JP2010111478A - ガイドローラ - Google Patents

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Nobuyuki Maruyama
宜之 丸山
Masataka Takeda
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Abstract

【課題】シート状の搬送物が巻き掛けられるガイドローラであって、適切な吸引力を生じさせる構造の提案
【解決手段】このガイドローラ10は、シート状の搬送物2が巻き掛けられる外筒13は、周方向の複数の位置に貫通穴41を有し、外筒13の内側に配設された内筒12は、周方向の一領域Aに貫通穴42を有している。さらに、内筒12の中空部分12aの空気を吸引する空気吸引機構14を備えている。この場合、ガイドローラ10は、内筒12の貫通穴42が形成された周方向の一領域Aを、外筒13にシート状の搬送物2が巻き掛けられる領域に向けて配設するとよい。これによって、かかるシート状の搬送物2に対して、適切な吸着力を作用させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シート状の搬送物が巻き掛けられるガイドローラに関する。
ガイドローラは、例えば、シート状の搬送物を巻き取る際などにおいて、かかる搬送物が巻き掛けられ、当該搬送物に所要のテンションを付与したり、所定の搬送経路に沿って当該搬送物を案内したりする。
かかるガイドローラとしては、例えば、特開2003−312909号公報(特許文献1)に記載されているように、表面に形成された吸引孔から空気を吸引しつつ、シート状の搬送物を引寄せるガイドローラがある。同公報に開示されたガイドローラは、ローラ内部の空気を外部に排出してローラ内部を負圧にする自己排気手段を備えている。自己排気手段は、排気用フィンで構成されている。同公報では、排気用フィンは、ローラ側方端部に設けられており、ローラの回転方向に対して所定の角度をなし、且つローラの軸からローラの外周方向に向かって放射状に設けられている。なお、吸引構造を備えたローラの構造としては、特開2004−185870号に記載された技術もある。
特開2003−312909号公報 特開2004−185870号公報
例えば、リチウムイオン二次電池(lithium-ion secondary battery)などの二次電池(蓄電池)では、帯状の金属箔や帯状のセパレータを重ねて捲回した捲回電極体が用いられる。ガイドローラは、かかる帯状の金属箔や帯状のセパレータを重ねて捲回する捲回装置に用いられる。
本発明者は、かかる捲回装置について、巻取速度を上げて生産効率を向上させることを考えている。これによって捲回時間を大幅に短縮することができる。この場合、巻き始めてから巻取速度を急激に早くし、さらに巻き終わる前にも巻取速度を急激に遅くするなど、今までに比べて格段に急激な加減速が伴う。急激な減速が生じると、搬送物に作用しているテンションが急激に緩むことがある。また、搬送物の速度が速くなったり、シート状の搬送物に作用しているテンションが緩んだりすると、搬送物とガイドローラの表面との間に空気が巻き込まれ易くなる。搬送物とガイドローラの表面との間に空気が巻き込まれると、搬送物とガイドローラとの摩擦力が低下し、搬送物がすべるなどの事象が生じ易くなる。このように巻取速度を上げると、搬送物がガイドローラに対して滑り易い状況が生じ易くなるが、これを適切に防止したい。
特許文献1に記載の構造は、ガイドローラの周方向に満遍なく吸引穴が形成されており、吸引力が分散する可能性がある。そこで、本発明は、かかるガイドローラについて、より確実な吸引力が得られる新規な構造を提案する。
本発明に係るガイドローラは、固定的に設けられた内筒と、内筒の外側に装着され、軸受を介して前記内筒に対して回転自在に装着された外筒とを備えている。外筒は周方向の複数の位置に内外に貫通した第1貫通穴を有し、内筒は周方向の一領域に内外に貫通した第2貫通穴を有している。さらに、内筒の中空部分には、空気を吸引する空気吸引機構を備えている。
このガイドローラによれば、外筒に形成された第1貫通穴のうち、内筒の第2貫通穴が形成された周方向の一領域に対向する位置にある第1貫通穴に、より大きな吸引力が作用する。このため、このガイドローラは、内筒の第2貫通穴が形成された周方向の一領域を、外筒にシート状の搬送物が巻き掛けられる領域に向けて配設することによって、かかるシート状の搬送物に対してより適切に吸着力を作用させることができる。
また、このガイドローラは、内筒の内側に中空の軸からなる芯材を有していてもよい。この場合、芯材は、芯材と内筒とを連通する連通穴が形成されており、当該連通穴には、弁が設けられているとよい。この弁は、内筒の中空部よりも芯材の中空部の気圧が低いときに開かれ、内筒の中空部よりも芯材の中空部の気圧が高いときに閉じられる構造であるとよい。さらに、空気吸引機構は芯材内に設けられているとよい。
この場合、ガイドローラは、空気吸引機構の作用によって、内筒の中空部の空気が連通穴を通じて芯材に吸引される。この際、連通穴に設けられた弁の作用によって、内筒に確実に負圧を形成することができ、外筒の貫通穴に適切な吸引力を生じさせることができる。
この場合、空気吸引機構は、芯材の内部に装着されたピストンを有しており、芯材には、芯材の中空部を外部に連通する排気穴を有し、当該排気穴には弁が設けられているとよい。かかる弁は、芯材の中空部の気圧が外部よりも低くなると閉じられ、芯材の中空部の気圧が外部よりも高くなると開かれる構造であるとよい。この場合、ピストンの往復動および、上記連通穴と排気穴に設けられた弁の作用によって、排気穴を通じて適切に芯材の空気を排出することができ、芯材内に負圧を形成することができる。
また、ピストンを往復動させる機構としては、外筒の回転運動をピストンの往復動に変換するカム機構を備えていてもよい。この場合、外筒の回転運動を利用して、吸引力を生じさせることができる。カム機構は、外筒に設けられたカム面と、芯材を貫通したカム部材で構成できる。かかる構成では、カム面は、周方向の一部で内径が小さくなっているとよい。またカム部材は、カム面に当たりつつ芯材の径方向に往復動するとよい。そして、ピストンは、かかるカム部材と係合する係合部を有し、カム部材の往復動に応じて、芯材の軸方向に往復動するように構成するとよい。また、カム部材を芯材の外径方向に押し上げるばね部材を備えていてもよい。かかるばね部材によって、カム部材をカム面に確実に押し当てることができる。
さらに、この場合、カム部材を、適宜に、外筒のカム面から離間させるスイッチング機構を備えていてもよい。また、ピストンを往復動させる機構としては、カム機構に代えて芯材の軸方向に往復動させるアクチュエータを備えていてもよい。また、外筒は、芯材に装着した軸受を介して回転自在に支持されていてもよい。
また、本発明に係る捲回電極体の製造装置は、帯状電極と帯状セパレータが重ねられて捲回された捲回電極体の製造装置であって、帯状電極または帯状セパレータを搬送する複数のガイドローラのうち少なくとも1つのガイドローラが、請求項1から9までの何れか一項に記載のガイドローラであるとよい。
以下、本発明の一実施形態に係るガイドローラを図面に基づいて説明する。なお、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付している。
図1は、ガイドローラ10の軸方向断面を示す図である。このガイドローラ10は、図1に示すように、芯材11、内筒12と、外筒13と、空気吸引機構14とを備えている。
芯材11は、中空の軸部材であり、ガイドローラ10の中心軸として配され、ガイドローラ10を支持する支持部材(図示省略)によって支持される。内筒12は、かかる芯材11の外側に装着されている。この実施形態では、芯材11の外周面には、リング状のスペーサ21、22が装着されている。かかるスペーサ21、22は、内筒12の長さに応じた距離で離されている。また、スペーサ21、22の外径は、内筒12が嵌り得る程度の大きさである。
内筒12は、円筒形状の部材であり、スペーサ21、22に両端部が嵌められて芯材11に固定されている。また、芯材11の外周には、さらに軸受31、32が装着されている。かかる軸受31、32は、芯材11の軸方向においてスペーサ21、22を間に挟むように離されている。軸受31、32の外径は、外筒13の内径に応じて形成されている。
外筒13は、内筒12の外径よりも内径が大きい円筒形状の部材である。外筒13は、内筒12の外側に装着され、芯材11に装着された軸受31、32に回転自在に装着されている。なお、外筒13は、内筒12に軸受31、32を装着して取り付けることも可能であるが、この実施形態では、軸受31、32を芯材11に装着して外筒13を取り付けているので、径方向によりコンパクトに構成することができる。また、かかる構成によって、内筒12の外周面と外筒13の内周面をより近くに配置することができる。
この実施形態では、芯材11、内筒12は、固定的に配設されており、外筒13は、軸受31、32を介して回転自在に装着されている。芯材11、内筒12、外筒13は、それぞれ、例えば、耐食性に優れたステンレスで構成することができる。なお、この実施形態では、外筒13には、耐食性を有し、ステンレスよりも軽量のアルミ合金製の筒体が用いられている。この場合、外筒13をステンレスよりも軽量のアルミ合金製とすることによって、外筒13に作用する慣性力が低く抑えられている。なお、芯材11、内筒12、外筒13に用いられる材料は、上記に限定されず、種々適切な材料を用いるとよい。
図2は、ガイドローラ10の径方向断面を示す図である。図2に示すように、外筒13は周方向の複数の位置に(この実施形態では、周方向に満遍なく)内外に貫通した貫通穴41(第1貫通穴41)を有している。これに対して、内筒12は周方向の一領域Aに、内外に貫通した貫通穴42(第2貫通穴42)を有している。この実施形態では、図2に示すように、シート状の搬送物2が外筒13に巻き掛けられる。外筒13は、シート状の搬送物2が走行するのに応じて回転する。内筒12は、外筒13にシート状の搬送物2が巻き掛けられる周方向の一領域Aに、第2貫通穴42が形成されている。
この実施形態では、上述したように、内筒12の内側に、中空の軸からなる芯材11を有しており、芯材11は、芯材11と内筒12とを連通する連通穴51を有している。当該連通穴51には、弁52が設けられている。この弁52は、内筒12の中空部12aよりも芯材11の中空部11aの気圧が低いときに開き、内筒12の中空部12aよりも芯材11の中空部11aの気圧が高いときに閉じる。
また、この実施形態では、芯材11は、図1に示すように、連通穴51を挟んで、軸方向の片側に空気吸引機構14を備え、反対側に芯材11の中空部11aを外部に連通する排気穴56を有している。この実施形態では、排気穴56は、芯材11の内部に設けられた仕切り57に形成されている。当該排気穴56には、弁58が設けられている。この弁58は、芯材11の中空部11aの気圧が負圧になると閉じ、芯材11の中空部11aの気圧が正圧になると開く。上述した弁52、弁58は、例えば、リードバルブで構成することができる。
次に、空気吸引機構14を説明する。空気吸引機構14は、内筒12の中空部分の空気を吸引する機構である。この実施形態では、空気吸引機構14は、ピストン61と、カム機構62とを備えている。ピストン61は、芯材11の内部で摺動可能に配設された、円柱状の部材である。カム機構62は、外筒13の回転運動をピストン61の往復動に変換する機構である。この実施形態では、カム機構62は、外筒13に設けられた第1カム部材71と、芯材11に設けられた第2カム部材72とを備えている。
第1カム部材71は、外筒13の内側に装着されたリング状の部材である。この第1カム部材71の内側面には、図3に示すように、周方向の一部で内径が小さくなった小径部73aを有するカム面73が形成されている。第2カム部材72は、芯材11を内外に貫通する軸部材で構成されている。この実施形態では、芯材11には、第2カム部材72を挿通させる挿通穴74が形成されている。かかる挿通穴74は、外筒13に設けられる第1カム部材71のカム面73に対応して形成されている。第2カム部材72は、当該挿通穴74に挿通する軸部76を有している。当該軸部76の芯材11の外側に延びた側の端部には、第1カム部材71のカム面73に当接する当接部78が設けられている。この実施形態では、当接部78は、軸部76から外径方向に広がったフランジ形状を有している。第2カム部材72の芯材11の内側に延びた部位82は、図1に示すように、ピストン61に係合する。
ピストン61は、図1に示すように、当該第2カム部材72の芯材11の内側に延びた部位82に係合する係合部80を備えている。この実施形態では、係合部80は、ピストン61の先端部84に設けられている。また、第2カム部材72の芯材11の内側に延びた部位82には、当該ピストン61に係合するカム面82が設けられている。この実施形態では、かかるカム面82は、ピストン61に近い側よりもピストン61から遠い側が深く芯材11の内部に入るように、傾斜した傾斜面で形成されている。当該カム面82には、ピストン61の先端部84が係合する。この実施形態では、かかるピストン61の先端部84は、第2カム部材72のカム面82に対応してピストン61の軸方向に対して傾いた傾斜面を有している。
また、この実施形態では、第2カム部材72を外径方向に押し上げるばね部材92(第1ばね部材)を備えている。かかるばね部材92は、コイル状のばね材であり、芯材11の外側において、第2カム部材72の軸部76に装着されている。この実施形態では、ばね部材92は、芯材11の外周面と、第2カム部材72の当接部78との間に弾性的に圧縮された状態で装着されている。そして、ばね部材92の弾性反力によって、第2カム部材72の当接部78が外筒のカム面に押し当たるように、第2カム部材72は芯材11の外径方向に向けて押し上げられている。
さらに、この実施形態では、第2カム部材72の芯材11の内側に延びた部位82に向けて、ピストン61を付勢するばね部材94(第2ばね部材)を備えている。このばね部材94は、芯材11の内部でピストン61の後ろ側に設けられたばね座98と、ピストン61の後端部96との間に、弾性的に圧縮された状態で装着されている。この実施形態では、かかるばね部材94の弾性反力によって、第2カム部材72に向けてピストン61が付勢され、ピストン61の先端部84が第2カム部材72のカム面82に押し当てられている。
外筒13が回転すると、芯材11に設けられた第2カム部材72が、外筒13に設けられた第1カム部材71のカム面73に当接しつつ、芯材11の径方向に往復動する。すなわち、図1および図3に示すように、外筒13に設けられた第1カム部材71のカム面73の小径部73aが第2カム部材72の当接部78を通過するときに、第2カム部材72は、芯材11に向けて押し下げられる。この際、ピストン61は、芯材11の内部において第2カム部材72に係合し、上記第2カム部材72が押し下げられるのに応じて後退する。また、図4および図5に示すように、第1カム部材71のカム面73の小径部73aが第2カム部材72の当接部78からずれると、第2カム部材72は、第1ばね部材92の弾性反力によって押し上げられる。この際、ピストン61は、芯材11の内部において第2カム部材72が上がっていくにつれて、第2ばね部材94の弾性反力によって前進する。
このように、外筒13の回転に伴って、図1および図3〜図5に示すように、上記第2カム部材72は芯材11の径方向に往復動する。さらにピストン61は、第2カム部材72の往復動に応じて前進と後退を繰り返し、芯材11の軸方向に沿って往復動する。かかるピストン61の動きに応じて、ピストン61の先端部84と仕切り57の間の空間Bは広くなったり狭くなったりする。
図1および図3に示すように、ピストン61が後退し、上記空間Bが広くなると、当該空間B(芯材11の中空部11a)の気圧が下がる。このとき芯材11の排気穴56に設けられた弁58が閉じられ、芯材11の連通穴51に設けられた弁52が開かれる。弁52が開かれると連通穴51を通じて、内筒12の空気が芯材11に吸い込まれる。また、図4および図5に示すように、ピストン61が前進し、上記空間Bが狭くなると、当該空間Bの気圧が上がる。このとき、芯材11の連通穴51に設けられた弁52が閉じられ、芯材11の排気穴56に設けられた弁58が開かれる。このため、排気穴56を通じて、芯材11内の空気が排気される。このように、外筒13の回転に伴い、ピストン61の往復動が繰り返され、連通穴51を通じて内筒12の空気が芯材11に吸引される動作と、排気穴56を通じて芯材11の空気が排気される動作とが繰り返される。そして、次第に内筒12の中空部12aに負圧が形成される。内筒12には、貫通穴42が形成されており、当該貫通穴42および外筒13の貫通穴41を通じて空気が吸引される。
上述したように、このガイドローラ10によれば、シート状の搬送物2が巻き掛けられる外筒13は、周方向の複数の位置に貫通穴41を有し、外筒13の内側に配設された内筒12は、周方向の一領域Aに貫通穴42を有している。さらに、内筒12の中空部分12aの空気を吸引する空気吸引機構14を備えている。この場合、ガイドローラ10は、図2に示すように、内筒12の貫通穴42が形成された周方向の一領域Aを、外筒13にシート状の搬送物2が巻き掛けられる領域に向けて配設するとよい。これによって、かかるシート状の搬送物2に対して、適切な吸着力を作用させることができる。
この場合、当該周方向の一領域Aにおいて、内筒12の外周面と、外筒13の内周面との隙間は、適切な吸引力が得られるように適切な隙間s1を設定するとよい。この実施形態では、内筒12の外周面と、外筒13の内周面との隙間s1は、約0.5mmにしている。なお、かかる隙間s1は、内筒12の外周面と、外筒13の内周面とが擦れない程度で、かつ、外筒13の貫通穴41に適切な吸引力が得られればよく、概ね0.5mmよりも狭いとよい。上述したように、この実施形態では、外筒13が、芯材11に装着された軸受31、32に装着されているので、内筒12に対して適切な内径の外筒13を選択することにより、内筒12の外周面と外筒13の内周面との隙間s1を微細に調整することが容易である。
また、この実施形態では、内筒12は、中空の軸からなる芯材11の外側に装着されている。芯材11は、芯材11の中空部11aと内筒12の中空部12aとを連通する連通穴51を有している。また、空気吸引機構14は芯材11内に設けられている。さらに、この実施形態では、連通穴51には、弁52が設けられている。弁52は、内筒12の中空部12aよりも芯材11の中空部11aの気圧が低いときに開かれ、内筒12の中空部12aよりも芯材11の中空部11aの気圧が高いときに閉じられる。このガイドローラ10は、空気吸引機構14の作用によって、内筒12の中空部12aの空気が連通穴51を通じて芯材11に吸引される。この際、芯材11の中空部11aの気圧が内筒12の中空部12aよりも高くなると、弁52が適切に閉じられるので、芯材11から内筒12に空気が逆流するのを防止できる。そして、芯材11の中空部11aの気圧が内筒12の中空部12aよりも低くなる場合に弁52が開かれ、内筒12の中空部11aの空気が吸引される。これにより、内筒12に確実に負圧を形成することができる。そして、外筒13の貫通穴41に適切な吸引力を生じさせることができる。
また、この実施形態では、空気吸引機構14は、芯材11の内部に装着されたピストン61を有している。そして、芯材11には、芯材11の中空部11aを外部に連通する排気穴56を有している。この排気穴56には、弁58が設けられている。弁58は、芯材11の中空部11aの気圧が外部(排気穴56の外側)よりも低くなると閉じられ、芯材11の中空部11aの気圧が外部(排気穴56の外側)よりも高くなると開かれる。この空気吸引機構14は、ピストン61の往復動および、上記弁52および弁58の作用によって、排気穴56を通じて適切に芯材11の空気を排出することができ、芯材11内に負圧を形成することができる。
さらに、この実施形態では、ピストン61を往復動させる機構として、外筒13の回転運動をピストン61の往復動に変換するカム機構62を備えている。この場合、かかるカム機構62によって、外筒13の回転に応じて、ピストン61を往復動させることができる。また、この場合、外筒13の回転速度が遅いと、ピストン61の往復動は遅くなり、外筒13の回転速度が速くなると、ピストン61の往復動が速くなる。これにより、外筒13の回転速度が速い場合には、内筒12の負圧の程度が高くなり、外筒13の貫通穴41の吸引力が高くなる。このため外筒13の回転速度が速くなると、外筒13とシート状の搬送物2との間に空気が巻き込まれ易くなり、シート状の搬送物2が滑り易くなる。
このように、このガイドローラ10は、外筒13の回転速度が速くなるのに応じて、外筒13の貫通穴41の吸引力が増し、外筒13に対して、シート状の搬送物2が密着し易くなる。このため、外筒13の回転速度が速くなってもシート状の搬送物2が滑るのを防止できる。このように、このガイドローラ10は、外筒13の回転速度に応じて、外筒13の吸引力が変化し、外筒13に適切な吸引力を作用させることができる。また、このガイドローラ10は、外筒13の回転運動が、ピストン61の往復動等に消費される。このため、例えば、外筒13を減速させる際には、ピストン61の往復動等によって外筒13の慣性力が吸収され、外筒13を適切に減速させることができる。
また、この実施形態では、カム機構62は、外筒13に設けられたカム面73(第1カム部材71)と、芯材11を貫通し、芯材11の径方向に往復動可能に設けられた第2カム部材72とで構成されている。カム面73は、周方向の一部で内径が小さくなった小径部73aを有しており、第2カム部材72は、カム面73に当たりつつ芯材11の径方向に往復動する。また、ピストン61は、第2カム部材72と係合し、当該カム部材72の往復動に応じて、芯材11の軸方向に往復動する。空気吸引機構14は、かかる形態によって実現できる。なお、外筒13の回転運動をピストン61の往復動に変換するカム機構62の具体的な構成は、上記の実施形態に限定されない。
以上の通り、このガイドローラ10によれば、シート状の搬送物2が巻き掛けられる外筒13の回転に応じて、外筒13の貫通穴41に適切な吸引力が作用する。ガイドローラ10は、上述した実施形態に限定されない。
例えば、かかるガイドローラ10は、図6および図7に示すように、上述した第2カム部材72を、適宜に、外筒13のカム面73(小径部73a)から離間させる、スイッチング機構110を備えていてもよい。また、かかるスイッチング機構110は、例えば、図6および図7に示すように、芯材11の中空部11aに電磁石112の磁極部114を設け、当該磁極部114に対向するように第2カム部材72に着座部116を設けるとよい。
この場合、電磁石112に通電していないときは、図6に示すように、第2カム部材72は外筒13のカム面73(小径部73a)に当たっており、外筒13の回転に応じてカム機構62が動作する。そして、電磁石112に通電することによって、図7に示すように、磁極部114に第2カム部材72の着座部116を引き付けることができ、適宜に、第2カム部材72を押し下げ、外筒13のカム面73から離間させることができる。ガイドローラ10に、かかるスイッチング機構110を設けることによって、適宜に、カム機構62の動作を止めることができる。
また、このスイッチング機構110によれば、第2カム部材72を、適宜に、外筒13のカム面73から離間させることができる。外筒13の回転の際、第2カム部材72が外筒13のカム面73から離れると、外筒13が第2カム部材72から受ける抵抗が無くなる。このため、例えば、シート状の搬送物2の走行速度を上げる際に、スイッチング機構110によって、第2カム部材72を外筒13のカム面73から離しておくことによって、加速の際の抵抗を小さくできる。
また、空気吸引機構14について、上述した実施形態では、外筒13の回転運動をピストン61の往復動に変換するカム機構62を備えた構成を例示した。なお、カム機構は、上記に限定されない。また、ピストン61を往復動させる機構は、上記に限定されない。ピストン61を往復動させる機構としては、上記のカム機構62に代えて、例えば、図8に示すガイドローラ10Bのように、ピストン61を芯材11の軸方向に往復動させるアクチュエータ130を備えていてもよい。かかるアクチュエータ130としては、例えば、電磁気の作用で動作するソレノイドを採用するとよい。この場合、外筒13の動きと関係なく、ピストン61を動作させることができ、適切なタイミングで、外筒13の貫通穴41に吸引力を生じさせることができる。
このガイドローラ10は、例えば、図9に示すように、二次電池の捲回電極体200の製造装置300のガイドローラ350〜353に用いられる。捲回電極体200は、例えば、図10に示すように、帯状電極211、213と帯状セパレータ212、214を重ねて捲回されている。帯状電極211、213と帯状セパレータ212、214は、特に、重ねられて捲回される直前において、それぞれの位置(例えば、エッジポジションや、センターポジション)を厳重に管理する必要がある。かかる管理を高度に精度良く行うためには、ガイドローラ350〜353と、そのシート状の搬送物としての帯状電極211、213と帯状セパレータ212、214がずれないことが望ましい。このため、上記ガイドローラ10は、捲回電極体の製造装置300に用いるのに適している。以下、上述したガイドローラ10を適用した捲回電極体の製造装置300を説明する。
かかる捲回電極体の製造装置300は、例えば、図9に示すように、巻取軸301、302と、供給リール311〜314と、ダンサローラ321〜324と、エッジ検出部331〜334と、補正部341〜344とを備えている。また、この捲回電極体の製造装置300は制御部400を備えている。制御部400は、CPUなどからなる演算部と、不揮発性メモリーなどからなる記憶部とを備えており、予め設定されたプログラムに沿って種々の電子的な演算処理を行ない、捲回電極体の製造装置300を制御する。
供給リール311〜314は、それぞれ帯状電極211、213と帯状セパレータ212、214が巻き取られたリールである。なお、以下の説明において、帯状電極211、213と帯状セパレータ212、214は、適宜、「帯状材」と称する。この実施形態では、帯状材211〜214は、所定の順番で重ねられつつ、巻取軸301、302に巻き取られる。巻取軸301、302は、帯状材211〜214を巻き取る軸であり、この実施形態では、ターレット303に2つの巻取軸301、302が設けられている。巻取軸301、302は、一回の巻取り工程毎に位置が入れ替えられて順番に帯状材211〜214を巻き取る。図示例では、図中X1の位置で、帯状材211〜214を巻取り、図中X2の位置で、巻き取られた捲回電極体が巻取軸から取り外される。
帯状材211〜214は、供給リール311〜314から巻取軸301、302に至る走行経路上に、それぞれダンサローラ321〜324、補正部341〜344、エッジ検出部331〜334を通過する。
ダンサローラ321〜324は、巻取軸301、302に巻き取られる帯状材211〜214に作用する張力を調整する装置であり、「テンションローラ」とも言われる。エッジ検出部331〜334は、巻取軸301、302に巻き取られる帯状材211〜214の縁部の位置をそれぞれ検知する装置である。補正部341〜344は巻取軸301、302に巻き取られる帯状材211〜214の幅方向の位置を補正する機構である。供給リール311〜314から引き出された帯状材211〜214は、それぞれ所定の走行経路を辿るように、複数のガイドローラ350によって案内されている。また、ダンサローラ321〜324や補正部341〜344(図11参照)にも、帯状材211〜214を案内するガイドローラ351〜353が用いられている。
補正部341〜344は、例えば、図11に示すように、平行に配設された2本のアーム361、362の上部と下部にそれぞれガイドローラ352、353が配設されている。帯状材211〜214は、上下のガイドローラ352、353に巻き掛けられている。また、この実施形態では、補正部341〜344を通過した後に、帯状材211〜214は、エッジ検出部331〜334に通されている。エッジ検出部331〜334では、帯状材211〜214のエッジ位置(片側の縁の位置)を検出している。かかるエッジ検出部331〜334には、例えば、公知の光学センサーを用いることができる。
補正部341〜344は、上部のガイドローラ352に交差する任意軸を基準に、揺り動かすことができる。図12に示すように、帯状材211〜214は、走行時に、位置が幅方向にずれることがある。このような場合、帯状材211〜214の幅方向のずれを、エッジ検出部331〜334で検出することができる。そして、図13に示すように、帯状材211〜214の幅方向のずれに応じて、補正部341〜344を揺り動かして帯状材211〜214を規定の位置に戻すことができる。
制御部400は、上記、巻取軸301、302や供給リール311〜314の回転速度、ダンサローラ321〜324や補正部341〜344の動作を制御している。帯状材211〜214は、適切な張力を作用させることによって、搬送ローラと帯状材211〜214との間に適当な摩擦力を作用させ、帯状材211〜214が軌道上で幅方向にずれるのを抑制できる。また、制御部400は、エッジ検出部331〜334の検知信号に基づいて補正部341〜344を制御している。帯状材211〜214は、当該補正部341〜344によって幅方向の位置を補正されつつ巻取軸301、302に巻き取られている。このように、捲回電極体の製造装置300は、上述したダンサローラ321〜324や補正部341〜344などによって、帯状材211〜214の巻ずれを小さく抑制して巻取軸301、302に帯状材211〜214を巻き取っている。なお、ダンサローラ321〜324や補正部341〜344の具体的な制御方法や、ダンサローラ321〜324や、エッジ検出部331〜334や、補正部341〜344などの具体的な機械構成は、適宜種々の構成を採用することができる。
この捲回電極体の製造装置300は、帯状材211〜214を重ねて巻取軸301、302に所定の長さを巻き取る。かかる捲回電極体の製造装置300において、本発明者は、巻取速度を上げて、全体として帯状材211〜214を巻き取る工程に要する時間を短縮することを考えている。この場合、例えば、図14に示すように、巻き始め(A1)から急激に巻取速度を加速し(A2)、高速で巻き取る時間(A3)を出来る限り多く確保する。そして、その後、急激に巻取速度を減速させて巻き終える(A4)。この場合、加速工程(A2)、減速工程(A4)において急激な加減速が生じる。かかる急激な加減速が生じると、帯状電極や帯状セパレータに作用する張力Tは、急激に大きく変動する。かかる急激な加減速が生じる状況において、帯状材211〜214の幅方向のずれを防止するには、帯状材211〜214がガイドローラ350〜353からずれるのを防止したい。特に、補正部341〜344や、巻取軸301、302の直前に配置されたガイドローラにおいて、帯状材211〜214がずれるのを防止したい。
本発明の一実施形態に係るガイドローラ10(図1参照)は、上述したようにシート状の搬送物たる帯状材211〜214がずれるのを防止できるので、図9に示すように、捲回電極体の製造装置300のガイドローラ350〜353に適している。特に、巻取軸301、302に巻き取られる際の帯状材211〜214の位置を決める補正部341〜344のガイドローラ352、353(図11参照)や、巻取軸301、302の直前に配置されるガイドローラに好適である。
また、捲回電極体の製造装置300のガイドローラ350〜353には、図6および図7に示すように、スイッチング機構110を有するガイドローラ10Aを用いるとよい。すなわち、捲回電極体の製造装置300は、図14に示すように、巻き始め(A1)から急激に巻取速度を加速し(A2)、高速で巻き取る時間(A3)を出来る限り多く確保する。そして、その後、急激に巻取速度を減速させて巻き終える(A4)。この際、巻き始めから巻取速度の加速度が増加する間は、帯状材211〜214に作用する張力は緩み難い。しかし、巻取速度の加速度が低下するとき、例えば、(A2)の終わりから(A3)、また、(A3)から(A4)に移行するときなどでは、帯状材211〜214に作用する張力が緩み易い。
この場合、ガイドローラ350〜353にスイッチング機構110を有するガイドローラ10A(図6、図7参照)を用いると、例えば、巻き始めから巻取速度の加速度が増加する間は、スイッチング機構110を操作して第2カム部材72を外筒13から離すことができる。第2カム部材72を外筒13から離すと、外筒13の抵抗を小さくすることができ、巻取速度を加速する際のガイドローラ350〜353の抵抗を低く抑えることができる。また、帯状材211〜214に作用する張力が緩み易いときには、スイッチング機構110を操作して第2カム部材72を外筒13に押し当てるとよい。第2カム部材72を外筒13に押し当てると、外筒13の回転に対する抵抗が増える、これによって、帯状材211〜214の走行が減速されるのに追従して、外筒13を適切に減速させることができる。
また、かかる捲回電極体の製造装置300によって巻回される電池の捲回電極体は、塵などが混入されるのを防止したい。このため、クリーンルームで製造される。上述した実施形態に係るガイドローラ10は、図1に示すように、内部にピストン−シリンダ機構を備えており、排気穴56から空気が排気される。かかるガイドローラ10を捲回電極体の製造装置300に適用する場合、別途配管(図示省略)を設け、ガイドローラ10から排気される空気を、帯状材211〜214が走行する環境から分離して回収するとよい。ガイドローラ10から排気される空気を、帯状材211〜214が走行する環境から分離して回収することにより、当該空気によって帯状材211〜214が走行する環境に塵が巻き上がるのを防止できる。
かかる捲回電極体の製造装置300は、例えば、リチウムイオン二次電池(lithium-ion secondary battery)やニッケル水素二次電池(nickel-hydride secondary battery)などの種々の蓄電池に用いられる捲回電極体の製造工程で用いられる。以下、捲回電極体について、リチウムイオン二次電池の一例を説明する。
リチウムイオン二次電池1000は、例えば、図15に示すように、矩形の金属製の電池ケース250に構成されており、電池ケース250には、捲回電極体200が収容されている。この実施形態では、捲回電極体200は、図10および図16に示すように、帯状電極としての正極シート211と、負極シート213を備えている。また、帯状セパレータとしての第1セパレータ212と、第2セパレータ214を備えている。そして、正極シート211と、第1セパレータ212と、負極シート213と、第2セパレータ214の順で重ねられて巻き取られている。なお、正極シート211は正の電極シートであり、負極シート213は負の電極シートである。
正極シート211は、この実施形態では、アルミニウム箔からなる集電体シート211c(正極集電体)の両面に正極活物質を含む電極材料211dが塗工されている。当該電極材料211dに含まれる正極活物質としては、例えば、マンガン酸リチウム(LiMn)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)などが挙げられる。
負極シート213は、この実施形態では、銅箔からなる集電体シート213c(負極集電体)の両面に負極活物質を含む電極材料213dが塗工されている。当該電極材料213dに含まれる負極活物質としては、例えば、グラファイト(Graphite)やアモルファスカーボン(Amorphous Carbon)などの炭素系材料、リチウム含有遷移金属酸化物や遷移金属窒化物等などが挙げられる。
セパレータ212、214は、イオン性物質が透過可能な膜であり、この実施形態では、ポリプロピレン製の微多孔膜が用いられている。
この実施形態では、電極材料211d、213dは集電体シート211c、213cの幅方向片側に偏って塗工されており、集電体シート211c、213cの幅方向反対側の縁部には塗工されていない。正負の電極シート211、213のうち、集電体シート211c、213cに電極材料211d、213dが塗工された部位を塗工部211a、213aといい、集電体シート211c、213cに電極材料211d、213dが塗工されていない部位を未塗工部211b、213bという。
図10は、正極シート211と、第1セパレータ212と、負極シート213と、第2セパレータ214とが順に重ねられた状態を示す幅方向の断面図である。正極シート211の塗工部211aと負極シート213の塗工部213aは、それぞれセパレータ212、214を挟んで対向している。図9および図10に示すように、捲回電極体200の捲回方向に直交する方向(巻き軸方向)の両側において、正極シート211と負極シート213の未塗工部211b、213bが、セパレータ212、214からそれぞれはみ出ている。当該正極シート211と負極シート213の未塗工部211b、213bは、捲回電極体200の正極と負極の集電体211b1、213b1をそれぞれ形成している。
かかるリチウムイオン二次電池では、放充電時に、正極シート211の塗工部211aと負極シート213の塗工部213aの間で、帯状セパレータ212、214を通してリチウムイオンが行き来する。この際、リチウムイオンの析出するのを防止するため、正極シート211の塗工部211aは、負極シート213の塗工部213aからはみ出ないようにしたい。正極シート211の塗工部211aは、負極シート213の塗工部213aからはみ出ないように構成することによって、放充電時に、リチウムイオンの析出するのを防止することができる。
この実施形態では、図10および図16に示すように、正極シート211の塗工部211aの幅(電極幅a)を、負極シート213の塗工部213aの幅(電極幅b)よりも狭くし、正極シート211の塗工部211aが、負極シート213の塗工部213aからはみ出ないようにしている。また、正極シート211の塗工部211aと負極シート213の塗工部213aが、それぞれセパレータ212、214からはみ出ないようにして内部短絡を防止している。
しかしながら製造上の誤差があったり、正極シート211と負極シート213、および、セパレータ212、214が重ねられる際に幅方向にずれが生じたりする。このため、誤差やずれを許容するべく、負極シート213の塗工部213aの幅bと正極シート211の塗工部211aの幅aとの差分(b−a)、第1セパレータ212と第2セパレータ214の幅c1、c2と負極シート213の塗工部213aの幅bとの差分((c1、c2)−b)に所要の距離を設定している。
上述した捲回電極体の製造装置300は、帯状材211〜214の走行経路で複数のガイドローラ350〜353が用いられている。この場合、これら複数のガイドローラ350〜353のうち、ガイドローラと帯状材211〜214のずれを特に防止したい部位に、本発明に係るガイドローラを用いるとよい。これにより、ガイドローラと帯状材211〜214との幅方向のずれを防止できるので、当該捲回電極体200の製造時の巻ずれも小さくすることができる。これにより、上述した差分(b−a)、差分((c1、c2)−b)の低減を図ることができる。これによって、材料コストを低く抑えることができ、捲回電極体の低コスト化を図ることができる。
かかる捲回電極体200は、図15に示すように、扁平な形状に折り曲げられて電池ケース250に収容される。電池ケース250には、正極端子251と負極端子253が設けられている。正極端子251は捲回電極体200の正極集電体211b1(図10参照)に電気的に接続されている。負極端子253は捲回電極体200の負極集電体213b1(図10参照)に電気的に接続されている。かかる電池ケース250には電解液が注入される。電解液は、適当な電解質塩(例えばLiPF等のリチウム塩)を適当量含むジエチルカーボネート、エチレンカーボネート等の混合溶媒のような非水電解液で構成できる。かかるリチウムイオン二次電池1000は、複数個が組み合わされて組電池1000Aを構成し、例えば、図17に示すように、車両1の電源として搭載される。本発明は、正極シート211と、負極シート213と、セパレータ212、214の巻きずれを高度に防止でき、かかる車両1の電源として搭載される電池について、電池性能の安定性や、長寿命化に寄与することができる。
以上、本発明の一実施形態に係るガイドローラについて種々説明したが、本発明に係るガイドローラは、上述した実施形態に限定されない。
空気吸引機構は、図1に示すように、芯材11にピストン−シリンダ機構を構成する形態を例示したが、かかる形態に限定されない。より単純には、外部に設けられる吸引ポンプによって、芯材内の空気を吸引してもよい。また、内筒の内側に、中空の軸からなる芯材を有する形態を例示したが、内筒と芯材とは、一体的な筒体で構成することもできる。
また、本発明に係るガイドローラが用いられる捲回電極体の製造装置について、その一実施形態を説明したが、本発明に係るガイドローラが用いられる捲回電極体の製造装置は、上述した実施形態に限定されない。また、本発明に係るガイドローラは、捲回電極体の製造装置に限定されず、種々シート状の搬送物を搬送する装置に用いることができる。かかるガイドローラによって案内されるシート状の搬送物としては、電極材料に限らない。本発明に係るガイドローラは、案内するシート状の搬送物のずれを防止できるので、例えば、種々の薄膜を搬送する装置などにも用いることができる。
本発明の一実施形態に係るガイドローラを示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラを示す縦断面図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラのカム機構を示す図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラを示す縦断側面図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラのカム機構を示す図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラのスイッチング機構を示す図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラのスイッチング機構を示す図。 本発明の一実施形態に係るガイドローラの他の実施形態に係る縦断面図。 捲回電極体の製造装置の構成例を示す図。 捲回電極体の一例を示す図。 捲回電極体の製造装置の補正部の構成例を示す図。 捲回電極体の製造装置の補正部の構成例を示す図。 捲回電極体の製造装置の補正部の構成例を示す図。 捲回電極体の製造装置の巻取速度の変化の一例を示す図。 電池の構造を示す図。 捲回電極体の断面構造を示す図。 車両を示す図。
符号の説明
1 車両
2 シート状の搬送物
10、10A、10B ガイドローラ
11 芯材
11a 芯材の中空部
12 内筒
12a 内筒の中空部
13 外筒
14 空気吸引機構
21、22 スペーサ
31、32 軸受
41 貫通孔(第1貫通穴)
42 貫通孔(第2貫通穴)
51 連通穴
52 弁
56 排気穴
57 仕切り
58 弁
61 ピストン
62 カム機構
71 第1カム部材
72 第2カム部材
73 カム面
73a 小径部
74 挿通穴
76 軸部
78 当接部
80 係合部
82 カム面(第2カム部材の芯材の内側に延びた部位)
84 先端部
92 ばね部材(第1ばね部材)
94 ばね部材(第2ばね部材)
96 後端部
98 ばね座
110 スイッチング機構
112 電磁石
114 磁極部
116 着座部
130 アクチュエータ
200 捲回電極体
300 捲回電極体の製造装置
350〜353 ガイドローラ
400 制御部
1000 リチウムイオン二次電池
1000A 組電池
A 周方向の一領域

Claims (10)

  1. シート状の搬送物が巻き掛けられるガイドローラであって、
    固定的に設けられた内筒と、
    前記内筒の外側に装着され、軸受を介して前記内筒に対して回転自在に装着された外筒と、
    を備え、
    前記外筒は、周方向の複数の位置に、内外に貫通した第1貫通穴を有し、
    前記内筒は、周方向の一領域に、内外に貫通した第2貫通穴を有し、
    前記内筒の中空部分の空気を吸引する空気吸引機構を備えた、ガイドローラ。
  2. 前記内筒の内側に、中空の軸からなる芯材を有し、
    前記芯材は、前記芯材と前記内筒とを連通する連通穴が形成されており、
    前記連通穴には、前記内筒の中空部よりも前記芯材の中空部の気圧が低いときに開かれ、前記内筒の中空部よりも前記芯材の中空部の気圧が高いときに閉じられる弁が設けられており、
    前記空気吸引機構は、前記芯材内に設けられている、請求項1に記載のガイドローラ。
  3. 前記空気吸引機構は、前記芯材の内部に装着されたピストンを有し、
    前記芯材には、前記芯材の中空部を外部に連通する排気穴を有し、
    当該排気穴には、前記芯材の中空部の気圧が外部よりも低くなると閉じられ、前記芯材の中空部の気圧が外部よりも高くなると開かれる弁が設けられている、請求項2に記載のガイドローラ。
  4. 前記外筒の回転運動を前記ピストンの往復動に変換するカム機構を備えた、請求項3に記載のガイドローラ。
  5. 前記カム機構は、
    前記外筒の内周面に設けられ、周方向の一部で内径が小さくなったカム面と、
    前記芯材を貫通し、前記カム面に当たりつつ前記芯材の径方向に往復動するカム部材と、
    を備え、
    前記ピストンは、前記カム部材と係合する係合部を有し、前記カム部材の往復動に応じて、前記芯材の軸方向に往復動する、請求項4に記載のガイドローラ。
  6. 前記カム部材を前記芯材の外径方向に押し上げるばね部材を備えた、請求項5に記載のガイドローラ。
  7. 前記カム部材を、適宜に、前記外筒のカム面から離間させるスイッチング機構を備えた、請求項5又は6に記載のガイドローラ。
  8. 前記ピストンを前記芯材の軸方向に往復動させるアクチュエータを備えた、請求項3に記載のガイドローラ。
  9. 前記外筒は、芯材に装着した軸受を介して回転自在に支持されている、請求項2から8までの何れか一項に記載のガイドローラ。
  10. 帯状電極と帯状セパレータが重ねられて捲回された捲回電極体の製造装置であって、
    前記帯状電極または帯状セパレータを搬送する複数のガイドローラのうち少なくとも1つのガイドローラが、請求項1から9までの何れか一項に記載のガイドローラである、捲回電極体の製造装置。
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