JP4918120B2 - 四塩化チタンの製造における塩化炉の温度制御方法 - Google Patents

四塩化チタンの製造における塩化炉の温度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、チタン鉱石の塩素化反応により四塩化チタンを製造する方法に関し、特に、塩化炉の温度制御方法に関する。
四塩化チタンは、スポンジチタンの製造原料のみならず、酸化チタンや触媒あるいは医薬の分野に幅広く利用されている。四塩化チタンは、コークスを配合したチタン鉱石と塩素ガスを高温にて反応させることにより製造されている。
チタン鉱石の塩素化反応は、耐火物構造の塩化炉内に形成された鉱石とコークスを塩素ガスで流動化した流動層内で行われている。この塩素化反応は、発熱反応であるために、流動層内温度が反応温度に達した後は外部からの加熱は不要となり、自発的に反応が進行する。
塩化炉内における反応は、以下のような塩素化反応(1)およびカーボンソリューション反応(2)式で表現され、COとCOガスの両者が生成する。しかしながら、炉内の温度条件によって(1)式および(2)式の反応速度が変化するため、COとCOの生成比も影響され、種々の条件によって変化する。
TiO+C+2Cl→TiCl+CO ・・・(1)
C+CO→2CO ・・・(2)
COガスおよびCOガスの生成メカニズムについては、チタン鉱石と塩素ガスとの反応で副生したCOガスが流動層内に過剰に存在するコークスと反応してCOガスの一部がCOガスに転換されるという考え方が知られているが(例えば、非特許文献1参照)、詳細については今後の検討が待たれる。
チタン鉱石の塩素化反応においては、塩化炉に供給する塩素ガス流量を増加させると四塩化チタンの生産量を増加させることができるため生産性を向上させることができる。しかしながら、前記した(1)式で起こる反応は、発熱反応であり、その結果塩化炉に供給する塩素ガス流量を増加させると流動層温度がさらに上昇する傾向を示す。
塩化炉内の温度が上昇すると、前記塩化反応で生成するCO/CO比が低下し、これはコークス原単位の低下につながり好ましくないとされる。
また、四塩化チタンの原料であるチタン鉱石には、酸化チタンのみならず、鉄やケイ素あるいはアルミニウム等の不純物がチタン鉱石の純度に応じて含まれており、前記した不純物元素の塩素化反応は、反応温度の上昇に伴い活発化する傾向にある。したがって、塩化炉に供給する塩素ガス流量を増加させて四塩化チタンの生産性を向上させると、生成される四塩化チタン中のアルミニウムやケイ素の不純物濃度が上昇し、四塩化チタンの品質を維持する上で好ましくない状況を生み出す。
塩化炉で生成した四塩化チタン中の不純物は後の蒸留工程で分離除去することができるものの、蒸留設備を整備するには人手と時間がかかるために、蒸留工程へ導く四塩化チタンはできる限り純度の高い方が好ましいと考えられている。
このように塩化炉内流動層温度は、できるだけ上昇しないように運転することが好ましいと考えられており、塩化炉の生産性を向上させた場合に適切な冷却技術が望まれている。
塩化炉内の流動層の温度は、流動層と接している塩化炉の炉体放散熱を増加させることでも抑制することができるが、塩化炉に供給される塩素ガス流量が大きく変動する場合には、必ずしも有効な手段ではない。
これに対して、液状の四塩化チタンを塩化炉の炉頂から底部に配置した流動層に向かって四塩化チタンを滴下することにより流動層温度を冷却する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
そこで、本発明者らは、前記の知見に基づき生産量を高めた塩化炉の炉頂から流動層に向かって液状の四塩化チタンを滴下して流動層温度上昇をどの程度抑制できるかを試験にて確認したところ、塩化炉の炉頂より流動層に供給した四塩化チタンの流量から予想される程には、流動層があまり冷却されないことが判明している。その結果、塩化炉から冷却系に排出される四塩化チタンガスの温度も目論み通りに低下しないという課題も必ずしも解決できていない状況にある。
また、塩化炉内に形成する流動層の温度は、コークス原単位を改善する意味から低温域に保持することが好ましいと考えられるが、流動層温度を過度に低下させるとチタン鉱石と塩素ガスとの反応速度が低下して未反応塩素ガスが発生しやすくなりその下限がどの程度にあるのか把握されていない状況にある。
このように従来から用いている塩化炉の生産性を向上させる際に伴う塩化炉の流動層温度を適切に制御できる技術が望まれている。
特開昭51−116198号公報
奥平、八木;チタニウム・ジルコニウム、Vol.11.No.1(1963)、p4−p12
本発明は、チタン鉱石の塩素化反応により四塩化チタンを製造する塩化炉の温度制御に関し、特に塩化炉に供給する塩素ガスの流量を増加させて塩化炉で生産される四塩化チタンの生産性を高めた場合においても、温度の過度の上昇を効果的に抑制して不純物が増加しないような流動層の温度制御方法および冷却系に排出される四塩化チタンガスの効果的な冷却方法の提供を目的とするものである。
かかる実情に鑑み前記課題の解決手段について鋭意検討を重ねてきたところ、四塩化チタンを製造する塩化炉内に形成した流動層の温度上昇を抑制するために前記塩化炉の炉頂から液状の四塩化チタンを滴下する際に、前記液状の四塩化チタンを流動層まで連続した液柱を構成するように供給することにより前記課題を効果的に解決できることを見出し、本願発明を完成するに至った。
また、前記塩化炉内の流動層への液柱状四塩化チタンの滴下に加えて、液状四塩化チタンを塩化炉の炉頂部に噴霧することで、塩化炉から冷却系に導かれる四塩化チタンガスの温度も効果的に冷却できることも併せて知見し、本願発明を完成するに至ったものである。
即ち、本願発明に係る塩化炉の温度制御方法は、チタン鉱石の塩素化反応により四塩化チタンを製造する塩化炉における温度制御方法であって、塩化炉内に保持されたチタン鉱石およびコークスに対して塩化炉底部から塩素ガスを供給してこれらの流動層を形成し、塩化炉頂部から流動層に対して液体四塩化チタンを供給し、液体四塩化チタンは、塩化炉頂部から流動層まで連続した液柱状であることを特徴としている。
本願発明の温度制御方法においては、塩化炉内の炉頂空間部に液体四塩化チタンを噴霧することを好ましい態様としている。
また、流動層内の温度を1000℃〜1200℃の範囲に制御し、塩化炉の炉頂部出口温度を700℃〜900℃の範囲に制御することをすることを好ましい態様としている。
さらに、流動層または塩化炉の炉頂空間部の冷却剤として用いる液体四塩化チタンは、精製四塩化チタンまたは四塩化チタンスラリーであることを好ましい態様としている。
本発明に従えば、塩化炉で生産される四塩化チタン中の不純物濃度上昇を抑制しつつ、四塩化チタンの生産性を向上させることができるという効果を奏するものである。
また、本願発明の方法に従うことにより、未反応塩素ガスが発生しない条件下において塩化炉の操業温度を低温域に維持することができ、不純物の生成抑制に加えて、カーボンソリューション反応の進行を抑制でき、その結果、四塩化チタンに対するコークスの消費量も抑制できるという効果を奏するものである。
さらに、塩素化反応が進行する流動層と接している塩化炉内の耐火物の損耗も効果的に抑制することができるという効果を奏するものである。
本発明の四塩化チタンの製造装置を示す模式断面図である。 液柱状四塩化チタンを示す模式断面図である。
本願発明の最良の実施形態の一例について図1を用いて以下に詳細に説明する。
本願発明の実施態様の説明に先立ってまずは本願発明に用いる四塩化チタンの製造装置について以下に説明する。本願発明に用いる四塩化チタンの製造装置Mは、外部が鉄皮で、その内部は耐火物17から構成されている塩化炉11である。耐火物17の内張りを設けることで、その外部に構成した鉄皮を高温の塩素ガスから効果的に保護することができるという効果を奏するものである。
塩化炉11の炉体側壁には、原料ホッパー15が配設されており、ホッパー15より、四塩化チタンの原料であるチタン鉱石およびコークスを塩化炉11底部に形成した流動層12に供給することができる。一方、塩素ガスは、塩化炉11の底部に設けたウインドボックス13から導入し、更に塩素ガスの分散盤18を介して流動層12の内部に吹き込むことができる。
流動層12は、底部より吹き込まれた塩素ガスによって適切に流動化されて、塩素ガスと、流動層12内に供給されたチタン鉱石とコークスとの塩素化反応を好適に進めることができる。
本願発明においては、流動層12内で進行する塩素化反応は、上述した(1)式および(2)式で表現することができ、それに応じた塩素ガス流量に応じて反応熱を生成する。流動層12へ供給する塩素ガス量を増加させると四塩化チタンの生産量も増加し、同時に反応熱も上昇し、その結果、流動層12内の温度も上昇する。
前記したように流動層12内の温度の上昇に伴いチタン鉱石中の不純物の反応も増加し、四塩化チタン中に随伴する不純物量も増加し好ましくない。そこで本願発明においては、塩化炉11の頂部に設けた四塩化チタン供給ノズル16から液柱状の四塩化チタンを流動層12に向けて供給滴下することが好ましい。
また、前記液状に滴下された四塩化チタンは、図2に示したように流動層12に至るまで連続した液柱状に供給することが好ましい。このように流動層12まで連続した液柱状に四塩化チタンを供給することで、流動層12に到達する前に雰囲気中に気化する四塩化チタン量を効果的に抑制することができ、流動層12を効果的に冷却することができるという効果を奏するものである。
ここでいう「液柱状」とは、必ずしも鉛直方向に真っ直ぐな液柱である必要はなく、単に液滴のような不連続ではなく連続していればよいことを意味する。よって、液柱状四塩化チタンは、水平方向に多少変動しても本願発明の効果を損なうことはない。また、炉頂から供給された液状の四塩化チタンで構成された液柱の径が多少減少しても連続的に繋がっている限り、本願発に係る「液注状」という範疇に含まれるものとする。
なお、前記四塩化チタンの液柱の形状は、流動層12に滴下する四塩化チタンの流量によって影響される。流動層12に滴下する四塩化チタンの流量が多い場合には、液柱の直径は大きい方が好ましく、逆に、少ない場合には、液柱の直径は小さい方が好ましい。
本願発明においては、前記液柱の全長に対する直径の比は、0.1%〜1.0%の範囲に構成することが好ましい。このような形状の液柱とすることで、流動層12に至るまでに液柱が分裂することなく、安定した四塩化チタンの滴下操作を継続させることができる。これは、四塩化チタン供給ノズル16の径と背圧を適切に選択することで前記した範囲に四塩化チタンスラリーの形状を規定することができる。
前記した形状の四塩化チタンを供給するには、前記四塩化チタン供給ノズル16の内径に対する前記ノズルの長さの比が10以上とすることを好ましく、更に、20以上がより好ましい態様とされる。しかしながら、前記の比を大きくするに伴い、四塩化チタンの供給圧力を高める必要があり、現実的でない。よって、本願発明においては、前記直径に対する長さの比は30を超えないように設定することが好ましい。
さらに、本願発明においては、前記ノズル先端部の切り口を直角に形成することを好ましい態様とするものである。前記のような形状にノズルの先端部を形成することで、偏流のない液柱状の四塩化チタンを流動層12の表面まで供給することができるという効果を奏するものである。
塩化炉11の流動層12に到達した液状四塩化チタンは短時間のうちに蒸発して流動層12から気化熱を奪う。その結果、チタン鉱石の塩素化反応で発生する反応熱のうち前記した四塩化チタンの気化熱が奪われることにより流動層12の過熱を効果的に抑制することができる。
本願発明においては、流動層12内の温度は、1000℃〜1200℃の範囲に維持することが好ましい。流動層12内の温度が、前記の下限温度を下廻ると(1)式で表されるチタン鉱石の塩素化反応が鈍化して未反応塩素ガスが流動層12から逸脱して塩化炉11の下流に配置した図示しない冷却塔あるいは四塩化チタン回収用の凝縮塔まで達する場合があり、図面の追加配管の腐食を促進して好ましくなく、また作業環境上も好ましくない。
一方、流動層12内の温度が前記の上限を超えるとチタン鉱石中のアルミニウムやシリコンの塩素化反応が促進されてこれらの塩化物が生成され、四塩化チタン中に混入して不純物濃度上昇を来たし好ましくない。本願発明においては、前記上限温度は塩化アルミニウムの沸点以下であることが好ましい。
本願発明においては、塩化炉11内の流動層12に吹き込む塩素ガスの流量を高めて行くと、前記したようにチタン鉱石の塩素化反応に伴う発熱により流動層12の温度も上昇するが、本願発明に記載のとおり、塩化炉11の炉頂部から液柱状の四塩化チタンを流動層12に滴下することにより、その気化熱により前記流動層12を効果的に冷却することができる。
本願発明においては、前記した流動層12の温度は、流動層12へ導く塩素ガス流量、前記(1)式および(2)式で決まるCO/CO比、流動層12への四塩化チタンの滴下量によって決定される。
前記(1)式の塩素化反応は発熱であるが、(2)式のカーボンソリューション反応は吸熱反応である。また、カーボンソリューション反応は、流動層温度の低下により抑制される方向に平衡が移動する。即ち、流動層への四塩化チタンの滴下により流動層温度が低下すると、(2)式のカーボンソリューション反応が抑制され、発熱反応である(1)式の塩素化反応のみが促進されるため、流動層内の正味の発生熱量を増加する傾向を示しこれは流動層温度の低下を抑制する方向に働く。その結果、塩化炉から冷却に導かれる四塩化チタンガスの温度も低下しないという事態を招く場合がある。
そこで、本願発明では、塩化炉内の流動層温度への四塩化チタンの滴下に加えて、塩化炉頂部へも液状四塩化チタンを噴霧することを好ましい態様とするものである。前記した塩化炉の炉頂空間部への液状四塩化チタンを噴霧することで、前記炉頂空間部の四塩化チタンガスを効果的に冷却することができるという効果を奏するものである。その結果、塩化炉の冷却系に排出される四塩化チタンガスの温度も効果的に冷却させることができるという効果を奏するものである。
塩化炉冷却系に導かれる四塩化チタンガスを比較的低温に維持することができれば、前記冷却系の構成材料への負荷も軽減でき、その結果、前記塩化炉系の寿命を効果的に引き延ばすことができるという経済的効果をもたらすものである。
前記したような好ましい態様にて製造された不純物塩化物を含む四塩化チタンガスは、図1に示した接続管19を経由して冷却工程に導くことが好ましい。冷却工程では、図示しない分離塔によって四塩化チタン中に含まれる鉄やシリコンあるいはアルミニウム等の不純物塩化物を凝縮分離することができる。前記分離塔で不純物が分離された四塩化チタンガスは、更に冷却塔に導かれて四塩化チタンの沸点以下まで冷却され、液状の四塩化チタンを回収することができる。
前記分離塔および冷却塔の頂部には,四塩化チタンの噴霧冷却設備が具備されており、塩化炉で生成された高温の四塩化チタンガスをそれぞれ、適切な温度まで冷却することができる。液状四塩化チタンは、蒸留工程に導かれて更に精製されて、製品四塩化チタンが生成される。
以上の実施態様で述べたように、四塩化チタンを製造する塩化炉内の流動層温度を適切に制御することで、前記塩化炉で生成される四塩化チタン中の品位を維持しつつ、また、コークス原単位を増加させることなく、四塩化チタンの生産性を向上させることができるという効果を奏するものである。
[実施例1]
図1に示した塩化炉に供給する塩素ガスを種々変更して、塩化炉11内の流動層12の温度および塩化炉出口温度を塩素ガス流量の関係として整理し、結果を表1に示した。
1)試験条件
四塩化チタン生産量:4000t/月
四塩化チタン滴下量:10〜20リッター(L)/分
2)結果
表1に示すように、流動層温度は、四塩化チタンを液柱状に滴下することにより効果的に冷却することができるという効果が確認された。しかしながら、炉頂ガス温度が目標レベルまで冷却されていない。
Figure 0004918120
[実施例2]
実施例1において、四塩化チタン供給ノズルの内径に対する長さの比を種々変更して、下記の条件にて試験を行い、流動層温度に及ばす影響を確認した。また、その結果を下記表2に示した。
1)試験条件
四塩化チタン生産量:4000t/月
四塩化チタン滴下量:15リッター(L)/分
2)試験結果
前記四塩化チタンノズルの内径(D)に対する全長(L)の比(L/D)を8〜35まで変更して前記塩化炉底部に形成されている流動層温度に及ぼす影響を調査した。その結果、前記L/Dの比が10〜30においては流動層温度を適切な範囲に維持されることが確認された。しかしながら、前記L/Dの比が10未満の値である8では、流動層温度が好ましい温度範囲を越えて目論見通りの温度範囲まで冷却することができなかった。
一方、前記L/Dの比が30を越えた値である35の場合には、四塩化チタン供給ノズルの先端部が閉塞気味であったため反応を継続することができず、塩化炉に供給する塩素ガスの流量を絞って、試験を終えた。このように、四塩化チタン供給ノズルの内径に対する長さの比を10〜30の範囲とすることで、流動層温度を適切な範囲に維持できることが確認された。
Figure 0004918120
[実施例3]
実施例1において、流動層への四塩化チタンの滴下に加えて、塩化炉の炉頂部への四塩化チタンの噴霧も併せて行い、その時の結果を表3に示した。流動層への四塩化チタンの滴下に加えて、塩化炉の炉頂に四塩化チタンを噴霧することで炉頂ガス温度も効果的に冷却されていることが分かった。
Figure 0004918120
[実施例4]
実施例1において、流動層温度が、1110℃から1100℃まで低下した結果、塩化炉内のCO/CO比は2.3から2.8まで向上した。その結果、コークス原単位は2.5%改善された。
塩化炉で生産される四塩化チタン中の不純物濃度上昇を抑制しつつ、四塩化チタンの生産性を向上させることができるという効果を奏する。
M…四塩化チタンの製造装置、11…塩化炉、12…流動層、13…ウインドボックス、14…塩素ガス供給管、15…原料ホッパー、16…四塩化チタン供給ノズル、17…耐火物、18…分散盤、19…接続管。

Claims (5)

  1. チタン鉱石の塩素化反応により四塩化チタンを製造する塩化炉における温度制御方法であって、
    上記塩化炉内に保持されたチタン鉱石およびコークスに対して上記塩化炉底部から塩素ガスを供給してこれらの流動層を形成し、
    上記塩化炉頂部から上記流動層に対して液体四塩化チタンを供給し、
    上記液体四塩化チタンは、上記塩化炉頂部から上記流動層まで連続した液柱状であることを特徴とする塩化炉の温度制御方法。
  2. 前記塩化炉内の炉頂空間部に液体四塩化チタンを噴霧することを特徴とする請求項1に記載の塩化炉の温度制御方法。
  3. 前記流動層内の温度を1000℃〜1200℃の範囲に制御することを特徴とする請求項1または2に記載の塩化炉の温度制御方法。
  4. 前記塩化炉の炉頂部出口温度を700℃〜900℃の範囲に制御することを特徴とする請求項3に記載の塩化炉の温度制御方法。
  5. 前記流動層または塩化炉の炉頂空間部の冷却剤として用いる液体四塩化チタンは、精製四塩化チタンまたは四塩化チタンスラリーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の塩化炉の温度制御方法。

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