JP4916226B2 - 塗布具用チップの製造方法、塗布具用チップ、塗布具 - Google Patents
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Description
そして、内側の加工によって、先端開口、ボールハウス、中心孔、バック穴などが形成され、ボールハウスは、先端開口側から切削することにより形成されて、奥側に座面が形成し、塗布の際に、ボールにかかる力を受けることができるようにしている。また、外側の加工によって、先端開口側に向かって先細りとなるような形状にされ、傾斜させても塗布しやすい形状とされる。
そのため、できるだけ数多くの加工を行うことができる様にすることが望まれている。
本発明の製造方法によって製造されるボールペンチップ(塗布具用チップ)1は、図1(a)、(b)に示されるように、ボールペン(塗布具)18に用いられるものである。そして、ボールペン18には芯7が使用されており、芯7の先端にボールペンチップ1が取り付けられている。また、図1(b)に示されるように、芯7には先栓7a及びインキ筒6が設けられている。そして、先栓7aの先端側に外部に露出するようにボールペンチップ1が取り付けられ、先栓7aの後端側にインキ筒6が取り付けられている。そして、インキ筒6の内部に、水性インキや水性ゲルインキであるインキ5が充填される。
なお、インキ5の種類は他の種類のものを用いることができ、例えば、油性インキや油性ゲルインキなどを用いることができる。
このボールペン18は、ボールペンチップ1の先端に有するボール10を紙面等で押圧しながらボールペン18を移動させることによってボール10が回転し、塗布液であるインキ5がボールペンチップ1の内部を通って、ボール10に適当量付着しながら流出し、筆記することができる。
ボールペンチップ本体11に用いられる材料は、切削可能な材料であって必要な強度を有するものであれば特に限定されるものではないが、ステンレスなどの金属材料などが用いられる。
ボールペンチップ本体11の加工は、姿バイトなどの半月バイトなどのツールを用いて、切削により加工される。本実施形態では、ツールを、円柱形の材料に接触させながら相対回転させて行われる。なお、材料とツールの相対回転は、材料を固定してツールを回転してもよいし、ツールを固定して材料を回転してもよい。
ボールペンチップ本体11の内側の形状は、図2に示されるように、軸方向の両側の大きさが大きい形状であるので、両側から切削することにより形成される。そして、一方側からの切削により、ボールハウス15や先端開口14が形成され、他方側からの切削によりバック孔17などが形成される。そして、これらを貫通して間に位置する中心孔16は、いずれか側から行われる切削により形成される。
そして、最初の工程である第1の工程では第1の刃51を用い、第1の工程の後に行われる第2の工程では第2の刃52を用いて加工が行われる。
そして、平面部56の先端側の辺である先端辺56aと、側方の辺であって軸方向に平行な側方辺56bとが、ボールハウス15の形状に合わせるような配置となっている。先端辺56aは、側方辺56b側に位置して、側方辺56bと隣接しており、傾斜角度が加工底面71に合わせられている。また、先端辺56aと側方辺56bの交点に角部56cが形成される。
本実施形態においては、先端辺56aの方向は、軸方向に対して90°となるような向きとなっており、側方辺56bが軸方向に平行であるので、角度β1と等しくなっている。そして、第1の刃51の先端部分の軸方向に対する角度は、座角αの半分と等しくなり、座角αが180°となる。したがって、加工底面71が平面状となるように形成される。
また、軸心と側方辺66bとの距離は、第1の刃51と同様に、ボールハウス15の半径に等しくなっている。
そして、角度β1の方が角度β2よりも大きいので、加工底面71の外周部分に、第2の刃52の角部66cを接触させて切削し、環状溝60を形成することができる。
また、このとき、後述するように、側壁面41の削り残し部72を切削することができる。
さらに、座角αが180°のものの場合(角度β1が90°)、角度β2の好ましい角度は、50°〜70°である。
そして、座打ちによってボール10は、座打ち変形量Lの距離だけ軸方向に移動可能となる。この座打ち変形量Lの距離は、本実施形態においては15μmであってボール10の外径(0.3mm)に対して1/20であり、通常、10〜20μmの範囲で行われる。
また、使用しない場合には、ボール付勢部材12によって、ボール10が先端側に移動し、先端変形部43と接触して、塗布液の漏出を防止することができる。
第1の刃51で切削を行う場合、刃の摩耗のしやすい先端辺56aと側方辺56bとの角部56cの付近に対応する部分に、すなわち、側壁面41や加工底面71の外周部分に削り残しの部72が形成され、加工底面71の内側付近(座面45となる位置付近)には削り残し部72がほとんど発生しない。
したがって、第1の刃51が少し摩耗していても、第2の工程で側壁面41を精度良く加工でき、また、加工底面71の内側付近である座面45となる部分は、第1の刃51の摩耗が起こりにくい部分で加工を行うことができ、全体の加工を精度良く行うことができる。
第2の刃52の摩耗は、先端辺66aと側方辺66bとの間の角部66cの付近に発生しやすいので、第2の刃52による削り残しの部分である削り残し部73は、角部66cの付近に対応する部分である環状溝60に形成される。したがって、数多くの加工を行った後であっても、側壁面41や加工底面71の内側付近の加工を精度良く行うことができる。
したがって、本製造方法では、同じツールを用いて、数多くの加工を精度良く行うことができる。
また、本発明は、ボールペン18以外の塗布具に用いられる塗布具用チップに用いることができる。
そして、本実施形態では、第1の刃51及び第2の刃52は、半月バイトを用いたが、他の切削用のツールを用いることができる。
10 ボール
11 ボールペンチップ本体(塗布具用チップ本体)
12 ボール付勢部材
14 先端開口
15 ボールハウス
16 中心孔
17 バック孔
18 ボールペン(塗布具)
41 側壁面
45 座面
51 第1の刃
52 第2の刃
56a、66a 先端辺
56b、66b 側方辺
56c、66c 角部
60 環状溝
71 加工底面
α 座角
β1、β2 角度
Claims (9)
- 先端開口につながるボールハウスを備えた塗布具用チップ本体と、前記ボールハウスに配置されるボールとを有し、前記ボールハウスは座面及び側壁面を有するものである塗布具用チップを製造する塗布具用チップの製造方法であって、
塗布具用チップ本体のボールハウスは、切削により形成されるものであり、
ボールハウスを形成する第1の工程では、座面が形成される加工底面の傾斜角度に合わせた第1の刃を用いて、加工底面と、側壁面を形成し、
ボールハウスを形成する第2の工程では、第2の刃を用いて、加工底面の外周部分を切削して環状溝を形成するように行われるものであることを特徴とする塗布具用チップの製造方法。 - 先端開口につながるボールハウスを備えた塗布具用チップ本体と、前記ボールハウスに配置されるボールとを有し、前記ボールハウスは座面及び側壁面を有するものである塗布具用チップを製造する塗布具用チップの製造方法であって、
塗布具用チップ本体のボールハウスは、切削により形成されるものであり、
ボールハウスを形成する第1の工程では、第2の刃を用いて、加工底面の外周部分を切削して環状溝を形成するように行われ、
ボールハウスを形成する第2の工程では、座面が形成される加工底面の傾斜角度に合わせた第1の刃を用いて、加工底面と、側壁面を形成するものであることを特徴とする塗布具用チップの製造方法。 - 第1の刃及び第2の刃には、側方辺と先端辺とを有するものであり、
第1の刃の側方辺は側壁面を形成する部分であり、第1の刃の先端辺は加工底面を形成する部分であり、
第2の刃の側方辺と先端辺との間の角部付近で、第1の工程での側壁面の削り残しを切削しつつ、環状溝を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載の塗布具用チップの製造方法。 - 第1の刃の側方辺と先端辺とのなす角度β1は、第2の刃の側方辺と先端辺とのなす角度β2に対して大きいものであり、角度β1と角度β2との差は、10°〜50°であることを特徴とする請求項3に記載の塗布具用チップの製造方法。
- 加工底面の内側の断面の角度である座角αが160°〜200°に形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の塗布具用チップの製造方法。
- ボールハウスを形成した後にボールをボールハウスに配置し、その後、先端開口をボール側にかしめ、さらにその後、ボールを奥側に押圧する座打ちを行って加工底面に座面を形成するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の塗布具用チップの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法によって製造されるものであり、環状溝は、断面がV字状であって、加工底面の外周部分に形成され、さらに、環状溝の外側の面は、側壁面と一連の面を形成するものであることを特徴とする塗布具用チップ。
- 先端開口につながるボールハウスを備えた塗布具用チップ本体と、前記ボールハウスに配置されるボールとを有し、前記ボールハウスは座面、側壁面及び環状溝を有するものであり、
環状溝は、断面がV字状であって、加工底面の外周部分に形成され、さらに、環状溝の外側の面は、側壁面と一連の面を形成するものであることを特徴とする塗布具用チップ。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法によって製造された塗布具用チップ、又は、請求項7又は8に記載された塗布具用チップを用いられる塗布具であり、
ボールはボールハウス内を所定の距離だけボールが軸方向に移動可能であって、ボールの後端側に配置されるボール付勢部材によってボールは先端開口側に付勢されていることを特徴とする塗布具。
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