JP4923182B2 - セレコキシブ及びニコチンアミド共結晶並びにこの共結晶を含む医薬組成物 - Google Patents

セレコキシブ及びニコチンアミド共結晶並びにこの共結晶を含む医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、共結晶API含有組成物、かかるAPIを含有する医薬組成物、およびその製造方法に関する。
参照による組み込み
2003年2月28日出願の米国特許出願第60/451,213号の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
医薬組成物中の活性薬剤成分(API(1種または複数種))を様々な異なる形態で製造することができる。かかるAPIは、化学的誘導体または塩を含む、様々な異なる化学的形態を有するように製造することができる。かかるAPIは、異なる物理的形態を有するように製造することもできる。例えば、APIは、異なる非晶質であってもよく、異なる結晶質多形を有するか、または異なる溶媒和または水和状態で存在してもよい。APIの形態を変化させることによって、その物理的性質を変化させることが可能である。例えば、結晶質多形は通常、互いに異なる溶解性を有し、そのため、熱力学的に安定性の多形は、熱力学的に低い安定性の多形よりも可溶性が低い。薬剤多形は、貯蔵寿命、バイオアベイラビリティ、モフォロジー、蒸気圧、密度、色および圧縮性などの特性も異なる。したがって、APIの結晶状態の変化は、その物理的性質を調節する多くの方法のうちの1つである。
特に、経口製剤として、改善された特性を有するこれらのAPIの新規な形態を有することは有利であるだろう。具体的には、水溶解性および安定性の向上など、有意に改善された特性を示す、改善された形態のAPIを同定することが望ましい。さらに、医薬製剤の加工性および製造を改善することが望ましい。例えば、APIが他の物質と混合される場合に組成物中でさえ、APIの針状結晶形態または晶癖(habit)によって凝集が生じる可能性があり、そのため均一でない混合物が形成される。水におけるAPI含有医薬組成物の溶解速度を増大し、経口投与組成物のバイオアベイラビリティを向上させ、治療効果に対して迅速な開始を提供することも望ましい。被験者に投与する場合に、ピーク血漿レベルに速く達し、現在既知の形態のAPIの等量と比較した場合に、より長持ちする治療的血漿濃度、およびより高い全暴露を有する、APIの形態を有することも望ましい。
発明の概要
非共結晶状態のかかるAPI(遊離酸、遊離塩基、両性イオン、塩等)と比較して、APIの特性を改善する、AIPの新規な共結晶形態が得られることが現在、見出されている。
したがって、第1の態様において、本発明は、APIおよび共結晶形成化合物が、結晶化条件下にて、固相または液相から共結晶化することができるような、API化合物および共結晶形成化合物を含有する共結晶医薬組成物を提供する。
本発明の他の態様は、医薬組成物を製造するプロセスであって:
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾールおよびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有する共結晶形成化合物を準備し;
(3)結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む
ことを含むプロセスを提供する。
本発明の他の態様は、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)固相を形成するために、結晶化条件下にて、API化合物を共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
他の態様において、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)(i)1種のAPIまたは複数種の異なるAPI、(ii)1種の共結晶形成化合物または複数種の異なる共結晶形成化合物を準備することを含み、そのAPIおよび共結晶形成化合物の少なくとも1つが、その複数種で準備され;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
溶解性(Solubility)の調節
他の態様において、本発明は、APIの溶解性を調節するためのプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
溶解(Dissolution)の調節
他の態様において、本発明は、APIの溶解を調節し、それによって、水における溶解速度または人工胃液もしくは人工腸液における、または溶媒(1種または複数種)における溶解速度が増加または低減されるプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
一実施形態において、APIの溶解は増加される。
バイオアベイラビリティの調節
本発明は、APIのバイオアベイラビリティを調節し、それによって、AUCが増加し、Tmaxまでの時間が減少し、APIの濃度が1/2Tmaxを超える時間の長さが増加し、またはCmaxが増加するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
用量反応調節
他の態様において、本発明は、APIの用量反応の直線性を改善するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
安定性の向上
さらに他の態様において、本発明は薬剤塩の安定性を向上させるプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、薬剤塩を共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
塩にするのが難しい、または非塩性(Difficult to Salt or Unsaltable)化合物
他の態様において、塩にするのが難しいまたは非塩性のAPIの共結晶を製造するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
吸湿性の低減
さらに他の態様において、本発明は、APIの吸湿性を低減する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
非晶質化合物の結晶化
さらに他の態様において、本発明は、非晶質化合物を結晶化するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
形態多様性の低減
さらに他の態様において、本発明は、APIの形態多様性を低減するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
モフォロジーの調節
さらに他の態様において、本発明は、APIのモフォロジーを改変するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
他の態様において、本発明は、共結晶を含有する共結晶組成物を提供し、前記共結晶は、API化合物および共結晶形成化合物を含む。他の実施形態において、その共結晶は、遊離形態(遊離酸、遊離塩基、両性イオン、水和物、溶媒和化合物等を含む)または塩(塩水和物および溶媒和化合物を含む)と比較して、向上した特性を有する。他の実施形態において、改善される特性は、増加した溶解性(solubility)、増加した溶解(dissolution)、向上したバイオアベイラビリティ、増大した用量反応、低減された吸湿性、通常の非晶質化合物の結晶質形態、塩にするのが難しいまたは非塩性の化合物の結晶質形態、低減された形態多様性、より望ましいモフォロジー、または本明細書に記載の他の特性からなる群から選択される。
カルバマゼピンとサッカリンとの共結晶のPXRDパターン(フォームI) カルバマゼピンとサッカリンとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI) カルバマゼピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームI) カルバマゼピンとニコチンアミドとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI) カルバマゼピンとトリメシン酸との共結晶のPXRDパターン(フォームI) トピラメートと18−クラウン−6との共結晶のPXRDパターン(フォームI) トピラメートと18−クラウン−6との共結晶のDSCサーモグラム(フォームI) オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームI) オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI) セレコキシブと18−クラウン−6とのPXRDパターン セレコキシブと18−クラウン−6とのDSCサーモグラム イトラコナゾールとコハク酸とのPXRDパターン イトラコナゾールとコハク酸とのDSCサーモグラム イトラコナゾールとフマル酸とのPXRDパターン イトラコナゾールとフマル酸とのDSCサーモグラム イトラコナゾールと酒石酸との共結晶のPXRDパターン イトラコナゾールと酒石酸との共結晶のDSCサーモグラム イトラコナゾールとリンゴ酸との共結晶のPXRDパターン イトラコナゾールとリンゴ酸との共結晶のDSCサーモグラム イトラコナゾールHClと酒石酸との共結晶のPXRDパターン イトラコナゾールHClと酒石酸との共結晶のDSCサーモグラム モダフィニルとマロン酸との共結晶のPXRDパターン モダフィニルとベンズアミドとの共結晶のPXRDパターン モダフィニルとマンデル酸との共結晶のPXRDパターン モダフィニルとグリコール酸との共結晶のPXRDパターン モダフィニルとフマル酸との共結晶のPXRDパターン セレコキシブ:ニコチンアミド対セレコキシブ遊離酸の溶解プロファイル イトラコナゾール:コハク酸、イトラコナゾール:酒石酸およびイトラコナゾール:リンゴ酸対イトラコナゾール遊離塩基の溶解プロファイル セレコキシブ:ニコチンアミド対セレコキシブナトリウムの共結晶の吸湿性プロファイル オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームII) オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームIII) オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII) オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII) オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII) オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII) 5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のDSCサーモグラム 5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のTGAサーモグラム 5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のラマンスペクトル 5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のPXRDパターン ヒドロクロロチアジドとニコチン酸との共結晶のPXRDパターン ヒドロクロロチアジドと18−クラウン−6との共結晶のPXRDパターン ヒドロクロロチアジドとピペラジンとの共結晶のPXRDパターン モダフィニルとマロン酸との共結晶のDSCサーモグラム モダフィニルとマロン酸との共結晶のTGAサーモグラム モダフィニルとマロン酸との共結晶のラマンスペクトル モダフィニルとマレイン酸との共結晶のPXRDパターン アセトアミノフェン1−Dポリマー鎖、およびアセトアミノフェンと4,4’−ビピリジンとの共結晶をそれぞれ示す。 アセトアミノフェン1−Dポリマー鎖、およびアセトアミノフェンと4,4’−ビピリジンとの共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフェニトインおよびフェニトインとピリドンとの共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフェニトインおよびフェニトインとピリドンとの共結晶をそれぞれ示す。 純粋なアスピリンおよびそれに相当する結晶構造が、図46Aおよび46Bにそれぞれ示される。図46Cおよび46Dは、シントンを含有する超分子実体、およびアスピリンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なアスピリンおよびそれに相当する結晶構造が、図46Aおよび46Bにそれぞれ示される。図46Cおよび46Dは、シントンを含有する超分子実体、およびアスピリンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なアスピリンおよびそれに相当する結晶構造が、図46Aおよび46Bにそれぞれ示される。図46Cおよび46Dは、シントンを含有する超分子実体、およびアスピリンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なアスピリンおよびそれに相当する結晶構造が、図46Aおよび46Bにそれぞれ示される。図46Cおよび46Dは、シントンを含有する超分子実体、およびアスピリンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なイブプロフェンおよび相当する結晶構造が、図7Aおよび7Bにそれぞれ示される。図7Cおよび7Dは、シントンを含有する超分子実体、およびイブプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なイブプロフェンおよび相当する結晶構造が、図7Aおよび7Bにそれぞれ示される。図7Cおよび7Dは、シントンを含有する超分子実体、およびイブプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なイブプロフェンおよび相当する結晶構造が、図7Aおよび7Bにそれぞれ示される。図7Cおよび7Dは、シントンを含有する超分子実体、およびイブプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なイブプロフェンおよび相当する結晶構造が、図7Aおよび7Bにそれぞれ示される。図7Cおよび7Dは、シントンを含有する超分子実体、およびイブプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフルルビプロフェンおよび相当する結晶構造が、図48Aおよび48Bにそれぞれ示される。図5Cおよび5Dは、シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフルルビプロフェンおよび相当する結晶構造が、図48Aおよび48Bにそれぞれ示される。図5Cおよび5Dは、シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフルルビプロフェンおよび相当する結晶構造が、図48Aおよび48Bにそれぞれ示される。図5Cおよび5Dは、シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 純粋なフルルビプロフェンおよび相当する結晶構造が、図48Aおよび48Bにそれぞれ示される。図5Cおよび5Dは、シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンと4,4’−ビピリジンとの相当する共結晶をそれぞれ示す。 シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンとトランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンとの相当する共結晶構造をそれぞれ示す。 シントンを含有する超分子実体、およびフルルビプロフェンとトランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンとの相当する共結晶構造をそれぞれ示す。 純粋なカルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとp−フタルアルデヒドとの共結晶構造をそれぞれ示す。 純粋なカルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとp−フタルアルデヒドとの共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンとニコチンアミドとの共結晶構造(フォームII)。 カルバマゼピンとサッカリンとの共結晶構造(フォームII)。 イブプロフェン、フルルビプロフェン、およびアスピリンそれぞれの化学構造。 イブプロフェン、フルルビプロフェン、およびアスピリンそれぞれの化学構造。 イブプロフェン、フルルビプロフェン、およびアスピリンそれぞれの化学構造。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと2,6−ピリジンジカルボン酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと2,6−ピリジンジカルボン酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと5−ニトロイソフタル酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと5−ニトロイソフタル酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンと1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸との共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとベンゾキノンとの共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとベンゾキノンとの共結晶構造をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとトリメシン酸との共結晶構造(フォームII)をそれぞれ示す。 カルバマゼピンの結晶構造、およびカルバマゼピンとトリメシン酸との共結晶構造(フォームII)をそれぞれ示す。 セレコキシブとニコチンアミドとの共結晶のPXRD回折図 セレコキシブとニコチンアミドとの共結晶のDSCサーモグラム セレコキシブとニコチンアミドとの共結晶のTGAサーモグラム セレコキシブとニコチンアミドとの共結晶のラマンスペクトル 共結晶において観察された水素結合モチーフ
本発明の詳細な説明
本明細書で使用される「共結晶」という用語は、具体的に述べると、APIが室温で液体であることを除いては、構造、融点および融解熱などの特有の物理的特性をそれぞれ有する、室温で2種類以上の固有の固体で構成される結晶質材料を意味する。本発明の共結晶は、APIに水素結合する共結晶形成物(co-crystal former)を含む。共結晶形成物は、APIに直接水素結合するか、またはAPIに結合する更なる分子に水素結合する。その更なる分子は、APIに水素結合するか、またはAPIにイオン結合または共有結合することができる。その更なる分子は、異なるAPIであることも可能である。共結晶形成化合物をさらに含有しないAPI化合物の溶媒和化合物は、本発明による共結晶ではない。しかし、共結晶は、結晶格子中に1つまたは複数の溶媒和化合物分子を含み得る。つまり、室温で液体である溶媒または化合物をさらに含む共結晶(1種または複数種)の溶媒和化合物が本発明に包含されるが、具体的に述べられている液体APIの上述の例外を除いて、1種類のみの固体、および1種または複数種の液体(室温で)で構成される結晶質材料は本発明に包含されない。その共結晶は、共結晶形成物とAPIの塩との共結晶であってもよいが、APIと本発明の共結晶形成物は、水素結合を介して互いに構成または結合される。pi−スタッキング、ゲストホスト錯化およびファンデルワールス相互作用などの分子認識の他の様式も存在することができる。上記の相互作用のうち、水素結合は、共結晶の形成(および本発明に従って必要とされる相互作用)において主要な相互作用であり、それによって、その部位のうちの1つの水素結合供与体と、他の部位の水素結合受容体との間で非共有結合が形成される。水素結合によって、いくつかの異なる分子間構造が生じ得る。例えば、水素結合によって、ダイマー、直鎖、または環状構造が形成し得る。これらの構造はさらに、拡張された(二次元)水素結合網状構造および単離されたトライアドをさらに含み得る(図63)。代替の実施形態は、共結晶形成物が第2のAPIである共結晶を提供する。他の実施形態において、共結晶形成物はAPIではない。他の実施形態において、共結晶は、2種類の共結晶形成物を含む。それにおけるAPIが、共結晶形成化合物により形成された結晶格子領域における「ゲスト」分子であり、したがって包接複合体が形成される、共結晶を形成することもできる。本発明の目的のために、共結晶形態でのAPIの化学的および物理的性質が、異なる形態での同じAPIである参照化合物と比較される。参照化合物は、遊離型として、またはさらに具体的には、遊離酸、遊離塩基、もしくは両性イオン;塩、またはさらに具体的には、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、アルミニウム塩などの無機塩基付加塩、または有機塩基付加塩、またはHBr、HCl、硫酸、硝酸、もしくはリン酸付加塩などの無機酸付加塩、または酢酸、プロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸(malanic)、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ステアリン酸もしくは乳酸付加塩などの有機酸付加塩;遊離型もしくは塩の無水物または水和物、またはさらに具体的には、例えば遊離型もしくは塩の半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物、五水和物;または遊離型もしくは塩の溶媒和化合物として規定することができる。参照化合物は、結晶質または非晶質として規定することもできる。
本発明によれば、その共結晶は、APIの酸付加塩または塩基付加塩を含むことができる。酸付加塩としては、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸、および酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、o−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マデリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1、2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸(glucoheptonic acid)、4,4’−メチレンビス(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、t−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタル酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、およびムコン酸などの有機酸が挙げられる。塩基付加塩としては、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウムおよびマグネシウム塩などの無機塩基、および第1級、第2級および第3級アミンなどの有機塩基(例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソプロピル)アミン、トリ(n−プロピル)アミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N−アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、およびN−エチルピペリジン)が挙げられる。
APIと共結晶形成物との比は、本発明に従って化学量論的または非化学量論的である。例えば、API:共結晶形成物の比1:1、1:1.5および1:2が許容可能である。
驚くべきことに、APIおよび選択される共結晶形成化合物が共結晶を形成する場合、得られる共結晶は、遊離型のAPI(遊離酸、遊離塩基、および両性イオン、水和物、溶媒和化合物等を含む)、またはその酸性もしくは塩基性塩と比較して、特に溶解性、溶解、バイオアベイラビリティ、安定性、Cmax、Tmax、加工性、より長く持続する治療的血漿濃度、吸湿性、非晶質化合物の結晶化、形態多様性の低減(多型および晶癖を含む)、モフォロジーもしくは晶癖の変化等に関して、APIの特性を向上させることが見出されている。例えば、APIの共結晶形態は、元のAPIが水に不溶性またはやや可溶性である場合に特に有利である。さらに、APIのバイオアベイラビリティが向上し、APIの血漿中濃度および/または血清中濃度が改善されることから、APIに付与される共結晶特性も有用である。これは特に、経口投与可能な製剤に対して有利である。さらに、例えば、最大到達可能用量反応を増加し、かつ/または投薬当量(dosing equivalent)当たりの生物活性を増加することにより、APIの効力を高めることによって、APIの用量反応を改善することができる。
したがって、第1の態様において、本発明は、APIおよび共結晶形成化合物が、結晶化条件下にて、液相からまたは固体状態から、例えば粉砕もしくは加熱によって共結晶化することができるような、APIと共結晶形成化合物との共結晶を含む医薬組成物を提供する。他の態様において、APIおよび共結晶形成化合物が、結晶化条件下で液相から共結晶化することができるように、APIは、エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有し、共結晶形成化合物は、エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジン、または本明細書の表における官能基から選択される少なくとも1つの官能基を有する。
本発明の共結晶は、APIと共結晶形成化合物が水素結合によって互いに結合された場合に形成される。pi−スタッキングおよびファンデルワールス相互作用を含む、他の非共有結合相互作用もまた存在し得る。
一実施形態において、共結晶形成物は、表Iおよび表IIの共結晶形成物から選択され、表Iの共結晶形成物は、クラス1、クラス2またはクラス3共結晶形成物として規定される(「クラス」と表示された、表Iの欄を参照)。他の実施形態では、共結晶形成物およびAPIのpKa値の差は2未満である。他の実施形態において、共結晶形成物およびAPIのpKa値の差は3未満、4未満、5未満、2〜3、3〜4、または4〜5である。表Iには、多機能性を有する共結晶形成物の多くのpKa値が示されている。特定のpKa値に相当する特定の官能基は、当業者には容易に理解される。
他の実施形態において、APIと相互作用する共結晶形成物の特定の官能基が規定される(例えば、表Iの「機能性」および「分子構造」と表示される欄、および「共結晶形成物官能基」と表示される表IIの欄を参照のこと)。その他の実施形態において、共結晶形成物の官能基と相互作用するAPIの官能基が規定される(例えば、表IIおよびIII参照)。
他の実施形態において、共結晶は、1種類を超える共結晶形成物を含む。例えば、2、3、4、5種類以上の共結晶形成物をAPIとの共結晶に組み込むことができる。2種類以上の共結晶形成物とAPIとを含む共結晶は、水素結合を介して互いに結合される。一実施形態において、組み込まれた共結晶形成物は、API分子に水素結合される。他の実施形態において、共結晶形成物は、API分子または組み込まれた共結晶形成物のいずれかに水素結合する。他の実施形態において、潜在的な共結晶種についてのAPIのスクリーニングを容易にするために、単一コンパートメント、またはキット内にいくつかの共結晶形成物を収容することができる。その共結晶キットは、表IおよびIIにおける共結晶形成物の5、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100種類以上を含むことができる。個々の共結晶形成物を1つまたは複数の結晶化法によって1種または複数種のAPIで試験することができるか、または多数の共結晶形成物を1つまたは複数の結晶化法によって1種または複数種の化合物に対して容易に試験することができるように、共結晶形成物は固体状であり、かつ個々の反応バイアルの配列にある。結晶化法としては、限定されないが、融解再結晶化、粉砕、磨砕、静置、蒸発による溶液からの共結晶形成、熱的に誘導される溶液からの結晶化、貧溶媒(anti-solvent)の添加による溶液からの共結晶形成、蒸気拡散による溶液からの共結晶形成、抜き取り(drown-out)による溶液からの共結晶形成、上述の技術の組み合わせによる溶液からの共結晶形成、共昇華による共結晶形成、Knudsenセル装置を使用した昇華による共結晶形成、溶媒蒸気の存在下で共結晶の目的の成分を静置することによる共結晶形成、1種類の溶媒または溶媒の混合物中で共結晶の目的の成分をスラリー転化(slurry conversion)することによる共結晶形成、または添加剤、核剤、結晶化促進剤、沈殿剤、化学安定剤、または酸化防止剤の存在下での上記の技術の組み合わせによる共結晶形成が挙げられる。共結晶化キットは、単独で、またはより大きな結晶化実験の一部として使用することができる。例えば、キットは、単一共結晶形成物の単一ウェルキット、単一共結晶形成物のマルチウェルキット、多数の共結晶形成物の単一ウェルキット、または多数の共結晶形成物のマルチウェルキットとして構成することができる。
他の実施形態において、APIは、表IVのAPIまたは本明細書の他に記載のAPIから選択される。表IVに記載の薬剤については、共結晶は、遊離型(つまり、遊離酸、遊離塩基、および両性イオン)、塩、溶媒和化合物、水和物等のかかるAPIを含むことができる。塩、溶媒和化合物、水和物等として記載の表IVにおけるAPIについては、APIは、表IVに記載の形態またはそれに相当する遊離型であるか、または記載されていない他の形態である。表IVは、CAS番号、化学名、またはPCTもしくは特許参照(その全体が本明細書にそれぞれ組み込まれる)を含む。他の実施形態において、共結晶形成物と相互作用する特定のAPIの官能基が規定される。共結晶形成物の具体的な官能基、具体的な共結晶形成物、または規定の官能基、または特定のAPIと相互作用する具体的な共結晶形成物もまた規定される。表IIについては、共結晶形成物、および任意に具体的な機能性、および記載の相当する相互作用基のそれぞれが、本発明の個々の種として包含されることに留意のこと。このように、共結晶形成物のそれぞれの具体的な組み合わせ、および同じ列にある相互作用基のうちの1つが、本発明の種として規定される。同じことが、表および本明細書の他のどこかに記述されている他の組み合わせにも当てはまる。
本発明による各プロセスにおいて、APIを共結晶形成化合物と接触させることが必要である。これは、2つの固体を共に粉砕するか、または一方または両方の成分を融解し、それらを再結晶化することを含み得る。これは、APIを可溶化し、共結晶形成化合物を添加すること、または共結晶形成化合物を可溶化し、APIを添加することも含み得る。結晶化条件が、APIおよび共結晶形成化合物に適用される。これは、pHまたは温度などの溶液の特性を変化させることを伴い、通常溶媒を除去することによって、一般に溶液を乾燥させることによって、溶質を濃縮する必要がある。溶媒を除去すると、APIおよび共結晶形成物両方の濃度が時間が経つにつれて増加し、その結果、結晶化が促進される。いずれかの結晶を含む固相が形成された後に、これを本明細書に記載のように試験することができる。
かかるプロセス工程の結果として得られた共結晶は、従来の手段により医薬組成物中に容易に組み込むことができる。医薬組成物は一般に、以下にさらに詳細に論述され、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤または担体を含み得る。
他の態様において、本発明は、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンまたは表IIもしくはIIIの官能基から選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンまたは表I、IIもしくはIIIの官能基から選択される少なくとも1つの官能基を有する共結晶形成物を準備し;
(3)結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
さらに他の態様において、本発明は、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
APIと共結晶形成化合物との共結晶の存在についての固相のアッセイが、当技術分野で公知の従来の方法によって行われる。例えば、共結晶の存在を評価するために、粉末X線回折技術を用いるのが簡便かつ一般的である。これは、純粋な結晶が形成しているかどうかを確証するために、API、結晶形成化合物および推定の共結晶のスペクトルを比較することによって行われる。同様な様式で使用される他の技術としては、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)およびラマン分光法が挙げられる。単結晶X線回折が、共結晶構造の同定に特に有用である。
他の態様において、本発明は、共結晶化合物をスクリーニングするプロセスであって:
(1)(i)API化合物、および(ii)共結晶形成化合物を準備し、
(2)(a)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(b)APIと共結晶形成化合物とを含む共結晶を単離する;ことを含む工程に、APIと共結晶形成化合物との各組み合わせを付すことによって、APIと共結晶形成化合物との共結晶をスクリーニングする;
ことを含むプロセスを提供する。
代替の実施形態が、
(1)(i)1種類のAPIまたは複数種の異なるAPI、および(ii)1種類の共結晶形成化合物または複数種の異なる共結晶形成化合物を準備し、APIおよび共結晶形成化合物の少なくとも1つを、その複数種で準備し;
(2)(a)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(b)APIと共結晶形成化合物とを含む共結晶を単離する;ことを含み、APIと共結晶形成化合物との各組み合わせをかけることによって、APIと共結晶形成化合物との共結晶をスクリーニングする、
ことを含む、共結晶化合物をスクリーニングするプロセスに関する。
溶解性の調節
他の態様において、本発明は、APIの溶解性を調節するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
一実施形態において、APIの溶解性は、水溶解性が向上するように、APIの溶解性が調節される。APIの溶解性は、APIの飽和溶液中でのAPIの量のクロマトグラフィー(例えば、HPLC)または分光測定、例えばUV分光法、IR分光法、ラマン分光法、定量的質量分光法、またはガスクロマトグラフィーなどの従来のいずれかの手段によって測定することができる。
本発明の他の態様において、APIは低い水溶解性を有する。通常、本発明における低い水溶解性とは、37℃で測定した場合に、10mg/mL以下、好ましくは5mg/mLまたは1mg/mL以下である、水中での溶解性を有する化合物を意味する。低い水溶解性はさらに、37℃で測定した場合に、900、800、700、600、500、400、300、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20マイクログラム/mL以下、またはさらに10、5または1マイクログラム/mL、さらに900、800、700、600、500、400、300、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、または10ng/mL、または10ng/mL未満と具体的に定義することができる。水溶解性は、500、400、300、200、150、100、75、50または25mg/mL未満と規定することもできる。本発明の実施形態として、溶解性は、参照形態の共結晶(例えば、結晶質または非晶質遊離酸、遊離塩基または両性イオン、水和物または溶媒和化合物)またはその塩を生成することによって、2、3、4、5、7、10、15、20、25、50、75、100、200、300、500、750、1000、5000、または10、000倍に高めることができる。さらに水溶解性は、水ではなく、人工胃液(SGF)または人工腸液(SIF)中で測定することができる。本発明のSGF(未希釈)は、水中で1g/L TritonX−100と2g/L NaClとを合わせ、20mM HClでpHを調節して、最終的なpH=1.7を有する溶液を得ることによって調製される(その最終溶液のpHが7.5である場合に、SIFは、0.68%リン酸二水素カリウム、1%パンクレアチン、および水酸化ナトリウムである)。使用される溶媒のpHは、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、または12として、または連続する値の間のいずれかのpHとして規定することもできる。
実施形態の例は:参照形態よりも少なくとも5倍高い、37℃およびpH7.0での水溶解性を有する共結晶組成物、参照形態よりも少なくとも5倍高い、SGFにおける溶解性を有する共結晶組成物、参照形態よりも少なくとも5倍高い、SIFにおける溶解性を有する共結晶組成物を含む。
溶解の調節
本発明の他の態様において、APIの溶解プロファイルが調節され、それによって、水における溶解速度または人工胃液もしくは人工腸液溶における溶解速度、または1種類の溶媒もしくは複数種の溶媒における溶解速度が高められる。溶解速度は、API固体が溶解媒質に溶解する速度である。その吸収速度が溶解速度よりも速いAPI(例えば、ステロイド)に関しては、吸収プロセスにおける律速段階が溶解速度である場合が多い。吸収部位での滞留時間が制限されるため、それらが腸管吸収部位から除去される前に溶解されないAPIは無駄であるとみなされる。したがって、溶解の速度は、可溶性が乏しいAPIの性能に対して主要な影響を及ぼす。この因子のために、固体剤形のAPIの溶解速度は、API製造プロセスで用いられる、重要な、一般的な、品質管理パラメーターである。
溶解速度=KS(Cs−C)
式中、Kは、溶解速度定数であり、Sは、表面積であり、Csは、見かけの溶解度であり、Cは、溶解媒質中のAPIの濃度である。
急速なAPI吸収については、Cs−Cは、Csにほとんど等しい。
APIの溶解速度は、当技術分野で公知の従来の手段によって測定される。
参照形態(例えば、遊離型または塩)と比較して、共結晶の溶解速度の増加、例えば同じ溶液における参照形態(例えば、遊離型または塩)よりも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%分高い、または2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、175、200、250、300、350、400、500、1000、10,000、または100,000倍高いといった増加が示される。溶解速度がその条件下で測定される条件は、上述の条件と同じである。溶解の増加はさらに、平衡溶解度に達する前に、組成物が過飽和のままである時間によって規定される。
上記の実施形態は;参照形態よりも少なくとも5倍高い、37℃およびpH7.0での水溶液における溶解速度を有する共結晶組成物、参照形態よりも少なくとも5倍高い、SGFにおける溶解速度を有する共結晶組成物、参照形態よりも少なくとも5倍高い、SIFにおける溶解速度を有する共結晶組成物を含む。
バイオアベイラビリティの調節
本発明の方法を使用して、より高い溶解度、溶解、およびバイオアベイラビリティを有するAPI医薬製剤を製造する。AUCの増加、Tmaxまでの時間(ピーク血液血清中レベルに達する時間)の低減、またはCmaxの増加によって、バイオアベイラビリティを向上させることができる。本発明による結果として、中性状態または塩(参照形態)のみと比較した場合に、APIの血漿中濃度は高くなる。
AUCは、API投与後の時間に対するAPIの血漿中濃度(濃度の対数ではない)のプロットの下の領域である。その領域は都合のよいことに、「台形公式」によって決定される:データポイントは、直線のセグメントによってつなげられ、垂線は横座標から各データポイントに垂直に立っており、そのように構成された三角形および台形の領域の合計が計算される。最後の測定濃度(時間tnでのCn)がゼロではない場合、tnからの無限時間までのAUCは、Cn/kelによって推定される。
AUCは、APIのバイオアベイラビリティの推定、およびAPIの総クリアランス(ClT)の推定に特に有用である。単回静脈内投与後、AUC=D/ClTであり、一次消失速度論に従う単一コンパートメントシステムに関して、Dは投薬量であり;その代わりとしては、AUC=Co/kelである(kelは、API消失速度定数である)。静脈内以外の経路の場合、かかるシステムに関して、AUC=F・D/ClTである(Fは、APIの絶対的バイオアベイラビリティである)。
このように、他の態様において、本発明は、その通常用量および有効用量範囲で共結晶として投与した場合に、APIのバイオアベイラビリティを調節し、それによって、参照形態と比較して、AUCが増加し、Tmaxまでの時間が低減されるか、またはCmaxが増加されるプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
上記の実施形態は、参照形態と比較して少なくとも10%低減されたTmaxまでの時間を有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも20%低減されたTmaxまでの時間を有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも40%低減されたTmaxまでの時間を有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも50%低減されたTmaxまでの時間を有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも60%低減されたTmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも70%低減されたTmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも80%低減されたTmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも90%低減されたTmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも20%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも30%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも40%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも50%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも60%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも70%増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも80%増加したCmaxを有する共結晶組成物、少なくとも2倍、3倍、5倍、7.5倍、10倍、25倍、50倍または100倍増加したCmaxを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも10%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも20%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも30%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも40%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも50%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも60%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも70%増加したAUCを有する共結晶組成物、参照形態と比較して少なくとも80%増加したAUCを有する共結晶組成物、または少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、または10倍増加したAUCを有する共結晶組成物を含む。他の実施例は、参照形態が結晶質である実施例、参照形態が非晶質である実施例、参照形態が無水結晶質ナトリウム塩である実施例、または参照形態が無水結晶質HCl塩である実施例を含む。
用量反応の調節
他の態様において、本発明は、APIの用量反応を改善するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
用量反応は、反応の大きさと、反応を誘発する用量との定量的関係であり、当技術分野で公知の従来の技術によって測定される。API−細胞システムに関して、効果(従属変数としての)と用量(独立変数としての)とを関連付ける曲線は、「用量反応曲線」である。通常、用量反応曲線は、所定のAPIの用量(mg/kg)に対してプロットされたAPIに対する、測定された反応である。用量反応曲線は、所定のAPIの用量に対するAUCの曲線でもあり得る。
本発明の他の実施形態において、本発明の共結晶は、相当する参照化合物よりも増加した用量反応曲線またはより線形の用量反応曲線を有する。
安定性の向上
さらに他の実施形態において、本発明は、APIの安定性を改善する(その遊離型またはその塩などの参照形態と比較して)プロセスであって、
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、薬剤塩を共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
好ましい実施形態において、APIまたは活性薬剤成分(API)、およびAPIを含む製剤を含む本発明の組成物は、製薬用途で適切に安定性である。好ましくは、本発明のAPIまたはその製剤は、30℃で2年間保存した場合に、0.2%未満のいずれか1つの分解産物(degradant)が形成するような安定性である。本明細書において分解産物という用語は、単一種類の化学反応の生成物(1種または複数種)を意味する。例えば、本発明の目的として、分子を切断して2つの産物が生成する加水分解が起こる場合、それは単一の分解産物とみなされるだろう。さらに好ましくは、40℃で2年間保存した場合に、0.2%未満のいずれか1つの分解産物が形成される。その代わりとして、30℃で3ヶ月間保存した場合に、0.2%または0.15%、または0.1%未満のいずれか1つの分解産物が形成され、40℃で3ヶ月間保存した場合には、0.2%または0.15%、または0.1%未満のいずれか1つの分解産物が形成される。さらにその代わりとして、60℃で4週間保存した場合に、0.2%または0.15%、または0.1%未満のいずれか1つの分解産物が形成される。相対湿度(RH)は、周囲湿度(RH)、75%(RH)と規定されるか、1〜99%のいずれか1つの整数として規定される。
塩にするのが難しい、または非塩性の化合物
さらに他の態様において、本発明は、非塩性または塩にするのが難しいAPIの共結晶を製造するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
塩にするのが難しい化合物は、pKa<3の塩基またはpKa>10の酸を含む。両性イオンは、本発明による塩にするのが難しい、または非塩性化合物でもある。
吸湿性の低減
さらに他の態様において、本発明は、APIの吸湿性を低減する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含む方法を提供する。
本発明の一態様は、非晶質または結晶質、遊離型または塩(ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムなどの金属塩を含む)または他の参照化合物よりも吸湿性が低い、APIの共結晶を含む医薬組成物を提供する。吸湿性は、動的蒸気吸着分析(dynamicvapor sorption analysis)によって評価することができ、その化合物5〜50mgがカーン微量天秤から吊り下げられる。分析される化合物は、非吸湿性の皿に置かれ、同一物質で構成され、かつほぼ同じサイズ、形、および重さを有する空の皿に対して、その重量が測定される。理想的には、白金製皿を使用すべきである。その皿は、平衡条件が満たされるまで、それを通じて空気または窒素などの気体が流れ、制御され、かつ既知の相対湿度(%RH)を有するチャンバ内に、皿が吊り下げられる。通常の平衡条件は、一定の湿度および温度で3分間にわたる0.01%未満の重量変化を含む。相対湿度は、乾燥窒素下にて40℃で一定重量に乾燥させた試料(3分で<0.01%の変化)について測定すべきである。そのようにしなければ、脱溶媒和するか、またはそうでなければ、材料が非晶質に転化されるだろう。一態様において、乾燥させた化合物の吸湿性は、RHを5%単位で5%から95%にRHを増加し、次いで5%単位で95%から5%に低減して、吸湿等温線(moisture sorption isotherm)を作製することによって評価することができる。試料は、%RHのそれぞれの変化の間に平衡化させるべきである。75%を超え、95%未満の相対湿度で化合物が潮解する、または非晶質になる場合、新たな試料で実験を繰り返すべきであり、そのサイクルの相対湿度範囲は、相対湿度5〜95%ではなく、相対湿度5〜75%または10〜75%に狭めるべきである。形状安定性を欠くため、試験前に試料を乾燥できない場合、相対湿度10〜75%または5〜95%の2つの完全な湿度サイクルを用いて、試料を研究すべきであり、第2サイクルの結果は、第1サイクルの最後に著しい重量損失が認められた場合に使用すべきである。
吸湿性は、様々なパラメーターを使用して定義することができる。本発明の目的では、非吸湿性分子は、相対湿度10〜75%(25℃での相対湿度)の間でサイクルする場合、25℃にて1.0%を超える重量、またはさらに好ましくは0.5重量%増加または減少しない。非吸湿性分子は、25℃にて相対湿度5〜95%の間でサイクルする場合に、1.0%を超える重量、またはさらに好ましくは、0.5重量%、または相対湿度10〜75%の間にその重量の0.25%を超える量を増加または減少しないことがさらに好ましい。非吸湿性分子は、相対湿度5〜95%の間でサイクルする場合、その重量の0.25%を超える量を増加または減少しないことが最も好ましい。
代替方法としては、本発明の目的では、吸湿性は、Callaghanら, Equilibrium moisture content of pharmaceutical excipients, in Api Dev. Ind. Pharm. , Vol. 8, pp. 335-369 (1982)に記載のパラメーターを使用して定義することができる。Callaghanらは、吸湿度を4つのクラスに分類した。
クラス1:非吸湿性 相対湿度90%未満にて、本質的に水分は増加しない。
クラス2:わずかな吸湿性 相対湿度80%未満にて、本質的に水分は増加しない。
クラス3:中程度の吸湿性 相対湿度60%未満で1週間保存した後に、含水率が、5%を超える量は増加しない。
クラス3:非常に吸湿性 40〜50%と低い相対湿度で、含水率が増加する。
代替方法としては、本発明の目的では、吸湿性は、European Pharmacopoeia Technical Guide (1999, p. 86)に記載のパラメーターを使用して定義することができる。相対湿度80%で25℃にて24時間保存した後に、静的方法に基づいて吸湿性が定義される。
わずかな吸湿性:質量の増加が2%m/m未満であり、かつ0.2%m/m以上である。
吸湿性:質量の増加が15%m/m未満であり、かつ0.2%m/m以上である。
非常に吸湿性:質量の増加が15%m/m以上である。
潮解性:液体を形成するのに十分な水が吸収される。
本発明の共結晶は、クラス1、クラス2、もしくはクラス3にあるように、またはわずかに吸湿性、吸湿性、もしくは非常に吸湿性と示すことができる。本発明の共結晶は、吸湿性を低減するそれらの能力に基づいて示すこともできる。このように、本発明の好ましい共結晶は、参照化合物よりも吸湿性が低い。参照化合物は、遊離型のAPI(遊離酸、遊離塩基、水和物、溶媒和化合物等)または塩(例えば、特に、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、またはマグネシウムなどの金属塩)として規定することができる。相対湿度10〜75%でサイクルする場合に、25℃で1.0%を超える重量を増加または減少しない共結晶が本発明にさらに包含され、参照化合物は、同じ条件下にて1.0%を超える重量を増加または損失する。相対湿度10〜75%でサイクルする場合に、25℃で0.5%を超える重量を増加または減少しない共結晶が本発明にさらに包含され、参照化合物は、同じ条件下にて0.5%を超える重量または1.0%を超える重量を増加または損失する。相対湿度5〜95%でサイクルする場合に、25℃で1.0%を超える重量を増加または減少しない共結晶が本発明にさらに包含され、参照化合物は、同じ条件下にて1.0%を超える重量を増加または損失する。相対湿度5〜95%でサイクルする場合に、25℃で0.5%を超える重量を増加または減少しない共結晶が本発明にさらに包含され、参照化合物は、同じ条件下にて0.5%を超える重量または1.0%を超える重量を増加または損失する。相対湿度5〜95%でサイクルする場合に、25℃で0.25%を超える重量を増加または損失しない共結晶が本発明にさらに包含され、参照化合物は、同じ条件下にて0.5%を超える重量または1.0%を超える重量を増加または損失する。
参照化合物よりも低い少なくとも1つのクラス、または参照化合物よりも低い少なくとも2つのクラスである、吸湿性(Callaghanらによる)を有する共結晶がさらに本発明に包含される。クラス2参照化合物のクラス1共結晶、クラス3参照化合物のクラス2共結晶、クラス4参照化合物のクラス3共結晶、クラス3参照化合物のクラス1共結晶、クラス4参照化合物のクラス1共結晶、またはクラス4参照化合物のクラス2共結晶が包含される。
参照化合物よりも低い少なくとも1つのクラス、または参照化合物よりも低い少なくとも2つのクラスである、吸湿性(European Pharmacopoeia Technical Guideによる)を有する共結晶がさらに本発明に包含される。限定されない例としては:吸湿性参照化合物のわずかな吸湿性の共結晶、非常に吸湿性の参照化合物の吸湿性共結晶、潮解性参照化合物の非常に吸湿性の共結晶、非常に吸湿性の参照化合物のわずかに吸湿性の共結晶、潮解性参照化合物のわずかに吸湿性の共結晶、潮解性参照化合物の吸湿性共結晶が挙げられる。
非晶質化合物の結晶化
他の態様において、本発明は、非晶質化合物を結晶化するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
非晶質化合物は、当技術分野で一般的な方法を使用して結晶化しない化合物を含む。
形態多様性の低減
さらに他の実施形態において、APIの形態多様性を低減するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
本発明の目的では、共結晶の形態の数が、当技術分野で一般的な方法を使用して製造することができる参照化合物の形態(例えば、APIの遊離型または塩)の数と比較される。
モフォロジーの調節
さらに他の実施形態において、APIのモフォロジーを改変するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIおよび共結晶形成化合物を含む共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
一実施形態において、共結晶は、共結晶形成物と薬剤とを含むか、または共結晶形成物と薬剤とからなり、例えば2つの水素結合間の相互作用が、APIの表IIIの官能基と、表IIIの相当する相互作用基との間で起こる。他の実施形態において、共結晶は、表IもしくはIIの共結晶形成物と、表IIIの相当する相互作用基を有するAPIとを含む。他の実施形態では、共結晶は、表IVからのAPIと、表IIIの官能基を有する共結晶形成物とを含む。他の実施形態では、共結晶は、表IまたはIIからの共結晶である。本発明の一態様において、第1分子上の水素結合受容体と、第2分子上の水素結合供与体とを有する共結晶のみが本発明に包含され、その第1および第2分子はそれぞれ、共結晶形成物およびAPIであるか、またはAPIおよび共結晶形成物である。表IVは、CAS番号、化学名、またはPCTもしくは特許参照(その全体が本明細書にそれぞれ組み込まれる)を含む。したがって、特定のAPIが水素結合供与体、受容体、またはその両方を含有するかどうかは容易に分かる。
その他の実施形態において、共結晶形成物およびAPIはそれぞれ、水素結合供与体/受容体を1つのみ有する。他の態様において、APIの分子量は、2000、1500、1000、750、500、350、200、または150ダルトン未満である。他の実施形態において、APIの分子量は、100〜200、200〜300、300〜400、400〜500、500〜600、600〜700、700〜800、800〜900、900〜1000、1000〜1200、1200〜1400、1400〜1600、1600〜1800、または1800〜2000である。上記の分子量を有するAPIは、本発明から特に除外することもできる。
他の実施形態において、ペプチド、タンパク質、核酸または他の生物学的APIは本発明から除外される。他の実施形態において、すべての薬学的に許容されない共結晶形成物は本発明から除外される。他の実施形態において、有機金属APIは本発明から除外される。その他の実施形態において、表IIIの官能基の1つまたは複数を含有する共結晶形成物は、本発明から特に除外することができる。その他の実施形態において、表IまたはIIの共結晶形成物のいずれか1つまたは複数は、本発明から特に除外することができる。現在当技術分野で公知のいずれかのAPIもまた、本発明から特に除外することができる。例えば、カルバナゼピン、イトラコナゾール、ナブメトン、フルオキセチン、アセトアミノフェンおよびテオフィリンはそれぞれ、本発明から特に除外することができる。他の実施形態において、APIは、塩ではない、または非金属塩ではない、または金属塩、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウムまたはマグネシウム塩ではない。その他の実施形態では、APIは、塩であり、非金属塩であるか、または金属塩、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム塩である。一実施形態において、APIはハロゲンを含有しない。一実施形態において、APIはハロゲンを含有する。
他の実施形態において、表IVのAPIのうちのいずれか1種または複数種は、本発明から特に除外することができる。現在当技術分野で公知のいずれかのAPIもまた、本発明から特に除外することができる。例えば、ナブメトン:2,3−ナフタレンジオール、フルオキセチンHCl:安息香酸、フルオキセチンHCl:コハク酸、アセトアミノフェン:ピペラジン、アセトアミノフェン:テオフィリン、テオフィリン:サリチル酸、テオフィリン:p−ヒドロキシ安息香酸、テオフィリン:ソルビン酸、テオフィリン:1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テオフィリン:グリコール酸、テオフィリン:2,5−ジヒドロキシ安息香酸、テオフィリン:クロロ酢酸、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニンアセチルアセトン溶媒和化合物、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニン2,4−ペンタンジオン溶媒和化合物、5,5−ジフェニルバルビツール酸:9−エチルアデニン、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニン、4−アミノ安息香酸:4−アミノベンゾニトリル、スルファジミジン:サリチル酸、8−ヒドロキシキノリニウム4−ニトロベンゾエート:4−ニトロ安息香酸、スルファプロキシリン:カフェイン、レトロ-インバーソ(inverso)−イソプロピル(2R,3S)−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−(N−((2R)−2−モルホリノカルボニルメチル−3−(1−ナフチル)プロピオニル)−L−ヒスチジルアミノ)酪酸塩:ケイ皮酸一水和物、安息香酸:イソニコチンアミド、3−(2−N’,N’−(ジメチルヒドラジノ)−4−チアゾリルメチルチオ)−N’’−スルファモイルプロピオンアミジン:マレイン酸、ジグリシン塩酸塩(C25NO2:C26NO2 +Cl-)、オクタデカン酸:3−ピリジンカルボキサミド、シス−N−(3−メチル−1−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ)ナフチル)−ピペリジン−4−イル)−N−フェニルプロパンアミド塩酸塩;シュウ酸、トランス−N−(3−メチル−1−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ)ナフチル)−ピペリジン−4−イリウム)−N−フェニルプロパンアミドシュウ酸塩:シュウ酸水和物、ビス(1−(3−((4−(2−イソプロポキシフェニル)−1−ピペラジニル)メチル)ベンゾイル)ピペリジン)コハク酸塩:コハク酸、ビス(p−シアノフェニル)イミダゾリルメタン:コハク酸、シス−1−((4−(1−イミダゾリルメチル)シクロヘキシル)メチル)イミダゾール:コハク酸、(+)−2−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)イミダゾリン:(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸、ラクロプライド:酒石酸、2,6−ジアミノ−9−エチルプリン:5,5−ジエチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸:ビス(2−アミノピリジン)、5,5−ジエチルバルビツール酸:アセトアミド、5,5−ジエチルバルビツール酸:KI3、5,5−ジエチルバルビツール酸:尿素、ビス(バルビタール):ヘキサメチルホスホラミド、5,5−ジエチルバルビツール酸:イミダゾール、バルビタール:1−メチルイミダゾール、5,5−ジエチルバルビツール酸:N−メチル−2−ピリドン、2,4−ジアミノ−5−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−ピリミジン:5,5−ジエチルバルビツール酸、ビス(バルビタール):カフェイン、ビス(バルビタール):1−メチルイミダゾール、ビス(β−シクロデキストリン):ビス(バルビタール)水和物、テトラキス(β−シクロデキストリン):テトラキス(バルビタール)、9−エチルアデニン:5,5−ジエチルバルビツール酸、バルビタール:N’−(p−シアノフェニル)−N−(p−ヨードフェニル)メラミン、バルビタール:2−アミノ−4−(m−ブロモフェニルアミノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ジフェニルメラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−クロロフェニル)メラミン、N,N’−ビス(p−ブロモフェニル)メラミン:5,5−ジエチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−ヨードフェニル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−トリル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(m−トリル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(m−クロロフェニル)メラミン、N,N’−ビス(m−メチルフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(m−クロロフェニル)メラミン:バルビタールテトラヒドロフラン溶媒和化合物、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(t−ブチル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ジ(t−ブチル)メラミン、6,6’−ジキノリルエーテル:5,5−ジエチルバルビツール酸、5−t−ブチル−2,4,6−トリアミノピリミジン:ジエチルバルビツール酸、N,N’−ビス(4−カルボキシメチルフェニル)メラミン:バルビタールエタノール溶媒和化合物、N,N’−ビス(4−t−ブチルフェニル)メラミン:バルビタール、トリス(5,17−N,N’−ビス(4−アミノ−6−(ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル)ジアミノ−11,23−ジニトロ−25,26,27,28−テトラプロポキシカリックス(4)アレーン):ヘキサキス(ジエチルバルビツール酸)トルエン溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−フルオロフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(m−ブロモフェニル)メラミン:バルビタールアセトン溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−ヨードフェニル)メラミン:バルビタールアセトニトリル溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−トリフルオロメチルフェニル)メラミン:バルビタールアセトニトリル溶媒和化合物、アミノピリン:バルビタール、N,N’−ビス(4−−フルオロフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)メラミン:バルビタール、2,4−ジアミノ−5−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン:バルビタール、ヒドロキシ酪酸塩:ヒドロキシ吉草酸塩、2−アミノピリミジン:コハク酸、1,3−ビス(((6−メチルピリド−2−イル)アミノ)カルボニル)ベンゼン:グルタル酸、5−t−ブチル−2,4,6−トリアミノピリミジン:ジエチルバルビツール酸、ビス(ジチオビウレット−S,S’)ニッケル(II):ジウラシル、白金3,3’−ジヒドロキシメチル−2,2’−ビピリジン二塩化物:AgF3CSO3、4,4’−ビピリジル:イソフタル酸、4,4’−ビピリジル:1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ピリジル:1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸、4,4’−ビピリジル:トリカルボン酸、ウロトロピン:アゼライン酸、インスリン:C8−HI(オクタノイル−Ne−LysB29−ヒトインスリン)、イソニコチンアミド:ケイ皮酸、イソニコチンアミド:3−ヒドロキシ安息香酸、イソニコチンアミド:3−N,N−ジメチルアミノ安息香酸、イソニコチンアミド:3,5−ビス(トリフルオロメチル)−安息香酸、イソニコチンアミド:d,l−マンデル酸、イソニコチンアミド:クロロ酢酸、イソニコチンアミド:フマル酸モノエチルエステル、イソニコチンアミド:12−ブロモドデカン酸、イソニコチンアミド:フマル酸、イソニコチンアミド:コハク酸、イソニコチンアミド:4−ケトピメリン酸、イソニコチンアミド:チオジグリコール酸、1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸:ヘキサメチルテトラアミン、1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸:4,7−フェナントロリン、4,7−フェナントロリン:シュウ酸、4,7−フェナントロリン:テレフタル酸、4,7−フェナントロリン:1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸、4,7−フェナントロリン:1,4−ナフタレンジカルボン酸、ピラジン:メタン酸、ピラジン:エタン酸、ピラジン:プロパン酸、ピラジン:ブタン酸、ピラジン:ペンタン酸、ピラジン:ヘキサン酸、ピラジン:ヘプタン酸、ピラジン:オクタン酸、ピラジン:ノナン酸、ピラジン:デカン酸、ジアミン−(デオキシ−クアニル(quanyl)−クアニル−N7,N7)−白金:トリス(グリシン)水和物、2−アミノピリミジン:p−フェニレンジ酢酸、ビス(2−アミノピリミジン−1−イウム)フマル酸塩:フマル酸、2−アミノピリミジン:インドール−3−酢酸、2−アミノピリミジン:N−メチルピロール−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:チオフェン−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:(+)−ショウノウ酸、2,4,6−トリニトロ安息香酸:2−アミノピリミジン、2−アミノピリミジン:4−アミノ安息香酸、2−アミノピリミジン:ビス(フェノキシ酢酸)、2−アミノピリミジン:(2,4−ジクロロフェノキシ)酢酸、2−アミノピリミジン:(3,4−ジクロロフェノキシ)酢酸、2−アミノピリミジン:インドール−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:テレフタル酸、2−アミノピリミジン:ビス(2−ニトロ安息香酸)、2−アミノピリミジン:ビス(2−アミノ安息香酸)、2−アミノピリミジン:3−アミノ安息香酸、2−ヘキセン酸:イソニコチンアミド、4−ニトロ安息香酸:イソニコチンアミド、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−メチル安息香酸、2−アミノ−5−ニトロピリミジン:2−アミノ−3−ニトロピリジン、3,5−ジニトロ安息香酸:4−クロロベンズアミド、3−ジメチルアミノ安息香酸4−クロロベンズアミド、フマル酸:4−クロロベンズアミド、オキシン:4−ニトロ安息香酸、オキシン:3,5−ジニトロ安息香酸、オキシン:3,5−ジニトロサリチル酸、3−[2−(N’,N’−ジメチルヒドラジノ)−4−チアゾリルメチルチオ]−N2−スルファモイルプロピオンアミジン:マレイン酸、5−フルオロウラシル:9−エチルヒポキサンチン、5−フルオロウラシル:シトシン二水和物、5−フルオロウラシル:テオフィリン一水和物、ステアリン酸:ニコチンアミド、シス−1{[4−(l−イミダゾリルメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾール:コハク酸、CGS18320B:コハク酸、スルファプロキシリン:カフェイン、4−アミノ安息香酸:4−アミノベンゾニトリル、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:3−メチル安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−(ジメチルアミノ)安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸、イソニコチンアミド:シュウ酸、イソニコチンアミド:マロン酸、イソニコチンアミド:コハク酸、イソニコチンアミド:グルタル酸、イソニコチンアミド:アジピン酸、安息香酸:イソニコチンアミド、マザペルチン(mazapertine):コハク酸塩、ベタイン:ジクロロニトロフェノール、ベタインピリジン:ジクロロニトロフェノール、ベタインピリジン:ペンタクロロフェノール、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチル、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:メチル2,4−ジヒドロキシプロピオフェノン、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、スクエア酸:4,4’−ジピリジルアセチレン、スクエア酸:1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、クロラニル酸:1,4−ビス[(4−ピリジル)エチニル]ベンゼン、4,4’−ビピリジン:フタル酸、4,4’−ジピリジルアセチレン:フタル酸、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄:ブロマニル酸、ビス(ペンタ



メチルシクロペンタジエニル)鉄:クロラニル酸、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄:シアナニル酸(cyananilic acid)、ピラジノテトラチアフルバレン:クロラニル酸、フェノール:ペンタフルオロフェノール、イトラコナゾールの共結晶、およびトピラメートの共結晶が、本発明から特に除外される。
本発明の医薬組成物において用いられる賦形剤は、固体、半固体、液体またはその組み合わせであることができる。賦形剤は固体であることが好ましい。賦形剤を含有する組成物は、APIまたは治療薬と賦形剤を混合することを含む、薬学の公知の技術によって製造することができる。本発明の医薬組成物は、用量単位当たり所望の量のAPIを含有し、経口投与用である場合には、例えば、錠剤、カプレット、丸剤、硬カプセル剤または軟カプセル剤、トローチ剤、カシェ剤、分配可能な散剤、顆粒剤、懸濁剤、エリキシル剤、分散液、液体、またはかかる投与に合理的に適応された他のいずれかの形態をとることができる。非経口投与用の場合には、懸濁剤または経皮パッチの形をとることができる。直腸投与用の場合には、例えば、坐剤の形をとることができる。錠剤またはカプセル剤などの、所定の量のAPIをそれぞれ含有する、個別の用量単位である経口剤形が本発明では好ましい。
他の実施形態において、経皮パッチに不適切なpHを有するAPIは、適切な共結晶形成物と共結晶化することができ、それによってそのPHが、経皮パッチとして使用するのに適したレベルに調節される。他の実施形態において、APIのpHレベルは、適切な共結晶形成物と共結晶化することによって、経皮パッチでの使用に最適化することができる。
本発明の医薬組成物の製造に使用することができる賦形剤の限定されない例を以下に示す。
本発明の医薬組成物は任意に、賦形剤として1種または複数種の薬学的に許容される担体または希釈剤を含有する。実例として、適切な担体または希釈剤は、限定されないが、無水ラクトースおよびラクトース一水和物を含むラクトース;直接圧縮可能なデンプンおよび加水分解デンプン(例えば、Celutab(商標)およびEmdex(商標))を含むデンプン;マンニトール;ソルビトール;キシリトール;ブドウ糖(例えば、Cerelose(商標)2000)およびブドウ糖一水和物;第二リン酸カルシウム二水和物;ショ糖ベースの希釈剤;精製粉;第一硫酸カルシウム一水和物;硫酸カルシウム二水和物;顆粒状乳酸カルシウム三水和物;デキストレート;イノシトール;加水分解穀類固形物;アミロース;微結晶性セルロース、αおよび非晶質セルロースの食品源(例えば、RexcelJ)、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を含むセルロース;炭酸カルシウム;グリシン;ベントナイト;ブロックコポリマー;ポリビニルピロリドン;等を単独で、または組み合わせて含む。存在する場合には、かかる担体または希釈剤は合計で、組成物の全重量の約5%〜約99%、好ましくは約10%〜約85%、さらに好ましくは約20%〜約80%を占める。選択される担体(1種または複数種)、希釈剤(1種または複数種)は、適切な流動性を示し、錠剤が望まれる場合には、圧縮性を示すことが好ましい。
ラクトース、マンニトール、第二リン酸ナトリウム、および微結晶性セルロース(特に、Avicel PH 101などのAvicel PH微結晶性セルロース)が個々に、または組み合わせて、好ましい希釈剤である。これらの希釈剤は、本明細書に記載の多くの共結晶と化学的に適合性である。顆粒外(extragranular)微結晶性セルロース(つまり、顆粒化された組成物に添加された微結晶性セルロース)を使用して、硬さ(錠剤の)および/または崩壊時間を改善することができる。ラクトース、特にラクトース一水和物が特に好ましい。ラクトースは通常、比較的低い希釈剤コストで、共結晶の適切な放出速度、安定性、予圧(pre-compression)流動性、および/または乾燥特性を有する組成物を提供する。それは、顆粒化中に(湿式顆粒化を用いた場合に)密度を高めるのを助ける高密度基質を提供し、したがってブレンド流動性および錠剤特性が改善される。
本発明の医薬組成物は任意に、特に錠剤に対して、薬学的に許容される1種または複数種の崩壊剤を賦形剤として含有する。適切な崩壊剤は、限定されないが、デンプン、例えばデンプングリコール酸ナトリウム(例えば、PenWestのExplotab(商標))およびアルファ化トウモロコシデンプン(例えば、National Starch Chemical CompanyのNational(商標)1551、National(商標)1550、およびColorcon(商標)1500)、粘土(例えば、R. T. VanderbiltのVeegum(商標)HV)、精製セルロース、微結晶性セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム(例えば、FMCのAc-Di-Sol(商標))などのセルロース、アルジネート、クロスポビドン、ゴム、例えば寒天、ガーゴム、イナゴマメ、カラヤゴム、ペクチンおよびトラガカントゴムを単独で、または組み合わせて含む。
崩壊剤は、組成物の製造中、特に顆粒化の前の適切な段階で、または圧縮前の潤滑段階中に添加される。存在する場合、かかる崩壊剤は合計で、組成物の全重量の約0.2%〜約30%、好ましくは約0.2%〜約10%、さらに好ましくは約0.2%〜約5%を占める。
クロスカルメロースナトリウムは、錠剤またはカプセル剤の崩壊に好ましい崩壊剤であり、存在する場合には、組成物の全重量の好ましくは約0.2%〜約10%、さらに好ましくは約0.2%〜約7%、またさらに好ましくは約0.2%〜約5%を占める。クロスカルメロースナトリウムは、本発明の顆粒化医薬組成物に優れた顆粒内(intragranular)崩壊能力を付与する。
本発明の医薬組成物は任意に、特に錠剤に対して、1種または複数種の薬学的に許容される結合剤または接着剤を賦形剤として含有する。かかる結合剤および接着剤は好ましくは、サイジング、潤滑、圧縮およびパッケージングなどの通常の加工作業を可能にするのに十分な凝集力を錠剤化される粉末に付与するが、摂取すると錠剤は崩壊され、組成物は吸収される。かかる結合剤はまた、塩が溶液に一旦溶解すると、本発明の共結晶が結晶化または再結晶化するのを防止または抑制し得る。適切な結合剤および接着剤は、限定されないが、アカシア;トラガカントゴム;ショ糖;ゼラチン;グルコース;限定されないが、アルファ化デンプン(例えば、National(商標)1511およびNational(商標)1500)などのデンプン;限定されないが、メチルセルロースおよびカルメロースナトリウム(例えば、Tylose(商標))などのセルロース;アルギン酸およびアルギン酸の塩;ケイ酸アルミニウムマグネシウム;PEG;ガーゴム;多糖の酸;ベントナイト;ポビドン、例えばポビドンK−15、K−30およびK−29/32;ポリメタクリレート;HPMC;ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Aqualon社のKlucel(商標));およびエチルセルロース(例えば、Dow Chemical CompanyのEthocel(商標))を単独で、または組み合わせて含む。存在する場合には、かかる結合剤および/または接着剤は合計で、医薬組成物の全重量の約0.5%〜約25%、好ましくは約0.75%〜約15%、さらに好ましくは約1%〜約10%を占める。
結合剤の多くは、アルデヒド、エステル、エーテル、アルコールまたはケトン基を含むポリマーであり、それ自体で、本発明の医薬組成物に含有されることが好ましい。ポビドンK−30などのポリビニルピロリドンが特に好ましい。ポリマー結合剤は、様々な分子量、架橋度、およびポリマーのグレードを有する。ポリマー結合剤は、エチレンオキシド単位とプロピレンオキシド単位との混合物を含有するブロックコポリマーなどのコポリマーであることも可能である。所定のポリマーにおけるこれらの単位の比の変化は、特性および性能に影響を及ぼす。ブロックユニットの様々な組成を有するブロックコポリマーの例としては、ポロキサマー188およびポロキサマー237(BASF Corporation)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は任意に、1種または複数種の薬学的に許容される湿潤剤を賦形剤として含有する。かかる湿潤剤は好ましくは、水と密接に関連する共結晶を、組成物のバイオアベイラビリティを向上させると考えられる条件で維持するように選択される。かかる湿潤剤は、共結晶の可溶化または共結晶の溶解性の向上にも有用である。
本発明の医薬組成物において湿潤剤として使用することができる、界面活性剤の限定されない例としては、第4級アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、および塩化セチルピリジニウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、例えばノノキシノール9、ノノキシノール10、およびCtoxynol 9、ポロキサマー(ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよびオイル、例えばポリオキシエチレン(8)カプリル/カプリン酸モノおよびジグリセリド(例えば、Gattefosse社のLabrasol(商標))、ポリオキシエチレン(35)ヒマシ油およびポリオキシエチレン(40)水素化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばポリオキシエチレン(20)セトステアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレン(40)ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリソルベート20およびポリソルベート80(例えば、ICI社のTween(商標)80)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、例えばラウリン酸プロピレングリコール(例えば、Gattefosse社のLauroglycol(商標))、ラウリル硫酸ナトリウム、その脂肪酸および塩、例えばオレイン酸、オレイン酸ナトリウムおよびトリエタノールアミンオレエート、グリセリル脂肪酸エステル、例えばモノステアリン酸グリセリン、ソルビタンエステル、例えばモノラウリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタンソルビタンおよびモノステアリン酸ソルビタン、チロキサポール、およびその混合物が挙げられる。存在する場合、かかる潤滑剤は合計で、医薬組成物の全重量の約0.25%〜約15%、好ましくは約0.4%〜約10%、さらに好ましくは約0.5%〜約5%を占める。
陰イオン界面活性剤である湿潤剤が好ましい。ラウリル硫酸ナトリウムが特に好ましい湿潤剤である。存在する場合には、ラウリル硫酸ナトリウムは、医薬組成物の全重量の約0.25%〜約7%、さらに好ましくは約0.4%〜約4%、またさらに好ましくは約0.5%〜約2%を占める。
本発明の医薬組成物は任意に、1種または複数種の薬学的に許容される潤滑剤(付着防止剤および/または流動促進剤(glidant)を含む)を賦形剤として含有する。適切な潤滑剤は、限定されないが、グリセリルベハペート(glyceryl behapate)(例えば、Gattefosse社のCompritol(商標)888);ステアリン酸およびその塩、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸ナトリウム;水素化植物油(例えば、Abitec社のSterotex(商標));コロイドシリカ;タルク;ワックス;ホウ酸;安息香酸ナトリウム;酢酸ナトリウム;フマル酸ナトリウム;塩化ナトリウム;DL−ロイシン;PEG(例えば、Dow Chemical CompanyのCarbowarm(商標)4000およびCarbowaxrm(商標)6000);オレイン酸ナトリウム;ラウリル硫酸ナトリウム;およびラウリル硫酸マグネシウムを個々に、または組み合わせて含む。存在する場合には、かかる潤滑剤は合計で、医薬組成物の全重量の約0.1%〜約10%、好ましくは約0.2%〜約8%、さらに好ましくは約0.25%〜約5%を占める。
ステアリン酸マグネシウムが、例えば、錠剤の圧縮中に装置と顆粒化混合物との間の摩擦を低減するために使用される好ましい潤滑剤である。
適切な付着防止剤としては、限定されないが、タルク、トウモロコシデンプン、DL−ロイシン、ラウリル硫酸ナトリウムおよび金属ステアリン酸塩が挙げられる。タルクが、例えば、装置表面への製剤のスティッキングを低減するために、およびブレンド中の静電気を低減するためにも使用される、好ましい付着防止剤または流動促進剤である。存在する場合には、タルクは、医薬組成物の全重量の約0.1%〜約10%、さらに好ましくは約0.25%〜約5%、またさらに好ましくは約0.5%〜約2%を占める。
流動促進剤を使用して、固形製剤の粉体流を促進することができる。適切な流動促進剤としては、限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、デンプン、タルク、第三リン酸カルシウム、粉末セルロースおよび三ケイ酸マグネシウムが挙げられる。コロイド状二酸化ケイ素が特に好ましい。
着色剤、香味および甘味料などの他の賦形剤が製薬分野で知られており、本発明の医薬組成物において使用することができる。錠剤は、例えば腸溶コーティングでコーティングしてもよいし、またはコーティングしなくてもよい。本発明の組成物はさらに、例えば緩衝剤を含むことができる。
任意に、1種または複数種の発泡剤を崩壊剤として使用することかでき、かつ/または本発明の医薬組成物の感覚刺激性(organoleptic property)を高めることができる。剤形の崩壊を促進するために本発明の医薬組成物中に存在する場合に、1種または複数種の発泡剤が、医薬組成物に対して約30重量%〜約75重量%、好ましくは約45重量%〜約70重量%、例えば約重量60%の総量で存在することが好ましい。
本発明の特に好ましい実施形態に従って、剤形の崩壊を促進するのに有効な量よりも少ない量で固形剤形に存在する発泡剤は、水性媒体中でのAPIの分散を向上させる。理論に束縛されることなく、発泡剤は、胃腸管における剤形からのAPIの分散を促進するのに有効であり、それによってさらに、吸収が高まり、治療効果の開始が迅速になると考えられる。崩壊を向上させるためでなく、胃腸内分散を促進するために本発明の医薬組成物中に存在する場合、発泡剤は、医薬組成物に対して、好ましくは約1重量%〜約20重量%、さらに好ましくは約2.5重量%〜約15重量%、またさらに好ましくは約5重量%〜約10重量%の量で存在する。
本明細書における「発泡剤」とは、水と接触するとガスを発生する、共にまたは個々に作用する、1種または複数種の化合物を含む薬剤である。発生するガスは一般に、酸素、または最も一般的には二酸化炭素である。好ましい発泡剤は、水の存在下で反応して二酸化炭素ガスを発生する、酸または塩基を含む。好ましくは、その塩基はアルカリ金属またはアルカリ土類金属炭酸塩または重炭酸塩であり、その酸は、脂肪族カルボン酸を含む。
本発明において有用な発泡剤の成分として適切な塩基の限定されない例としては、炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム)、重炭酸塩(例えば、重炭酸ナトリウム)、セスキ炭酸塩、およびその混合物が挙げられる。炭酸カルシウムが好ましい塩基である。
本発明において有用な発泡剤の成分として適切な酸および/または固体有機酸の限定されない例としては、クエン酸、酒石酸(D−、L−、またはD/L−酒石酸として)、リンゴ酸(D−、L−、またはDL−リンゴ酸として)、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、かかる酸の無水物、かかる酸の酸性塩、およびその混合物が挙げられる。クエン酸が好ましい酸である。
本発明の好ましい実施形態において、発泡剤が酸および塩基を含む場合には、酸と塩基との重量比は、約1:100〜約100:1、さらに好ましくは約1:50〜約50:1、またさらに好ましくは約1:10〜約10:1である。本発明の他の好ましい実施形態において、発泡剤が酸および塩基を含む場合には、酸と塩基との重量比は、ほぼ化学量論的である。
APIを可溶化する賦形剤は一般的に、親水性領域と疎水性領域の両方を有するか、または好ましくは両親媒性であるか、または両親媒性領域を有する。ある種類の両親媒性または部分的に両親媒性の賦形剤は、両親媒性ポリマーを含むか、または両親媒性ポリマーである。具体的な両親媒性ポリマーは、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコールサブユニットで通常構成されるポリアルキレングリコールである。かかるポリアルキレングリコールは、カルボン酸、エステル、酸無水物または他の適切な部位によって、それらの末端で、エステル化することができる。かかる賦形剤の例としては、ポロキサマー(エチレングリコールとプロピレングリコールとの対称ブロックコポリマー;例えば、ポロキサマー237)、トコフェロールのポリアルキレングリコール化エステル(二官能性または多官能性カルボン酸から形成されるエステル;例えばコハク酸d−α−トコフェロールポリエチレングリコール100)、マクロゴールグリセリド(モノ、ジおよびトリグリセリドと、モノおよびジエステルとの混合物を生成する、オイルのアルコール分解およびポリアルキレングリコールのエステル化により形成される;例えば、ステアロイルマクロゴール−32グリセリド)が挙げられる。かかる医薬組成物は有利なことに、経口投与される。本発明の医薬組成物は、共結晶を約10重量%〜約50重量%、約25重量%〜約50重量%、約30重量%〜約45重量%、または約30重量%〜約35重量%含み;水溶液において、人工胃液において、または人口腸液において結晶化を抑制する賦形剤を約10重量%〜約50重量%、約25重量%〜約50重量%、約30重量%〜約45重量%、または約30重量%〜約35重量%含み;結合剤を約5重量%〜約50重量%、約10重量%〜約40重量%、約15重量%〜約35重量%、または約30重量%〜約35重量%含むことができる。一実施例において、共結晶と、結晶化を抑制する賦形剤と、結合剤との重量比は、約1:1:1である。
本発明の固形剤形は、本明細書に記載のプロセスに限定されない、いずれかの適切なプロセスによって製造することができる。
実例となるプロセスは、(a)本発明のAPIを1種または複数種の賦形剤と混合してブレンドを形成し、(b)そのブレンドをそれぞれ、錠剤化またはカプセル化して錠剤またはカプセル剤を形成することを含む。
好ましいプロセスにおいて、固形剤形は、(a)本発明の共結晶を1種または複数種の賦形剤と混合してブレンドを形成し、(b)ブレンドを顆粒化して顆粒を形成し、(c)そのブレンドをそれぞれ、錠剤化またはカプセル化して錠剤またはカプセル剤を形成することを含むプロセスによって製造される。工程(b)は、当技術分野で公知の乾式または湿式顆粒化技術によって達成することができるが、乾式顆粒化段階が好ましい。本発明の塩は有利なことに、約1μm〜約100μm、約5μm〜約50μm、または約10μm〜約25μmの粒子を形成するように顆粒化される。1種または複数種の希釈剤、1種または複数種の崩壊剤および1種または複数種の結合剤を例えばブレンド段階において添加することが好ましく、例えば顆粒化段階で湿潤剤が任意に添加され、錠剤化またはカプセル化前であり顆粒化後に、1種または複数種の崩壊剤を添加することが好ましい。錠剤化前に、潤滑剤を添加することが好ましい。ブレンドおよび顆粒化は独立して、低剪断または高剪断下にて行うことができる。API含有率が均一であり、容易に崩壊し、カプセル充填または錠剤化中に重量変化を容易に制御することができるのに十分に容易に流れ、かつ選択される装置においてバッチを処理することができるように、個々の用量が規定のカプセルまたは錠剤の型に収まるように、バルク状態で十分に高密度である顆粒を形成する、プロセスを選択することが好ましい。
代替の実施形態において、固形剤形は、1種または複数種の噴霧可能な液体、好ましくは非プロトン(例えば、非水性または非アルコール性)の噴霧可能な液体中にAPIが1種または複数種の賦形剤と共に懸濁され、次いで温風流によって容易に噴霧乾燥される、噴霧乾燥段階を含むプロセスによって製造される。
上記の実例となるプロセスのいずれかから得られる顆粒または噴霧乾燥粉末を圧縮または成形して、錠剤を製造するか、またはカプセル化して、カプセル剤を製造することができる。当技術分野で公知の従来の錠剤化またはカプセル化技術を用いることができる。コーティング錠剤が望ましい場合には、従来のコーティング技術が適している。
本発明の錠剤組成物の賦形剤は、標準崩壊アッセイにおいて、約30分未満、好ましくは約25分以下、さらに好ましくは約20分以下、またさらに好ましくは約15分以下の崩壊時間を提供するように選択することが好ましい。薬学的に許容される共結晶は、制御放出または遅延放出手段によって投与することができる。放出制御型製剤は、それらの非放出制御型の相当物によって達成される療法と比較して、薬物療法を向上させる共通の目的を有する。理想的には、治療における最適に設計された放出制御型製剤の使用は、最小限の時間で症状を治癒または制御するために用いられる最小限の薬物物質によって特徴付けられる。放出制御型製剤の利点としては:1)薬物の活性の拡大;2)投薬回数の低減;3)服薬遵守の向上;4)全薬物使用量の低下;5)局所的または全身的副作用の減少;6)薬物蓄積の最少化;7)血中レベル変動の低減;8)治療の有効性の向上;9)相乗作用の低減または薬物活性の減少;10)疾患または症状の制御速度の向上が挙げられる。Kim,Chemg-ju, Controlled Release Dosage Form Design, 2 (Technomic Publishing, Lancaster, Pa.: 2000)。
従来の剤形は一般に、製剤からの急速なまたは即時の薬物放出を提供する。薬物の薬理学および薬物動態学に応じて、従来の剤形を使用することによって、患者の血液および他の組織における薬物の濃度が広く変動し得る。これらの変動は、投薬回数、作用の開始、有効性の持続時間、治療血中レベルの維持、毒性、副作用等の多くのパラメーターに影響を及ぼす。有利なことに、放出制御型製剤を使用して、治療域(therapeutic window)内で薬物の作用開始、作用の持続時間、血漿中レベル、およびピーク血中レベルを制御することができる。特に放出制御型または徐放性剤形または製剤を使用して、十分な量の投薬をしない(つまり、最小限の治療レベルを下回る)こと、ならびに薬物の毒性レベルを超えることの両方から生じ得る、潜在的な有害作用および安全上の問題を最小限にすると同時に、薬物の最大の有効性を達成することを確実にすることができる。
大部分の放出制御型製剤は、目的の治療効果を迅速に生じる量の薬物(活性成分)を最初に放出し、長時間にわたって治療的もしくは予防的効果のこのレベルを維持するために、薬物の残りの量を徐々に、かつ継続的に放出するように設計される。体内での薬物をこの一定レベルに維持するために、薬物は、体から代謝され、排出される薬物の量と取って代わるであろう速度で剤形から放出されなければならない。活性成分の放出制御は、限定されないが、pH、イオン強度、浸透圧、温度、酵素、水、および他の生理学的条件または化合物などの様々な条件によって刺激することができる。様々な既知の放出制御型または徐放性剤形、製剤、および装置を、本発明の共結晶および組成物と共に使用するために適応させることができる。例としては、限定されないが、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第:3,845,770;3,916,899;3,536,809;3,598,123;4,008,719;5,674,533;5,059,595;5,591,767;5,120,548;5,073,543;5,639,476;5,354,556;5,733,566;および6,365,185B1号に記載のものが挙げられる。目的の放出プロファイルを様々な割合で提供するために、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過性膜、浸透圧システム(OROS(登録商標)(Alza Corporation, Mountain View, Calif. USA) )、多層コーティング、微粒子、リポソーム、またはマイクロスフェアまたはその組み合わせを使用して、これらの剤形を用いて、1種または複数種の活性成分の緩効性または放出制御を提供することができる。さらに、イオン交換材料を使用して、固定化、吸着された共結晶を製造することができ、したがって薬物の制御された送達を行うことができる。具体的な陰イオン交換体の例としては、限定されないが、Duolite(登録商標)A568およびDuolite(登録商標)AP143(Rohm & Haas, Spring House, PA. USA)が挙げられる。
本発明の一実施形態は、薬学的に許容される共結晶、または溶媒和化合物、水和物、脱水和物、無水物、またはその非晶質形態、および1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤または希釈剤を含む単位剤形を包含し、その医薬組成物または剤形は放出制御型に調剤される。特定の剤形では、浸透性薬物送達システムが用いられる。
特定かつ公知の浸透性薬物送達システムは、OROS(登録商標)(Alza Corporation, Mountain View, Calif. USA)と呼ばれる。この技術は、本発明の化合物および組成物の送達に容易に適応させることができる。この技術の様々な態様が、そのそれぞれが参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,375,978B1;6,368,626B1;6,342,249B1;6,333,050B2;6,287,295B1;6,283,953B1;6,270,787B1;6,245,357B1;および6,132,420号に開示されている。本発明の化合物および組成物を投与するために使用することができるOROS(登録商標)の具体的な適応としては、限定されないが、OROS(登録商標)Push-Pull(商標)、Delayed Push-PulI(商標)、Multi-Layer Push-Pull(商標)、およびPush-Stick(商標) Systemsが挙げられ、そのすべてがよく知られている。例えば、http://www.alza.comを参照のこと。本発明の化合物および組成物の制御経口送達に使用することができる、その他のOROS(登録商標)システムとしては、OROS(登録商標)-CTおよびL-OROS(登録商標).Idが挙げられ;Delivery Times, vol. II, issue II (Alza Corporation)もまた参照のこと。
従来のOROS(登録商標)経口剤形は、薬物粉末(例えば共結晶)を硬い錠剤に圧縮し、その錠剤をセルロース誘導体でコーティングして半透過性膜を形成し、次いでコーティングに穴を開けることによって(例えば、レーザーを用いて)製造される。Kim,Cherngju, Controlled Release Dosage Design, 231-238 (Technomic Publishing, Lancaster, Pa.: 2000)。かかる剤形の利点は、薬物の送達速度が、生理学的または実験条件によって影響を受けないことである。pH依存性の溶解性を有する薬物でさえ、送達媒体のpHに関係なく、一定速度で送達することができる。しかし、これらの利点は、投与後に剤形内の浸透圧の上昇によって提供されることから、従来のOROS(登録商標)薬物送達システムを使用して、低い水溶解性の薬物を有効に送達することができない。本発明の共結晶は、API自体よりもはるかに水溶性であるため、それらは、患者への浸透性ベースの送達によく適している。しかしながら、本発明は、従来の結晶質API(例えば、共結晶形成物を含有しない純粋なAPI)、および非塩の異性体、およびその異性体混合物の、OROS(登録商標)剤形への組み込みを包含する。
本発明の具体的な剤形は:空洞を定める壁、その中に形成された、または形成可能な出口オリフィスおよび半透過性の壁の少なくとも一部を有する壁;出口オリフィスから離れた空洞内に位置し、および壁の半透過性部分と液体伝達のある拡張可能な層;出口オリフィスに隣接する空洞内に、および拡張可能な層と直接または間接的に接触する関係に位置する、乾燥状態または実質的に乾燥状態の薬物層;壁の内面と、空洞内に位置する薬物層の少なくとも外面との間に介在する流れ促進層(flow-promoting layer);を含み、薬物層は、共結晶、または溶媒和化合物、水和物、脱水和物、無水物、またはその非晶質形態を含む。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,368,626号を参照のこと。
本発明の他の具体的な剤形は:空洞を定める壁、その中に形成された、または形成可能な出口オリフィスおよび半透過性の壁の少なくとも一部を有する壁;出口オリフィスから離れた空洞内に位置し、かつ壁の半透過性部分と液体伝達のある拡張可能な層;出口オリフィスに隣接する空洞内に、および拡張可能な層と直接または間接的に接触する関係に位置する薬物層;多孔性粒子に吸収された液体の作用薬(active agent)製剤を含む薬物層であって、その多孔性粒子が、液体作用薬製剤に著しい浸出なく、圧縮薬物層を形成するのに十分な圧縮力に耐えるように適合され、その剤形が任意に、出口オリフィスと薬物層との間のプラシーボ層を有する、薬物層;を含み、その作用薬製剤は、共結晶、または溶媒和化合物、水和物、脱水和物、無水物、またはその非晶質形態を含む。その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,342,249号を参照のこと。
一例として、添付の図面を参照して、本発明がさらに詳細に説明される。
共結晶を製造するための一般的方法
a)CrystalMaxプラットフォームを使用したハイスループット結晶化
CrystalMax(商標)は、APIの多形、塩および共結晶、およびAPI候補を迅速に生成し、同定し、特徴付けることができる、自動化された一体型ハイスループットロボットステーションのシーケンスを含む。ワークシート・ジェネレーション(Worksheet generation)および組合わせ混合物の設計は、所有権のあるデザインのソフトフェアInForm(商標)を使用して行われる。通常、APIまたはAPI候補を有機溶媒からチューブ内に分配し、窒素流下にて乾燥させる。塩および/または共結晶形成物もまた、同じ手法で分配し、乾燥させることができる。水および有機溶媒は組み合わせて、マルチチャネルディスペンサーを使用して分配される。次いで、96チューブアレイにおける各チューブを組み合わせ分配(combinatorial dispensing)の15秒以内に密閉して、溶媒の蒸発を防ぐ。次いで、その混合物を、70℃に2時間加熱し、続いて1℃/分で5℃に冷却することによって過飽和状態にする。次いで、光学的なチェックを行い、結晶および/または固体物質を検出する。固体がチューブ内で同定されたら、吸引および乾燥することによって、それを単離する。次いで、固体上でラマンスペクトルを得て、商標付きのソフトウェア(QForm(商標))を使用して、スペクトルパターンのクラスター分類を行う。
b)溶液からの結晶化
溶媒に個々の成分を溶解し、一方に他方を添加することによって、共結晶が得られる。次いで、溶媒混合物がゆっくりと蒸発するにしたがって、共結晶が沈殿または結晶化する。共結晶は、同じ溶媒または溶媒の混合物に2つの成分を溶解することによっても得ることができる。
c)融解物からの結晶化
2つの成分を合わせて融解し、再結晶化を生じさせることによって、共結晶が得られる。場合によっては、貧溶媒を添加して、結晶化を促進することができる。
d)サーマル顕微鏡法
ガラススライド上で高融解成分を融解し、それを再結晶化させることによって、共結晶が得られる。次いで、第2の成分を融解し、再結晶化させる。共結晶は、元の2種類の成分の共晶バンド間で分離相/バンドとして形成する。
e)混合および/または粉砕
固体状態の2種類の成分を共に混合または粉砕することによって、共結晶が得られる。
分析法
DSC分析の手順
Advantage for QW-Series, version 1.0.0.78、Thermal Advantage Release 2.0(8 2001 TA Instruments- Water LLC)を用いたQ1000示差走査熱量計(TA Instruments, New Castle, DE, U. S. A.)を使用して、試料のDSC分析を行った。さらに、使用された解析ソフトウェアは、Windows(登録商標) 95/95/2000/NT用のUniversal Analysis 2000, version 3.1E ; Build 3.1. 0.40(8 2001 TA Instruments-Water LLC)であった。DSC分析では、使用されるパージガスが乾燥窒素であり、標準物質は、クリンプされた空のアルミニウム皿であり、試料のパージは50mL/分であった。
アルミニウム皿に試料<2mgを入れて、クリンプされた皿を閉じることによって、試料のDSC分析を行った。開始温度は通常、加熱速度10℃/分で20℃であり、終結温度は300℃であった。別段の規定がない限り、報告されるすべての転移は+/−1.0℃で示される。
TGA分析の手順
Advantage for QW-Series, version 1.0. 0.78、Thermal Advantage Release 2.0(8 2001 TA Instruments- Water LLC)を用いた、Q500 Thermogravimetric Analyzer (TA Instruments, New Castle, DE, U. S. A. )を使用して、試料のTGA分析を行った。さらに、使用された解析ソフトウェアは、Windows(登録商標)95/95/2000/NT用のUniversal Analysis 2000, version 3.1E ; Build 3.1. 0.40(8 2001 TA Instruments-Water LLC)であった。TGA実験のすべてにおいて、使用されるパージガスは乾燥窒素であり、バランスパージはN240mL/分であり、試料のパージはN2 60mL/分であった。
白金皿に試料<2mgを入れることによって、試料のTGAを行った。開始温度は通常、加熱速度10℃/分で20℃であり、終結温度は300℃であった。
PXRD分析の手順
その制御ソフトウェアとしてRINT Rapid Control software, Rigaku Rapid/XRD, version 1.0. 0(81999 Rigaku Co. )を用いた、a D/Max Rapid, Contact (Rigaku/MSC, The Woodlands, TX, U. S. A. )を使用して、試料の粉末X線回折パターンを得た。さらに、使用された解析ソフトウェアは、RINT Rapid display software, version 1.18 (Rigaku/MSC)、およびJADE XRD Pattern Processing, versions 5.0および6.0( (81995-2002, Materials Data, Inc.)であった。
PXRD分析について、取得パラメーターは以下のとおりである:供給源は、1.5406ÅでK線を有するCuであり;x−yステージはマニュアルであり;コリメーターサイズは0.3または0.8mmであり;キャピラリーチューブ(Charles Supper Company, Natick, MA, U. S. A. )は内径0.3mmであり;反射型を使用し;X線チューブに対する電力は46kVであり;X線チューブに対する電流は40mAであり;ω軸は、速度1度/分にて0〜5度の範囲内で変動し;φ軸は、速度2度/秒にて360度の角度でスピンし;0.3または0.8mmコリメーター;収集時間は60分であり;温度は室温であり;かつ加熱器は使用しなかった。試料は、ホウ素豊富なガラスキャピラリー内のX線源に向けられた。
さらに、分析パラメーターは以下のとおりである:統合(integration)2θ範囲は2〜40または60度であり;統合χ範囲は0〜360度であり;χセグメントの数は1であり;使用されるステップサイズはχであり;統合ユーティリティーはcylintであり;正規化が用いられ;ダークカウントは8であり;ωオフセットは180であり;χおよびφオフセットは0であった。
回折図(diffractogram)におけるピークの相対強度は、必ずしもPXRDパターンを限定するものではない。ピーク強度は、例えば結晶質不純物のために、試料ごとに異なり得る。さらに、各ピークの角度は、約+/−0.1度、好ましくは+/−0.05度、変動し得る。パターン全体またはパターンピークの大部分もまた、較正、設定の差、および機器間およびオペレーターによるばらつきのために、約+/−0.1度シフトする場合がある。
ラマン取得、フィルタリングおよびビニングの手順
取得(Acquisition)
それがその中で処理されるガラスバイアル内に試料を入れるか、試料のアリコートをガラススライドに移した。ガラスバイアルまたはスライドを試料チャンバ内に位置付けた。785nmレーザー源を備えたAlmega(商標)Dispersive Raman(Almega(商標)Dispersive Raman, Thermo-Nicolet, 5225 Verona Road, Madison, WI 53711-4495)システムを使用して、測定を行った。10倍対物レンズを有する装置の顕微鏡部分を使用して(別段の規定がない限り)、手作業で試料に焦点を合わせ、したがって試料表面上にレーザーが向けられた。表Aに示されるパラメーターを用いて、スペクトルを取得した。(露光時間および露光回数は様々であり;パラメーターへの変更は各取得に対して示されるだろう。)
フィルタリングおよびビニング
形状サイズ25の照合フィルターを使用して、セットにおける各スペクトルをフィルタリングし、ガラスの貢献(contribution)および試料の蛍光発光を含むバックグラウンド信号を除去した。大きなバックグラウンド信号または蛍光発光は、ビニングプロセスの後のステップにおいてピーク位置を正確に選択し、かつ割り当てる能力を制限することから、これは特に重要である。表Bに示されるパラメーターと共にピーク選択およびビンアルゴリズムを用いて、フィルタリングされたスペクトルをビニングする。セットされた各試料について分類されたクラスターダイヤグラムおよび各スペクトルファイルについて相当するクラスター割り当てを用いて、同様なスペクトルを有する試料のグループを同定し、それを用いて、二次分析のために試料を同定した。
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単結晶のX線回折の手順
Bruker SMART-APEX CCD 回折計 (M. J. Zawarotko, Department of Chemistry, University of South Florida)で、単結晶X線データを収集した。最小二乗解析から格子パラメーターを決定した。プログラムSAINTを使用して、反射データを取り込んだ。直接法によって構造を解明し、プログラムSHELXTL (Sheldrick,G. M.SHELXTL, Release 5.03 ; Siemans AnalyticalX-ray Instruments Inc.: Madison,WI)を使用して、フルマトリックス最小二乗法によって精製した。
本発明の共結晶は、例えば、TGAまたはDSCデータによって、あるいは本明細書に示される、または図に開示される、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10の、またはいずれかの単一の整数のPXRD 2θ角ピークまたはラマンシフトピークによって特徴付けることができる。
実施例1
1:1のカルバマゼピン:サッカリン共結晶(形態I)を製造した。12ブロックの実験を12種の溶媒を用いて設計した。CMAXプラットフォームを用いて、1152の結晶化実験を行った。酢酸イソプロピルとヘプタンとの混合物から共結晶を得た。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す(図1および2参照)。
実施例2
1:1のカルバマゼピン:ニコチンアミド共結晶(形態I)を製造した。12ブロックの実験を12種の溶媒を用いて設計した。CMAXプラットフォームを用いて、1152の結晶化実験を行った。トルエン、アセトン、または酢酸イソプロピルを含有する試料から共結晶が得られた。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す(図3および4参照)。
実施例3
1:1のカルバマゼピン:トリメシン酸共結晶(形態I)を製造した。9ブロックの実験を10種の溶媒を用いて設計した。CMAXプラットフォームを使用し、8種の共結晶形成物と3通りの濃度を用いて、864の結晶化実験を行った。メタノールを含有する試料から共結晶が得られた。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す(図5参照)。
実施例4
1:1のセレコキシブ:ニコチンアミド共結晶を製造した。セレコキシブ(100mg,0.26mmol)およびニコチンアミド(32.0mg,0.26mmol)をそれぞれ、アセトン(2mL)に溶解した。2つの溶液を混合し、得られた混合物を一晩、ゆっくりと蒸発させた。沈殿した固体を収集し、特徴付けをした。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す。
実施例5
トピラメートと18−クラウン−6との共結晶を製造した。等モル量のトピラメートと18−クラウン−6を別々に、エーテルに溶解した。次いで、トピラメートを含有する溶液を、18−クラウン−6を含有する溶液に添加した。軽く攪拌した後、白色の固体が沈殿し、それを収集し、乾燥させた。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す(図6および7参照)。
実施例6
オランザピンとニコチンアミドとの共結晶を製造した(形態IおよびII)。9ブロックの実験を12種の溶媒を用いて設計した。CMAXプラットフォームを使用し、10種の共結晶形成物および3通りの濃度を用いて、864の結晶化実験を行った。酢酸イソプロピルを含有するチューブから共結晶を得た。共結晶(形態IおよびII)のPXRDおよびDSCによる特徴付けを表Vに示す(図8、9および30参照)。
実施例7
セレコキシブと18−クラウン−6との共結晶を製造した。Et2O(10.0mL)中のセレコキシブ(157.8mg,0.4138mmol)の溶液を18−クラウン−6(118.1mg,0.447mmol)に添加した。不透明な固体はすぐに溶解し、続いて、白色の固体が非常に急速に結晶化し始めた。濾過によって、固体を収集し、更なるEt2O(5mL)で洗浄した。共結晶の詳細な特徴付けを表Vに示す(図10および11参照)。
実施例8
イトラコナゾールとコハク酸との共結晶を製造した。シス−イトラコナゾール遊離塩基約51.1mg、THF0.75mL、および電磁撹拌子をねじ蓋バイアルに装入し、加熱還流して溶解し、次いでバイアルをねじ蓋で閉じ、60〜75℃の温度で維持されたホットプレートの上に置いた。THF1・58mL中のコハク酸77.7mgの溶液を調製した。コハク酸溶液0.20mLをシス−イトラコナゾール溶液に添加した結果、その溶液は透明なままであった。酢酸イソプロピル0.75mLを添加し、以下の実施例10のL−酒石酸共結晶塩<1mgをその溶液にシーティングした。加熱を止め、試料は室温に冷却するにしたがって結晶化した。冷却された試料を吸引濾過した。それをTHF0.2〜0.3mLですすいだ。濾過ケークを分解し、分析前に1時間空気乾燥させた(図12および13参照)。
実施例9
イトラコナゾールとフマル酸との共結晶を製造した。シス−イトラコナゾール遊離塩基約500mgをテトラヒドロフラン(THF)33.33mLと共に50mLねじ蓋ボトルに入れた。フマル酸ストック溶液(実施例1で調製)3.0887mLをビーカーに添加した(塩形成物と遊離塩基との比が1.05:1となった)。蓋を締めてボトルを密閉し、そのボトルを70℃のオーブン((Model No.1400E, VWR Scientific))内に入れ、約1時間加熱した。その後、ボトルをオーブンから取り出し、ボトルから蓋を取り、周囲条件下にて流れる空気の下で蒸発させた。溶媒すべてではなく、約5mLが蒸発した場合には、残りの溶媒をデカンテーションによって除去し、吸引を用いてワットマンフィルター上で濾過することによって、固体を単離した。残りの固体を有する50mLボトルにこの固体を戻し、約25mmHgの真空オーブン内にボトルを入れ、分析前に固体を4日間乾燥させた(図14および15参照)。
実施例10
イトラコナゾールと酒石酸との共結晶を製造した。シス−イトラコナゾール遊離塩基約100.4mg、THF0.90mL、および電磁撹拌子をねじ蓋バイアルに装入し、加熱還流して溶解し、次いでバイアルをねじ蓋で閉じ、70℃で維持された油浴中に入れた。THF1.15mL中のL(+)酒石酸138.5mgの溶液を調製した。L(+)酒石酸溶液0.21mLをシス−イトラコナゾール溶液に添加した結果、その溶液は透明なままであった。酢酸イソプロピル0.90mLを添加し、DL−酒石酸共結晶の製造から得られた塩<1mgをその溶液にシーティングした。試料を油浴から取り出す前に、70℃の油浴中で約5分間にわたって結晶化させ、室温に冷却した。冷却された試料を吸引濾過した。それをTHF0.2〜0.3mLですすいだ。濾過ケークを分解し、分析前に4時間空気乾燥させた(図16および17参照)。
実施例11
イトラコナゾールとリンゴ酸との共結晶を製造した。シス−イトラコナゾールのL−リンゴ酸を製造するために、シス−イトラコナゾール遊離塩基約100.4mg、THF0.50mL、および電磁撹拌子をねじ蓋バイアルに装入した。THF5.0mL中のL(−)リンゴ酸191.3mgの溶液を調製した。シス−イトラコナゾールを含有するバイアルに、L−リンゴ酸0.50mLを添加し、その溶液をヒートガンで加熱して、溶解した。溶液を冷却し、次いで、シス−イトラコナゾール−L−酒石酸共結晶からの塩<1mgをシーディングした。冷却された結晶を遠心フィルターチューブ内で濾過した。濾過ケークを分解し、分析前に空気乾燥させた(図18および19参照)。
実施例12
イトラコナゾールHClと酒石酸との共結晶を製造した。L−酒石酸約212.7mgおよび37%HCl118μlを熱いジオキサン25mLに溶解した。熱いジオキサン50mLに溶解されたシス−イトラコナゾール1.0gに、攪拌しながらこの溶液を添加した。透明な溶液が形成するまで、混合物を加熱し、次いで室温に冷却した。冷却すると、t−ブチルメチルエーテル50mLを添加し、No.4ワットマンフィルターを備えたブフナー漏斗で真空濾過することによって、結晶を収集した。冷たいt−ブチルメチルエーテルの5mLアリコートで3回洗浄し、空気乾燥させた。シス−イトラコナゾールHCl−酒石酸(1:1:0.5)共結晶の結晶質形態約573mgを得た(図20および21参照)。
実施例13
モダフィニルとマロン酸との共結晶を製造した。250mg/mlのモダフィニル−酢酸溶液を使用して、ホットプレート上でモダフィニルとマロン酸との比1:2にて、マロン酸を溶解した。混合物を流動窒素下にて一晩乾燥させた。粉末状の白色固体が生成された。さらに1日乾燥させた後に、酢酸を除去し(TGAにより決定)、PXRDにより決定された結晶構造は変わらなかった(図22参照)。
実施例14
モダフィニルとベンズアミドとの共結晶を製造した。モダフィニル(1mg,0.0037mmol)およびベンズアミド(0.45mg,0.0037mmol)を1,2ジクロロエタン(400μL)に溶解した。溶液を乾燥するまで蒸発させ、得られた固体をPXRDを使用して特徴付けした。この共結晶についてのPXRDデータを表Vに示す(図23参照)。
実施例15
モダフィニルとマンデル酸との共結晶を製造した。モダフィニル(1mg,0.0037mmol)およびマンデル酸(0.55mg,0.0037mmol)をアセトン(400μL)に溶解した。この溶液を乾燥するまで蒸発させ、得られた固体をPXRDを使用して特徴付けした。この共結晶についてのPXRDデータを表Vに示す(図24参照)。
実施例16
モダフィニルとグリコール酸との共結晶を製造した。モダフィニル(1mg,0.0037mmol)およびグリコール酸(0.30mg,0.0037mmol)をアセトン(400μL)に溶解した。この溶液を乾燥するまで蒸発させ、得られた固体をPXRDを使用して特徴付けした。この共結晶についてのPXRDデータを表Vに示す(図25参照)。
実施例17
モダフィニルとフマル酸との共結晶を製造した。モダフィニル(1mg,0.0037mmol)およびフマル酸(0.42mg,0.0037mmol)を1,2−ジクロロエタン(400μL)に溶解した。この溶液を乾燥するまで蒸発させ、得られた固体をPXRDを使用して特徴付けた。この共結晶についてのPXRDデータを表Vに示す(図26参照)。
実施例18
モダフィニルとマレイン酸との共結晶を製造した。250mg/mlのモダフィニル−酢酸溶液を使用して、ホットプレート上(約67℃)でモダフィニルとマレイン酸との比2:1にて、マレイン酸を溶解した。混合物を流動窒素下にて一晩乾燥させた。透明な非晶質物質が残った。室温で密閉バイアル内に2日間保存した後、固体が成長し始めた(図43参照)。
実施例19
オランザピンとニコチンアミドとの共結晶(形態III)を製造した。オランザピン(テトラヒドロフラン中の25mg/mLストック溶液40μL)およびニコチンアミド(メタノール中の20mg/mLストック溶液37.6μL)をガラスバイアルに添加し、窒素流の下で乾燥させた。固体混合物に酢酸イソプロピル(100μL)を添加し、バイアルをアルミニウム製の蓋で密閉した。次いで、固体物質すべてを溶解するために、懸濁液を70℃で2時間加熱した。次いで、この溶液を5℃に冷却し、その温度で24時間維持した。24時間後、バイアルの蓋を取り、総容積50μLに混合物を濃縮した。バイアルをアルミニウム製の蓋で再び密閉し、5℃でさらに24時間維持した。大きな黄色い板が認められ、それを収集した(形態III)。単結晶X線回折および粉末X線回折でその固体を特徴付けした。この共結晶の特徴付けを表Vに示す(図31および32A−D参照)。
単結晶X線分析から、オランザピン:ニコチンアミド(形態III)共結晶は、単位格子にオランザピン、ニコチンアミド、水および酢酸イソプロピルを含有する三成分系で構成されることが示されている。共結晶は、単斜晶系空間群P21/cにおいて結晶化し、オランザピン1個、ニコチンアミド1個、水4個および酢酸イソプロピル溶媒和化合物1個を非対称単位中に含有する。充填ダイヤグラムは、二次元水素結合網状構造で構成され、水分子がオランザピンおよびニコチンアミド部位と連結している。充填ダイヤグラムはまた、図32Bに示されるように、水および酢酸イソプロピル分子を介して水素結合により連結される交互にあるオランザピン層およびニコチンアミド層で構成される。オランザピン層は、c/4および3c/4にてb軸に沿って広がる。ニコチンアミド層は、c/2にてb軸に沿って広がる。図32Cの上部によって、ニコチンアミド超格子構造が示される。ニコチンアミド分子は、4つの水分子の鎖に水素結合するダイマーを形成する。水分子鎖は、それぞれの側の酢酸イソプロピル分子で終結する。
結晶データ:C45641072、M=921.18、単斜晶系P21/c;a=14.0961(12)Å、b=12.5984(10)Å、c=27.219(2)Å、α=90°、β=97.396(2)°、γ=90°、T=100(2)K、Z=4、Dc=1.276Mg/m3、U=4793.6(7)Å3、λ=0.71073Å;24952の反射が測定され、固有の8457の反射が測定された(Rint=0.0882)。最終残留物は、I>2σ(I)についてはR1=0.0676、wR2=0.1461であり、8457のすべてのデータについてはR1=0.1187、wR2=0.1687であった。
実施例20
5−フルオロウラシルと尿素との共結晶を製造した。5−フルオロウラシル(1g,7.69mmol)および尿素(0.46g,7.69mmol)にメタノール(100mL)を添加した。すべての物質が溶解するまで、溶液を65℃で加熱し、超音波処理した。次いで溶液を5℃に冷却し、その温度で一晩維持した。約3日後、白色の沈殿物が認められ、それを収集した。DSC、PXRD、ラマン分光法、およびTGAによって、その固体を特徴付けした。特徴付けのデータを表Vに示す(図33〜36参照)。
実施例21
ヒドロクロロチアジドとニコチン酸との共結晶を製造した。ヒドロクロロチアジド(12.2mg,0.041mmol)およびニコチン酸(5mg,0.041mmol)をメタノール(1mL)に溶解した。次いで、その溶液を5℃に冷却し、その温度で12時間維持した。白色の固体が沈殿し、それを収集して、PXRDを用いて特徴付けをした(図37参照)。
実施例22
ヒドロクロロチアジドと18−クラウン−6との共結晶を製造した。ヒドロクロロチアジド(100mg,0.33mmol)をジエチルエーテル(15mL)に溶解し、ジエチルエーテル(15mL)中の18−クラウン−6(87.2mg,0.33mmol)の溶液に添加した。直ぐに白色の固体が形成し始め、ヒドロクロロチアジド:18−クラウン−6共結晶としてそれを収集し、PXRDを用いて特徴付けをした(図38参照)。
実施例23
ヒドロクロロチアジドとピペラジンとの共結晶を製造した。ヒドロクロロチアジド(17.3mg,0.058mmol)およびピペラジン(5mg,0.058mmol)をエチルとアセトニトリルの1:1混合物(1mL)に溶解した。次いで、その溶液を5℃に冷却し、その温度で12時間維持した。白色の固体が沈殿し、それを収集して、PXRDを用いて特徴付けをした(図39参照)。
実施例24
アセトアミノフェン:4,4’−ビピリジン:水(化学量論比1:1:1)
アセトアミノフェン50mg(0.3307mmol)および4,4’−ビピリジン52mg(0.3329mmol)を熱水に溶解し、静置しておいた。ゆっくりと蒸発させることによって、図44A−Bに示される1:1:1のアセトアミノフェン/4,4’−ビピリジン/水共結晶の無色の針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C364424、M=339.84、三斜晶系、空間群PI;a=7.0534(8)、b=9.5955(12)、c=19.3649(2)Å、a=86.326(2)、β=80.291(2)、γ=88.880(2)°、U=1308.1(3)Å3、T=200(2)K、Z=2、μ(Mo−Kα)=0.090mm-1、Dc=1.294Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=537、2θmax=25.02°;6289の反射が測定され、固有の4481の反射が測定された(Rint=0.0261)。344のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0751、wR2=0.2082であり、4481のすべてのデータについてはR1=0.1119、wR2=0.2377であった。
結晶充填:この共結晶は二層シートを含有し、そのシートにおける水分子は網状構造ビピリジン部位とアセトアミノフェンとの間の水素結合架橋として作用する。ビピリジンゲスト(guest)は2つの網状構造ビピリジンの間のπ−πスタッキング相互作用によって維持される。その層は、アセトアミノフェン部位のフェニル基間のπ−π相互作用を介してスタックする。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、57.77℃(吸熱);融点=58〜60℃(MEL−TEMP);(アセトアミノフェン融点=169℃、4,4’−ビピリジン融点=111〜114℃)。
実施例25
フェニトイン:ピリドン(化学量論比1:1)
加熱および攪拌しながら、フェニトイン28mg(0.1109mmol)および4−ヒドロキシピリドン11mg(0.1156mmol)をアセトン2mLおよびエタノール1mLに溶解した。ゆっくりと蒸発させることによって、図45A−Bに示される1:1のフェニトイン/ピリドン共結晶の無色の針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C201733、M=347.37、単斜晶系P2I/c;a=16.6583(19)、b=8.8478(10)、c=11.9546(14)Å、β=96.618(2)°、U=1750.2(3)Å3、T=200(2)K、Z=4、μ(Mo−Kα)=0.091mm-1、Dc=1.318Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=728、2θmax=56.60°;10605の反射が測定され、固有の4154の反射が測定された(Rint=0.0313)。247のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0560、wR2=0.1356であり、4154のすべてのデータについてはR1=0.0816、wR2=0.1559であった。
結晶充填:この共結晶は、カルボニルと、四面体炭素に最も近いアミンとの間の隣接するフェニトイン分子の水素結合によって、およびピリドンカルボニル官能基と、フェニトイン間相互作用に関与しないアミンとの間の水素結合によって維持される。ピリドンカルボニルもまた、一次元網状構造を形成する隣接ピリドン分子と水素結合する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、共結晶の固有ピークが:3311cm-1で見出される2°アミン、1711cm-1で見出されるカルボニル(ケトン)、1390cm-1で見出されるオレフィンピークとして確認された。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、233.39℃(吸熱)および271.33℃(吸熱);融点=231〜233℃(MEL−TEMP);(フェニトイン融点=295℃、ピリドン融点=148℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、29.09%の重量損失が、192.80℃で開始し、48.72%の重量損失が238.27℃で開始し、18.38%の損失が260.17℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDから、単結晶データから誘導された模擬PXRDに類似のピークが示された。再結晶化および固体状態反応のすべての場合における、実験値(計算値):5.2(5.3);11.1(11.3);15.1(15.2);16.2(16.4);16.7(17.0);17.8(17.9);19.4(19.4);19.8(19.7);20.3(20.1);21.2(21.4);23.3(23.7);26.1(26.4);26.4(26.6);27.3(27.6);29.5(29.9)。
実施例26
アスピリン(アセチルサリチル酸):4,4’−ビピリジン(化学量論比2:1)
アスピリン50mg(0.2775mmol)および4,4’−ビピリジン22mg(0.1388mmol)をヘキサン4mLに溶解した。エーテル8mLをその溶液に添加し、1時間静置しておいた結果、図46A−Dに示される、2:1のアスピリン/4,4’−ビピリジン共結晶の無色針状晶が形成された。代替方法としては、乳棒および乳鉢で固体成分を粉砕することによって、アスピリン/4,4’−ビピリジン(化学量論比2:1)を製造することができる。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C282428、M=516.49、斜方晶系Pbcn;a=28.831(3)、b=11.3861(12)、c=8.4144(9)Å、U=2762.2(5)Å3、T=173(2)K、Z=4、μ(Mo−Kα)=0.092mm-1、Dc=1.242Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=1080、2θmax=25.02°;12431の反射が測定され、固有の2433の反射が測定された(Rint=0.0419)。202のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0419、wR2=0.1358であり、2433のすべてのデータについてはR1=0.0541、wR2=0.1482であった。
結晶充填:この共結晶は、Pbcn空間群において結晶化するカルボン酸−ピリジンヘテロ二量体を含有する。その構造は、チャネル中に無秩序溶媒(disordered solvent)を含有する包接化合物である。ヘテロ二量体の主要な水素結合相互作用に加えて、ビピリジンおよびアスピリンのフェニル基のπ−πスタッキング、ならびに疎水性相互作用は、パッキング相互作用全体に寄与する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、ラクトンピークが、1750cm-1から1744cm-1へとわずかにシフトダウンするのに対して、1679cm-1で固有の(−COOH)ピークがシフトアップし、1694cm-1での強度は低かった。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、95.14℃(吸熱);融点=91〜96℃(MEL−TEMP);(アスピリン融点=1345℃、4,4’−ビピリジン融点=111〜114℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、9%の重量損失が22.62℃で開始し、49.06%の重量損失が102.97℃で開始し、続いて、完全な分解が209.37℃で開始する。
実施例27
イブプロフェン:4,4’−ビピリジン(化学量論比2:1)
ラセミ体イブプロフェン50mg(0.242mmol)および4,4’−ビピリジン18mg(0.0960mmol)をアセトン5mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図47A−Dに示される、2:1のイブプロフェン/4,4’−ビピリジン共結晶の無色針状晶が形成された。
結晶データ(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C364424、M=568.73、三斜晶系、空間群P−1;a=5.759(3)、b=11.683(6)、c=24.705(11)Å、α=93.674(11)、β=90.880(10)、γ=104.045(7)°、U=1608.3(13)Å3、T=200(2)K、Z=2、μ(Mo−Kα)=0.076mm-1、Dc=1.174Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=612、2θmax=23.29°;5208の反射が測定され、固有の3362の反射が測定された(Rint=0.0826)。399のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0964、wR2=0.2510であり、3362のすべてのデータについてはR1=0.1775、wR2=0.2987であった。
結晶充填:この共結晶は、空間群P−1においてパッキングする魚骨形モチーフで配置される、2つの水素結合したカルボン酸ピリジン超分子シントンによって維持される、イブプロフェン/ビピリジンヘテロ二量体を含有する。そのヘテロ二量体はホモ二量体の伸長型であり、パッキングして、イブプロフェン末端から、ビピリジンおよびイブプロフェンのフェニル基のπ−πスタッキング、および疎水性相互作用によって維持される二次元網状構造を形成する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。分析から、2899cm-1で芳香族C−H伸縮;1886cm-1でN−H変角(bending)およびはさみ(scissoring);1679cm-1でC=O伸縮;808cm-1および628cm-1にて4,4’−ビピリジンおよびイブプロフェンの両方についてC−H面外変角;が観察された。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、64.85℃(吸熱)および118.79℃(吸熱);融点=113〜120℃(MEL−TEMP);(イブプロフェン融点=75〜77℃、4,4’−ビピリジン融点=111〜114℃).
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、室温と100.02℃の間で13.28%の重量損失、その直後に完全に分解。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDによって、単結晶データから、実験値(計算値)::3.4(3.6);6.9(7.2);10.4(10.8);17.3(17.5);19.1(19.7)を得た。
実施例28
フルルビプロフェン:4,4’−ビピリジン(化学量論比2:1)
フルルビプロフェン50mg(0.2046mmol)および4,4’−ビピリジン15mg(0.0960mmol)をアセトン3mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図48A−Dに示される、2:1のフルルビプロフェン/4,4’−ビピリジン共結晶の無色針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C4034224、M=644.69、単斜晶系、P21/n;a=5.860(4)、b=47.49(3)、c=5.928(4)Å、T=107.382(8)°、U=1574.3(19)Å3、T=200(2)K、Z=2、μ(Mo−Kα)=0.096mm-1、Dc=1.360Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=676、2θmax=21.69°;4246の反射が測定され、固有の1634の反射が測定された(Rint=0.0677)。226のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0908、wR2=0.2065であり、1634のすべてのデータについてはR1=0.1084、wR2=0.2209であった。
結晶充填:この共結晶は、空間群P21/nにおいてパッキングする魚骨形モチーフで配置される、2つの水素結合したカルボン酸ピリジン超分子シントンによって維持される、フルルビプロフェン/ビピリジンヘテロ二量体を含有する。そのヘテロ二量体はホモ二量体の伸長型であり、パッキングして、ビピリジンおよびフルルビプロフェンのフェニル基のπ−πスタッキング、および疎水性相互作用によって維持される二次元網状構造を形成する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、3057cm-1および2981cm-1で芳香族C−H伸縮;1886cm-1でN−H変角(bending)およびはさみ(scissoring);1690cm-1でC=O伸縮;1418cm-1でC=CおよびC=N環伸縮。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、162.47℃(吸熱);融点=155〜160℃(MEL−TEMP);(フルルビプロフェン融点=110〜111℃、4,4’−ビピリジン融点=111〜114℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、30.93%の重量損失が31.13℃で開始し、46.26%の重量損失が168.74℃で開始し、続いて、完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDによって、単結晶データから:実験値(計算値):16.8(16.8);17.1(17.5);18.1(18.4);19.0(19.0);20.0(20.4);21.3(21.7);22.7(23.0);25.0(25.6);26.0(26.1);26.0(26.6);26.1(27.5);28.2(28.7);29.1(29.7)を得た。
実施例29
フルルビプロフェン:トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン(化学量論比2:1)
フルルビプロフェン25mg(0.1023mmol)およびトランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン10mg(0.0548mmol)をアセトン3mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図49A−Bに示される、2:1のフルルビプロフェン/1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン共結晶の無色針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C4236224、M=670.73、単斜晶系P21/n;a=5.8697(9)、b=47.357(7)、c=6.3587(10)Å、β=109.492(3)°、U=1666.2(4)Å3、T=200(2)K、Z=2、μ(Mo−Kα)=0.093mm-1、Dc=1.337Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=704、2θmax=21.69°;6977の反射が測定され、固有の2383の反射が測定された(Rint=0.0383)。238のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0686、wR2=0.1395であり、2383のすべてのデータについてはR1=0.1403、wR2=0.1709であった。
結晶充填:この共結晶は、空間群P21/nにおいてパッキングする魚骨形モチーフで配置される、2つの水素結合したカルボン酸ピリジン超分子シントンによって維持される、フルルビプロフェン/1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンヘテロ二量体を含有する。1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンからのヘテロ二量体は、実施例28に対して、ホモ二量体をさらに伸長し、パッキングして、ビピリジンおよびフルルビプロフェンのフェニル基のπ−πスタッキング、および疎水性相互作用によって維持される二次元網状構造を形成する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、2927cm-1および2850cm-1で芳香族C−H伸縮;1875cm-1でN−H変角(bending)およびはさみ(scissoring);1707cm-1でC=O伸縮;1483cm-1でC=CおよびC=N環伸縮。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、100.01℃、125.59℃および163.54℃(吸熱);融点=153〜158℃(MEL−TEMP);(フルルビプロフェン融点=110〜111℃、トランス−1,2−ビス(4ピリジル)エチレン融点=150〜153℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、91.79%の重量損失が133.18℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDによって、単結晶データから:実験値(計算値):3.6(3.7);17.3(17.7);18.1(18.6);18.4(18.6);19.1(19.3);22.3(22.5);23.8(23.9);25.9(26.4);28.1(28.5)を得た。
実施例30
カルバマゼピン−フタルアルデヒド(化学量論比1:1)
カルバマゼピン25mg(0.1058mmol)およびp−フタルアルデヒド7mg(0.0521mmol)をメタノール約3mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図50A−Bに示される、1:1のカルバマゼピン/p−フタルアルデヒド共結晶の無色針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C383044、M=606.66、単斜晶系C2/c;a=29.191(16)、b=4.962(3)、c=20.316(11)Å、β=92.105(8)°、U=2941(3)Å3、T=200(2)K、Z=4、μ(Mo−Kα)=0.090mm-1、Dc=1.370Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=1272、2θmax=43.66°;3831の反射が測定され、固有の1559の反射が測定された(Rint=0.0510)。268のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0332、wR2=0.0801であり、1559のすべてのデータについてはR1=0.0403、wR2=0.0831であった。
結晶充填:この共結晶は、空間群C2/cにおいて結晶化する、水素結合したカルボキサミドホモ二量体を含有する。ホモ二量体の1°アミンは、隣接するホモ二量体と鎖を形成するp−フタルアルデヒドのカルボニルに枝分れする。その鎖は、CBZのフェニル環の間のπ−π相互作用により維持される架橋テープモチーフにおいてパッキングする。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。1°アミンの非対称および対称伸縮は、3418cm-1にシフトダウンした;脂肪族アルデヒドおよび1°アミドC=O伸縮は、1690cm-1にシフトアップした;1669cm-1でのN−H面内変角;2861cm-1でのC−Hアルデヒド伸縮および1391cm-1でのH−C=O変角。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、128.46℃(吸熱)、融点=121〜124℃(MEL−TEMP)、(カルバマゼピン融点=190.2℃、p−フタルアルデヒド融点=116℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、17.66%の重量損失が30.33℃で開始し、次いで17.57%の重量損失が100.14℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDによって、単結晶データから:実験値(計算値):8.5(8.7);10.6(10.8);11.9(12.1);14.4(14.7)15.1(15.2);18.0(18.1);18.5(18.2);19.8(18.7);23.7(24.0);24.2(24.2);26.4(26.7);27.6(27.9);27.8(28.2);28.7(29.1);29.3(29.6);29.4(29.8)を得た。
実施例31
カルバマゼピン:ニコチンアミド(形態II)(化学量論比1:1)
カルバマゼピン25mg(0.1058mmol)およびニコチンアミド12mg(0.0982mmol)を4mLのDMSO、メタノールまたはエタノールに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図51に示される、1:1のカルバマゼピン/ニコチンアミド共結晶の無色針状晶が形成された。
異なる方法を用いて、カルバマゼピン25mg(0.1058mmol)およびニコチンアミド12mg(0.0982mmol)を乳鉢および乳棒で共に粉砕した。その固体は、1:1カルバマゼピン/ニコチンアミド微結晶であると決定された(PXRD)。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C211842、M=358.39、単斜晶系P21/n;a=5.0961(8)、b=17.595(3)、c=19.647(3)Å、β=90.917(3)°、U=1761.5(5)Å3、T=200(2)K、Z=4、μ(Mo−Kα)=0.090mm-1、Dc=1.351Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=752、2θmax=56.60°;10919の反射が測定され、固有の4041の反射が測定された(Rint=0.0514)。248のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0732、wR2=0.1268であり、4041のすべてのデータについてはR1=0.1161、wR2=0.1430であった。
結晶充填:この共結晶は、水素結合したカルボキサミドホモ二量体を含有する。1°アミンは、ダイマーの各側のニコチンアミドのカルボニルに枝分れする。各ニコチンアミドの1°アミンは、隣接ダイマーのカルボニルに水素結合する。そのダイマーは、CBZのフェニル基からのπ−π相互作用で鎖を形成する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、3443cm-1および3388cm-1への1°アミンの非対称および対称伸縮のシフトダウン;1690cm-1での1°アミドC=O伸縮;1614cm-1でのN−H面内変角;1579cm-1にシフトダウンしたC=C伸縮;800cm-1から500cm-1にシフトダウンした芳香族Hの伸縮が存在する。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、74.49℃(吸熱)および159.05℃(吸熱)、融点=153〜158℃(MEL−TEMP)、(カルバマゼピン融点=190.2℃、ニコチンアミド融点=150〜160℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、57.94%の重量損失が205.43℃で開始し、続いて、完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDから、単結晶データから誘導された模擬PXRDと類似のピークが示された。PXRD分析の実験値(計算値):6.5(6.7);8.8(9.0);10.1(10.3);13.2(13.5);15.6(15.8);17.7(17.9);17.8(18.1);18.3(18.6);19.8(20.1);20.4(20.7);21.6(22.);22.6(22.8);22.9(23.2);26.4(26.7);26.7(27.0);28.0(28.4)。
実施例32
カルバマゼピン:サッカリン(形態II)(化学量論比1:1)
カルバマゼピン25mg(0.1058mmol)およびサッカリン19mg(0.1037mmol)をエタノール約4mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、図52に示される、1:1のカルバマゼピン/サッカリン共結晶の無色針状晶が形成された。溶解度の測定によって、カルバマゼピンのこの多成分結晶は、従来から知られている形態のカルバマゼピンと比較して向上した溶解度を有する(水溶液中でのモル溶解度の向上およびより長い溶解性)。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)、C22H1734S1、M=419.45、三斜晶系P−1;a=7.5140(11)、b=10.4538(15)、c=12.6826(18)Å、α=83.642(2)°、β=85.697(2)°、γ=75.411(2)°、U=957.0(2)Å3、T=200(2)K、Z=2、μ(Mo−Kα)=0.206mm-1、Dc=1.456Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)=436、2θmax=56.20°;8426の反射が測定され、固有の4372の反射が測定された(Rint=0.0305)。283のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0458、wR2=0.1142であり、4372のすべてのデータについてはR1=0.0562、wR2=0.1204であった。
結晶充填:この共結晶は、水素結合したカルボキサミドホモ二量体を含有する。サッカリンの2°アミンは、各側のCBZのカルボニルに水素結合し、四量体が形成される。その結晶は、CBZフェニル基とサッカリンフェニル基とのπ−π相互作用を有するP−1の空間群を有する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)、3495cm-1への1°アミンの非対称および対称伸縮のシフトアップ;C=O脂肪族の伸縮は1726cm-1にシフトアップし;1649cm-1でのN−H面内変角;1561cm-1にシフトダウンしたC=C伸縮;1330cm-1での(O=S=O)スルホニルのピーク;1175cm-1でのC−N脂肪族の伸縮。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)、75.31℃(吸熱)および177.32℃(吸熱)、融点=148〜155℃(MEL−TEMP);(カルバマゼピン融点=190.2℃、サッカリン融点=228.8℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)、3.342%の重量損失が67.03℃で開始し、55.09%の重量損失が118.71℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDによって、単結晶データから実験値(計算値):6.9(7.0) ;12.2(12.2);13.6(13.8);14.0(14.1);14.1(14.4);15.3(15.6);15.9(15.9);18.1(18.2);18.7(18.8);20.2(20.3);21.3(21.5);23.7(23.9);26.3(26.4);28.3(28.3)を得た。
実施例33
カルバマゼピン:2,6−ピリジンジカルボン酸(化学量論比2:3)
カルバマゼピン36mg(0.1524mmol)および2,6−ピリジンジカルボン酸26mg(0.1556mmol)をエタノール約2mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、54A−Bに示される、1:1のカルバマゼピン/2,6−ピリジンジカルボン酸共結晶の透明な針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C221735、M=403.39、斜方晶系P2(1)2(1)2(1);a=7.2122、b=14.6491、c=17.5864Å、α=90°、β=90°、γ=90°、V=1858.0(2)Å3、T=100K、Z=4、μ(MO−Kα)=0.104mm-1、Dc=1.442Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)840、2θmax=28.3、16641の反射が測定され、固有の4466の反射が測定された(Rint=0.093)。271のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0425、wR2=0.0944であった。
結晶充填:CBZ 1°アミン上の各水素原子は、異なる2,6−ピリジンジカルボン酸部位のカルボニル基に水素結合する。CBZカルボキサミドのカルボニルは、1つの2,6−ピリジンジカルボン酸部位の2個の水酸化物基に水素結合する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。3439cm-1、(N−H伸縮、1°アミン、CBZ);1734cm-1、(C=0);1649cm-1、(C=C)。
融点:214〜216℃(MEL−TEMP)。(カルバマゼピン融点=191〜192℃、2,6−ピリジンジカルボン酸融点=248〜250℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)。69%の重量損失が215℃で開始し、17%の重量損失が392℃で開始し、続いて完全に分解する。
実施例34
カルバマゼピン:5−ニトロイソフタル酸(化学量論比1:1)
カルバマゼピン40mg(0.1693mmol)および5−ニトロイソフタル酸30mg(0.1421mmol)をメタノールまたはエタノール約3mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、55A−Bに示される、1:1のカルバマゼピン/5−ニトロイソフタル酸共結晶の黄色の針状晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C4740616、M=944.85、単斜晶系C2/c;a=34.355(8)、b=5.3795(13)、c=23.654(6)Å、α=90°、β=93.952(6)°、γ=90°、V=4361.2(18)Å3、T=200(2)K、Z=4、μ(MO−Kα)=0.110mm-1、Dc=1.439Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)1968、2θmax=26.43°。11581の反射が測定され、固有の4459の反射が測定された(Rint=0.0611)。311のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0725、wR2=0.1801であり、4459のすべてのデーターについては、R1=0.1441、wR2=0.1204であった。
結晶充填:この結晶は、2つの5−ニトロイソフタル酸部位の間の水素結合カルボン酸ホモ二量体、およびカルバマゼピンと5−ニトロイソフタル酸部位との間の水素結合カルボキシ−アルデヒドヘテロ二量体によって維持される。カルバマゼピン部位からの更なるN−H供与体に水素結合する溶媒が存在する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。3470cm-1、(N−H伸縮、1°アミン、CBZ);3178cm-1、(C−H伸縮、アルケン);1688cm-1、(C=O);1602cm-1、(C=C)。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)。190.51℃(吸熱)。融点=NA(197〜200℃で分解する)(MEL−TEMP)。(カルバマゼピン融点=191〜192℃、5−ニトロイソフタル酸融点=260〜261℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)。32.02%の重量損失が202℃で開始し、12.12%の重量損失が224℃で開始し、17.94%の重量損失が285℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRDから、単結晶データから誘導された模擬PXRDと類似のピークが示された。PXRD分析の実験値(計算値):10.138(10.283)、15.291(15.607)、17.438(17.791)、21.166(21.685)、31.407(31.738)、32.650(32.729)。
実施例35
カルバマゼピン:1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸(化学量論比1:1)
カルバマゼピン15mg(0.1524mmol)および1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸20mg(0.1556mmol)をメタノール約1mLまたはエタノール約1mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、56A−Bに示される、2:1のカルバマゼピン/1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸共結晶の透明な板が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C4440210、M=784.80、単斜晶系C2/c;a=18.388(4)Å、b=12.682(3)、c=16.429(3)Å、β=100.491(6)°、V=3767.1(14)Å3、T=100(2)K、Z=4、μ(MO−Kα)=0.099mm-1、Dc=1.384Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)1648、2θmax=28.20°。16499の反射が測定され、固有の4481の反射が測定された(Rint=0.052)。263のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0433、wR2=0.0913であった。
結晶充填;この結晶は、PtSトポロジーと同様な正方形平面によって連結される、4つの四面体の単一3D網状構造を形成する。この結晶は、水素結合によって維持される。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。3431cm-1、(N−H伸縮、1°アミン、CBZ);3123cm-1、(C−H伸縮、アルケン);1723cm-1、(C=0);1649cm-1、(C=C)。
融点:(MEL−TEMP)。258〜260℃(カルバマゼピン融点=191〜192℃、アダマンタンテトラカルボン酸融点=>390℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)。9%の重量損失が189℃で開始し、52%の重量損失が251℃で開始し、31%の重量損失が374℃で開始し、続いて完全に分解する。
実施例36
カルバマゼピン:ベンゾキノン(化学量論比1:1)
カルバマゼピン25mg(0.1058mmol)およびベンゾキノン11mg(0.1018mmol)をメタノールまたはTHF2mLに溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、57A−Bに示される、1:1カルバマゼピン/ベンゾキノン共結晶の平均収量の黄色の結晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C211623、M=344.36、単斜晶系P2(1)/c;a=10.3335(18)、b=27.611(5)、c=4.9960(9)Å、β=102.275(3)°、V=1392.9(4)Å3、T=100(2)K、Z=3、Dc=1.232Mg/m3、μ(MO−Kα)=0.084mm-1、λ=0.71073Å、F(000)540、2θmax=28.24°。8392の反射が測定され、固有の3223の反射が測定された(Rint=0.1136)。199のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.0545、wR2=0.1358であり、3223のすべてのデータについては、R1=0.0659、wR2=0.1427であった。
結晶充填:この共結晶は、水素結合したカルボキサミドホモ二量体を含有する。CBZ上の1°アミンはそれぞれ、ベンゾキノン部位のカルボニル基に枝分れする。そのダイマーは無限の鎖を形成する。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。3420cm-1、(N−H伸縮、1°アミン、CBZ);2750cm-1、(アルデヒド伸縮);1672cm-1、(C=0);1637cm-1、(C=C、CBZ)。
融点:170℃(MEL−TEMP)。(カルバマゼピン融点=191〜192℃、ベンゾキノン融点=115.7℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)。20.62%の重量損失が168℃で開始し、78%の重量損失が223℃で開始し、続いて完全に分解する。
実施例37
カルバマゼピン:トリメシン酸(形態II)(化学量論比1:1)
カルバマゼピン36mg(0.1524mmol)およびトリメシン酸31mg(0.1475mmol)を、メタノール約2mLとジクロロメタン2mLとの溶媒混合物に溶解した。溶媒をゆっくりと蒸発させることによって、58A−Bに示される、1:1カルバマゼピン/トリメシン酸共結晶の白色の星形結晶が形成された。
結晶データ:(Bruker SMART-APEX CCD 回折計)。C241827、M=446.26、単斜晶系C2/c;a=32.5312(50)、b=5.2697(8)、c=24.1594(37)Å、α=90°、β=98.191(3)°、γ=90°、V=4099.39(37)Å3、T=−173K、Z=8、μ(MO−Kα)=0.110mm-1、Dc=1.439Mg/m3、λ=0.71073Å、F(000)1968、2θmax=26.43°。11581の反射が測定され、固有の4459の反射が測定された(Rint=0.0611)。2777のパラメーターに対する最終残留物は、I>2σ(I)については、R1=0.1563、wR2=0.1887であり、3601のすべてのデータについては、R1=0.1441、wR2=0.1204であった。
結晶充填:この共結晶は、カルバマゼピンとトリメシン酸との間の水素結合カルボン酸ホモ二量体、およびスタックラダー(stacked ladder)構成で配置される2つのトリメシン酸部位間の水素結合カルボン酸−アミンヘテロ二量体によって維持される。
赤外分光法:(Nicolet Avatar 320 FTIR)。3486cm-1(N−H伸縮、1°アミン、CBZ);1688cm-1(C=O、1°アミド伸縮、CBZ);1602cm-1(C=C、CBZ)。
示差走査熱量測定:(TA Instruments 2920 DSC)。273℃(吸熱)。融点=NA、278℃で分解する(MEL−TEMP)。(カルバマゼピン融点=191〜192℃、トリメシン酸融点=380℃)。
熱重量分析:(TA Instruments 2950 Hi-Resolution TGA)。62.83%の重量損失が253℃で開始し、30.20%の重量損失が278℃で開始し、続いて完全に分解する。
粉末X線回折:(Cu Kα(λ=1.540562)、30kV、15mAを用いたRigaku Miniflex 回折計)。ステップサイズ0.02°2θおよびスキャン速度2.0°/分を用いた連続スキャンモードで角範囲3°〜40°2θにわたり、粉末のデータを収集した。PXRD分析の実験値(計算値):10.736、12.087、16.857、24.857、27.857。
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実施例38
溶解プロファイルが調製された共結晶を製造した。セレコキシブ:ニコチンアミド共結晶を実施例4に示した方法により製造した(図27参照)。
実施例39
溶解プロファイルが調製された共結晶を製造した。イタコナゾール:琥珀酸、イタコナゾール:酒石酸、イタコナゾール:リンゴ酸共結晶を実施例8、10及び11に示した方法により製造した(図28参照)。
実施例40
塩にするのが難しい、または非塩性のAPIの共結晶を製造した。セレコキシブ:ニコチンアミド共結晶を実施例4に示した方法により製造した。
実施例41
改善された吸湿性プロファイルを有する共結晶を製造した。セレコキシブ:ニコチンアミド共結晶を実施例4に示した方法により製造した(図29参照)。
実施例42
APIと比較して形態多様性が低減した共結晶を製造した。カルバマゼピン及びサッカリンの共結晶を実施例1に示した方法により製造した。
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Claims (2)

  1. レコキシブ及びニコチンアミドの活性薬剤成分および共結晶形成物を含む共結晶であって、
    前記活性薬剤成分および前記共結晶形成物が互いに水素結合してなる共結晶。
  2. 薬学的に許容される希釈剤、賦形剤または担体及び
    レコキシブ及びニコチンアミドの活性薬剤成分および共結晶形成物を含む共結晶を含有する医薬組成物であって、
    前記活性薬剤成分および前記共結晶形成物が互いに水素結合してなる医薬組成物。
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