JP4919088B2 - 帯状材の巻取方法および帯状材の巻取装置 - Google Patents

帯状材の巻取方法および帯状材の巻取装置 Download PDF

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Description

本発明は帯状材の巻取方法および帯状材の巻取装置に関する。特に、帯状材の幅方向のずれを補正しつつ巻き取る巻取方法および巻取装置に関する。当該帯状材の巻取方法および巻取装置は、例えば、帯状電極と帯状セパレータを重ねて巻き取る電極巻取装置に採用することができる。
帯状電極と帯状セパレータとを重ねて捲回した捲回電極体を製造する場合には、帯状電極と帯状セパレータができるだけずれないように捲回したい。すなわち、帯状電極には電極材料が塗工された塗工部を有している。塗工部が絶縁体である帯状セパレータからはみ出ていると内部短絡を生じさせる可能性がある。このため、帯状電極と帯状セパレータとを重ねて捲回した捲回電極体を製造する場合には、帯状電極は帯状セパレータからはみ出ないように重ねられている。かかる帯状電極と帯状セパレータを重ねて巻き取る電極巻取装置は、例えば、特開2007−161474号公報と特開平11−40144号公報に記載されている。
特開2007−161474号公報では、正、負電極材料(帯状電極)が帯状セパレータを介して(挟んで)捲回する捲回装置が開示されている。同公報では、帯状電極の蛇行を補正する装置において、帯状電極のエッジを検知する構成が開示されている。また、特開平11−40144号公報では、帯状電極を巻き取る装置に関し、エッジ位置検知手段で検知された帯状電極のエッジ位置に基づいてエッジ位置を補正する構成が開示されている。
特開2007−161474号公報(図2) 特開平11−40144号公報(図1〜図3)
上述した特許文献1、2では、帯状電極等(帯状電極と帯状セパレータ)のエッジを検知し、エッジの位置を補正しながら帯状電極等を巻き取っている。すなわち、帯状電極や帯状セパレータは、巻き取られる際に蛇行する場合があり、巻き取られる帯状電極のエッジを一定の位置で検知し、当該検知された位置に基づいて、帯状電極等の幅方向のずれを補正する補正機構を制御して、帯状電極等の幅方向のずれを補正しつつ巻き取っている。捲回電極体の生産効率を向上させるためには、帯状電極等を巻き取る巻取速度を速くする必要がある。しかしながら、かかる制御において、帯状電極等を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化するような場合には、帯状電極等の幅方向のずれを補正しきれずに、帯状電極等が幅方向にずれる場合があった。
本発明に係る帯状材の巻取方法は、帯状材の幅方向のずれを補正しつつ、帯状材を巻取軸に巻き取る帯状材の巻取方法であって、巻取軸に巻き取られる帯状材が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する第1工程と、巻取軸に帯状材が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材が幅方向にずれる第2ずれ量を検知する第2工程と、第1工程で検知された第1ずれ量と前記第2工程で検知された第2ずれ量に基づいて、帯状材の幅方向のずれを補正する第3工程とを備えている。
当該帯状材の巻取方法によれば、巻取軸に巻き取られる帯状材が幅方向にずれている第1ずれ量と、巻取軸に帯状材が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材が幅方向にずれる第2ずれ量とに基づいて、帯状材の幅方向のずれを補正する。このため、巻取速度の変化に応じて帯状材の幅方向のずれを補正して帯状材を巻き取ることができ、帯状材を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が変化するような場合においても、帯状材の幅方向の巻きずれを少なくすることができる。
本発明に係る帯状材の巻取装置は、帯状材を巻き取る巻取軸と、巻取軸に巻き取られる帯状材の幅方向のずれを補正する補正機構と、補正機構を制御する制御部とを備えている。制御部は、巻取軸に巻き取られる帯状材が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する。また、制御部は、巻取軸に帯状材が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材が幅方向にずれる第2ずれ量を算出し、第1ずれ量と第2ずれ量とに基づいて、補正機構を制御して帯状材の幅方向のずれを補正する。
当該帯状材の巻取装置は、上記構成によって、巻取速度の変化に応じて帯状材の幅方向のずれを補正して帯状材を巻き取ることができ、帯状材を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が変化するような場合においても、帯状材の幅方向の巻きずれを少なくすることができる。
制御部は、例えば、帯状材の長さに対する幅方向の変位量を記憶する変位量記憶部と、帯状材を巻き取る巻取速度を検知する巻取速度検知部とを備えていてもよい。この場合、制御部は、巻取速度検知部で検知された巻取速度と変位量記憶部に記憶された帯状材の長さに対する幅方向の変位量とに基づいて第2ずれ量を算出することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る帯状材の巻取装置を図面に基づいて説明する。なお、同じ機能を奏する部材、部位には、同じ符号を付している。
本発明に係る帯状材の巻取装置は、帯状材を巻取軸に巻き取る巻取装置であって、例えば、リチウムイオン二次電池などの捲回電極体を製造する電極巻取装置に採用することができる。リチウムイオン二次電池などの捲回電極体10は、例えば、図1に示すように、帯状正極11と、第1帯状セパレータ12と、帯状負極13と、第2帯状セパレータ14とが、順に重ねられて巻き取られている。なお、以下の説明において、適宜、帯状電極11、13、帯状セパレータ12、14を総称して「帯状材」という。
正負の帯状電極11、13は、図1に示すように、それぞれ帯状シート31、41に電極材料32、42が塗工された帯状の電極体である。また、この実施形態では、捲回電極体10はリチウム二次電池の製造に用いられる。
帯状正極11は、アルミニウム箔からなる帯状シート31(正極集電体)に、リチウムを含む電極材料32(正極活物質)が塗工されている。当該電極材料32としては、例えば、マンガン酸リチウム(LiMnO)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)などが挙げられる。
帯状負極13は、この実施形態では、銅箔からなる帯状シート41(負極集電体)に電極材料42(負極活物質)が塗工されている。当該電極材料42に含まれる好適な負極活物質として、グラファイト(Graphite)やアモルファスカーボン(Amorphous Carbon)などの炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等などが挙げられる。
また、帯状セパレータ12、14は、イオン性物質が透過可能な膜であり、この実施形態では、イオン透過性のポリプロピレン製の微多孔膜を用いている。
この実施形態では、電極材料32、42は、帯状シート31、41の両面に、幅方向片側に偏って塗工されている。また、帯状シート31、41の幅方向反対側の縁部は、電極材料32、42が塗工されていない。帯状シート31、41は、図2に示すように、電極材料32、42が塗工された後で圧延されている。正負の帯状電極11、13のうち、帯状シート31、41に電極材料32、42が塗工された部位を塗工部11a、13aといい、帯状シート31、41に電極材料32、42が塗工されていない部位を未塗工部11b、13bという。
図3は、帯状正極11と、第1帯状セパレータ12と、帯状負極13と、第2帯状セパレータ14とが順に重ねられた状態を示す幅方向の断面図である。捲回電極体10は、図1および図3に示すように、帯状正極11の塗工部11aと帯状負極13の塗工部13aは、それぞれ帯状セパレータ12、14を挟んで対向している。かかる捲回電極体10では、内部短絡を防止するため、帯状正極11の塗工部11aと帯状負極13の塗工部13aは、それぞれ帯状セパレータ12、14からはみ出ないようにしたい。また、この実施形態にかかるリチウム二次電池では、放充電時に、帯状正極11の塗工部11aと帯状負極13の塗工部13aの間で、帯状セパレータ12、14を通してリチウムイオンが行き来する。この際、リチウムイオンの析出による内部短絡を防止するため、帯状正極11の塗工部11aは、帯状負極13の塗工部13aからはみ出ないようにしたい。
帯状正極11の塗工部11aと帯状負極13の塗工部13aの幅についての製造上の誤差があったり、帯状正極11と帯状負極13、および、帯状セパレータ12、14が重ねられる際の幅方向のずれが生じたりする。このため、帯状負極13の塗工部13aの幅bと帯状正極11の塗工部11aの幅aとの差分(b−a)、第1帯状セパレータ12と第2帯状セパレータ14の幅c1、c2と帯状負極13の塗工部13aの幅bとの差分((c1、c2)−b)を設定して、上述した誤差やずれを許容している。
また、捲回電極体10の捲回方向に直交する方向の両端(巻き軸方向の両端)には、図1に示すように、帯状正極11と帯状負極13の未塗工部11b、13bが帯状セパレータ12、14からはみ出ている。当該帯状正極11と帯状負極13の未塗工部11b、13bは、捲回電極体10の正極と負極の集電体11b1、13b1をそれぞれ形成している。
電極巻取装置100は、図4に示すように、巻取軸101に帯状正極11(第1帯状電極)と、第1帯状セパレータ12と、帯状負極13(第2帯状電極)と、第2帯状セパレータ14とを順に重ねて巻き取る装置である。帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14は、それぞれを巻き取ったロール21〜24から供給されている。この電極巻取装置100は、巻取軸101と、エッジ検知装置201〜204と、補正機構301〜304と、制御部400とを備えている。
図4は概略的に描かれているが、巻取軸101は、正負一対の帯状電極11、13と一対の帯状セパレータ12、14の一端を保持する保持部101aを備えている。巻取軸101は、駆動モータ120から駆動力を受けて回転する。駆動モータ120は、制御部400によって制御されており、制御部400の制御信号に基づいて駆動する。
エッジ検知装置201〜204は、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14のエッジ(幅方向の縁)の位置を検知する装置である。エッジ検知装置201〜204は、巻取軸101に巻き取られる直前において、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14のエッジの位置を検知している。エッジ検知装置201〜204はそれぞれ制御部400に接続されており、検知信号は制御部400に送られる。
補正機構301〜304は、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14の幅方向のずれを補正する機構である。この実施形態では、補正機構301〜304は、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14が巻取軸101に巻き取られる経路において、エッジ検知装置201〜204よりも上流側に配設されている。各補正機構301〜304は、それぞれ制御部400に接続されており、制御部400の制御信号に基づいて駆動する。
制御部400は、CPUなどからなる演算部と、不揮発性メモリーなどからなる記憶部とを備えており、予め設定されたプログラムに沿って、当該電極巻取装置100の種々の電子的な演算処理や各部位の制御を行う。制御部400は、エッジ検知装置201〜204で検知された帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14のエッジの位置に基づいて、補正機構301〜304で補正する補正量を算出する。そして、制御部400は、当該補正量に基づいて補正機構301〜304を制御して帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14のずれを補正する。帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14は巻き取られる際に幅方向に蛇行する場合があるが、当該補正によって帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14が巻き取られる際の蛇行を抑え、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14の巻きずれを低減させることができる。
特に、巻取速度が一定の場合や、巻取速度が遅い場合には、帯状電極11、13の幅方向のずれを上手く修正することができる。
ところで、電池の種類にもよるが、このような捲回電極体10を製造する際には、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14が概ね2m〜5m程度巻き取られる。この際、巻取速度は、例えば、図5に示すように、巻取りの初めに加速し、中間で巻取り速度が一定になり、巻取りの終わりで巻取速度が減速される。捲回電極体10の生産性を向上させるためには、巻取速度を速くするとよい。この捲回電極体10では、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14は概ね2m〜5m程度巻き取られるだけなので、例えば、1000mm/sを超える巻取り速度で巻き取る場合、全体の巻取り時間はほんの数秒になる。この場合、巻取る工程の中間で巻取り速度が一定になる時間は短くなり、巻取りの初めと巻取りの終わりでは、巻取速度が急激に変化する。
上述した制御手法では、制御部400および補正機構301〜304によって、幅方向のずれが補正されつつ巻き取られるので、巻取速度が一定の場合や、巻取速度が遅い場合には、帯状材11〜14の幅方向のずれを上手く修正することができる。しかしながら、巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化する場合には、上述した制御手法では、帯状材11〜14の幅方向のずれを上手く修正することが出来ない場合があった。
本発明者は、巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化する場合に帯状材11〜14の幅方向のずれが生じる原因を検討した。当該検討において、本発明者は、帯状材11〜14が長さ方向に対して幅方向に僅かながら変位していることに着目した。
すなわち、上述したように帯状電極11、13は、電極材料32、42が塗工された後で圧延されている。圧延される帯状電極11、13は、帯状シート31、41の幅方向片側に偏って電極材料32、42が塗工された塗工部11a、13aを有している。また、帯状シート31、41の幅方向反対側の縁部は、電極材料32、42が塗工されていない未塗工部11b、13bを有している。このため、帯状電極11、13が圧延される際、図2に示すように、塗工部11a、13aは圧延ローラ81、82が当たり易く延ばされるが、未塗工部11b、13bは塗工部11a、13aに比べて薄いので、圧延ローラ81、82で延ばされにくい。帯状電極11、13は、未塗工部11b、13bが配設された幅方向の片側の縁部に比べて、塗工部11a、13aが配設された部分が延ばされて長くなる。
このため、帯状電極11、13は、図6に示すように、長さ方向に対して幅方向に僅かながら変位している。この実施形態では、帯状電極11、13は長さ方向に対して、幅方向片側(未塗工部11b、13bの側)に向けて変位しており、平坦にすると図6に示すように、未塗工部11b、13b側に湾曲した形状になる。また、図示は省略するが、未塗工部11b、13b側の縁に比べて塗工部11a、13a側の縁が長いので、未塗工部11b、13bを真っ直ぐに伸ばすと塗工部11a、13aの側の縁が撓む。
当該帯状電極11、13の長さ方向に対する幅方向の変位はごく僅かであるが、図6では、帯状電極11、13の長さ方向に対する幅方向の変位を強調して描いている。変位の程度は、圧延される程度や、帯状シート31、41に塗工される電極材料32、42の厚さなどによって異なる。例えば、帯状電極11、13の長さ2〜5mに対して幅方向の変位は3mm程度である。本発明者は、かかる帯状電極11、13の長さ方向に対する幅方向の極僅かな変位が、巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化するような場合に巻きずれを生じさせる原因になると考えた。
さらに、本発明者は帯状セパレータ12、14についても巻きずれが生じる原因を検討した。帯状セパレータ12、14も、厳密には、幅方向の両側において縁部の長さが異なり、長さ方向に対して幅方向に変位していることがわかった。帯状セパレータ12、14は、その製造工程において、シートを薄く引き伸ばしたり、適当な幅に切断したりしている。特に、シートを薄く引き伸ばす工程においては、引き伸ばす方向等が均一でなく、引き伸ばす工程の後で撓みが残る。かかる撓みが、帯状セパレータ12、14が、長さ方向に対して幅方向に変位する原因になると考えられる。帯状セパレータ12、14の場合、長さ方向に対して幅方向に変位する程度は、長さ2m〜5mに対して、幅方向の変位は概ね3〜5mm程度である。変位の程度は、帯状セパレータ12、14の材質や引き延ばされる程度などによって異なる。
すなわち、これらの帯状材11〜14は、帯状材11〜14を巻取速度が一定のときや、巻取速度が遅い場合には、上述したようにエッジ検知装置201〜204で検知されたずれ量に基づいて、補正機構301〜304の補正量を算出する手法で巻きずれを防止できる。しかしながら、帯状材11〜14を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化するような場合には、巻取速度の変化に応じて帯状材11〜14が幅方向にずれる量が変化する。このため、エッジ検知装置201〜204で検知されたずれ量に基づいて、補正機構301〜304の補正量を算出する手法では、巻取速度の変化に対応しきれずに巻きずれを防止できない。
本発明者は、上述した捲回電極体10の製造工程において、帯状電極11、13や帯状セパレータ12、14を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が急激に変化するような場合に、帯状電極11、13や帯状セパレータ12、14に巻きずれが生じる原因をこのように考えた。そして、帯状電極11、13や帯状セパレータ12、14の巻きずれを効果的に防止できる巻取方法、および、電極巻取装置を考えた。以下に、この電極巻取装置100を説明する。
この電極巻取装置100では、図4と図7に示すように、制御部400は、第1ずれ量検知部401と、第2ずれ量算出部402と、補正制御部403とを備えている。図7は、この制御部400において、補正機構301〜304を制御する制御フローを示している。
第1ずれ量検知部401は、巻取軸101に巻き取られる帯状材11〜14(帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14)が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する。当該第1ずれ量は、検知時における巻取軸101に巻き取られる帯状材11〜14の幅方向のずれ量に相当する。すなわち、エッジ検知装置201〜204で検知された帯状材11〜14の位置に対して、予め基準となる基準位置を設定しておく。そして、エッジ検知装置201〜204で検知された帯状材11〜14のエッジの位置に基づいて、当該検知されたエッジの位置が当該基準位置からずれたずれ量を検知する。すなわち、当該第1ずれ量は、(帯状材11〜14の現在の位置)−(予め設定された基準位置)で検知するとよい。当該第1ずれ量は、主として帯状材11〜14の蛇行によるずれ量に相当する。
第2ずれ量算出部402は、巻取軸101に帯状材11〜14が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材11〜14が幅方向にずれる第2ずれ量を算出する。なお、予め定められた単位時間は、例えば、補正機構301〜304を制御する制御部の制御タイミングを採用するとよい。例えば、巻取速度が1000mm/sを超えるような高速捲回では、制御精度を向上させるため、かかる単位時間は5マイクロ秒(msec)以下にするとよい。
第2ずれ量は、帯状材11〜14の長さ方向に対する幅方向の変位(帯状材11〜14の湾曲)に起因して、巻き取る際に生じる幅方向のずれ量に相当する。第2ずれ量は、例えば、(帯状材11〜14の長さ方向に対する幅方向の変位量)×(巻取速度)×(予め定められた単位時間(制御間隔:制御タイミング))で算出することができる。
この実施形態では、制御部400は、変位量記憶部404と、巻取速度検知部405とを備えている。
変位量記憶部404は、帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量を記憶する。この実施形態では、帯状材11〜14は、上述したように、長さ方向に対して幅方向に変位している。例えば、帯状材11〜14が1mに対して幅方向に2mm程度変位している場合には、変位量記憶部404に、帯状材11〜14が長さ1mに対して幅方向に2mm変位していることを記憶させるとよい。
巻取速度検知部405は、帯状材11〜14を巻き取る巻取速度を検知する。巻取速度は、図示は省略するが、例えば、帯状材11〜14の速度を測定するエンコーダのパルスから算出した速度を用いることができる。なお、帯状材11〜14の巻取速度は、これに限定されず、巻取軸101の駆動モータ120への指令値や実測した駆動モータ120の回転速度、および、巻き径に基づいて算出してもよい。
この場合、制御部400は、巻取速度検知部405で検知された巻取速度と、変位量記憶部404に記憶された帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量とに基づいて第2ずれ量を算出することができる。すなわち、この場合、例えば、第2ずれ量は、変位量記憶部404に記憶された変位量(帯状材11〜14の長さ方向に対する幅方向の変位量)×巻取速度検知部405で検知された巻取速度(巻取速度)×(予め定められた単位時間(制御間隔))で算出するとよい。
補正制御部403は、当該第1ずれ量と第2ずれ量とに基づいて、補正機構301〜304を制御して帯状材11〜14の幅方向のずれを補正する。この実施形態では、補正制御部403は、図7に示すように、第1ずれ量検知部401で検知された第1ずれ量と第2ずれ量算出部402で算出された第2ずれ量とに第1ずれ量と第2ずれ量にそれぞれ適当なゲインg1、g2を掛けて足し合わせて、帯状材11〜14の幅方向のずれを補正する補正量を算出するとよい。この場合、ゲインg1、g2は、1に設定してもよいが、制御上適当なゲインを求めて採用するとよい。
このように、当該制御部400は、補正機構301〜304を制御して、帯状材11〜14の幅方向のずれを補正する。制御部400は、所定の制御間隔で、帯状材11〜14のエッジの検知を繰り返しながら、上述した補正量の算出を行って補正機構301〜304の制御を行っている。
制御間隔は、巻取速度に応じて適切な制御間隔を設定するとよい。例えば、1000mm/sよりも速い巻取速度で、帯状材11〜14を巻き取るような場合には、5マイクロ秒よりも短い制御間隔で、帯状材11〜14のエッジの検知を繰り返しながら、上述した補正量の算出を行って補正機構301〜304の制御を行うとよい。これにより、巻取り速度に応じて適切に巻きずれを防止することができる。
上述したように、この電極巻取装置100では、制御部400において、巻取軸101に巻き取られる帯状材11〜14が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する第1工程と、巻取軸101に帯状材11〜14が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材11〜14が幅方向にずれる第2ずれ量を検知する第2工程と、第1工程で検知された第1ずれ量と第2工程で検知された第2ずれ量に基づいて、帯状材11〜14の幅方向のずれを補正する第3工程とが具現化されている。
第1工程で検知された第1ずれ量には、帯状材11〜14の蛇行によるずれが反映されている。また、第2工程で検知された第2ずれ量には、帯状材11〜14が巻き取られる速度の変化にも対応して、帯状材11〜14の長さ方向に対する幅方向の変位によるずれが反映されている。そして、第3工程では、第1工程で検知された第1ずれ量と第2工程で検知された第2ずれ量に基づいて、帯状材11〜14の幅方向のずれが補正される。
かかる補正において、上述した変位量記憶部404に記憶された帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量や巻取速度検知部405で検知された巻取速度が厳密に正確でなくても、ある程度正確であれば当該補正により、巻きずれを補正することができる。すなわち、変位量記憶部404に記憶された帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量や巻取速度検知部405で検知された巻取速度が厳密に正確でない場合には、第2ずれ量算出部402で算出される第2ずれ量は、帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量や巻取速度に起因する実際のずれ量に対して差が生じる。しかしながら、帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量や巻取速度(巻取速度)がある程度正確であれば、その誤差に起因するずれ量はそれほど大きくなく、かかる誤差によって生じるずれ量は、上述した蛇行による第1ずれ量を検知する際に反映される。このため、当該誤差によるずれも算出される補正量に反映される。
このように制御部400に記憶された帯状材11〜14の長さに対する幅方向の変位量や制御部400で検知された巻取速度が厳密に正確でない場合でも、長さ方向に対して幅方向に変位する帯状材11〜14を巻き取る装置において巻きずれを小さくすることができる。
以上説明したように、この電極巻取装置100では、制御部400は、巻取軸101に巻き取られる帯状材11〜14が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する。また、制御部400は、巻取軸101に帯状材11〜14が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材11〜14が幅方向にずれる第2ずれ量を算出する。そして、制御部400は、第1ずれ量と第2ずれ量とに基づいて、補正機構301〜304を制御して帯状材11〜14の幅方向のずれを補正する。当該電極巻取装置100によれば、巻取速度の変化に応じて帯状材11〜14の幅方向のずれを補正して帯状材を巻き取ることができ、帯状材11〜14を巻き取る巻取速度が速く、かつ、巻取速度が変化するような場合においても、帯状材11〜14の幅方向の巻きずれを少なくすることができる。
この電極巻取装置100は、上述したように帯状正極11と、第1帯状セパレータ12と、帯状負極13と、第2帯状セパレータ14とを順に重ねて巻き取って捲回電極体10を製造する。この電極巻取装置100は、かかる用途において、帯状電極11、13と帯状セパレータ12、14の巻きずれを小さくすることができる。これにより、図1に示すように、差分(b−a)や差分((c1、c2)−b)を小さくすることができるので、それだけ製造コスト(特に、帯状電極11、13や帯状セパレータ12、14の材料コスト)を低減させることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る帯状材の巻取方法および帯状材の巻取装置(電極巻取装置)を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。
例えば、帯状材の巻取装置は、上述した実施形態のように、第1帯状電極と、第1帯状セパレータと、第2帯状電極と、第2帯状セパレータとを順に重ねて巻き取る電極巻取装置に限定されない。本発明は、種々の帯状材の巻取装置に適用できる。特に、上述した帯状電極や帯状セパレータのように、帯状材が長さ方向に対して幅方向に変位している場合に好適である。すなわち、帯状材の巻取装置は、電極巻取装置に限定されず、また、帯状材についても、捲回電極体を構成する帯状電極や帯状セパレータに限定されず、種々の帯状材を巻き取る装置に適用できる。この場合、捲回電極体の製造工程のように、複数の帯状材を重ねて巻き取る用途に限定されず、一本の帯状材を巻取軸に巻き取るような用途に適用できる。また、巻取軸は、上述した実施形態のように、帯状材とは別の軸部材を巻取軸としてもよいが、帯状材の端部を軸状に丸めて巻取軸にしてもよい。また、本発明に係る帯状材の巻取方法および帯状材の巻取装置は、ここに例示する変形例に限らず、種々の変更が可能である。
本発明の一実施形態における捲回電極体の構造を示す図。 本発明の一実施形態における帯状電極の製造工程を示す斜視図。 本発明の一実施形態における捲回電極体の電極構造を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る電極巻取装置を示す図。 本発明の一実施形態における帯状材の巻取速度を示す図。 本発明の一実施形態における帯状電極が長さ方向に対する幅方向の変位を示す平面図。 本発明の一実施形態に係る電極巻取装置の制御部において、補正機構を制御する制御フロー図。
符号の説明
10 捲回電極体
11 帯状正極(帯状電極、帯状材)
11a 塗工部
11b 未塗工部
11b1 集電体
12、14 帯状セパレータ(帯状材)
13 帯状負極(帯状電極、帯状材)
13a 塗工部
13b 未塗工部
13b1 集電体
21-24 ロール
31 帯状シート(正極集電体、アルミニウム箔)
32 電極材料(正極活物質)
41 帯状シート(負極集電体、銅箔)
42 電極材料(負極活物質)
81、82 圧延ローラ
100 電極巻取装置
101 巻取軸
101a 保持部
120 駆動モータ
201-204 エッジ検知装置
301-304 補正機構
400 制御部
401 第1ずれ量検知部
402 第2ずれ量算出部
403 補正制御部
404 変位量記憶部
405 巻取速度検知部

Claims (3)

  1. 帯状材の幅方向のずれを補正しつつ、帯状材を巻取軸に巻き取る帯状材の巻取方法であって、
    前記巻取軸に巻き取られる帯状材が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する第1工程と、
    前記巻取軸に帯状材が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材が幅方向にずれる第2ずれ量を検知する第2工程と、
    前記第1工程で検知された第1ずれ量と前記第2工程で検知された第2ずれ量に基づいて、前記帯状材の幅方向のずれを補正する第3工程とを備えた、帯状材の巻取方法。
  2. 帯状材を巻き取る巻取軸と、
    前記巻取軸に巻き取られる帯状材の幅方向のずれを補正する補正機構と、
    前記補正機構を制御する制御部と
    を備えた巻取装置であって、
    前記制御部は、
    前記巻取軸に巻き取られる帯状材が幅方向にずれている第1ずれ量を検知する第1ずれ量検知部と、
    前記巻取軸に帯状材が巻き取られる巻取速度に応じて、予め定められた単位時間当たりに帯状材が幅方向にずれる第2ずれ量を算出する第2ずれ量算出部と、
    前記第1ずれ量と第2ずれ量とに基づいて、前記補正機構を制御して帯状材の幅方向のずれを補正する補正制御部とを備えた、帯状材の巻取装置。
  3. 前記制御部は、
    前記帯状材の長さに対する幅方向の変位量を記憶する変位量記憶部と、
    前記帯状材を巻き取る巻取速度を検知する巻取速度検知部と
    を備え、
    前記巻取速度検知部で検知された巻取速度と、前記変位量記憶部に記憶された前記帯状材の長さに対する幅方向の変位量とに基づいて、前記第2ずれ量を算出する、請求項2に記載の帯状材の巻取装置。
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