JP4929700B2 - カルボン酸の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、カルボン酸の製造法等に関する。
従来、化学合成法にてヒドロキシカルボン酸などを製造するには、シアンヒドリンを加水分解する方法などが用いられている。また、工業的には触媒として硫酸を使用する方法が知られている。また、ヒドロキシニトリル化合物を微生物の作用により加水分解して対応するヒドロキシカルボン酸に変換する方法(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)等が知られている。
しかしながら、触媒として硫酸を使用する方法では、ヒドロキシニトリル化合物と硫酸とが反応した結果、目的物であるヒドロキシカルボン酸と等モル量の硫酸アンモニウムとが副生するために当該副生物の回収工程等が必要となり、また、微生物を用いてヒドロキシニトリル化合物から対応するヒドロキシカルボン酸化合物を製造する方法では、ヒドロキシニトリル化合物からの分解物であるシアン等により微生物が保持する酵素活性が阻害されたり、副成する大量のアンモニウム塩の処理等が必要となり、製造コストも増大し、煩雑であった。
特公昭58−15120号公報 特開平2−84198号公報 特開平4−40898号公報
酵素活性が阻害されたり、大量のアンモニウム塩の副生および処理等のおそれのないカルボン酸の微生物を用いた製造方法を提供する。
即ち、本発明は、
1.式(1):

Figure 0004929700
(式中、Rは水素、アルキル基、または、水酸基を表し、Rはアルキル基、または、アリール基を表す。)
で示されるアルコール化合物、または式(2):
Figure 0004929700
(式中、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
で示されるアルデヒド化合物に、当該アルコール化合物、または、アルデヒド化合物を対応するカルボン酸化合物に変換する能力を有するロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、ロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)に属する微生物の菌体又は菌体処理物を作用させることを特徴とする、式(3):

Figure 0004929700
(式中、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
で示されるカルボン酸化合物の製造法(以下、本発明製造法と記すこともある);
2.前記微生物が、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC15610株、または、ロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)ATCC19148株である前項1記載の製造法;
3.前記微生物が1級または2級のアルコールを添加した培地で製造した微生物である前項1又は2記載の製造法;
4.添加する1級または2級のアルコールが1級または2級の炭素数1〜5のアルコール類である前項3記載の製造法;
5.添加する1級または2級のアルコールがメタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2,2−ジメチル−1−プロパノールである前項3記載の製造法;
等を提供するものである。
本発明により、酵素活性が阻害されたり、大量のアンモニウム塩の副生および処理等のおそれのなく、カルボン酸を微生物を用いて工業的に有利に製造することができる。
以下、本発明製造法について説明する。
式(1)で示されるアルコール化合物、式(2)で示されるアルデヒド化合物、及び、式(3)で示されるカルボン酸化合物において、Rで示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の炭素数1−8のアルキル基が例示される。
で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の炭素数1−7のアルキル基が例示される。
で示されるアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6−20のアリール基が例示される。
具体的には、式(1)のアルコール化合物としては、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ヘキサノール、2−メチル−1−ヘプタノール、2−メチル−1−オクタノール、2−メチル−1−ノナノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、5−フェニル−1−ペンタノール、6−フェニル−1−ヘキサノールなどが例示される。また、式(2)で示されるアルデヒド化合物としては、具体的には、1−プロピオンアルデヒド、1−ブタナール、1−ペンタナール、1−ヘキサナール、1−ヘプタナール、1−オクタナール、1−ノナナール、2−メチルプロパナール、2−メチルブチルアルデヒド、2−メチルバレルアルデヒド、3−フェニルプロピオンアルデヒドなどが例示される。また、生成するカルボン酸化合物は具体的にはプロピオン酸、n-酪酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、イソ酪酸、2−メチル−酪酸、2−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−メチルヘプタン酸、2−メチルオクタン酸、2−メチルノナン酸、3−フェニルプロピオン酸、4−フェニル酪酸、5−フェニルペンタン酸、6−フェニルヘキサン酸などが例示される。
尚、本発明製造法により製造され反応液から回収される、式(1)で示されるアルコール化合物、または、式(2)で示されるアルデヒド化合物に対応した式(3)で示されるカルボン酸化合物は、塩の形であってもよい。
本発明製造法において用いられる式(1)のアルコール化合物もしくは式(2)のアルデヒド化合物を対応するカルボン酸に変換する能力を有するロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)またはロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)等の微生物等の菌体又は菌体処理物としては、具体的には例えば、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC15610及びロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)ATCC19148の菌体又は菌体処理物が挙げられる。
このような微生物の菌体又は菌体処理物と接触させることにより、式(1)のアルコール化合物または式(2)のアルデヒド化合物において、R1が水酸基の場合は、一級水酸基を優先的に酸化できる。ここで「優先的に酸化できる」とは、ジヒドロキシ化合物の二級ヒドロキシル基の酸化よりも一級ヒドロキシル基の酸化が優先的に進行するという意味である。
式(1)のアルコール化合物もしくは式(2)のアルデヒド化合物を対応するカルボン酸に変換する能力を有するロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)またはロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)等の微生物は、炭素源、窒素源、有機塩、無機塩等を適宜含有する各種の微生物を培養するための培地を用いて培養すればよい。
当該培地に含まれる炭素源としては、例えば、グルコース、スクロース、グリセロール、でんぷん、アルコール、有機酸及び廃糖蜜が挙げられる。アルコールとしては特に、1級または2級の炭素数1〜5までのアルコールがよく、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2,2−ジメチル−1−プロパノールが挙げられる。アルコールを添加した培地で上記微生物を培養することにより、反応性を高めることができる。
窒素源としては、例えば、酵母エキス、肉エキス、ペプトン、カザミノ酸、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティプリカー(corn steep liquor)、綿実粉、乾燥酵母、硫安及び硝酸ナトリウムが挙げられ、有機塩及び無機塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸1カリウム、リン酸2カリウム、炭酸カルシウム、酢酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸第1鉄及び塩化コバルトが挙げられる。
培養方法としては、例えば、固体培養、液体培養(試験管培養、フラスコ培養、ジャーファーメンター培養等)が挙げられる。
培養温度及び培養液のpHは、本微生物が生育する範囲であれば特に限定されるものではないが、例えば、培養温度は約15〜45℃の範囲、培養液のpHは約4〜8の範囲を挙げることができる。培養時間は、培養条件により適宜選択することができるが、通常、約1〜7日間である。
このようにして得られた菌体は、そのまま本発明製造法に用いることができる。本微生物の菌体をそのまま用いる方法としては、(1)培養液をそのまま用いる方法、(2)培養液の遠心分離等により菌体を集め、集められた菌体(必要に応じて、緩衝液又は水で洗浄した後の湿菌体)を用いる方法等を挙げることができる。
また本発明製造法においては、前記菌体の処理物を用いることもできる。当該菌体処理物としては、例えば、培養して得られた菌体を有機溶媒(アセトン、エタノール等)処理したもの、凍結乾燥処理したもの若しくはアルカリ処理したもの、又は、菌体を物理的若しくは酵素的に破砕したもの、又は、これらのものから分離・抽出された粗酵素等を挙げることができる。さらに、菌体処理物には、前記処理を施した後、公知の方法により固定化処理したものも含まれる。
本発明製造法は、通常、水の存在下で行われる。この場合の水は、緩衝液の形態であってもよい。当該緩衝液に用いられる緩衝剤としては、例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸のアルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。
また本発明製造法は、さらに疎水性有機溶媒を用いて、水と疎水性有機溶媒との存在下で行うこともできる。この場合に用いられる疎水性有機溶媒としては、例えば、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル類、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−オクチルアルコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。
また本発明製造法は、さらに親水性有機溶媒を用いて、水と親水性有機溶媒との存在下で行うこともできる。この場合に用いられる親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明製造法は、通常、水層のpHが3〜10の範囲内で行われるが、反応が進行する範囲内で適宜変化させてもよい。
本発明製造法は、通常、約0〜60℃の範囲内で行われるが、反応が進行する範囲内で適宜変化させてもよい。
本発明製造法は、通常、約0.5時間〜約10日間の範囲内で行われる。反応の終点は、原料化合物である含硫ジヒドロキシ化合物の添加終了後、例えば、反応液中の当該含硫ジヒドロキシ化合物の量を、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により測定することにより確認することができる。
本発明製造法における原料化合物であるアルコール化合物もしくはアルデヒド化合物の濃度は、通常、50%(w/v)の以下であり、反応系中の当該アルコール化合物もしくはアルデヒド化合物の濃度をほぼ一定に保つために、当該アルコール化合物もしくはアルデヒド化合物を反応系に連続又は逐次加えてもよい。
本発明製造法では、必要に応じて反応系に、例えば、グルコース、シュークロース、フルクトース等の糖類、又は、TritonX−100(登録商標)若しくはTween60(登録商標)等の界面活性剤等を加えることもできる。
反応終了後、反応液を有機溶媒抽出、濾過、濃縮等の通常の後処理を行うことにより、前記アルコール化合物、または、アルデヒド化合物に対応したカルボン酸化合物を反応液から回収すればよい。回収されたカルボン酸化合物は、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、蒸留等によりさらに精製することもできる。
以下、本発明製造法を実施例により詳細に説明するが、本発明製造法はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1(本発明製造法による、アルコール化合物、または、アルデヒド化合物からのカルボン酸化合物の製造例(その1))
試験管に滅菌済み培地(1Lの水に、グルコース20g、ポリペプトン5g、酵母エキス3g、肉エキス3g、硫酸アンモニウム0.2g、リン酸2水素カリウム1g及び硫酸マグネシウム7水和物0.5gを加えた後、pHを7.0に調整したもの)5mlを入れ、これにRhodococcus rhodochrous ATCC15610株、または、Rhodococcus sp. ATCC19148株を植菌した。これを30℃で好気条件下、振盪培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を分離することにより、生菌体を得た。ねじ口試験管に0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7)を1ml入れ、これに上記の生菌体を加えた後、懸濁した。当該懸濁液に、アルコール化合物、または、アルデヒド化合物を最終濃度として1%(w/v)となるように)を添加した後、得られた混合物を30℃で24時間振盪させた。
反応終了後、反応液を0.5mlサンプリングした。当該サンプリング液から菌体を除去した後、生成したカルボン酸の量を液体クロマトグラフィー、または、サンプリング液を酸性にした後、酢酸エチルで抽出後、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表1に示す。
(含量分析条件1)
カラム:Cadenza CD−C18(4.6mmφ×15cm、3μm)(Imtakt社製)
移動相:A液 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液、B液 メタノール
時間(分) A液(%):B液(%)
0 80:20
10 80:20
20 50:50
30 50:50
30.1 80:20
流量:0.5ml/分、カラム温度:40℃、検出:220nm
(含量分析条件2)
カラム:DB−1(0.53mmX30m、1.5μm)(J&W Scientific製)
カラム温度:70℃(0分)→4℃/分→170℃(0分)→30℃/分→290℃(5分)
キャリアーガス:ヘリウム(流量:7ml/分)、検出器:FID、注入量:1μl
Figure 0004929700

実施例2 (本発明製造法による、アルコール化合物、または、アルデヒド化合物からのカルボン酸化合物の製造例(その2))
試験管に滅菌済み培地(1Lの水に、1−プロパノール20g、ポリペプトン5g、酵母エキス3g、肉エキス3g、硫酸アンモニウム0.2g、リン酸2水素カリウム1g及び硫酸マグネシウム7水和物0.5gを加えた後、pHを7.0に調整したもの)5mlを入れ、これにRhodococcus rhodochrous ATCC15610株、または、Rhodococcus sp. ATCC19148株を植菌した。これを30℃で好気条件下、振盪培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を分離することにより、生菌体を得た。ねじ口試験管に0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7)を1ml入れ、これに上記の生菌体を加えた後、懸濁した。当該懸濁液に、アルコール化合物、または、アルデヒド化合物を最終濃度として1%(w/v)となるように)を添加した後、得られた混合物を30℃で24時間振盪させた。
反応終了後、反応液を0.5mlサンプリングした。当該サンプリング液から菌体を除去した後、生成したカルボン酸の量を液体クロマトグラフィー、または、サンプリング液を酸性にした後、酢酸エチルで抽出後、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表2に示す。
(含量分析条件1)
カラム:Cadenza CD−C18(4.6mmφ×15cm、3μm)(Imtakt社製)
移動相:A液 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液、B液 メタノール
時間(分) A液(%):B液(%)
0 80:20
10 80:20
20 50:50
30 50:50
30.1 80:20
流量:0.5ml/分
カラム温度:40℃
検出:220nm
(含量分析条件2)
カラム:DB−1(0.53mmX30m、1.5μm)(J&W Scientific製)
カラム温度:70℃(0分)→4℃/分→170℃(0分)→30℃/分→290℃(5分)
キャリアーガス:ヘリウム(流量:7ml/分)
検出器:FID
注入量:1μl
Figure 0004929700
実施例3 (本発明製造法による、1,2−ブタンジオールからの2−ヒドロキシ酪酸の製造例)
試験管に滅菌済み培地(1Lの水に、表3で示された各種アルコール類20g、ポリペプトン5g、酵母エキス3g、肉エキス3g、硫酸アンモニウム0.2g、リン酸2水素カリウム1g及び硫酸マグネシウム7水和物0.5gを加えた後、pHを7.0に調整したもの)5mlを入れ、これにRhodococcus rhodochrous ATCC15610株、または、Rhodococcus sp. ATCC19148株を植菌した。これを30℃で好気条件下、振盪培養した。培養終了後、遠心分離により菌体を分離することにより、生菌体を得た。ねじ口試験管に0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7)を1ml入れ、これに上記の生菌体を加えた後、懸濁した。当該懸濁液に、1,2−ブタンジオールを最終濃度として1%(w/v)となるように)を添加した後、得られた混合物を30℃で24時間振盪させた。
反応終了後、反応液を0.5mlサンプリングした。当該サンプリング液から菌体を除去した後、生成したカルボン酸の量を液体クロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表3に示す。
(含量分析条件)
カラム:Cadenza CD−C18(4.6mmφ×15cm、3μm)(Imtakt社製)
移動相:A液 0.1%トリフルオロ酢酸水溶液、B液 メタノール
時間(分) A液(%):B液(%)
0 80:20
10 80:20
20 50:50
30 50:50
30.1 80:20
流量:0.5ml/分
カラム温度:40℃
検出:220nm
Figure 0004929700
本発明により、カルボン酸化合物を効率的に製造することができる。

Claims (5)

  1. 青酸非存在下、式(1):
    Figure 0004929700
    (式中、Rは水素、炭素数1〜8のアルキル基、または、水酸基を表し、R炭素数1〜7のアルキル基、または、炭素数6〜20のアリール基を表す。)
    で示されるアルコール化合物、または式(2)
    Figure 0004929700

    (式中、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるアルデヒド化合物に、当該アルコール化合物、または、アルデヒド化合物を対応するカルボン酸化合物に変換する能力を有するロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)に属する微生物の菌体又は菌体処理物を作用させる式(3):
    Figure 0004929700
    (式中、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるカルボン酸化合物の製造法であり、かつ、前記微生物が、式(1)で示されるアルコール化合物または式(2)で示されるアルデヒド化合物に前記微生物の菌体又は菌体処理物を作用させる前に、1級または2級のアルコールを添加した培地で培養して製造した微生物であることを特徴とする製造法。
  2. 青酸非存在下、式(1):
    Figure 0004929700
    (式中、R は水素、炭素数1〜8のアルキル基、または、水酸基を表し、R は炭素数1〜7のアルキル基、または、炭素数6〜20のアリール基を表す。)
    で示されるアルコール化合物、または式(2)
    Figure 0004929700

    (式中、R 、R は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるアルデヒド化合物に、当該アルコール化合物、または、アルデヒド化合物を対応するカルボン酸化合物に変換する能力を有するロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC15610株、または、ロドコッカス・エスピー(Rhodococcus sp.)ATCC19148株の微生物の菌体又は菌体処理物を作用させる式(3):
    Figure 0004929700
    (式中、R 、R は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるカルボン酸化合物の製造法であり、かつ、前記微生物が、式(1)で示されるアルコール化合物または式(2)で示されるアルデヒド化合物に前記微生物の菌体又は菌体処理物を作用させる前に、1級または2級のアルコールを添加した培地で培養して製造した微生物であることを特徴とする製造法。
  3. が、水素、メチル基、または、水酸基であり、R が、炭素数1〜7のアルキル基、または、ベンジル基である請求項1又は2記載の製造法。
  4. 1級または2級のアルコールが、炭素数1〜5の1級または2級のアルコールである請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
  5. 1級または2級のアルコールが、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、または2,2−ジメチル−1−プロパノールである請求項1〜3のいずれか記載の製造法。
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