JP4924764B1 - 非水電解液二次電池用正極板、非水電解液二次電池、および非水電解液二次電池用正極板の製造方法、並びに電池パック - Google Patents

非水電解液二次電池用正極板、非水電解液二次電池、および非水電解液二次電池用正極板の製造方法、並びに電池パック Download PDF

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Abstract

【課題】出入力特性に優れ、高容量の活物質を用いた場合であっても充放電の高速化に対する要請を満たすことができる非水電解液二次電池用正極板、非水電解液二次電池、およびかかる正極板を製造する方法、並びにかかる非水電解液二次電池を備える電池パックを提供すること。
【解決手段】集電体と、前記集電体の表面の少なくとも一部に形成される電極活物質層とを備える非水電解液二次電池用正極板において、前記電極活物質層を、第1の電極活物質粒子と、第2の電極活物質と、から構成するとともに第1の電極活物質粒子と集電体、および電極活物質粒子同士を、第2の電極活物質によって固着し、この第2の電極活物質が第1の電極活物質粒子よりも格子定数が大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池に用いられる正極板、非水電解液二次電池、および非水電解液二次電池用正極板の製造方法、並びに電池パックに関する。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池は、高エネルギー密度、高電圧を有し、また充放電時にいわゆるメモリ効果と呼ばれる完全に放電させる前に電池の充電を行なうと次第に電池容量が減少していく現象が無いことから、携帯機器、ノート型パソコン、ポータブル機器など様々な分野で用いられている。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO2排出抑制の取り組みが行われているなかで、石油依存度を低減し、低環境負荷で走行可能とすることで、CO2削減に大いに寄与することができるプラグインハイブリッド自動車、電気自動車に代表される次世代クリーンエネルギー自動車の開発・普及が急務とされている。これらの次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力として非水電解液二次電池を利用することができれば、ガソリンに依存する必要がなく、CO2削減に大いに寄与することができ、地球温暖化防止に大いに貢献することができる。一方で、次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力として非水電解液二次電池が利用されるためには、ガソリンに並ぶ出力特性が要求されている。
現在、各種の提案がされている非水電解液二次電池は、正極板、負極板、セパレータ、及び非水電解液から構成される。正極板としては、金属箔などの集電体表面に、正極活物質粒子が固着されてなる電極活物質層を備えるものが一般的である。また負極板としては、銅やアルミニウムなどの集電体表面に、負極活物質粒子が固着されてなる電極活物質層を備えるものが一般的である。
上記正極板または負極板である電極板を製造するには、まず、正極活物質粒子または負極活物質粒子である電極活物質粒子、樹脂製バインダー、あるいはさらに、必要に応じて導電剤やその他の材料を用い、溶媒中で混練及び/又は分散させて、スラリー状の電極活物質層形成液を調製する。そして電極活物質層形成液を集電体表面に塗布し、次いで乾燥させて集電体上に塗膜を形成し、プレスすることにより電極活物質層を備える電極板が形成される(たとえば、特許文献1、または特許文献2)。
このとき、電極活物質層形成液に含有される電極活物質粒子は、該液に分散する粒子状の金属化合物であって、それ自体だけでは、集電体表面に塗布され、乾燥させ、プレスされても該集電体表面に固着され難く、集電体からすぐに剥離してしまう。そこで、電極活物質層を形成する場合には、樹脂製バインダーを電極活物質層形成液に添加し、樹脂製バインダーにより、電極活物質粒子を集電体上に固着させるとともに、電極活物質粒子同士を固着させている。
特開2006−310010号公報 特開2006−107750号公報
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2に提案されている方法により、電極活物質層を形成した場合には、高出入力特性が必要とされる分野における要求を満足できる程度までインピーダンスを下げることができない。また、近年においては、非水電解液二次電池に対して高容量化の要請が高まっている一方で、充放電の高速化の要請もある。しかしながら、高容量の活物質を用いた場合には充放電の高速化に対する要請を満たすことはできず、一方、充放電が高速で可能な活物質を用いた場合には高容量化の要請を満たすことができない。つまり高容量化と充放電の高速化とは、いわゆるトレードオフの関係にあると考えるのが一般的であり、高容量の活物質を用いて、充放電の高速化に対する要請を充分に満たすことは困難であった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、非水電解液二次電池用正極板において、出入力特性に優れるとともに、充放電の高速化に対する要請を満たすことのできる非水電解液二次電池用正極板、詳しくは、高容量の活物質を用いた場合であっても、充放電の高速化に対する要請を満たすことのできる非水電解液二次電池用正極板、かかる非水電解液二次電池用正極板を備える非水電解液二次電池、およびかかる正極板を製造する方法、並びにかかる非水電解液二次電池を備える電池パックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、集電体と、前記集電体の表面の少なくとも一部に形成される電極活物質層とを備える非水電解液二次電池用正極板であって、前記電極活物質層が、第1の電極活物質粒子と、第2の電極活物質とを含有しており、前記第1の電極活物質粒子が、コバルト、ニッケル、及びマンガンと、リチウムとの複合酸化物、又はコバルト、ニッケル、及びアルミニウムと、リチウムとの複合酸化物であり、前記第2の電極活物質が、マンガン酸リチウム、又はコバルト酸リチウムであり、前記第1の電極活物質粒子と前記集電体、および前記第1の電極活物質粒子同士は、前記第2の電極活物質によって固着され、前記第2の電極活物質の格子定数が、前記第1の電極活物質粒子のそれよりも大きいことを特徴とする。
また、前記電極活物質層は、隣り合う第2の電極活物質同士の一部において、結晶格子が連続することにより繋がっている箇所を含んでいてもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に設けられるセパレータと、非水電解液とを少なくとも備えた非水電解液二次電池であって、前記正極板が上記の特徴を有する非水電解液二次電池用正極板であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明の方法は、電極活物質粒子と、加熱されることで前記電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物と、が含有される電極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗布して塗膜を形成する塗布工程と、前記塗膜を、前記金属元素含有化合物が前記電極活物質となる温度以上で加熱する加熱工程とを含み、前記電極活物質粒子が、コバルト、ニッケル、及びマンガンと、リチウムとの複合酸化物、又はコバルト、ニッケル、及びアルミニウムと、リチウムとの複合酸化物であり、前記金属元素含有化合物として、コバルトを含有する金属塩と、リチウム塩とを、又はマンガンを含有する金属塩と、リチウム塩とを用いることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、収納ケースと、正極端子および負極端子を備える非水電解液二次電池と、過充電および過放電保護機能を有する保護回路とを少なくとも備え、前記収納ケースに前記非水電解液二次電池および前記保護回路が収納されて構成される電池パックであって、前記非水電解液二次電池が、上記の特徴を有する非水電解液二次電池であることを特徴とする。
本発明の非水電解液二次電池用正極板(以下、単に「正極板」ともいう)は、第1の電極活物質粒子と集電体、および第1の電極活物質粒子同士を、第2の電極活物質によって固着させている。これにより、正極板のインピーダンスを低下させて、出入力特性を向上させることができる。さらに、第2の電極活物質は、上記の作用効果に加え、第1の電極活物質粒子よりも格子定数が大きいことから、第1の電極活物質粒子に比べて、充放電時に結晶格子中に存在するアルカリ金属イオンの出し入れを高速ですることが可能であり、よって、正極板全体における充放電の高速化に寄与することができる。その結果、第1の電極活物質粒子で補いきれない充放電の高速化に対する要請を、第2の電極活物質によって補うことができ、第1の電極活物質粒子として高容量の活物質粒子を用いた場合であっても、充放電の高速化に対する要請を充分に満たすことができる。
また、上記の非水電解液二次電池用正極板を備える本発明の非水電解液二次電池によれば、充放電の高速化に対する要請を充分に満たすことができる。
また本発明の非水電解液二次電池用正極板の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」ともいう)によれば、容易な方法、且つ、汎用の材料で、上記の作用効果を有する非水電解液二次電池用正極板を製造することができる。
また、本発明の電池パックによれば、充放電の高速化に対する要請を充分に満たすことができる。
本発明の非水電解液二次電池用正極板の断面図である。 充電時における本発明の非水電解液二次電池用正極板の、第1の電極活物質粒子と第2の電極活物質の状態を説明するための概念図である。 アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示す金属酸化物を用いたサイクリックボルタンメトリー試験の結果を示すサイクリックボルタモグラムである。 アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示さない金属酸化物を用いたサイクリックボルタンメトリー試験の結果を示すサイクリックボルタモグラムである。 本発明の非水電解液二次電池の一例を示す概略図である。 本発明の電池パックの一例を示す断面分解図である。
以下、本発明の非水電解液二次電池用正極板について図1(a)、(b)を用いて具体的に説明する。図1(a)、(b)は本発明の非水電解液二次電池用正極板の断面図である。なお、以下の説明において、特に断りがない場合には、本発明の非水電解液二次電池として、リチウムイオン二次電池を例に説明する。
(非水電解液二次電池用正極板)
図1(a)、(b)に示すように、本発明の非水電解液二次電池用正極板10は、集電体1と、集電体の表面の少なくとも一部に形成される電極活物質層2とを備え、電極活物質層2は、第1の電極活物質粒子21と、第2の電極活物質22と、を含有している。
(集電体)
本発明に用いられる集電体1は、一般的に非水電解液二次電池用正極板の集電体として用いられるものであれば、特に限定されない。例えば、アルミニウム箔、ニッケル箔などの単体又は合金から形成された集電体を好ましく用いることができる。なお、本発明に用いられる集電体1は、必要に応じて電極活物質層2の形成が予定される面(集電体の表面)において表面加工処理がなされている集電体であってもよい。その表面に表面加工処理がなされている集電体1としては、導電性物質が集電機能を有する材料の表面に積層された集電体、化学研磨処理、コロナ処理、酸素プラズマ処理がなされた集電体等が挙げられる。すなわち、本発明の集電体1は、集電機能を有する材料のみから形成される集電体のみならず、その表面に導電性を担保するための物質が積層されたものや、何らかの表面処理がなされたものも含まれる。また、本発明でいう集電体の表面とは、集電機能を有する材料のみから形成される集電体1にあっては、集電機能を有する材料の表面をいい、集電機能を有する材料の表面の全体に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、該表面加工処理面や、導電性物質の表面をいう。また、集電機能を有する材料の表面の一部に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、表面加工処理面や、導電性物質の表面、または、これらの表面加工処理又は導電性物質が積層されていない部分(つまり、集電機能を有する材料表面)をいう。
集電体1の厚みは、一般に非水電解液二次電池用正極板の集電体として使用可能な厚みであれば特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましい。
(電極活物質層)
本発明における電極活物質層2は、第1の電極活物質粒子21と、集電体1と第1の電極活物質粒子21、および第1の電極活物質粒子21同士を固着させるための第2の電極活物質22と、を含有している。
電極活物質層2の層厚について特に限定はなく、正極板に求められる電気容量や出入力特性を勘案して、適宜設計することができ、一般的には、300nm以上200μm以下程度である。特に、本発明は、第2の電極活物質の存在により、電極活物質層2の層厚を上げることなく高容量化に対する要請を満たすことができ、電極活物質層2の層厚をさらに薄くすることも可能である。
また、電極活物質層2は、電解液が浸透可能な程度に空隙が存在していることが好ましく、空隙率が10%以上70%以下であることが好ましい。
以下に、本発明における電極活物質層2中に含有される物質について具体的に説明する。
<第1の電極活物質粒子>
本発明における電極活物質層2に含有される第1の電極活物質粒子21としては、一般的に非水電解液二次電池用正極板において用いられる充放電可能な電極活物質粒子であれば特に限定されない。例えば、リチウムイオン二次電池における、第1の電極活物質粒子21の具体的な例としては、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiFeO2、Li4Ti512、LiFePO4、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiNi0.80Co0.15Al0.052、などのリチウム遷移金属複合酸化物などの電極活物質粒子を挙げることができる。また、ナトリウムイオン二次電池における、第1の電極活物質粒子21の具体的な例としては、NaCoO2、NaNi0.3Mn0.72、NaNi0.1Cr0.92などの電極活物質粒子を挙げることができる。
第1の電極活物質粒子21は、少なくとも、第2の電極活物質22の格子定数よりも、格子定数が小さいとの条件を満たせばよく、第1の電極活物質粒子21が、必ずしも高容量化に対する要請を満たすことができる活物質である必要はない。なお、本発明にあっては、第1の電極活物質粒子で補いきれない充放電の高速化に対する要請を、第2の電極活物質22によって補うことを狙っている。この観点からすると、第1の電極活物質粒子21にあっては、容量の高い活物質を選択することが好ましく、上記に挙げた物質の中では、LiNi1/3Mn1/3Co1/32や、LiNi0.80Co0.15Al0.052などが好ましい
。なお、本発明において、第1の電極活物質粒子として、高容量化に対する要請を満たすことができる活物質を用いた場合には、充放電の高速化に対する要請のみならず、高容量化に対する要請をも満たすことが可能となる。
本明細書において「容量」とは電極活物質の理論容量(mAh/g)を言う。「理論容量」:単位(mAh/g)とは、アルカリ金属イオン挿入脱離反応において、全てのアルカリ金属イオンが脱離反応に寄与したものとして算出される容量であり、具体的には、クーロン量を、第2の電極活物質22の分子量で除することで算出される容量をいう。つまり、理論容量は、電極活物質層を形成している電極活物質の組成が分かれば一義的に決定できるものである。
以下、LiCoO2を例に挙げ、理論容量の算出方法を具体的に説明する。なお、LiCoO2の反応式は、以下の(式1)で示され、全てのリチウムが脱離反応に寄与したものとすると、X=1となる。
Figure 0004924764
クーロン量(A・sec)は、リチウムイオン反応量とファラデー定数(9.65×104(C))との積であることから、リチウムイオン反応量(1(mol))×ファラデー定数(9.65×104(C))=9.65×104(C)=9.65×104(A・sec)=2.68×104(mA・h)となる。そして、このクーロン量を、LiCoO2の分子量(97.87g)で除する(2.68×104/97.87)ことで、LiCoO2の理論容量(274(mAh/g))が算出される。つまりLiCoO2の理論容量は、274(mAh/g)となる。
他の電極活物質の理論容量も同様にして算出可能であり、主な電極活物質の理論容量は以下の通りである。
LiMn24・・・148(mAh/g)
LiCoO2・・・274(mAh/g)
LiNiO2・・・275(mAh/g)
LiNi0.9Co0.12・・・275(mAh/g)
LiNi1/3Mn1/3Co1/32・・・278(mAh/g)
LiNi0.80Co0.15Al0.052・・・278.93(mAh/g)
本発明に用いられる第1の電極活物質粒子21の粒子径は、特に限定されず、任意の大きさのものを適宜選択して使用することができる。
なお、本発明及び本明細書に示す第1の電極活物質粒子21の粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定により測定される平均粒子径(体積中位粒径:D50)である。また、電極活物質層中に含有された第1の電極活物質粒子21の粒子径は、測定された電子顕微鏡観察結果のデータを、粒子認識ツールを用いて識別し、認識された粒子の画像から取得した形状データをもとに粒度分布のグラフを作成し、この粒度分布のグラフから算出することができる。粒度分布のグラフは、例えば、電子顕微鏡観察結果を画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製、MAC VIEW)を用いて作成可能である。
<第2の電極活物質>
図1(a)、(b)に示すように、本発明の正極板10を構成する電極活物質層2には、活物質としての機能のほか、集電体1と第1の電極活物質粒子21、および第1の電極活物質粒子同士を固着させるための、結着物質として機能も兼ねる第2の電極活物質22が含有されており、当該第2の電極活物質22の格子定数が、前記第1の電極活物質粒子21の格子定数よりも大きいことを特徴とする。
第2の電極活物質22は、集電体1と第1の電極活物質粒子21、及び第1の電極活物質粒子同士21を固着させる機能を有し、且つ第1の電極活物質粒子21よりも格子定数が大きいとの条件を満たす限り、非水電解液二次電池用正極板において一般的に用いられる充放電可能な電極活物質を使用することができる。例えば、非水電解液二次電池がリチウムイオン二次電池である場合における第2の電極活物質22の具体的な例としては、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiFeO2、Li4Ti512、LiFePO4、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiNi0.9Co0.12、LiNi0.80Co0.15Al0.052、などのリチウム遷移金属複合酸化物などを挙げることができる。なお、本発明は、第2の電極活物質22が、少なくとも第1の電極活物質粒子21よりも格子定数の大きい電極活物質であることを条件とするものであり、使用される第1の電極活物質粒子21に応じて使用可能な第2の電極活物質22は異なる。
本発明の、いわゆる結着物質としても機能する第2の電極活物質22によれば、出入力特性を向上させることができる。また、第2の電極活物質22は、第1の電極活物質粒子21同様、電極活物質としての機能を有することから、この第2の電極活物質22の存在により全体の電池容量を増大させることができる。(本発明の第2の電極活物質22によれば、結着物質としての機能を発揮しつつ、電極活物質としての機能をも発揮するため、(全体の電池容量)=(第1の電極活物質粒子の容量)+(第2の電極活物質の容量)となり、増加する。)
また、本願発明者らは、第1の電極活物質粒子21と、第2の電極活物質22の格子定数に着目した結果、第2の電極活物質22として、第1の電極活物質粒子21よりも格子定数が大きい電極活物質を用いることで、充放電の高速化を図ることができることを見出した。したがって、本発明の非水電解液二次電池用正極板にあっては、第2の電極活物質22の格子定数が、第1の電極活物質粒子21のそれよりも大きくなるように規定されている。
以下に、現在のところ推定される、前記の作用効果を奏するメカニズムについて図2を用いて説明する。図2は、充放電時における本発明の非水電解液二次電池用正極板10の、第1の電極活物質粒子21と第2の電極活物質22の状態を説明するための概念図である。
充電時のリチウムイオン二次電池の正極板においては、電極活物質層2を構成する第1の電極活物質粒子21、第2の電極活物質22からアルカリ金属イオン(図2に示す場合にあってはリチウムイオン)が放出される反応がおきる。
ここで、本発明における電極活物質層は、第1の電極活物質粒子21と第2の電極活物質22とから構成されており、第2の電極活物質22の格子定数が、第1の電極活物質粒子21の格子定数よりも大きい。本発明者らは、活物質の格子定数に着目したところ、格子定数の順列と実験結果のアルカリ金属イオンの出し入れ速度が一致することを見出した。このことから、格子定数が大きい活物質であるほど、アルカリ金属イオンの出し入れの速度は速くなるものと推測される。したがって、図2(a)に示すように、充電開始直後にあっては、第1の電極活物質粒子22がアルカリ金属イオンを放出すよりも早く、当該第1の電極活物質21の回りに存在している第2の電極活物質22がアルカリ金属イオンを放出するものと推測される。
また、図2(b)に示すように、充電が進むと、第1の電極活物質粒子21もアルカリ金属イオンを放出するが、この際、第1の電極活物質粒子21の内側と外側との間でリチウムの濃度に差が生じ、濃度拡散によって第1の電極活物質粒子21の内側にあるアルカリ金属イオンが外側へ移動し、放出されやすくなるものと推測される。つまり、第2の電極活物質22の存在によって、第1の電極活物質粒子21の充電が促されたと言え、やはり充電の高速化が実現されたと考えることができる。
なお、放電時にはこの逆の現象、つまりアルカリ金属イオンの取り入れにおいて同様の現象が生じ、放電速度も高速化されるものと推測される。
前記の作用効果を奏する本発明が、前記のメカニズムに従っているかどうかは必ずしも明確ではないが、少なくとも、第1の電極活物質21と集電体1、及び第1の電極活物質粒子同士を、該第1の電極活物質粒子21よりも、格子定数の大きい第2の電極活物質22で固着させることにより、充放電の高速化が図られることは明らかである。つまり、本発明は、例えば、従来のように、第1の電極活物質粒子21と集電体1、及び第1の電極活物質粒子21同士を、樹脂製の結着物質によってのみ固着させた正極板や、第1の電極活物質粒子21と集電体1、及び第1の電極活物質粒子21同士を、該第1の電極活物質粒子21よりも格子定数の小さい電極活物質で固着させた正極板と比較して、充放電の高速化を図ることができる。
次に本発明における「格子定数」について説明する。結晶格子の最小単位を単位胞(単位格子と言う場合もある。)といい、これは、八つの角に格子点を持つ平行六面体である。その六面体の一つの角で交わる3稜の長さ、すなわち、格子点間距離を、a、b、cとし、稜bとc、稜cとa、稜aとbの間の角をそれぞれα、β、γとするとき、a、b、cならびにα、β、γを格子定数という。
結晶格子(晶系)によって格子定数の数は異なり、例えば、立方格子の場合、α、β、γは全て直角で、a、b、cは全て等しいことから、格子定数としてはaだけを指定すればよい。斜方格子ではα、β、γが直角であることから、a、b、cだけを指定すればよい。また、六方格子ではαとβが直角、γが120度の一定角であり、さらにaとbが等しいのでaとbが格子定数である。本発明においては、結晶格子にかかわらずaの値(a軸の値)を格子定数とする。本発明の格子定数であるa値は、X線回折の測定によって精密に決めることができる。
ここで、本発明の正極板を構成する第2の電極活物質22としては、上記に挙げた物質以外であっても(1)アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示すものであり、(2)集電体と第1の電極活物質粒子21、および第1の電極活物質21同士を固着させることができ、(3)さらに第1の電極活物質粒子1の格子定数よりも大きい格子定数を持っているもの、という3つの条件を満たすものであればよく、上記に挙げた物質に限定されるものではない。例えば、Li、Be、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Cs、Ba、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Fr、Ra、およびCeなどの金属元素の1種の金属酸化物、または2種以上の金属元素を含む複合金属酸化物であって、上記3つの条件を満たすものであれば、本発明の第2の電極活物質22として用いることができる。
なお、本発明において、第1の電極活物質粒子21と集電体1、および第1の電極活物質粒子同士21が、第2の電極活物質22によって固着される、という場合には、以下の2つの態様を含む。第1の固着態様は、被固着物間(例えば、第1の電極活物質粒子21と集電体1との間、第1の電極活物質粒子21間、あるいは導電材を使用する場合には、導電材と第1の電極活物質粒子21間、導電材粒子間など)に、第2の電極活物質22が介在して両者を固着させる態様である。第2の固着態様は、被固着物同士が直接接触し、接触部分を囲んで第2の電極活物質22が存在することによって、被固着物同士を固着させる態様である。本発明では、電極活物質層2中において、上記の第1の固着態様、および第2の固着態様の何れかの態様、又は双方の態様が存在している。特に、電極活物質層中に含まれる第1の電極活物質粒子21の粒子径が小さくなるほど、第2の固着態様が増える傾向にある。
第2の電極活物質22は、電極活物質層中に上記の第1の固着態様、あるいは第2の固着態様で被固着物間を固着させるような形状で存在していればよく、第2の電極活物質22の大きさ、形状について特に限定されることはない。例えば、第2の電極活物質22が、微小な粒子状であって、多数の微小な粒子状の第2の電極活物質22が、第1の電極活物質21の1つ、又は2つ以上の集合体の全面又は一部を取り囲むように存在していてもよい。
特に、図1(b)に示すように、電極活物質層2は、隣り合う第2の電極活物質22同士の一部において、結晶格子が連続することにより繋がっている箇所を含んでいることが好ましい。この構成により、出入力特性を向上させることができる。上述のとおり、本発明における第2の電極活物質22は、第1の電極活物質粒子21を集電体1上に固着させるためのものであり、図1(b)に示すように、第2の電極活物質22同士の少なくとも一部において、互いに結晶格子が連続することにより繋がっている箇所を含ませることで、電極活物質層2の膜密着性が向上するものと推察される。そして、この膜密着性の向上が出入力特性の向上に寄与するものと思われる。
また、電極活物質層2の膜密着性を向上させるという観点からは、隣り合う第2の電極活物質22同士の結晶格子が連続する部分は、電極活物質層2に有意に存在することがより望ましい。尚、本発明において第2の電極活物質22同士の結晶格子が連続するか否かは、透過型電子顕微鏡で電極活物質層における隣り合う第2の電極活物質22の断面の結晶格子を観察することによって確認することができる。
本発明の電極活物質層において、隣り合う第2の電極活物質22同士における結晶格子が連続する箇所を含むよう構成するためには、後述する本発明の製造方法に従い本発明の正極板を製造することが望ましい。即ち、本発明の製造方法は、電極活物質層形成液を集電体上に塗布して塗膜を形成し、加熱などの手段を実施することによって該塗膜から電極活物質層を形成する。その際、該集電体上において、第1の電極活物質粒子の周囲に存在する金属元素含有化合物が熱分解、酸化などの反応を起こして、第1の電極活物質粒子の周囲に第2の電極活物質22が生成される。このとき、隣接する第2の電極活物質22同士(あるいはその前駆体)の一部が接合していると、該接合部分において、両者の結晶成長が同時に進行し易い。上記接合部分において結晶成長が同時に進行する結果、本発明の電極活物質層において、隣り合う第2の電極活物質22同士における結晶格子が連続する箇所を含むよう構成される。
また、第2の電極活物質22が非粒子状であって、第1の電極活物質粒子21と集電体1との間、第1の電極活物質粒子21間を、空隙を残して充填する連続体であってもよい。あるいは、第2の電極活物質22が、第1の電極活物質粒子21の2つ以上の集合体を包囲する膜状、ひだ状、またはこぶ状の連続的な被覆層を形成していてもよい。また、第2の電極活物質22の表面は、走査型電子顕微鏡レベルで観察した際に、例えば、滑らかな状態で観察されるもの、無数の突起が密集しているもの、粒子間のあるもの、あるいはこれらの組合せなどであってもよく、その表面状態について何ら限定されることはない。つまり、本発明における第2の電極活物質22は、第1の電極活物質21の少なくとも一部を包囲し、かつ第2の電極活物質22同士が繋がり、あるいは第2の電極活物質22が連続体であり、加えて、第2の電極活物質22のうち集電体1の近傍の第2の電極活物質22が集電体1の表面に繋がることによって電極活物質層2を構成するものであればよい。
また、電極活物質層2に含有される全ての第2の電極活物質22が、集電体1と第1の電極活物質粒子21との固着、及び第1の電極活物質粒子21同士の固着に寄与されている必要はない。例えば、第1の電極活物質粒子21と固着している第2の電極活物質22が、集電体1、又は第1の電極活物質粒子21と固着しないように存在していても良い。
また、本発明は、いわゆる結着物質として樹脂製のバインダーを用いることを禁止するものではなく、樹脂製のバインダーと第2の電極活物質22とを併せて用い、これらの結着物質によって被固着物間を固着させることとしてもよい。なお、いわゆる結着物質として樹脂製のバインダーと第2の電極活物質22を併せて用いる場合において、結着物質の全質量(樹脂製のバインダーの全質量+第2の電極活物質22の全質量)に対して、第2の電極活物質22が占める割合が多くなるほど、出入力特性は向上し、また電池全体の容量も増大する。このような点を考慮すると、いわゆる結着物質の全質量に対し、第2の電極活物質22の占める割合は、50〜100質量%の範囲内であることが好ましい。無論、当該範囲以外である場合であっても、第2の電極活物質22が含有されている分だけ出入力特性は向上し電池容量が増大することはいうまでもない。
また、電極活物質層2中に、第1の電極活物質粒子が2種類以上含有されている場合であっても、それらのうちの少なくとも1つの第1の電極活物質粒子と第2の電極活物質とが、上記で説明した本発明の関係を満たすものであれば、本発明の作用効果を奏することができる。
電極活物質のアルカリ金属イオン挿入脱離反応の有無については、電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー:CV)法により確認することができる。以下に、CV試験について説明する。具体的には、電極電位を活物質の適切な電圧範囲において、例えばアルカリ金属イオンとしてリチウムイオンを想定し、活物質がLiMn24であれば、3.0Vから4.3Vまで掃引したのち、再び3.0Vまで戻す作業を3回程度繰り返すものである。走査速度は1mV/秒が好ましい。例えばLiMn24であれば、図3に示すよう
に、約3.9V付近にLiMn24のLi脱離反応に相当する酸化ピークが出現し、約4.1V付近にLi挿入反応に相当する還元ピークが出現し、これによってアルカリ金属イオンの挿入脱離反応の有無を確認することができる。また、図4に示すように、ピークが出現しない場合にはアルカリ金属イオンの挿入脱離反応がないと判断することができる。
(配合比率)
本発明において、電極活物質層2中に含有される第1電極活物質粒子21と第2の電極活物質22との配合比率について特に限定されることはなく、使用される第1電極活物質粒子21の種類や大きさ、第2の電極活物質22に求められる機能などを勘案して適宜決定することができる。
一方で、結着物質として作用する第2の電極活物質の含有量が少なすぎる場合には、集電体1と第1の電極活物質粒子22、および第1の電極活物質粒子22同士の固着力を所望の程度まで上げることができなくなるおそれや、充放電の高速化に対する要請を充分に満足させることができなくなるおそれが生じうる。したがって、この点を考慮すると、第1の電極活物質粒子21の質量比率を100質量部としたときに、第2の電極活物質22の質量比率が、1質量部以上100質量部以下であることが好ましい。
本発明の非水電解液二次電池用正極板を製造するにあたり、電極活物質層2中に含有が予定される第2の電極活物質22のアルカリ金属イオン挿入脱離反応の有無は、上述のとおり確認することができる。したがって、予め確認したうえで、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示す金属元素や金属酸化物を電極活物質層中に存在させることができる。一方、すでに完成された正極板における電極活物質層中にアルカリ金属イオン挿入脱離反応を示す金属元素や金属酸化物が含有されているか否かは、例えば、以下のとおり確認することができる。即ち、電極活物質層を削ってサンプルを作成し、該サンプルの組成分析を実施することにより、サンプル中に、いかなる金属元素や金属酸化物が含有されているかを推定することができる。そして、推定された金属元素や金属酸化物よりなる膜を、ガラスなどの基板上に形成し、これをサイクリックボルタンメトリー試験に供することにより、当該金属元素や金属酸化物がアルカリ金属イオン挿入脱離反応を示すか示さないかを確認することができる。
(その他の材料)
上記電極活物質層2は、第1の電極活物質粒子21、第2の電極活物質22のみから構成されていてもよいが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、さらなる添加剤を含有させて形成してもよい。たとえば、本発明によれば、カーボンブラック等の導電性の炭素材料に例示される導電材を使用することなく良好な導電性を発揮させることが可能であるが、より優れた導電性が望まれる場合や、活物質粒子の種類などによっては、導電材を使用することとしてもよい。
(非水電解液二次電池用正極板の製造方法)
次に、本発明の非水電解液二次電池用正極板の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」という場合がある)について説明する。本発明の製造方法は、電極活物質粒子と、加熱されることで当該電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物と、が含有される電極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗布して塗膜を形成する塗布工程と、塗布工程で形成された塗膜を、金属元素含有化合物が電極活物質(第2の電極活物質)となる温度以上で加熱する加熱工程とを含むことを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、上述した本発明の正極板を歩留まり良く製造することができる。以下、具体的に説明する。
(塗布工程)
塗布工程は、電極活物質粒子と、加熱されることで電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物とが含有される電極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗布して塗膜を形成する工程である。
<電極活物質層形成液の調製>
電極活物質層形成液の調製に用いられる電極活物質粒子は、上記で説明した第1の電極活物質粒子と同様のものを使用することができ、ここでの説明は省略する。なお、本発明の製造方法において、用いられる電極活物質粒子の粒子径は、所望の大きさを選択することができることも上述と同様である。
また、電極活物質層形成液中には、加熱されることで電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物が添加される。
金属元素含有化合物は、電極活物質粒子と集電体、および電極活物質粒子同士を固着させるいわゆる結着物質としての機能を発揮する電極活物質の前駆体である。したがって、電極活物質層形成液中に添加された状態で基板上に塗布され、加熱されることで、電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質を生成することができるものであれば、いかなる金属元素含有化合物であってもよい。
使用する金属元素含有化合物から生成される電極活物質が、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示すか否かは、予備実験において、金属元素含有化合物を含有する電極活物質層形成液を基板上に塗布してこれを加熱することによって電極活物質を形成し、上述するサイクリックボルタンメトリー法により確認することができる。
上記金属元素含有化合物としては、リチウム元素含有化合物と、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄またはチタンから選択されるいずれかの金属元素を含む金属元素含有化合物の1種あるいは2種以上とを好ましく用いることができる。金属元素含有化合物は、当該化合物内に炭素が含まれていない、無機金属元素含有化合物であってもよいし、あるいは当該化合物内に炭素が含まれて構成される有機金属元素含有化合物であってもよい。本発明および本明細書において、無機金属元素含有化合物及び有機金属含有化合物をあわせて、単に金属元素含有化合物という場合がある。
また金属元素含有化合物としては、リチウム元素あるいはコバルト等の他の金属元素の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、酢酸塩、リン酸塩、臭素酸塩等を挙げることができる。中でも、本発明においては、塩化物、硝酸塩、酢酸塩は汎用品として入手が容易なので、使用することが好ましい。とりわけ、硝酸塩は広範囲の種類の集電体に対して製膜性がよいので、好ましく使用される。
例えば、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士を固着させるための電極活物質としてLiCoO2を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含有化
合物、及びCo元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物としては、例えば、クエン酸リチウム四水和物、過塩素酸リチウム三水和物、酢酸リチウム二水和物、硝酸リチウム、及びりん酸リチウム等が挙げられ、また、Co元素含有化合物としては、例えば、塩化コバルト(II)六水和物、蟻酸コバルト(II)二水和物、コバルト(III)アセチルアセトナート、コバルト(II)アセチルアセトナート二水和物、酢酸コバルト(II)四水和物、しゅう酸コバルト(II)二水和物、硝酸コバルト(II)六水和物、塩化コバルト(II)アンモニウム六水和物、亜硝酸コバルト(III)ナトリウム、及び硫酸コバルト(II)七水和物等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びCo元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Co=X:1)は、特に限定されないが、1≦X<2であることが好ましく、1≦X≦1.2であることがより好ましい。
また例えば、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士を固着させるための電極活物質としてLiNiO2を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含
有化合物、及びNi元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物の例は、上述するLiCoO2を生成する場合と同様であり、また、Ni元素含有化合物としては、例えば、塩化ニッケル(II)六水和物、酢酸ニッケル(II)四水和物、過塩素酸ニッケル(II)六水和物、臭化ニッケル(II)三水和物、硝酸ニッケル(II)六水和物、ニッケル(II)アセチルアセトナート二水和物、次亜りん酸ニッケル(II)六水和物、及び硫酸ニッケル(II)六水和物等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びNi元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Ni=X:1)は、特に限定されないが、1≦X<2であることが好ましく、1≦X≦1.2であることがより好ましい。
また例えば、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士を固着させるための電極活物質としてLiMn24を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含有化合物、及びMn元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物の例は、上述するLiCoO2を生成する場合と同様であり、また、Mn元素含有化合物としては、例えば、酢酸マンガン(III)二水和物、硝酸マンガン(II)六水和物、硫酸マンガン(II)五水和物、しゅう酸マンガン(II)二水和物、及びマンガン(III)アセチルアセトナート等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びMn元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Mn=X:1)は、特に限定されないが、0.5≦X<1であることが好ましく、0.5≦X≦0.6であることがより好ましい。
また例えば、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士を固着させるための電極活物質としてLiFeO2を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含有化合物、及びFe元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物の例は、上述するLiCoO2を生成する場合と同様であり、また、Fe元素含有化合物としては、例えば、塩化鉄(II)四水和物、クエン酸鉄(III)、酢酸鉄(II)、しゅう酸鉄(II)二水和物、硝酸鉄(III)九水和物、乳酸鉄(II)三水和物、及び硫酸鉄(II)七水和物等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びFe元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Fe=X:1)は、特に限定されないが、1≦X<2であることが好ましく、1≦X≦1.2であることがより好ましい。
また例えば、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士を固着させるための電極活物質としてLi4Ti512を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含有化合物、及びTi元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物の例は、上述するLiCoO2を生成する場合と同様であり、また、Ti元素含有化合物としては、例えば、四塩化チタン、及びチタンアセチルアセトナート等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びTi元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Ti=X:1)は、特に限定されないが、1≦X<2であることが好ましく、1≦X≦1.2であることがより好ましい。
上述する電極活物質層形成液において、溶媒中における、添加される1種または2種以上の金属元素含有化合物の添加量の合計の比率は、0.01〜5mol/L、特に0.1〜2mol/Lが好ましい。上記濃度を0.01mol/L以上とすることにより、集電体と該集電体表面で生成される電極活物質層とを良好に密着性させることができ、活物質粒子の固着が図られる。また、上記濃度を、5mol/L以下とすることにより、上記電極活物質層形成液を集電体表面へ良好に塗布できる程度の良好な粘度を維持することができ、均一な塗膜を形成することができる。
また、上記電極活物質層形成液には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、導電材、あるいは、電極活物質層形成液の粘度調整剤である有機物、その他の添加剤を配合してもよい。金属元素含有化合物を溶解させるための溶媒は、該金属元素含有化合物を溶解することができるものであればよく、従来公知の溶媒を適宜選択して用いることができる。例えば、水、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコール、アセチルアセトン、ジアセチル、ベンゾイルアセトン等のケトン類、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル、ベンゾイル蟻酸エチル等のケトエステル類、トルエン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
電極活物質層形成液を集電体上に塗布する方法について特に限定はなく、一般的な塗布方法を適宜選択して用いることができる。例えば、印刷法、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等によって、集電体表面の任意の領域に電極活物質層形成液を塗布することができる。また、集電体の表面が多孔質であったり、凹凸が多数設けられていたり、三次元立体構造を有したりする場合には、上記の方法以外に手動で塗布することも可能である。なお、本発明において使用する集電体は、必要に応じて、予めコロナ処理や酸素プラズマ処理等を行うことで、電極活物質層の成膜性をさらに改善することができる。
また、電極活物質層形成液の塗布量について特に限定はないが、加熱後の厚みが、上記で説明した電極活物質層の厚みとなるような範囲で塗布されていることが好ましい。
(加熱工程)
加熱工程は、上記で説明した塗布工程において形成された塗膜を加熱して溶媒を蒸発させるとともに、金属元素含有化合物から電極活物質(第2の電極活物質)を生成する工程である。
該加熱工程により、集電体と電極活物質粒子、及び電極活物質粒子同士は、該電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質によって固着される。
加熱工程における加熱温度については、用いられる金属元素含有化合物から電極活物質を生成することができる温度であればよく、したがってこれらの種類に応じて適宜設定することができる。具体的には、例えば、金属元素含有化合物が熱分解される温度以上の温度で加熱することにより、電極活物質を生成することができる。
また、例えば、金属元素含有化合物が熱分解する温度で、塗膜を加熱することができる加熱方法あるいは加熱装置であれば、加熱方法について特に限定されることはない。例えば、ホットプレート、オーブン、加熱炉、赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、熱風送風機等のいずれかを使用するか、あるいは2以上を組み合わせて使用する方法を挙げることができる。
また、上記加熱工程における加熱雰囲気についても、特に限定されず、正極板を製造するために用いられる材料や加熱温度、金属元素の酸素ポテンシャルなどを勘案して適宜決定することができる。例えば、空気雰囲気である場合には、特別な雰囲気の調整が必要なく、簡易に加熱工程を実施することができる点で好ましい。特に集電体としてアルミ箔を用いる場合には、空気雰囲気下において加熱工程を実施しても、該アルミ箔が酸化するおそれがないので、好ましく加熱工程を実施することができる。
一方、集電体として銅箔を用いる場合には、空気雰囲気下で加熱工程を実施すると酸化してしまい、望ましくない。したがって、かかる場合には、不活性ガス雰囲気下、あるいは還元ガス雰囲気下あるいは不活性ガスと還元ガスの混合ガス雰囲気下で加熱することが好ましい。なお、酸素ガスが充分に含有されない雰囲気下で加熱工程を実施する場合において、電極活物質層中に金属酸化物からなる電極活物質を生成する場合には、金属元素含有化合物中における金属元素の酸化は、電極活物質層形成液中に含有される化合物中の酸素と金属元素とが結合することによって実現される必要があるので、使用する化合物中に酸素元素が含有される化合物を用いる必要がある。
本発明の製造方法において、不活性ガス雰囲気または還元ガス雰囲気は、特に特定の雰囲気に限定されず、従来公知のこれらの雰囲気下において適宜発明の製造方法を実施することができるが、たとえば、不活性ガス雰囲気としてはアルゴンガス、窒素ガス、還元ガス雰囲気としては、水素ガス、一酸化炭素ガス、あるいは上記不活性ガスと上記還元ガスを混合したガス雰囲気などが挙げられる。
(非水電解液二次電池)
次に、図5を用いて本発明の非水電解液二次電池について説明する。なお、図5は、本発明の非水電解液二次電池100の一例を示す概略図である。図5に示すように、本発明の非水電解液二次電池は、集電体1の一方面側に電極活物質層2が設けられてなる正極板10、及び、これに組合される集電体55の一方面側に電極活物質層54が設けられてなる負極板50と、正極板10と負極板50との間に設けられるセパレータ70とから構成され、これらが、外装81、82で構成される容器内に収容され、かつ、容器内に非水電解液90が充填された状態で密封された構成をとる。
ここで、本発明の非水電解液二次電池は、正極板として上記で説明した非水電解液二次電池用正極板10を必須の構成として用いている点に特徴を有する。本発明の非水電解液二次電池は、この要件を具備するものであれば他の要件について特に限定はなく、従来公知の負極板、非水電解液、容器を適宜選択して用いることができ、図5に示す形態に限定されるものではない。なお、本発明の非水電解液二次電池用正極板については、上記で説明した通りであり、詳細な説明は省略する。
(正極板)
本発明の非水電解液二次電池は、正極板として、上述する本発明の正極板を用いることを特徴とする。本発明の正極板は、上述のとおり、第1の電極活物質粒子21として高容量の活物質を用いた場合であっても、充放電の高速化の要請にも応えることができるものである。したがって、かかる正極板を用いることによって、本発明の非水電解液二次電池においても当該正極板の性能が発揮される。
(負極板)
負極板は、従来公知の非水電解液二次電池用負極板を適宜選択して使用することができる。一般的に、従来公知の負極板としては、集電体として厚み5〜50μm程度の電解銅箔や圧延銅箔等の銅箔等を用い、上記集電体表面の少なくとも一部に、負極板における電極活物質層形成液を塗布して、乾燥し、必要に応じてプレスすることにより形成されたものが使用される。上記負極板における電極活物質層形成液には、一般的に、天然グラファイト、人造グラファイト、アモルファス炭素、カーボンブラック、またはこれらの成分に異種元素を添加したもののような炭素質材料からなる活物質、あるいは、Li4Ti512等の金属酸化物、金属リチウム及びその合金、スズ、シリコン、及びそれらの合金等、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料などの負極活物質粒子、および樹脂製バインダー、必要に応じて導電材などの他の添加剤が分散混合されることが一般的であるが、これに限定されない。
(非水電解液)
本発明に用いられる非水電解液90は、一般的に、非水電解液二次電池用の非水電解液として用いられるものであれば、特に限定されないが、リチウムイオン二次電池に用いる場合には、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液が好ましく用いられる。
上記リチウム塩の例としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、及びLiBr等の無機リチウム塩;LiB(C654、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiOSO2CF3、LiOSO225、LiOSO249
、LiOSO2511、LiOSO2613、及びLiOSO2715等の有機リチウム塩;等が代表的に挙げられる。
リチウム塩の溶解に用いられる有機溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、及び鎖状エーテル類等が挙げられる。
上記正極板、負極板、セパレータ、非水電解液を用いて製造される電池の構造としては、従来公知の構造を適宜選択して用いることができる。例えば、正極板及び負極板を、ポリエチレン製多孔質フィルムのようなセパレータを介して渦巻状に巻き回して、電池容器内に収納する構造が挙げられる。また別の態様としては、所定の形状に切り出した正極板及び負極板をセパレータを介して積層して固定し、これを電池容器内に収納する構造を採用してもよい。いずれの構造においても、正極板及び負極板を電池容器内に収納後、正極板に取り付けられたリード線を外装容器に設けられた正極端子に接続し、一方、負極板に取り付けられたリード線を外装容器内に設けられた負極端子に接続し、さらに電池容器内に非水電解液を充填した後、密閉することによって非水電解液二次電池が製造される。
(電池パック)
次に、図6を用いて本発明の非水電解液二次電池100を用いて構成される電池パック200について説明する。なお、図6は、本発明の電池パック200の一例を示す概略分解図である。
図6に示すように電池パック200は、非水電解液二次電池100が樹脂容器36a、樹脂容器36b、および端部ケース37に収納されて構成される。また、非水電解液二次電池の一端面であって、正極端子32および負極端子33を備える面と、端部ケース37との間には、過充電や過放電を防止するための保護回路基板34が設けられている。
保護回路基板34は、外部接続コネクタ35を備えており、外部接続コネクタ35は、樹脂容器36aに設けられた外部接続用窓38a、および、端部ケース37に設けられた外部接続用窓38bに挿入され外部端子と接続される。また、保護回路基板34には、図示しない、充放電を制御するための充放電安全回路、外部接続端子と非水電解液二次電池100とを導通させるための配線回路などが搭載されている。
電池パック200は、本発明の正極板10が用いられた非水電解液二次電池100を用いること以外は、従来公知の電池パックの構成を適宜選択することができる。図示しないが、電池パック200は、非水電解液二次電地100と端部ケース37との間に、正極端子32と接続する正極リード板、負極端子33と接続する負極リード板、絶縁体などを適宜備えていてもよい。
なお、本発明の正極板10を用いた本発明の非水電解液二次電池100は、電池パックへの使用態様以外に、上記保護回路に、さらに過大電流の遮断、電池温度モニター等の機能を備え、且つ、該保護回路を非水電解液二次電池に一体化させて取り付けられる態様に用いられてもよい。かかる態様では、電池パックを構成することなく、保護機能および保護回路を備える二次電池として使用することができ、汎用性が高い。なお、上記で説明したいくつかの態様は、例示に過ぎず、本発明の正極板10、あるいは本発明の非水電解液二次電池100の使用を何ら限定するものではない。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。
(実施例1)
Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:2gとMn(CH3COO)2・4H2O[分子量:245.09]:9gと、メタノール:11gを加えたものを混合し、リチウムイオン挿入脱離反応を示すリチウム複合酸化物を生成する原料液とした。次いで、上記原料液:13gに、平均粒径8μmの正極活物質 LiNi1/3Co1/3Mn1/32:10gと、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、デンカブラック):1.2g、炭素繊維(昭和電工株式会社製、VGCF):0.25g、と、樹脂ヒドロキシエチルセルロース:0.2gを純水:9.8gに溶解した増粘剤水溶液:15gと、溶媒(メタノール)を混合させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で8000rpmの回転数で15分間混練することによって電極活物質層形成液を調製した。集電体として厚さ15μmのアルミ板を準備し、最終的に得られる電極活物質層の電極質量が45g/m2となる量で、当該集電体の一面側に上記にて調製した電極活物質層形成液をアプリケーターで塗布して電極活物質層形成用塗膜を形成した。次いで、ロールプレス機(株式会社サンクメタル社製:メカ式1ton)を用いて、加圧力:0.1ton/cm、プレス速度10mm/秒の条件で、上記塗膜をプレスした。その後、表面に電極活物質層形成用塗膜が形成された集電体を、常温の電気炉(マッフル炉、デンケン社製、P90)内に設置し、室温から60分かけて450℃まで加熱し、集電体上に電極活物質層が積層された非水電解液二次電池用正極板を得た。そして上記正極板を電気炉から取り出して室温になるまで放置した後、プレス機を用い所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、実施例1の正極板とした。なお、マイクロメーターを用いて実施例1の電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、28μmであった。
(実施例2)
上記実施例1に変えて、正極活物質粒子として、平均粒径8μmの正極活物質LiNi0.80Co0.15Al0.052:10gを用い、最終的に得られる電極活物質層の電極質量が37.3g/m2となるる量で塗布した以外は、全て実施例1と全て同様にして、実施例2の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて実施例1の電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、22μmであった。
(実施例3)
実施例1に変えて、Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:2gとCo(NO32・6H2O[分子量:290.9]:30gと、メタノール:20gを加えたものを混合し、リチウムイオン挿入脱離反応を示すリチウム複合酸化物を生成する原料液とし、最終的に得られる電極活物質層の電極質量が41.1g/m2となる量で塗布した以外は、全て実施例1と全て同様にして、実施例3の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、26μmであった。
(実施例4)
実施例3に変えて、正極活物質粒子として、平均粒径8μmの正極活物質LiNi0.80Co0.15Al0.052:10gを用い、最終的に得られる電極活物質層の電極質量が34.8g/m2となる量で塗布した以外は、全て実施例1と全て同様にして、実施例4の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、20μmであった。
(実施例5)
樹脂材料としてPVDF樹脂を用い、PVDFの濃度が0.1%となるようNMP溶媒に混合させて調製した樹脂混合液の満たされた浸漬槽に実施例1の正極板を浸漬させ、電極活物質層の空隙に上記樹脂混合液を充分に浸透させた。その後、実施例1の正極板を上記浸漬層から取りだし、150℃に加温したオーブン内に設置して15分間乾燥させて、樹脂混合液の溶媒を除去した。これによって、電極活物質層中に、樹脂製の結着物質が残留する実施例5の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて実施例5の電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、29μmであった。
(実施例6)
樹脂材料としてPVDF樹脂を用い、PVDFの濃度が5%となるようNMP溶媒に混合させて調製した樹脂混合液の満たされた浸漬槽に実施例1の正極板を浸漬させ、電極活物質層の空隙に上記樹脂混合液を充分に浸透させた。その後、実施例1の正極板を上記浸漬層から取りだし、150℃に加温したオーブン内に設置して15分間乾燥させて、樹脂混合液の溶媒を除去した。これによって、電極活物質層中に、樹脂製の結着物質が残留する実施例6の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて実施例6の電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、31μmであった。
(比較例1)
正極活物質として平均粒径8μmのLiNi1/3Co1/3Mn1/32粉末:10g、導電剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック):1.2g、及び結着物質としてPVDF(クレハ社製、KF#1320):0.9gを有機溶媒であるNMP(三菱化学社製):10gに溶解したPVDF樹脂溶液を分散させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で8000rpmの回転数で15分間攪拌して、スラリー状の電極活物質層形成液を調製した。集電体として厚さ15μmのアルミ板を準備し、電極活物質層の電極質量が47.3g/m2となる量で電極活物質層形成液を塗布し、オーブンを用いて、120℃の空気雰囲気下で20分乾燥させて、集電体上に電極活物質層が積層された非水電解液二次電池用正極板を得た。次いで、プレス機を用い所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、120℃にて12時間、真空乾燥させて、比較例1の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、非水電解液二次電池正極用の電極板を作製した。平均値を算出したところ、28μmであった。
(比較例2)
比較例1に変えて、平均粒径8μmの正極活物質LiNi0.80Co0.15Al0.052:10gを用い、電極活物質層の電極質量が37.2g/m2となるる量で塗布した以外は、全て比較例1と全て同様にして、比較例2の正極板を得た。なお、マイクロメーターを用いて電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、24μmであった。
(比較例3)
Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:15gとMn(CH3COO)2・4H2O[分子量:245.09]:12gと、Co(CH3COO)2・4H2O[分子量:249.08]:12gと、Ni(CH3COO)2・4H2O[分子量:248.84]:12gと、メタノール:50gを加えたものを混合し、リチウムイオン挿入脱離反応を示すリチウム複合酸化物を生成する原料液とした。次いで、上記原料液:30gに、平均粒径4μmの正極活物質LiMn24:10gと、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、デンカブラック):1.2g、炭素繊維(昭和電工株式会社製、VGCF)0.25gと、樹脂ヒドロキシエチルセルロース0.2gを純水9.8gに溶解した増粘剤水溶液15gと、溶媒メタノールを混合させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で8000rpmの回転数で15分間混練することによって電極活物質層形成液を調製した。以下は実施例1と同様にして、集電体として厚さ15μmのアルミ板を準備し、最終的に得られる電極活物質層の電極質量が39.1g/m2となる量で、当該集電体の一面側に上記にて調製した電極活物質層形成液をアプリケーターで塗布し、電極活物質層形成用塗膜を形成した。次いで、ロールプレス機(株式会社サンクメタル社製:メカ式1ton)を用いて、加圧力:0.1ton/cm、プレス速度10mm/秒の条件で、上記塗膜をプレスした。その後、表面に電極活物質層形成用塗膜が形成された集電体を、常温の電気炉(マッフル炉、デンケン社製、P90)内に設置し、室温から60分かけて450℃まで加熱して、集電体上に電極活物質層が積層された非水電解液二次電池用正極板を得た。そして上記正極板を電気炉から取り出して室温になるまで放置した後、プレス機を用い所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、これを比較例3の正極板とした。なお、マイクロメーターを用いて電極活物質層の厚みを、任意の箇所で10点測定し、平均値を算出したところ、24μmであった。
(電池特性評価)
<三極式コインセルの作製>
エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)混合溶媒(体積比=1:1)に、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を加えて、当該溶質であるLiPF6の濃度が、1mol/Lとなるように濃度調整して、非水電解液を調製した。正極板として上述のとおり作製した実施例および比較例を作用極として用い、対極板及び参照極板として金属リチウム板、電解液として上記にて作製した非水電解液を用い、三極式コインセルを組み立て、下記充放電試験に供した。
(充電試験)
試験セルを、25℃の環境下で、電圧が4.2Vに達するまで定電流(1000μA)で定電流充電し、当該電圧が4.2Vに達した後は、電圧が4.2Vを上回らないように、当該電流(放電レート:0.1C)が5%以下となるまで減らしていき、定電圧で充電を行ない、満充電させた後、10分間休止させた。ここで、上記「0.1C」とは、上記三極式コインセルを用いて定電流放電して、10時間で放電終了となる電流値(放電終止電圧に達する電流値)のことを意味する。
(放電試験)
その後、満充電された試験セルを、25℃の環境下で、電圧が4.2V(満充電電圧)から3.0V(放電終止電圧)になるまで、定電流(1000μA)(放電レート:0.1C)で定電流放電し、縦軸にセル電圧(V)、横軸に放電時間(h)をとり、放電曲線を作成し、実施例および比較例の正極板の初期放電容量(μAh)を求めた。初期放電容量を表1に示す。
Figure 0004924764
(レート特性試験、放電容量維持率(%)の算出)
作用極の放電レート特性を評価するため、0.1C、0.5C、1C、10C、40C放電レートにおける各放電容量(μAh)を用い、上記で求めた0.1C放電時の放電容量を基準として、各レートにおける放電容量との比率を算出した、放電容量維持率(%)を求めた。具体的には、下記の(式2)により算出した。
(放電容量維持率%)=(0.1C放電容量)/(各レートの放電量)×100 ・・・(式2)
実施例、および比較例の放電容量維持率(%)を表2に示す。
Figure 0004924764
<直流抵抗値の測定>
実施例、及び比較例の試験セルを用い、放電レート1Cの条件で放電試験を実施した場合において、放電開始後10秒後の電圧値(V1)(mV)を測定した。さらに、放電レート10Cの条件で放電試験を実施した場合についても、放電開始後10秒後の電圧値(V10)(mV)を測定した。そして、これらの測定値(V1,V10)と、放電レート1C、10Cそれぞれに対応する定電流値(I1,I10)(mA)に基づき、次に示す(式3)により、直流抵抗値(Ω)を測定した。直流抵抗値(Ω)の測定結果を表3に示す。
Figure 0004924764
Figure 0004924764
表2からも分かるように、実施例1〜6の正極板は、比較例と比較して充放電の高速化が図られていることがわかる。特に、実施例1〜6は、容量が大きいものの、充放電の高速化に対応することができないとされてきたLiNi1/3Mn1/3Co1/32を第1の電極活物質粒子として用いているが、これよりも格子定数の大きい第2の電極活物質の存在によって、充放電の高速化が発揮されている。一方、第1の電極活物質粒子が実施例1〜6と同一であるものの、これを樹脂製の結着物質のみで固着させた比較例1、2の正極板、また、第1の電極活物質粒子と第2の電極活物質の格子定数が同一の比較例3、第1の電極活物質粒子の格子定数よりも、第2の電極活物質の格子定数が小さい比較例4の正極板と比較は、実施例1〜6と比較して、高容量に対する要請を満たすことはできているものの、充放電の高速化に対する要請を満足させることはできていない。
さらに、表3からも明らかなように、実施例1〜6の正極板は、第1の電極活物質のみ(樹脂製の結着材を使用)の比較例1、2の正極板と比較して直流抵抗値も低く、出入力特性においても良好な評価が得られた。つまり、本発明によれば、出入力特性にも優れることが明らかとなった。
1、55・・・集電体
2、54・・・電極活物質層
10・・・正極板
21・・・第1の電極活物質粒子
22・・・第2の電極活物質
32・・・正極端子
33・・・負極端子
34・・・保護回路基板
35・・・外部接続コネクタ
36a、36b・・・樹脂容器
37・・・端部ケース
38a、38b・・・外部接続窓
50・・・負極板
70・・・セパレータ
81、82・・・外装
90・・・非水電解液
100・・・非水電解液二次電池
200・・・電池パック

Claims (5)

  1. 集電体と、前記集電体の表面の少なくとも一部に形成される電極活物質層とを備える非水電解液二次電池用正極板であって、
    前記電極活物質層が、第1の電極活物質粒子と、第2の電極活物質とを含有しており、
    前記第1の電極活物質粒子が、
    コバルト、ニッケル、及びマンガンと、リチウムとの複合酸化物、又は
    コバルト、ニッケル、及びアルミニウムと、リチウムとの複合酸化物であり、
    前記第2の電極活物質が、スピネル型のマンガン酸リチウム、又はコバルト酸リチウムであり、
    前記第1の電極活物質粒子と前記集電体、および前記第1の電極活物質粒子同士は、前記第2の電極活物質によって固着され、
    前記第2の電極活物質の格子定数が、前記第1の電極活物質粒子のそれよりも大きいことを特徴とする非水電解液二次電池用正極板。
  2. 前記電極活物質層は、隣り合う第2の電極活物質同士の一部において、結晶格子が連続することにより繋がっている箇所を含むことを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池用正極板。
  3. 正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に設けられるセパレータと、非水電解液とを少なくとも備えた非水電解液二次電池であって、
    前記正極板が請求項1又は2に記載の非水電解液二次電池用正極板であることを特徴とする非水電解液二次電池。
  4. 電極活物質粒子と、加熱されることで前記電極活物質粒子よりも格子定数が大きい電極活物質となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物と、が含有される電極活物質層形成液を、集電体上の少なくとも一部に塗布して塗膜を形成する塗布工程と、
    前記塗膜を、前記金属元素含有化合物が前記電極活物質となる温度以上で加熱する加熱工程とを含み、
    前記電極活物質粒子が、
    コバルト、ニッケル、及びマンガンと、リチウムとの複合酸化物、又は
    コバルト、ニッケル、及びアルミニウムと、リチウムとの複合酸化物であり、
    前記金属元素含有化合物として、
    コバルトを含有する金属塩と、リチウム塩とを、又は
    マンガンを含有する金属塩と、リチウム塩とを用いることを特徴とする非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
  5. 収納ケースと、正極端子および負極端子を備える非水電解液二次電池と、過充電および過放電保護機能を有する保護回路とを少なくとも備え、前記収納ケースに前記非水電解液二次電池および前記保護回路が収納されて構成される電池パックにおいて、
    前記非水電解液二次電池が、請求項3に記載の非水電解液二次電池であることを特徴とする電池パック。
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