JP4921618B2 - 回折格子レンズとその製造方法、およびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

回折格子レンズとその製造方法、およびそれを用いた撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、回折現象を利用して光の集光または発散を行う回折光学レンズ(回折光学素子)とその製造方法、およびそれを用いた撮像装置に関する。
レンズ基体に回折格子が設けられ、回折現象を利用して光の集光または発散を行う回折光学素子は回折格子レンズと呼ばれている。回折格子レンズは、像面湾曲や色収差(波長による結像点のずれ)等のレンズの収差を補正するのに優れていることが広く知られている。これは、回折格子が、光学材料によって生じる分散性とは逆の分散性(逆分散性)を有していたり、光学材料の分散の直線性から逸脱した分散性(異常分散性)を有していたりするためである。このため、通常の光学素子と組み合わせることにより、回折格子レンズは大きな色収差補正能力を発揮する。
また、回折格子を撮像用光学系に用いた場合、非球面レンズのみによって構成される撮像用光学系に比べ、少ないレンズ枚数で同一性能を得ることができる。したがって、撮像用光学系の製造コストを低減させることができるとともに、光学長を短くすることができ、低背化を実現できるという利点がある。
図21(a)から(c)を参照しながら、従来の回折格子レンズの形状を設計する方法を説明する。回折格子レンズは、主に位相関数法または高屈折率法によって設計される。ここでは、位相関数法を用いた設計方法を説明する。高屈折率法によって設計する場合も、最終的に得られる結果は同じである。
回折格子レンズの形状は、回折格子が設けられるレンズ基体のベース形状と、回折格子の形状とから形成される。図21(a)は、レンズ基体の表面形状が非球面形状Sbである場合の一例を示しており、図21(b)は、回折格子の形状Sp1の一例を示している。図21(b)に示す回折格子の形状Sp1は、位相関数により決定される。位相関数は、下記式(1)で示される。
Figure 0004921618
ここで、φ(r)は位相関数、Ψ(r)は光路差関数、rは光軸からの半径方向の距離、λ0は設計波長、a1、a2、a3、a4、a5、a6、・・・、aiは係数である。
1次の回折光を利用した回折格子の場合、図21(b)に示すように輪帯は位相関数φ(r)において基準点(中心)からの位相が2πになるごとに配置する。この2πごとに分断された位相差関数の曲線による形状Sp1を図21(a)の非球面形状Sbに足し合わせることによって、図21(c)に示す回折格子面の形状Sbp1が決定される。具体的には、輪帯の段差面高さが下記式(2)を満たすdに一致するように、図21(b)の位相関数の値を光学距離に換算し、図21(a)に示すレンズ基体の表面形状Sbに足し合わせる。
Figure 0004921618
ここで、mは設計次数(1次の回折光の場合はm=1)であり、λは使用波長であり、dは回折格子の段差面高さであり、n1(λ)は使用波長λにおけるレンズ基体を構成するレンズ材料の屈折率である。レンズ材料の屈折率は波長依存性があり、波長の関数である。式(2)を満たすような回折格子であれば、輪帯の段差での位相差が2πとなり、使用波長の光に対する1次回折光の回折効率(以下、「1次回折効率」という。)を、ほぼ100%にすることができる。式(2)に従って、波長λが変化すれば、回折効率が100%となるdの値も変化する。逆に、dの値が固定されれば、式(2)を満たす波長λ以外の波長では回折効率が100%とならない。
しかし、回折格子レンズを一般的な撮像用途に用いる場合、広い波長帯域(例えば、波長400nm〜700nm程度の可視光域等)の光を回折する必要がある。その結果、図22に示すように、レンズ基体221に回折格子222が設けられた回折格子レンズに可視光線223が入射する場合、使用波長λとして決定した波長の光による1次回折光225以外に、不要な次数の回折光226(以下、「不要次数回折光」とも言う。)が発生する。例えば、段差面高さdを決定する波長を緑の波長(例えば540nm)とした場合、緑波長における1次回折効率は100%となり、緑波長の不要次数回折光226は発生しないが、赤波長(例えば640nm)や青波長(例えば440nm)では1次回折効率が100%とはならず、赤の0次回折光や青の2次回折光が発生する。これら赤の0次回折光や青の2次回折光が不要次数回折光226であり、フレアやゴーストとなって像面上に広がって画像を劣化させたり、変調伝達関数(Modulation Transfer Function(MTF))特性を低下させたりする。
特許文献1は、図23に示すように、回折格子222が形成されたレンズ基体221の表面上に、レンズ基体とは異なる屈折率および屈折率分散(refractive index dispersion)を有する光学材料からなる光学調整膜231を設けることを開示している。特許文献1は、回折格子222が形成されたレンズ基体221の屈折率と、回折格子222を覆うように形成された光学調整膜231の屈折率とを特定の条件に設定することにより、回折効率の波長依存性を低減し、不要次数回折光を低減し、不要次数回折光によるフレアを抑制することができると開示している。
また、特許文献2には、回折格子の段差面232での反射光が、ブレーズ表面を透過してフレア光となることを防ぐために、輪帯の傾斜面の根元部近傍に光吸収部を設け、段差面からの反射光を光吸収部により遮光することを開示している。
特開平09―127321号公報 特開2006―162822号公報
本願発明者は、回折格子レンズの回折格子面上の輪帯ピッチを小さくした場合、あるいは非常に光強度が大きい被写体を撮影した場合において、上述した不要次数回折光226とは異なる縞状フレア光が発生することを見出した。このような縞状フレア光が回折格子レンズにおいて発生することは知られていない。また、本願発明者によれば、特定の条件下では、縞状フレア光が、撮影された画像の品質を大きく低下させる可能性があることが分かった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、縞状フレア光の発生を抑制することのできる回折格子レンズおよびそれを用いた撮像装置を提供することにある。
本発明の回折格子レンズは、レンズ基体と、前記レンズ基体の表面に設けられた回折格子であって、幅方向に傾斜した傾斜面を含む複数の輪帯と、前記複数の輪帯間にそれぞれ位置する複数の段差面とを含む回折格子と、を備え、前記複数の輪帯の少なくとも1つは、幅方向の全域において透光性を有し、前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さい。
また、本発明の撮像装置は、上記した回折格子レンズと、前記回折格子レンズにより結像された被写体像を受光し電気信号に変換する撮像素子と、を備える。
また、本発明の回折格子レンズの製造方法は、レンズ基体と、前記レンズ基体の表面に設けられた回折格子であって、幅方向に傾斜した傾斜面を含む複数の輪帯と、前記複数の輪帯間にそれぞれ位置する複数の段差面とを含む回折格子と、を備え、前記複数の輪帯の少なくとも1つは、幅方向の全域において透光性を有し、前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さい、回折格子レンズの製造方法であって、前記回折格子が表面に設けられたレンズ基体を用意する工程と、前記レンズ基体の表面の前記回折格子に、前記レンズ基体よりも透光率の低い材料を塗布した金型を押し当てる工程と、を包含する。
本発明によれば、輪帯の幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍を透過する光は、幅方向の中央部を通過する光に比べて光強度が小さくなり、輪帯を透過する光の波面は、輪郭がぼかされることとなる。これにより、輪帯を通過することによって発生する回折現象が目立ち難くなり、縞状フレア光の発生が抑制される。
図1は、本発明の実施の形態1における回折格子レンズの断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1における回折格子レンズの部分拡大図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるシミュレーションの対象とする輪帯を示す図である。 (a)は、従来の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、従来の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は従来の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例1の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例1の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例1の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例2の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例2の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例2の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例3の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例3の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例3の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態1におけるシミュレーションの対象とする輪帯を示す図である。 (a)は、従来の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、従来の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は従来の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例4の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例4の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例4の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 実施例4の回折格子レンズにおいて、透光率を低下させた領域の幅Aと縞状フレア光の発生量との関係を示すグラフである。 (a)は、実施例5の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例5の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例5の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例6の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例6の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例6の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 (a)は、実施例7の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図であり、(b)は、実施例7の回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示す図であり、(c)は実施例7の回折格子レンズによる縞状フレア光の状態を示す図である。 図15は、本発明の実施の形態2における回折格子レンズの断面図である。 図16は、本発明の実施の形態2における回折格子レンズの部分拡大図である。 図17は、本発明の実施の形態3における撮像装置の構成を説明する図である。 (a)から(c)は、本発明の回折格子レンズの製造方法を説明する図である。 図19は、本発明の回折格子レンズの別の製造方法を説明する図である。 (a)および(b)は、本発明の実施の形態6における光学素子を説明する図であり、(c)および(d)は、本発明の実施の形態7における光学素子を説明する図である。 (a)から(c)は、従来の回折格子レンズの回折格子面形状の導出方法を説明する図である。 従来の回折格子レンズにおいて不要回折光が発生する様子を説明する図である。 従来の光学調整層を形成した回折格子レンズの断面図である。 従来の回折格子レンズにおいて光軸方向から見た輪帯を示す図である。 従来の回折格子レンズにおいて縞状フレア光が発生する様子を説明する図である。 従来の回折格子レンズにおいて縞状フレア光が発生する様子を説明する図である。 (a)および(b)は、従来の回折格子レンズを備えた撮像装置を用いて撮影された画像の一例を示す図である。
まず、本願発明者が明らかにした回折格子レンズによって生じる縞状フレア光について説明する。
図24に示すように、回折格子32が設けられた回折格子レンズにおいて、輪帯31のそれぞれは、同心円状に配置される段差面に挟まれている。このため、隣り合った2つの輪帯31を透過する光の波面は、輪帯31の間の段差面によって分断される。輪帯31のそれぞれを透過する光は、輪帯31の幅(回折輪帯ピッチp)のスリットを通過する光と見なすことができる。一般に、回折輪帯ピッチpを小さくすることにより、収差を良好に補正できる。しかし、輪帯31の幅が小さくなると、回折格子レンズを透過する光は、同心円状に配置された非常に狭い幅のスリットを通過する光と見なすことができ、段差面の近傍において、光の波面の回り込み現象が見られるようになる。図25は、回折格子222が設けられたレンズ基体221に光が入射し、出射光が回折格子222によって回折する様子を模式的に示している。
一般に、非常に狭い幅Pのスリットを通過した光は、無限遠の観測点において回折縞を形成する。これをフラウンホーファー回折という。この回折現象は、正の焦点距離を有するレンズ系を含むことによって、有限距離(例えば、焦点面)でも発生する。
本願発明者は、輪帯31の幅が小さくなると、各輪帯を透過した光が互いに干渉しあい、図25に示すような、同心円状に広がる縞状フレア241が発生することを実レンズによる画像評価で確認した。また、光軸に対して斜めに入射した光に対しては、図26に示すような、蝶が羽を広げたような形の縞状フレア241が発生することを、やはり実レンズによる画像評価で確認した。
この縞状フレアは、従来から知られている不要次数回折光を発生させるような入射光よりも、さらに光強度の大きい光が撮像光学系に入射したときに顕著に現れる。また、不要次数回折光は特定の波長に対しては発生しないが、縞状フレア光は設計波長を含め使用波長帯域全域で発生することが、本願発明者の詳細な検討により明らかになった。
この縞状フレアは、画像上では、不要次数回折光よりもさらに大きく広がって画質を劣化させる。特に、夜間などの真っ暗な背景に、ライトなどの明るい被写体を写し出す場合など、コントラスト比が大きい撮像環境下では、縞状フレア光は特に目立ち問題となる。また、縞状フレア光は縞状に明暗がはっきりとして発生するため、不要次数回折光よりも画像上において目立ち、大きな問題となる。
図27(a)は、従来の回折格子レンズを備えた撮像装置を用いて撮影された、画像の一例を示している。図27(a)に示す画像は、蛍光灯が点燈している室内を撮像した画像である。図27(b)は、図27(a)に示す画像のうち、蛍光灯の近傍を拡大したものである。図27(b)において、蛍光灯の下部の近傍にある明るい像が縞状フレアである。
本願発明者はこの縞状フレア光を抑制できる新規な構造を備えた回折格子レンズとその製造方法、およびそれを用いた撮像装置を想到した。以下、図面を参照しながら、本発明の回折格子レンズとその製造方法およびそれを用いた撮像装置の実施形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明による回折格子レンズの一実施形態を示す断面図である。図1に示す回折格子レンズ11は、レンズ基体221と、レンズ基体221に設けられた回折格子222とを備える。レンズ基体221は第1の表面221aおよび第2の表面221bを有し、第2の表面221bに回折格子222が設けられている。
本実施形態では、回折格子222は第2の表面221bに設けられているが、第1の表面221aに設けられていてもよく、第1の表面221aおよび第2の表面221bの両方に設けられていてよい。
また、本実施形態では、第1の表面221aおよび第2の表面221bのベース形状を非球面形状としたが、ベース形状としては、球面や平板形状であってもよい。また、第1の表面221aおよび第2の表面221bの両方のベース形状が同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、第1の表面221aおよび第2の表面221bのベース形状はそれぞれ凸の非球面形状であるが、凹の非球面形状であってもよい。さらに、第1の表面221aおよび第2の表面221bのうち一方のベース形状が凸型であり、他方のベース形状が凹型であってもよい。
図2に、本実施形態の回折格子レンズの拡大図を示す。回折格子222は、複数の輪帯61と、複数の段差面65とを有し、互いに隣接する輪帯61の間にそれぞれ1つの段差面65が設けられている。輪帯61は、輪帯の幅方向に傾斜した傾斜面63を含む。また、段差面65は、傾斜面63の先端部66と、隣接する傾斜面63の根元部67とに繋がっている。輪帯61は、段差面65によって挟まれたリング状の部分である。本実施形態では、輪帯61は、第2の表面221bのベース形状である非球面の光軸223を中心とした、同心円状に配置されている。なお、輪帯61は、必ずしも同心円状に配置されている必要はないが、撮像用途の光学系において収差特性を良好にするためには、輪帯61は光軸223に対し回転対称であることが望ましい。この場合、各輪帯61の幅方向は、輪帯61のリングを規定する半径の異なる2つの円の半径方向である。
段差面65の高さdは、下記式(3)を満たす。ここで、mは設計次数(1次の回折光の場合は、m=1)であり、λは使用波長であり、n1(λ)はλにおけるレンズ基体の材料の屈折率である。
Figure 0004921618
回折格子レンズ11を撮像等に用いる場合、同一波長領域の使用波長の光が入射し、同一の回折次数で光を回折させるものとして回折格子222が設計される。このため、段差面65の高dさは、式(3)に従い、実質的に同じ値に設計される。実質的に同じ値とは、例えば、高dが以下の式(3’)を満たしていることを言う。
Figure 0004921618
各輪帯61は、幅方向の全域において透光性を有する。つまり、回折格子レンズ11において、回折格子222が設けられた第1の表面221aと反対の第2の表面221bから入射した光が、回折格子222の各輪帯61の斜面63全体から出射する。ただし、各輪帯61において、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率を、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さくしている。本実施形態では、透光率を小さくするために、各輪帯61は、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍の傾斜面63上にレンズ基体221の材料よりも透光率の小さい材料からなる透光率調整膜68を有している。この透光率調整膜68は、印刷、金型塗布、蒸着、ディップなどにより形成することができる。但し、完全に遮光することがないように、その材料や厚みなどを選択する必要がある。また、透光率調整膜68は、傾斜面63の端部近傍を均一に覆っていてもよいし、透光率調整膜68で覆われた複数の微小領域と覆われていない複数の微小領域とが規則的にまたはランダムに所定の面積密度で配置されていてもよい。透光率調整膜68を配置する替わりに、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍の傾斜面63に微細な凹凸を形成して表面粗さを大きくすることにより、透光率を小さくしてもよい。
また、各輪帯61において、レンズ基体61を構成する材料を、幅方向の両端部近傍または一方の端部近傍と、幅方向の中央部近傍とで異ならせることによって、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率を中央部近傍よりも小さくしてもよい。さらに、各輪帯61の両端部近傍において、透光率は、幅方向に均一であってもよいし、中央部側から段差面側に向かって連続的にまたは段階的に透光率が小さくなっていてもよい。
以上のように構成することにより、各輪帯を通過する光の波面は、輪郭近傍41の光強度が低下するため、波面の回り込み現象による回折光の強度も低下する。これにより、縞状フレア光の発生を低減することができる。
次に、本実施の形態における、縞状フレア光の低減効果について、シミュレーション結果を用いて説明する。本シミュレーションでは、回折格子レンズの一つの輪帯に着目し、その輪帯を透過した光の回折像を計算により求めた。図3において、白く表示されている輪帯のみが光を透過し、その他の輪帯は遮光されて光を通さないと仮定している。
(比較例1)
図4に、従来の回折格子レンズにおける結果を示す。図4(a)は、従来の回折格子レンズの光軸を含む面での断面図である。白く示した輪帯60が光を透過する輪帯である。
図4(b)は、回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示している。輪帯60は、輪帯の幅方向の全域において透光率が100%としている。また、それ以外の輪帯の透光率は0%としている。なお、図4(a)、図4(b)は、理解し易くするため部分的に拡大して表示しているため、図3とはスケールは一致していない。
図4(c)は、回折格子レンズを通過する光線が、焦点面上に集光したときの画像である。明るい光源を撮影した場合のように、縞状フレア光が目立つ状況を想定するために、像の明るさの最大値が像の中心輝度の1/10000になるように調整した。したがって、メインの光は飽和している状態となっている。ここでメインの光とは、中央の円形の部分であり、その周りの円環はすべて縞状フレア光によるものである。図4(c)から明らかなように、縞状フレア光が同心円状に複数本発生しているのが確認できる。また、同心円状の各フレア光は、それぞれ比較的広い幅で発生している。
(実施例1)
図5は、輪帯の幅方向の両端部近傍において、輪帯の透光率を低下させた、本発明の実施例1の結果である。図5(a)〜図5(c)の各図は、図4(a)〜図4(c)と同じものを示しており説明を省略する。図5(b)に示すように、輪帯の中央部近傍の透光率を100%とし、輪帯の幅方向の両端部近傍においては、輪帯の中央部から両端部に向けて透光率を徐々に小さくしている。このときの画像を図5(c)に示す。なお、実際の撮像においては、シャッタースピードやゲインの自動調整は、飽和するメインの光の面積の大きさに応じて調整される。図5(c)の像の明るさの最大値は、図5(c)におけるメインの光の面積と、図4(c)におけるメインの光の面積とが同じになるように調整した。
図5(c)と図4(c)とを比較すると、メインの光に対して、縞状フレア光の発生本数および発生量が、ともに低減できているのが確認できる。このように、輪帯の幅方向の両端部の透光率を、輪帯の中央部から両端部に向けて低下させることにより、縞状フレア光を低減できることがわかる。
(実施例2)
図6は、輪帯の幅方向の両端部において、透光率を階段状に低下させた、本発明の実施例2の結果である。図6(a)〜図6(c)の各図は、図4(a)〜図4(c)と同じものを示しており説明を省略する。図6(b)に示すように、輪帯の中央部の透光率を100%としたとき、輪帯の幅方向の両端部近傍において、透光率を50%としている。このときの画像を図6(c)に示す。本実施例においても、図4(c)と比較して、縞状フレア光の発生本数および発生量が、ともに低減できているのが確認できる。なお、実施例1は連続的に透光率を低下させた構成であったが、本実施例では、輪帯の幅方向の両端部近傍の透光率を一定としている。このような構造を用いる場合製造が容易であるというメリットがある。
なお、本実施例2では、両端近傍の透過率を50%に設定しているが、透光率は必ずしも50%である必要はなく、20〜80%、好ましくは、30〜70%であればよい。20〜80%であれば、輪帯を透過する光の波面の輪郭をぼかす効果が得られ、縞状フレア光を低減することが可能である。
しかし、輪帯の幅方向の両端部近傍を完全に遮光して透光率を0%としてしまうと、単に輪帯の幅が狭くなるだけであり、本発明の効果は得られない。この場合には、輪帯の幅がより狭くなったのと同じ状態になり、縞状フレア光がより目立つことにもなり得る。
また、段階的に透光率を小さくする場合においては、本実施例のように1段階である必要は必ずしもなく、2段階以上で透光率を小さくしてもよい。
(実施例3)
図7は、輪帯の幅方向の一方の端部近傍においてのみ、透光率を階段状に低下させた本発明の実施例の結果である。図7(a)〜図7(c)の各図は、図4(a)〜図4(c)と同じものを示しており説明を省略する。図7(b)に示すように、輪帯の中央部の透光率を100%としたとき、輪帯の傾斜面の幅方向の先端部近傍においてのみ、透光率を50%としている。図7(c)に、この場合の画像を示す。この場合においても、図4(c)と比較して、縞状フレア光の発生本数および発生量が、ともに低減できているのが確認できる。このように、必ずしも輪帯の幅方向の両端部近傍の透光率を低下させる必要はなく、一方の端部近傍の透光率を低下させる構成であっても本発明の効果は得られる。なお、一方の端部近傍の透光率を低減させる場合には、本実施形態のように、輪帯の傾斜面の先端部近傍の透光率を下げる方が好ましい。傾斜面の先端部近傍であれば、製造が容易であるためである。例えば、非球面の金型上に低透光率の塗料を塗布し、回折格子面をそれに押し当てることにより、容易に回折格子の各輪帯の傾斜面の先端部近傍に、低透光率材料を塗布することができる。
以上説明した、比較例および実施例1〜3は、輪帯全周を光が透過するとしたときの結果である。すなわち、絞りが回折格子面に設置されており、光線が透過する有効エリアを回折格子面全体であるとした場合である。しかし、絞りは、必ずしも回折格子面に配置される必要はなく、回折格子面から離れて配置されていても良い。この場合には、各画角での有効エリアは、図24における領域33のように回折格子面の一部分となり、有効エリアにおける輪帯の形状も、円環状ではなくその一部分となる。この場合においても、上記説明した各実施例のように、各輪帯の幅方向の端部近傍の透光率を小さくすることにより縞状フレア光を低減できる。次に、このような、絞りが回折格子面から離れて設置され、各画角の有効エリアが、回折格子面の一部分となった場合におけるシミュレーション結果について説明する。図8において、白く表示されている輪帯のみが光を透過し、その他の輪帯は遮光されて光を通さないと仮定している。また、所定の画角における有効エリアとして、有効エリア120を設定し、有効エリア120内の輪帯による縞状フレア光についてシミュレーションを行った。
(比較例2)
図9に、従来の回折格子レンズにおける結果を示す。図9(a)は、回折格子レンズの光軸を含む面での断面図である。白く示した輪帯60が光を透過する輪帯である。
図9(b)は、回折格子レンズの各輪帯の透光率の分布を示している。輪帯60は、輪帯の幅方向の全域において透光率が100%としている。また、それ以外の輪帯の透光率は0%としている。なお、図9(a)、図9(b)は、理解し易くするため部分的に拡大して表示しているため、図8とはスケールは一致していない。
図9(b)は、輪帯の透光率分布を示している。輪帯の幅Pは18μmであり、輪帯の幅Pの全域にわたって、透光率を100%としている。
図9(c)に、このときの像面上の2次元像図を示す。図9(c)において、中央部の点線の白枠で囲まれた領域の光がメインの光の像であり、点線の白枠外に発生している光が縞状フレア光である。図9(c)に示されるように、メインの光の像の上下に、蝶が羽を広げたような形状の縞状フレア光が発生している。
(実施例4)
図10は、輪帯の幅方向の両端部近傍において輪帯の透光率を低下させた、本発明の実施例の結果である。図10(a)〜図10(c)の各図は、図9(a)〜図9(c)と同じものを示しており説明を省略する。
図10(b)は、輪帯の透光率分布を示している。輪帯の幅Pは18μmであり、輪帯の幅Pを100%としたときに、輪帯の幅方向の両端部のそれぞれの近傍のA%の幅の領域に、透光率を低下させた領域を設けている。例えば、Aが10%の場合には、片側が1.8μmであり、両側で3.6μmの領域において透光率を低下させている。また、透光率を低下させた領域は、輪帯の幅方向の中央部から両端部に向けて、透光率を徐々に低下させている。
図10(c)に、Aを10%としたときの像面上での2次元像図を示す。図10(c)では、図9(c)に示す比較例2と比較して、縞状フレア光の発生量が低減できていることが確認できる。
図11に、Aの値を0%から50%まで10%刻みで変化させたときの、全光量に対する縞状フレア光の積算光量の割合の変化を示すグラフである。縞状フレア光の積算光量とは、図10(c)における、点線の白枠の外側の領域における光量の積算値である。図10(c)において、横軸はAの値であり、縦軸は全光量に対する縞状フレア光の積算光量の割合である。図11より、Aの値が大きいほど、縞状フレア光が低減されることがわかる。
(実施例5)
図12は、輪帯の幅方向の一方の端部近傍において輪帯の透光率を低下させた、本発明の実施例の結果である。図12(a)〜図12(c)の各図は、図9(a)〜図9(c)と同じものを示しており説明を省略する。なお、ブレーズ先端部は、図9では光軸側に位置しているが、図12では光軸の反対側に位置している。これは、図12では、位相関数のパワーの正負が図9とは逆であるためである。本発明は位相関数のパワーの正負に関係なく同じように適用することができる。
図12(b)は、本実施例の透光率分布を示している。輪帯の幅Pは18μmであり、輪帯の幅を100%としたときに、輪帯の傾斜面の先端部の近傍の30%の幅の領域、すなわち、5.4μmの幅の領域において、透光率を低下させている。
図12(c)に、本実施例の2次元像図を示す。図9(c)に示す比較例2と比較して、縞状フレア光が大きく低減していることが確認できる。
また、全光量に対する縞状フレア光の積算光量の割合は7.55%となり、比較例2における10%と比較して、定量的にも縞状フレア光を大きく低減できている。
一方、実施例4の、輪帯の両端部近傍のそれぞれ30%の幅の領域において透光率を低下させた場合と比較すると、本実施例の縞状フレア光の積算光量の割合7.55%は、実施例4の3.23%のほぼ倍であり、縞状フレア光の低減効果は半減している。しかし、本実施例では、輪帯の傾斜面の先端部近傍のみの透光率を低下させるため、先端部のみに塗料を塗布するなどの方法により、容易に製造することが可能である。
(実施例6)
図13は、輪帯の幅方向の両端部近傍において輪帯の透光率を低下させた、本発明の実施例6の結果である。図13(a)〜図13(c)の各図は、図9(a)〜図9(c)と同じものを示しており説明を省略する。
図13(a)において、輪帯の幅方向の両端部近傍の領域において、透光率を低下させている。図13(b)は、輪帯の幅方向の透光率分布を示している。輪帯の幅Pは18μmであり、輪帯の幅を100%としたときに、輪帯の幅方向の両端部のそれぞれの近傍の16.7%の幅の領域、すなわち3μmの幅の領域において、透光率を50%としている。
図13(c)に、本実施例の2次元像図を示す。本実施例では、全光量に対する縞状フレア光の積算光量の割合は4.63%となり、比較例2の10%と比較して、定量的にも縞状フレア光を大きく低減できている。
なお、本実施例では、Aの値を16.7%としたが、必ずしもこの値にする必要はなく、5〜30%程度であれば、画像上において縞状フレア光を低減する効果が見られる。また、透光率を50%としたが、必ずしも50%にする必要はない。透光率が20〜80%であれば、やはり画像上において縞状フレア光を低減する効果が見られる。
また、段階的に透光率を小さくする場合においては、本実施例のように1段階である必要は必ずしもなく、2段階以上で透光率を小さくしてもよい。
(実施例7)
図14は、輪帯の幅方向の一方の端部近傍において輪帯の透光率を低下させた、本発明の実施例7の結果である。図14(a)〜図14(c)の各図は、図9(a)〜図9(c)と同じものを示しており説明を省略する。
図14(a)において、輪帯の幅方向の一端側の近傍の領域のみにおいて、透光率を低下させている。本実施例では、輪帯の傾斜面の先端部近傍において、透光率を低下させている。図14(b)は、本実施例の透光率分布を示している。輪帯の幅Pは18μmであり、輪帯の幅を100%としたときに、輪帯の傾斜面の先端部近傍の16.7%の幅の領域、すなわち、3μmの幅の領域において、透光率を50%としている。
図14(c)に、本実施例の2次元像図を示す。本実施例では、全光量に対する縞状フレア光の積算光量の割合は7.36%となり、比較例2の10%と比較して、定量的にも縞状フレア光を大きく低減できている。
なお、縞状フレアを低減するためには、回折格子レンズの全ての輪帯に本発明を適用するのが望ましい。各輪帯をそれぞれ透過する光によって、それぞれ縞状フレアが発生するためである。但し、必ずしも全ての輪帯に設ける必要はなく、回折格子レンズの周辺部のみや中央部のみなど、部分的に設けても良い。特に、回折格子レンズ周辺部は輪帯ピッチが小さくなり易いため、縞状フレアが強く発生し易い。したがって、部分的に設けるのであれば、回折格子レンズ周辺部のみに設けた方が効果的である。
なお、輪帯の先端部が光軸側に位置するか、光軸とは反対側に位置するかは、位相関数あるいは回折格子面の両側の2つの物質の屈折率の大小関係により決定される。例えば、図1に示すような回折格子レンズであれば、輪帯の傾斜面の先端部は光軸側となるが、実施の形態2で説明するように、回折格子の表面に光学調整層を設けた場合には、レンズ基体および光学調整層の屈折率の大小関係により、先端部が光軸側とは反対側になることもある。しかし、いずれの場合でも本発明は適用でき、同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、1枚の回折格子レンズ11のみを示しているが、撮像用光学系のレンズ枚数は複数であってもよい。
また、撮像用光学系が複数のレンズを有する場合、回折格子が形成されているレンズは複数のレンズのうちのどのレンズでもよい。また、回折格子が設けられた面は、被写体側に配置されてもよいし、撮像側に配置されてもよい。
(実施の形態2)
図15は、本発明による回折格子レンズの別の実施の形態を示す断面図である。図15に示す回折格子レンズ50は、レンズ基体51と、レンズ基体51に設けられた回折格子52と、回折格子52上に設けられた光学調整層53とを備える。実施の形態1と同じ構成については同じ符号を用い説明を省略する。回折格子レンズ50は、回折格子52を覆うようにレンズ基体51に設けられた光学調整層53を備えている点で実施の形態1の回折格子レンズ11と異なる。
光学調整層53としては、樹脂、ガラス、樹脂と無機粒子とのコンポジット材料等が用いられる。なお、本実施の形態では、回折格子52の輪帯の先端部の方向が実施の形態1と逆になっている。これはレンズ基体51の屈折率よりも光学調整層53の屈折率の方が大きいとしたためであるが、レンズ基体および光学調整層の屈折率の大小関係や位相関数により、実施の形態1と同じ方向としてもよい。
図16は、回折格子レンズ50の回折格子近傍を拡大して示す断面である。回折格子52は、複数の輪帯61と、複数の段差面65とを有し、互いに隣接する輪帯61の間にそれぞれ1つの段差面65が設けられている。輪帯61は、輪帯の幅方向に傾斜した傾斜面63を含む。また、段差面65は、傾斜面63の先端部66と、隣接する傾斜面63の根元部67とを接続している。輪帯61は、段差面65によって挟まれたリング状の凸部である。本実施形態では、輪帯61は、第1の表面51aのベース形状および第2の表面51bのベース形状である非球面の光軸54を中心とし、同心円状に配置されている。なお、輪帯61は、必ずしも同心円状に配置されている必要はない。しかし、撮像用途の光学系において、収差特性を良好にするためには、輪帯61の輪帯形状が光軸53に対し回転対称であることが望ましい。
また、段差面65の高さdは、下記式(4)を満たす。ここで、mは設計次数(1次の回折光の場合はm=1)であり、λは使用波長であり、n1(λ)はλにおけるレンズ基体の材料の屈折率であり、n2(λ)はλにおける光学調整層材料の屈折率である。n2がn1より大きい場合はdの値として負の値をもつが、この場合はベース形状に位相差を反転させて足し合わるという意味をもつ。
Figure 0004921618
好ましくは、使用波長λは可視光域の波長であり、可視光域の全域の波長λに対して式(4)を実質的に満足する。実質的に満足するとは、例えば以下の式(4’)の関係を満たすことを言う。
Figure 0004921618
この場合、可視光域の任意の波長λの光が式(4)を実質的に満足することにより、不要次数回折光が発生しなくなり、回折効率の波長依存性が非常に小さくなり、また、高い回折効率が得られる。
可視光域の任意の波長λの光が式(4)を実質的に満足するためには、可視光域の任意の波長λあるいは使用する光の波長帯域内においてdがほぼ一定となるような波長依存性を持つ屈折率n1(λ)の材料でレンズ基体を構成し、屈折率n2(λ)の材料で光学調整層を構成すればよい。一般的には、屈折率が高く、波長分散の低い材料と屈折率が低く波長分散の高い材料とが組み合わされる。
実施の形態1と同様、各輪帯61は、幅方向の全域において透光性を有する。また、各輪帯61において、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率を、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さくしている。透光率を小さくする方法としては、実施の形態1と同じ方法を用いることができる。
以上のように構成することにより、実施の形態1と同じように、各輪帯を通過する光の波面は、輪郭近傍の光強度が低下するため、波面の回り込み現象による回折光の強度も低下する。これにより、縞状フレア光の発生を低減することができる。
(実施の形態3)
本発明による撮像装置の実施の形態を説明する。図17は、本発明の回折格子レンズを用いた撮像装置の断面図である。
本実施の形態の撮像装置は、回折格子レンズ221とは別にレンズ91を設けている2枚組み光学系であり、絞り92や撮像素子224を含む。回折格子レンズ221の回折格子222の輪帯の傾斜面の先端部および根元部の近傍には、回折格子レンズ221のレンズ基材よりも透光率の小さい材料からなる塗料を塗布し、透光率調整部11を形成した。レンズ枚数は必ずしも2枚である必要はなく3枚以上であってもよい。レンズ枚数を増やすことで、光学性能を向上させることができる。また、レンズ91や回折格子レンズ221の面形状は球面であっても非球面であってもよい。撮像用光学系が複数のレンズを有する場合、回折格子が形成されているレンズは複数のレンズのうちのどのレンズでもよい。また、回折格子が設けられた面は、被写体側に配置されてもよいし、撮像側に配置されてもよく、複数面であってもよい。回折格子222の輪帯形状は、必ずしも光軸223を中心とした同心円状に配置されている必要はない。ただし、撮像用途の光学系において、収差特性を良好にするためには、回折格子222の輪帯形状が光軸223に対し回転対称であることが望ましい。また、絞り92の設置位置は任意であり、光学設計によって決定される。
(実施の形態4)
本発明による回折格子レンズの製造方法の実施の形態を説明する。図18は、本発明の回折格子レンズの製造方法の一実施形態を説明する図である。
まず、図18(a)に示すように、回折格子の各輪帯の傾斜面の先端部を通る包絡面となる表面形状に加工した金型101に、透光率を調整した塗料102を塗布する。金型101へ塗料102を塗布する方法は、例えば、スプレー103を用いて飛散させる方法、スピンコートによる方法、ディップ法、印刷、滴下による方法等がある。
次に、図18(b)に示すように、塗料102が塗布された金型101に、レンズ基材221を押し当てる。このとき、回折格子222の各輪帯の傾斜面の先端部のみが塗料102に浸る。
さらに、図18(c)に示すように、レンズ基材221を金型から外すと、回折格子222の傾斜面の先端部のみに透光率が調整された塗料102が塗布される。金型101に塗布する塗料102の厚みを調整することで、輪帯の傾斜面が塗料102に浸る面積が変わるため、輪帯の傾斜面における塗布面積を調整することができる。また、塗料102の粘度によって、傾斜面に付着する塗料の厚みを調整することも可能である。なお、傾斜面に付着する塗料の厚みが大きすぎると、塗料が付着した領域で光線の進行方向が変化して光学特性に影響を与えてしまうため、できる限り薄く形成するのが望ましい。また、回折格子上に光学調整膜を塗布する場合は、塗料を乾燥させてのち、回折格子を覆うように金型形成などにより光学調整膜を形成すればよい。
図18に示される回折格子レンズは、実施の形態1における回折格子レンズとは位相が逆であるが、実施の形態1の回折格子レンズであっても同様に製造できる。また、凹面上に形成された回折格子レンズについても、金型101として凸面のものを準備することにより同様に製造可能である。
(実施の形態5)
本発明による回折格子レンズの製造方法の他の実施の形態を説明する。図19は、本発明の回折格子レンズの製造方法の他の実施形態を説明する図である。本実施の形態では、所定の透光率の材料からなる塗料を、インクジェットプリンタのインクチャンバー111に充填し、ノズルから微小粒径の塗料112を噴射する。噴射された塗料112は、回折格子222の傾斜面の先端部や根元部に塗布されて、これらの領域の透光率を低下させることができる。このとき、塗料を塗布する面積密度を調整することにより、透光率を変化させることができる。このように、塗料を塗布する面積密度によって透光率を調整できるため、塗料自体の透光率が0%であってもよい。
なお、透光率を低下させる方法としては、輪帯の傾斜面に塗料を塗布して透光率を低下させる方法には限定されない。例えば、輪帯の傾斜面の表面粗さを調整することにより、透光率を低下させることも可能である。傾斜面の表面が粗面化されていると、光散乱により透光率が低下する。傾斜面の表面を粗面化する方法としては、やすりなどにより機械的に加工する方法や、回折格子レンズを成形する金型の表面に凹凸加工を施しておく方法などがある。例えば、電子ビームやエッチングにより、金型において傾斜面の先端部や根元部に相当する箇所の金型表面を粗面化してもよい。このように、金型表面を部分的に粗面化しておけば、塗料を塗布するなどの工程が不要となり量産に適する。
(実施の形態6)
図20(a)は、本発明による光学素子の他の実施形態を示す模式的断面図であり図20(b)はその平面図である。本実施の形態の光学素子は2つの回折格子レンズを備える。図20(a)において左側の回折格子レンズは、レンズ基体58とレンズ基体の一方の面に設けられた回折格子52’’とを備える。同様に右側の回折格子レンズは、レンズ基体51とレンズ基体の一方の面に設けられた回折格子52とを備える。回折格子52と回折格子52’’の形状は、例えば、対応しており同じ位相差関数に基づいて設計されている。レンズ基体51とレンズ基体58とは所定の間隙59を隔てて保持されている。
実施の形態1と同様、レンズ基体51の回折格子52の各輪帯は、幅方向の全域において透光性を有し、各輪帯において、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さくなっている。このため、輪帯を通過する光の波面は、輪郭近傍の光強度が低下するため、波面の回り込みよる光の強度も低下する。これにより、縞状フレア光の発生量を低減することができる。
なお、本実施形態において、レンズ基体51のみに透過性を低減する構成を設けたが、レンズ基体52に同様の構成を設けてもよい。また、レンズ基体51、レンズ基体52の両方に同様の構成を設けてもよい。
(実施の形態7)
図20(c)は、本発明による光学素子の他の実施形態を示す模式的断面図であり図20(d)はその平面図である。本実施の形態の光学素子は2つの回折格子レンズを備える。図20(c)において左側の回折格子レンズは、レンズ基体51Bとレンズ基体51Bの一方の面に設けられた回折格子52とを備える。右側の回折格子レンズは、レンズ基体51Aとレンズ基体51Aの一方の面に設けられた回折格子52と回折格子52を覆う光学調整層60とを備える。レンズ基体51Aとレンズ基体51Bとは、レンズ基体51Bの表面に設けられた回折格子52と光学調整層60との間に間隙59’が形成されるように保持されている。
実施の形態2と同様、レンズ基体51Aの回折格子52の各輪帯は、幅方向の全域において透光性を有し、各輪帯において、幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部近傍における透光率よりも小さくなっている。本実施形態の光学素子において、輪帯を通過する光の波面において、輪郭近傍の光強度が低下するため、波面の回り込みよる光の強度も低下する。これにより、縞状フレア光の発生量を低減することができる。
なお、本実施形態において、レンズ基体51Aのみに透過性を低減する構成を設けたが、レンズ基体51Bに同様の構成を設けてもよい。また、レンズ基体51A、レンズ基体51Bの両方に同様の構成を設けてもよい。
本発明にかかる回折格子レンズおよびそれを用いた撮像装置は、縞状のフレア光を低減することができるため、撮像光学系やそれを用いた撮像装置として特に有用である。
11 回折格子レンズ
53 光学調整層
61 輪帯
63 傾斜面
65 段差面
66 先端部
67 根元部
68 透光率調整膜
92 絞り
101 金型
102 塗料
111 インクチャンバー
222 回折格子
223 光軸
224 撮像素子

Claims (11)

  1. レンズ基体と、
    前記レンズ基体の表面に設けられた回折格子であって、幅方向に傾斜した傾斜面を含む複数の輪帯と、前記複数の輪帯間にそれぞれ位置する複数の段差面とを含む回折格子と、を備え、
    前記複数の輪帯の少なくとも1つは、幅方向の全域において透光性を有し、前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも前記傾斜面の先端部側の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部における透光率よりも小さい、回折格子レンズ。
  2. 前記少なくとも1つの輪帯は、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍の前記傾斜面上に配置された透光率調整膜を有し、
    前記透光率調整膜の透光率は、前記レンズ基体の材料の透光率よりも小さい、請求項に記載の回折格子レンズ。
  3. 前記少なくとも1つの輪帯の前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍において、前記透光率調整膜は所定の面積密度で配置されている、請求項に記載の回折格子レンズ。
  4. 前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における前記レンズ基体の透光率は、前記輪帯の幅方向の中央部近傍における前記レンズ基体の透光率よりも小さい、請求項に記載の回折格子レンズ。
  5. 前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍における前記傾斜面の表面粗さは、前記輪帯の幅方向の中央部近傍における前記傾斜面の表面粗さよりも大きい、請求項に記載の回折格子レンズ。
  6. 前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍において、前記輪帯の透光率が幅方向の中央部から前記少なくとも一方の端部に向けて連続的に小さくなっている、請求項1からのいずれかに記載の回折格子レンズ。
  7. 前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも一方の端部近傍において、前記輪帯の透光率が幅方向の中央部から前記少なくとも一方の端部に向けて段階的に小さくなっている、請求項1からのいずれかに記載の回折格子レンズ。
  8. 前記レンズ基体は、使用波長λにおいて屈折率n1(λ)である第1の材料からなり、
    前記複数の段差面のそれぞれは、nを正の整数とし、mを回折次数として、実質的に下記式を満足する高さdを有する、請求項1からのいずれかに記載の回折格子レンズ。
    Figure 0004921618
  9. 前記回折格子を覆うように前記レンズ基体上に設けられた光学調整層をさらに備え、
    前記レンズ基体は、使用波長λにおいて屈折率n1(λ)である第1の材料からなり、
    前記光学調整膜は、前記使用波長λにおいて屈折率n2(λ)である第2の材料からなり、
    前記複数の段差面のそれぞれは、nを正の整数とし、mを回折次数として、実質的に下記式を満足する高さdを有する、請求項1からのいずれかに記載の回折格子レンズ。
    Figure 0004921618
  10. 請求項1からのいずれかに記載の回折格子レンズと、
    前記回折格子レンズにより結像された被写体像を受光し電気信号に変換する撮像素子と、
    を備えた、撮像装置。
  11. レンズ基体と、
    前記レンズ基体の表面に設けられた回折格子であって、幅方向に傾斜した傾斜面を含む複数の輪帯と、前記複数の輪帯間にそれぞれ位置する複数の段差面とを含む回折格子と、を備え、
    前記複数の輪帯の少なくとも1つは、幅方向の全域において透光性を有し、前記少なくとも1つの輪帯において、前記幅方向の両端部のうち少なくとも前記傾斜面の先端部側の端部近傍における透光率が、幅方向の中央部における透光率よりも小さい、回折格子レンズの製造方法であって、
    前記回折格子が表面に設けられたレンズ基体を用意する工程と、
    前記レンズ基体の表面の前記回折格子に、前記回折格子の各輪帯の傾斜面の先端部を通る包絡面となる表面形状に加工され、前記表面形状に前記レンズ基体よりも透光率の低い材料が塗布された金型を押し当てる工程と、
    を包含する、回折格子レンズの製造方法。
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