JP4922807B2 - ワークレストのシュー位置の調整方法、及び自動調整装置 - Google Patents

ワークレストのシュー位置の調整方法、及び自動調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばベアリングの内外輪のように高い真円度が求められる部品の外周面を仕上げ加工する際に、その部品(ワーク)の外周面を複数のシューによって回転可能に支持するワークレストに関し、特にそのシュー位置の調整に係る。
ワークレストは、例えば特許文献1に記載されているように外径研削盤等に備えられ、複数のシューにより概略円柱状の(中心に貫通孔のある円筒状のものも含む。以下、この明細書中において同じ)ワークの外周面を回転可能に支持して、それを安定的に回転砥石に押し当てるためのものである。同文献に記載のものでは、ワークの真下に第1のシューを配置する一方で、ワークと砥石との圧接力を調整するための第2のシューは、砥石とは反対側において研削点とワークの回転中心とを結ぶ線上から外れた位置に、即ち研削点の真裏から外れた位置に配置している。
すなわち、一般的に、仕上げ加工を施すワークの外周面には微小な凹凸があり、第2シューを研削点の真裏に配置した場合、これによる支持点にワーク外周面の凸状の部位が位置するときには、その分、研削点の圧力が高くなって研削量が大きくなる一方、支持点に凹状の部位が位置するときには、研削圧力が低くなって研削量が減少することになる。
つまり、研削点の真裏にシューを配置すると、ワーク外周面の微小な凹凸の影響が強く現れて研削量に比較的大きなばらつきを生じることになり、ワークの真円度を高める上で好ましくないので、前記文献のものでは、シューを研削点の真裏からずらして配置し、砥石への圧接の反力をその作用線からずれた位置で受け止めるようにしている。
しかしながら、そうして研削点の真裏からずらして第2シューを配置しても、それだけでは研削量のばらつきを十分に抑えることはできない。すなわち、第2シューは、砥石との圧接の反力を受け止めるために、ワークを挟んで砥石とは反対側に配置しなくはならず、このシューによるワーク外周面上の支持点に凹凸があれば、研削点の真裏にある場合ほどではないにしても、その凹凸の影響を受けて研削圧力が変動するからである。
この点、従来より、第2シューの位置を研削点の真裏から適当な分量だけずらすと、研削量のばらつきが少なくなることは経験的に知られており、そのずれ量がワークの種類によって異なるものであることから、第2シューの位置をワークの周りに変更可能な構造とし、その位置を少しずつ変えながらワークを試削して、これによる真円度の変化を計測するという作業を繰り返して、適当なシューの位置を見つけることが行われている。
特開平9−277166号公報
ところで、前記のようにワークの試削と真円度の計測とを交互に繰り返すのは、非常に手間の掛かる作業である。しかも、試削したワークの真円度を見てシューの位置をどちらにどの程度ずらすかは熟練の作業者の勘によるところが大きいから、未熟な作業者は勿論、熟練した者であっても、かなりの工数を要することがあり得る。
この点について本願の発明者は、前記の如く第2シューの位置を変えたときに、研削量のばらつきの度合いが変化するメカニズムについて鋭意、実験研究を重ねた結果、以下のような推論を経て本願発明を完成するに至った。すなわち、まず、仕上げ加工に供されるワークの外周面の凹凸は、その前工程の旋盤等による加工の際に形成されるものであり、加工装置や治具の癖、或いは加工条件等の影響を受けて、周方向に大凡一定の周期で(かなりばらつきはあるにしても)凹凸が現れるものと考えられる。
そうして概略一定の周期で凹凸が現れるとすれば、例えば凸状の部位が研削点にあるときに第2シューによる支持点には丁度、凹状の部位が位置する場合があり(図2(a)参照:以下、研削点と支持点とが逆相の位置関係にある、という)、こうなると研削点の圧力が低めになることから、凸状の部位の研削量が少なめになる。しかも、この場合には研削点に凹状の部位があるときに支持点には凸状の部位が位置して(図2(b)参照)、深めに研削されることになるから、真円度を高める上では好ましくない。
言い換えると、ワークの外周面を効率良く研削して真円度を高めるためには、前記とは反対に、ワーク外周面の凸状の部位が研削点にあるときに、これとは別の凸状の部位が第2シューによって支持されるようにし、研削点に凹状の部位があるときには別の凹状の部位が第2シューによって支持されるようにするのが好ましく(図2(c)参照:以下、研削点と支持点とが同相の位置関係にある、という)、そうなるように、第2シューの研削点に対する相対位置を、ワーク外周面の凹凸の周期に対応付けて設定すればよいのである。
斯かる知見に基づいて、本発明は、外径研削盤等に備えられるワークレストにおいて、第2シューによる支持点を研削点と同相の適切な位置になるように、効率良く調整できるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、この発明では、ワーク外周面の仕上げ加工の際に、その外径を計測して真円度を検出するとともに、その外周面における凹凸の周期を求めて、研削による真円度の改善度合いがあまり低いようであれば、第2シューの位置を前記凹凸の周期の略半分だけ、ずらすようにしたものである。
すなわち、本願の請求項1の発明は、略円柱状のワークを回転可能に支持しつつ、その外周面を側方の回転砥石に押し当てるようにしたワークレストにおいて、シューの位置を効率良く調整する方法に関するものであり、前記ワークレストには、少なくとも、ワークを下方から支持する第1のシューと、当該ワークを前記回転砥石とは反対側から支持する第2のシューと、が設けられているとともに、その第2シューがワークの軸心の周りに位置を調整可能に設けられているものとする。
そして、前記回転砥石により研削しつつワークを回転させながら、その外径を計測して真円度を検出し、研削によってワークの真円度が所定以上、改善されたかどうか判定する。ここで、研削による真円度の改善度合いが低くて、予め設定した基準に達しないようであれば、上述したように、ワーク外周面の研削点と第2シューによる支持点との相対位置関係が「逆相」になっていると考えられる。
また、前記のように計測したワークの外径から、その外周面に周方向に交互に現れる凹凸の数を計数し、凹状の部位と凸状の部位とを1組で1つ、と数えて(つまり、凹状の部位又は凸状の部位のいずれか一方を数えればよい)、この数をnとすれば、ワークの外周1周360°を数nで割って、凹凸の周期を360/n°と表すことができる。
そして、前記のように真円度の改善度合いが予め設定した基準に達しないようであれば、第2シューの位置を前記凹凸の周期の半周期分だけ、即ち、前記凹凸の数nによって決まる角度α = 180/n°だけ、周方向にずらす。こうすると、この第2シューによるワーク外周面の支持点と研削点との位置関係は、前記「逆相」から「同相」に変化することになるので、ワークの外周面において相対的に凸状の部分を十分に研削する一方、相対的に凹状の部分はあまり研削しないようにして、その真円度を速やかに改善することができる。
前記のようなシューの位置調整は、作業者が手作業で行うこともできるが、シューの位置をワークの軸心の周りに調整可能な調整機構と、これを駆動する手段とを設ければ、自動化することもできる。
すなわち、本願の請求項2の発明は、略円柱状のワークを回転可能に支持しつつ、その外周面を側方の回転砥石に押し当てるようにしたワークレストのシューの位置を自動的に調整する装置であって、前記ワークレストには、少なくとも、ワークを下方から支持する第1のシューと、当該ワークを前記回転砥石とは反対側から支持する第2のシューと、が設けられているものとする。
そして、前記第2シューの位置をワークの軸心の周りに調整可能な調整機構と、該ワークの外径を計測するためのセンサと、ワークが前記回転砥石によって研削されつつ、回転するときに、前記センサによる計測結果に基づいてワークの真円度を検出する真円度検出手段と、前記センサによる計測結果に基づいて、ワークの外周面の凹凸の数を周方向に計数する凹凸計数手段と、前記真円度検出手段による検出結果に基づき、ワークの真円度が研削によって所定以上、改善されたかどうか判定する判定手段と、この判定手段により、改善されていないと判定されたときには、前記ワーク外周面の凹凸の数nによって決まる角度α = 180/n°だけ、前記第2シューの位置が周方向にずれるように前記調整機構を駆動する駆動制御手段と、を備えるものとする。
前記構成の自動調整装置では、例えば外径研削盤のワークレストに支持されているワークが、外周面を回転砥石によって研削されつつ、概ねその軸心の周りに回転されるときに、その外径がセンサによって計測され、これに基づいて真円度検出手段により真円度が検出されるとともに、凹凸計数手段によって外周面の凹凸の数が周方向に計数される。
そして、前記真円度の検出結果に基づいて判定手段により、ワークの真円度が研削によって所定以上、改善されたかどうか判定され、改善されていないときには、駆動制御手段により調整機構が駆動されて、前記ワーク外周面の凹凸の数nによって決まる角度α = 180/n°だけ、第2シューの位置が周方向にずらされる。
こうして前記請求項1の発明に係るシューの位置調整が自動的に行われ、上述した発明の作用効果が極めて容易に得られる。また、シュー位置の自動調整装置の構成は、ワークの外径を計測するセンサの他には、従来から用いられていたシュー位置の調整機構を利用して、これを駆動する例えば電動のアクチュエータと、このアクチュエータを制御するコントローラとを備えればよく、比較的簡単な構成なので、大幅なコストアップを招く心配はない。
以上、説明したように、本発明に係るワークレストのシュー位置の調整方法によると、略円柱状ワークの外周面を仕上げ加工する際に、その外径を計測して真円度を検出するとともに、周方向に交互に現れる凹凸の周期を求めて、研削によるワークの真円度の改善度合いが或る基準以下のときには、砥石との圧接力を調整する第2シューの位置を、前記凹凸の周期の略半分だけずらして、この第2シューによるワークの支持点を研削点に対して同相の位置とすることができ、これによりワーク外周面を効率良く研削して、その真円度を速やかに改善することができる。
また、前記ワークの外径を計測するセンサを設け、このセンサからの信号を入力するコントローラによって、前記第2シュー位置の調整機構を駆動して、前記の如きシュー位置の調整方法を自動で実行するようにすれば、上述した発明の効果を極めて容易に得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1には、本発明に係るワークレスト1を例えば外径研削盤に備えた実施形態を示し、この例では、ワークレスト1は、概略円柱状のワークWをその軸心w1の周りに回転可能に支持して、その外周面w2を側方(図では左側)の回転砥石Gに押し当てるようになっている。尚、図示は省略するが、ワークWの端部には、電動モータにより駆動される回転体が磁石等によって連結されており、これによりワークWは、図に矢印で示すように軸心w1の周りに反時計回りに回転されるようになっている。また、図ではワーク外周面w1の凹凸を誇張して模式的に示しており、実際の凹凸は微小(数μm程度)であって、その数は遙かに多い。
前記ワークレスト1は、例えば鋼材のような金属材料からなり、図示しない外径研削盤の定盤等に固定されるアーム部材2と、これに対し位置の調整が可能に取り付けられて、それぞれワークWの外周面w2を支持するロワシュー3(第1のシュー)及びリヤシュー4(第2のシュー)と、を備えている。ワークレスト1は、図には一つのみ示すが、ワークWの軸心w1の方向に離間させて複数、配設することもできる。
詳しくは、前記アーム部材2は、互いに直交する水平アーム部2a及び鉛直アーム部2bを有して概略L字状に形成され、それら2つのアーム部2a,2bに亘って図示の如くワークWの外周面w2の径方向外方に対向する円弧状面2cが形成されている。そして、その円弧状面2cに沿うようにして、水平アーム部2aの先端(図の左端)付近から鉛直アーム部2bの先端(図の上端)付近まで円弧状の貫通溝2dが形成されている。
前記ロワシュー3は、それを貫通する2本のボルト3a,3aによってアーム部材2に固定される。すなわち、2本のボルト3a,3aをそれぞれアーム部材2の前面側(図の手前側)から貫通溝2dに挿入して、後面側のナット(図示省略)により締め付けている。ロワシュー3は、ワークWの真下の近傍(ワークWの軸心w1周りに20°くらいの範囲)に配置されて、ワークWの軸心w1が回転砥石Gの回転中心g1と略同じ高さになるように、当該ワークWを下方から支持している。
一方、リヤシュー4は、前記ロワシュー3を締結するボルト3aと同様にアーム部材2の貫通溝2dに前面側から挿入されるガイドピン4aを有するとともに、基端側(ワークWの軸心w1から遠い側)の端面にはウォームホイール4bが形成されており、これと噛み合うウォーム軸5の回転により駆動されて、アーム部材2の貫通溝2dに沿ってワークWの軸心w1周りに移動されるようになっている。
すなわち、前記リヤシュー4は、ワークWと回転砥石Gとの圧接力を調整するためのもので、回転砥石Gとは反対側(図の右側)からワークWを支持する。リヤシュー4によるワーク外周面w2の支持点Sは、従来一般的なものと同じく、回転砥石GによるワークWの研削点PとワークWの軸心w1とを結ぶ水平線Hから外れた位置に、即ち研削点Pの真裏からずれた位置に設定されている。
一例として、前記リヤシュー4は、水平線Hから下方に5〜10°くらい変位した位置を中立位置とし、そこから上下、いずれにも5〜10°くらい変位可能とされている。リヤシュー4のウォームホイール4bと噛み合うウォーム軸5は、図の例では電動モータ6(例えばサーボモータ、ステッピングモータ)の回転軸に連結されており、この電動モータ6はコントローラ7によって制御されるようになっている。
前記コントローラ7は、図示しないが、マイクロコンピュータ、I/Oインタフェース、データバスの他、RAM、ROM、或いはHDD等のメモリを備えた従来周知のものであり、この実施形態ではアーム部材2に取り付けられた変位センサ8からの信号を入力して、電動モータ6の制御を行う。変位センサ8は、例えば一般的な接触式のものでよく、ワークWの外周面w2にセンサロッドを接触させてその変位に対応する信号を出力する。
つまり、この実施形態では、前記のようにリヤシュー4の位置をワークWの軸心w1の周りに調整可能なウォームギヤ機構(調整機構)と、そのウォーム軸5を駆動する電動モータ6と、この電動モータ6を駆動制御するコントローラ7と、ワークWの外周面の変位(即ちワーク外径)の計測信号をコントローラ7に入力する変位センサ8と、によって、前記リヤシュー4の位置を自動的に調整する装置A(自動調整装置)が構成されている。
より詳しくは、図1に破線で示すように、コントローラ7は、外径研削盤においてワークWがその軸心w1周りに回転されるときに、変位センサ8による計測値に基づいて、ワークWの真円度を検出する真円度検出部7aと、同じく変位センサ8による計測値に基づいて、ワークWの外周面w2の凹凸の数を周方向に計数する凹凸計数部7bと、前記真円度の検出結果に基づいて、ワークWの真円度が研削によって所定以上、改善されたかどうか判定する判定部7cと、この判定部7cによって、真円度の改善度合いが或る基準以下であると判定されたときに、電動モータ6を駆動制御して、リヤシュー4の位置を所定角度αだけ周方向にずらす駆動制御部7dと、を備えている。
(リヤシュー位置の調整方法)
以下に、前記コントローラ7によって行われるリヤシュー4の位置の調整方法について詳細に説明する。まず、研削による真円度の改善度合いが変化する要因について説明すると、一般的に、前記のような外径研削盤による仕上げ加工に供されるワークWの外周面には、その前工程の旋盤等による加工の際に生じる振動等の影響を受けて微小な凹凸が形成されており、この凹凸は、かなりばらつきはあるにしても、加工装置や治具の癖、或いは加工条件等によって決まる大凡一定の周期で、ワーク外周面w2に周方向に現れるものと考えられる。
そうして概略一定の周期で凹凸が現れるとすると、回転砥石Gによる研削点Pとリヤシュー4による支持点Sとの相対的な位置関係によって、図2(a)に模式的に示すようにワーク外周面w2における凸状の部位が研削点Pにあるときに、リヤシュー4による支持点Sに凹状の部位が位置し、また、同図(b)に示すように凹状の部位が研削点Pにあるときに、リヤシュー4による支持点Sには凸状の部位が位置するような(即ち、研削点Pと支持点Sとが逆相の位置関係となるような)場合がある。
こうなると、回転砥石Gによる研削点Pに凸状の部位があるにもかかわらず、研削圧力が低めになることから、十分な研削量が得られない一方で、研削点Pに凹状の部位があるときに研削圧力が高めになってしまい、凹状の部位が深めに研削されることになるから、ワークWの真円度の改善には甚だ好ましくない。
そこで、リヤシュー4の位置をずらして、前記図2の(c)に示すように、ワークWの外周面w2における凸状の部位が研削点Pにあるときに、これとは別の凸状の部位がリヤシュー4によって支持されるようにすれば、図示はしないが、ワークWの回転に伴いその外周面の凹状の部位が研削点Pに移行したときには、これとは別の凹状の部位がリヤシュー4によって支持されるようになり(即ち、研削点Pと支持点Sとが同相の位置関係になり)、ワーク外周面w2を効率良く研削して真円度を高めることができると考えられる。
以上のような考え方に従い、この実施形態の自動調整装置Aでは、ワークWの外周面w2を仕上げ加工する際に、回転砥石Gにより研削しても真円度があまり改善されないようであれば、リヤシュー4による支持点Sが研削点Pに対し前記逆相の位置関係にあると見倣し、そこから凹凸の周期の略半分だけリヤシュー4の位置をずらして、それが研削点Pに対し前記同相の位置関係となるようにしたものである。
次に、図3のフローチャートを参照して具体的なシュー位置の調整方法について説明すると、まず、図示のステップS1においてワークレスト1にワークWをセットし、外径研削盤を作動させる。これにより回転砥石Gが回転し、それによって研削点Pを研削されながら、ワークWも回転することになるが、このときに、そのワークWの外径を変位センサ8からの信号に基づいて計測し(ステップS2)、当該ワークWが1回転する間にその外周面w2に交互に現れる凹凸の数を計数する(ステップS3:凹凸計数部7bに対応)。
尚、凹凸の数というのは、前記のようにワーク外周面w2に周方向に交互に現れる相対的に凹状の部位と相対的に凸状の部位とを1組で1つ、と数えればよい(つまり、凹状の部位又は凸状の部位のいずれか一方を数えればよい)。この凹凸の数nでワークWの外周360°を割る(除算する)と、周方向に凹凸の現れる周期に対応する軸心w1周りの角度は、360/n°と表すことができる。
続いてステップS4において、ワークWが所定回数、回転したかどうか判定し、未だ所定回数になっていなければ(NO)前記ステップS2に戻る一方、所定回数、回転すればステップS5に進んで、前記変位センサ8による計測値からワークWの真円度を検出する(真円度検出部7aに対応)。即ち、例えばワークWの外径の最大値及び最小値(それぞれ所定周回数について平均したもの)の偏差量が大きければ真円度は低く、偏差量が小さいほど真円度は高いということができ、この偏差量を真円度の評価値として用いることができる。
続いてステップS6では、前記のようにして検出したワークWの真円度の変化(例えば前記偏差量の変化量)を予め設定した値と比較して、研削によるワークWの真円度の改善度合いが或る基準に達したかどうか判定する(判定部7cに対応)。この判定がYESでワークWの真円度の改善度合いが基準に達していれば、リヤシュー4の位置を調整する必要はないので制御を終了する(エンド)。尚、外径研削盤によるワークWの仕上げ加工は継続する。
一方、前記ステップS6の判定がNOで、研削によるワークWの真円度の改善度合いが基準に達していなければ、ステップS7に進んで一旦、回転砥石Gの回転を停止させた上で、リヤシュー4の位置を以下のように調整する(駆動制御部7dに対応)。それから、回転砥石Gの回転を再開させて前記のステップS2に戻り、そこから前記ステップS6までの手順を繰り返し実行する。
すなわち、研削によるワークWの真円度の改善度合いが基準に達していないとすれば、上述したように、ワーク外周面w2において研削点Pとリヤシュー4による支持点Sとが逆相の位置(図2(a)、(b)を参照)にあると考えられるので、このときには電動モータ6の作動によりウォームギヤ機構を駆動して、リヤシュー4の位置をワークWの軸心w1の周りに前記した凹凸の周期の半分だけ、即ち角度α = 180/n°だけずらし、該リヤシュー4によるワーク外周面w2の支持点Sが研削点Pに対し同相の位置(図2(c)を参照)になるようにする。
こうしてリヤシュー4の位置を調整し、それによるワーク外周面w2の支持点Sを研削点Pに対し同相に位置付けることができれば、当該ワーク外周面w2における相対的に凸状の部分は回転砥石Gによって十分に研削される一方、相対的に凹状の部分はあまり研削されないようになって、ワークWの真円度が速やかに改善される。
したがって、この実施形態に係るシュー位置の自動調整装置Aによると、例えば外径研削盤においてワークWの外周面を仕上げ加工する際に、前記の如くワークWの外径を計測して真円度を検出するとともに、その外周面w2における凹凸の周期を求めて、研削による真円度の改善度合いがあまり低いようであれば、リヤシュー4の位置を前記凹凸の周期の略半分だけずらして、これによる支持点Sの位置を最適化することができ、これによりワークWの外周面w2を効率良く研削して、真円度を速やかに改善することができる。
しかも、作業者は、ワークWを従来通りセットして外径研削盤を作動させるだけでよく、面倒な調整作業を一切、行うことなく、前記のようにリヤシュー4の位置を最適化することができる。
また、自動調整装置Aの構成も複雑なものではなく、変位センサ8を新設するとともに、シュー位置を調整するウォームギヤ機構と、これを駆動する電動モータ6とを設け、前記変位センサ8からの信号を入力するコントローラ7によって、電動モータ6を制御するのみであるから、装置コストの大幅な上昇を招く心配はない。
尚、本発明の構成は、前記実施形態のものには限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。すなわち、前記の実施形態では自動調整装置Aによってリヤシュー4の位置を自動調整するようにしているが、これに限らず、それを作業者が手作業で調整するようにしてもよい。
但し、その場合でも変位センサ8は使用し、これによる計測値に基づいてコントローラ7の真円度検出部7aによりワークWの真円度を検出し、判定部7cにより真円度の改善度合いを判定するとともに、凹凸計数部7bによりワーク外周面w2の凹凸の数nを計数して、この凹凸の周期(360/n°)を求め、この半分の角度α = 180/n°を、リヤシュー4の位置の変更角度として例えば操作盤のディスプレー等に表示するのが好ましい。
また、前記実施形態のワークレスト1では、リヤシュー4だけでなくロワシュー3の位置も調整可能になっているが、これに限らず、ロワシュー3についてはアーム部材2の特定の位置に固定する構造であってもよい。
さらに、前記の実施形態では、本発明に係るワークレスト1を一例として外径研削盤に備える場合について説明したが、これに限定されることはない。
以上、説明したように、本発明に係るワークレストのシュー位置調整は、熟練者でなくても容易に行えるものであり、速やかにリヤシューの位置を最適化して、ワークの仕上げ加工により真円度を高めることができるので、有用である。
本発明の実施形態に係るワークレストの自動調整装置の構成を概略的に示す図である。 ワーク外周面の研削点とシューによる支持点との位置関係を示す模式図であり、(a)(b)は逆相位置を、また(c)は同相位置をそれぞれ示す。 自動調整装置におけるシュー位置の調整手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
A シュー位置の自動調整装置
G 回転砥石
W ワーク
w1 軸心
w2 外周面
1 ワークレスト
2 アーム部材
2d 貫通溝(調整機構)
3 ロワシュー(第1シュー)
4 リヤシュー(第2シュー)
4a ガイドピン(調整機構)
4b ウォームホイール(調整機構)
5 ウォーム軸(調整機構)
6 電動モータ(駆動制御手段)
7 コントローラ
7a 真円度検出部(真円度検出手段)
7b 凹凸計数部(凹凸計数手段)
7c 判定部(判定手段)
7d 駆動制御部(駆動制御手段)
8 変位センサ(センサ)

Claims (2)

  1. 略円柱状のワークを回転可能に支持しつつ、その外周面を側方の回転砥石に押し当てるようにしたワークレストのシューの位置を調整する方法であって、
    前記ワークレストには、少なくとも、ワークを下方から支持する第1のシューと、当該ワークを前記回転砥石とは反対側から支持する第2のシューと、が設けられるとともに、その第2シューがワークの軸心の周りに位置を調整可能に設けられており、
    前記回転砥石により研削しつつワークを回転させながら、その外径を計測して真円度を検出するとともに、当該ワークの外周面の凹凸の数を周方向に計数して、
    前記ワークの真円度が研削によって所定以上、改善されたかどうか判定し、改善されていないときには、前記ワーク外周面の凹凸の数nによって決まる角度α = 180/n°だけ、前記第2シューの位置を周方向にずらす、
    ことを特徴とするワークレストのシュー位置の調整方法。
  2. 略円柱状のワークを回転可能に支持しつつ、その外周面を側方の回転砥石に押し当てるようにしたワークレストのシューの位置を自動的に調整する装置であって、
    前記ワークレストには、少なくとも、ワークを下方から支持する第1のシューと、当該ワークを前記回転砥石とは反対側から支持する第2のシューと、が設けられ、
    前記第2シューの位置をワークの軸心の周りに調整可能な調整機構と、
    前記ワークの外径を計測するためのセンサと、
    前記ワークが前記回転砥石によって研削されつつ回転するときに、前記センサによる計測結果に基づいてワークの真円度を検出する真円度検出手段と、
    前記センサによる計測結果に基づいて、ワークの外周面の凹凸の数を周方向に計数する凹凸計数手段と、
    前記真円度検出手段による検出結果に基づき、ワークの真円度が研削によって所定以上、改善されたかどうか判定する判定手段と、
    前記判定手段によって改善されていないと判定されたときには、前記ワーク外周面の凹凸の数nによって決まる角度α = 180/n°だけ、前記第2シューの位置が周方向にずれるように前記調整機構を駆動する駆動制御手段と、
    を備えることを特徴とするワークレストのシュー位置の自動調整装置。
JP2007090891A 2007-03-30 2007-03-30 ワークレストのシュー位置の調整方法、及び自動調整装置 Active JP4922807B2 (ja)

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