JP4918182B2 - ガラス成形体の製造方法及び製造装置、並びに光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高い生産性のもとにガラス成形体を量産することができるガラス成形体の製造方法及び製造装置、並びにこれらの方法、装置を利用して得られたガラス成形体から光学素子を製造する光学素子の製造方法に関する。
近年、非球面レンズや小型レンズの普及に伴い、精密プレス成形されたガラス製の光学素子の需用が高まっている。精密プレス成形では、プリフォームと呼ばれるガラス成形体を作製し、これを加熱、軟化してプレス成形することにより、プレス成形型の成形面の形状を精密に転写して、研磨なしで光学機能面を形成する。これにより、高い生産性のもとに、研磨では加工が困難な光学素子を量産することができる。
精密プレス成形の量産性を活かすには、プレス素材であるプリフォームも優れた生産性のもとに量産することが要望される。そのため、熔融ガラスから研磨なしで、精密プレス成形用のプリフォームを成形する熱間成形法と呼ばれる技術が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2003−95670
ところで、熱間成形法では、ガラス流出パイプのノズル先端より流出する熔融ガラスから、プリフォーム1個分の熔融ガラス塊を分離して、各熔融ガラス塊を複数の成形型で受け、ガラスが冷却、固化していく過程で、順次プリフォームに成形していく。このようにしてプリフォームを成形するにあたっては、一般に、複数の成形型を使い回して数千個以上の相当数のプリフォームを量産する。このため、成形が終わった時点でプリフォームを成形型から取り出し、次の成形に備えなければならないが、成形直後のプリフォームを急冷するとカン、割れと呼ばれる現象により破損してしまうので、破損しないスピードでプリフォームを徐冷(アニール)する必要がある。
ここで、特許文献1では、一枚の耐熱性金属からなる徐冷盤に、成形型から取り出したプリフォームを順次並べていき、成形した順番にプリフォームの温度が徐々に低下するように徐冷盤の温度をコントロールする。このとき、成形型から取り出したプリフォームが、カン、割れによって破損しない温度に徐冷盤を加熱しておく必要があるが、そうすると、耐熱性金属からなる徐冷盤は、その熱伝導性が高いために徐冷盤全体の温度が高くなり、プリフォームの温度を、徐冷盤全体の温度より下げることができなくなってしまう。
そのため、100℃を超えるような高温のプリフォームを徐冷盤から、別の耐熱トレー上に移し替え、プリフォームの温度が100℃以下の温度に低下してから、さらに、合成樹脂製の搬出容器に移し替えるという手間のかかる作業を必要としていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、高い生産性のもとにガラス成形体を量産することができるガラス成形体の製造方法、及びこのような製造方法に好適なガラス製造装置、並びにこれらの方法や装置を利用して得られたガラス成形体から光学素子を製造する光学素子の製造方法の提供を目的とする。
本発明に係るガラス成形体の製造方法は、熔融状態又は軟化状態にあるガラスを連続成形することによりガラス成形体を量産するガラス成形体の製造方法であって、互いに離間した状態で移送手段に取り付けられて相互に断熱された複数のトレーを備えたアニールラインに、成形直後のガラス成形体を順次搬送するとともに、前記アニールラインに搬送されてきたガラス成形体のうち、同一のトレーに載置されたガラス成形体を一括してアニールする工程を、前記アニールラインを移送中の前記トレーごとに行う方法としてある。
このような方法とした本発明に係るガラス成形体の製造方法によれば、アニールに要する時間を短縮して、高い生産性のもとにガラス成形体を量産することができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、熔融ガラスをノズル先端から流出させ、前記熔融ガラスから分離した熔融ガラス塊を成形してガラス成形体とする方法とすることができる。
このような方法とすれば、熔融ガラスから熔融ガラス塊を順次分離して、これを成形に供することで、相当数のガラス成形体を効率よく量産することができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、前記熔融ガラス塊を成形型に受けつつ、噴出するガスにより前記成形型上に浮上させた状態で精密プレス成形用プリフォームに成形する方法とすることができる。
このような方法とすれば、プリフォームの表面にシワが生じたり、カン割れと呼ばれるガラスの冷却工程における破損が生じたりするのを防止することができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造方法は、所定の温度に降温したガラス成形体をアニールラインから取り出して、合成樹脂製の搬出容器に収容する工程を有し、前記温度が前記搬出容器の耐熱温度の上限以下である方法とすることができる。
このような方法とすれば、搬出容器の損傷を有効に回避することができる。
また、本発明に係るガラス成形体の製造装置は、以上のようなガラス成形体の製造方法を好適に実施するために、熔融ガラスをノズル先端から流出させ、前記熔融ガラスから分離した熔融ガラス塊を成形してガラス成形体とするガラス成形体の製造装置であって、熔融ガラス塊を受けてガラス成形体に成形するための複数の成形型と、前記成形型の移動と停留とを同期させて繰り返す成形型移動手段と、成形されたガラス成形体を前記成形型から取り出す取出手段と、前記成形型から取り出されたガラス成形体が載置される載置部を有する複数のトレーと、互いに離間して取り付けられた複数の前記トレーを順次移送する移送手段と、移送中の前記トレーに載置されたガラス成形体をアニールするアニール手段と、を備える構成としてある。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、種々の光学素子を生産性よく製造するために、上記方法により製造されたガラス成形体、又は上記装置を用いて製造されたガラス成形体に対して、プレス成形及び/又は機械加工を行うことにより、所定形状の光学素子とする方法、又は上記方法により製造された精密プレス成形用プリフォームを用いて、所定形状の光学素子に精密プレス成形する方法としてある。
以上のように、本発明によれば、アニールに要する時間を短縮して、高い生産性のもとにガラス成形体を量産することができ、さらに、このようにして得られたガラス成形体から、種々の光学素子を生産性よく製造することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[ガラス成形体の製造方法及び製造装置]
まず、本発明に係るガラス成形体の製造装置の実施形態について説明するとともに、併せて本発明に係るガラス成形体の製造方法の実施形態について説明する。
なお、図1は、本実施形態におけるガラス成形体の製造装置の概略を示す説明図である。
図示する例において、製造装置1は、ガラス流出パイプ10のノズル先端から熔融ガラスを流出させ、この熔融ガラスから分離した熔融ガラス塊2を所定形状に成形するものであり、熔融ガラス塊2を精密プレス用プリフォーム(ガラス成形体)に成形するための複数の成形型11を備えている。これらの成形型11は、同一仕様とされ、成形型移動手段としてのターンテーブル12上に配置されている。
ターンテーブル12は、インデックス回転機構によってインデックス回転するようにされており、それぞれの成形型11は、このターンテーブル12の回転軸を中心とする同一円周上に等間隔で配置されている。そして、このように配置された複数の成形型11が、定められた停留位置に移動してきて一定時間停留した後に、再び移動するというというように、各成形型11が同期して、移動と停留とを繰り返しながら周回するようになっている。
なお、成形型移動手段は、ターンテーブル12や、このターンテーブル12をインデックス回転させるインデックス回転機構のほか、インデックス回転機構を制御するコントローラなどを含んで構成される。
成形型11と同じ数だけ存在する複数の停留位置のうち、一つの停留位置には、停留する成形型11の上方に、熔融ガラスを流出するガラス流出パイプ10が配設されている。この停留位置は、キャスト位置とも呼ばれ、ここに停留した成形型11に熔融ガラスが供給される。
成形型11がキャスト位置に停留すると、その成形型11は、例えば、下方から突き上げ棒13で突き上げられるなどして、ガラス流出パイプ10のノズル先端に近づけられる。一方、ガラス流出パイプ10のノズル先端からは、公知の方法で清澄、均質化した熔融ガラスが、一定流量で連続して流出する。そして、この熔融ガラスの下端を、突き上げ状態にある成形型11で受けながら、所定のタイミングで突き上げ状態を解除して、成形型11を鉛直に急降下させる。そうすることにより、熔融ガラスは、ガラス流出パイプ10のノズル先端側の部分と、成形型11に受けられた部分との間で分離され、成形型11上に熔融ガラス塊2が形成される。
なお、熔融ガラスから熔融ガラス塊を分離するにあたっては、成形型11の突き上げと、急降下とにより熔融ガラス塊の分離を行うほか、ガラス流出パイプから熔融ガラスを滴下して、成形型11上に滴状の熔融ガラス塊を形成するようにしてもよい。
成形型11上に形成された熔融ガラス塊2は、成形型11とともにキャスト位置から、次の停留位置へと移動する。そして、移動と停留とを繰り返す成形型11上において、ガラス成形体としてのプリフォーム3に成形されつつ、冷却される。
このような冷却工程にあっては、プリフォーム3の表面にシワが生じたり、カン割れと呼ばれるガラスの冷却工程における破損が生じたりするのを防止するため、鉛直方向上向きに噴出する窒素などの不活性ガスにより、成形型11上に熔融ガラス塊2を浮上させた状態で成形するのが好ましい。
外力によりガラスが変形しない温度域にまで冷却された後、プリフォーム3は、成形型11から取り出されてアニールされる。このとき、プリフォーム3が取り出されて空になった成形型11は、再びキャスト位置まで移動して上記工程を繰り返す。全ての成形型11について、上記工程を繰り返し行うことにより、相当数のプリフォーム3を量産することができる。
成形型11上で所定形状に成形されたプリフォーム3は、取出手段20によって成形型11から取り出されて耐熱トレー30へと搬送され、耐熱トレー30ごとにアニールされる。取出手段20を用いてプリフォーム3を成形型11から取り出すには、例えば、取出手段20によりプリフォーム3を吸引保持しつつ、プリフォーム3を上方に持ち上げた後に、耐熱トレー30上に設けた、中央が凹状に陥没する載置部31へとプリフォームを搬送し、載置部31上で吸引を解除するなどすればよい。
このとき、プリフォーム3を吸引保持するにあたっては、取出手段20のプリフォーム3に接触する部分には耐熱性材料を用い、また、プリフォーム3の表面に傷をつけないようにするために、面取り加工、又は丸め加工を施しておくのが好ましい。
耐熱トレー30は、例えば、チェーン式コンベアなどの移送手段40に、複数の耐熱トレー30が、互いに離間して取り付けられている。そして、アニール手段50が備える温度勾配のある区画(アニールライン)に順次送られて、耐熱トレー30ごとに所定の温度でアニールが行われる。
それぞれの耐熱トレー30は、互いに離間した状態で移送手段40に取り付けられており、アニールラインにおいて、耐熱トレー30上の各領域が相互に断熱されている。アニール手段50は、この領域ごとに、プリフォーム3が所要の温度範囲になるようにアニールラインの温度勾配をコントロールする。
ここで、ヒータとしては、例えば、ハロゲンランプヒータなどを使用することができる。また、加熱効率を向上させるには、プリフォーム3が載置される耐熱トレー30上の載置部31を、カーボンなどの耐熱性の黒体材料で形成するのが好ましい。耐熱トレー30は、このような載置部31をアルミニウムなどの金属からなるプレート32に固定してなるものとすることができ、図示する例では、移送手段40に直接取り付けられる基台34上に、プレート32が四本の支柱33で支えられている。
なお、図2は、耐熱トレー30の一例を示す説明図であり、図2(a)は、耐熱トレー30の平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。
成形型11から取り出されたプリフォーム3、すなわち、成形直後のプリフォーム3は、耐熱トレー30に載置され、アニールラインを順次搬送されるが、このとき、移送手段40により移送されてきた耐熱トレー30の載置部31に、取出手段20がプリフォーム3を順次載置する。一つの耐熱トレー30にプリフォーム3を載置し終わった時点で、プリフォーム3が載置された耐熱トレー30は移送手段40により移送され、これとともに、空の耐熱トレー30がプリフォーム3を載置する位置に移送されてくる。
なお、プリフォーム3を載置するに先だって、プリフォーム3にカン、割れが発生しない温度に、耐熱トレー30を予熱しておくのが好ましい。
アニールラインの終端まで移送され、所定の温度に降温したプリフォーム3は、アニールラインから取り出される。このとき、プリフォーム3は、前述したのと同様の機構を備える取出手段60により、耐熱トレー30から合成樹脂製の搬出容器70に移し替えられて、検査工程などを経て出荷される。
このときに用いる合成樹脂製の搬出容器70の材料としては、ポリスチレンなどを例示できる。また、プリフォーム3は、ここで用いる搬出容器70の耐熱温度の上限以下の温度にまで降温させるのが好ましく、これにより搬出容器70の損傷を有効に回避することができる。空になった耐熱トレー30は再び、予熱されながらアニールラインの上流側へ送り返される。
このようにしてプリフォーム3を移送するに際しては、まず、プリフォーム3を成形型11から取り出してから、搬出容器70の耐熱温度にまで冷却するのに要する時間(アニール時間という)を設定する。この時間は、プリフォーム3がカン、割れによって破損しない範囲で設定することになるが、アニール時間を短くするほど、生産性を高めることができる。また、プリフォーム3を成形型11から取り出してから、次の成形型11からプリフォーム3を取り出すまでの時間をタクトタイムというが、アニール時間をタクトタイムで除した値が、アニールラインに存在するプリフォーム3の数になる。この数を各耐熱トレー30に割り振り、各耐熱トレー30に割り振られた数が、耐熱トレー30の1個当たりのプリフォーム3の載置数であり、耐熱トレー30が備えるべき載置部31の最小値である。
そして、このときのアニール時間や、耐熱トレー30の1個当たりのプリフォーム3の載置数に基づいて、移送手段40による移送速度と、耐熱トレー30の使用数とを決定することができる。
以上のように、本実施形態では、相互に断熱された複数の耐熱トレー30を備えたアニールラインに、成形直後のプリフォーム3を順次搬送するとともに、アニールラインに搬送されてきたプリフォーム3のうち、同一の耐熱トレー30に載置されたプリフォーム3を一括してアニールする工程を耐熱トレー30ごとに行うが、アニールラインは、プリフォーム3を耐熱トレー30に載置する位置から、プリフォーム1を取り出して搬出容器70に移し替える位置に至るまでの区画であり、プリフォーム3が載置された各耐熱トレー30上の領域が、アニールラインが備える相互に断熱された複数の領域に相当する。
本実施形態において、プリフォーム(ガラス成形体)3は、各耐熱トレー30上に複数存在するので、これらガラス成形体3は、同じアニールスケジュールで同時にアニールされる。また、別の領域に存在するガラス成形体、すなわち、異なる耐熱トレー上にあるプリフォーム3どうしも、各領域の設定温度を一定に保つことにより、同じアニールスケジュールで時間を前後してアニールされることになる。
このように、各ガラス成形体のアニールスケジュールを一定にすることは、品質の安定化の上で好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、各耐熱トレー30が互い分離され、かつ、互いに断熱されているので、各耐熱トレー30の温度制御を独立に行うことができる。その結果、プリフォーム3を破損させることなく短時間で、合成樹脂製の搬出容器に収容可能な温度になるまでアニールすることができる。
[光学素子の製造方法]
次に、上記したような方法、装置を利用して得られたガラス成形体から光学素子を製造する本発明に係る光学素子の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態にあっては、前述したようにして製造されたプリフォーム(ガラス成形体)3を用い、このプリフォーム3を精密プレス成形して光学素子を製造する。
精密プレス成形は、モールドオプティクス成形とも呼ばれる。光学素子において、光線を透過したり、屈折させたり、回折させたり、反射させたりする面を光学機能面(レンズを例にとると、非球面レンズの非球面や、球面レンズの球面などのレンズ面が、この光学機能面に相当する)というが、精密プレス成形によれば、プレス成形型の成形面を精密にガラスに転写することにより、プレス成形によって光学機能面を形成することができる。このため、光学機能面を仕上げるために研削や研磨などの機械加工を加える必要がない。
精密プレス成形に使用するプレス成形型としては、公知のもの、例えば、炭化珪素、ジルコニア、アルミナなどの耐熱性セラミックスの型材の成形面に離型膜を設けたものを使用することができる。これらの中でも、炭化珪素製のプレス成形型が好ましい。また、離型膜としては、炭素含有膜などを使用することができるが、耐久性、コストの面から特にカーボン膜が好ましい。
精密プレス成形では、プレス成形型の成形面を良好な状態に保つために、成形時の雰囲気を非酸化性ガスにするのが好ましい。非酸化性ガスとしては、窒素、窒素と水素の混合ガスなどが好ましい。精密プレス成形された光学素子は、プレス成形型より取り出され、必要に応じてアニールされる。成形品がレンズなどの光学素子の場合には、必要に応じて芯取り加工を行ったり、表面に光学薄膜をコートしたりしてもよい。
このようにして、球面レンズ、非球面レンズ、マイクロレンズなどの各種のレンズ、回折格子、回折格子付のレンズ、レンズアレイ、プリズムなどの各種光学素子を製造することができる。また、用途としては、デジタルカメラやフィルム内蔵カメラの撮像光学系を構成するレンズ、カメラ付携帯電話搭載の撮像レンズ、CDやDVDをはじめとする光記録式媒体のデータ読取及び/又はデータ書込み用に使用する光線を導光するためのレンズなどが好適である。
なお、これら光学素子には、必要に応じて、反射防止膜、全反射膜、部分反射膜、分光特性を有する膜などの光学薄膜を設けることもできる。
また、精密プレス成形により光学素子を製造するにあたっては、研削、研磨で除去する加工しろを有する以外は、得ようとする光学素子に近似させた形状でガラス成形体(ブランク)を形成し、公知の研削、研磨法によって、アニールしたガラス成形体から所望の光学素子を製造するようにしてもよい。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述したガラス成形体の製造方法においては、熔融ガラスをプレス成形により成形して、所定形状のガラス成形体を製造するようにしてもよい。
この場合には、例えば、成形型11をプレス成形用の下型に替えて、この下型の成形面上に熔融ガラスを受けてシアーと呼ばれる耐熱性切断刃で熔融ガラスを切断する。そして、下型上に熔融ガラス塊を形成した後に、次の停留位置で下型に対向する上型を用いて、熔融ガラス塊をプレス成形すればよい。
なお、プレス成形後は、下型が移動する前に上型をプレス成形品から離型し、上方へ退避させる。その後は、前述したのと同様にして、外力で変形しない温度にまで冷却した後に、プレス成形されたガラス成形体を下型から取り出して、耐熱トレーの載置部に載置する。
また、前述したガラス成形体の製造方法では、熔融状態のガラスから成形体を製造しているが、所定分量のガラス塊を加熱、軟化して成形型に供給し、プレス成形してガラス成形体を製造する方法としてもよい。
本発明によれば、高い生産性のもとにガラス成形体を量産できるとともに、得られたガラス成形体から光学素子を生産性よく製造することが可能となる。
本発明に係るガラス成形体の製造装置の実施形態の概略を示す説明図である。 本発明に係るガラス成形体の製造装置の実施形態における耐熱トレーの一例を示す説明図である。
符号の説明
1 製造装置
2 熔融ガラス塊
3 プリフォーム(ガラス成形体)
10 ガラス流出パイプ
11 成形型
12 ターンテーブル
20 取出手段
30 耐熱トレー
40 移送手段
50 アニール手段
70 搬出容器

Claims (7)

  1. 熔融状態又は軟化状態にあるガラスを連続成形することによりガラス成形体を量産するガラス成形体の製造方法であって、
    互いに離間した状態で移送手段に取り付けられて相互に断熱された複数のトレーを備えたアニールラインに、成形直後のガラス成形体を順次搬送するとともに、
    前記アニールラインに搬送されてきたガラス成形体のうち、同一のトレーに載置されたガラス成形体を一括してアニールする工程を、前記アニールラインを移送中の前記トレーごとに行うことを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  2. 熔融ガラスをノズル先端から流出させ、前記熔融ガラスから分離した熔融ガラス塊を成形してガラス成形体とすることを特徴とする請求項1に記載のガラス成形体の製造方法。
  3. 前記熔融ガラス塊を成形型に受けつつ、噴出するガスにより前記成形型上に浮上させた状態で精密プレス成形用プリフォームに成形することを特徴とする請求項2に記載のガラス成形体の製造方法。
  4. 所定の温度に降温したガラス成形体をアニールラインから取り出して、合成樹脂製の搬出容器に収容する工程を有し、
    前記温度が前記搬出容器の耐熱温度の上限以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  5. 熔融ガラスをノズル先端から流出させ、前記熔融ガラスから分離した熔融ガラス塊を成形してガラス成形体とするガラス成形体の製造装置であって、
    熔融ガラス塊を受けてガラス成形体に成形するための複数の成形型と、
    前記成形型の移動と停留とを同期させて繰り返す成形型移動手段と、
    成形されたガラス成形体を前記成形型から取り出す取出手段と、
    前記成形型から取り出されたガラス成形体が載置される載置部を有する複数のトレーと、
    互いに離間して取り付けられた複数の前記トレーを順次移送する移送手段と、
    移送中の前記トレーに載置されたガラス成形体をアニールするアニール手段と、
    を備えることを特徴とするガラス成形体の製造装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により製造されたガラス成形体、又は請求項5に記載の装置を用いて製造されたガラス成形体に対して、プレス成形及び/又は機械加工を行うことにより、所定形状の光学素子とする光学素子の製造方法。
  7. 請求項3に記載の方法により製造された精密プレス成形用プリフォームを用いて、所定形状の光学素子に精密プレス成形する光学素子の製造方法。
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