JP4925526B2 - 薬物の混合方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬物と添加剤の混合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬物と添加剤を粉体のまま混合して、混合粉体を打錠する直接打錠法において、あるいは混合粉体をカプセル充填する場合において、あるいは混合粉体を散剤とする場合などにおいて、従来の粉体混合方法では、凝集性が高い薬物の場合、特に薬物含有濃度が低いときには、薬物と添加剤の混合速度が遅く、薬物の含量均一性が向上しにくい傾向があることが知られている。そのため、このような場合には、薬物と添加物を湿式造粒する方法をとられることが多かった。しかし、湿式造粒法では、多くの工程を経るため、コストが高く、バリデーションが難しく、また、水分、熱に弱い薬物では薬効が低下するという問題がある。
薬物と添加剤を湿式造粒ではなく、粉体状態のままで混合する方法で薬物の含量均一性を高める検討例はあるが、長時間の混合を必要とする、あるいは経時的な含量ばらつきが大きいなど十分な結果は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、直接打錠法により得られる錠剤、あるいは粉体を充填するカプセル剤、あるいは粉体からなる散剤、などを製造する前工程としての、薬物と所定の種々の添加剤を粉体混合する場合において、特に最終製剤中における薬物含有量が20重量%以下と低い場合において、薬物と添加剤の混合速度を速め、薬物の含量均一性を高めるための混合方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、薬物と添加剤を混合する前に、予め薬物と流動改質剤と混合した後、その混合粉体とその他の添加剤とをさらに混合することによって、薬物の混合速度を速め、薬物の含量均一性を高めること、すなわち薬物含量の変動係数が5%以下の薬物含有混合粉体とできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、
1) 錠剤、カプセル剤、あるいは散剤を製造する前工程として薬物と添加剤を粉体混合する方法であって、薬物と流動改質剤を混合した後、その他の添加剤と混合して混合粉体を得る工程からなり、
(i) 前記混合粉体を錠剤にする場合は、前記流動改質剤をタルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素よりなる群から選ばれる1種または2種以上;
(ii) 前記混合粉体をカプセル剤又は散剤にする場合は、前記流動改質剤をタルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上;
とする薬物の混合方法:
2)その他の添加剤がセルロース類、及び/または乳糖類を含有することを特徴とする上記1)記載の混合方法:
3)平均粒径が40μm以下の薬物を、製剤中における薬物比率が20重量%以下の量で用いる上記1)又は2)のいずれかに記載の混合方法:
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる薬物としては、有効成分として製剤化されるものであれば特に制限はないが、微粉状で、凝集性の高い薬物に適用すると、本発明の効果が顕著であり、好ましい。薬物の平均粒径は凝集性の観点から、画像解析で求める平均粒径が40μm以下であることが好ましい。より好ましくは30μm以下である。さらに好ましくは20μm以下である。
【0007】
薬物の濃度は薬物の有効投与量と関係するため、一概には言えないが、実用に用いられる濃度であれば特に制限はない。ただ、使用する薬剤の濃度が低い場合において、本発明の効果がより顕著であるため、最終製剤中で20重量%以下である場合が好ましく、より好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下、更に好ましくは2重量%以下である。薬物濃度の下限については特に制限はないが、0.01重量%以上程度である。薬物は必要に応じて2種以上をのものを併用してもかまわない。
【0008】
流動改質剤としては、「医薬品添加物事典2000」(薬業時報社(株)発行)において、流動化剤、滑沢剤に分類される添加剤が挙げられる。流動化剤としては、タルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、酸化チタンなどである。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸などのステアリン酸塩、含水無晶形酸化ケイ素、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。好ましくはタルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸塩である。流動改質剤は1種を使用しても良いし、2種以上を併用してもかまわない。
【0009】
本発明の薬物の混合法では、薬物を所定の添加剤と混合する前に、上記流動改質剤と混合することが必要である。このような手法をとることにより、混合紛体より得られる最終製剤中の薬物含有量が20重量%以下と低い場合であっても、その薬物含量バラツキが小さく、後述する薬物含量変動係数が5%以下の、いわゆる含量均一性に優れた錠剤を得ることができる。
【0010】
薬物に添加する流動改質剤の比率については、改質剤および薬剤の種類にもよるが、概略、薬物に対して、0.1重量%〜200重量%程度が好ましい。0.1重量%未満であると流動改質剤による、薬物の凝集を解く効果が小さいため、本発明の効果が得られにくい場合がある。200重量%を超えると流動改質剤の飛散性、付着性が発現し、作業性が悪くなるため、本発明の効果が得られにくい。厳密には流動改質剤の添加量は、その種類により異なる。タルクの場合、好ましくは薬物に対して、5重量%〜200重量%程度である。さらに好ましくは、20重量%〜100重量%程度である。軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸塩の場合は好ましくは薬物に対して、0.1重量%〜20重量%程度である。さらに好ましくは、0.5重量%〜10重量%である。
【0011】
薬物と流動改質剤を混合する時、本発明の効果を失わない程度に、他の添加剤の一部をここで添加してもかまわない。その際の流動改質剤の添加量は、薬物及び同時に添加する添加剤の合計に対して、上記の添加量が目安となる。
薬物と流動改質剤の混合方法としては、通常行われる粉体の混合方法であれば特に制限はない。V型、W型、ダブルコーン型、コンテナタンク型混合機などの容器回転式混合機、あるいは高速撹拌型、万能撹拌型、リボン型、ナウター型混合機などの撹拌式混合機を使用することができる。また、粉体量が少ない場合は、ポリエチレン袋に粉体を入れ、手で振とうする方法をとることもできる。
【0012】
混合時間はおのおのの混合方法に適した時間を設定することができる。一般に、容器回転式混合機の場合は1〜60分間程度の混合が好ましい。これより時間が短いと、薬物と流動改質剤の種類によっては、本発明の効果が発揮できない場合がある。これより長時間やってもかまわないが、効果がさらに上がることは少ないので、労力の無駄となる場合が多い。3〜20分程度がさらに好ましい。撹拌式混合機の場合は0.1〜10分程度の混合が好ましく、0.5〜3分程度がさらに好ましい。手で振とうする場合は、0.2〜20分程度の混合が好ましく、0.5〜5分程度がさらに好ましい。
【0013】
本発明では、このようにして得られた薬物と流動改質剤との混合紛体を、その他の添加剤と混合する。
その他の添加剤としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、着色料、甘味料、着香料、湿潤剤などが挙げられる。また、再び、流動化剤、滑沢剤を添加することも自由である。ここで滑沢剤を添加する場合は、薬物と流動改質剤との混合粉体、その他の添加剤を混合した後、さらに滑沢剤を添加して短時間混合することが錠剤成形上好ましい。また、混合時の含量均一性に問題のない薬物の場合であれば、ここでその他の添加剤とともに該薬物を混合することもできる。
【0014】
賦形剤としては、結晶セルロース、粉末セルロースなどのセルロース類、結晶乳糖、造粒乳糖などの乳糖類、セルロース類と乳糖類を複合化物類、D−マンニトール、白糖、エリスリトール、トレハロースなどの糖類及び糖アルコール類、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの無機物質類、などがある。
【0015】
これらのうち、セルロース類を用いる場合、賦形剤中の結晶セルロースの配合率は、通常使用される配合率であれば特に制限はないが、一般的には最終製剤中で1重量%〜95重量%が好ましい。より好ましくは5重量%〜70重量%、さらに好ましくは10重量%〜50重量%である。
崩壊剤としては、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体類、トウモロコシデンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプンなどのデンプン及びデンプン誘導体類、クロスポビドンなどの合成高分子類、などがある。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースナトリウム、メチルセルロース等のセルロース誘導体類、ポビドンなどの合成高分子類などがある。
【0016】
上記添加剤の中でも、セルロース類、及び乳糖類、およびそれらの複合化物類が、混合速度、含量均一性を向上させる点において優れている。特に、セルロース類の中では結晶セルロースが、乳糖類の中では造粒乳糖が優れている。両者とも比較的、粒子表面が粗であるため、分散された薬物を表面に捕らえて、薬物が再凝集するのを抑制するためと推定している。
ここで使用する混合機としては、薬物と流動改質剤との混合で用いた混合機と同様、通常用いられている装置を使用すれば良い。
【0017】
混合時間はおのおのの混合方法に適した時間を設定することができる。一般に、容器回転式混合機の場合は3〜60分間程度の混合が好ましい。これより時間が短いと効果が出にくい。これより長時間やってもかまわないが、効果がさらに上がることは少ないので、労力の無駄となる。5〜30分程度がさらに好ましい。撹拌式混合機の場合は0.5〜10分程度の混合が好ましく、1〜5分程度がさらに好ましい。
【0018】
本発明の方法で得られる、薬物含量の変動係数が小さい薬物含有混合粉体は、必要に応じて、流動化剤あるいは滑沢剤を添加した後、そのままカプセルに充填して、カプセル剤としても良いし、散剤としても良い。
本発明の方法で得られる薬物含有混合粉体には、通常用いられる錠剤製造法が適用できる。特に従来、薬物含量が低い場合には、最終製剤中の薬物含量均一性に劣るとして、敬遠されていた直接打錠法も、本発明においては、その操作の簡便さのゆえに特に好ましく用いられる方法である。
【0019】
上記、錠剤製造にあたっては、従来よく用いられている他の手法を併用することができる。例えば、崩壊剤を適切に使用することで、薬物含量の変動が小さい口腔内崩壊錠を製造することも自由である。また、その他の添加剤として、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなゲル形成物質を添加することで、徐放性錠剤にすることもできるし、更に、錠剤に苦味マスキングを施したり、徐放性コーティングあるいは腸溶性コーティングを施したりすることも自由である。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に発明するが、本発明の技術範囲および実施態様をこれらにより制限されるものではない。
なお、実施例、比較例における物性評価に関する手法は以下の通りである。
[薬物の平均粒径]
デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス、VH−7000)あるいは電子顕微鏡((株)日立製作所、)で撮影した画像を、画像処理解析ソフトを使用して求めた。
[薬物混合粉体のサンプリング方法]
薬物と流動改質剤との混合粉体を、その他の添加剤と混合する工程において、粉体試料採取器(筒井理化学(株)製。サンプル容量0.8ml)を使用し、混合機としてV型ブレンダーの場合、混合5分後、15分後、30分後に混合機を停止して、各時点で所定の3箇所から3点ずつ、計9点サンプリングを行う。混合機として高速撹拌混合機の場合は、混合5分後のみについて測定を行う。
【0021】
[打錠方法]
ロータリー打錠機(クリーンプレスコレクト12HUK、菊水製作所(株)製)を用いて、所定の方法により、ターンテーブル回転数50rpmで、径8mm、200mgの錠剤に成形した。
[薬物の定量方法]
サンプリングした粉体から200mgを精秤し、100mlメスフラスコに入れて、純水で100mlにメスアップする。樹脂フィルタにより水溶液中の不溶分を濾過した後、濾液中の薬物濃度を分光光度計(日本分光(株)製)を用いて吸光度から定量した。錠剤の場合は、錠剤一個約200mgを精秤した後、同様に操作し、定量した。
【0022】
[含量均一性の評価方法]
薬物混合粉体を評価する場合、上記、混合粉体サンプリング法により採取した9個の試料各々の薬物濃度を測定し、錠剤を評価する場合は、上記打錠法により得られた調剤を10個を任意にサンプリングしたものの各々の重量並びに薬物濃度を測定し、それら測定値の標準偏差および平均値より、(標準偏差/平均値)*100で定義される変動係数(%)から含量均一性を評価した。変動係数が低いほど含量均一性が高い。
【0023】
【実施例1】
アセトアミノフェン(吉富ファインケミカル(株)製の粉末タイプを小型粉砕機で粉砕して使用。平均粒径16μm。)30g、タルク(和光純薬(株)製)15gをポリエチレン袋に入れて、手動にて3分間振とうして混合した後、その混合粉体30g、結晶セルロース「アビセル」PH−101(旭化成(株)製)400g、100メッシュ乳糖(DMV社製)1570gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/タルク=20/78.5/1/0.5)、容量5リットルのV型混合機(ダルトン社製)に投入し(充填率を約65%に設定)、30分間混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0024】
【実施例2】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、軽質無水ケイ酸「アエロジル200」(日本アエロジル(株)製)3gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体22g、「アビセル」PH−101を400g、100メッシュ乳糖1578gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/軽質無水ケイ酸=20/78.9/1/0.1)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0025】
【実施例3】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、タルク15gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体25.3g、「アビセル」PH−101を675.6g、100メッシュ乳糖988.1gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/タルク=40/58.5/1/0.5)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0026】
【実施例4】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、タルク15gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体27.1g、結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成(株)製)を361.9g、100メッシュ乳糖1429.4gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/タルク=20/78.5/1/0.5)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0027】
【実施例5】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、ステアリン酸マグネシウム2.1gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体14.8g、「セオラス」KG−802を552.5g、100メッシュ乳糖813.9gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/ステアリン酸マグネシウム=40/58.93/1/0.07)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0028】
【実施例6】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、タルク15gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体31.2g、造粒乳糖「Super−Tab」(ラクトース・ニュージーランド社製)2050gを秤り取り(混合比率;乳糖/アセトアミノフェン/タルク=98.5/1/0.5)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0029】
【実施例7】
実施例1で使用したアセトアミノフェン1.9g、タルク1.9g、「アビセル」PH−101/19gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体の全量、及び「アビセル」PH−101/361g、「Super−Tab」1516.2gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/タルク=20/79.8/0.1/0.1)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0030】
【実施例8】
エテンザミド(吉富ファインケミカル(株)製Pタイプを小型粉砕機で粉砕して使用。平均粒径は24μm。)800g、タルク160gを高速撹拌混合機(パウレック(株)製、VG10型)に仕込み、インペラ回転数400rpm、クロススクリュー1500rpmで撹拌し、2分間混合した。続いて、その混合粉体102g、及び「アビセル」PH−302/1020g、マンニット(東和化成工業(株)製)578gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/マンニット/エテンザミド/タルク=60/34/5/1)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0031】
【実施例9】
塩酸フェニルプロパノールアミン(アルプス薬品工業(株)製を小型粉砕機で粉砕して使用。平均粒径は28μm。)50g、タルク25gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した。その後、混合粉体57g、及び「アビセル」PH−101/380g、100メッシュ乳糖703g、部分α化デンプン「PCS」(旭化成(株)製)380g、マンニット380gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/部分α化デンプン/マンニット/塩酸フェニルプロパノールアミン/タルク=20/37/20/20/2/1)、実施例1と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0032】
【実施例10】
実施例1で使用したアセトアミノフェン30g、タルク15gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体30g、及び「アビセル」PH−101/400g、100メッシュ乳糖1570gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン/タルク=20/78.5/1/0.5)、高速撹拌混合機に仕込み、インペラ回転数400rpm、クロススクリュー1500rpmで撹拌し、5分間混合した。薬物濃度の変動係数を表2に示す。
【0033】
【実施例11】
V型混合機の混合時間を15分とする以外は、実施例1と同様に混合を行った後、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学(株)製)10gをV型混合機に添加し、5分間混合した。混合後の薬物濃度の変動係数を表3に示す。薬物含有量のばらつきの小さい混合粉体が得られた。
続いて、得られた全薬物混合粉体から前述の方法により打錠し、錠剤重量、及び錠剤中の薬物含有量変動係数を求めた。その結果を表3に示す。錠剤重量及び薬物含有量のばらつきの小さい錠剤が得られた。
【0034】
【実施例12】
V型混合機の混合時間を15分とする以外は、実施例3と同様に混合を行った後、さらにステアリン酸マグネシウム8.5gをV型混合機に添加し、5分間混合した。混合後の薬物濃度の変動係数を表3に示す。薬物含有量のばらつきの小さい混合粉体が得られた。
続いて、実施例11と同様に操作し、錠剤重量、及び錠剤中の薬物含有量変動係数を求めた。その結果を表3に示す。錠剤重量及び薬物含有量のばらつきの小さい錠剤が得られた。
【0035】
【比較例1】
アセトアミノフェンとタルクとの前混合を行わず、アセトアミノフェン20g、タルク10gをそのままV型混合機に仕込み、「アビセル」PH−101、100メッシュ乳糖との混合を実施例1と同様に実施した(混合比率は実施例1と同じ)。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0036】
【比較例2】
アセトアミノフェンと「アエロジル200」との前混合を行わず、アセトアミノフェン20g、「アエロジル200」2gをそのままV型混合機に仕込み、「アビセル」PH−101、100メッシュ乳糖との混合を実施例2と同様に実施した(混合比率は実施例2と同じ)。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0037】
【比較例3】
タルクを添加せずに、アセトアミノフェン16.9g、「アビセル」PH−101/675.6g、100メッシュ乳糖996.5gとの混合を実施例3と同様に実施した(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン=40/59/1)。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0038】
【比較例4】
アセトアミノフェンとステアリン酸マグネシウムとの前混合を行わず、アセトアミノフェン13.8g、ステアリン酸マグネシウム1gをそのままV型混合機に仕込み、「セオラス」KG−802、100メッシュ乳糖との混合を実施例5と同様に実施した(混合比率は実施例5と同じ)。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0039】
【比較例5】
タルクを添加せずに、アセトアミノフェン1.9g、「アビセル」PH−101/19gをポリエチレン袋に入れて、3分間手動で振とうし混合した後、その混合粉体の全量、及び「アビセル」PH−101/361g、「Super−Tab」1518.1gを秤り取り(混合比率;結晶セルロース/乳糖/アセトアミノフェン=20/79.9/0.1)、実施例7と同様にV型混合機で混合した。薬物濃度の変動係数を表1に示す。
【0040】
【比較例6】
アセトアミノフェンとタルクとの前混合を行わず、アセトアミノフェン20g、タルク10gをそのまま高速撹拌混合機に仕込み、「アビセル」PH−101、100メッシュ乳糖との混合を実施例10と同様に実施した(混合比率は実施例10と同じ)。薬物濃度の変動係数を表2に示す。
【0041】
【比較例7】
V型混合機の混合時間を15分とする以外は、比較例1と同様に混合を行った後、さらにステアリン酸マグネシウム10gをV型混合機に添加し、5分間混合した。混合後の薬物濃度の変動係数を表3に示す。
続いて、実施例11と同様の方法にて得られた、錠剤重量と錠剤中の薬物含有量の変動係数を表3に示す。
【0042】
【比較例8】
V型混合機の混合時間を15分とする以外は、比較例3と同様に混合を行った後、実施例12と同様の方法にて得られた、錠剤重量と錠剤中の薬物含有量の変動係数を表3に示す。
尚、上記実施例、比較例の混合粉体組成および混合条件の一覧を表4に示す。表中「量」は、重量%を表す。
【0043】
【表1】
Figure 0004925526
【0044】
【表2】
Figure 0004925526
【0045】
【表3】
Figure 0004925526
【0046】
【表4】
Figure 0004925526
【0047】
【発明の効果】
本発明の、薬物と流動改質剤を混合した後、該混合粉体とその他の添加剤を混合する方法を用いると、最終製剤に対して薬物含量が20重量%以下と低含量であっても、極めて短時間で薬物含量の変動係数を5%以下、好ましくは2.5%以下にすることができる。つまり、従来の薬物と流動改質剤とその他の添加剤を一括で添加する方法と比べて、薬物含量の変動係数を低く抑えるための混合時間を1/5程度に短縮することができる。
また、本発明の方法を用いて薬物の混合を行えば、短時間で薬物含量の変動が小さい混合粉体が得られるため、薬物含量が低い場合でも、直接打錠法で錠剤を製造することが容易である。

Claims (3)

  1. 錠剤、カプセル剤、あるいは散剤を製造する前工程として薬物と添加剤を粉体混合する方法であって、薬物と流動改質剤を混合した後、その他の添加剤と混合して混合粉体を得る工程からなり、
    (i) 前記混合粉体を錠剤にする場合は、前記流動改質剤をタルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素よりなる群から選ばれる1種または2種以上;
    (ii) 前記混合粉体をカプセル剤又は散剤にする場合は、前記流動改質剤をタルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸塩よりなる群から選ばれる1種または2種以上;
    とする薬物の混合方法。
  2. その他の添加剤がセルロース類、及び/または乳糖類を含有することを特徴とする請求項1記載の薬物の混合方法。
  3. 平均粒径が40μm以下の薬物を、製剤中における薬物比率が20重量%以下の量で用いる請求項1又は2のいずれか一項に記載の混合方法。
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