JP4929514B2 - チャック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークをクランプして回転するチャック装置、特にダイヤフラムチャック装置に関する。
ダイヤフラムチャック装置(以下、チャック装置と表記する。)としては、ワークを把持する爪を開閉する駆動機構をチャック装置に内蔵するタイプであって、駆動機構の動力源に駆動機構内に設けられたシリンダを用いているものが知られている。
上述のシリンダには外部から所定圧力の流体が供給され、供給された流体の圧力によりシリンダは駆動されている。シリンダに供給される流体としては、例えば、空気(エア)が知られている。
上述のエアで駆動されるチャック装置において、チャック装置本体を小型化、特に外周を小さくする場合には、上記シリンダはチャック装置の小型化にあわせて小型化される必要がある。かかる場合に、シリンダを単に小型化すると爪を開閉する推力も低下するため、爪を開閉できなくなるという問題があった。
そのため、チャック装置を小型化した場合において、シリンダの推力低下による爪の開閉が困難になるという問題を解決するさまざまな技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−11008号公報(第4−5頁、第1図等)
上述の特許文献1においては、ピストンの外側に第1の加圧室を設け、当該ピストンの内側に第2の加圧室を設けたシリンダを備えたチャック装置が開示されている。
このチャック装置におけるシリンダによれば、第1の加圧室は上記ピストンをスライドさせる推力を上記ピストンの外部に発生させ、第2の加圧室は推力を上記ピストンの内部に発生させることができる。そのため、上述のシリンダは、従来の一般的なシリンダと比較して、推力を容易に2倍程度に高めることができた。
このようにシリンダの推力を高めることができるため、シリンダの推力低下により爪の開閉が困難になるという問題を解決することができた。
しかしながら、シリンダに発生させる推力を、従来の一般的なシリンダと比較して2倍より高める場合には、さらに加圧室をシリンダに設けることになる。加圧室は、シリンダの中心軸線方向に並んで配置されているため、加圧室の数を増やすとシリンダは中心軸線方向に長くなる。内蔵されるシリンダが長くなると、チャック装置も中心軸線方向に長くなり、チャック装置を回転可能に支持する軸受からワークまでの距離が長くなる。すると、チャック装置のワーク支持剛性が低下するため、加工精度が低下するという問題があった。
上述のシリンダの推力低下による爪の開閉困難化という問題を解決する別の方法として、シリンダに供給するエアの圧力を高くして、シリンダの推力を向上させる方法も知られている。
しかしながら、工場において供給されているエアの圧力には上限があるため、上述の推力低下を補うには不十分という問題があった。
また、工場における供給エアの圧力の上限を引き上げるのは、工場全体に配置されたエア配管を強度の高いものに交換するなど多大な費用と時間がかかるため、簡単に行うことができないという問題があった。
上述のシリンダの推力低下により爪の開閉が困難になるという問題を解決するさらに別の方法として、爪の開閉に要する力(開閉力)を小さくする方法も知られている。
このように爪を開く力を小さくすることにより、シリンダの推力が低下しても爪を開くことができる。
しかしながら、爪を開く力を小さくすると、それと同様に爪を閉じる力も小さくなり、爪がワークを把持する力も小さくなる。チャック装置は、ワークを把持する最低限必要な把持力を備える必要があるため、爪の開閉力を小さくする方法には制限があるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、チャック装置全体を小型化するとともに、ワークの把持性を向上させることができるチャック装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、所定の押圧力により開閉されるチャック機構部と、該チャック機構部に前記所定の押圧力を与えて前記チャック機構部を開閉させるチャック駆動部と、を有し、該チャック駆動部が、筺体と、該筺体に設けられた第1流体室および第2流体室と、内部部材および外部部材を有し、所定方向に移動可能に設けられた第1ピストンと、前記第2流体室の一方の壁面を形成するとともに、前記所定方向に移動可能に設けられた第2ピストンと、前記第1流体室と、前記第2流体室とを繋ぐ連通流路と、前記第1流体室、前記第2流体室および前記連通流路に満たされた内部流体と、を備え、前記第1ピストンの内部部材が、前記第1流体室の一方の壁面を形成し、前記第1ピストンの外部部材が、前記筐体に対して前記所定方向に位置をずらして該筐体の外部に配置され、前記第2ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積が、前記第1ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積より大きくなるように形成され、前記第1ピストンに外部から供給された供給流体の圧力が加えられることにより、前記第2ピストンが前記チャック機構部を押圧し、該チャック機構部が、前記第2ピストンの押圧力により前記所定方向に変形するダイヤフラムと、該ダイヤフラムに固定された複数の爪とを備えるチャック装置を提供する。
本発明によれば、第2ピストンの投影面積が、第1ピストンの投影面積より大きく形成されているとともに、第1流体室と第2流体室と連通流路に内部流体が満たされているため、第2ピストンに、第1ピストンに加えられた供給流体の圧力に係る力に両ピストンの投影面積比を掛けた、大きな推力を発生させることができる。
第2ピストンに大きな推力を発生させることができるため、ワークの把持力を低下させることなくチャック装置を小型化することができる。
また、第2ピストンに大きな推力を発生させることができるため、開閉に要する力の大きなチャック機構部を用いることができ、ワークの把持力を向上させることができる。
具体的には、第1ピストンを介して加えられた供給流体の圧力に係る力により、第1流体室内の内部流体には所定の圧力が発生する。第1流体室と第2流体室とは、連通流路を介して接続されているため、第2流体室内の内部流体にも所定の圧力がかかる。第2ピストンの投影面積は第1ピストンの投影面積より大きいため、第2ピストンに働く力(推力)は、第1ピストンに作用した力より大きくなる。
上記発明においては、前記内部流体が非圧縮性流体であることが望ましい。
本発明によれば、内部流体に非圧縮性流体を用いているため、圧縮性流体を用いている場合と比較して、第2ピストンにより大きな推力を発生させることができる。つまり、内部流体に非圧縮性流体を用いることで、推力の一部が第2流体室内における内部流体の圧縮に消費されることを防止できるため、効率よく第2ピストンに推力を発生させることができる。
上記発明においては、前記チャック駆動部には前記供給流体が流入、流出する第3流体室が設けられ、前記第1ピストンが、該第3流体室の一方の壁面を形成することが望ましい。
本発明によれば、第3流体室に供給流体を流入、流出させるとともに、第1ピストンが第3流体室の一方の壁面を形成するため、供給流体により第1ピストンに発生した力を第1流体室内の内部流体に伝達することができる。
上記発明においては、前記第1ピストンの前記供給流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積が、前記第1ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積より大きくなるように形成されていることが望ましい。
本発明によれば、第1ピストンの供給流体と接する面における所定方向に対する垂直面への投影面積(以下、供給流体に係る投影面積と表記する。)が、第1ピストンの内部流体と接する面における所定方向に対する垂直面への投影面積(以下、内部流体に係る投影面積と表記する。)より大きいため、第1ピストンにおける供給流体との接触面が受けた供給流体の圧力を、第1流体室内の内部流体に増幅して伝達することができる。
つまり、第1ピストンの供給流体との接触面が受ける力は、供給流体の圧力と供給流体に係る投影面積の積であり、第1ピストンの内部流体との接触面が受ける力は、内部流体の圧力と内部流体に係る投影面積の積である。第1ピストンに働く2つの力は釣合うため、第1ピストンの内部流体との接触面に働く圧力は、第1ピストンの供給流体との接触面に働く圧力に、供給流体に係る投影面積と内部流体に係る投影面積との比を掛けたものになる。そのため、第1ピストンの供給流体との接触面で受けた供給流体の圧力は、第1流体室内の内部流体に増幅して伝達される。
上記発明においては、前記筺体には、前記筺体と前記第1ピストンとの間に形成される密閉空間と、前記筺体の外部とを連通させる抜き流路が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、密閉空間と筺体の外部とを連通させる抜き通路が筺体に設けられているため、第1ピストンが所定方向へ移動した場合に、空気を密閉空間内から外部へ流出させたり、外部から密閉空間内に流入させたりすることができる。
そのため、供給流体により第1ピストンに発生した力が、密閉空間内の空気を圧縮させたり、膨張させたりするのに用いられることを防止でき、供給流体により第1ピストンに発生した力のロスを減少させることができる。
上記発明においては、前記チャック機構部が、前記爪に働く回転による遠心力を相殺するバランスウエイトを備えることとしてもよい。
また、上記発明においては、前記チャック機構部の前記開閉によるワーク把持力が、前記ダイヤフラムの変形に対する復元力により発声することとしてもよい。
また、上記発明においては、前記チャック機構部が、前記チャック駆動部に対して前記所定方向にずらした位置に配置されている
また、上記発明においては、前記第2ピストンが、前記ダイヤフラムの変形に対する復元力により前記所定方向に後退し、前記第2ピストンの後退に伴い前記第1ピストンが前記所定方向に後退することとしてもよい。
本発明のチャック装置によれば、第2ピストンの投影面積が、第1ピストンの内部流体に係る投影面積より大きく形成されているとともに、第1流体室と第2流体室と連通流路に内部流体が満たされている。そのため、第2ピストンに、第1ピストンに加えられた供給流体の圧力に係る力に両ピストンの投影面積比を掛けた、大きな推力を発生させることができ、ワークの把持性を向上させることができるという効果を奏する。
また、第2ピストンに大きな推力を発生させることができるため、ワークの把持力を低下させることなくチャック装置を小型化することができるという効果を奏する。
この発明の一実施形態に係るダイヤフラムチャック装置(以下、チャック装置と標記する。)について、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るチャック装置の概略構成を説明する断面図である。
チャック装置1は、図1に示すように、主軸ユニット3の主軸5の端部に取り付けられ、主軸5とともに中心軸線(所定方向)Cを中心として回転するように構成されている。
チャック装置1は、開閉することによりワークWを把持するチャック機構部7と、所定の押圧力を与えることによりチャック機構部7を開閉させるチャック駆動部9と、から概略構成されている。
図2は、図1のチャック機構部の構成を説明する正面図である。
チャック機構部7は、図1および図2に示すように、一定の押圧力で弾性変形するダイヤフラム11と、ダイヤフラム11の表面(図1における右側の面)に放射状に配置された6つの爪13と、ダイヤフラム11の裏面(図1における左側の面)に爪13に対応して配置された6つのバランスウエイト15と、から概略構成されている。
ダイヤフラム11は略円板状に形成されるとともに、中心軸線Cを中心とする貫通孔17が形成されている。貫通孔17には、チャック機構部7に把持されるワークWが挿通される。
6つの爪13は、中心軸線Cを中心として放射状に等間隔に配置されている。ダイヤフラム11が表面方向および裏面方向(図1における左右方向)へ弾性変形することにより、爪13は、回動して中心軸線Cから離れたり、近づいたりするように構成されている。
6つのバランスウエイト15は、爪13と同様に、中心軸線Cを中心として放射状に等間隔に配置されている。具体的には、バランスウエイト15は、チャック装置1が回転した際に、爪13に働く遠心力を相殺する位置に配置されている。そのため、チャック装置1が回転した場合において、爪13が遠心力により開くことを防止される。
図3は、図1のチャック装置の構成を説明する部分拡大図である。
チャック駆動部9は、図1および図3に示すように、主軸5の端面に形成された凹部5a内に取り付けられるピストンガイド19と、主軸5の端面に取り付けられるハウジング(筺体)21と、ピストンガイド19に中心軸線C方向へ移動可能に取り付けられるエアピストン(第1ピストン)23、油圧ピストン(第2ピストン)25と、から概略構成されている。
ハウジング21には、エアピストン23とともに第1油圧室(第1流体室)27を形成する第1油圧シリンダ29と、油圧ピストン25とともに第2油圧室(第2流体室)31を形成する第2油圧シリンダ33と、第1油圧室27と第2油圧室31とを繋ぐ連通流路35と、が形成されている。
さらに、ハウジング21には、第2油圧室31と外部とを繋ぐ油供給孔37が形成され、油供給孔37を介して、第1油圧室27,第2油圧室31および連通流路35に油(内部流体)OLが供給される。油OLが供給された後は、油供給孔37はネジ39により塞がれる。
ハウジング21におけるピストンガイド19との接触部には、第1油圧室27と第2油圧室31との間の油OLの流通を防止するシール部材41が配置されている。第1油圧シリンダ29におけるエアピストン23との接触部には、第1油圧室27の油OLの流出を防止するシール部材41が配置されている。
エアピストン23は、ピストンガイド19の外周面と接する内部部材23aと、凹部5aの内周面と接する外部部材23bと、から概略構成されている。
内部部材23aは、外部部材23bとピストンガイド19と凹部5aとともに空気圧室(第3流体室)43を形成する円板部45と、第1油圧シリンダ29とともに第1油圧室27を形成する円筒部47とから概略構成されている。
外部部材23bはリング板状に形成され、内部部材23aの円板部45の外周端に取り付けられている。そのため、エアピストン23の空気圧室43との接触面積は、外部部材23bにおける接触面積と円板部45における接触面積とを足し合わせた面積となっている。
主軸5およびピストンガイド19には、空気圧室43に所定圧力の供給エア(供給流体)ARを流入、流出させるエア供給流路49が形成されている。
外部部材23bにおける凹部5aとの接触部(円周面)には、空気圧室43内の供給エアARの流出を防止するシール部材41が配置され、円筒部47におけるピストンガイド19との接触部(内周面)には、第1油圧室27の油OLの流出を防止するシール部材41が配置されている。
油圧ピストン25の先端(図1における右側端面)には、ワークWが突き当てられるバッキングプレート51が取り付けられている。バッキングプレート51にワークWを突き当てることにより、チャック装置1へのワークWの取り付け位置精度が低下することを防止できる。
バッキングプレート51とダイヤフラム11との間にはスペーサ53が配置されている。スペーサ53は、油圧ピストン25が後退した際に、ダイヤフラム11との間に隙間が形成されない厚さのスペーサ53が選択されている。例えば、スペーサ53の厚みは、油圧ピストン25が後退した際に、スペーサ53がダイヤフラム11をワークW方向(図1における右方向)に所定量だけ変形させ(例えば、数十μm)、ダイヤフラム11を押圧した状態を保つように、複数の厚みを持つものの中から選択されている。このように、油圧ピストン25を後退させた際に、ダイヤフラム11とスペーサ53との間に所定の隙間が形成されるため、爪13におけるワークWを把持する力が低下することを防止できる。
油圧ピストン25のピストンガイド19との接触部および第2油圧シリンダ33との接触部には、第2油圧室31の油OLの流出を防止するシール部材41が配置されている。
エアピストン23は、外部部材23bおよび円板部45の供給エアARと接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積が、円筒部47の油圧と接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積よりも大きくなるように形成されている。
また、油圧ピストン25は、油圧ピストンの油OLと接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積が、円筒部47の油圧と接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積よりも大きくなるように形成されている。
凹部5a内には、ハウジング21とエアピストン23とともに密閉空間55が形成されている。ハウジング21には、密閉空間55と外部とを繋ぐ抜き流路57が形成されている。密閉空間55内には抜き流路57を介して空気が流入、流出するように構成されている。
なお、第1油圧室27,連通流路35および第2油圧室31に満たされる流体は、非圧縮性流体であればよく、上述のような油OLに限定するものではない。
次に、上記の構成からなるチャック装置1における作用について説明する。
図1に示すのは、チャック装置1の爪13が閉じた状態であり、まず、この状態から爪13を開く際の動作を説明する。
チャック装置1の爪13を開く際には、まず、エア供給流路49から所定圧力の供給エアARを空気圧室43に供給する(流入させる)。空気圧室43に供給エアARが供給されると、エアピストン23の外部部材23bおよび円板部45が第1油圧室27方向(図1における右方向)へ押され、第1油圧室27方向へ移動する。
エアピストン23が第1油圧室27に向けて押されると、第1油圧室27内の油OLは円筒部47に押されて加圧される。
加圧された第1油圧室27の油OLの圧力は、連通流路35を介して第2油圧室31の油OLにも伝わる。第2油圧室31に伝わった油OLの圧力は、第2油圧ピストン25を押圧してダイヤフラム11方向へ移動(前進)させる。
第2油圧ピストン25がダイヤフラム11方向へ移動すると、バッキングプレート51およびスペーサ53を介してダイヤフラム11が爪13方向(図1における右方向)へ押される。ダイヤフラム11が爪13方向に押されて弾性変形すると、爪13が回動して開き、ワークWを取り付け、取り外しできる。
次に、チャック装置1の爪13を閉じる際の動作について説明する。
爪13を閉じる際には、図1または図3に示すように、まず、空気圧室43内の供給エアARを外部に流出させ、空気圧室43内の圧力を低下させる。空気圧室43内の圧力が低下すると、第1油圧室27および第2油圧室31内の油圧も低下する。
第2油圧室31内の油圧が低下すると油圧ピストン25の推力も低下して、油圧ピストン25の推力とダイヤフラム11が元の形状に戻ろうとする力(復元力)とのバランスが崩れる。
油圧ピストン25はダイヤフラム11の復元力によりに押され、エアピストン23方向(図1における左方向)へ移動する。油圧ピストン25がエアピストン23方向に移動すると、第2油圧室31の容積が小さくなり、第2油圧室31内の油OLは連通流路35を介して第1油圧室27に流入する。油OLが流入することにより第1油圧室27の容積は大きくなり、エアピストン23は、空気圧室43方向(図1における左方向)へ押し戻される。
また、油圧ピストン25の推力が低下して、ダイヤフラム11の復元力が相対的に大きくなると、ダイヤフラム11が元の形状に戻る。ダイヤフラム11が元の形状に戻ことにより、爪13が回動して閉じて、ワークWを把持する。
次に、チャック駆動部9における油圧ピストン25の推力の発生について説明する。
まず、空気圧室43に供給される供給エアARの圧力をPa、外部部材23bおよび円板部45(エアピストン23)の供給エアARと接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積をSaとすると、供給エアARによりエアピストン23に作用する中心軸線C方向への力Faは、
Fa=Pa×Sa ・・・(1)
と表される。
エアピストン23の内部部材23a(円板部45、円筒部47)と外部部材23bとは、一体に固定されているため、力Faは第1油圧室27にも作用する。
円筒部47(エアピストン23)の油OLと接する面における中心軸線Cに対する垂直面への投影面積をSy1とすると、第1油圧室27内の油圧Py1は、
Py1=Fa/Sy1 ・・・(2)
と表される。
ここで、(1)式と(2)式とから、油圧Py1は、
Py1=Fa/Sy1=Pa×Sa/Sy1 ・・・(3)
と表すことができる。外部部材23bおよび円板部45の投影面積Saは、円筒部47の投影面積Sy1より大きいため、Sa/Sy1>1となる。したがって、(3)式から第1油圧室27内の油圧Py1は、供給エアARの圧力Paより高くなることが示されている。
第2油圧室31内の油圧Py2は、パスカルの原理により、第1油圧室27内の油圧Py1と同じであるため、
Py2=Py1=Fa/Sy1 ・・・(4)
と表される。
油圧ピストン25の油OLと接する面の中心軸線Cに対する垂直面への投影面積をSy2とすると、油圧ピストン25に働く中心軸線C方向への力(推力)Fy2は、
Fy2=Py2×Sy2 ・・・(5)
と表される。
ここで、式(4)と式(5)とから、推力Fy2は、
Fy2=Fa×Sy2/Sy1 ・・・(6)
と表される。油圧ピストン25の投影面積Sy2は、円筒部47の投影面積Sy1より大きいため、Sy2/Sy1>1となる。したがって、(6)式から油圧ピストン25に働く推力Fy2は、供給エアARの圧力Paに基づくエアピストン23に作用する力Faより大きくなっていることが示されている。
上記の構成によれば、油圧ピストン25の投影面積Sy2が、エアピストン23の円筒部47の投影面積Sy1より大きく形成されているとともに、第1油圧室27と第2油圧室31と連通流路35に油OLが満たされているため、油圧ピストン25に、エアピストン23に加えられた供給エアARの圧力に係る力Faに両ピストン23,25の投影面積比(Sy2/Sy1)を掛けた、大きな推力Fy2を発生させることができる。
油圧ピストン25に大きな推力を発生させることができるため、ワークWの把持力を低下させることなくチャック装置1を小型化することができる。
油圧ピストン25に大きな推力を発生させることができるため、開閉に要する力の大きなチャック機構部7を用いることができ、ワークの把持力を向上させることができるとともに爪13の開き量を大きくすることができる。
具体的には、弾性変形させるのに大きな力を要するダイヤフラム11を用いて、ワークの把持力を向上させることができる。また、弾性変形させるのに大きな力を要する板厚の厚いダイヤフラム11を用いることができるため、ダイヤフラム11の耐久性を向上させることができる。そのため、チャック装置1の寿命を延ばすことができる。
非圧縮性流体の油OLを第1油圧室27、第2油圧室31および連通流路35に満たしているため、圧縮性流体を用いている場合と比較して、油圧ピストン25により大きな推力を発生させることができる。つまり、圧縮されない油OLを用いることで、推力の一部が第2油圧室31内における油OLの圧縮に消費されることを防止できるため、効率よく油圧ピストン25に推力を発生させることができる。
空気圧室43に供給エアARを流入、流出させるとともに、エアピストン23が空気圧室43の一方の壁面を形成するため、供給エアARによりエアピストン23に発生した力を第1油圧室27内の油OLに伝達することができる。
エアピストン23の外部部材23bおよび円板部45の投影面積が、エアピストン23の円筒部47の投影面積より大きいため、エアピストン23が受けた供給エアARの圧力を、第1油圧室27内の油OLに増幅して伝達することができる。
密閉空間55とハウジング21の外部とを連通させる抜き流路57がハウジング21に設けられているため、エアピストン23が中心軸線C方向へ移動した場合に、空気を密閉空間55内から外部へ流出させたり、外部から密閉空間55内に流入させたりすることができる。
そのため、供給エアARによりエアピストン23に発生した力が、密閉空間55内の空気を圧縮させたり、膨張させたりするのに用いられることを防止でき、供給エアARによりエアピストン23に発生した力のロスを減少させることができる。
チャック装置1は供給エアARのみで駆動されるため、油圧装置などの付帯装置を必要としないため、設置スペースの削減や、設置コストの削減を図ることができる。
また、油圧装置を必要としないため、油圧装置に起因する振動が発生しない。また、油圧装置から圧力変動のある油圧が供給されないため、油圧の変動に基づくチャック装置1の振動発生を防止できる。
さらに、油圧装置を用いないため、油圧装置とチャック装置1との間で油OLの供給を行なう油圧ホース等の配管部品を必要としない。油圧用の配管部品は空気圧用の配管部品と比較して、高圧に耐える必要があるため、大きく、強固に作られている。そのため、油圧用の配管部品を必要としないことから、作業性の容易さと組み立てコストの低減、配管スペースの削減を行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、空気を供給することにより爪13が開閉されるチャック装置1に適用して説明したが、圧縮性流体である空気により爪13が開閉されるチャック装置1に限られることなく、非圧縮性流体等、その他各種の流体により駆動されるチャック装置に適用することができるものである。
非圧縮性流体により駆動されるチャック装置場合には、空気などの圧縮性流体により駆動される場合と比較すると、より大きな把持力を発生させることができる。あるいは、把持力を低下させることなくチャック装置を小型化することができる。
本発明の第1の実施形態に係るチャック装置の概略構成を説明する断面図である。 図1のチャック機構部の構成を説明する正面図である。 図1のチャック装置の構成を説明する部分拡大図である。
符号の説明
1 チャック装置
7 チャック機構部
9 チャック駆動部
21 ハウジング(筺体)
23 エアピストン(第1ピストン)
25 油圧ピストン(第2ピストン)
27 第1油圧室(第1流体室)
31 第2油圧室(第2流体室)
35 連通流路
43 空気圧室(第3流体室)
55 密閉空間
57 抜き流路
C 中心軸線(所定方向)
AR 供給エア(供給流体)
OL 油(内部流体)

Claims (9)

  1. 所定の押圧力により開閉されるチャック機構部と、
    該チャック機構部に前記所定の押圧力を与えて前記チャック機構部を開閉させるチャック駆動部と、を有し、
    該チャック駆動部が、
    筺体と、
    該筺体に設けられた第1流体室および第2流体室と、
    内部部材および外部部材を有し、所定方向に移動可能に設けられた第1ピストンと、
    前記第2流体室の一方の壁面を形成するとともに、前記所定方向に移動可能に設けられた第2ピストンと、
    前記第1流体室と、前記第2流体室とを繋ぐ連通流路と、
    前記第1流体室、前記第2流体室および前記連通流路に満たされた内部流体と、を備え、
    前記第1ピストンの内部部材が、前記第1流体室の一方の壁面を形成し、
    前記第1ピストンの外部部材が、前記筐体に対して前記所定方向に位置をずらして該筐体の外部に配置され、
    前記第2ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積が、前記第1ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積より大きくなるように形成され、
    前記第1ピストンに外部から供給された供給流体の圧力が加えられることにより、前記第2ピストンが前記チャック機構部を押圧し、
    該チャック機構部が、前記第2ピストンの押圧力により前記所定方向に変形するダイヤフラムと、該ダイヤフラムに固定された複数の爪とを備えるチャック装置。
  2. 前記内部流体が非圧縮性流体である請求項1記載のチャック装置。
  3. 前記チャック駆動部には前記供給流体が流入、流出する第3流体室が設けられ、
    前記第1ピストンが、該第3流体室の一方の壁面を形成する請求項1または2に記載のチャック装置。
  4. 前記第1ピストンの前記供給流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積が、前記第1ピストンの前記内部流体と接する面における前記所定方向に対する垂直面への投影面積より大きくなるように形成されている請求項3記載のチャック装置。
  5. 前記筺体には、前記筺体と前記第1ピストンとの間に形成される密閉空間と、前記筺体の外部とを連通させる抜き流路が設けられている請求項1から4のいずれかに記載のチャック装置。
  6. 前記チャック機構部が、前記爪に働く回転による遠心力を相殺するバランスウエイトを備える請求項1から5のいずれかに記載のチャック装置。
  7. 前記チャック機構部のワーク把持力が、前記第2ピストンの押圧力に対する前記ダイヤフラムの復元力により発生する請求項1から6のいずれかに記載のチャック装置。
  8. 前記チャック機構部が、前記チャック駆動部に対して前記所定方向にずらした位置に配置されている請求項1から7のいずれかに記載のチャック装置。
  9. 前記第2ピストンが、前記第2ピストンの押圧力に対する前記ダイヤフラムの復元力により前記所定方向に後退し、前記第2ピストンの後退に伴い前記第1ピストンが前記所定方向に後退する請求項1から8のいずれかに記載のチャック装置。
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