JP4920817B2 - 脱ろう用助剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は溶剤脱ろう用の助剤及び脱ろう方法に関する。さらに詳しくはろうを含有する鉱物油から、ろうをろ過除去する際の、ろ過性を向上させる助剤及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な脱ろう方法として、ろうを含有する鉱物油に約50℃で該鉱物油/溶剤(例えば:プロパン、MEK−トルエンなど)=1/1〜1/6の比率で溶解し、その溶液を約−40℃まで冷却し、析出したろうをフィルターでろ過分離する溶剤脱ろう方法がある。溶剤脱ろう方法において、通常ろうは約30℃からろ過分離時の温度(例えば:ブロパン使用時は−40℃、MEK−トルエン使用時は−20℃など)まで連続的に析出する。高温から低温まで連続的に析出するろうの結晶形状をろ過機のろ布表面を閉塞しにくい立方状に制御し、ろ過性を向上させるために種々の脱ろう助剤が用いられている。該脱ろう方法において、脱ろう助剤は通常該鉱物油の溶剤溶解時に、該鉱物油に対し0.01〜1重量%添加溶解し使用される。脱ろう助剤としては、例えば塩素化パラフィン、塩素化パラフィンとナフタレンの縮合物、エチレン/酢酸ビニル共重合体、フマレート/酢酸ビニル共重合体などが知られている。しかし塩素化パラフィン系の助剤は、塩素を含有するため、環境に悪影響を与えるという問題があり、酢酸ビニル系の助剤は、酢酸ビニル部分が徐々に加水分解され、ろ過性が経日的に悪化、さらに、装置を腐食する等の問題がある。これらの問題点を改良したものとして、ポリ(メタ)アクリレートを用いる脱ろう法(特開昭55−149387号公報、特開昭57−30792号公報、特開昭61−188491号公報等)が、提案されてる。しかしながらろ過性は不十分であり、さらなる改良が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、環境に優しく、高温から低温までろうの結晶とともに連続的に析出および共結晶し、ろうの結晶形状を効率よく立方状に制御するために必要な助剤の物性範囲について鋭意検討した結果、ろ過性の向上に優れた脱ろう助剤を見いだし本発明に至った。
【0004】
すなわち本発明は、アルキル(メタ)アクリレート系重合体からなり、該重合体の示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(Ta)および結晶化終了温度(Tb)が、それぞれ下記式(1)および(2)を満たし、かつ、示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤脱ろう用助剤;
ta+5℃ ≧ Ta ≧ ta−30℃ (1)
tb+5℃ ≧ Tb ≧ tb−30℃ (2)
2種以上のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の混合物からなり、該混合物の示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(Ta)および結晶化終了温度(Tb)が、それぞれ式(1)および(2)を満たし、かつ、該重合体の少なくとも一部が式(1)および(2)を満たさず、かつ、示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤脱ろう用助剤;
及び、示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤溶液に、該助剤を加え、冷却して濾過することを特徴とする脱ろう方法である。
【0005】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。本発明において、結晶化開始温度および結晶化終了温度は、PERKIN−ELMER社製UNIXDSC7示差走査熱量計を使用し、含ろう油溶液、又は(メタ)アクリレート系重合体、5mgを試料とし、10℃/分の等温速度で140℃から−80℃まで冷却したときに観測される結晶化開始温度と結晶化終了温度である。溶解度パラメーター(以下SP値と略す)はFedors法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]によって算出される値であり、HLB値はグリフィンのHLB(「新・界面活性剤入門」三洋化成工業株式会社発行P128)によって算出される値である。
【0006】
本発明におけるアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、結晶化開始温度(Ta)及び結晶化終了温度(Tb)が、下記式(1)および(2)を満たす必要がある。
ta+5℃ ≧ Ta ≧ ta−30℃ (1)
tb+5℃ ≧ Tb ≧ tb−30℃ (2)
(Ta)および(Tb)の調整は、該重合体の必須構成成分である、炭素数10〜40のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート単量体の共重合比の調整により行うことができる。
上記アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、2種以上のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の混合物からなる場合は、該重合体の少なくとも一部が式(1)および(2)を満たさなくても、混合物全体として式(1)および(2)を満たせばよい。
ただし、式(1)および(2)を満たさない重合体であっても下記式(3)及び(4)を満たしていることが好ましい。
ta+20℃ ≧ Ta ≧ ta−80℃ (3)
tb+80℃ ≧ Tb ≧ tb−50℃ (4)
【0007】
該重合体は、炭素数10〜40の直鎖、又は分岐アルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体(例えば、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、イソドデシルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、イソトリデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート、イソテトラデシルメタクリレート、ペンタデシルペタメクリレート、イソペンタデシルペタメクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、イソドデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、イソトリデシルアクリレート、テトラデシルアクリレート、イソテトラデシルアクリレート、ペンタデシルアクリレート、イソペンタデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート)を、必須構成成分として含有する(メタ)アクリレート系共重合体である。
該重合体中の該単量体の含量は、通常20重量%〜100重量%であり、析出するろうとの共結晶の点から好ましくは、30重量%〜100重量%である。20重量%未満の場合は、析出するろうと共結晶せずろ過性が向上しない。
【0008】
該重合体のSP値は、通常8.8〜10.5であり、析出するろう結晶形状の制御の点から、好ましくは8.9〜10.0である。
該重合体のHLB値は、通常0.5〜9.6であり、析出するろう結晶形状の制御の点から、好ましくは0.8〜6.5である。
【0009】
さらに、該重合体の重量平均分子量は、通常3,000〜600,000であるが、析出するろう結晶形状の制御の点から、好ましくは5,000〜300,000である。尚、本重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによるポリスチレンに換算した重量平均分子量である。
【0010】
本発明に於て、該重合体は構成単位として、該単量体以外にラジカル重合性の他の単量体を含有することができる。この例としては、アルキル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート(アルキル基の炭素数が1〜30のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシ基の炭素数が1〜30、アルキレン基の炭素数が2〜30のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレートなど);アルキル(メタ)アクリレート以外の、アルキル基の炭素数1〜30の不飽和モノまたは/およびポリカルボン酸エステル類(ブチルクロトネート、オクチルクロトネート、ドデシルクロトネート、ジブチルマレエート、ジオクチルフマレート、ジラウリルマレエート、ジステアリルフマレート、ジオクチルイタコネート、ジラウリルイタコネートなど);ビニル芳香族化合物(スチレン、ビニルトルエンなど);ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど);炭素数が10〜30のアルファオレフィン類(デセン、ドデセンなど);カルボン酸化合物類(無水マレイン酸、メタアクリル酸、クロトン酸、イタコン酸など);アクロレイン;炭素数が4〜30の共役ジエン(ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなど);アセチレン;置換アセチレン[アルキル基の炭素数が1〜30のアルキルアセチレン(プロピン、1−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシンなど)、アリール基の炭素数が6〜30のアリールアセチレン(フェニルアセチレン、p−メチルフェニルアセチレンなど)];アルキルビニルエーテル[通常、炭素数1〜18の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、ヘプチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、トリデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ペンタデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテルなど];アルキルアリルエーテル[通常、炭素数1〜18の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキルアリルエーテル(メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、アミルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、ヘプチルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、ノニルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、トリデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエーテル、ペンタデシルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシルアリルエーテルなど]が挙げられ、これらのうち1種以上の単量体を含有することができる。
【0011】
本発明の脱ろう助剤は、必要に応じて他の任意成分、例えば、本発明以外のポリ(メタ)アクリレート(例えば特開昭52−44261号公報記載のポリ(メタ)アクリレート)、アルキル化芳香族化合物(例えば特公昭45−8650号公報記載の塩素化パラフィン炭化水素とナフタレンとのフリーデルクラフト縮合物)、フマル酸ジアルキル/ラウリン酸ビニル共重合体(例えば特公平6−13713号公報)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(例えば特公昭45−8650号公報)、α−オレフィン/酢酸ビニル共重合体(例えば特公昭59−50199号公報)などを併用しても良い。
該任意成分の併用比率が、脱ろう助剤の総添加量の30重量%を越えて使用すると、本発明の脱ろう助剤を100重量%使用した場合よりろ過性が悪化する。
【0012】
本発明に用いられるろう含有鉱物油は、結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃である。
該ろう含有鉱物油は、通常原油を常圧蒸留、減圧蒸留、フルフラール溶剤処理、水素化精製などの工程により前処理されたものである。対象となるろうを含有する鉱物油は、鉱物油の成分であるパラフィン、ナフテン、芳香族成分のうち、パラフィン成分を比較的多く含むものであり、性状としては主に100℃の粘度が2〜30mm2/s、15℃の密度が0.86〜0.92g/cm3、流動点が5〜80℃であるがこれに限定するものではない。
本発明の脱ろう助剤は溶剤を使用する脱ろう方法に使用されるが、その溶剤としては主にプロパンやブタンなどの低級炭化水素や、MEK、メチルイソブチルケトン、アセトンなどのろうに対する溶解度の小さいケトン類、あるいはこれらとトルエン、ベンゼンなどのろうに対する溶解度の大きい芳香族炭化水素との混合物が用いられるがこれに限定するものではない。
脱ろう助剤の添加量は、対象となる鉱物油に対し通常0.1〜1重量%の範囲で添加される。対象となる鉱物油と溶剤の混合割合は、通常1/1〜1/6体積比である。
プロパンなどの低級炭化水素を溶剤として使用する場合の脱ろう方法は通常次のように行われるがこれに限定されない。ろうを含有する鉱物油、脱ろう助剤、溶剤は約80℃で均一溶解後、冷却器で約20℃に冷却しチラーに入る。チラーで一部溶剤を蒸発させ、自己冷却によって約−3℃/分の冷却速度で約−40℃まで冷却する。析出したろうはこの温度で0.2〜0.7kg/cm2・G程度の圧力下でろ過され、溶剤を含むろうと油分に分離される。溶剤を含む各成分は、ストリッパーで脱溶剤されろうと脱ろう油となる(幸書房初版第1版発行「新石油精製プロセス」P.370参照)。
MEK、メチルイソブチルケトン、アセトンなどのろうに対する溶解度の小さいケトン類、あるいはこれらとトルエン、ベンゼンなどのろうに対する溶解度の大きい芳香族炭化水素との混合物を溶剤として使用する場合の脱ろう方法は通常次のように行われるがこれに限定されない。ろうを含有する鉱物油、脱ろう助剤、溶剤は約80℃で均一溶解後、冷却器で約−3℃/分の冷却速度で約−20℃まで冷却される。析出したろうはこの温度で0.2〜0.7kg/cm2・G程度の差圧で減圧ろ過され、ろうと油分に分離される。溶剤を含む各成分は、ストリッパーで脱溶剤されろうと脱ろう油となる(幸書房初版第1版発行「新石油精製プロセス」P.365〜369参照)。
これらの脱ろう方法で得られるろうの代表的性状である融点は通常5〜80℃、脱ろう油の性状は通常100℃の粘度が2〜30mm2/s、15℃の密度が0.86〜0.92g/cm3、流動点が−10〜−20℃であるがこれに限定されない。
【0013】
【実施例】
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】
(アルキル(メタ)アクリレート系重合体の合成例)
合成例1
撹拌装置、加熱装置、温度計、窒素吹き込み管を備えた反応器に、トルエンを28g仕込み窒素雰囲気とし85℃とする。反応器は撹拌しながら(メタ)アクリレート250g(オクタデシルメタアクリレート:ドデシルメタアクリレート=50:50重量比の配合物)と、トルエン20gに2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルを1.5g溶解した溶液を、それぞれ反応器に2時間かけて等速度で全量を仕込み、仕込み終了から2時間85℃で重合反応を行なった。反応終了後、130℃でトルエンをトッピング除去し、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が8℃、結晶化終了温度(Tb)が−37℃、SP値が9.0、HLBが1.7、重量平均分子量が150,000の重合物1を得た。
【0015】
合成例2
(メタ)アクリレートをオクタデシルメタアクリレート:ドデシルメタアクリレート=50:50重量比の配合物から、オクタデシルメタクリレート:ヘキサデシルメタクリレート=30:70重量比の配合物とする以外は、実施例1と同様な方法で重合を行ない、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が18℃、結晶化終了温度(Tb)が−8℃、SP値が8.9、HLBが1.5、重量平均分子量が130,000の重合物2を得た。
【0016】
合成例3
(メタ)アクリレートをオクタデシルメタアクリレート:ドデシルメタアクリレート=50:50重量比の配合物から、オクタデシルメタアクリレート:ヘキサデシルメタアクリレート:ペンタデシルメタアクリレート:テトラデシルメタアクリレート=15:35:20:30重量比の配合物とする以外は、実施例1と同様な方法で重合を行ない、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が−5℃、結晶化終了温度(Tb)が−39℃、SP値が8.9、HLBが1.5、重量平均分子量が170,000の重合物3を得た。
【0017】
合成例4
(メタ)アクリレートをオクタデシルメタアクリレート:ドデシルメタアクリレート=50:50重量比の配合物から、ドデシルメタアクリレート100重量部とする以外は、実施例1と同様な方法で重合を行ない、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が−26℃、結晶化終了温度(Tb)が−50℃、SP値が9.0、HLBが2.0、重量平均分子量が90,000の重合物4を得た。
【0018】
実施例1
重合物1を、脱ろう助剤1とした。
【0019】
実施例2
配合容器に重合物2:重合物3=60:40の重量比で仕込み、100℃で撹拌混合し、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が18℃、結晶化終了温度(Tb)が−41℃の脱ろう助剤2を得た。
【0020】
実施例3
配合容器に重合物1:重合物2:重合物3=30:30:40の重量比で仕込み、100℃で撹拌混合し、示差走査熱量計による結晶化開始温度(Ta)が18℃、結晶化終了温度(Tb)が−42℃の脱ろう助剤3を得た。
【0021】
比較例1
重合物2を比較脱ろう助剤1とした。
【0022】
比較例2
重合物3を比較脱ろう助剤2とした。
【0023】
比較例3
重合物4を比較脱ろう助剤3とした。
【0024】
本発明の脱ろう助剤1〜3、比較脱ろう助剤1〜3について、以下の方法でろ過試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0025】
(ろ過試験方法)
ろうを含有する鉱物油[100℃動粘度4.4mm2/s、比重15/4℃、0.86、(ta)36℃、(tb)−40℃]を250g、脱ろう助剤1〜3または比較脱ろう助剤1〜3の中から選ばれる脱ろう助剤一種を0.15g、並びにn−ヘキサン1250mlを3Lセパラブルコルベンに仕込んだ後、その混合物を50℃に加熱し均一混合した。コルベンに冷却管を取り付け、撹拌しながらコルベン内を減圧にすることによりヘキサンを還流させ、そのヘキサンの蒸発潜熱により−2℃/分の速度で−40℃まで冷却した。冷却後−40℃で、ろうが析出した混合物をフィルターに導き、160mmHgの減圧度で減圧ろ過を行ない、ろ過速度(ml/分)を求めた。
【0026】
【表1】
【0027】
表1からわかるように、(ta)が36℃、(tb)が−40℃のろうを含有する鉱物油に対し、ta+5℃≧Ta≧ta−30℃、tb+5℃≧Tb≧tb−30℃である本発明の脱ろう助剤は、比較脱ろう助剤1〜3と比べ、ろ過速度が著しく速くなっている。
【0028】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明の脱ろう助剤は、従来の脱ろう助剤に比べ、ろ過速度を著しく速くすることができ、脱ろう工程の生産性の向上が図れる。
Claims (3)
- アルキル(メタ)アクリレート系重合体からなり、該重合体の示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(Ta)および結晶化終了温度(Tb)が、それぞれ下記式(1)および(2)を満たし、かつ、示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤脱ろう用助剤であって、該アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、オクタデシルメタアクリレート及びドデシルメタアクリレートを構成単位とする重合体である脱ろう用助剤。
ta+5℃ ≧ Ta≧ ta−30℃ (1)
tb+5℃ ≧ Tb≧ tb−30℃ (2) - 2種以上のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の混合物からなり、該混合物の示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(Ta)および結晶化終了温度(Tb)が、それぞれ下記式(1)および(2)を満たし、かつ、該重合体の少なくとも一部が下記式(1)および(2)を満たさず、かつ、示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤脱ろう用助剤であって、該アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、炭素数12〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体を構成単位とする重量平均分子量が130,000〜170,000の重合体である脱ろう用助剤。
ta+5℃ ≧ Ta ≧ ta−30℃ (1)
tb+5℃ ≧ Tb ≧ tb−30℃ (2) - 示差走査熱量計により測定される結晶化開始温度(ta)が20℃〜70℃であり、結晶化終了温度(tb)が−10℃〜−70℃であるろう含有鉱物油の溶剤溶液に、請求項1又は2記載の助剤を加え、冷却して濾過することを特徴とする脱ろう方法。
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