以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
この実施の形態においては開閉装置として昇降動作することにより開閉機能を達成するブラインドを例示しているが、ブラインドに限らずカーテン、シャッタあるいはドアなどを対象として、電動カーテン装置、電動シャッタ装置あるいは電動ドア装置として提供することもできる。また、本実施の形態では、説明の為に伝送される信号を文字として扱っているが、実際は文字(アスキーコードなど)ではなく、通信内容(操作信号の種類)が少ないことから、数値(8ビット値:00h〜FFh)が採用される。
図1は、この発明の実施の形態による電動ブラインドシステムの概略構成図である。図1の電動ブラインドシステムは信号の伝送路である同一の配線3を介してバス的(双方向通信可能)に接続されるブラインド装置2a〜2e、およびコントロール装置1を含む。
本実施の形態では、コントロール装置1は配線3に自己が送信した信号(後述の操作信号)を同時に受信し、同様に、ブラインド装置2a〜2eのそれぞれも配線3に自己が送信した信号(後述の回答信号)を同時に受信する。
なお、配線3についてはRS485規格を準拠したものを想定している(例えば、通信速度は9600bps、など)。通信規格RS485には、RS232Cに比較した場合に次の特徴がある。
RS485は平衡型伝送方式を採用して、伝送波形が歪んでもわずかな差動入力電圧が存在すればデータ信号を検出できること、さらに伝送ラインである配線3にツイスト・ペア・ケーブルを用いて、外部雑音に強いなどの特徴があることから、長距離、高速伝送が可能である。
RS485規格は、平衡型伝送回路で構成され、最大伝送速度10Mbit/s、最大伝送距離1200mと高速・長距離データ伝送が可能である。また、ドライバICの電源電圧は通常の電子回路の5Vで可能となっている。
これに対し、RS232C規格は、不平衡型伝送回路で構成され、最大15mの伝送距離、20Kbit/s以下の伝送速度と規定されており、また、高い雑音マージンを得るため、ドライバ出力電圧は、±5〜±15の範囲で正・負にスイングする必要があり、電子回路が複雑になる。
RS485は、マルチプレックスのマルチポイント伝送を採用して、多数機器間の通信を伝送ライン1組で実現できる利点がある。つまり、RS485規格は、1組の伝送ラインにてパーティ・ラインを構成しドライバ、レシーバ最大各32台の接続が可能となっています。また、規格制定以降にレシーバの特性が改善され、現在では最大256台の接続が可能となっている。通常、ブラインドシステムでは各階毎に1組の伝送ラインにてパーティ・ラインを組むが、この最大256台というのは適切な値となっている。
これに対しRS232C規格は、1組の機器間の通信を前提にしており、複数機器と通信する場合は、それぞれに伝送ラインが必要になる。
このように、本実施の形態の配線3についてはRS485規格を準拠しているので、上述のような効果を有するブラインドシステムを構成できる。
本実施の形態では、ブラインド装置2a〜2eについては4台しか記載していないが、配線3には最大255台のブラインド装置を接続可能と想定している。また、これらのブラインド装置2a〜2eのそれぞれは、自己を一意に認識可能とするために各々に異なる機器番号である「1」〜「255」の個別番号が予め割当てされている。ここでは、ブラインド装置2a、2b、2cおよび2eについて、それぞれ「1」、「2」、「3」および「255」を割当てている。
また、コントロール装置1を1台として記載しているが、操作機能のみに限定した操作用コントローラについては、ブラインド装置2a〜2eに接続するなどして本ブラインドシステムに組み込むことは可能であるが、説明を簡潔にするためにコントロール装置1のみとしている。
また、ブラインド装置2a〜2eで例示される255台を昇降操作させる場合、任意の複数台からなるグループを構成することが可能であり、こららのグループ単位の昇降操作とともに、上述の個別番号を指定しての1台づつの昇降操作とすることも可能である。しかし、本実施の形態では、説明を簡潔にするために全機器指定に限定しての昇降操作に限定して説明する。
なお、上限位置から下限位置までの昇降動作時間については、昇降速度および昇降範囲長により異なるが、一般的には定速度制御を行うこともあり、ブラインド装置が同じ機種であればほぼ一定時間となる。本実施の形態では、昇降範囲における昇降動作時間については、約35秒であることを前提としている。
図1のシステムでは、コントロール装置1からブラインド装置2a〜2eの昇降操作を行い、ブラインド装置2a〜2eの停止時には更新された高さ情報を回答信号として送信して、コントロール装置1は、これらの回答信号から各ブラインド装置2a〜2eの高さ情報を把握して、所望の高さに停止させていること、あるいは所望の高さに停止できていないことが判別可能となっている。そして、これらの判別データを報知すること、あるいは所望の高さで停止できていない機器に対しては、障害物のために停止させたのか、などのさらに詳しい情報を呼び出すことも可能であり、あるいは再度昇降操作信号を送信して確実に所望の高さにすることも可能であり、これらの管理モードは多様に存在する。
しかし、本実施の形態では説明を簡潔にするために、管理モードについては後述の再送信モードに限定して説明する。
高さ情報については、ブラインド装置のブラインドの昇降範囲における上限位置あるいは下限位置だけでなく、その途中位置についても昇降範囲の相対的位置をも認識することは一般的に可能であるが、本実施の形態では説明を簡潔にするために、高さ情報が指すブラインドの高さは、ブラインドが上昇して昇降範囲の上限位置で停止していることを指す‘上限’と、下降して昇降範囲の下限位置で停止していることを指す‘下限’、そしてそのいずれでもない途中位置に停止していることを指す‘中間’の3種類に限定している。
すなわち、図1のシステムの本実施の形態では、コントロール装置1からブラインド装置2a〜2eの昇降操作を行い、ブラインド装置2a〜2eは上限位置あるいは下限位置まで昇降した停止時に上限あるいは下限の高さ情報を内容とする回答信号を送信し、コントロール装置1はこれらの回答信号からブラインド装置2a〜2eの昇降動作を確認し、上限位置あるいは下限位置でないブラインド装置が存在する場合には再送信を行うことにより上限位置あるいは下限位置までに確実に昇降させることが可能となっている。
図2は図1のコントロール装置1の概略ブロック図である。コントロール装置1は、マイクロコンピュータ11、ユーザが外部から操作する上昇操作スイッチ12、下降操作スイッチ13、停止操作スイッチ14および再送信モードスイッチ15、送信回路16および受信回路17を備える。マイクロコンピュータ11に他の各操作スイッチ12〜14、再送信モードスイッチ15、送信回路16、受信回路17が接続している。そして、送信回路16と受信回路17は配線3にも接続される。図2では‘SW’の文字は‘スイッチ’の略語を指す。他の図面でも同様である。
また、マイクロコンピュータ11はCPU(Central Processing Unit)18およびRAM(Random Access Memory)19を含む。RAM19には、データである無信号管理タイマ111、再送信管理タイマ112およびブラインド装置管理テーブル113が格納される。マイクロコンピュータ11は図示しないがクロックを有し、当該クロックから出力されるクロック信号に同期して無信号管理タイマ111および再送信管理タイマ112の計時値が更新される。
マイクロコンピュータ11は、各操作スイッチ12〜14から入力があれば、入力に対応する操作信号を送信回路16から配線3に送信するとともに、配線3からの信号を、受信回路17を介して受信する。また、再送信モードスイッチ15が操作されて「入」である場合は、必要に応じて上昇操作スイッチ12または下降操作スイッチ13の入力に基づいて送信した昇降動作を指示するための操作信号を再度、送信回路16から配線3に送信する。
なお、送信回路16から操作信号を送信開始するために、受信回路17からの受信信号の有無に基づき無信号管理タイマ111を管理(更新)する。具体的には、受信信号有り時は無信号管理タイマ111を「0m秒」にリセットし続け、受信信号が無くなると、「6m秒」になるまでカウントを行う。すなわち、無信号管理タイマ111が「6m秒」未満の場合は送信不可とし、「6m秒」であれば送信可として送信開始処理を行う。
ここで、「0m秒」リセットは、6m秒未満となる1文字受信毎(9600bpsでは、約1m秒毎)に実施している。そして、無信号管理タイマ111を操作信号の送信可否判断のみに使用することから、信号受信中の「0m秒」リセットについては、送信可判断時間となる「6m秒」になるまでにリセットを行えば問題ない。したがって、本実施の形態では、無信号管理タイマ111のカウント処理については受信信号有無に関係なく0.5m秒毎に常に実施している。
また、必要に応じて操作信号を再送信するために、再送信モードスイッチ15が「入」である場合には、上昇の操作信号または下降の操作信号の送信時には再送信管理タイマ112をONとするとともに、カウントを開始する。
また、受信回路17からの受信信号が回答信号である場合には、ブラインド装置の個別番号毎に回答信号に含まれる高さ情報である「上限」、「下限」、あるいは「中間」のデータをブラインド装置管理テーブル113に格納する。
なお、昇降中に送信される無信号管理タイマ111、211(後述)のリセットを目的とした回答信号のデータは「動作中」を示すが、回答信号のデータが「動作中」を指す場合には、ブラインド装置管理テーブル113に値は格納されない(更新されない)。
そして、上述の再送信管理タイマ112が予め設定されている時間を経過してカウントアップしている場合において、上昇の操作信号を送信した場合には、ブラインド装置管理テーブル113を検索して、各ブラインド装置の個別番号に対応して格納された高さ情報が「上限」を指すかを検知し、下降の操作信号を送信した場合には「下限」を指すかを検知する。通常は、正常に昇降動作が行われれば上昇の操作信号を送信した場合には全ブラインド装置が「上限」を指し、同様に下降の操作信号を送信した場合には「下限」を指すが、検知結果、1台でも異なった高さ情報を指している場合には、上昇または下降の操作信号を再送信する。
図3には、コントロール装置1の機能構成が示される。コントロール装置1は、CPU18の制御の下に送受信処理を制御および実行するために、送信管理処理部50、0.5m秒タイマ割込処理部51、1文字受信割込処理部52、再送信制御部53および送信開始部54を備える。
コントロール装置1は、さらに、上昇操作スイッチ12、下降操作スイッチ13、停止操作スイッチ14および再送信モードスイッチ15から与えられる操作に応じた信号を入力し、入力した信号に基づき操作されたスイッチの種別を判別するスイッチ判別部56を含む操作入力部55を備える。さらに、コントロール装置1は、送信回路16を介して送信するべき信号を生成し、生成した信号を送信のためにセットする送信セット部571を含む信号生成部57を備える。また、受信回路17を介して信号を受信したか否かを検知する信号検知部581を有し、受信した信号を解析する信号解析部58を備える。
さらにコントロール装置1は、無信号管理タイマ111を更新するための無信号管理タイマ更新部59および再送信管理タイマ112を更新するための再送信管理タイマ更新部60、およびブラインド装置管理テーブル113の管理(書込(更新)および読出(検索))をするためのテーブル管理部61を備える。
信号検知部581は配線3の信号レベルを検知し、検知結果に基づき、配線3における伝送信号の有無を検知する。具体的には、RS485通信の場合、無信号時の配線3の信号レベルは「1」となっている。そして、一般的に採用されている調和同期方式の場合、スタートビット(信号レベル「0」)を含めデータ(通常は8ビット)、パリティビットに信号レベル「0」が含まれる。すなわち、信号検知部581は配線3の信号レベル「0」を検知して、それをスタートビットと判断し、1データ(文字)受信することになる(9600bpsの場合、約1m秒となる)。受信する間は「信号有り」と検知する。
図3の各部の全部または一部はCPU18の制御の元に実行されるプログラムにより実現される。
図4は図1のブラインド装置2の概略ブロック図である。本実施の形態に係るブラインド装置2は共通の構成を有する。ブラインド装置2に相当するブラインド装置2a〜2eのそれぞれは、マイクロコンピュータ21、個別番号が外部操作により設定される個別番号スイッチ22、上限スイッチ23、下限スイッチ24、駆動回路25、送信回路26および受信回路27を備える。マイクロコンピュータ21に他の各スイッチ22〜24、駆動回路25、送信回路26および受信回路27が接続している。そして、送信回路26および受信回路27は配線3にも接続される。上限スイッチ23と下限スイッチ24はブラインドの昇降範囲の上限/下限にまでブラインドの昇降が行なわれたことを検出するスイッチである。
また、マイクロコンピュータ21はCPU28およびRAM29を含む。RAM29には、無信号管理タイマ211、無信号管理カウンタ212および初回回答個別番号レジスタ213の領域が定義されている。マイクロコンピュータ21は図示しないがクロックを有し、当該クロックから出力されるクロック信号に同期して無信号管理タイマ211の計時値が更新される。
マイクロコンピュータ21は、受信回路27から上昇の操作信号を受信すれば、駆動回路25を介して図示のないブラインドの上昇動作を行い、下降の操作信号を受信すれば駆動回路25を介して下降動作を行い、停止の操作信号を受信すれば駆動回路25を介しての上昇あるいは下降動作を終了(停止)する。また、上昇動作中に上限スイッチ23が「ON」となれば上昇動作を、下降動作中に下限スイッチ24が「ON」となれば下降動作を、それぞれ終了(停止)させる。
そして、昇降動作を終了した場合、すなわち高さに変化があった場合には回答信号を生成して送信回路26から送信する。具体的には、上限スイッチ23または下限スイッチ24からの入力に基づき、上限スイッチ23からの入力が「ON」を指示する場合は「上限」を、下限スイッチ24からの入力が「ON」を指示する場合は「下限」を、いずれのスイッチの入力も「OFF」を指示する場合は「中間」を、すなわち「上限」、「下限」、「中間」のいずれかを指示する高さ情報と、個別番号スイッチ22の個別番号データとからなる回答信号を生成して送信回路26から送信する。
また、送信回路26から回答信号を混信することなく送信開始するために、受信回路27からの受信信号有無の検知結果に基づき無信号管理タイマ211および無信号管理カウンタ212の値を更新する。具体的には、受信信号有りの時は無信号管理タイマ211および無信号管理カウンタ212を「0m秒」および「0」にリセットし続け、受信信号が無くなると、「0.5m秒」毎に無信号管理タイマ211のカウントを開始する。そして、カウント結果、無信号管理タイマ211のタイマ値が「517.5m秒」を指示した場合、すなわち518m秒となったことが検知された場合には、次のカウント値を「8m秒」として、受信信号有りと検知される時まで「8m秒」と「517.5m秒」との間を0.5m秒毎に繰り返しカウントするとともに、無信号管理カウンタ212を「+1」する。
上述の「0m秒」および「0」リセットは、8m秒未満となる1文字受信毎(9600bpsでは、約1m秒毎)のマイクロコンピュータ21に内蔵されている1文字受信時割込処理部52にて実施している。そして、無信号管理タイマ211を送信可否判断のみに使用することから、受信信号有りが連続して検知される時の「0m秒」リセットについては、送信可判断時間となる「8m秒」になるまでにリセットを行えば問題ないことから、本実施の形態では、無信号管理タイマ211のカウント処理については受信信号有無に関係なく0.5m秒毎に常に実施している。
なお、無信号管理タイマ211の0.5m秒毎のカウント処理は、各ブラインド装置2a〜2e間では非同期であることから、各ブラインド装置2a〜2eが「8m秒」となるタイミングは0.5m秒の幅を持つこととなる。すなわち、ブラインドシステムにおいては無信号管理タイマ211のばらつきは0.5m秒の幅を持つこととなる。
また、受信回路27からの受信信号が回答信号である場合には、回答信号に含まれる個別番号値(「1」〜「255」)を「+1」した次位の値を初回回答個別番号レジスタ213に格納することにより、初回回答個別番号レジスタ213の値を更新する。なお、回答信号に含まれる個別番号値が最大の「255」であった場合には、「+1」した「256」ではなく最小の「1」を格納することにより、初回回答個別番号レジスタ213の値を更新する。すなわち、初回回答個別番号レジスタ213には「1」から「255」のいずれかの値が格納される。また、上述の操作信号を受信した場合には、初回回答個別番号レジスタ213に「1」の値を格納する。なお、受信信号の解読および初回回答個別番号レジスタ213への値の格納は、回答信号の実送信開始セットまでの、無信号管理タイマ211が受信完了時の「0m秒」から「8m秒」になるまでにおいて処理している。
なお、上述の回答信号を送信開始する場合、無信号管理タイマ211のタイマ値と初回回答個別番号レジスタ213の値に基づき、送信可能の是非を判断する。送信可能と判断されるまでは回答信号の送信を待機させている。なお、無信号管理タイマ211のタイマ値が「8m秒」未満を指示する時は伝送路(配線3)にコントロール装置1からの信号が伝送される可能性があると判定し送信不可と判断し、「8m秒」以上を指す時は配線3に伝送信号が無いと判定し送信可否の判断を開始する。
送信可否判別は、次の判別式に従い行う。
(タイマ値[8〜517.5]−8)/2+初回回答個別番号値[1〜255]
上述の判別式に従えば、受信信号が操作信号である場合において初回回答個別番号レジスタ213の初回回答個別番号値が「1」を指示する場合には、送信可否の判別は以下のようになる。
タイマ値:8→1(個別番号「1」回答開始タイミング)、タイマ値:8.5→1.25、タイマ値:9→1.5、タイマ値:9.5→1.75、タイマ値:10→2(個別番号「2」回答開始タイミング)、タイマ値:10.5→2.25、タイマ値:11→2.5、タイマ値:11.5→2.75、タイマ値:12→3(個別番号「3」回答開始タイミング)・・・、タイマ値:516→255(個別番号「255」回答開始タイミング)、タイマ値:516.5→255.25、タイマ値:517→255.5、タイマ値:517.5→255.75となる。
このように、判別式に従う計算結果値に剰余値がなく、計算結果値が個別番号スイッチ22の個別番号と一致した場合に、当該個別番号が割当てられた1台のブラインド装置のみが送信可能とされる。すなわち、タイマ値が8m秒となれば、個別番号「1」のブラインド装置2aが、10m秒となれば次位の個別番号「2」のブラインド装置2bが、12m秒となれば次位の個別番号「3」のブラインド装置2cが、そして516m秒となれば個別番号「255」のブラインド装置2eが、送信可能となる。このように、初回回答個別番号レジスタ213の個別番号が割当てられたブラインド装置(本実施の形態の場合はブラインド装置2a)から2m秒毎に個別番号の昇順に従い各ブラインド装置は順次回答信号を送信可能となっている。ここで、各ブラインド装置には2m秒の回答信号の送信可能期間を割当てることができるが、実際には2m秒の全期間ではなく最初の0.5m秒という1/4の期間を回答を送信すべき期間(タイミング)に限定している。これによって、各ブラインド装置の間で無信号管理タイマ211の計時時間にずれが生じたとしても、隣合うブラインド装置同士の回答信号の送信タイミングが重なり混信するのを回避することができる。
また、上述したように無信号管理タイマ211は「8m秒」と「517.5m秒」との間を繰り返し計時していることから、516m秒の次の2m秒後は上述の8m秒となり、個別番号「1」のブラインド装置2aが送信可能となる。すなわち、無信号状態が続いている場合においては各ブラインド装置に対する送信可能タイミングは510m秒毎に繰り返し訪れることとなる。
なお、初回回答個別番号レジスタ213の値が上述の「1」ではなく「2」〜「255」のいずれかを指示している場合には、上述の判別式から理解できるように、受信完了後の無信号管理タイマ211のタイマ値「8m秒」時からは、初回回答個別番号レジスタ213の値を個別番号とするブラインド装置2a〜2eから回答開始の順番がくることになる。
また、判別式に従う計算結果値も「255」を超える場合が発生するが、その場合は計算結果値から「255」を引いた値を計算結果値とする。すなわち、計算結果値は、無信号管理タイマ211の値が8m秒以上となれば、初回回答個別番号レジスタ213の値から始まって、最大値の「255」、そして次は「1」となり、それ以降は「1」と「255」の間を繰り返すこととなる。
また、無信号管理タイマ211は0.5m秒毎にカウントしていることから、送信可能タイミングが訪れた時の各ブラインド装置2a〜2eの送信可能期間はともに「0.5m秒間」となっており、各ブラインド装置2a〜2eの送信可能タイミング間の「1.5m秒間」は全ブラインド装置が送信不可となっている。なお、各ブラインド装置2a〜2eの無信号管理タイマ211は上述したように0.5m秒幅のばらつきを持っていることから、ブラインドシステムの全ブランド装置の送信不可タイミングは少なくとも「1.0m秒間」あることとなり、各ブラインド装置2a〜2eの0.5m秒タイマの精度が同一であれば、複数の(2台以上の)ブラインド装置が同時に送信可タイミングとなることはない。
しかし、経過時間が大きくなればなるほど、各ブラインド装置2a〜2e間のタイマずれは蓄積されていくことになり、上述の全ブラインド装置の送信不可タイミングについても「1.0m秒間」から「0」となり、そして逆転、すなわち混信する可能性が発生することになる。
これを防止するために、全ブラインド装置送信不可タイミングが「0」となるまでにダミーの信号を配線3に送信して、コントロール装置1および各ブラインド装置2a〜2eにおいて上述した信号受信時の無信号管理タイマ111および211の「0」リセットを行わせている。
すなわち、停止時には、回答信号を送信することとなる昇降動作中に無信号時間が上述の全ブラインド装置送信不可タイミングが「0」に至らないことを考慮した一定の時間(本実施の形態では35秒)経過すれば回答信号を送信セットする。なお、その場合の回答信号を構成する高さ情報は上述の停止時の「上限」、「下限」、「中間」ではなく、「動作中」を指示するものとしている。上述したコントロール装置1におけるブラインド装置管理テーブル113の更新時には、「動作中」の回答信号を受信した場合には更新をしないようにする。すなわち、「動作中」を指示する高さ情報からなるダミー信号としての回答信号は、無信号管理タイマ111および211のリセットのみを目的としている。
なお、ブラインド装置2a〜2eの全機器が回答セットを行うが、全機器が送信する必要はなく、1台からの送信で十分であることから、回答セットしている時に回答信号を受信した時、昇降動作中であった場合にはその回答セットをリセットしている。
図5には、本実施の形態に係るブラインド装置2の機能構成が示される。ブラインド装置2に相当する各ブラインド装置2a〜2eは同様な機能構成を有している。
図5を参照してブラインド装置2は、ブラインド302の昇降動作による開閉機構を実現するためのブラインド部30、信号の送信および受信を制御するための0.5m秒タイマ割込部31、1文字受信時割込処理部32、送信可否判別部33、受信信号解読処理部34を備える。ブラインド部30はブラインド302に昇降動作を行なわせるための駆動回路25、昇降動作によりブラインド302が昇降範囲の上限にまで上昇したこと、および下限にまで下降したことを検知する上限スイッチ23および下限スイッチ24からなる昇降スイッチ部301を含む。
さらに、ブラインド装置2は、昇降動作を管理するための昇降動作中管理処理部35を備える。また、個別番号スイッチ22によって与えられる個別番号のデータを入力するための個別番号入力部36を備える。
さらにブラインド装置2は、送信回路26を介して配線3に送信すべき信号を生成するための送信セット部371を有する信号生成部37、受信回路27を介して配線3から受信した信号を検知し、受信信号が検知された場合に受信信号を解析する信号検知部381を備える信号解析部38、無信号管理タイマ211を更新するための無信号管理タイマ更新部39、無信号管理カウンタ212の値を更新するための無信号管理カウンタ更新部40および初回回答個別番号レジスタ213の値を更新する個別番号レジスタ更新部41を備える。
図5の各部の全部または一部はCPU28の制御の元に実行されるプログラムにより実現される。
ここで、図6を参照して、本実施の形態に係る操作信号および回答信号の構成について説明する。図6(A)を参照して操作信号はヘッダ部およびボディ部からなる。ヘッダ部には、当該信号が操作信号であることの信号種別を示すデータ(“OP”)71が格納され、ボディ部には、操作による指示内容を示す操作指示72が格納される。操作指示は‘上昇’、‘下降’および‘停止’のいずれかを指す。なお、操作信号には一般的には操作対象となる「機器指定」(グループ番号、個別番号、または個別番号範囲など)のデータが含まれることとなるが、説明を簡単にするために本実施の形態では「全機器指定に限定し」、「機器指定」のデータは省略している。
図6(B)を参照して回答信号は、ヘッダ部およびボディ部からなる。ヘッダ部には、当該信号が回答信号であることの信号種別を示すデータ(“ANS”)81が格納され、ボディ部には、当該回答信号の送信元のブラインド装置を一意に識別するための個別番号のデータ82および高さ情報83が格納される。高さ情報83は通常はブラインド装置2の昇降動作の状態を指す現在のブラインド302の高さ(上限、下限、中間)の別を示す。なお、高さ情報83は上述したように回答信号がダミー送信となる場合には‘動作中’を指すことになる。
図7には、本実施の形態に係るブラインド装置管理テーブル113の内容例が示される。図7を参照してブラインド装置管理テーブル113には、配線3に接続可能な最大255台のブラインド装置のそれぞれについて、その個別番号(1〜255)と、高さ情報とを対応付けて格納することができる。
実際には、配線3に接続されているブラインド装置のそれぞれに割当てられた個別番号に対応する領域に、当該ブラインド装置から受信した回答信号の高さ情報(上限、下限、中間のいずれかの値)が格納される。図7のブラインド装置管理テーブル113に登録されている個別番号のデータのうち、当該データで示される個別番号が割当てられたブラインド装置が配線3に接続されていない場合には、対応する高さ情報の値には“−”が予め格納される。‘−’は対応する個別番号のブラインド装置が配線3に接続されていないことを指示する。図7のブラインド装置管理テーブル113において、データ“−”は、初期設定されると想定する。
図8は、コントロール装置1の送信管理処理部50のメインルーチンを指すフローチャートであり、図9はコントロール装置1の0.5m秒タイマ割込処理部51のルーチンを指すフローチャートである。次に図1、図2、図3、図8および図9を参照してコントロール装置1の動作を説明する。
操作スイッチ12〜14のいずれかが操作されると、ステップS1(以下、ステップは省略する)にて操作入力部55は操作スイッチ入力「有」と判別し、S2にてスイッチ判別部56は操作スイッチの種別を判別する。信号生成部57は、スイッチ判別部56の判別結果に基づき、上昇操作スイッチ12と判別された場合にはS8にて信号生成部57は操作信号72が‘上昇操作’を指す操作信号を生成し、送信セット部571は生成した信号を送信セットする。同様にして、下降操作スイッチ13と判別された場合にはS9にて信号生成部57は操作信号72が‘下降操作’を指す操作信号を生成し、送信セット部571は生成した信号を送信セットする。停止操作スイッチ14と判別された場合にはS10にて信号生成部57は操作信号72が‘停止操作’を指す操作信号を生成し、送信セット部571は生成した操作信号を送信セットする。
ここで、「操作信号を送信セットする」とは、送信セット部571が、RAM19の所定領域である「送信信号バッファ」(図示せず)に操作信号を格納するとともに、RAM19に予め格納された「送信セットフラグ」(図示せず)をセット(たとえば‘1’に更新)することを指す。「送信信号バッファ」の操作信号が読出されて送信回路16を介して送信されると、送信セット部571は「送信セットフラグ」をリセット(たとえば‘0’に更新)する。また、「操作信号を再送信セットする」とは、送信セット部571が、「送信信号バッファ」に格納されている操作信号を再度送信するために、「送信セットフラグ」をセット(‘0’から‘1’に更新)することを指す。
そして、「上昇」または「下降」の操作信号が送信セットされた場合には、S13にて操作入力部55は再送信モードスイッチ15からの入力の判別を行う。判別結果に基づき、「入」と操作されていると判別するとS14にて、再送信管理タイマ更新部60は再送信管理タイマ112をタイマ値「0」とセットしONする(計時開始させる)。
また、判別結果に基づき、再送信モードスイッチ15が「切」と操作されていると判別した場合には、または停止操作スイッチ14が操作されたと判別した場合には、S15にて再送信管理タイマ更新部60は再送信管理タイマ112をOFFする(計時停止する)。
すなわち、操作スイッチ12〜14が操作された場合には、操作スイッチの種別に対応する種類の操作信号が送信セットされるとともに、再送信管理タイマ112のONおよびタイマ値「0」セット、あるいはOFFが実施される。
操作スイッチ12〜14が操作されていない場合は、S1にて操作入力「無」と判別された後、再送信管理タイマ更新部60によって再送信管理タイマ112のON(S3)およびカウントアップ(S4)が判別され、ONされていないと判別された場合(S3「No」)、またはON(S3「Yes」)されていてもカウントアップしていないと判別された場合(S4「No」)には、何も処理はされずに次の図示のないメインルーチン処理へ移行する。
しかし、再送信管理タイマ112がセットされてカウントアップ(例えば、40秒)していると判別された場合には、S1にて操作スイッチ入力「無」、S3にて再送信管理タイマ112・ON「Yes」、S4にて再送信管理タイマ112タイムアップ「Yes」と判別されて、S5にて再送信制御部53は、送信済みではあるが送信信号バッファにセットされたまま残っている操作信号を判別する。判別結果、操作指示72が「上昇」操作を指示すると検知した場合はS6に移行し、「下降」操作信号を指示すると検知した場合はS7に移行する。
S6では、テーブル管理部61は、ブラインド装置管理テーブル113を検索して格納されている高さ情報を判別する。そして、全てのブラインド装置に対応の高さ情報が「上限」を指示すると判別すると(S6でYes)、S15に移行する。しかし、1台でも「上限」を指示していないと判別すると(S6でNo)、S11にて送信セット部571は上昇操作信号を再送信セットする。その後、S15に移行する。
S15においては、再送信管理タイマ更新部60は再送信管理タイマ112をOFFとする。
S7では、S6と同様にブラインド装置管理テーブル113の高さ情報が判別される。そして、全てのブラインド装置に対応の高さ情報が「下限」を指示すると判別すると(S7でYes)、S15に移行するが、1台でも「下限」を指示していないと判別すると(S7でNo)、S12にて送信セット部571は下降操作信号を再送信セットした後、S15に移行する。
その結果、次のS1の処理では、操作スイッチ入力「無」、S3にて再送信管理タイマ112・ONが「No」と判別されて、次に操作スイッチ12〜14が入力されるまで、次のメインルーチン処理へと移行するだけとなる。
すなわち、S14にて再送信管理タイマ112がセットされた場合、予め設定されている時間が経過してタイムアップが検出されたとき、上限まで上昇動作しているか、あるいは下限まで下降動作しているかが信号解析部58によって、受信した回答信号の受信データに基づき判別される。判別結果、全ブラインド装置2a〜2eのうち1台でも他と異なる高さ情報83を指示することを検知すると、S8またはS9にて送信された昇降操作信号の再送信が再送信制御部53の制御の元に1回だけ実施される。すなわち、送信開始部54は、「送信セットフラグ」がセット(‘1’)であることを検知して、応じて「送信信号バッファ」に格納されている操作信号を読出して、送信回路16を介して配線3に送信する。これにより、同一の操作信号が再度送信される。
なお、上述の昇降操作信号が送信セットされた場合、送信回路16を介した実際の送信開始処理は送信開始部54が制御する。具体的には、0.5m秒タイマ割込処理部51による図9の0.5m秒タイマ割込ルーチンに従い送信開始部54が送信を開始する。
図9を参照して、0.5m秒タイマ割込ルーチンは、CPU18は0.5m秒毎に0.5m秒タイマ割込処理部51に対し割込み起動をかけることで開始される。0.5m秒タイマ割込処理部51は起動されると各部を制御して以下の処理を行う。
まず、S21にて、無信号管理タイマ更新部60は無信号管理タイマ211のタイマ値を読出し、タイマ値が「6m秒」を指示するか否かを判別する。「6m秒」を指示すると判別すると(S21でYes)S23の処理に移行するが、指示しないと判別すれば(S21でNo)、S22にて無信号管理タイマ111のタイマ値について「+0.5m秒」の処理を行なう。
すなわち、受信回路17から操作信号または回答信号を受信している間の「0m秒」から受信終了後から0.5m秒単位で大きくなり、6m秒となればS21にてカウントアップと判別されてカウント処理は行われなくなる。
本無信号管理タイマ111のカウント処理の次には、操作信号の実送信開始処理が行われる。すなわち、上述のS8〜S12にて操作信号の送信セットが実施された場合、S23にて無信号管理タイマ更新部59は送信セットフラグが‘1’を指示することを検知し、応じて操作信号の送信セットと判別し(S23でYes)、S24にて無信号管理タイマ111のタイマ値を読出し、読出したタイマ値を判別する。判別結果、タイマ値が6m秒を指示していない場合には(S24でNo)、S26の処理を経て本割込み処理を終了する。一方、6m秒を指示していれば、あるいは6m秒になっていた場合には(S24でYes)、S25にて実送信開始がセットされる。
すなわち、操作信号が送信セットされると無信号管理タイマ111が6m秒になっていた場合、あるいは6m秒になるまで待機して、送信開始部54は、送信信号バッファから読出した操作信号を、送信回路16を介して配線3に送信開始する。これを実送信開始という。
実送信開始処理が実施されれば、操作信号の各1文字送信(9600bpsの場合は、約1m秒毎)する毎に、次文字送信セット処理用の1文字送信終了時割込処理による送信開始部54内の次送信文字セット処理部(図示せず)によって、送信するべき操作信号の全文字送信が順次実施されることとなる。
なお、信号検知部581によって受信回路17から受信信号が有ると検知された場合には、無信号管理タイマ更新部59によって無信号管理タイマ111を「0m秒」にリセットする処理は、別途割込ルーチン、すなわち受信信号の各1文字受信(9600bpsの場合は、約1m秒毎)するごとに、1文字受信割込処理部52の割込みによって無信号管理タイマ更新部59を制御して、無信号管理タイマ111に「0」を格納(更新)する「0m秒」リセット処理(省略)が実施される。
なお、再送信管理タイマ112がONとなっている場合は、当該0.5m秒タイマ割込処理のS26にて「Yes」と判別されて、次のS27にて再送信管理タイマ更新部60により再送信管理タイマ112の値を「+0.5m秒」更新する。
図10は、ブラインド装置2a〜2eの受信信号解読処理部34の、図11は昇降動作中管理処理部35のメインルーチンのフローチャートを示し、図12は、ブラインド装置2a〜2eの0.5m秒タイマ割込部31の処理フローチャートを示す。次に図1、図4、図5、図10〜図12を参照してブラインド装置2a〜2eの動作を説明する。
信号検知部381が受信回路27から操作信号または回答信号、すなわち各信号を構成する全文字信号を受信すると、信号解析部38はS31にて信号を解析し解析結果に基づき信号を受信した(S31でYes)と判別する。そして、S32にて受信信号解読処理部34は受信信号を解読して、そのヘッダ部の情報に基づき、受信信号はコントロール装置1からの「上昇」、「下降」、「停止」の操作信号であるか、あるいはブラインド装置2a〜2eからの回答信号(「回答」)であるかの種別を判別する。
「上昇」、「停止」、「下降」の操作信号と判別した場合には、受信信号解読処理部34は、それぞれS33にて上昇動作、S34にて停止動作、S35にて下降動作を指示する駆動信号をブラインド部30の駆動回路25に出力する。これにより、駆動回路25はブラインド302を与えられる駆動信号に基づき駆動するので、ブラインド302は操作信号に基づき昇降動作または停止動作を行なう。
なお、S34において「停止」動作がされる場合には、続くS36にて、信号生成部37によって回答信号が生成されて、送信セット部371によって生成された回答信号について回答セットが行われる。そして、いずれも次のS37において、個別番号レジスタ更新部41によって初回回答個別番号レジスタ213の値が「1」に更新される。
回答信号の場合にはS32において「回答」と判別されて、次のS38にて昇降動作中管理処理部35によって駆動回路25がブラインド302に出力する信号に基づき昇降動作中の是非が判別される。昇降動作中であると判別された場合には(S38でYes)、S39にて送信セット部371は回答信号の回答をリセットする、すなわち、回答セットされている場合には回答信号の送信が中止となる。
ここで「回答セット」とは、マイクロコンピュータ21のRAM29の所定領域である「送信信号バッファ」(図示せず)に信号生成部37によって生成された回答信号を、送信セット部371によってセット(格納)するとともに、同様にRAM29に予め格納された「送信セットフラグ」(図示せず)をセット(‘1’に更新)することを指す。
また、「回答リセット」とは、送信セット部371によって「送信セットフラグ」をリセット(‘0’に更新)することを指す。したがって「送信セットフラグ」がセットされているときは「送信信号バッファ」の回答信号は送信すると判別され、リセットされているときは「送信信号バッファ」の回答信号は送信しないと判別される。
なお、昇降動作中に回答セットされている場合、後述するが、「送信信号バッファ」の回答信号はダミーの回答信号である。
次に、受信信号解読処理部34はS40において、S31で受信した回答信号に含まれる個別番号82の値が最大値の「255」であるか否かを判別する。「255」でないと判別した時は(S40でNo)、S41にて個別番号レジスタ更新部41は初回回答個別番号レジスタ213に、受信した回答信号に含まれる個別番号82の値を「+1」した値を格納する。
なお、個別番号82が「255」を指す回答信号であった場合には(S40でYes)、S37にて個別番号レジスタ更新部41によって初回回答個別番号レジスタ213の値は、「255」の次の個別番号である「1」が格納される。
すなわち、ブラインド装置は、操作信号を受信すれば、当該操作信号の操作指示72に基づき昇降動作の駆動開始または昇降動作中の停止を行うとともに、操作指示72が停止操作を指示する場合はさらに回答信号の回答セットを行う。そして、操作信号を受信した場合には停止時に送信されるべき回答信号の個別番号82が「1」を指示するように、また回答信号を受信した場合には、次の個別番号からの回答となるように、初回回答個別番号レジスタ213の値が更新される。
更に、回答信号の場合には、S39において無信号管理時間のリセットを目的としたダミーの回答信号送信が中断される。
続いて昇降動作中管理処理部35による図11の処理が実行される。まず、ブラインド部30の駆動回路25からの出力信号に基づき昇降動作が停止していると判別した場合は(S51でNo、S52でNo)、次のメインルーチン処理に移行するが、図10の上昇または下降の操作信号を受信したことに応じて上昇または下降動作していると判別された場合には、上昇中はS51にて「Yes」、下降中はS52にて「Yes」と判別されて、上昇中はS53にて昇降スイッチ部301の出力に基づき上限スイッチ23のON/OFFが判別され、下降中はS54にて昇降スイッチ部301の出力に基づき下限スイッチ24のON/OFFが判別される。いずれも上限まで上昇していない、あるいは下限まで下降していないということで出力が「OFF」を指示する場合には、次のメインルーチン処理に移行する。
昇降動作中管理処理部35は昇降スイッチ部301の出力に基づき、上昇中に上限スイッチ23が「ON」、または下降中に下限スイッチ24が「ON」となったことを検出すると、S55にて駆動回路25を制御して昇降動作を停止させる。そして、S56にて昇降動作中管理処理部35は信号生成部37を制御して回答信号を生成して回答セットを実施する。
すなわち、上昇動作となり上限位置まで上昇した場合、または下降動作となり下限位置まで下降した場合には昇降動作が停止されるとともに、回答信号が生成されて回答セットされる。生成される回答信号の回答データである高さ情報83は、上昇時は上限スイッチ23がONしていることから「上限」、下降時は下限スイッチ24がONしていることから「下限」をそれぞれ指示する。また、生成される回答信号の個別番号82は、個別番号入力部36が個別番号スイッチ22から入力した個別番号を指示する。
なお、上述の回答信号が回答セットされた場合、実際の回答信号の送信開始処理は、0.5m秒タイマ割込部31が図12の0.5m秒タイマ割込ルーチンに従い各部を制御して実施する。0.5m秒タイマ割込部31は、CPU28が0.5m秒毎のタイマ割込みをかけることによって起動される。
0.5m秒タイマ割込ルーチンでは、まず、S61にて無信号管理タイマ更新部39によって無信号管理タイマ211のタイマ値の「+0.5m秒」処理が行われる。そして、S62にて更新したタイマ値のチェックが行われ、518m秒でなければ「No」と判別されて、本「+0.5m秒」処理を終了し、S68の回答実送信開始処理に移行する。しかし、518m秒となった場合(S62でYes)、すなわち517.5m秒であった場合には、S63にて無信号管理タイマ更新部39は無信号管理タイマ211の「+0.5m秒」の更新タイマ値として8m秒に更新する。
なお、無信号管理タイマ211のタイマ値は後述するように受信中は0m秒にリセットされており、上述したように受信完了時から0.5m秒づつ足されていく。すなわち、無信号管理タイマ211のタイマ値は、0m秒→517.5m秒→8m秒→517.5m秒→8m秒・・・と更新されて、8m秒と517.5m秒の間を510m秒毎に繰り返しカウントしていく。
上述のS63にて「8m秒」がセットされた場合、さらに、S64にて昇降動作中管理処理部35により駆動回路25の出力信号に基づき昇降動作中の是非が判別される。判別結果に基づき、昇降動作中と検出されると(S64でYes)、S65にて無信号管理カンタ更新部40によって無信号カウンタ212のインクリメントすなわち無信号カウンタ212の値を「+1」する。
なお、無信号管理カウンタ212のカウント値は、無信号管理カンタ更新部40によって、受信中は無信号管理タイマ211と同様、後述するように「0」にリセットされており、無信号管理タイマ211のタイマ値が8m秒から518m秒となる毎に「+1」されていく。
そして、S66にて「+1」された無信号管理カウンタ212の値が「60」を指示するかいなかの判定がされる。判定結果、「60」を指示すると検出されなければ(S66でNo)、S68の回答セット処理に移行する。しかし、「60」を指示すると検出されると、すなわち無信号時間が約30秒、すなわち30608m秒(8m秒+510m秒×60)となれば(S66でYes)、S67にて信号生成部37によって回答信号が生成されて回答セットが行われて、S68の回答セット処理に移行する。
上述の無信号管理タイマ211と無信号管理カウンタ212のカウント処理の次には、回答信号の実送信開始処理が行われる。すなわち、上述のS36、S56またはS67にて回答セットが実施された場合には、S68にてRAM29の「送信セットフラグ」の値に基づき回答セットと判別され(S68でYes)、S69にて無信号管理タイマ更新部39によって無信号管理タイマ211のタイマ値が判別される。判別結果、8m秒未満を指示すると検知すれば(S69でNo)割込ルーチンを終了する。
一方、8m秒以上(8m秒〜517.5m秒)を指示すると検知されると(S69でYes)、S70に移行する。すなわち、受信完了後8m秒まで待機した以降はS70にて上述の送信可否の判別式に従う計算が送信可否判別部33によって実施される。そして、送信可否判別部33は、S71にて計算結果の剰余値発生の有無を判別する。剰余値発生有りを検知すると(S71でYes)、割込ルーチンを終了し、剰余値発生無しを検知すると(S71でNo)、送信可否判別部33はS72にて計算結果値と個別番号入力部36を介した個別番号スイッチ22の入力値とを比較する。比較結果に基づき両値が一致しないと検知したとしたときは(S72でNo)、割込ルーチンを終了し、両値の一致を検知したときは(S72でYes)、S73にて実送信開始がセットされる。
ここで「実送信開始がセットされる」とは、送信セット部371が「送信信号バッファ」に格納された回答信号から最初の1文字を読出し、送信回路26を介し配線3に送信することを指す。以降は、順次に1文字が読出されて送信される。
このように、回答信号が回答セットされると無信号管理タイマ211が8m秒以上になっていた場合、自己の個別番号に基づき送信可否タイミングを判別して、判別結果に基づき個別番号毎に許されているタイミングにて回答信号の実送信開始が行なわれる。
実送信開始処理が実施されれば、上述のコントロール装置1と同様に別途割込ルーチン(省略)にて回答信号の実送信処理が管理されて実施されることとなる。
なお、受信回路27から受信信号が有る場合に無信号管理タイマ211を「0m秒」にリセットする処理、および無信号管理カウンタ212を「0」にリセットする処理は、別途割込ルーチン、すなわち受信信号の各1文字受信(9600bpsの場合は、約1m秒毎)するごとに、1文字受信時割込処理部32の制御の元に無信号管理タイマ更新部39と無信号管理カンタ更新部40によって無信号管理タイマ211および無信号管理カウンタ212に「0」を格納して更新する無信号管理タイマ/カウンタ・リセット処理(省略)により実施される。
次に、ブラインド装置2a〜2eが上限位置にて停止している状態で、コントロール装置1を再送信モードスイッチ15からの入力が「入」を指す場合において、下降操作した場合のブラインド装置2a〜2e、およびコントロール装置1の動作について図8のフローチャートに従い説明する。
コントロール装置1の下降操作スイッチ13を操作すると、操作スイッチ入力「有」(S1)、そして種別は「下降」スイッチ(S2)と判別されて、信号生成部57は「下降」の操作指示72を有する操作信号を生成し送信セット(S9)し、操作入力B55によって再送信モードスイッチ15の入力が「入」を指示すると判定されて(S13)、その後、再送信管理タイマ更新部60によって再送信管理タイマ112をONおよびタイマ値を「0」(S14)にする。
送信セットされた「下降」操作信号は、送信セット「Yes」(S23)と判別され、そして無信号6m秒後、あるいは無信号6m秒以降後であれば、無信号管理タイマ更新部59によって無信号管理タイマが6m秒を指示すると検知されて(S24でYes)、実送信が開始セット(S25)される。この実送信開始セットされた「下降」操作信号は、送信開始部54によって送信回路16から伝送路である配線3へ送信される。
コントロール装置1は、実送信開始した当該「下降」操作信号を送信回路16から送信するとともに、受信回路17を介して受信すると、応じて、信号解析部58によって操作信号の受信と検知される。これにより、無信号管理タイマ更新部59は無信号管理タイマ111を「0m秒」にリセットするとともに、当該「下降」操作信号の送信終了すなわち受信終了後は、0.5m秒毎に6m秒となるまで、6m秒「No」(S21)と判別して、「+0.5m秒」カウント処理(S22)を行うとともに、再送信管理タイマ更新部60は再送信管理タイマ112のONを検知して(S26でYes)、再送信管理タイマ112を「+0.5m秒」カウント処理を行っていく(S27)。
ブラインド装置2a〜2eは、信号検知部381は受信回路27を介して上述の配線3に送信された「下降」操作信号の受信を検知すると(S31でYes)、信号解析部38は受信信号を解析して信号種別「下降」と検出する(S32)。そして、この検出結果に基づき昇降動作中管理処理部35は下降動作を駆動回路25に指示する(S35)。駆動回路25は指示に基づきブラインド302に下降動作の駆動信号を出力するのでブラインド302は下降動作を開始する。このとき、個別番号レジスタ更新部41は、初回回答個別番号レジスタ213の値を「1」に更新する(S37)。
また、当該「下降」操作信号の受信中は、無信号管理カウンタ212を「0」にリセット、および無信号管理タイマ211を「0m秒」にリセットするとともに、0.5m秒毎に「+0.5m秒」カウント(S61)を行う。そして、受信終了後、無信号管理タイマ211は「0m秒」から「+0.5m秒」(S61)されていくこととなる。そして、518m秒までカウントすると(S62でYes)、8m秒に更新されるとともに(S63)、昇降動作中と検知されて(S64でYes)無信号管理カウンタ212は「+1」更新されていく。
そして、上述したように約30秒後の無信号管理タイマ211の518m秒を8m秒に更新セットし(S63)、および無信号管理カウンタ212を「+1」(S67)した時に、無信号管理カウンタ212の値が60を指示していると検知されると(S66でYes)、回答信号の回答セット(S67)が行われる。
なお、無信号管理タイマ211のタイマ値が「8m秒」であることと、初回回答個別番号レジスタ213の値が「1」であることから、引き続く実送信開始処理では個別番号「1」のブラインド装置2aのみ、実送信開始セットされた回答信号を、送信回路26から配線3へ送信する。すなわち下降動作中であることから高さ情報83は「動作中」を指示し、および個別番号82は「1」を指示する回答信号の実送信開始セット(S73)が行われて、配線3へ送信される。
上述の「下降」操作信号と同様に、配線3に送信された当該回答信号はコントロール装置1およびブラインド装置2a〜2eによって受信される。この受信に応じて、それぞれの無信号管理タイマ111および211が「0m秒」にリセットされるともに、無信号管理カウンタ212が「0」にリセットされる。
そして、ブラインド装置2a〜2eでは、受信信号の種別は「回答」であると検知されて(S32)、続いて昇降動作中であると検知されて(S38でYes)、回答リセットがされる(S39)。すなわち、ブラインド装置2b〜2eの個別番号2〜255の機器にセットされているダミーの回答信号の送信が中断となる。次に、個別番号「1」を「+1」した「2」が、個別番号レジスタ更新部41によって初回回答個別番号レジスタ213に格納される(S41)。
このように、「下降」操作信号を受信して約30秒後にはブラインド装置2a〜2eの全機器において回答セットが行なわれるが、個別番号が‘1’のブラインド装置2aの回答信号のみが配線3に送信されて、コントロール装置1およびブラインド装置2a〜2eの無信号管理タイマ111、211のリセットが実施される。すなわち、無信号管理タイマ111、211の30秒間のタイマずれがリセットされる。
なお、コントロール装置1の信号解析部58は受信した回答信号の高さ情報83が「動作中」を指示することを検知すると、応じてテーブル管理部61は当該回答信号に基づくブラインド装置管理テーブル113の値更新は行わない。
そして、上述したように約35秒後には下限スイッチ24がONになると、上昇動作中ではなく(S51でNo)、下降動作中であり(S52でYes)、さらに下限スイッチは‘ON’と判別されて(S54)、昇降動作中管理処理部35は駆動回路25を制御してブラインド302の停止動作を行なわせる(S55)ので、ブラインド装置2a〜2eのブラインド302は下限位置にて停止することとなる。
なお、実際の下限スイッチ24がONとなるタイミングがブラインド装置2a〜2eにてばらつく結果、回答セット(S56)のタイミングがばらつくことと、回答セットされたタイミングが必ずしも送信可能タイミングであるとは限らないことから、上述の回答信号のようにブラインド装置2aが最初に回答するとは限らず、回答セットされている送信管理タイミングとなったブラインド装置2a〜2eから、高さ情報「下限」を内容とする回答信号を実送信開始する。
そして、最初に送信された回答信号の個別番号82の値よりも大きな値の個別番号が割当てされたブラインド装置2a〜2eは、回答セットされておれば回答信号の送信を続けていくこととなる。また、複数装置が回答セットされている場合は上述のように送信開始タイミングが管理されて、無信号時間8m秒毎に個別番号の順番にて回答していく。
なお、ブラインド装置2e(個別番号‘255’)からの回答信号を受信した時点で、初回回答個別番号レジスタ213は、回答信号の個別番号82は‘255’を指示すると検知されて(S40でYes)、初回回答個別番号レジスタ213には「1」がセット(S37)される。すなわち、個別番号‘1’のブラインド装置2aが未回答時はブラインド装置2aからの回答信号送信となる。その結果、最初に送信された回答信号の個別番号82の値よりも小さい値の個別番号が割当てられたブラインド装置2a〜2eであっても、回答信号の送信が実施され、個別番号82の値が‘1’から‘255’までの回答信号は、送信開始タイミングが管理されて混信なく配線3において送信されることとなる。
なお、コントロール装置1では受信した回答信号の高さ情報83が指す値「下限」を、テーブル管理部61がブラインド装置管理テーブル113に回答信号の個別番号82が指すデータ毎に対応付けて格納(更新)する。全ブラインド装置が正常に下降動作を行い下限にて停止した場合は全ブラインド装置から、高さ情報83を「下限」とする回答信号が送信されてコントロール装置1にて受信され、そして受信した回答信号に基づき、ブラインド装置管理テーブル113の全ての個別番号‘1’〜‘255’に対応して「下限」のデータが格納される。
そして、上述したように40秒後には、再送信管理タイマ112がカウントアップし(S4でYes)、送信済信号は「下降」であると検知されて(S5)、ブラインド装置管理テーブル113の各個別番号に対応の高さ情報が全て「下限」を指すかが検知される(S7)。ここで、全てが「下限」を指すと検知されると(S7でYes)、S15において再送信管理タイマ112を「OFF」とするだけであるが、全てが「下限」を指さないと検知されると(S7でNo)、「下降」の操作信号が再送信セット(S12)されるともに再送信管理タイマ112を「OFF」とする。
なお、再送信管理タイマ112はOFFとなっていることから、再び再送信されることはなく、再送信は1回のみとなる。
次に、上昇操作をした場合のブラインド装置2a〜2e、およびコントロール装置1の動作について説明する。
図8を参照して、コントロール装置1の上昇操作スイッチ12が操作されると(S1、S2)、上述の下降操作スイッチ13の操作時と同様にして、「上昇」の操作指示72を指す操作信号が配線3に送信され(S8および図9)、ブラインド装置2a〜2eは無信号管理カウンタ212を「0」リセット、無信号管理タイマ211を「0m秒」にリセットして、それぞれカウントを開始するとともに、駆動回路25を介して上昇動作を開始する。
そして、同様に約30秒後には個別番号が‘1’であるブラインド装置2aからダミーの回答信号が送信される。
そして、同様に35秒後には上限スイッチ23がONになると、停止動作(S55)となり、ブラインド装置2a〜2eは上限位置にて停止し、高さ情報83が「上限」を指す回答信号を送信管理タイミングが一致したブラインド装置から送信していく。
また、同様に40秒後には、ブラインド装置管理テーブル113の全ての高さ情報が「上限」であるかの判別(S6)が実施される。ここで、全ブラインド装置の高さ情報が「上限」であると検知されると、再送信管理タイマ112を「OFF」とするだけであるが、全ブラインド装置の高さ情報が「上限」であることが検知されない場合には、「上昇」の操作信号が1回のみ再送信される。
次に、停止操作した場合のブラインド装置2a〜2e、およびコントロール装置1の動作について説明する。
コントロール装置1の停止操作スイッチ14が操作されると、上述の下降操作スイッチ13および上昇操作スイッチ12の操作時と同様にして、「停止」の操作指示72を指す操作信号が配線3に送信され、ブラインド装置2a〜2eは無信号管理カウンタ212を「0」リセット、無信号管理タイマ211を「0m秒」にリセットして、それぞれカウントを開始するとともに、駆動回路25を介して停止動作を開始する。すなわち、上述の下降動作または上昇動作中であった場合には、下降または上昇を中断し、下限と上限の中間に停止することとなる。
そして、回答信号の回答セット(S36)を行う。なお、上述の上昇操作および下降操作時と同様に初回回答個別番号レジスタ213の値は「1」に更新される。
これらの回答セットはブラインド装置2a〜2eの全装置にて実施され、無信号時間が回答信号送信可能の8m秒後には全ブラインド装置において回答セットとなっており、また初回回答個別番号レジスタ213の値も「1」を指示することから、最初に個別番号が‘1’を指すブラインド装置2aから「上限」「下限」「中間」のいずれかを指す高さ情報83と「1」を指す個別番号82を内容とする回答信号が送信開始され、引き続いて無信号時間8m秒毎に個別番号が「255」であるブラインド装置2eまで順次送信が行なわれる。
なお、「停止」操作信号の場合には再送信モードスイッチ15の設定に関係なく、再送信管理タイマ112をOFF(S15)とすることから、上述の上昇あるいは下降操作がされて昇降動作中であっても、操作信号の再送信をはしないこととなる。
上述してきたように、コントロール装置1からの操作信号は、操作された時および操作信号どおりに昇降動作していない場合の再送信時のみであり、ブラインド装置2a〜2eからの回答信号は、ブラインド302の高さ情報が変化した場合、および回答信号を送信するに際して無信号時間が長くなった場合の無信号管理タイマ111、211のリセット用の1信号のみであり、不必要な通信を排除している。
さらに、コントロール装置1からの操作信号については、信号の通信直後を除いて常に送信可能とするとともに、ブラインド装置2a〜2eからの回答信号が連続している場合でも各回答信号毎の6m秒後に優先的に送信可能として、操作しても動作開始が遅れることがなく、良好な操作性が確保されている。また、ほぼ同じタイミングにて複数ブラインド装置から送信される回答信号については、操作信号を受信して初めて送信セットされることになるが、その操作信号の通信終了直後からの無信号時間を各ブラインド装置2a〜2eが管理して、単一の個別番号を元に重ならないように送信開始タイミングを管理しており確実な通信を実現している。さらに操作信号を受信してから回答までの経過時間が長くなる場合には、ダミーの回答信号を送信する(上述実施の形態では約30秒後に送信する)ことにより、無信号管理タイマのずれが大きくなって送信開始タイミングが重なるようになるのを防止している。
なお、上述の実施の形態では再送信の回数を1回としているが、2回、3回等の複数回とすることも可能である。
また、255台すべてが接続されていることを前提にテーブル管理部61はブラインド装置管理テーブル113の検索を行っているが、一部のブラインド装置に限定することも可能である。すなわち、ブラインド装置管理テーブル113に接続機器フラグデータを新設するとともに設定機能を追加すれば可能である。たとえば、図7の「―」が「接続機器フラグデータ」と等価である。
再送信管理タイマ112のタイマアップ値をプログラムによる固定(上述実施の形態では40秒)値としているが、別途、外部操作可能な設定スイッチを設ければ、当該設定スイッチを操作してユーザが所望するような時間に可変設定することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 コントロール装置、2a〜2e ブラインド装置、3 配線、11,21 マイクロコンピュータ、12 上昇操作スイッチ、13 下降操作スイッチ、14 停止操作スイッチ、15 再送信モードスイッチ、16,26 送信回路、17,27 受信回路、22 個別番号スイッチ、23 上限スイッチ、24 下限スイッチ、25 駆動回路、111,211 無信号管理タイマ、112 再送信管理タイマ、113 ブラインド装置管理テーブル、213 初回回答個別番号レジスタ。