JP4921398B2 - 操作位置検出装置及びシフト装置 - Google Patents

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    • F16H59/10Range selector apparatus comprising levers
    • F16H59/105Range selector apparatus comprising levers consisting of electrical switches or sensors

Description

本発明は、操作位置検出装置及び該操作位置検出装置を備えたシフト装置に関する。
従来、シフト装置には、変速機の接続状態を切り替えるための複数のシフトモードを有するものがある。例えば、特許文献1に記載のシフト装置は、自動変速機の各ポジション(D:ドライブやR:リバース等)の切替が可能な通常モードと、各段の変速ギヤをシーケンシャル(段階的)に切替可能なマニュアルモードとの2つのシフトモードを備えている。そして、そのシフトパターンは、これら両シフトモード及びその切替に対応するH型に設定されている。
具体的には、このシフト装置において、シフトレバーの配置されたシフトゲートは、上記二つのシフトモードに対応するとともに略平行に延びる第1及び第2ゲートと、これらと直交する第3ゲートとにより形成されており、シフトレバーは、これら各ゲートに沿って移動可能に設けられている。また、このシフト装置は、シフトレバーの操作位置を検出するための操作位置検出装置を備えている。この、操作位置検出装置は、シフトレバーと連結されそのシフト操作により第1及び第2ゲートの延伸方向に揺動する第1揺動部材と、そのセレクト操作により第3ゲートの延伸方向に揺動する第2揺動部材と、これら第1及び第2揺動部材の揺動をそれぞれ検出する二つの非接触式の回転検出センサとを備えている。そして、第1の回転検出センサで第1部材の揺動角度を検出することにより各シフトモードにおけるシフト操作位置を検知し、第2の回転検出センサで第2部材の揺動角度を検出することによりセレクト操作位置を検知するように構成されている。
また、シフトレバーの操作位置の検出の信頼性が確保されるよう、各回転検出センサには各方向におけるシフトレバーの操作をそれぞれ個別に検知するセンサエレメントが2つずつ設けられている。このため、例えばセンサエレメントの故障やノイズ等により、シフトレバーが操作されていない状態において一方のセンサエレメントからの検出信号(出力電圧)が変化してしまった場合、2つのセンサエレメントからの検出信号に基づいて、該検出信号の変化が、センサエレメントの故障やノイズ等によるものと判断することが可能となっている。
特開2003−154869号公報
ところで、車両への搭載性の観点から車両に搭載される各種装置への小型化の要求は依然として高く、シフト装置についても例外ではない。しかしながら、従来の回転検出センサを用いた操作位置検出装置は、シフトレバーの移動方向につき一つの回転検出センサが必要となるため、上述したように互いに直交する2方向に操作されるシフトレバーの操作位置を検出するためには、少なくとも二つの回転検出センサが必要となる。このため、回転検出センサの設置スペースやその配線スペースをシフト装置における複数箇所で確保する必要があり、このことはシフト装置の小型化の妨げとなってしまう。また、シフトレバーの操作位置の検出信頼性確保の観点から、操作位置検出装置には入力操作位置に対する高い検出信頼性が要求される。なお、このような操作位置検出装置は、シフト装置に限らず、互いに直交する2軸回りで回転操作するもの全般について適用可能であり、この場合にも前述と同様の課題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、入力操作位置の検出信頼性を確保しつつ小型化が可能な操作位置検出装置及びそれを用いたシフト装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、操作部材の操作に伴い磁気検出手段の検知面に作用する磁界の方向を変化させ、該磁界の方向に応じて前記磁気検出手段から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、同一平面上に設定された複数の所定位置間を前記操作部材の操作に応じて移動可能に設けられるとともにその移動平面に交差する方向に着磁された被検出体と、前記被検出体の移動平面に沿うように配置される複数の前記磁気検出手段と、複数の前記磁気検出手段の前記検知面に作用する磁界の方向に応じて出力される前記電気信号の組み合わせに基づいて前記被検出体が複数の所定位置のうち何れにあるかを検出する検出手段とを備え、前記磁気検出手段は、前記被検出体が互いに隣り合う前記所定位置間を移動する間に、前記検知面に作用する磁界の方向が変化する位置に少なくとも2つ配置されるとともに、複数の前記磁気検出手段は、前記被検出体が移動する際のその移動中心を挟んで対をなすように配置され、さらに、前記被検出体は、第1の方向と、該第1の方向に直交する第2の方向とに移動可能に設けられ、前記被検出体が前記第1の方向に沿って移動する際の前記被検出体の移動中心の一側に配置される第1磁気検出手段、及び前記移動中心の他側に配置され前記第1磁気検出手段と前記第2の方向で対をなす第2磁気検出手段と、前記被検出体が前記第1の方向に沿って移動する際の前記被検出体の移動中心の一側に配置され前記第1磁気検出手段と前記第1の方向で対をなす第3磁気検出手段、及び前記移動中心の他側に配置され前記第2磁気検出手段と前記第1の方向で対をなす第4磁気検出手段とを備えることをその要旨とする。
本発明によれば、複数の前記磁気検出手段の検知面に作用する磁界の方向に応じて出力される電気信号の組み合わせに基づいて、被検出体が複数の所定位置のうち何れにあるかが検出される。被検出体は、同一平面上に設定された複数の所定位置間を移動するため、複数の磁気検出手段を被検出体の移動平面に沿うように配置して入力装置における操作位置検出装置の集中化を図ることが可能となり、当該入力装置の小型化が可能となる。また、少なくとも2つの磁気検出手段が、被検出体が互いに隣り合う所定位置間を移動する間に検知面に作用する磁界の方向が変化する位置に配置されるため、被検出体が所定位置間を移動する際には少なくとも2つの磁気検出手段から出力される電気信号が変化する。ここで、例えば故障や、ノイズ等による検出誤差によって各磁気検出手段から出力された電気信号の組み合わせの内、1つの磁気検出手段から出力された電気信号だけが変化する虞がある。この点、本発明では、磁気検出手段は、被検出体が所定位置間を移動する際には少なくとも2つの磁気検出手段から出力される電気信号が変化するように配置されているため、1つの磁気検出手段から出力された電気信号だけが変化した場合は、該変化が被検出体の移動に基づくものではないと判断することができる。このため、例えば磁気検出手段の故障や、ノイズ等による検出誤差によって変化することにより操作部材の位置が誤判断されてしまうことを防止することができる。従って、この操作位置検出装置を用いることにより、入力操作位置の検出信頼性を確保しつつ、小型化が可能となる。
尚、前述したように、被検出体は、その移動平面に交差する方向に着磁されているため、磁気検出手段の検知面を含む平面において被検出体の移動中心を挟んで対をなす2つの領域において、被検出体によって付与される磁束の方向が、その中心よりもその移動方向一側の領域と他側の領域とでそれぞれ異なる。このため、磁気検出手段を本発明のように配置することで、当該被検出体の移動に伴い、被検出体の移動中心を挟んで対をなす磁気検出手段に付与される磁束の方向が変化する。従って、被検出体が所定位置間を移動する際には少なくとも2つの磁気検出手段から出力される電気信号が変化する。このため、1つの磁気検出手段から出力された電気信号が変化した場合は、該変化が被検出体の移動に基づくものではないと判断することができる。
さらに、第1の方向に沿った複数箇所に前記所定位置を設定することができるとともに、該第1の方向に直交する第2の方向に沿った複数箇所に前記所定位置を設定することができる。このため、該所定位置を操作部材の操作パターンに応じて選択することにより、複数種類の操作パターンに対応することができる。よって、汎用性が向上する。
請求項に記載の発明は、シフトゲートに沿って設定された複数の操作位置に操作される操作部材と、前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置とを備え、該操作位置検出装置の検出結果に基づいて車両の変速機の接続状態を切り替えるシフト装置であって、請求項1に記載の前記操作位置検出装置を備えることをその要旨とする。
本発明によれば、請求項1と同様の作用が得られることにより、当該シフト装置の小型化を図ることができる。
本発明によれば、入力操作の信頼性を確保しつつ小型化が可能な操作位置検出装置及びそれを用いたシフト装置を得ることができる。
以下、本発明を、電気制御によって車両の自動変速機の接続状態を切り換えるバイワイヤ方式のシフト装置に具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、シフト装置1は、ステアリングホイールWが設置されるステアリングコラム2に設置されている。このシフト装置1は、ステアリングコラム2の左側面の開口部2aから突出する操作部材としてのシフトレバー3と、ステアリングコラム2の内部において開口部2aに対応するように配設されるシフト装置本体4とを備えている。シフトレバー3の基端部はシフト装置本体4に支持され、その先端部には運転者が把持する操作ノブ3aが形成されている。操作ノブ3aには、パーキングスイッチ3bが設けられている。
図2に示すように、シフトレバー3は、前記開口部2aを覆うようにして前記ステアリングコラム2に固定されたシフトパネル5を備えている。シフトレバー3は、シフトパネル5に穿設されたシフトゲート6に沿って、同シフトゲート6内の複数箇所に設定された各シフト位置の間を移動可能に設けられている。具体的には、シフトゲート6は、T型のものであり、前記ステアリングコラム2の周方向に沿って上下方向(以下、シフト方向という。)に延びる第1ゲート6aと、該第1ゲート6aの略中央部分から車両前側へ同第1ゲート6aと直交する方向(以下、セレクト方向という。)に延びる第2ゲート6bとからなる。第2ゲート6bの長さは、第1ゲート6aの略半分程度の長さとなっている。なお、シフト方向が第1の方向に相当し、セレクト方向が第2の方向に相当する。
本実施形態では、第2ゲート6bの車両前側の端部に相当する位置Aが中立位置「T」、第2ゲート6bと第1ゲート6aとが交差する位置Bがニュートラル位置「N」、第1ゲート6aの上側の端部に相当する位置Cがリバース位置「R」、第1ゲート6aの下端部に相当する位置Dがドライブ位置「D」に設定されている。シフトレバー3は、シフト装置本体4によって中立位置Aに弾性保持されており、該中立位置Aから各シフト位置B〜Dへ操作された後その操作力が解除されると、再び中立位置Aに復帰する。運転者は、該操作ノブ3aを把持してシフトレバー3を後側へ引き寄せ、中立位置Aからニュートラル位置Bに操作してから、同シフトレバー3を上側のリバース位置C若しくは下側のドライブ位置Dに操作する。
図3に示すように、シフト装置本体4は、ステアリングコラム2の内部に固定されるケース7を備えている。このケース7は、車両前側に開口する略箱体状に形成され当該ケース7の車両後側(ステアリングホイールW側)の部位を構成するロアケース7aと、該ロアケース7aの車両前側に該ロアケース7aの開口部を覆うようにして固着される車両後側に開口する略箱体状に形成されたアッパケース7bとから構成されている。ロアケース7a及びアッパケース7bは、マグネシウムダイキャストにより形成されている。図4に示すように、運転席側から見てケース7内の右下側(図4において左下側)の部位には、コネクタ部8が設けられている。このコネクタ部8は、ケース7の外部に開口する有底角筒状をなすとともに、アッパケース7bの下側の部位に設けられた開口部7cを介して車両前側に突出している。コネクタ部8には、その底面から導出される態様にてコネクタ端子8aが設けられている。
次に、ケース7内に設けられたシフトレバー3の支持構造について説明する。
図5に示すように、シフトレバー3の基端部には、当該シフトレバー3の軸方向に沿って伸びる略直方体状のブロック11が当該シフトレバー3と一体的に設けられている。ブロック11は、左右方向に開口した略四角筒状のブラケット12を介してケース7に支持されている。
具体的には、このブロック11は、ブラケット12に左右方向に挿入配置されている。ブロック11には、断面円形状の挿通孔11aがシフト方向に貫通形成されている。挿通孔11aは、ブロック11の中央よりも左側(図5において右側)の部位に設けられている。ブラケット12の上側と下側の壁部12a,12bには、断面円形状の貫通孔12cが設けられている。各貫通孔12cは、ブラケット12にブロック11が収容された状態において前記挿通孔11aに対応する部位にそれぞれ設けられている。そして、ブロック11がブラケット12内に挿通孔11aと貫通孔12cとが一致するように配置された状態で、これらに第1回転軸13が図中下側から挿通されている。第1回転軸13は、ブロック11の挿通孔11aに固定され、ブラケット12の貫通孔12cに回動自在に支持されている。このため、図6に示すように、ブロック11(シフトレバー3)は、ブラケット12に対して第1回転軸13の中心軸である第1軸線L1を中心にセレクト方向に回動自在とされている(図6参照)。
ここで、同図6に示すように、ブロック11の後側面において第1回転軸13よりもシフトレバー3と反対側(図6において左側)の部位には、車両後側に突出するストッパー部11bが設けられている。このため、該ストッパー部11bがブラケット12の後側の壁部12dの内側面に当接することにより、ブロック11の、第1回転軸13を中心とした車両後側(図6において反時計回り方向)への回動が規制される。また、ブラケット12の前側(図6において上側)の壁部のシフトレバー3とは反対側の部位には、切り欠き部12eが形成されている。このため、ブロック11の、前記第1軸線L1を中心とした車両前側(図6において時計回り方向)への回動が許容される。
同図6に示すように、ブラケット12の後外側面の左側(図6において右側)の部位には、車両後側に延びる略円柱状の第2回転軸部12fが立設されている。第2回転軸部12fは、その中心軸が前記第1回転軸13の中心軸である第1軸線L1と直角に交わるように形成されている。また、同ブラケット12の後外側面において第2回転軸部12fよりも右側(図6において左側)の部位には、前記第2軸線L2を中心とする円弧状の弧状凸部12gが形成されている。一方、ケース7(ロアケース7a)の後側の底部7dには、第2回転軸部12fに対応する断面円形状の軸受凹部7eが形成されている。また、ケース7(アッパケース7b)の前側の底部7dにおいて、弧状凸部12gに対応する部位に、該弧状凸部12gよりも広い範囲の弧状凹部7fが形成されている。そして、アッパケース7b及びロアケース7aが互いに固定された状態で、第2回転軸部12f及び弧状凸部12gがそれぞれ軸受凹部7e及び弧状凹部7fに支持されることで、ブラケット12は第2回転軸部12fの中心軸である第2軸線L2を中心にシフト方向に回動自在に支持されている(図5参照)。
従って、シフトレバー3は、ケース7に対してシフトゲート6に沿って第1軸線L1を中心にセレクト方向に回動すると共に、該第1軸線L1と直交する第2軸線L2を中心にシフト方向(ステアリングコラムの周方向)に回動する。また、上述したように第1回転軸13を中心としたケース7に対するブロック11の車両後側への回動が規制されるため、シフトレバー3の第1軸線L1を中心としたセレクト方向における車両前側への回動が規制されている。
また、図5に示すように、ブロック11の右側(図5において左側)の端部には、シフトレバー3とは反対側に開口するピース保持部14が凹設されている。ピース保持部14は、断面円形状に形成されており、その内周面には、その軸方向に沿って延びる直線状の線状溝部14aが凹設されている。ピース保持部14には、スプリング15とディテントピン16とが、当該ピース保持部14の底側から順に配置されている。
スプリング15の一端部は、ピース保持部14の底部に設けられたスプリング保持部14bに保持され、その他端部は、ディテントピン16の端面に設けられた保持凹部16aに保持されている。ディテントピン16は、スプリング15の弾性力により、ピース保持部14から突出する方向へ常時付勢されている。
ディテントピン16においてスプリング保持部14bが設けられた部位は、ピース保持部14の内径と略等しい外径を有する断面円形状に形成されている。ディテントピン16は、前記ブロック11のストッパー部11bがブラケット12の後側の壁部12dの内側面に当接した状態で、当該ディテントピン16の中心軸線が前記第1軸線L1及び第2軸線L2の交点でそれらに対して直交するように、ピース保持部14に保持されている。ディテントピン16においてスプリング保持部14bが設けられた部位の外周面には、当該ディテントピン16の軸方向に沿って延びる直線状の線状凸部16bが設けられている。ディテントピン16は、該線状凸部16bが前記線状溝部14aに配置された状態でピース保持部14に保持される。これにより、ディテントピン16は、ブロック11に対する回転を規制される。ディテントピン16は、同ブロック11に対してその軸方向で摺動可能に保持されている。
同図5に示すように、ディテントピン16の先端側(図5において左側)の部分には、前記スプリング保持部14bが設けられた部位よりも小さな外径を有する断面円形状の嵌合部16cが設けられている。嵌合部16cの先端面16dは、先端側に突出する半球状に形成されており、該先端面16dの頂部に対応する部位には、当該ディテントピン16の軸方向に沿って延びる四角柱状の連結部16eが設けられている。
嵌合部16cは、前記ケース7の底部7dに固定されたディテント17のガイド凹部17a内に挿入されており、該ガイド凹部17aの底面17bに対して摺動可能に当接している。連結部16eは、該ガイド凹部17aの底面17bに設けられたガイド孔17cに挿通されており、その先端側の部位は該ガイド孔17cを介してディテント17のブラケット12とは反対側に突出している。
図7に示すように、ガイド凹部17aは、ディテントピン16側から見て略T型に形成されており、シフトレバー3の前記第2軸線L2を中心とした回動方向に沿ってシフト方向に延びるシフト方向案内部18aと、該シフト方向案内部18aの略中央部分からシフトレバー3の前記第1回転軸13を中心とした回動方向に沿って後側へ延びるセレクト方向案内部18bとを備えている。ガイド孔17cは、該ガイド凹部17aと同様略T型に形成されている。
ガイド凹部17aの底面17bは、図8に示すようにシフト方向案内部18aの中央に向かうほど、また、図9に示すようにセレクト方向案内部18bの先端側(後側)に向かうほど前記ブロック11から離間するように傾斜している。
ここで、例えば、図10に示すように、シフトレバー3が前記中立位置Aからセレクト方向にあるニュートラル位置Bに操作され、ブロック11のシフトレバー3とは反対側の端部が前記第1回転軸13を中心として前側に回転すると、ディテントピン16の嵌合部16cがセレクト方向案内部18bに沿って前記ブロック11の内端部の変位方向へ変位する。このとき、嵌合部16cがセレクト方向案内部18bに沿ってブロック11の内端部の変位方向へ変位するにつれて、該ガイド凹部17aの底面17bにおいて嵌合部16cの先端面16dが当接する部位と、ブロック11との間の距離がしだいに小さくなる。このため、ディテントピン16は、スプリング15の付勢力に抗してブロック11のピース保持部14に進入する側へ変位する。この状態において操作力が解除されると、ディテントピン16の嵌合部16cは、スプリング15の弾性力により、ガイド凹部17aの底面17bにおいて嵌合部16cの先端面16dが当接する部位と、ブロック11との間の距離が大きくなるよう、セレクト方向案内部18bに沿って、セレクト方向案内部18bの先端部へ移動する。これにより、シフトレバー3が中立位置Aに復帰する。
一方、図11に示すように、シフトレバー3がニュートラル位置Bからシフト方向にあるリバース位置C若しくはドライブ位置Dにさらに操作され、ブロック11が前記第2軸線L2を中心として下側若しくは上側に回転すると、ディテントピン16の嵌合部16cがシフト方向案内部18aに沿って前記ブロック11の内端部の変位方向へ変位する。このとき、嵌合部16cがシフト方向案内部18aに沿って、ブロック11の内端部の変位方向へ変位するにつれて、該ガイド凹部17aの底面17bにおいて嵌合部16cの先端面16dが当接する部位と、ブロック11との間の距離がしだいに小さくなる。このため、ディテントピン16は、スプリング15の付勢力に抗してブロック11のピース保持部14に進入する側へ変位する。この状態において操作力が解除されると、ディテントピン16の嵌合部16cは、スプリング15の弾性力により、ガイド凹部17aの底面17bにおいて嵌合部16cの先端面16dが当接する部位と、ブロック11との間の距離が大きくなるよう、シフト方向案内部18aに沿って、シフト方向案内部18aとセレクト方向案内部18bとが交わる位置へ移動し、さらにセレクト方向案内部18bの先端部へ移動する。これにより、シフトレバー3が中立位置Aに復帰する。つまり、スプリング15で弾性支持されたディテントピン16と、ディテント17のガイド凹部17aとによって、シフトレバー3を中立位置Aに保持するとともにシフトレバー3への操作力が解除された際に、同シフトレバー3を中立位置Aに復帰させる復帰機構が構成されている。
また、シフトレバー3が中立位置Aからリバース位置C及びドライブ位置Dへ操作される際、シフトレバー3は、シフトゲート6のニュートラル位置Bを通過し、ディテントピン16はシフト方向案内部18aとセレクト方向案内部18bとの間の角部を乗り越える。このため、運転者は、シフトレバー3の操作時に節度感を得ることができる。つまり、スプリング15で弾性支持されたディテントピン16と、ディテント17のガイド凹部17aとによって、シフトレバー3の各シフト位置に操作する際の操作感を与える節度機構とが構成されている。
次に、上記のように構成したシフトレバー3の操作位置としてのシフト位置を検出する操作位置検出手段としての操作位置検出装置20について説明する。
図5及び図6に示すように、前記ディテントピン16の先端部には、マグネットホルダ21が連結されている。マグネットホルダ21は、略四角形板状に形成されており、ケース7の底部7dにおいて前記ディテント17のシフトレバー3とは反対側に固定されたスライダー22により、ディテントピン16の軸方向に交差する平面方向に沿って移動可能に支持されている。
マグネットホルダ21には、ディテントピン挿通孔21aが形成されている。マグネットホルダ21のディテントピン16側の面においてディテントピン挿通孔21aの周囲には、略円筒状のディテントピン係合部21bが設けられている。ディテントピン係合部21bの先端側の部位には、その開口部を覆うようにして連結部材21cが固定されている。連結部材21cには、前記ディテントピン挿通孔21aに対応する部位に係合孔21dが設けられている。係合孔21dは、ディテントピン16の連結部16eに対応する断面四角形状に形成されており、該連結部16eは、係合孔21dに沿って軸方向に変位可能に挿通される。ディテントピン16の連結部16eは係合孔21dに挿通されている。このため、ディテントピン16は、その移動平面Qに沿った方向においてマグネットホルダ21と係合する。従って、シフトレバー3が操作され、ディテントピン16の連結部16eが変位すると、前記移動平面Qに沿った方向においてマグネットホルダ21がその変位方向へ変位する。
マグネットホルダ21のディテントピン16とは反対側の面には、略円筒状のマグネット保持部21eが設けられている。マグネット保持部21eの内側には、操作位置検出装置20を構成する被検出体としてのマグネット23が固定されている。また、ケース7の底部7dにおいてスライダー22のシフトレバー3とは反対側の部位には、操作位置検出装置20を構成する磁気センサモジュール24が設けられている。マグネット23は、略円柱状に形成されており、前記移動平面Qに直交する方向に着磁されている。マグネット23は、磁気センサモジュール24側がS極、それとは反対側がN極となっている。磁気センサモジュール24は、略平板状に形成され、マグネット23の移動平面Qと平行に設けられている。
図12に示すように、磁気センサモジュール24は、略四角形板状に形成された基板30上に実装されており、スライダー22に固定されている。磁気センサモジュール24は、4つの磁気検出手段としての磁気抵抗素子31〜34を、その周辺回路とともにパッケージ化したものであり、全体として略四角形板状に形成されている。各磁気抵抗素子31〜34は、マグネット23が移動する際のその移動中心(中心Mの移動軌跡)を挟んで対をなすように配置されている。具体的には、第1磁気抵抗素子31は同図12における左上側の角部に、第2磁気抵抗素子32は同図12における左下側の角部に、第3磁気抵抗素子33は同図12における右上側の角部に、第4磁気抵抗素子34は同図12における右下側の角部にそれぞれ設けられている。即ち、磁気抵抗素子34は、略四角形板状に形成されたリードフレーム30aの角部にそれぞれ設けられている。磁気センサモジュール24は、図12における左右方向が前後方向になるように、また、同図12における上下方向がシフト方向となるようにスライダー22に固定されている。また、磁気センサモジュール24は、ケース7内において、当該磁気センサモジュール24の中心位置とシフトレバー3が中立位置Aに配置された場合のマグネット23の中心Mとが一致するように配置されている。なお、第1〜第4磁気抵抗素子31〜34が、第1〜第4磁気検出手段に相当する。
本実施の形態では、上述したように、マグネット23は、移動平面Qに直交する方向に着磁されているため、磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1には、該マグネット23の中心軸を中心とする放射状の磁束が形成される。従って、図12(a)及び図12(b)に示すように、マグネット23の中心軸に対して右上側の領域にある第3磁気抵抗素子33と左下側の領域にある第2磁気抵抗素子32には、矢印A1方向に沿った方向の磁界が付与される。また、マグネット23の中心軸に対して左上側の領域にある第1磁気抵抗素子31と右下側の領域にある第4磁気抵抗素子34には、矢印A2方向に沿った方向の磁界が付与される。即ち、磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1においてマグネット23の移動中心を挟んで対をなす2つの領域において、マグネット23によって付与される磁束の方向が、その中心Mよりもその移動方向一側の領域と他側の領域とでそれぞれ異なる。
各磁気抵抗素子31〜34は、その検知面31a〜34aに入射する磁束の方向に応じた出力電圧(電気信号)を出力する。本実施の形態では、各磁気抵抗素子31〜34は、図12に示す矢印A1方向に沿った方向の磁界が付与された場合にLレベル、図12に示す矢印A2方向に沿った方向の磁界が付与された場合にHレベルの電気信号を出力する。
図13に示すように、各磁気抵抗素子31〜34は、車両側のコネクタに対する前記コネクタ部8の連結に基づきそのコネクタ端子8aが車両側のコネクタ端子に接続されることで、シフト装置1の外部に設けられた検出手段としてのコントローラ35にそれぞれ個別に電気的に接続される。また、前記パーキングスイッチ3bは、磁気抵抗素子31と同様、車両側のコネクタに対する前記コネクタ部8の連結に基づき、コントローラ35に電気的に接続される。
コントローラ35は、具体的には図示しないCPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットであり、各磁気抵抗素子31〜34から出力される電気信号S1〜S4の組み合わせに基づいて、前記移動平面Qにおけるマグネット23の位置を検出し、シフトレバー3の位置を検出する。また、コントローラ35は、パーキングスイッチ3bから出力される操作信号S5に基づいて該パーキングスイッチ3bの押圧操作を検出する。そして、コントローラ35は、その検出結果に基づいて、図示しない車両の自動変速機の接続状態を切り替える。
また、コントローラ35は、各磁気抵抗素子31〜34の出力電圧の変化がシフトレバー3の操作によるものか否かを各磁気抵抗素子31〜34からの出力電圧に基づいて判断する。そして、該出力電圧の変化がシフトレバー3によるものでないと判断した場合、コントローラ35は、前記自動変速機の接続状態をニュートラルに切り替える旨の制御信号を前記自動変速機に出力する。
次に、このように構成されるシフト装置の作用について説明する。
本実施の形態のマグネット23は、移動平面Qに直交する方向に着磁されているため、磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1には、該マグネット23の中心軸を中心とする放射状の磁束が形成される。このため、磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1においてマグネット23の移動中心を挟んで対をなす2つの領域において、マグネット23によって付与される磁束の方向が、その中心Mよりもその移動方向一側の領域と他側の領域とでそれぞれ異なる。磁気抵抗素子31〜34は、マグネット23が移動する際のその移動中心(中心Mの移動軌跡)を挟んで対をなすように配置されているため、当該マグネット23の移動に伴い、マグネット23の移動中心を挟んで対をなす磁気抵抗素子31〜34に付与される磁束の方向が変化する。
例えばシフトレバー3が中立位置Aにある場合、図14に示すように、マグネット23の中心Mは、セレクト方向において第1磁気抵抗素子31と第3磁気抵抗素子33との間であって、シフト方向において第3磁気抵抗素子33と第4磁気抵抗素子34との間の位置P5に配置される。このため、第1磁気抵抗素子31には図12に示す矢印A2方向の磁束が、第2磁気抵抗素子32には矢印A1方向の磁束が、第3磁気抵抗素子33には矢印A1方向の磁束が、第4磁気抵抗素子34には矢印A2方向の磁束がそれぞれ付与される。従って、この場合、第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1はHレベル、第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2はLレベル、第3磁気抵抗素子33の出力電圧S3はLレベル、第4磁気抵抗素子34の出力電圧S4はHレベルとなる。
また、シフトレバー3がニュートラル位置Bに操作されると、マグネット23の中心Mは、セレクト方向において第1磁気抵抗素子31及び第2磁気抵抗素子32よりも前側であって、シフト方向において第3磁気抵抗素子33と第4磁気抵抗素子34との間の位置P2に配置される。このため、第1磁気抵抗素子31には図12に示す矢印A1方向の磁束が、第2磁気抵抗素子32には矢印A2方向の磁束が、第3磁気抵抗素子33には矢印A1方向の磁束が、第4磁気抵抗素子34には矢印A2方向の磁束がそれぞれ付与される。従って、この場合、第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1はLレベル、第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2はHレベル、第3磁気抵抗素子33の出力電圧S3はLレベル、第4磁気抵抗素子34の出力電圧S4はHレベルとなる。
また、シフトレバー3がリバース位置Cに操作されると、マグネット23の中心Mは、セレクト方向において第1磁気抵抗素子31及び第2磁気抵抗素子32よりも前側であって、シフト方向において第2磁気抵抗素子32及び第4磁気抵抗素子34よりも下側の位置P3に配置される。このため、第1磁気抵抗素子31には図12に示す矢印A1方向の磁束が、第2磁気抵抗素子32には矢印A1方向の磁束が、第3磁気抵抗素子33には矢印A1方向の磁束が、第4磁気抵抗素子34には矢印A1方向の磁束がそれぞれ付与される。従って、この場合、第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1はLレベル、第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2はLレベル、第3磁気抵抗素子33の出力電圧S3はLレベル、第4磁気抵抗素子34の出力電圧S4はLレベルとなる。
また、シフトレバー3がドライブ位置Dに操作されると、マグネット23の中心Mは、セレクト方向において第1磁気抵抗素子31及び第2磁気抵抗素子32よりも前側であって、シフト方向において第1磁気抵抗素子31及び第3磁気抵抗素子33よりも上側の位置P1に配置される。このため、第1磁気抵抗素子31には図12に示す矢印A2方向の磁束が、第2磁気抵抗素子32には矢印A2方向の磁束が、第3磁気抵抗素子33には矢印A2方向の磁束が、第4磁気抵抗素子34には矢印A2方向の磁束がそれぞれ付与される。従って、この場合、第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1はHレベル、第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2はHレベル、第3磁気抵抗素子33の出力電圧S3はHレベル、第4磁気抵抗素子34の出力電圧S4はHレベルとなる。
このように、図15に示すように、シフトレバー3の位置A〜Dのそれぞれにおいて、各磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aに付与される磁束の方向の組み合わせが全て異なるため、コントローラ35は、各磁気抵抗素子31〜34からの検出信号の組み合わせに基づいて、シフトレバー3の操作位置を検知可能となる。
また、シフトレバー3が中立位置Aとニュートラル位置Bとの間を操作される際、マグネット23は、シフト方向で対をなす第1磁気抵抗素子31及び第2磁気抵抗素子32を越えて移動するため、該第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1と第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2とが変化する。また、シフトレバー3がニュートラル位置Bとリバース位置Cとの間を操作される際、マグネット23は、セレクト方向で対をなす第2磁気抵抗素子32及び第4磁気抵抗素子34を越えて移動するため、該第2磁気抵抗素子32の出力電圧S2と第4磁気抵抗素子34の出力電圧S4とが変化する。また、シフトレバー3がニュートラル位置Bとドライブ位置Dとの間を操作される際、マグネット23は、セレクト方向で対をなす第1磁気抵抗素子31及び第3磁気抵抗素子33を越えて移動するため、該第1磁気抵抗素子31の出力電圧S1と第3磁気抵抗素子33の出力電圧S3とが変化する。即ち、シフトレバー3が各位置へ操作される際、4つの磁気抵抗素子31〜34の内、2つの磁気抵抗素子31〜34の出力電圧S1〜S4が変化するようになっている。
このため、例えばシフトレバー3が中立位置にある状態で磁気抵抗素子31〜34の故障や、ノイズ等による検出誤差によって、各磁気抵抗素子31〜34から出力される電気信号S1〜S4のうち1つの出力電圧S1〜S4だけが変化した場合は、コントローラ35は、各磁気抵抗素子31〜34からの出力電圧に基づいて、該出力電圧の変化がシフトレバー3の操作によるものではないと判断することができるようになる。出力電圧の変化がシフトレバー3の操作によるものではないと判断した場合、コントローラ35は、前記自動変速機の接続状態をニュートラルに切り替える旨の制御信号を前記自動変速機に出力し、前記自動変速機の接続状態をニュートラルに切り替える。このように、シフト装置1は、安全側に動作する。このため、例えば磁気抵抗素子31〜34の故障や、ノイズ等による検出誤差によって磁気抵抗素子31〜34の出力電圧が変化することによりシフト位置が誤判断されて前記変速機が不用意に切り替えられてしまうことを防止することができる。
また、第1磁気抵抗素子31及び第2磁気抵抗素子32は、マグネット23がセレクト方向に沿って移動する際のマグネット23の移動中心(マグネット23の中心Mの移動軌跡)を挟んでシフト方向で対をなすように配置されている。また、第3磁気抵抗素子33は、マグネット23がシフト方向に沿って移動する際のマグネット23の移動中心を挟んで第1磁気抵抗素子31とセレクト方向で対をなすように配置されている。また、第4磁気抵抗素子34は、マグネット23がシフト方向に沿って移動する際のマグネット23の移動中心を挟んで第2磁気抵抗素子32とセレクト方向で対をなすように配置されている。このため、図14及び図15に示すように、セレクト方向及びシフト方向においてそれぞれ複数箇所におけるマグネット23の位置毎に各磁気抵抗素子31〜34の出力電圧S1〜S4の組み合わせが異なる。このため、セレクト方向及びシフト方向においてそれぞれ複数箇所におけるマグネット23の位置を、各磁気抵抗素子31〜34の出力電圧S1〜S4の組み合わせに基づいて検出することができる。なお、本実施の形態では、4つの磁気抵抗素子31〜34によって、7箇所(P1〜P7)のマグネット23の位置を検出することが可能となっている。このため、この7箇所(P1〜P7)の内からシフトレバー3の操作パターンに応じて該操作位置に対応するマグネット23の位置を選択することにより、本実施の形態のようなT型のみに限らず、h型、H型、十字型等の複数種類の操作パターンに対応することができる。
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)複数の前記磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aに作用する磁界の方向に応じて出力される電気信号(出力電圧)S1〜S4の組み合わせに基づいて、マグネット23が複数の所定位置P1〜P7のうち何れにあるかが検出される。マグネット23は、同一平面上に設定された複数の所定位置P1〜P7間を移動するため、複数の磁気抵抗素子31〜34をマグネット23の移動平面Qに沿うように配置してシフト装置1における操作位置検出装置20の集中化を図ることが可能となり、当該シフト装置1の小型化が可能となる。また、少なくとも2つの磁気抵抗素子31〜34が、マグネット23が互いに隣り合う所定位置P1〜P7間を移動する間に検知面31a〜34aに作用する磁界の方向が変化する位置に配置されるため、マグネット23が所定位置P1〜P7間を移動する際には少なくとも2つの磁気抵抗素子31〜34から出力される電気信号S1〜S4が変化する。ここで、例えば故障や、ノイズ等による検出誤差によって各磁気抵抗素子31〜34から出力された電気信号S1〜S4の組み合わせの内、1つの磁気抵抗素子31〜34から出力された電気信号S1〜S4が変化する場合がある。本実施の形態では、磁気抵抗素子31〜34は、マグネット23が所定位置P1〜P7間を移動する際には少なくとも2つの磁気抵抗素子31〜34から出力される電気信号S1〜S4が変化するように配置されているため、1つの磁気抵抗素子31〜34から出力された電気信号S1〜S4が変化した場合は、該変化がマグネット23の移動に基づくものではないと判断することができる。このため、例えば磁気抵抗素子31〜34の故障や、ノイズ等による検出誤差によって変化することによりシフトレバー3の位置が誤判断されてしまうことを防止することができる。従って、この操作位置検出装置20を用いることにより、入力操作位置の検出信頼性を確保しつつ、小型化が可能となる。
(2)4つの磁気抵抗素子31〜34は、マグネット23が移動する際のその移動中心を挟んで対をなすように配置されている。前述したように、マグネット23は、その移動平面Qに直交する方向に着磁されているため、磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1においてマグネット23の移動中心(中心Mの移動軌跡)を挟んで対をなす2つの領域において、マグネット23によって付与される磁束の方向が、その中心Mよりもその移動方向一側の領域と他側の領域とでそれぞれ異なる。このため、磁気抵抗素子31〜34を本実施の形態のように配置することで、当該マグネット23の移動に伴い、マグネット23の移動中心を挟んで対をなす磁気抵抗素子31〜34に付与される磁束の方向が変化する。従って、マグネット23が所定位置P1〜P7間を移動する際には少なくとも2つの磁気抵抗素子31〜34から出力される電気信号S1〜S4が変化する。このため、1つの磁気抵抗素子31〜34から出力された電気信号S1〜S4が変化した場合は、該変化がマグネット23の移動に基づくものではないと判断することができる。
(3)4つの磁気抵抗素子31〜34により、シフト方向に沿った複数箇所に前記所定位置P1〜P7を設定することができるとともに、該シフト方向に直交する第2の方向に沿った複数箇所に前記所定位置P1〜P7を設定することができる。このため、該所定位置P1〜P7間をシフトレバー3の操作パターンに応じて選択することにより、複数種類の操作パターンに対応することができる。よって、汎用性が向上する。
(4)4つの磁気抵抗素子31〜34は、1つの基板30上に設けられ、シフト装置1における操作位置検出装置20の集中化が図られるため、当該シフト装置1の小型化が可能となる。
(5)シフトレバー3を支持する支持機構(ブラケット12等)と復帰機構(スプリング15、ディテントピン16、ディテント17)とが、シフトレバー3の軸方向に並んで設けられ、集中化が図られているため、シフト装置1のより一層の小型化が可能となる。
尚、本実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、4つの磁気抵抗素子31〜34を1つのパッケージとして一体に構成したが、個別にパッケージされた4つの磁気抵抗素子31〜34を用いてもよい。
・上記実施の形態では、磁気抵抗素子31〜34を同一平面上に配置したが、このような態様に限定されない。例えば、基板30の表側と裏側とに設けてもよい。
・上記実施の形態では、各磁気抵抗素子31〜34の間の間隔が一定となるように配置したが、このような態様に限定されず、シフトパターンに応じて適宜変更してもよい。
・上記実施の形態では、4つの磁気抵抗素子31〜34を用いたが、2つ以上の複数であれば、磁気抵抗素子の数は、適宜変更可能である。
・上記実施の形態では、シフトレバー3が中立位置にある場合に、マグネット23の中心Mと磁気センサモジュール24の中心位置とが一致するように設けたが、このような態様に限定されず、例えば、シフトレバー3がニュートラル位置にある場合にマグネット23の中心Mと磁気センサモジュール24の中心位置とが一致するように設けてもよい。
・上記実施の形態では、マグネット23を略円柱状に形成したが、各磁気抵抗素子31〜34の検知面31a〜34aを含む平面Q1における磁束の方向が、その移動中心よりもその移動方向に沿った一側の領域と他側の領域との間で変化するように着磁されていればマグネット23の形状は、例えば角柱状や円環状等に適宜変更可能である。
・上記実施の形態では、マグネット23を移動平面Qに直交する方向に着磁したが、移動平面Qに交差する方向に着磁すれば、必ずしも移動平面Qに直交していなくてもよい。
・上記実施の形態では、マグネット23の磁気センサモジュール24側をS極、それとは反対側をN極としたが、逆方向に着磁してもよい。
・上記実施の形態では、磁気センサモジュール24をスライダー22に固定したが、このような態様に限定されず、例えばケース7に固定してもよい。
・上記実施の形態では、シフトパターンがT型となるシフト装置1に具体化したが、例えばシフトパターンがh型、H型、十字型となるシフト装置1に具体化してもよい。
・上記実施の形態では、シフト装置1のシフトレバー3にパーキングスイッチ3bを設けたが、例えばインストルメントパネル等にパーキングスイッチを設けるようにしてもよい。
・上記実施の形態では、コラムシフト装置に具体化したが、フロアシフト装置や、センターコンソールやインストルメントパネル等に設けられるシフト装置に具体化してもよい。また、シフト装置1以外の各種車載機器に対応する入力装置や、車載機器以外の装置に対応する入力装置に具体化してもよい。
シフト装置の配設態様を示す斜視図。 シフトゲートとシフトポジションとの関係を概略的に示す模式図。 シフト装置の概略斜視図。 シフト装置本体を車両前側から見た平面図。 シフト装置本体の一部の断面図。 図5のE−E線断面図。 図5のF−F線断面図。 図7のG−G線断面図。 シフト装置本体の一部の拡大図。 シフト装置の動作を説明するための断面図。 シフト装置の動作を説明するための断面図。 (a)は磁気センサモジュールの平面図、(b)はマグネット及び磁気センサモジュールの位置関係を説明するための側面図。 シフト装置の電気的構成を示すブロック図。 操作位置検出装置の作用を説明するための平面図。 マグネットの位置と各磁気抵抗素子から出力される電気信号の組み合わせとの関係を示す説明図。
符号の説明
1…シフト装置、3…操作部材としてのシフトレバー、6…シフトゲート、20…操作位置検出装置、23…被検出体としてのマグネット、30…基板、31〜34…磁気検出手段としての第1〜第4磁気抵抗素子、31a〜34a…検知面、35…検出手段としてのコントローラ、M…磁石の中心、P1〜P7…位置、Q…移動平面、Q1…検知面を含む平面、S1〜S4…電気信号。

Claims (2)

  1. 操作部材の操作に伴い磁気検出手段の検知面に作用する磁界の方向を変化させ、該磁界の方向に応じて前記磁気検出手段から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、
    同一平面上に設定された複数の所定位置間を前記操作部材の操作に応じて移動可能に設けられるとともにその移動平面に交差する方向に着磁された被検出体と、
    前記被検出体の移動平面に沿うように配置される複数の前記磁気検出手段と、
    複数の前記磁気検出手段の前記検知面に作用する磁界の方向に応じて出力される前記電気信号の組み合わせに基づいて前記被検出体が複数の所定位置のうち何れにあるかを検出する検出手段とを備え、
    前記磁気検出手段は、前記被検出体が互いに隣り合う前記所定位置間を移動する間に、前記検知面に作用する磁界の方向が変化する位置に少なくとも2つ配置されるとともに、複数の前記磁気検出手段は、前記被検出体が移動する際のその移動中心を挟んで対をなすように配置され、
    さらに、前記被検出体は、第1の方向と、該第1の方向に直交する第2の方向とに移動可能に設けられ、
    前記被検出体が前記第1の方向に沿って移動する際の前記被検出体の移動中心の一側に配置される第1磁気検出手段、及び前記移動中心の他側に配置され前記第1磁気検出手段と前記第2の方向で対をなす第2磁気検出手段と、
    前記被検出体が前記第1の方向に沿って移動する際の前記被検出体の移動中心の一側に配置され前記第1磁気検出手段と前記第1の方向で対をなす第3磁気検出手段、及び前記移動中心の他側に配置され前記第2磁気検出手段と前記第1の方向で対をなす第4磁気検出手段とを備えることを特徴とする操作位置検出装置。
  2. シフトゲートに沿って設定された複数の操作位置に操作される操作部材と、前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置とを備え、該操作位置検出装置の検出結果に基づいて車両の変速機の接続状態を切り替えるシフト装置であって、
    請求項1に記載の前記操作位置検出装置を備えることを特徴とするシフト装置。
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