JP4925407B2 - 地盤改良注入材 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤改良注入材に関するものである。特に、トンネル工事等で用いる場合に好適な地盤改良注入材に関するものである。
トンネル工事等で用いる地盤改良注入材は、落盤防止等の観点から、強い固結強度を発現することが求められ、加えて、工事日数短縮等の観点から、注入後、即時に固結強度を発現することが求められている。また、一般に、地盤中での浸透性という観点からは、セメントの配合された懸濁系の地盤改良注入材よりも、水ガラスの配合された溶液系の地盤改良注入材の方が、好まれている。
そして、溶液系の地盤改良注入材としては、例えば、主材である水ガラスと、添加材である非水溶性のエステル及び水と、が混合されたものが、従来からある(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、近年では、トンネル工事等においては、即時に、よりいっそう強い固結強度を発現する地盤改良注入材が求められるようになっている。そこで、従来の地盤改良注入材について、水ガラス及び非水溶性のエステルを増量して、対応することも考えられるが、エステルを増量すると、エステルと水との分離が激しくなるとの問題が生じる。この点、エステルとして、水溶性のものを使用することも考えられるが、水溶性のものを使用すると、水ガラスとエステルとを混合させた混合液が、瞬結してしまうため、浸透性の点で、好ましくない。
特公昭54−5609号公報
本発明の主たる課題は、即時に、強い固結強度を発現し、浸透性にも優れる地盤改良注入材を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
水ガラスが配合された主材と、非水溶性のエステル及び水が配合された添加材と、が混合された地盤改良注入材であって、
前記主材は、シリカ濃度が18(質量/容量)%以上となるように混合され、
前記添加材は、界面活性剤が配合されてミセル化されており、かつ前記水ガラス中アルカリ分のエステル分解生成酸による中和率が40%以上となるように混合されており、
前記非水溶性のエステルが、水に対する溶解度10(質量/容量)%以下のモノカルボン酸多価アルコールエステルである、ことを特徴とする地盤改良注入材。
本発明によると、即時に、強い固結強度を発現し、浸透性にも優れる地盤改良注入材となる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
〔配合〕
本形態の地盤改良注入材は、溶液系であり、従来の地盤改良注入材と同様に、水ガラスが配合された主材と、非水溶性のエステル及び水が配合された添加材と、が混合されてなる。
ただし、本形態の地盤改良注入材において、主材は、混合後のシリカ濃度が18(質量/容量)%以上となるように、好ましくは20(質量/容量)%以上となるように混合され、また、添加材は、界面活性剤が配合されてミセル化されており、かつ水ガラス中アルカリ分のエステル分解生成酸による中和率が40%以上となるように、好ましくは50%以上となるように混合されている。
シリカ濃度が18(質量/容量)%以上となるように混合されていると、即時に、強い固結強度を発現するようになる。
また、このようにシリカ濃度が高くなる場合(水ガラスの増量)においては、添加材が、水ガラス中アルカリ分のエステル分解生成酸による中和率が40%以上となるように混合されている(反応材たるエステルの増量)必要がある。これは、注入による固結体が多量にアルカリ分を含有すると、自己溶解反応が起こり、固結体の耐久性が著しく劣るとの問題が生じるためである。そして、エステルを増量すると、従来の地盤改良注入材においては、エステルと水との分離が激しくなるとの問題が生じたが、本形態の地盤改良注入材においては、界面活性剤が配合されてミセル化されるので、かかる問題は生じない。
さらに、本形態の地盤改良注入材は、非水溶性のエステルを使用しつつ、前述分離の問題を解決するものであり、水溶性のエステルを使用するものではないため、瞬結(浸透性)の問題も生じない。
なお、シリカ濃度は、30(質量/容量)%以下となるように、中和率は120%と以下となるように、するとよい。
〔水ガラス〕
本形態の地盤改良注入材において使用することができる水ガラスは、その種類が特に限定されない。例えば、JIS1408規定の珪酸ソーダ(XNa2O・YSiO2)相当品、すなわち、JIS1号、2号、3号水ガラスや、珪素を溶解してモル比(SiO2/Na2O)4程度の高モル比とした水ガラスなどを使用することができる。これらのうち、例えば、JIS3号水ガラスは、SiO2(28〜30質量%)、Na2O(9〜10質量%)及び水(残部)からなるものであり、モル比(SiO2/Na2O)が2.8〜3.33とされる。
本形態の地盤改良注入材において使用することができる水ガラスは、ナトリウム以外のアルカリ金属、例えば、カリウムやリチウムなどを構成成分としていてもよい。つまり、本明細書において、水ガラスという言葉を用いているのは、アルカリ金属がナトリウムであることに限定する趣旨ではない。
〔非水溶性のエステル〕
本形態の地盤改良注入材において使用することができる非水溶性のエステルは、その種類が特に限定されない。例えば、リン酸エステル、スルホン酸エステル、カルボン酸エステル、硫酸エステル、等を例示することができる。
ただし、この中でも特にカルボン酸エステル使用するのが好ましい。カルボン酸エステルは、香料等の食品添加物として汎用されていることからわかるように、安全性に優れているためである。
非水溶性のカルボン酸エステルとしては、例えば、脂肪族カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等を、より具体的には、安息香酸エチル、トリアセチン、等を例示することができる。
ただし、この中でも特に多価アルコールカルボン酸エステルを使用するのが好まく、例えば、グリセリンと酢酸のエステルであるトリアセチン(3価、溶解度64g/L(20℃))等の水に対する溶解度10(質量/容量)%以下のモノカルボン酸多価アルコールエステルを使用するのが特に好ましい。モノカルボン酸アルコールエステルは、例えば、酢酸エステルで比較すると、酢酸エチル(1価)は引火点−4℃、トリアセチン(3価)は引火点138℃であり、多価アルコールエステルの方が、引火点が高く、施工時の安全性を保つことができる。なお、ジカルボン酸多価アルコールエステルは、立体障害により合成が困難である。また、トリアセチンは、加水分解すると、それぞれ酢酸を生成して水ガラスと中和反応する。そして、生成されるアルカリ金属酢酸塩及びグリセリンは、毒性が低く、環境への影響が小さいと考えられる。
〔界面活性剤〕
本形態の地盤改良注入材において使用することができる界面活性剤は、その種類が特に限定されない。例えば、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、アルキル燐酸エステル塩等の燐酸エステル塩系等のアニオン界面活性剤、第4級アンモニウム塩、アミン塩、アミン等のカチオン界面活性剤、カルボキシ、スルホネート又はサルフェートを含有する第2級又は第3級アミンの脂肪族誘導体、複素環式第2級又は第3級アミンの脂肪族誘導体等の両性イオン界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤(非イオン系界面活性剤)を、例示することができる。
ただし、この中でも特にノニオン界面活性剤を使用するのが好ましい。水ガラスは、イオン系物質によって、不安定になりやすいためである。
〔混合方法〕
本形態の地盤改良注入材において、主材と添加材との混合方法としては、例えば、主材と添加材とを注入管の入口付近で衝突させて混合する1.5ショット方式、主材と添加材とを二重管等からなる注入管によって別々に搬送し、注入管の先端部で衝突させて混合する2ショット方式等を例示することができる。なお、この他に、主材と添加材とをあらかじめ混合し、この混合液を注入管で注入する1ショット方式もあるが、本注入材は、10分程度で固結する性質を有するため、1.5ショット方式、あるいは2ショット方式によるのが好ましい。
次に、本発明の実施例を説明する。
水ガラスからなる主材と、非水溶性のエステル、界面活性剤及び水からなる添加材と、を混合して得た混合液について、各成分の配合割合を変化させて、サンドゲル一軸強度(MN/m2、材令1日、豊浦砂を使用。)及びホモゲルタイム(分)を調べた。結果を、表1に示した。なお、水ガラスとしては、SiO2:24.0質量%、 Na2O:6.3質量%、比重1.28の特殊水ガラスを使用した。また、非水溶性のエステルとしては、比重1.156、平均分子量218のトリアセチンを使用した。さらに、界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤であるポリオキシアルキレンアルキルエーテルを使用した。
Figure 0004925407
表1に示すように、シリカ濃度が15.4(質量/容量)%となるように混合した場合は、添加材に界面活性剤を配合したか(試験例2及び3)否か(試験例1)にかかわらず、サンドゲル一軸強度が、1.0MN/m2未満と弱くなった。また、シリカ濃度が20.5(質量/容量)%となるように混合した場合でも、添加材に界面活性剤を配合しなかった場合(試験例4)は、サンドゲル一軸強度が、0.38MN/m2と著しく弱くなり、しかも、ゲルタイムが75分と長くなった。
試験例4及び試験例7の混合液について、材令7日及び28日のサンドゲル一軸強度(MN/m2、豊浦砂を使用。)を調べた。結果を、材令1日の結果とともに、表2に示した。
Figure 0004925407
表2に示すように、シリカ濃度が20.5(質量/容量)%、中和率が46%となるように、混合した場合(試験例7)は、耐久性があった。
これに対し、シリカ濃度が20.5(質量/容量)%となるように混合した場合でも、添加材に界面活性剤を配合しなかった場合(試験例4)は、耐久性もなかった。
試験例4〜7及び試験例9の混合液について、材令1日から水中養生し、水没20日における一軸圧縮強度(MN/m2)を調べた。結果を、表3に示した。
Figure 0004925407
シリカ濃度が20.5(質量/容量)%となるように混合した場合でも、添加材に界面活性剤を配合しなかった場合(試験例4)は、水没1日で崩壊してしまった。
シリカ濃度が20(質量/容量)%以上となるように混合した場合でも、中和率が28%となるようにした場合(試験例5)又は24%となるようにした場合(試験例9)は、耐久性がなかった。
これに対し、中和率が40%となるようにした場合(試験例6)及び46%となるようにした場合(試験例7)は、耐久性があった。
本発明は、トンネル工事等で用いる地盤改良注入材として、適用可能である。

Claims (1)

  1. 水ガラスが配合された主材と、非水溶性のエステル及び水が配合された添加材と、が混合された地盤改良注入材であって、
    前記主材は、シリカ濃度が18(質量/容量)%以上となるように混合され、
    前記添加材は、界面活性剤が配合されてミセル化されており、かつ前記水ガラス中アルカリ分のエステル分解生成酸による中和率が40%以上となるように混合されており、
    前記非水溶性のエステルが、水に対する溶解度10(質量/容量)%以下のモノカルボン酸多価アルコールエステルである、ことを特徴とする地盤改良注入材。
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