JP4920676B2 - 弾性締結手段を含むタイヤチェーン取付システム - Google Patents

Description

本発明は、貨物自動車用の改良されたタイヤチェーン取付システムに関し、より詳細には、放射状アームタイヤチェーンに関する。

自動車用の、種々の形状の滑り止め装置又はタイヤチェーンの存在が知られている。本開示において、われわれはそれらの装置に取り組むが、それらの装置は、タイヤの背面側に作用することを必要とせず、車輪の前面側に適用されて固定される、一連の有利な特殊性のために今日高く評価されている。

これらの半自動取付チェーンは、路面を確実に捉えるようにタイヤと路面の間に位置することが意図される滑り止め要素（金属チェーンの部分、金属の横棒、スパイクを打ちつけた板、など）を備える滑り止め回転トラックを備え、そのトラックは接続アーム又はスポークによりタイヤに保持される。

種々の程度の柔軟性を有する接続アームは、さらに、種々の形状の保持手段により自動車の車輪に取り付けられる。

この種のチェーンが有利である特別に重大かつ厳しい用途の分野は貨物自動車のタイヤである。この点において、EP313,520を参照することができる。

特に、この用途に対して、２つの固有の問題が関係する。それは、１つには車輪に対して装置を取り付ける装置に関し、もう１つは車輪の寸法に対するチェーンの調節可能性に関する。本出願では、前者の問題に取り組み、後者の問題は、同じ優先日を有する別個の出願で取り組む。

EP313,520に開示されている取付システムは、主として大型貨物自動車の車輪である、大きな直径の車輪及び凹型リムを有する用途において、非常に効果的であり、便利である。

特に、このチェーンの現在販売されているバージョンでは、回転トラックの取付システムが一連のアームからなり、アームは、半径方向外側で回転トラックの剛直な板と蝶番式に取り付けられ、半径方向内側で、多角形の接続構造体（典型的には六角形の接続構造体）に対して蝶番式に取り付けられている。この接続構造体は、さらに、弾性索を介して、車輪のリムの内側に取り外し可能であるように固定されている剛直な取付リングに取り付けられている。

一度取付リングを取り付けてしまうと、タイヤチェーンを車輪の前面側に近接させて配置し、さらに弾性索が好適な留め金末端を介して取付リングと係合するまで、別個の弾性索を張ることにより、タイヤチェーンを車輪に簡単にすばやく取り付けることができるので、この構成は、タイヤチェーンの実装に関して非常に便利である。

また作業の間、この構成は、望まれない張力を発生させることなく、タイヤ上でのタイヤチェーンのごくわずかな調節及び周方向の移動を可能とする。

これらは全て、よく知られている商標TRAKの下、本出願人から入手可能な本製品の成功に寄与している。

しかしながら、この製品が改良の余地を有することが認められている。特に、非常に特別な条件下において、例えば急なカーブに沿って運転する際、タイヤの接地面と路面との間のせん断応力が、タイヤチェーンを外側へ押し、タイヤチェーンをタイヤから外すこととなる関係を生じさせることが認められている。このような押す作用は、弾性索の弾性的な保持力によって妨げられるが、しかしながら、タイヤチェーンが外側に過度に押されることを防ぐには不十分であり、想像できる結果として、最後には、タイヤから外れてしまう。

したがって、本発明の目的は、より安全にタイヤに取り付けることができるにも係らず、請求項1の前段部分に記載するような貨物自動車用のタイヤチェーンを提供することによって、その欠点を克服することにある。

そのような目的は、添付される独立形式の請求項に記載のその本質的な特徴に記述されるようなシステムによって達成される。

本発明によるシステムのさらなる特徴及び利点は、とにかく、例示を目的として提供され、添付の図面に図解されている好適な実施形態の以下の詳細な記載からより明らかとなるであろう。

図１は、貨物自動車のタイヤPに取り付けられている例示的なタイヤチェーンを示す。図中、滑り止め回転トラックを形成するとともに、２つの金属チェーン2a及び2bが離れているスパイクを打ちつけた板１が特定される。各板１から、側部取付伸長部12がさらに垂れ下がり、タイヤPの回転軸に向かって集中する接続アーム３が側部取付伸長部に接続されている。示す実施形態では、接続アーム３の数と等しい６つの板１が設けられている。

全ての接続アーム３の半径方向内側端部は、それ自体公知の方法で、共通の中央六角形構造体４に対してさらに蝶番式に取り付けられている。

端部留め金６を備える弾性索５が、アーム３に対する接合点において、中央構造体４から分岐する。

端部留め金６は、弾性索５を張ることによって、車輪のリムＣの内側にあらかじめ（少なくとも冬季の間）固定されている剛直なリング７に対して固定されるように意図されている。

本発明によれば、さらに、半径方向内側に向かって延伸し、小さな金属チェーン９を通過させ、固定する部分を備えている案内板８が、弾性索５に近接して中央構造体４に固定されている。

特に、案内板８の通過させ、固定する部分は、貫通孔8a及びフォーク8bを有し、フォーク8bは、案内板８の面から立ち上がり、第2の孔8cを備えている。

言及したように、小さな金属チェーン９は、さらに、第1の端部において端部留め金６の１つに固定され、第2の端部において弾性保持要素10に固定されている。

中央構造体４及び対応する案内板８の構成は、案内板８の対抗する各対に関して、小さな取付チェーン９がその対応する弾性保持要素10に設けられるようになっている。図解する特別な場合には、したがって、３つの小さなチェーンが放射状にかつ互いに等しい角度をもって配列されている。特に、各小さなチェーン９は、その留め金６から伸び、それに隣接する案内板８の孔8aを貫通し、そのそれぞれのフォーク8bを貫通し、車輪の中心軸を横切り、対向する案内板のフォーク8bに対して弾性要素10を介して固定されている。このような目的のために、示す実施形態によれば、弾性要素10が、フォーク8bを横切り、その案内板の孔8cに導かれ、そこに恒久的に閉じられている金属リンク10aによって案内板８に固定可能である。

作業の間、従来のやり方で、すなわち、アーム３をタイヤの前面部に配置し、端部留め金６が剛直なリング７と係合するまで弾性索５を張ることによって、チェーンがタイヤに取り付けられることが予想される。このステップにおいて、小さなチェーン9は、フォーク8cの外に置かれ、図２の二重矢印Ｆによって示すように、小さなチェーンはそれらの対応する孔8a内で滑動するように緩く、動きが妨げられない状態を維持される。

タイヤチェーンが適所に取り付けられると、小さなチェーン９は、フォーク8b内に配置され、その端部からリンクを導き、それによって隣接するクロスリンクはフォークを通過できず、したがって小さなチェーンの自由な滑動が妨げられる。

このステップにおいて、アーム３の弾力性を充分に引き出すことにより、車輪のリムに対して中央構造体４を近づけるように移動させることを目的として、アームに所定の圧力を付与することが好ましく、したがって、小さなチェーン９はピンと張り、自動車がその移動を再開した後においてさえも、小さなチェーンの剛性の束縛された状態が弾性索５の弾性作用に置き換わったとしても、チェーンがタイヤに完全に適合すると、アーム３は好適に曲がった状態を維持し、回転トラックに連続的に弾性的な押圧を付与し続けることができる。

チェーンがタイヤに完全に取り付けられると、弾性保持要素10は重大な機能を有さないが、小さなチェーンをピンと張り、したがってフォーク8bと確実に係合し続けるように主に機能し、車輪の回転中に、小さなチェーンがガラガラと音を立てることを防止する。

反対に、小さなチェーン９はその対応するフォーク8bに固定されているので、弾性索５により示される取付具の弾力性にもかかわらず、案内板８と対応する端部留め金６の間の距離が厳密に画定される。

したがって、回転トラックを押して、車輪の前面側から下へ及び離すようにする作用が生じることを仮定したとしても、上記の状態において、小さなチェーン９からなる取付具の剛性により、タイヤチェーンがタイヤから外れることが防止される。

序文において説明した目的は、したがって、完全に達成される。実際のところ、弾性索５及び小さなチェーン９の双方からなる取付システムのおかげで、タイヤチェーンの取り付けの容易さを維持し、しかしながら、索５の固有の弾性がタイヤチェーンが不意にタイヤから外れる可能性を回避することが可能となる。

しかしながら、本発明は上記図解した特定の実施形態に制限されることを意図しておらず、上記実施形態は、本発明の範囲を制限することのない例示を示し、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者の達する範囲全てにおいて、数多くの変形が可能である。

例えば、中央構造体４に固定されている独立した案内板８を図解したが、小さなチェーンが通過し、固定される部分を、中央構造体４と一体的に製造することが可能である。

さらに、小さなチェーン９を金属から製造することが好ましいが、しかし、異なる好適な、実質上剛直な材料から製造することもできる。

最後に、好適な実施形態によれば、対衝撃又は減衰装置が各小さなチェーン９とリング７に固定される各点の間に設けられ、その装置は、回転トラックにより生じる振動がリング７に及び対応する固定手段に伝達されることを回避する。

本発明のタイヤチェーンが取り付けられている例示的なタイヤの断面を示す図である。 図１のチェーンの部分的な正面図である。

Claims (12)

1. タイヤ用タイヤチェーンの取付システムであって、
   共通の中央構造体（４）に向かって集中する複数の接続アーム（３）に接続されている滑り止め回転トラック（１、２ａ、２ｂ、12）と、
   前記複数の接続アーム（３）と車輪のリムに固定されている固着リング（７）との間で弾性取付具を形成する複数の弾性索（５）とからなるものにおいて、
   作動位置に係合させることができ、その作動位置から解放することができる少なくとも１つの伸びない直線状要素（９）をさらに含み、
   前記直線状要素が、少なくとも１つの前記弾性索（５）の弾性作用を規制することができる取付システム。
2. 前記伸びない直線状要素（９）の第１の端部が、前記固着リング（７）に固定される末端留め金（６）に恒久的に固定されている請求項１に記載の取付システム。
3. 前記末端留め金（６）が、前記弾性索（５）を前記固着リング（７）と係合するものである請求項２に記載の取付システム。
4. 前記中央構造体（４）が、前記少なくとも１つの伸びない直線状要素（９）を案内する少なくとも１つの通路部分及び、固定する少なくとも１つの固定部分からなる請求項１〜３の何れか１項に記載の取付システム。
5. 前記通路部分及び固定部分が、貫通孔（８ａ）及び固定フォーク（８ｂ）からなる請求項４に記載の取付システム。
6. 前記通路部分及び固定部分が少なくとも２つの対向部分であり、該２つの対向部分の一方が、前記伸びない直線状要素の第２の端部に設けられている弾性保持要素（10）と係合するようにされている請求項５に記載の取付システム。
7. 前記フォーク（８ｂ）の底部に保持孔（８ｃ）が設けられ、前記弾性要素（10）の取付リングが前記保持孔（８ｃ）に固定される請求項６に記載の取付システム。
8. 前記通路部分及び固定部分が、各アーム（３）の接合部において、前記中央構造体（４）に設けられている請求項４〜７の何れか１項に記載の取付システム。
9. 前記通路部分及び固定部分が、前記中央構造体（４）に適用され、固定されている板（８）に設けられている請求項４〜８の何れか１項に記載の取付システム。
10. 前記伸びない直線状要素（９）が、少なくとも３つ、前記車輪を横切り放射状にかつ互いに等しい角度をもって配列されている請求項１〜９の何れか１項に記載の取付システム。
11. 前記伸びない直線状要素が小さなチェーン（９）である請求項１〜１０の何れか１項に記載の取付システム。
12. 車輪に対する取付システムに向かって集中する複数の接続アーム（３）に接続されている滑り止め回転トラック（１、２ａ、２ｂ、12）からなる形式のタイヤチェーンであって、
    前記取付システムが、請求項１〜１１の何れか１項に記載のものであるタイヤチェーン。

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