JP4921361B2 - 表面波励起プラズマ発生装置および表面波励起プラズマ処理装置 - Google Patents

表面波励起プラズマ発生装置および表面波励起プラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波発生装置からマイクロ波を導入して表面波励起プラズマを発生させる表面波励起プラズマ発生装置、および表面波励起プラズマを利用してCVDやエッチングなどを行う表面波励起プラズマ処理装置に関する。
表面波励起(SWP:Surface Wave Plasma)プラズマは、マイクロ波導波管内を伝搬するマイクロ波をスロットアンテナから誘電体部材に導入し、マイクロ波電力により誘電体部材の表面に生じた表面波によってプラズマを励起することにより生成される。この種のマイクロ波導波管としては、底板に複数のスロットアンテナを設けた無終端の環状導波管が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−345982号公報(第2頁、図6,9)
特許文献1の無終端環状導波管は、終端部を有さないために、管内を伝搬するマイクロ波が干渉して定在波の形成が不安定で、定在波の位相とスロットアンテナの相互の位置が不確定となり、特定のスロットアンテナにマイクロ波電力が集中する場合がある。そのため、表面波励起プラズマ発生の効率が低くなるという問題がある。
(1)本発明の請求項1による表面波励起プラズマ発生装置は、マイクロ波発生装置と、マイクロ波発生装置からマイクロ波を導入する導入部および固定の終端部を有し、1つ又は所定間隔で配置された複数のスロットアンテナが形成された底板を内側面とする環状マイクロ波導波管と、筒状を呈し、その筒の外側面が環状のマイクロ波導波管の底板に接して配設され、環状マイクロ波導波管内を伝搬するマイクロ波をスロットアンテナを通して導入し、表面に形成される表面波によって表面波励起プラズマを生成する筒状誘電体部材とを備え、マイクロ波の管内波長をλgとし、0 .95λgからλgの範囲内にある特定な数値を定数k としたとき、底板の内側面の周囲長を定数kの整数倍に設定することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、複数のスロットアンテナの所定間隔を定数kの整数倍に設定することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、終端部は、その直前に配置されたスロットアンテナからの距離を定数kの1/2の整数倍に設定することを特徴とする。
(4)請求項4による表面波励起プラズマ発生装置は、マイクロ波発生装置と、マイクロ波発生装置からマイクロ波を導入する導入部および固定の終端部を有し、1つ又は所定間隔で配置された複数のスロットアンテナが形成された底板を内側面とする環状マイクロ波導波管と、筒状を呈し、その筒の外側面が環状のマイクロ波導波管の底板に接して配設され、環状マイクロ波導波管内を伝搬するマイクロ波をスロットアンテナを通して導入し、表面に形成される表面波によって表面波励起プラズマを生成する筒状誘電体部材とを備え、筒状誘電体部材の内周面を伝搬する表面波の波長をλsとし、0.95λsからλsの範囲内にある特定な数値を定数sとしたとき、筒状誘電体部材の内側面の周囲長を定数sの整数倍に設定することを特徴とする。
(5)請求項5による発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、筒状誘電体部材の内部空間に放電開始を補助するための炭素、炭化珪素等を材料とする放電補助部材を挿脱する機構を設けることを特徴とする。
(6)請求項6 による表面波励起プラズマ処理装置は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面波励起プラズマ発生装置と、筒状誘電体部材を保持して気密空間を形成し、表面波励起プラズマ発生装置によって生成されたプラズマを利用して被処理物を処理する処理室とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、終端部を有する環状マイクロ波導波管の構造、寸法をマイクロ波の管内波長に対して最適化を図ったので、効率良く表面波励起プラズマを発生させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るSWP処理装置を模式的に示す全体構成図である。 図1に示すSWP処理装置の主要部のI−I断面図である。 第1の実施の形態に係るSWP処理装置の主要部の水平断面図である。 第1の実施の形態に係るSWP処理装置におけるマイクロ波の入射波Mと反射波Rの干渉の状態を模式的に示すグラフである。 第1の実施の形態のSWP発生装置、SWP処理装置に用いられる環状導波管の変形例を模式的に示す平面図である。 第1、第2の実施の形態のSWP発生装置の変形例を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1:マイクロ波発生装置 2,20:環状導波管
2a:導入口 2b,20b:終端板
2c:底板 2d:スロットアンテナ
3:誘電体チューブ 4:プラズマ処理室
10,10A:SWP発生装置 100:SWP処理装置
M:マイクロ波(入射波) R:反射波
以下、本発明の実施の形態による表面波励起プラズマ発生装置(以下、SWP発生装置という)および表面波励起プラズマ処理装置(以下、SWP処理装置という)について図1〜6を参照しながら説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1は、本発明の第1の実施の形態によるSWP処理装置を模式的に示す全体構成図である。図2は、図1に示すSWP処理装置の主要部のI−I断面図である。図3は、図1に示すSWP処理装置の主要部の水平断面図である。
図1、図2を参照すると、SWP処理装置100は、SWP発生装置10と、プラズマ処理室4とを含んで構成される。SWP発生装置10は、マイクロ波発生装置1と、マイクロ波発生装置1に接続された環状導波管2と、環状導波管2の内側に配置された誘電体チューブ3とを備える。プラズマ処理室4には、上面からプロセスガスを導入するための上面ガス導入管5、側面から材料ガスまたはプロセスガスを導入するための側面ガス導入管6、不図示の真空ポンプに配管接続される排気口7および被処理基板Sを保持する基板ホルダー8が配設されている。このようなSWP発生装置10は、プラズマ処理室4内に表面波励起プラズマ(SWP)を発生させる。
マイクロ波発生装置1は、マイクロ波電源1a、マイクロ波発振器1b、アイソレータ1c、方向性結合器1d、整合器1eおよび連結管1fを有し、例えば、2.45GHzのマイクロ波Mを発生させ、マイクロ波Mを連結管1fを通して環状導波管2へ送出する。
環状導波管2は、例えばアルミニウム合金や非磁性のステンレス鋼で作製され、マイクロ波Mを導入する導入口2aと、導入され管内を伝搬するマイクロ波Mが反射する終端板2bとを有し、終端板2bにより管の一方の端が閉塞された構造である。環状導波管2は、図2に示されるように、横断面が中空の矩形状で、底板2cを内周側とする環状を呈している。底板2cには、1つ又は複数のスロットアンテナ2dが所定間隔で形成されている。スロットアンテナ2dは、底板2cを貫通して形成される例えば長矩形状の開口である。なお、底板2cの内面は磁界面(H面)と呼ばれる。
誘電体チューブ3は、石英やアルミナなどで作製され、その両端面でOリング4aを介してプラズマ処理室4に取り付けられているとともに、誘電体チューブ3の外側面が環状導波管2の底板2cに接して配設されている。これにより、プラズマ処理室4内に気密空間が形成される。本実施の形態では、図2に示されるように、プラズマ処理室4は、上面に誘電体チューブ3が載置される有底筒状の本体41と、誘電体チューブ3の上面を閉鎖する蓋体42とにより構成されている。
プラズマ処理室4内では、次のようにして表面波励起プラズマPを発生させることができる。先ず、室内を高真空に排気し、次に、上面ガス導入管5および側面ガス導入管6からNガス、Hガス、Oガス、Arガス等のプロセスガスやSiHガス、Siガス、TEOSガス等の材料ガスを導入する。ガスを導入しながら、排気口7を通して排気することにより、プラズマ処理室4内は所定のガス圧力に保持される。このような所定のガス種、ガス圧力の下で、マイクロ波電力を環状導波管2からスロットアンテナ2dを通して誘電体チューブ3に導入し、誘電体チューブ3の内周面を伝搬する表面波SWのエネルギーにより誘電体チューブ4の内部空間にプラズマPを生成する。この表面波励起プラズマを利用してプラズマ処理室4内のガスを電離、解離し、成膜、エッチング、アッシングなどのプラズマ処理が行われる。
図2、図3を参照して、環状導波管2と誘電体チューブ3の各部の寸法について説明する。以下、簡単のために、環状導波管2と誘電体チューブ3は同心の円筒形状とし、円筒の中心位置をOとする。D1は環状導波管2の底板2cの内側面(H面)直径であり、底板2cの内側面の周囲長はπ×D1となる。環状導波管2の内部寸法はA×Bである。D2は誘電体チューブ3の内周面の直径であり、内周面の周囲長はπ×D2となる。
図3に示されるように、位置aはマイクロ波発生装置1の連結管1f内の基準点を示し、位置b,c,d,e,fは環状導波管2の底板2c上にあり、位置bはマイクロ波Mの導入口2aに対応し、位置fは終端板2bに対応する。位置bから位置c,d,eを経て位置fまでの長さが上述した底板2cの内側面の周囲長π×D1である。位置bは、環状導波管2のコーナー部であり、位置fと等価とし、周囲長π×D1を4等分する間隔で位置b,c,d,e,fが分布している。
マイクロ波Mは、終端板2bで終端された環状導波管2内で定在波を形成し、伝搬中に底板2cに配設されたスロットアンテナ2dを通って誘電体チューブ3へ放射する。
図4は、マイクロ波の電界分布における入射波Mと反射波Rの干渉の状態を模式的に示すグラフである。図中、入射波Mは左から右へ進行し、終端Eで反射して反射波Rとなり、反射波Rは右から左へ進行する。合成波Cは入射波Mと反射波Rが合成されて生じる。
図4のグラフ上に示した位置b,c,d,e,fは、図3に示す環状導波管2内の各位置b,c,d,e,fにそれぞれ対応する。環状導波管2内を伝搬するマイクロ波Mの波長(管内波長)をλgとすると、位置bから位置c,d,eを経て位置fまでの長さを2λgに、つまり、環状導波管2の周囲長π×D1を2λgに設定したとき、位置b,c,d,e,fはλg/2の間隔である。
実際には、環状導波管2の周囲長π×D1は、0.95λgからλgの範囲内にある特定な数値を定数kとしたとき、定数kの整数倍に設定されている。ここで、定数kは、実験的に得られた数値である。一般には、nを正の整数とするとき、π×D1=n×kに設定することにより、環状導波管2内での定在波の状態が確定し、スロットアンテナ2dの位置を決定可能となる。
図3、図4を参照しながら、スロットアンテナ2dの位置について説明する。スロットアンテナ2dは、上述した定在波の波長と位相に合わせて位置cと位置eの2ヶ所に配置する。これら2つのスロットアンテナ2dの間隔は管内波長λgに等しくなる。一般には、スロットアンテナ2d同士の間隔を定数kの整数倍に設定する。また、終端Eと位置eのスロットアンテナ2dとの距離はλg/2に等しくなる。一般には、終端板2bとこれに近接するスロットアンテナ2dとの距離を定数kの1/2の整数倍に設定する。これは、終端板2bによるマイクロ波Mの定在波の形成を考慮したためである。このように、マイクロ波Mの定在波の波長と位相に合わせてスロットアンテナ2dを配置することが可能である。
実用上は、例えば、環状導波管2の横断面の内寸(図2のA×B)が109.2×54.6mmのとき、管内波長λgは147.9mmとなるので、n=2の場合、環状導波管2の周囲長π×D1が295.8mmとなる。したがって、D1を94.2mmに設定し、スロットアンテナ2dの間隔はλg(=147.9mm)に設定すればよい。管内波長λgは、式1によって算出できる。
λg=λ/√{1−(λ/λc)} (1)
但し、λはマイクロ波Mの自由空間波長、λcは遮断波長であり、λc=2Aである。
また、環状導波管2の横断面の内寸が96×27mmのとき、管内波長λgは158.8mmとなるので、上記と同様に、周囲長π×D1とスロットアンテナ2dの間隔を設定すればよい。もちろん、nが正の整数であれば、n=2に限らない。
この第1の実施の形態のSWP発生装置10は次のような作用効果を奏する。終端板2bを有する環状導波管2の周囲長π×D1を定数kの整数倍に設定することにより、定在波を形成し、スロットアンテナ2d同士の間隔を定数kの整数倍に設定し、終端板2bとこれに近接するスロットアンテナ2dとの距離を定数kの1/2の整数倍に設定することにより、スロットアンテナ2dは効率的に機能し、マイクロ波電力は誘電体チューブ3に放出される。その結果、安定した表面波励起プラズマPを効率良く生成できる。
そして、SWP処理装置100では、その安定した表面波励起プラズマPによる処理が可能となる。
図5は、第1の実施の形態のSWP発生装置10、SWP処理装置100に用いられる環状導波管の変形例を模式的に示す平面図である。図5に示す環状導波管20は、図3に示した環状導波管2に比べ、位置fにある終端板20bが環状部分の外側に配設されている点が異なるだけで、位置bから位置c,d,eを経て位置fまでの長さやスロットアンテナ2dの配置、間隔などは同じである。環状導波管20は、終端板20bの位置が可変の構造とする場合には、形状的に適している。
〈第2の実施の形態〉
第1の実施の形態は、管内波長λg(あるいは、定数k)に対して環状導波管2の周囲長およびスロットアンテナ2dの位置を最適化したものであったが、この第2の実施の形態は、誘電体表面を伝搬する表面波SWの波長に対して誘電体チューブ3の内側面の周囲長の最適化を図ったものである。したがって、第2の実施の形態のSWP発生装置10、SWP処理装置100は、第1の実施の形態のものと基本的な構成は全く同じなので、説明の重複を避けて第1の実施の形態と相違する点を説明する。
前述したように、マイクロ波Mが環状導波管2からスロットアンテナ2dを介して誘電体チューブ3に導入されると、誘電体チューブ3の内周面に形成される表面波SWのエネルギーにより誘電体チューブ4の内部空間にプラズマPが生成される。表面波SWは誘電体チューブ3の内周面を伝搬して内周面全体に拡がる。一般に、誘電体表面を伝搬する表面波SWの波長λsは、マイクロ波Mの管内波長λgと誘電体の誘電率εを用いて、λs=λg/ε1/2と書くことができる。
誘電体チューブ3の各部の寸法については、図2,3に示されるように、D2が誘電体チューブ3の内周面の直径であり、内周面の周囲長はπ×D2となる。本実施の形態では、周囲長π×D2を表面波SWの波長λsの整数倍に設定する。実際には、誘電体チューブ3の内周面の周囲長π×D2は、0.95λsからλsの範囲内にある特定な数値を定数sとしたとき、定数sの整数倍に設定されている。ここで、定数sは、実験的に得られた数値である。一般には、nを正の整数とするとき、π×D2=n×sに設定することにより、誘電体チューブ3の内周面を周回伝搬する表面波SWが干渉し合ったときでも減衰することがなくなる。その結果、表面波エネルギーを効率良く利用して表面波励起プラズマPを生成させることができ、プラズマPの空間均一性も向上する。
実用上は、例えば、環状導波管2の管内波長λgが147.9mmの場合、アルミナ製の誘電体チューブ3の誘電率εは10であるから、表面波SWの波長λsは46.6mmとなる。そこで、誘電体チューブ3の内径D2を59.3mm、周囲長π×D2を186.4mmに設定すれば、n=4(整数)となり、表面波SWの減衰を防止することができる。また、誘電体チューブ3が石英製であれば、その誘電率3.5を用いて同様の算出法で誘電体チューブ3の内径D2、周囲長π×D2を算出することができる。
この第2の実施の形態のSWP発生装置10は次のような作用効果を奏する。すなわち、誘電体チューブ3の内周面の周囲長π×D2を定数sの整数倍に設定することにより、表面波SWの減衰を抑制でき、表面波エネルギーの利用効率を向上させることができる。
図6は、第1、第2の実施の形態のSWP発生装置10の変形例を模式的に示す縦断面図である。この変形例のSWP発生装置10Aでは、図1〜3に示すSWP発生装置10の構成に加えて、フランジ部31を通して誘電体チューブ3の内部空間に炭素棒40をX方向に挿脱するための移動機構33が設けられている。炭素棒40は、マイクロ波を良く吸収するので、放電開始を補助するための放電補助部材として用いられる。
図6に示されるように、環状導波管2の左右両端面には冷却ジャケット21がそれぞれ取り付けられている。冷却ジャケット21には冷媒用通路22が形成されており、この通路22に冷媒を流すことにより環状導波管2を冷却するようにしている。冷却ジャケット21に装着されたOリングシール23は、誘電体チューブ3の端面と冷却ジャケット21との間をシールしている。
炭素棒40の一方の端部(図中、右端)には平板41が、他方の端部には絶縁部材42が設けられ、絶縁部材42には棒材43が固設されている。炭素棒40、絶縁部材42および棒材43の外形寸法は同じに作製されている。移動機構33は、棒材43を把持してX方向に往復移動することにより誘電体チューブ3の内部空間に炭素棒40を挿脱できるように構成されている。また、炭素棒40の長手方向に沿ってスリット状の開口40aが穿設されている。
左側の冷却ジャケット21に固設されているフランジ部31には、Oリング31a,31bが設けられている。図6に示されるように、炭素棒40が内部空間に配置された状態では、棒材43の外周がOリング31aに密着しているので、誘電体チューブ3の内部空間の気密が保たれる。また、炭素棒40が内部空間から−X方向に退避した状態では、炭素棒40の外周がOリング31aに密着するので、誘電体チューブ3の内部空間の気密が保たれる。このときは、炭素棒40の先端の平板41がOリング31bに密着して蓋の役割をする。所定のガスは、図中、フランジ部31の下側から内部空間に導入され、内部空間の右端から排気される。
表面波励起プラズマは、5〜100Paの圧力範囲では比較的容易に形成できるが、この圧力範囲より高い圧力下では放電を開始するために大きな投入電力を必要とする。そこで、炭素棒40を内部空間に配置することにより、常圧下でも投入電力を増やさずに放電を開始させることができる。放電を開始させると、炭素棒40のスリット状の開口40aの周囲を回る電流が流れる。この周回電流が流れることにより常圧下での放電開始がより一層容易になる。一旦、プラズマが形成されたときは、移動機構33により炭素棒40を−X方向に退避させても放電は維持される。このように、放電補助部材を用いることにより、広い圧力範囲でのプラズマ処理が可能となる。放電補助部材の材質としては、炭素の他に炭化珪素を用いることもできる。
本発明は、その特徴を損なわない限り、以上説明した実施の形態に何ら限定されない。例えば、SWP発生装置、SWP処理装置において、第1および第2の実施の形態を組み合わせて、管内波長λgに対する環状導波管2の周囲長およびスロットアンテナ2dの位置の最適化と、表面波SWの波長λsに対する誘電体チューブ3の内側面の周囲長の最適化とを同時に図ってもよい。

Claims (6)

  1. マイクロ波発生装置と、
    前記マイクロ波発生装置からマイクロ波を導入する導入部および固定の終端部を有し、1つ又は所定間隔で配置された複数のスロットアンテナが形成された底板を内側面とする環状マイクロ波導波管と、
    筒状を呈し、その筒の外側面が前記環状のマイクロ波導波管の底板に接して配設され、前記環状マイクロ波導波管内を伝搬するマイクロ波を前記スロットアンテナを通して導入し、表面に形成される表面波によって表面波励起プラズマを生成する筒状誘電体部材とを備え、
    前記マイクロ波の管内波長をλgとし、0.95λgからλgの範囲内にある特定な数値を定数kとしたとき、前記底板の内側面の周囲長を定数kの整数倍に設定することを特徴とする表面波励起プラズマ発生装置。
  2. 請求項1に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、
    前記複数のスロットアンテナの所定間隔を前記定数kの整数倍に設定することを特徴とする表面波励起プラズマ発生装置。
  3. 請求項1または2に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、
    前記終端部は、その直前に配置されたスロットアンテナからの距離を前記定数kの1/2の整数倍に設定することを特徴とする表面波励起プラズマ発生装置。
  4. マイクロ波発生装置と、
    前記マイクロ波発生装置からマイクロ波を導入する導入部および固定の終端部を有し、1つ又は所定間隔で配置された複数のスロットアンテナが形成された底板を内側面とする環状マイクロ波導波管と、
    筒状を呈し、その筒の外側面が前記環状のマイクロ波導波管の底板に接して配設され、前記環状マイクロ波導波管内を伝搬するマイクロ波を前記スロットアンテナを通して導入し、表面に形成される表面波によって表面波励起プラズマを生成する筒状誘電体部材とを備え、
    前記筒状誘電体部材の内周面を伝搬する表面波の波長をλsとし、0.95λsからλsの範囲内にある特定な数値を定数sとしたとき、前記筒状誘電体部材の内側面の周囲長を定数sの整数倍に設定することを特徴とする表面波励起プラズマ発生装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面波励起プラズマ発生装置において、
    前記筒状誘電体部材の内部空間に放電開始を補助するための炭素、炭化珪素等を材料とする放電補助部材を挿脱する機構を設けることを特徴とする表面波励起プラズマ発生装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面波励起プラズマ発生装置と、
    前記筒状誘電体部材を保持して気密空間を形成し、前記表面波励起プラズマ発生装置によって生成されたプラズマを利用して被処理物を処理する処理室とを備えることを特徴とする表面波励起プラズマ処理装置。
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