JP4921020B2 - シャシーダイナモメータ - Google Patents
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Description
一方、前述した目標抵抗のみにのみ着目した制御では、前輪用のローラと後輪用のローラを厳密に同回転速度、同角加速度で回転させることは困難である。
そこで、本発明は、自動四輪車用のシャシーダイナモメータにおいて、前輪用のローラと後輪用のローラを、より精度よく同回転速度で同期して回転させることを課題とする。
なお、以上のようなシャシーダイナモメータの制御装置には、さらに、前記前輪用回転速度計が計測した回転速度と、前記前輪伝達トルクを考慮に含めた前記前輪用ダイナモメータのモータの回転速度の理論値との差分に応じた量、当該差分が減少する方向に、前記モータ制御手段による前記前輪用ダイナモメータのモータの制御の制御量を修正すると共に、前記後輪用回転速度計が計測した回転速度と、前記後輪伝達トルクを考慮に含めた前記後輪用ダイナモメータのモータの回転速度の理論値との差分に応じた量、当該差分が減少する方向に、前記モータ制御手段による前記後輪用ダイナモメータのモータの制御の制御量を修正する制御量修正手段とを備えるようにしてもよい。このようにすることによりモータ制御手段による各モータの制御の、シャシーダイナモメータの実状態に対する追従遅れを改善することができる。
図1に、本実施形態に係るシャシーダイナモメータの構成を模式的に示す。
ここで、図1aはシャシーダイナモメータの上面模式図を、図1bはシャシーダイナモメータの側面模式図を示している。
図示するように、このシャシーダイナモメータは、四輪駆動の自動車用のシャシーダイナモメータであり、ピット1と、ピット1内に配置された前輪用ダイナモメータ2と、ピット1内に配置された後輪用ダイナモメータ3と、4つのベルト固定装置4と、制御装置5とを備えている。
図2に、前輪用ダイナモメータ2を例にとり、前輪用ダイナモメータ2と後輪用ダイナモメータ3の構成を示す。
なお、図2では前輪用ダイナモメータ2の正面図を模式的に表している。
さて、図示するように、前輪用ダイナモメータ2は、ベース21、左右一対の円筒形状のローラ22、ベース21に固定されたモータ23を有している。そして、各ローラ22の中心軸24は、ベース21に固定された二つの支柱25によって回動可能に支持されている。また、左側のローラ22の中心軸24の右端は、左軸トルク計26を介在して、モータ23のモータ軸27の左端に連結し、右側のローラ22の中心軸24の左端は、右軸トルク計28を介在して、モータ23のモータ軸27の右端に連結している。また、モータ23には、モータ軸27のモータ23の回転速度を検出し、検出した回転速度を表す回転速度信号VFを制御装置5に出力する回転速度計29が設けられている。
そして、自動車の試験は、図示するように、ピット1上に自動車を進行させ、左右の前輪を前輪用ダイナモメータ2の左右のローラ22上にそれぞれ位置決めすると共に、左右の後輪を後輪用ダイナモメータ3の左右のローラ22上にそれぞれ位置決めした上で、自動車をピット対して4つのベルト固定装置4を用いて固定して行う。
次に、制御装置5の詳細について説明する。
図示するように、制御装置5は、目標設定部51、前輪伝達駆動力算出部52、後輪伝達駆動力算出部53、指令値算出部54、指令値調整部55、前モータ用加算部56、後モータ用加算部57とを有している。
このような構成において、目標設定部51は、予め定められた試験スケジュールマップ等に等に従って、車両走行抵抗を模擬するための前輪用ダイナモメータ2のモータ23と後輪用ダイナモメータ3のモータ23で発生するトータルのトルクを表すトルク指令値Ref、車両の慣性質量を補償するために前輪用ダイナモメータ2のモータ23と後輪用ダイナモメータ3のモータ23で模擬するトータルの回転慣性質量を表す後輪電気慣性MEを算出し出力する。
Claims (3)
- 自動四輪車の前輪が載置される前輪用ローラと当該前輪用ローラと連結した前輪用モータと当該前輪用ローラと前記前輪間に作用する力を計測する前輪用測定装置と前記前輪用モータの回転速度を計測する前輪用回転速度計とを有する前輪用ダイナモメータと、前記自動四輪車の後輪が載置される後輪用ローラと当該後輪用ローラと連結した後輪用モータと当該後輪用ローラと前記後輪間に作用する力を計測する後輪用測定装置と前記後輪用モータの回転速度を計測する後輪用回転速度計とを有する後輪用ダイナモメータとを備えた自動四輪車用のシャシーダイナモメータの制御装置であって、
前記前輪用測定装置の計測した力と前記前輪用回転速度計が計測した前記前輪用モータの角加速度とに基づいて、前記前輪用ローラに前記自動四輪車の前輪から伝達されたトルクを前輪伝達トルクとして算出する前輪伝達トルク算出手段と、
前記後輪用測定装置の計測した力と前記後輪用回転速度計が計測した前記後輪用モータの角加速度とに基づいて、前記後輪用ローラに前記自動四輪車の後輪から伝達されたトルクを後輪伝達トルクとして算出する後輪伝達トルク算出手段と、
前記前輪用モータと前記後輪用モータとを制御するモータ制御手段とを有し、
前記モータ制御手段は、前記前輪用モータの制御によって前記前輪用ダイナモメータの回転系に加えるトルクと前記前輪伝達トルクとの合計を前記前輪用ダイナモメータの回転系の回転慣性質量で除した値として求まる、当該前輪用ダイナモメータの回転系の回転角加速度と、前記後輪用モータの制御によって前記後輪用ダイナモメータの回転系に加えるトルクと前記後輪伝達トルクとの合計を前記後輪用ダイナモメータの回転系の回転慣性質量で除した値として求まる、当該後輪用ダイナモメータの回転系の回転角加速度とが等しくなるように、前記前輪用モータの制御と前記後輪用モータの制御とを行うことを特徴とすることをシャシーダイナモメータの制御装置。 - 請求項1記載のシャシーダイナモメータの制御装置であって、
前記モータ制御手段は、
前記前輪伝達トルクをT F 、
前記後輪伝達トルクをT R 、
前記前輪用ダイナモメータの回転系の回転慣性質量をM F 、
前記後輪用ダイナモメータの回転系の回転慣性質量をM R 、
当該シャシーダイナモメータによって前記自動四輪車の慣性質量を模擬するために前記前輪用ダイナモメータの回転系と前記後輪用ダイナモメータの回転系とに与える電気慣性の合計をM E 、
当該シャシーダイナモメータによって前記自動四輪車の走行抵抗を模擬するために前記前輪用ダイナモメータの回転系と前記後輪用ダイナモメータの回転系とに加えるトルクの合計をRefとして、
によって、前輪用モータの制御量ACR F と後輪用モータの制御量ACR R を算出することを特徴とするシャシーダイナモメータの制御装置。 - 請求項1または2記載のシャシーダイナモメータの制御装置であって、
前記前輪用回転速度計が計測した回転速度と、前記前輪伝達トルクを考慮に含めた前記前輪用モータの回転速度の理論値との差分に応じた量、当該差分が減少する方向に、前記モータ制御手段による前記前輪用モータの制御の制御量を修正すると共に、前記後輪用回転速度計が計測した回転速度と、前記後輪伝達トルクを考慮に含めた前記後輪用モータの回転速度の理論値との差分に応じた量、当該差分が減少する方向に、前記モータ制御手段による前記後輪用モータの制御の制御量を修正する制御量修正手段を有することを特徴とするシャシーダイナモメータの制御装置。
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