JP4923941B2 - 過給制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンからの排気により作動される排気タービンによるコンプレッサの駆動が、モータのアシスト力により補助されるようになっている過給機の過給制御装置に関する。
従来から、内燃機関即ちエンジンの吸気通路上にコンプレッサを配し、このコンプレッサによって過給を行って高出力あるいは低燃費を得ようとすることが提案されている。このような過給機としてはターボチャージャ装置が代表的である。特許文献1記載のターボチャージャ装置によれば、エンジンが低速側の回転域にあり且つエンジン負荷が所定値以上となるアシスト条件が満たされていると判定されたとき、本装置のコントローラが、本装置の液圧ポンプを駆動する。これにより、本装置のアシストタービンに向け、液圧ポンプからの圧液が噴出され、アシストタービンが回転駆動される。この結果、本装置は、アシストタービンの助けをかりて駆動されるため、エンジンの吸気は所望のブースト圧に加圧される。
また、アシスト条件が満たされているとき、即ち、アシストタービンが回転駆動されている状態のとき、コントローラは、ブースト圧が本装置におけるコンプレッサのサージング域に達したか否かを判定し、ブースト圧がサージング域にあるとき、液圧ポンプに伝達される駆動力を減少させる。これにより、アシストタービンの液圧による回転駆動が停止されるため、ターボチャージャ自体の回転速度の低下に伴い、ブースト圧もまた減少する。この結果、ブースト圧はサージング域から抜け出ることになる。
実開平5−42642号公報
上記のターボチャージャ装置によれば、アシスト条件が満たされた状態でサージが発生すると、コントローラにより、アシストタービンの回転駆動が停止されてブースト圧が減少されるため、サージは発生しなくなる。しかしながら、サージの発生中における対処となる対処制御しか考慮されていないため、この対処制御が行われた直後でドライバビリティが悪化するおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ドライバビリティを悪化させずにサージを回避することが可能な過給制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る過給制御装置は、エンジンからの排気により作動される排気タービンによるコンプレッサの駆動が、モータのアシスト力により補助されるようになっている過給機の過給制御装置であって、過給機におけるサージの発生レベルを判断するレベル判断手段と、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生を事前に抑制する発生前抑制制御を行い、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生を回避する発生後回避制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る過給制御装置によれば、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生を事前に抑制する発生前抑制制御が制御手段により行われ、また、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生を回避する発生後回避制御が制御手段により行われる。これにより、サージの発生レベルが所定範囲を超えている場合における対処となる発生後回避制御が行われるだけでなく、このサージの発生レベルが所定範囲内である場合における対処となる発生前抑制制御が事前に行われているため、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
また、本発明に係る過給制御装置では、エンジンに吸入される吸入空気量と所定の吸入空気量との差分が所定の差分未満である場合に、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲内であると判断されるのが好ましい。
このようにすれば、エンジンに吸入される吸入空気量と所定の吸入空気量との差分が所定の差分未満である場合に、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断される。これにより、サージの発生レベルが、所定範囲を超える状態に近いことを、より正確に判断することができる。
また、本発明に係る過給制御装置では、制御手段は、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、エンジンへ燃料を減量して供給する発生前抑制制御を行い、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、モータのアシスト力を減少させる発生後回避制御を行うのが好ましい。
このようにすれば、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、エンジンへ燃料を減量して供給する発生前抑制制御が制御手段により行われ、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、モータのアシスト力を減少させる発生後回避制御が制御手段により行われる。これにより、モータのアシスト力を減少させる発生後回避制御が行われるだけでなく、エンジンへ燃料を減量して供給する発生前抑制制御が事前に行われているため、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
また、本発明に係る過給制御装置では、排気タービンの入口圧を調節する圧力調整手段を更に備え、制御手段は、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲内であると判断され、且つ、モータのアシスト力が所定値以上である場合に、モータのアシスト力を減少させる発生前抑制制御を行い、レベル判断手段により発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、圧力調整手段を制御して排気タービンの入口圧を低下させてエンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させつつ、モータのアシスト力を増加させる発生後回避制御を行うのが好ましい。
このようにすれば、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断され、且つ、モータのアシスト力が所定値以上である場合に、モータのアシスト力を減少させる発生前抑制制御が制御手段により行われ、レベル判断手段によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、圧力調整手段が制御手段により制御されて排気タービンの入口圧を低下させてエンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させつつ、モータのアシスト力を増加させる発生後回避制御が制御手段により行われる。これにより、エンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させつつモータのアシスト力を増加させる発生後回避制御が行われるだけでなく、モータのアシスト力を減少させる発生前抑制制御が事前に行われているため、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
また、本発明に係る過給制御装置では、圧力調整手段は、排気タービンの上流に設けられて可変ノズルにより排気圧を調整するバリアブルノズルであるのが好ましい。
このようにすれば、排気タービンの上流に設けられて可変ノズルにより排気圧を調整するバリアブルノズルを制御することにより、排気タービンの入口圧を低下させてエンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させる発生後回避制御を行うことができる。
また、本発明に係る過給制御装置では、排気タービンをバイパスして排気タービンの下流へ排気を流入させるバイパス路を備え、圧力調整手段は、バイパス路に設けられたウェイストゲートバルブであるのが好ましい。
このようにすれば、バイパス路に設けられたウェイストゲートバルブを制御することにより、排気タービンの入口圧を低下させてエンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させる発生後回避制御を行うことができる。
本発明によれば、ドライバビリティを悪化させずにサージを回避することが可能となる。
(1)第一実施形態
まず、本発明の第一実施形態に係る、過給機の過給制御装置について説明する。図1は、本実施形態の過給制御装置が一例として四気筒のエンジン20に組み合わされた状態を示す概略図である。この過給制御装置10においては、燃料が供給されるエンジン20からの排気により排気タービン12が作動され、この作動によるコンプレッサ14の駆動が、モータ18のアシスト力により選択的に補助されるようになっている。過給制御装置10は、排気エネルギーによってのみ過給を行う通常の過給機としても機能し得るが、モータ18によってコンプレッサ14を強制的に回転駆動することで更なる過給を行うこともできる。
なお、モータ18は、排気流によって排気タービン12を回転させることで回生発電することも可能である。即ち、回生発電によって電力を回収することも可能である。モータ18は、回転軸16に固定されたロータ即ち永久磁石と、その周囲に配置されたステータ即ち鉄心に巻かれたコイルとを主たる構成部分として有している。これらのコンプレッサ14、排気タービン12、回転軸16、及びモータ18は、図示されていないハウジングの内部に収納されている。なお、コンプレッサ14は、通常のようにエンジン20の吸気通路となる吸気導管34上に配されているものである。また、排気タービン12は、通常のようにエンジン20の排気通路となる排気導管24上に配されているものである。このため、エンジン20からの排気が通過する排気導管24は、エンジン20と排気タービン12とを接続して、排気タービン12の上流へ排気を流入させる。ここでは、過給制御装置10の部分を抜き出して図1に図示している。
図1において全体的に示されている過給制御装置10では、排気タービン12とコンプレッサ14とが回転軸16により連結され、回転軸16がモータ18即ち電動機により補助的に駆動されるようになっている。エンジン20への吸気は、エアクリーナ32を経て取り入れられ、コンプレッサ14により加圧され、吸気導管34及び吸気マニホールド36を経てシリンダへ送られる。また、吸気導管34の途中には、インタークーラ40及びスロットル弁42が設けられている。排気タービン12には、エンジン20のシリンダから排出されて排気マニホールド22によって集められた排気ガスが、排気導管24を経て供給されるようになっている。排気タービン12を出た排気ガスは、排気導管26を経て触媒コンバータ28へ導入され、ここで有害成分が浄化されて、排気導管30より放出されるようになっている。
ここで、エンジン20からの排気の一部を、排気タービン12をバイパスして排気タービン12の下流へ流入させるバイパス路となるバイパス管35が配設されている。バイパス管35は、排気タービン12の出口となる排気導管26と接続されている。過給制御装置10は、排気導管24上における排気タービン12の入口即ち上流に、排気導管24の開度を可変制御して排気圧の調整が可能な圧力調整手段としての機能を有するVN即ちバリアブルノズル37を備えている。バリアブルノズル37は、その可変ノズルの開度即ちVN開度を無段階に調節可能なノズルである。VN開度を制御することで、排気タービン12の入口圧を調整して排気タービン12前後の圧力比を制御することができる。バリアブルノズル37は、後述のECU44に接続されており、ECU44からの駆動信号に基づいて制御されている。
また、過給制御装置10は、バイパス管35の途中に、バイパス管35の開度を可変制御でき、圧力調整手段としての機能を有するウェイストゲートバルブ38を備えている。ウェイストゲートバルブ38は、バルブ開度を任意に調節可能なバルブである。このため、ウェイストゲートバルブ38を制御することによって、バルブ開度に応じて、バイパス管35を通過する通過排気量を調節できる。また、この通過排気量を制御することで、排気タービン12前後の圧力比を制御できる。ウェイストゲートバルブ38は、後述のECU44に接続されており、ECU44からの駆動信号に基づいて制御されている。
また、過給制御装置10は、電子制御装置であるECU44を備えており、このECU44は、物理的には、マイクロコンピュータなどにより構成されている。ECU44には、スロットルセンサ46からスロットル弁42のスロットル開度に関する信号が、エンジン20に設けられたエンジン回転センサ48からエンジン20のエンジン回転数Neに関する信号が、吸気マニホールド36に設けられた圧力センサ59から後述の内部圧力Pimに関する信号が、また、図1には示されていないその他の種々のセンサなどからエンジン20の運転状態に関する信号が与えられる。ここで、ECU44のマイクロコンピュータに組み込まれた制御プログラムに基づいて、後述する種々の制御演算が行われ、スロットル弁42やその他の装置などの作動が制御される。また、ECU44は、後述のエアフローメータ50、モータ回転センサ52、及び圧力センサ59からの信号に基づいて、モータ制御装置54によりモータ18の作動を制御するとともに、バリアブルノズル37やウェイストゲートバルブ38の開閉を制御して開度を調整する。なお、エアフローメータ50は、吸入空気量Gaを検出するセンサである。また、モータ回転センサ52は、モータ18に設けられ、排気タービン12の回転速度Ntを検出するセンサである。また、圧力センサ59は、吸気マニホールド36に設けられ、吸気マニホールド36の内部圧力Pimを検出するセンサである。
ECU44は、機能的には、レベル判断手段としての機能を有するレベル判断部441と、制御手段としての機能を有する制御部442とを有している。レベル判断部441は、コンプレッサ14にサージが発生する前の発生前状態であるか、又は、サージが既に発生している発生中状態であるかを判断する。より詳しくは、コンプレッサ14におけるサージの発生レベルが、所定範囲内であるか、又は、所定範囲を超えているかを判断する。また、制御部442は、レベル判断部441によりサージの発生前状態であると判断された場合、即ち、サージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生を事前に抑制する後述の発生前抑制制御を行う。ここで、サージの発生レベルとは、サージの発生の程度の大きさを意味している。更に、制御部442は、レベル判断部441により、サージの発生レベルが、所定範囲を超えていると判断された場合、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生を回避してサージが発生していない状態にする後述の発生後回避制御を行う。
本実施形態における発生前抑制制御とは、燃料を減量してエンジン20へ供給する制御である。即ち、制御部442は、エンジン20に設けられた燃料噴射装置56を制御して、空燃比A/Fを通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけリーン側になるような燃料噴射量を、エンジン20へ供給させる。より詳しくは、センサ46,48,50,52,59によって得られた検出量(例えば吸入空気量Ga、コンプレッサ14の前後圧力比、エンジン回転数Neなど)が、サージの発生レベルは所定範囲を超えていると判断される既定の検出量(サージ時吸入空気量Gasg、サージ時のコンプレッサ14の前後圧力比、サージ時のエンジン回転数など)を超えない範囲で近ければ近い程、この所定の割合をより多くすることによって、サージの発生を事前に抑制することができる。なお、センサによって得られた検出量が既定の検出量に近い状態とは、吸入空気量とコンプレッサ14の前後圧力比との関係を示す空気量圧力比マップにおけるいわゆるサージラインによって示される状態に近い状態である。
また、本実施形態における発生後回避制御とは、モータ18のアシスト力を減少させる制御である。即ち、制御部442は、モータ18のアシスト力を、通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけ、減少させるようにモータ18を制御する。これにより、サージの発生を回避してサージが発生していない状態にするような制御が行われる。
図2は、前述した各種のセンサ46,48,50,52,59からの入力信号に基づいて、ECU44により行われるモータ18、バリアブルノズル37、ウェイストゲートバルブ38、及び燃料噴射装置56などの制御の一例について示すフローチャートである。このフローチャートによる制御は、イグニッションスイッチがオンされてエンジン20の作動が開始された後、所定のタイミングで繰り返し実行される。
この制御が開始されると、先ず、ステップS10にて、前述した各種のセンサ46,48,50,52,59などから、吸入空気量Ga、吸気マニホールド36の内部圧力Pim、排気タービン回転速度Nt、燃料噴射量Q、エンジン負荷L、大気圧Pa、アクセル開度Aa、エンジン回転数Ne、及び大気温度TaなどがそれぞれECU44により読み込まれる。
次のステップS15では、ステップS10にて得られた検出量の数値に基づいて、サージの発生レベルが所定範囲内であるか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。言い換えれば、吸入空気量とコンプレッサ14の前後圧力比との関係を示す空気量圧力比マップにおけるいわゆるサージライン上によって示される状態に近いか否かが、判断される。より詳しくは、サージの発生レベルは所定範囲を超えていると判断される場合における所定のサージ時吸入空気量Gasgから、ステップS10で読み込まれた吸入空気量Gaを減じて得られる差分の演算値ΔGaが所定の差分Dga未満の正の値であり、且つ、サージの発生レベルは所定範囲を超えていると判断される場合における所定のサージ時内部圧力Pimsgから、ステップS10で読み込まれた内部圧力Pimを減じて得られる差分の演算値ΔPimが所定の差分Dp未満の正の値である場合に、サージの発生レベルは所定範囲内であり、サージが発生する可能性があると判断される。
なお、演算値ΔGaが所定の差分Dga未満であり、且つ、サージの発生レベルは所定範囲を超えていると判断される場合におけるサージ時排気タービン回転速度Ntsgから、ステップS10で読み込まれた排気タービン回転速度Ntを減じて得られる差分の演算値ΔNtが所定の差分Dn未満の正の値である場合に、サージの発生レベルは所定範囲内であり、サージが発生する可能性があると判断してもよい。同様に、演算値ΔGaが所定の差分Dga未満であり、且つ、サージの発生レベルは所定範囲を超えていると判断される場合におけるサージ時燃料噴射量Qsgから、ステップS10で読み込まれた燃料噴射量Qを減じて得られる差分の演算値ΔQが所定の差分Dq未満の正の値である場合に、サージの発生レベルは所定範囲内であり、サージが発生する可能性があると判断してもよい。なお、上記した吸入空気量Ga及び内部圧力Pimのそれぞれについてのサージ時の所定量(Gasg及びPimsg)との比較や、上記した吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれについてのサージ時の所定量(Gasg及びNtsg)との比較や、上記した吸入空気量Ga及び燃料噴射量Qのそれぞれについてのサージ時の所定量(Gasg及びQsg)との比較の他にも、内部圧力Pim及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれについてのサージ時検出量との比較など、他の組み合わせによる判断が行われてもよい。
ここで、ステップS15において、サージの発生レベルが所定範囲内であると判断されなかった場合、一連の制御が終了する。そして、再度、ステップS10から、上記したような制御が繰り返される。一方、サージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、ステップS20に進む。
ステップS20では、サージの発生レベルが所定範囲を超える可能性が高い程、即ち、上記の演算値Δのいずれかが小さい程、空燃比A/Fがリーン側になるように、燃料噴射量がECU44の制御部442により制御され、エンジン20に供給される。このとき、空燃比A/Fは、所定割合例えば数パーセント分だけ、リーン側になるようにしてもよい。このようなサージの発生前における発生前抑制制御により、サージの発生が事前に抑制される。また、このサージの発生前抑制制御により、ステップS35やS45において、排気タービン12の入口圧を低下させてサージを回避する際の、スモークの発生及びドライバビリティの悪化を防ぐことができる。
続くステップS25では、サージの発生レベルが所定範囲を超えているか否か、即ち、上記の演算値Δのいずれかが負の値であるか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。より詳しくは、上記の演算値ΔGa又はΔPimが負の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa又はΔNtが負の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa又はΔQが負の値であるか否かが判断される。この判断基準は、サージの発生を回避させる発生後回避制御が必要となるか否かを判断するための基準であり、いずれかの演算値が負の値である場合は発生後回避制御が必要となる。サージの発生レベルが所定範囲を超えていないと判断された場合、即ち、上記の演算値Δのいずれも正の値であった場合、一連の制御が終了する。そして、再度、ステップS10から、上記したような制御が繰り返される。一方、サージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、即ち、上記の演算値Δのいずれかが負の値であった場合、ステップS30に進む。
ステップS30では、燃料を減量してエンジン20へ供給する制御が、ECU44の制御部442により行われる。エンジン20に供給される燃料の噴射量は、空燃比A/Fが通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけリーン側になるように制御されて固定されている。
続いて、ステップS35では、モータ18のアシスト力がECU44の制御部442により所定割合例えば数十パーセント分だけ減少される。なお、アシスト力の減少の代わりに、バリアブルノズル37がECU44の制御部442により所定の開度幅で開かれてもよい。バリアブルノズル37が開かれてVN開度が大きくなることにより、排気タービン12の入り口近傍におけるタービン入口圧が低下するが、モータ18のアシスト力を増加させることで、エンジン20の充填効率が向上して、吸入空気量が増加する。なお、バリアブルノズル37を開いてVN開度を大きくする代わりに、ウェイストゲートバルブ38を開いて弁開度を大きくしてもよい。これらのようなサージの発生レベルが所定範囲を超えている場合における発生後回避制御により、サージの発生が回避される。次に、ステップS40に進む。
ステップS40では、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されたか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。より詳しくは、上記の演算値ΔGa及びΔPimのそれぞれが、共に所定の差分Dga及びDp未満の正の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa及びΔNtのそれぞれが、共に所定の差分Dga及びDn未満の正の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa及びΔQのそれぞれが、共に所定の差分Dga及びDq未満の正の値であるか否かが判断される。この判断基準は、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されたか否かを判断するための基準であり、両演算値共に所定の差分未満の正の値である場合は、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されたこととなる。サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されていないと判断された場合、後述のステップS45に進む。一方、サージの発生は回避されてサージは発生していない状態になったと判断された場合、後述のステップS50に進む。なお、両演算値共に所定の差分以上の正の値となった場合、後述のステップS50に進んでもよい。
ステップS45では、ステップS35において減少されたモータ18のアシスト力が、ECU44の制御部442によって更に減少される。なお、ステップS35においてバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)が開かれた場合は、ステップS45では、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)がECU44の制御部442により更に開かれる。これらのようなサージの発生レベルが所定範囲を超えている場合における発生後回避制御により、サージの発生が回避される。次に、ステップS40に戻る。
ステップS50では、上記のセンサから出力された吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度NtがそれぞれECU44により読み込まれ、それぞれの値が、上記したサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低いか否かが、ECU44により判断される。これら所定量は、サージの発生レベルが所定範囲内である場合において、サージの発生後回避制御が十分に行われたか否かを判断するために用いられる量である。
ここで、吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれがサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低い状態ではないと判断された場合、サージの発生後回避制御が不十分であるとみなされ、これらの値がサージ時の値よりも所定量以上低い状態になるまで、ステップS50における判断が繰り返され、この間に、ステップS35やステップS45において行われた処理が引き続き継続される。一方、吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれがサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低い状態であると判断された場合、サージの発生後回避制御が十分行われたとみなされ、後述のステップS55に進む。
ステップS55では、ステップS35やステップS45で減少されたモータのアシスト力が、ECU44の制御部442により徐々に増加されて戻される。即ち、モータのアシスト力のフィードバックが徐々に実施される。なお、ステップS35やステップS45でバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)が開かれた場合は、ステップS55では、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)が徐々に閉じ側に戻される。即ち、バリアブルノズル37のVN開度(及び/又はウェイストゲートバルブ38の開度)のフィードバックが徐々に実施される。フィードバックが完了して元の状態に戻った後、次に、後述のステップS60に進む。
ステップS60では、ステップS20でリーン側になるように制御された燃料の噴射が、徐々にストイキ側になるように増加されて戻されつつ燃料が噴射される。即ち、エンジン20に噴射される燃料のフィードバックが徐々に実施されて元の状態に戻される。そして、このステップS60で、一連の制御が終了する。そして、上記したように、再度、ステップS10から、上記したような制御が繰り返される。
本実施形態の過給制御装置10によれば、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生を事前に抑制する発生前抑制制御が制御部442により行われる。一方、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生を回避してサージが発生していない状態にする発生後回避制御が制御部442により行われる。これにより、サージの発生レベルが所定範囲を超えている場合における対処となる発生後回避制御が行われるだけでなく、このサージの発生レベルが所定範囲内における対処となる発生前抑制制御が事前に行われているため、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
更に、上記したように、エンジン20に吸入される吸入空気量Gaと所定のサージ時吸入空気量Gasgとの差分の演算値ΔGaが所定の差分Dga未満である場合に、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断される。これにより、演算値ΔGaが所定の差分Dga未満であるため、サージの発生レベルが、所定範囲を超えている状態に近い状態であることを、より正確に判断することができる。この結果、演算値ΔGaが所定の差分Dga未満となったときに、発生前抑制制御を行わせることができる。
更に、上記したように、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、エンジン20へ燃料を減量して供給する発生前抑制制御が制御部442により行われる。一方、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、モータ18のアシスト力を減少させる発生後回避制御が制御部442により行われる。これにより、モータ18のアシスト力を減少させる発生後回避制御が行われるだけでなく、エンジン20へ燃料を減量して供給する発生前抑制制御が事前に行われているため、制御能力に余裕があり、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
また、ECU44のレベル判断部441の判断によって制御部442が発生前抑制制御や発生後回避制御を行うという制御方式を採用することにより、比較的低いコストで、この過給制御装置10を含む過給制御システムを構築することができる。
(2)第二実施形態
次に、本発明の第二実施形態に係る、過給機の過給制御装置について説明する。図3は、前述した各種のセンサ46,48,50,52,59からの入力信号に基づいて、ECU44により行われるモータ18、バリアブルノズル37、ウェイストゲートバルブ38、及び燃料噴射装置56などの制御の一例について示すフローチャートである。このフローチャートによる制御も、上述した第一実施形態と同様に、所定のタイミングで繰り返し実行される。
なお、本実施形態に係る過給制御装置は、後述するように、発生前抑制制御及び発生後回避制御による処理が上述した第一実施形態と異なる。その他の構成については、第一実施形態と同一または同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態における発生前抑制制御とは、サージの発生レベルが所定範囲内であると判断され、且つ、モータ18のアシスト力が所定値以上である場合に、モータ18のアシスト力を減少させる制御である。即ち、制御部442は、モータ18のアシスト力を、通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけ、減少させるようにモータ18を制御する。これにより、サージの発生を事前に抑制することができる。
また、本実施形態における発生後回避制御とは、エンジン20へ供給する空気の充填効率を上昇させる制御である。より詳しくは、制御部442は、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)を開き側に制御してエンジン20からの排気の圧力を低下させるとともに、モータ18のアシスト力を通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけ増加させて、エンジン20へ供給する空気の充填効率を通常時よりも数パーセント分といった所定の割合だけ上昇させる。これにより、サージの発生を回避させるような制御が行われる。
図3は、前述した各種のセンサ46,48,50,52,59からの入力信号に基づいて、ECU44により行われるモータ18及びバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)の制御の一例について示すフローチャートである。このフローチャートによる制御は、イグニッションスイッチがオンされてエンジン20の作動が開始された後、所定のタイミングで繰り返し実行される。
この制御が開始されると、先ず、ステップT10にて、前述した各種のセンサ46,48,50,52,59などから、吸入空気量Ga、吸気マニホールド36の内部圧力Pim、排気タービン回転速度Nt、燃料噴射量Q、エンジン負荷L、大気圧Pa、アクセル開度Aa、エンジン回転数Ne、及び大気温度TaなどがそれぞれECU44により読み込まれる。
次のステップT20では、ステップT10にて得られた検出量の数値に基づいて、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にあるか否かが、判断される。より詳しくは、モータ18によるアシストが未だ開始されていない状態においては、ステップT20において、モータ18によるアシストの開始を行う条件下にあるか否かが判断される。一方、モータ18によるアシストが既に開始されている状態においては、ステップT20において、モータ18によるアシストの継続を行う条件下にあるか否かが判断される。例えば、モータ18によるアシストが未だ開始されていない状態において、排気タービン回転速度Ntが所定の回転速度以下である場合は、アシストの開始が判断される。また、モータ18によるアシストが既に開始されている状態において、エンジン負荷Lの大きさが所定の範囲内である場合は、アシストの継続が判断される。
ここで、ステップT20において、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にない場合、一連の制御が終了する。そして、再度、ステップT10から、上記したような制御が繰り返される。一方、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にある場合、ステップT22に進む。
ステップT22では、ステップT10にて得られたアクセル開度Aa、エンジン回転数Ne、及び目標スロットル開度Asに基づいて、目標ターボ回転数Nttが決定される。そして、ステップT24に進む。
ステップT24では、吸入空気量とコンプレッサ14の前後圧力比との関係を示す上記した空気量圧力比マップに基づいて、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)の開度が、ECU44のレベル判断部441により決定される。即ち、空気量圧力比マップにおけるいわゆるサージライン上によって示される状態から現在の状態が遠ざかるような開度が決定される。なお、この空気量圧力比マップに基づいてバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)の開度を決定する代わりに、エンジン回転数Neとエンジン負荷L(ディーゼルエンジンの場合は燃料噴射量Q)との関係を示すマップに基づいてこの開度を決定してもよい。そして、ステップT26に進む。
ステップT26では、ステップT20においてアシストの開始が判断された場合おいては、モータ18によるアシストの開始が行われる。一方、ステップT20においてアシストの継続が判断された場合においては、モータ18によるアシストの継続が行われる。そして、ステップT30に進む。
ステップT30では、ステップT10にて得られた検出量の数値に基づいて、サージの発生レベルが所定範囲内であり、且つ、モータ18のアシスト力が所定値以上であるか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。言い換えれば、上記したいわゆるサージライン上によって示される状態に近く、且つ、アシスト力が所定値以上であるか否かが、判断される。モータ18のアシスト力が所定値以上であるか否かの判断を行う以外のステップT30における処理は、上述した第一実施形態におけるステップS15における処理と同じである。
ここで、ステップT30において、サージの発生レベルは所定範囲内であり、且つ、モータ18のアシスト力が所定値以上であると判断された場合、後述のステップT32に進む。一方、サージの発生レベルは所定範囲内であり、且つ、モータ18のアシスト力が所定値以上であると判断されなかった場合、後述のステップT70に進む。
ステップT32では、モータ18のアシスト力がECU44の制御部442により所定割合例えば数十パーセント分だけ減少される。仮に、モータ18のアシスト力が減少されずに、モータ18によるフルアシスト状態になっていると、サージの発生レベルが所定範囲を超えた場合にバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)が開かれてもアシストできない状態なので、過給圧が低下してトルクの低下が発生してしまう。このため、予めモータ18からの出力によるアシストが可能となるように、上記したように、アシスト力を減少しておき、アシスト能力の余裕を残しておく。このようなサージの発生の発生前抑制制御により、サージの発生が抑制される。また、このサージの発生前抑制制御により、サージの発生レベルが所定範囲を超えている場合におけるモータ18の出力増に対して備えることができる。次に、後述のステップT40に進む。
ステップT40では、サージの発生レベルが所定範囲を超えているか否か、即ち、上記の演算値Δのいずれかが負の値であるか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。より詳しくは、上述したように、上記の演算値ΔGa又はΔPimが負の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa又はΔNtが負の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa又はΔQが負の値であるか否かが判断される。サージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、後述のステップT42に進む。一方、サージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、後述のステップT70に進む。
ステップT42では、サージの発生レベルが所定範囲を超えているとステップT40において判断された時よりも数msecといった所定時間前の実ターボ回転数Ntfが、目標ターボ回転数Nttとして、ECU44のレベル判断部441により設定されて、ターボチャージャ自体の回転数がこの目標ターボ回転数NttになるようにECU44の制御部442により制御されて固定される。次に、後述のステップT44に進む。
ステップT44では、所定の開度になるように、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)がECU44の制御部442により開かれる。バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)が開かれて開度が大きくなることにより、モータ18によるアシストが無い場合には過給圧が低下してしまうが、ここでモータ18のアシスト力を増加させることで、ターボ回転数が維持されるため、トルクの低下が防止される。そして、エンジン20からの排気の圧力が低下するとともに、アシスト力を増加させることによってエンジン20の充填効率が上昇して、吸入空気量が増加する。このようなサージの発生の発生後回避制御により、サージの発生が回避される。次に、後述のステップT50に進む。
ステップT50では、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されたか否かが、ECU44のレベル判断部441により判断される。より詳しくは、上述したように、上記の演算値ΔGa及びΔPimのそれぞれが、共に所定の差分Dga及びDp未満の正の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa及びΔNtのそれぞれが、共に所定の差分Dga及びDn未満の正の値であるか否かが判断される。又は、上記の演算値ΔGa及びΔQが、共に所定の差分Dga及びDq未満の正の値のそれぞれであるか否かが判断される。サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生は回避されていないと判断された場合、後述のステップT52に進む。一方、サージの発生は回避されてサージは発生していない状態になったと判断された場合、後述のステップT60に進む。なお、両演算値共に所定の差分以上の正の値となった場合、後述のステップT60に進んでもよい。
ステップT52では、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)がECU44の制御部442により更に開かれる。このようなサージの発生の発生後回避制御により、サージの発生が回避される。次に、ステップT50に戻る。
ステップT60では、上記のセンサから出力された吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度NtがそれぞれECU44により読み込まれ、それぞれの値が、上記したサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低いか否かが、ECU44により判断される。ステップT60における処理は、上述した第一実施形態におけるステップS50における処理と同じである。
ここで、吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれがサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低い状態ではないと判断された場合、サージの発生後回避制御が不十分であるとみなされ、ステップT44に戻る。一方、吸入空気量Ga及び排気タービン回転速度Ntのそれぞれがサージ時吸入空気量Gasg及びサージ時排気タービン回転速度Ntsgのそれぞれよりも所定量以上低い状態であると判断された場合、サージの発生後回避制御が十分行われたとみなされ、後述のステップT62に進む。
ステップT62では、ステップT42で設定された目標ターボ回転数Nttが、通常の制御における回転数になるように、ECU44の制御部442により徐々に戻される。これにより、ターボチャージャ自体の回転が、徐々に、通常の制御における回転に戻っていく。次に、後述のステップT70に進む。
ステップT70では、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にあるか否かが、判断される。ステップT70における処理は、上述したステップT20における処理と同じである。
ここで、ステップT70において、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にない場合、後述のステップT72に進む。一方、モータ18によるアシストの開始又は継続を行う条件下にある場合、このステップT70で、一連の制御が終了し、上記したように、再度、ステップT10から、上記したような制御が繰り返される。
ステップT72では、モータ18によるアシストがECU44の制御部442により停止される。次に、後述のステップT74に進む。
ステップT74では、ステップT44やステップT52で開かれたバリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)の開度が、ECU44の制御部442により徐々に戻される。即ち、開度のフィードバックが徐々に実施される。このステップT74で、一連の制御が終了し、上記したように、再度、ステップT10から、以上のような制御が繰り返される。
本実施形態の過給制御装置10によれば、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生する可能性があると判断される所定条件下で、サージの発生を事前に抑制する発生前抑制制御が制御部442により行われる。一方、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、サージの発生レベルが所定範囲内になるようにサージの発生を回避してサージが発生していない状態にする発生後回避制御が制御部442により行われる。これにより、サージの発生レベルが所定範囲を超えている場合における対処となる発生後回避制御が行われるだけでなく、このサージの発生レベルが所定範囲内における対処となる発生前抑制制御が事前に行われているため、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
更に、上記したように、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲内であると判断され、且つ、モータ18のアシスト力が所定値以上である場合に、モータ18のアシスト力を減少させる発生前抑制制御が制御部442により行われる。一方、レベル判断部441によりサージの発生レベルが所定範囲を超えていると判断された場合、バリアブルノズル37(及び/又はウェイストゲートバルブ38)の開度が制御部442により開き側に制御されて排気タービン12の入口圧を低下させながらモータ18がアシストすることによってエンジン20へ供給する空気の充填効率を上昇させつつ、モータ18のアシスト力を増加させる発生後回避制御が制御部442により行われる。これにより、エンジン20へ供給する空気の充填効率を上昇させつつモータ18のアシスト力を増加させる発生後回避制御が行われるだけでなく、モータ18のアシスト力を減少させる発生前抑制制御が事前に行われているため、制御能力に余裕があることからトルクの低下が発生せず、この発生後回避制御が行われた直後でドライバビリティが悪化することがない。この結果、サージが発生してもドライバビリティを悪化させずにサージを回避することができる。
更に、上記したように、バリアブルノズル37を制御することにより排気タービン12の入口圧を低下させながら、モータ18がアシストすることによる、エンジン20へ供給する空気の充填効率を上昇させる発生後回避制御を行うことができる。
更に、上記したように、ウェイストゲートバルブ38を制御することにより排気タービン12の入口圧を低下させながら、モータ18がアシストすることによる、エンジン20へ供給する空気の充填効率を上昇させる発生後回避制御を行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態においては、排気タービン12をバイパスするバイパス管35が配設されているが、バイパス管35の代わりに、コンプレッサ14をバイパスするバイパス管を配設し、このバイパス管の途中に、このバイパス管の開度の調整が可能な弁を配設してもよい。
また、上述した実施形態においては、バリアブルノズル37と、バイパス管35上のウェイストゲートバルブ38とが共に設けられているが、いずれかを設けるだけでもよい。即ち、バリアブルノズル37を設けずに、バイパス管35とバイパス管35上のウェイストゲートバルブ38とを設けるだけでもよく、また、バイパス管35とバイパス管35上のウェイストゲートバルブ38を設けずに、バリアブルノズル37を設けるだけでもよい。
本発明の過給制御装置が一例として四気筒のエンジンに組み合わされた状態を示す概略図である。 第一実施形態に係る過給制御装置による制御の一例について示すフローチャートである。 第二実施形態に係る過給制御装置による制御の一例について示すフローチャートである。
符号の説明
10…過給制御装置、12…排気タービン、14…コンプレッサ、16…回転軸、18…モータ、20…エンジン、22…排気マニホールド、24,26,30…排気導管、28…触媒コンバータ、32…エアクリーナ、34…吸気導管、35…バイパス管、36…吸気マニホールド、37…バリアブルノズル、38…ウェイストゲートバルブ、40…インタークーラ、42…スロットル弁、44…ECU、46…スロットルセンサ、48…エンジン回転センサ、50…エアフローメータ、52…モータ回転センサ、54…モータ制御装置、56…燃料噴射装置、59…圧力センサ、441…レベル判断部、442…制御部。

Claims (4)

  1. エンジンからの排気により作動される排気タービンによるコンプレッサの駆動が、モータのアシスト力により補助されるようになっている過給機の過給制御装置であって、
    前記過給機におけるサージの発生レベルを判断するレベル判断手段と、
    前記レベル判断手段により前記発生レベルが所定範囲内であると判断された場合、サージの発生を事前に抑制する発生前抑制制御を行い、前記レベル判断手段により前記発生レベルが前記所定範囲を超えていると判断された場合、前記発生レベルが前記所定範囲内になるようにサージの発生を回避する発生後回避制御を行う制御手段と、
    前記排気タービンの入口圧を調節する圧力調整手段と、
    を備え、前記制御手段は、
    前記レベル判断手段により前記発生レベルが前記所定範囲内であると判断され、且つ、前記モータの前記アシスト力が所定値以上である場合に、前記モータの前記アシスト力を減少させる前記発生前抑制制御を行い、
    前記レベル判断手段により前記発生レベルが前記所定範囲を超えていると判断された場合、前記圧力調整手段を制御して前記排気タービンの入口圧を低下させつつ前記モータの前記アシスト力を増加させて前記エンジンへ供給する空気の充填効率を上昇させ前記発生後回避制御を行う、ことを特徴とする過給制御装置。
  2. 前記エンジンに吸入される吸入空気量と所定の吸入空気量との差分が所定の差分未満である場合に、前記レベル判断手段により前記発生レベルが前記所定範囲内であると判断される、ことを特徴とする請求項1に記載の過給制御装置。
  3. 前記圧力調整手段は、前記排気タービンの上流に設けられて可変ノズルにより排気圧を調整するバリアブルノズルである、ことを特徴とする請求項1に記載の過給制御装置。
  4. 前記排気タービンをバイパスして前記排気タービンの下流へ排気を流入させるバイパス路を備え、
    前記圧力調整手段は、前記バイパス路に設けられたウェイストゲートバルブである、ことを特徴とする請求項1に記載の過給制御装置。
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