JP4922862B2 - ビットホルダ装置 - Google Patents
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Description
は、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
特許文献1のビットホルダ装置は、電動工具に取り付け可能とされたビット体とこのビット体に外嵌される筒状のスリーブとを有し、このスリーブの先端にはビスを磁着する磁着部材が取り付けられている。ビット体の外周面には周溝が形成され、スリーブの内周面には周溝と係合可能なOリングが設けられている。Oリングが周溝に係合することによりスリーブはビット体に外嵌状態で係合される。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、ビット体の周溝と係合する係合突起をスリーブの内周面に膨出形成することにより、部品点数の削減と製造工程の簡略化により組立コストを低く抑えることができるようにしたビットホルダ装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明のビットホルダ装置は、先端の刃先と中途部の周溝とを有するビット体と、先端にビスを磁着する磁着部材が取り付けられ、前記ビット体に外嵌可能な筒状に形成されると共に内周面に径内方向に突設されて前記周溝と係合する係合突起が設けられたスリーブとを備え、前記周溝におけるビット体軸方向に沿った長さが、スリーブの先端がビット体の先端に対して後退した位置から進出した位置まで相対移動する長さとされており、前記スリーブは、ビスを磁着する磁着部材が取り付けられた前部と、前部に対して長手方向の後側に配置される後部とを有し、前記ビット体に嵌装される前のスリーブは、前記前部と後部とを径内側で連結すると共に前部と後部とに一体に形成された薄肉部と、薄肉部の径外側に形成される環状溝とを備えており、前記ビット体に嵌装された後のスリーブは、前記環状溝が潰れて前部と後部とを径内側で連結すると共に前部と後部とに一体に形成された係合突起とを有し、前記前部と後部とは係合突起の径外側で突き合わされていて、この係合突起の形成に合わせて当該係合突起が周溝に進入してビット体に嵌装されていることを特徴とする
これにより、スリーブの内周面に膨出形成した係合突起がビット体の周溝と係合してスリーブのビット体からの離脱が阻止され、部品点数の削減と製造工程の簡略化により組立コストを低く抑えることができる。
。
さらに、前部と後部とを長手方向に押圧して近接させるだけで、前部と後部との間に径内側に膨出した係合突起を容易に形成することが可能となる。
トを低く抑えることができる。
図1は本発明の第1実施形態を示している。ビットホルダ装置1は、例えば電動ドライバ等の電動回転工具2に装着され、電動回転工具2の回転トルクをビス3などに伝達・付与し、ビス3などの締め付けやねじ込みを行うものである。ビットホルダ装置1は、ビス3と係合可能な刃先4が先端に設けられた棒状のビット体5と、このビット体5に外嵌可能な筒状に形成されたスリーブ6とを備えている。
ビット体5は、前端側の刃先4に続いて中途側に円柱部8が形成され、長手方向の後側には電動回転工具2に装着するために用いるシャンク部9が円柱部8と同芯状にかつ円柱部8より大きな六角柱状に形成されている。円柱部8とシャンク部9との間には回転軸心Rと垂直な面を備えた段差部10が形成されており、円柱部8とシャンク部9とは段差部10を介して段階的に径が大きくなるように形成されている。円柱部8の後側にはスリーブ6との係合に用いられる周溝11が形成されている。
刃先4は、ビス3と係合可能なようにビス3の種類に応じてプラス、マイナスなどの形状に形成される。本実施形態では、ヘクスローブビットの刃先4を例示している。
周溝11の前側と後側とのそれぞれには傾斜状にテーパ部12が形成されている。テーパ部12により周溝11とビット体5の外周面とは長手方向に沿って連続的に径が変化するように連結されている。
スリーブ6は、ビット体5の円柱部8に外嵌(被覆)可能な筒状に形成される。スリーブ6は、ビス3を磁着する磁着部材19を備える前部23と、この前部23に対して長手方向の後側に(面接して)配置される後部24とを備えている。スリーブ6は、前部23と後部24とを径内側で連結すると共にそれらと一体に形成された係合突起13とを備え、この係合突起13の径外側には前部23と後部24とが突き合わされて前後突合せ部20を形成している。
装着孔部16の前側には、周方向に亘って環状凹部17が形成されている。環状凹部17には磁着部材19が嵌め込まれており、環状凹部17の前側には磁着部材19の前方への移動を規制する位置決め突起14が周方向に亘って形成されている。
後部24は、前部23と同様にビット体5の円柱部8に外嵌(被覆)可能な筒状に形成されている。後部24の内部は、前側が前部23と同じ内径を備えるストレート筒状の装着孔部16とされ、後部が後方に向かって末広がりに傾斜したテーパ状に形成されている。
係合突起13は、ビット体5の周溝11内に進入していて少なくとも周溝11の前側のテーパ部12と係合可能となっており、周溝11に比べて長手方向に短く形成されている。これにより、係合突起13は周溝11と係合状態とされたまま周溝11内を長手方向に相対移動可能となっている。
また、図2にあるように、スリーブ6をビット体5に対して後端側に移動させると、今度はスリーブ6の後端がビット体5の段差部10に接触する。その結果、スリーブ6のビット体5に対する後方への相対移動が規制される。
ビットホルダ装置1のスリーブ6はスリーブ素材7から形成される。スリーブ素材7は、長手方向に圧縮加工する(かしめる)ことでスリーブ6になると共にビット体5への嵌装を可能とするように形成されている。つまり、このスリーブ素材7は、「ビット体に嵌装される前のスリーブ」とされている。
スリーブ素材7には、前部23の後端と後部24の先端とに回転軸心Rと垂直な前側規制面21と後側規制面22とが形成されている。前側規制面21と後側規制面22とは、互いに距離をあけて平行に且つ対面状にが形成されている。前側規制面21の径内側と後側規制面22の径内側とには薄肉部25が連続して形成されている。
次に、スリーブ素材7を圧縮加工してスリーブ6を形成する動作、及びスリーブ6をビット体5に取り付ける動作を説明する。
えることができる。
[第2実施形態]
図4に示されるように、ビットホルダ装置1の第2実施形態は、ビット体5に形成される周溝11が第1実施形態と異なっている。すなわち、周溝11は長手方向に沿った長さが係合突起13とほぼ同じに形成されている。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。
上記実施形態においてはビット体5には周溝11の前側と後側とにそれぞれテーパ部12が形成されていたが、テーパ部12は前側に設けても良く、また周溝11の前端は回転軸心Rと直交する面に形成することもできる。
2 電動回転工具
3 ビス
4 刃先
5 ビット体
6 スリーブ
7 スリーブ素材
8 円柱部
9 シャンク部
10 段差部
11 周溝
12 テーパ部
13 係合突起
14 位置決め突起
15 抜け止め部
16 装着孔部
17 環状凹部
18 係止部材
19 磁着部材
20 前後突合せ部
21 前側規制面
22 後側規制面
23 前部
24 後部
25 薄肉部
26 環状溝部
R 回転軸心
Claims (1)
- 先端の刃先と中途部の周溝とを有するビット体と、
先端にビスを磁着する磁着部材が取り付けられ、前記ビット体に外嵌可能な筒状に形成されると共に内周面に径内方向に突設されて前記周溝と係合する係合突起が設けられたスリーブとを備え、
前記周溝におけるビット体軸方向に沿った長さが、スリーブの先端がビット体の先端に対して後退した位置から進出した位置まで相対移動する長さとされており、
前記スリーブは、ビスを磁着する磁着部材が取り付けられた前部と、前部に対して長手方向の後側に配置される後部とを有し、
前記ビット体に嵌装される前のスリーブは、前記前部と後部とを径内側で連結すると共に前部と後部とに一体に形成された薄肉部と、薄肉部の径外側に形成される環状溝とを備えており、
前記ビット体に嵌装された後のスリーブは、前記環状溝が潰れて前部と後部とを径内側で連結すると共に前部と後部とに一体に形成された係合突起とを有し、前記前部と後部とは係合突起の径外側で突き合わされていて、この係合突起の形成に合わせて当該係合突起が周溝に進入してビット体に嵌装されていることを特徴とするビットホルダ装置。
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