びレンズ2のがたつき等の発生は極力抑制される。
この第1の合焦状態に続いて、ピントリング4Bのレバー部49を、図6中時計回りに回転させると、突起部502は、長穴カム部430の段差穴部430Dを通過して、下・長穴部434の中に入り込むに至る。
この状態においては、当該レンズ保持装置1Bは第2の合焦状態にある。かかる状態は、ベース5Bを基準として見た場合に、ピントリング4Bが相対的に基礎面51からより遠くに移動した状態(即ち、図5中上方に移動した状態)である。移動距離は、段差穴部430Dの高さ(あるいは、上・長穴部433及び下・長穴部434間の光軸方向に沿った距離)に相当する。
また、この状態においても、弾性部450は、ピントリング4Bに対して、所定の弾性力を及ぼす。この第2の合焦状態では、前記の第1の合焦状態に比べて、横梁部452の撓みの程度は小さくなるが、なお適正な弾性力を発生させることは可能である。逆に言うと、横梁部452の長さや、凸部56の高さ等の諸量、更にはこれら要素の材質等は、第1及び第2の合焦状態のいずれであっても、突起部502とカム用長穴401との間に所定範囲内の弾性力が作用するよう定められる必要がある。
いずれにせよ、この第2の合焦状態においても、ピントリング4Bは依然安定的に保持され、鏡枠3及びレンズ2のがたつき等の発生は極力抑制される。
以上説明した、第2実施形態に係るレンズ保持装置1Bによっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の効果が奏されることが明らかである。すなわち、
(1) 第2実施形態に係るレンズ保持装置1Bでは、長穴カム部430、及びこれに対応するカム受け部たる突起部502間に作用させる弾性力を発生する弾性部450が、ピントリング4Bの一部を構成するものとして備えられている。
したがって、当該弾性部を別途設けるなどという場合に比べて、部品点数が増大するということがない。また、より簡易な構造が実現されつつも、ピント調整可能なレンズ保持装置が提供されることになる。
(2) また、第2実施形態に係るレンズ保持装置1Bでは、リング保持部501が、本発明にいう「カム受け部」及び「保持部」の機能を一挙に体現する共通の部材となっている。したがって、前述の効果は、より実効的に享受される。
(3) さらに、第2実施形態に係るレンズ保持装置1Bでは、弾性部450が、横梁部452等を構成要素の一部とし、その撓みを原因とした弾性力を発生するものとなっている。このように、弾性部の具体的態様が第1実施形態とは異なるものの、第2実施形態は、実効的な弾性力の発生源として最適な形態の一つを提供する。
(4) 加えて、第2実施形態に係るレンズ保持装置1Bでは、次のような特別な効果が奏される。
すなわち、前記横梁部452は、その先端に瘤部454を備えており、この瘤部454は、前記の凸部56と係合可能となっている。ここで「係合」とは、前述のように、ピントリング4Bが、周方向に沿って回転する際、その回転運動を規制するように、瘤部454及び凸部56が相互に力を及ぼし合うことの可能な状態に至ることをいうから、結局、これら両者の存在により、ピントリング4Bが必要以上回転することを規制することができる。
(5) また、レンズ保持装置1Bでは、前述のように、カム用長穴401に通ずる突起部挿入用孔402が形成されていることにより、ピントリング4B及びベース5B間の組み付けを容易に行うことができる。より具体的に、両者間の組み付けは、例えば次のように行われる。第1に、ピントリング4Bの周方向に3カ所ある突起部挿入用孔402の溝部分それぞれに、ベース5Bの3つの突起部502(即ち、リング保持部501)を位置付けさせる。第2に、ピントリング4B及びベース5B間の距離を相対的に接近させ、突起部502が、突起部挿入用孔402の連通部分を通るようにする。第3に、ピントリング4Bを周方向に沿って回転させることで、突起部502が、カム用長穴401の中に入り込むようにする。
このように、第2実施形態においては、ピントリング4B及びベース5B間の組み付けの際には、例えば、両者間の位置を微妙に調整しつつ、かつ、両者間に一定の弾性力を働かせながらこれらを嵌め合わせる、といった注意深さが必要とされる工程が含まれていない。したがって、第2実施形態では、より容易に、あるいはさほど大きな注意を払わなくとも高精度に、ピントリング4B及びベース5B間の組付けを行うことができるのである。
(第3実施形態)
以下では、本発明の第3の実施の形態について、図8乃至図10を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上記第1実施形態と重複する部分においては、説明を省略する。また、後の説明で参照する図面において、上記第1実施形態におけるのと実質的に同一の要素を指示する場合には、同一の符号を用いる。
第3実施形態のレンズ保持装置1Cは、第1実施形態とほぼ同様、レンズ2を保持する鏡枠3、ピントリング4C及びベース5Cを備えている。
特に、このレンズ保持装置1Cが備えるカム部44は、第1実施形態における第2カム部44と全く同じ構造をもち、かつ、同じ原理(即ち、カム受け部59との当接を利用した原理)で機能する。
また、レンズ保持装置1Cが備えるリング保持部52もまた、第1実施形態におけるそれと全く同じ構造をもつ。すなわち、このリング保持部52も、柱部53及び覆蓋部54並びにドーム状突起541を備えている。したがって、第3実施形態でも、これらの要素については第1実施形態の場合と同じ符号を使用するが、ただし、第3実施形態におけるリング保持部52は、第1実施形態におけるそれとは機能の点で若干相違がある。この点については、後に述べる。
第3及び第1実施形態間の大きな相違点は、ピントリング4Cの一部を構成する弾性部460及びこれに関わる構成である。この弾性部460は、図8に示すように、薄肉壁499と、この薄肉壁499に形成された弾性部用長穴461及び横梁部462とを構成要素とする。
このうち薄肉壁499は、図8及び図9に示すように、ピントリング4Cの円筒壁の一部を径方向に薄肉化した壁である。この薄肉壁499は、ピントリング4Cの周方向に沿って、等間隔で3つ形成された円弧状切込み498によって、都合3つ形成される。1つ1つの円弧状切込み498、ないしは薄肉壁499の長さは、ピントリング4Cの全周の長さを”360”とすると、概ね”20〜30”程度の大きさをもつ(なお、第3実施形態の場合、円弧状切込み498の長さと薄肉壁499の長さは常にほぼ等しい。)。
このような円弧状切込み498が形成されたピントリング4Cの円筒壁部分は、当該円弧状切込み498を挟んで、径方向外側及び内側のそれぞれに位置する2つの円弧状断面をもつ壁に分割される。薄肉壁499は、このうち径方向外側に位置する円弧状の壁に一致する。
また、このような構造から、薄肉壁499の厚さは、円弧状切込み498の径方向の厚さ及びその形成位置を調整することによって、調整され得る。近似的には、前者をW、後者をWk、ピントリング4C本体たる円筒壁の厚さをWAとすれば、W=(WA−Wk)/2である(この式が厳密に適用されうるのは、円弧状切込み498が、円筒壁の中央部分(該円筒壁の厚さ方向でみた中央部分)に形成された場合である。)。
なお、この薄肉壁499の図10中上側の周端面には、溝499Gが、該周端面の一部を光軸方向に削り取るようにして形成されている。言い換えれば、この溝499Gは、光軸方向に沿って深さをもつ。
一方、弾性部用長穴461は、前記の溝499Gの底に近い薄肉壁499の側面に、且つ、該薄肉壁499の周方向に沿って一定の長さをもつように形成されている。この弾性部用長穴461は、図9に示すように、ピントリング4Cの周方向に沿って、等間隔で、3つ形成されている。また、弾性部用長穴461の長さは、ピントリング4Cの全周の長さを”360”とすると、概ね”20〜30”程度の大きさをもつ。ただし、殆ど常に、薄肉壁499の周方向の長さよりも小さい。
また、横梁部462は、前述のように、弾性部用長穴461が「溝499Gの底に近い薄肉壁499の側面」に形成されることにより、必然的に形成される(図10参照)。
なお、この横梁部462は、第2実施形態の横梁部452とは異なり、弾性部用長穴461の全長にわたって延在する。
また、前記でいう「溝499Gの底に近い薄肉壁499の側面」に弾性部用長穴461が形成される、ということは、薄肉壁499もまたピントリング4Cの一部である以上、当然、本発明にいう「ピントリングの周端面に近い側面」に弾性部用長穴が形成される、ということに含意される。
先に言及した、ベース5Cの基礎面51上に備えられたリング保持部52のドーム状突起541は、図8乃至図10に示すように、このような横梁部462に当接する。したがって、この場合のドーム状突起541は、横梁部462を押圧して撓ませ、それによる弾性力を発生させる部材としての機能をもつ。
この点、第1実施形態におけるドーム状突起541が、カム部43を覆い且つこれと当接するために設けられていたのとは機能が異なる。ただし、既述のように、ドーム状突起541を含むリング保持部52の構造それ自体は、第1及び第3実施形態間で全く異なる点をもたない(あるいは、上述した機能に鑑み、そういった”異なる点”をもつように、新たな「リング保持部」を構成してもよいが、それが必然的に要求されるわけではない。)。
以上説明した、第3実施形態に係るレンズ保持装置1Cによっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の作用及び効果が奏されることが明らかである。すなわち、まず、このレンズ保持装置1Cにおいても、焦点調整動作が可能である。ただ、この場合においては、カム部44及びカム受け部59間に作用させる弾性力の発生主体が横梁部462等を含む弾性部460であることが、上記第1及び第2実施形態と異なるだけである。
(1) したがって、この第3実施形態に係るレンズ保持装置1Cによっても、弾性部460は、ピントリング4Cの一部を構成するものとして備えられていることから、部品点数が増大するということがなく、より簡易な構造が実現されつつも、ピント調整可能なレンズ保持装置が提供されることになる。
(2) また、第3実施形態に係るレンズ保持装置1Cでは、弾性部460が、横梁部462等を構成要素の一部とし、その撓みを原因とした弾性力を発生するものとなっている。
また、その撓みは、ベース5Cのリング保持部52を構成するドーム状突起541の押圧力を原因として発生する。
この場合、上記第1実施形態において説明したように、当該リング保持部52は、そもそも弾性力発生主体としての能力ないし機能を好適に備えうることに注意を要する。つまり、ピントリング4Cには、前記弾性部460による弾性力のほか、リング保持部52の変形を原因とする弾性力もまた、作用しうる状況にあり、その結果、両者を併せた比較的大きな弾性力を容易に得うる可能性があるのである。
このように、弾性部の具体的態様は第1及び第2実施形態とは異なるものの、第3実施形態の弾性部は、実効的な弾性力の発生源として最適な形態の一つを提供する。
(3)なお、上述したように、リング保持部52が弾性力発生主体に当たるという観点からすると、当該リング保持部52は、本発明にいう「弾性部」及び「保持部」の機能を一挙に体現する共通の部材と言いうることになる。したがって、その場合、前述の構造簡易化等の効果は、より実効的に享受されているということもできる。
(4) 加えて、第3実施形態に係るレンズ保持装置1Cでは、次のような特別な効果が奏される。
すなわち、第3実施形態では、弾性部460は、上述のように、薄肉壁499の一部を構成するものとして備えられていることから、前記にもまして、弾性力の向上が図られ得るのである。なぜなら、例えば、弾性部460を、ピントリング4Cの本体たる円筒壁に直接形成する場合よりも、それよりも厚さの小さい薄肉壁499に形成した方が、横梁部462が撓みうる量、即ち弾性変形しうる範囲が明らかに大きくなっているからである。
なお、弾性力の大きさは、上述したことからも明らかなように、ピントリング4Cの材質、薄肉壁499の厚さ、弾性部用長穴461の大きさ、横梁部462の太さ等を初めとして、リング保持部52の材質、覆蓋部54の長さ、柱部53の高さ等々様々なパラメータの影響を受ける。したがって、弾性力の大きさは、これらパラメータの調整を通じて、好適に設定することができる。
(第4実施形態)
以下では、本発明の第4の実施の形態について、図11乃至図13を参照して説明する。なお、以下の説明においては、上記第1実施形態と重複する部分においては、説明を省略する。また、後の説明で参照する図面において、上記第1実施形態におけるのと実質的に同一の要素を指示する場合には、同一の符号を用いる。
第4実施形態のレンズ保持装置1Dは、第1実施形態とほぼ同様、レンズ2を保持する鏡枠3、ピントリング4D及びベース5Dを備えている。
特に、このレンズ保持装置1Dが備えるカム部43は、第1実施形態における第1カム部43と全く同じ構造をもち、かつ、同じ原理(即ち、ドーム状突起541との当接を利用した原理)で機能する。また、レンズ保持装置1Dが備えるリング保持部52もまた、第1実施形態におけるそれと全く同じ構造及び機能をもつ。
第4及び第1実施形態間の大きな相違点は、板ばね8及びこれに関わる構成である。
この板ばね8は、図11に示すように、リング状の形態をもつ。この板ばね8は、ピントリング4Dの図中下側の周端面及びベース5Dの基礎面51間に挟まれるようにして配置されている。
なお、板ばね8は、これらいずれかの面(即ち、前記周端面又は基礎面51)に、あらかじめ、適当な粘着テープを用いた貼着等の適当な手段により付着させておく。
以上説明した、第4実施形態に係るレンズ保持装置1Dによっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の作用及び効果が奏されることが明らかである。すなわち、まず、このレンズ保持装置1Dにおいても、焦点調整動作が可能である。ただ、この場合においては、カム部43及びドーム状突起541間に作用させる弾性力の発生主体が板ばね8であることが、上記第1乃至第3実施形態と異なるだけである。
そして、この板ばね8は、前述のように、ピントリング4D又はベース5Dのいずれか一方に予め付着されているのである。
したがって、この第4実施形態に係るレンズ保持装置1Dによっても、弾性部たる板ばね8が、ピントリング4D又はベース5Dの一部を構成するものとして備えられていることから、部品点数が増大するということがなく、より簡易な構造が実現されつつも、ピント調整可能なレンズ保持装置が提供されることになる。
なお、第4実施形態における弾性力の発生主体の主役は、前述のように板ばね8であるが、第1実施形態と同様、リング保持部52もまた弾性力発生主体の一翼を兼ねてもよい。更にいえば、弾性力の発生主体をリング保持部52として板ばね8を設けないようにしてもよい。
(レンズ保持装置を備えた携帯電話の例)
図14は、レンズ保持装置を備えた携帯電話77の概略の断面を示している。この携帯電話77はキー入力装置(図示せず)を備えた入力部6と、LCDなどの表示装置73を備えた表示部7とによって構成されている。これら入力部6と表示部7とは、ヒンジ(図示せず)によって回転自在に連結されている。図14は、このヒンジによって、入力部6と表示部7とが折り畳まれた状態の断面を表している。
前記のうち表示部7は、上述したようなレンズ保持装置1A,1B,1C,1Dの何れか及び駆動回路(図示せず)を含むカメラモジュール1を設けた基板72、カメラモジュール1のレンズ2(図示せず)と対向する位置に透明なガラス窓74を備えている。
また、前記レンズ保持装置1A,1B,1C,1Dの何れかのレバー部49は、表示部7の外装形態を規定するケース71の外部に引き出されている。ケース71は、前記レバー部49の先端に設けた釦部491をスライド可能に保持する。これらの構造には、防水対策が施され得る。
このような携帯電話77によれば、ガラス窓74からの画像をカメラモジュール1で撮影することができる。この際、釦部491を任意にスライド操作してレバー部49を動かすことによって、上述したような第1あるいは第2の合焦状態を選択することができる。これにより焦点調整がなされてピントの合った画像の撮影ができるようになる。
なお、レンズ保持装置と駆動回路とを別体として設けても良い。また、携帯電話に限らずカメラ、電卓、ノートパソコン、電子辞書などの携帯機器であってもよい。
なお、本発明は上記実施形態にかかわらず、種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば次のようなものがある。
(1) 上記各実施形態では、ピントリング4A乃至4Dの回転(したがって、その光軸方向の進退)は、手動に因ることについて言及しているが、場合によっては、適当なモータ等をレバー部49に接続することによって、自動的な回転が行われうるようになっていてもよい。
(2) 上記各実施形態では、本発明にいう「カム部」、「カム受け部」、「保持部」及び「弾性部」は、様々な具体的態様において実現されている。例えば、第3実施形態では、この順に、図中下方周端面のカム部44、カム受け部59、リング保持部52、及び横梁部462を含む弾性部460、というようである。
このように、本発明の上記4つの概念は、そのそれぞれを各別の具体的態様でもって実現することが当然可能ではあるが、1個の装置の中で、1つの概念が2つ以上の具体的態様でもって実現されていても何ら問題ない。例えば、第3実施形態に関して述べたように、「弾性部」の機能は、弾性部460の他、リング保持部52が担ってもよいということや、第1実施形態における第1カム部43及び第2カム部44のように「カム部」の機能を実現する具体的態様が2つ存在するということ等は、そのような場合に該当する。
そして、このようなことは、本明細書及び特許請求の範囲において開示されている、すべての個別的特徴についてあてはまる。例えば、横梁部452を含む弾性部450は、横梁部462を含む弾性部460と1個の装置の中で組み合わせ可能であり、あるいは、カム部43は、カム用長穴401を含む長穴カム部430と1個の装置の中で組み合わせ可能等ということである。その他、上に言及しなかった特定の組み合わせに基づく具体的態様も、本発明は、基本的にすべて、その範囲内におさめるものである。
(3) また、上記各実施形態では、例えば、第1実施形態のリング保持部52の如く、「カム受け部」、「保持部」及び「弾性部」が共通の部材で構成され得、あるいは第2実施形態のリング保持部501の如く、「カム受け部」及び「保持部」が共通の部材で構成され得ることについて述べているが、「カム受け部」及び「弾性部」を共通の部材で構成し、「保持部」を別に構成するようにしてもよい。もちろん、「保持部」及び「弾性部」を共通の部材で構成し、「カム受け部」を別に構成するようにしてもよい。
(4) 上記各実施形態それぞれにおける「カム部」は、すべて比較的明確な”段差”をもつものとなっているが(第1実施形態では”段差43D”及び”段差44D”、第2実施形態では”段差穴部430D”、第3実施形態では”段差44D”、第4実施形態では”段差43D”)、本発明はかかる形態に限定されない。例えば、厳密にいえば”段差”とは言い難い場合であっても、ある面と、これと高さの異なる面、及びこれらを繋ぐ傾斜面ないしはスロープ等を備えているのであれば、本発明は、それをも「段差」概念ないし「カム部」概念に含むものとし、その範囲内におさめるものとする。そのようなものもまた、レンズ2を「光軸方向に沿って進退可能とする」機能をもつことが明らかだからである。
本発明の第1実施形態に係るレンズ保持装置を示す断面図である。 図1のレンズ保持装置の平面図である。 図1のレンズ保持装置における、カム部及びこれに対応するカム受け部並びに弾性部の詳細を示すピントリング等の一部側面図である。 従来のレンズ保持装置を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るレンズ保持装置を示す断面図である。 図5のレンズ保持装置の平面図である。 図5のレンズ保持装置における、カム部及びこれに対応するカム受け部並びに弾性部の詳細を示すピントリング等の一部側面図である。 本発明の第3実施形態に係るレンズ保持装置を示す断面図である。 図8のレンズ保持装置の平面図である。 図8のレンズ保持装置における、カム部及びこれに対応するカム受け部並びに弾性部の詳細を示すピントリング等の一部側面図である。 本発明の第4実施形態に係るレンズ保持装置を示す断面図である。 図11のレンズ保持装置の平面図である。 図11のレンズ保持装置における、カム部及びこれに対応するカム受け部並びに弾性部の詳細を示すピントリング等の一部側面図である。 レンズ保持装置を備えた携帯電話の概略の断面を示す概略断面図である。
符号の説明
1A,1B,1C,1D・・・レンズ保持装置 2・・・レンズ 3・・・鏡枠 31・・・(鏡枠の)底 32・・・光進入孔 33・・・雄ねじ 4A,4B,4C,4D・・・ピントリング 41・・・一方の端面 42・・・他方の端面 43・・・第1カム部(又は第4実施形態では単に「カム部」) 43D・・・段差 431・・・上面 432・・・下面 43G・・・溝 44・・・第2カム部(又は第3実施形態では単に「カム部」) 44D・・・段差 441・・・第1面 442・・・第2面 49・・・レバー部 4G・・・雌ねじ 401・・・カム用長穴 402・・・突起部挿入用孔 430・・・長穴カム部 430D・・・段差穴部 433・・・上・長穴部 434・・・下・長穴部 450・・・弾性部 451・・・弾性部用長穴 452・・・横梁部 453・・・切り欠き部 454・・・瘤部 460・・・弾性部 461・・・弾性部用長穴 462・・・横梁部 498・・・円弧状切込み 499・・・薄肉壁 499G・・・溝 5A,5B,5C,5D・・・ベース 51・・・基礎面 52,501・・・リング保持部 53・・・柱部 54・・・覆蓋部 541・・・ドーム状突起 502・・・突起部 56・・・凸部 58・・・光導入孔 59・・・カム受け部 8・・・板ばね 9・・・固体撮像素子 91・・・撮像素子ホルダ 77・・・携帯電話

Claims (12)

  1. レンズを保持する鏡枠と、
    前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、
    前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、
    を備えたレンズ保持装置であって、
    前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、
    前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、
    備え、
    前記ベースに、
    前記カム部と当接するカム受け部と、
    前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、
    を備え、
    前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え
    前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記カム部は、前記ピントリングの周端面の上に備えられており、かつ、
    前記カム受け部、前記保持部及び前記弾性部は、共通の部材によって構成され、
    前記共通の部材は、
    前記周端面のうち前記カム部となる部分を覆う覆蓋部と、
    前記覆蓋部の一端から前記光軸方向に沿って延び前記ベースの基礎面に至る柱部と、
    を含み、
    前記弾性部は、前記覆蓋部及び前記柱部を含み、
    当該弾性部による前記弾性力は、前記覆蓋部及び前記柱部の少なくとも一方における弾性変形を原因として発生する、
    ことを特徴とするレンズ保持装置。
  2. レンズを保持する鏡枠と、
    前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、
    前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、
    を備えたレンズ保持装置であって、
    前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、
    前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、
    を備え、
    前記ベースに、
    前記カム部と当接するカム受け部と、
    前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、
    を備え、
    前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、
    前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記カム部は、前記ピントリングの側面に形成された第1長穴の輪郭形状の少なくとも一部として備えられており、
    前記カム受け部及び前記保持部は、共通の部材によって構成されている、
    ことを特徴とするレンズ保持装置。
  3. 前記共通の部材は、
    前記第1長穴に差し込まれる突起部と、
    前記突起部の基端から前記光軸方向に沿って延び前記ベースの基礎面に至る柱部と、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のレンズ保持装置。
  4. 前記ピントリングは更に、
    前記第1長穴を当該ピントリングの周端面で開口させ、かつ、前記突起部を当該突起部挿入用孔から前記第1長穴へ導くことの可能な突起部挿入用孔を備えていることを特徴とする請求項に記載のレンズ保持装置。
  5. 前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記弾性部は、前記ピントリングの周端面に近い側面に、且つ、該ピントリングの周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第2長穴、及び、当該周端面間の第1横梁部を含み、
    当該弾性部による前記弾性力は、前記第1横梁部の撓みを原因として発生することを特
    徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のレンズ保持装置。
  6. レンズを保持する鏡枠と、
    前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、
    前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、
    を備えたレンズ保持装置であって、
    前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、
    前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、
    を備え、
    前記ベースに、
    前記カム部と当接するカム受け部と、
    前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、
    を備え、
    前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、
    前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記弾性部は、前記ピントリングの周端面に近い側面に、且つ、該ピントリングの周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第2長穴、及び、当該周端面間の第1横梁部を含み、
    当該弾性部による前記弾性力は、前記第1横梁部の撓みを原因として発生することを特徴とするレンズ保持装置。
  7. 前記ベースは更に、前記第1横梁部に当接する第1凸部を備え、
    前記撓みは、前記第1横梁部が前記第1凸部によって前記光軸方向に沿って押されることにより発生することを特徴とする請求項に記載のレンズ保持装置。
  8. 前記第2長穴は、前記第1横梁部の延在方向の一部が切り欠かれた切り欠き部を通じて、前記周端面において開口しており、
    前記切り欠き部近傍の前記第1横梁部の端部には、前記第1凸部と係合可能な第2凸部が備えられていることを特徴とする請求項に記載のレンズ保持装置。
  9. レンズを保持する鏡枠と、
    前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、
    前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、
    を備えたレンズ保持装置であって、
    前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、
    前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、
    を備え、
    前記ベースに、
    前記カム部と当接するカム受け部と、
    前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、
    を備え、
    前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、
    前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記カム部は、前記ピントリングにおける前記ベースに対向する一方の周端面の上に備えられており、
    前記弾性部は、前記ピントリングの他方の周端面に近い側面に、且つ、その周方向に沿って一定の長さをもつように形成された第3長穴、及び、当該周端面間の第2横梁部を含み、
    当該弾性部による前記弾性力は、前記第2横梁部の撓みを原因として発生し、
    前記保持部は、前記第2横梁部を前記光軸方向に沿って押すことにより前記撓みを発生させる、
    ことを特徴とするレンズ保持装置。
  10. 前記弾性部は、前記ピントリングの円筒壁を径方向に薄肉化した薄肉壁に備えられていることを特徴とする請求項5乃至9の何れか1項に記載のレンズ保持装置。
  11. レンズを保持する鏡枠と、
    前記鏡枠の周囲を囲むように配置されたピントリングと、
    前記レンズ、前記鏡枠及び前記ピントリングを保持するベースと、
    を備えたレンズ保持装置であって、
    前記ピントリングに、前記レンズの中心を中心とした回転をさせる動力を入力するための動力入力端部と、
    前記回転により、当該ピントリング並びに前記鏡枠及び前記レンズを、該レンズの光軸方向に沿って進退可能とする段差をもつカム部と、
    を備え、
    前記ベースに、
    前記カム部と当接するカム受け部と、
    前記ピントリングの前記回転及び前記進退を可能としつつ当該ピントリングに接してこれを保持する保持部と、
    を備え、
    前記ピントリング及び前記ベースの少なくとも一方は、前記カム部と前記カム受け部との間に弾性力を作用させる弾性部を、当該一方の一部を構成するものとして備え、
    前記ピントリングは略円筒形状をもち、
    前記弾性部は、前記ピントリングの一方の周端面又は該一方の周端面と対向すべき前記ベースの基礎面に付着された板ばねを含み、
    前記カム部は、前記ピントリングの他方の周端面の上に備えられている、
    ことを特徴とするレンズ保持装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載のレンズ保持装置を撮影装置として用いたことを特徴とする携帯機器。
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