JP5717536B2 - 薬液注入工法 - Google Patents

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本発明は、地盤改良等を目的とする薬液注入工法に関するものである。
従来、薬液注入工法に使用する注入材(薬液)としては、酸等の反応剤を添加してゲル化させる水ガラス系のグラウトが汎用されていた。しかしながら、水ガラスが高アルカリ性であるため、水ガラス系のグラウトを使用すると、注入地盤がpH10〜12程度のアルカリ性になる。その結果、注入地盤の地下水がアルカリ性になる等の問題が生じる。また、水ガラス系のグラウトを使用すると、ゲル化しなかった水ガラスが地盤から溶出するため、耐久性に劣るとの問題も生じる。
そこで、現在では、水ガラス及び中和剤たる酸を混合して非アルカリ性又は酸性のシリカゾルグラウトを得、このシリカゾルグラウトを注入材として使用する方法(工法)が提案されている。この方法は、水ガラスを原料とするものの、シリカ粒子をゾル状に加工したうえで地盤に注入するものであり、上記水ガラス系のグラウトを使用した場合におけるような問題が生じない。もっとも、この従来のシリカゾルグラウトはゲルタイム(ゲル化時間)を調節するのが難しいとの問題を有している。
そこで、ゲルタイムを自由に調節することができる注入材として、「酸性液中に水ガラスを混入してなったpH1〜4の酸性シリカゾルにポリ塩化アルミニウムを添加してなったことを特徴とする酸性シリカゾルの地盤注入薬剤」が提案されている(特許文献1の特許請求の範囲(2)参照)。この提案は、「PAC添加量とゲル化時間の関係はpHとゲル化時間の関係に比べ、緩慢であり、通常要求される10分〜2時間程度のゲル化時間に自由に調整できる」とする。しかしながら、本発明者は、ポリ塩化アルミニウム(PAC)の添加量に基づくことなく注入材のゲルタイムを調節することができないかを更に模索した。この点、特許文献1は、酸性シリカゾル液(A液)の調整後、PAC液(B液)を添加するまでの練おき時間に基づいてもゲルタイムを調整できるとしている。しかしながら、練おき時間を設けることは製造効率の低下に繋がる。
特開昭59−196388号公報
発明が解決しようとする主たる課題は、ポリ塩化アルミニウムの添加量や練置き時間に基づくことなく注入材のゲルタイムを調節することができる薬液注入工法を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次の通りである。
[請求項1記載の発明]
水ガラス及び中和剤たる酸を混合して得た酸性シリカゾルに、ポリ塩化アルミニウムを添加して得た注入材を地盤に注入する薬液注入工法であって、
前記水ガラスのモル比([SiO2]/[Na2O])が高まると前記酸性シリカゾルのゲルタイムが短くなる性質に基づいて前記注入材のゲルタイムを調節する、
ことを特徴とする薬液注入工法。
[請求項2記載の発明]
前記ポリ塩化アルミニウムの添加は、水ガラス及び酸の混合後、5分以内に行う、
請求項1記載の薬液注入工法。
(主な作用効果)
後述するように水ガラスのモル比([SiO2]/[Na2O])に基づいて注入材のゲルタイムを調節することができる。したがって、本発明によれば、ポリ塩化アルミニウムの濃度や練置き時間に基づくことなくゲルタイムを調節することができ、例えば、練置き時間を5分以下にする等して注入材の製造効率を向上させることができる。また、モル比が4.5以上であれば、モル比4で練置き時間30分とするよりもゲルタイムを短くすることができる。
本発明によると、ポリ塩化アルミニウムの添加量や練置き時間に基づくことなくゲルタイムを調節することができる薬液注入工法となる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
本形態の薬液注入工法は、水ガラス及び中和剤たる酸を混合して得た酸性シリカゾルに、ポリ塩化アルミニウムを添加して得た注入材を地盤に注入するものである。
水ガラスとしては、例えば、予備試験等を行って水ガラスのモル比([SiO2]/[Na2O])とゲルタイムとの関係式を導き出しておき、この関係式に基づいて所望とするゲルタイムに対応するモル比の水ガラスを選択して使用する。
選択可能な水ガラスとしては、例えば、JIS1408に規定の珪酸ソーダ(XNa2O・YSiO2)相当品、すなわち、JIS1号、2号、3号水ガラスや、珪素を溶解してモル比4以上の高モル比とした水ガラス、脱アルカリして高モル比とした水ガラス等を例示することができる。また、ナトリウム以外のアルカリ金属、例えば、カリウムやリチウム等を成分とする水ガラスも選択使用することができる。なお、JIS3号水ガラスは、SiO2(28〜30質量%)、Na2O(9〜10質量%)及び水(残部)からなる水ガラスであり、モル比が2.8〜3.33である。
本形態において、注入材のゲルタイムを短くする場合は、モル比4.5以上の水ガラスを使用するのが好ましい。モル比4.5以上の水ガラスを使用すれば、モル比4の水ガラスを使用し、後述する練置き時間を30分とする場合よりも注入材のゲルタイムを短くすることができる。
水ガラスは、中和剤たる酸と混合するに先立って水で希釈するのが好ましい。水ガラスを水で希釈しておくと、酸を添加した際における水ガラスのゲル化を防止することができる。水での希釈は、シリカ濃度が15(質量/容量)%以下となるように行うのが好ましく、5〜13(質量/容量)%となるように行うのがより好ましい。
水で希釈して得た水ガラス水溶液は、中和剤たる酸と混合する。この混合は、得られる混合液(酸性シリカゾル)のpHが、1〜4となるように行うのが好ましく、1〜3となるように行うのがより好ましい。pHが1未満となるように混合すると、多量の余剰酸により地盤を酸性汚染する懸念がある。他方、pHが3を超える混合では、酸性シリカゾルが不安定で作液時にゲル化する可能性が増大する。
水珪酸(H2SiO2(OH)2)の酸解離定数は、pKa1=9.86、pKa2=13.1なので、水ガラスと混合する酸としては、その酸解離定数が、9.86以下の酸を使用するのが好ましい。酸解離定数が9.86以下の酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、クエン酸等を例示することができる。ただし、コストの観点からは硫酸を混合するのが好ましく、安定性の観点からは塩酸を混合するのが好ましい。
水ガラス及び酸は、ポリ塩化アルミニウムを添加するに先立って、撹拌・放置等をする練置きを行い、この練置きの時間に基づいてゲルタイムを調節することもできる。ただし、本形態においては、練置きを行わなくてもゲルタイムを調節することができる。したがって、製造効率の観点からは、練置き時間を5分以内にするのが好ましく、練置き時間を設けないのがより好ましい。なお、練置き時間は、水ガラス及び酸の混合後、ポリ塩化アルミニウムを添加するまでの時間をいう。
水ガラス及び酸の混合液に添加するポリ塩化アルミニウム(PAC)の一般式は、(Al2(OH)nCl6-nmであり、1≦n≦5、m≦10、塩基度=n/6×100%(45〜65%)である。
ポリ塩化アルミニウムの添加は、例えば、注入管に通す前の混合液に対して行っても、注入管を通る混合液に対して行っても、注入管の先端部で混合液と合流させることによってもよい。ポリ塩化アルミニウムは、例えば、Al23換算で10〜11%の水溶液として添加することができる。
次に、水ガラスのモル比([SiO2/Na2O])に基づいて注入材のゲルタイムを調節できることを明らかにする実施例を説明する。
水ガラス及び75%硫酸を混合し、ポリ塩化アルミニウムを添加して注入材を得るにあたって、水ガラスのモル比や混合割合、練置き時間、ポリ塩化アルミニウムの添加量等を、表1に示すように変化させて、各試験例における注入材のゲルタイムを測定した。結果も表1に示した。また、一部の試験例について、材令1日(σ1)及び材令7日(σ7)における一軸強度を測定した。この結果は、表2に示した。
なお、使用した水ガラスは、JIS3号水ガラス(SiO2 28.5重量%、Na2O 9.3重量%、モル比3.2)、5号水ガラス(SiO2 25.5重量%、Na2O 7.1重量%、モル比3.7)、4号水ガラス(SiO2 24.0重量%、Na2O 6.2重量%、モル比4.0)、特殊水ガラス(SiO2 18.2重量%、Na2O 4.2重量%、モル比4.5)である。また。使用したポリ塩化アルミニウムは、水道用ポリ塩化アルミニウム溶液(Al23 10.0重量%、塩基度54.6重量%)である。
Figure 0005717536
Figure 0005717536
表1から明らかなように、水ガラスのモル比に基づけば、ポリ塩化アルミニウムの添加量や練置き時間に基づくことなく注入材のゲルタイムを調節することができることが分かる。また、試験例8及び9、試験例13及び14、並びに試験例18及び19の各対比から、モル比4.5以上の水ガラスを使用すれば、モル比4の水ガラスを使用し、練置き時間を30分とするよりもゲルタイムを短くできることが分かる。さらに、表2から明らかなように、ポリ塩化アルミニウムを添加すると、特に初期強度が十分に高くなることが分かる。
本発明は、地盤改良等を目的とする薬液注入工法として適用可能である。

Claims (2)

  1. 水ガラス及び中和剤たる酸を混合して得た酸性シリカゾルに、ポリ塩化アルミニウムを添加して得た注入材を地盤に注入する薬液注入工法であって、
    前記水ガラスのモル比([SiO2]/[Na2O])が高まると前記酸性シリカゾルのゲルタイムが短くなる性質に基づいて前記注入材のゲルタイムを調節する、
    ことを特徴とする薬液注入工法。
  2. 前記ポリ塩化アルミニウムの添加は、水ガラス及び酸の混合後、5分以内に行う、
    請求項1記載の薬液注入工法。
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