JP4914391B2 - 光検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光検出装置に関するものである。
車載用のレーダ装置として特許文献1に開示されたものが知られている。この文献に開示されたレーダ装置は、投光部からパルス光を投光し、そのパルス光が物体(例えば先行車両)で反射されてきたパルス光を受光部で受光して、そのパルス光の投光タイミングから受光タイミングまでに要する時間を求め、その時間に基づいて物体までの距離を検出する。また、投光部からパルス光の投光方向を2次元走査し、受光部では各々の投光方向について物体までの距離を検出する。これにより、物体までの距離だけでなく、物体が存在する方位をも検出することができる。
このようなレーダ装置において用いられるのに好適な光検出装置が特許文献2に開示されている。この文献に開示された光検出装置は、各々光入射強度に応じた値の電気信号を出力する複数の受光部と、これら複数の受光部のうちの選択された受光部から出力される電気信号を出力する選択部と、この選択部から選択されて出力される電気信号の値の総和に応じた値の電気信号を出力する加算部と、を備える。また、複数の受光部それぞれは、光入射に応じて電荷を発生し出力するフォトダイオードと、このフォトダイオードに接続されたトランスインピーダンスアンプと、を含む。
特許文献2に開示された光検出装置は、複数のフォトダイオードを備えることにより、個々のフォトダイオードの光感応領域の面積を小さくすることができて、個々のフォトダイオードを高速に動作させることができる。また、この光検出装置は、選択部および加算部を備えることにより、配列された複数のフォトダイオードのうちの選択したフォトダイオードに入射した光の強度の総和に応じた値の電気信号を加算部から出力することができる。
そして、この光検出装置は、投光部からのパルス光の投光方向(すなわち、そのパルス光の反射光の入射方向)に応じて、或いは、外乱光の入射方向や大きさに応じて、配列された複数のフォトダイオードのうちから適切な位置にあるフォトダイオードを選択して、その選択したフォトダイオードに入射した光の強度の総和に応じた値の電気信号を加算部から出力する。このようにすることにより、この光検出装置を用いたレーダ装置は高精度の物体検出をすることができるとされている。
特開2004−177350号公報 特開2006−250884号公報
しかしながら、特許文献2に開示された光検出装置は、選択しているフォトダイオードに光が入射していなくても、選択していないフォトダイオードに光が入射すると、加算部から出力される電気信号に歪み波形が現れる場合がある。この加算部から出力される電気信号に現れる歪み波形において値が大きいと、物体からの反射光の存在を示す信号であると判定されて、物体検出の精度に影響が生じる可能性がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、より高精度の物体検出をすることができるレーダ装置において好適に用いられ得る光検出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光検出装置は、各々光入射強度に応じた値の電気信号を出力する複数の受光部と、これら複数の受光部のうちの選択された受光部から出力される電気信号を出力する選択部と、この選択部から選択されて出力される電気信号の値の総和に応じた値の電気信号を出力する加算部と、を備えることを特徴とする。さらに、本発明に係る光検出装置の複数の受光部それぞれは、(1) 光入射に応じて電荷を発生し出力するフォトダイオードと、(2) このフォトダイオードに接続された入力端子を有し、この入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号を出力するトランスインピーダンスアンプと、(3)交流的に浮遊状態とされる容量素子用共通配線とトランスインピーダンスアンプの入力端子との間に設けられる容量素子と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る光検出装置では、複数の受光部それぞれにおいて、光入射に応じてフォトダイオードで発生して出力される電荷は、トランスインピーダンスアンプの入力端子に電流信号として出力される。トランスインピーダンスアンプからは、入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号が出力される。複数の受光部それぞれからは、各々光入射強度に応じた値の電気信号が出力される。選択部により、これら複数の受光部のうちの選択された受光部から出力される電気信号が加算部へ出力され、そして、加算部により、選択部から選択されて出力される電気信号の値の総和に応じた値の電気信号が出力される。
特に、本発明に係る光検出装置では、複数の受光部それぞれは容量素子を含み、この容量素子は、交流的に浮遊状態とされる容量素子用共通配線とトランスインピーダンスアンプの入力端子との間に設けられている。このような容量素子が設けられていることにより、各受光部に含まれるフォトダイオードの端子が共通に接続されているコモン抵抗器に電流が流れることに因りフォトダイオードの端子の電位が変動したとしても、加算部から出力される電気信号の波形における歪みが低減される。
本発明に係る光検出装置は、(a) 複数の受光部それぞれが、トランスインピーダンスアンプから出力される電圧信号を電流信号に変換して該電流信号を出力するトランスコンダクタンスアンプを更に含み、(b)選択部が、複数の受光部のうちの選択された受光部に含まれるトランスコンダクタンスアンプから出力される電流信号を出力し、(c) 加算部が、選択部から選択されて出力される電流信号の値の総和に応じた値の電圧信号を出力する加算用トランスインピーダンスアンプを含む、のが好適である。
また、本発明に係る光検出装置は、選択部における選択動作を制御する制御部を更に備えるのが好適である。
本発明に係る光検出装置は、より高精度の物体検出をすることができるレーダ装置において好適に用いられ得る。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光検出装置1の構成を示す図である。この図に示される光検出装置1は、M個の受光部10〜10,選択部20,加算部30および制御部40を備える。M個の受光部10〜10は共通の構成を有している。ここで、Mは2以上の整数であり、以下に登場するmは1以上M以下の各整数である。
各受光部10は、各々光入射強度に応じた値の電気信号を出力する。選択部20は、M個の受光部10〜10のうちの選択された受光部から出力される電気信号を出力する。加算部30は、この選択部20から選択されて出力される電気信号の値の総和に応じた値の電気信号を出力する。制御部40は、選択部30における選択動作を制御するとともに、各受光部10に含まれる第1スイッチSW1および第2スイッチSW2それぞれの開閉動作を制御する。
各受光部10は、フォトダイオードPD,トランスインピーダンスアンプ11,トランスコンダクタンスアンプ12,容量素子C,第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を含む。また、トランスインピーダンスアンプ11はアンプA11および帰還抵抗器R11を有する。
各受光部10に含まれるフォトダイオードPDは、光入射に応じて電荷を発生し出力する。これらM個のフォトダイオードPDは、1次元状(または2次元状)に配列されている。フォトダイオードPDのカソード端子は、カソード用共通配線Wおよびコモン抵抗器Rを介して基準電位Vddに接続される。トランスインピーダンスアンプ11は、フォトダイオードPDのアノード端子に接続された入力端子を有し、この入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号を出力する。トランスコンダクタンスアンプ12は、トランスインピーダンスアンプ11から出力される電圧信号を電流信号に変換して、該電流信号を出力する。
各受光部10に含まれる容量素子Cは、交流的に浮遊状態とされる容量素子用共通配線Wとトランスインピーダンスアンプ11の入力端子との間に設けられる。容量素子Cの容量値は例えば1pFである。容量素子用共通配線Wは、例えば100MΩの高抵抗値の抵抗器Rを介して接地される。この抵抗器Rは設けられなくてもよい。
各受光部10に含まれる第1スイッチSW1は、トランスインピーダンスアンプ11の接地端子と第1接地用共通配線Wとの間に設けられる。また、各受光部10に含まれる第2スイッチSW2は、トランスインピーダンスアンプ11の接地端子と第2接地用共通配線Wとの間に設けられる。第1接地用共通配線Wおよび第2接地用共通配線Wそれぞれは接地される。ただし、第1接地用共通配線Wは、寄生インダクタンスLp1および寄生抵抗Rp1を有する。また、第2接地用共通配線Wは、寄生インダクタンスLp2および寄生抵抗Rp2を有する。
選択部20は、M個のスイッチSW〜SWを含む。各スイッチSWの一端は、受光部10に含まれるトランスコンダクタンスアンプ12の出力端子に接続されている。M個のスイッチSW〜SWそれぞれの他端は、共通にされて、加算部30に含まれる加算用トランスインピーダンスアンプ31の入力端子に接続されている。M個のスイッチSW〜SWそれぞれは、制御部40により開閉制御される。選択部20は、M個のスイッチSW〜SWのうち閉じているスイッチに対応する受光部に含まれるトランスコンダクタンスアンプ12から出力される電流信号を選択的に加算部30へ出力する。
加算部30は加算用トランスインピーダンスアンプ31を含む。加算用トランスインピーダンスアンプ31はアンプA31および帰還抵抗器R31を有する。加算用トランスインピーダンスアンプ31は、選択部20から選択的に出力される電流信号の総和を入力して、その総和に応じた値の電圧信号を出力する。
制御部40は、選択部20に含まれるM個のスイッチSW〜SWそれぞれの開閉動作を制御することで、選択部30における選択動作を制御する。また、制御部40は、各受光部10に含まれる第1スイッチSW1および第2スイッチSW2それぞれの開閉動作を制御する。制御部40は、選択部20において選択されている受光部(すなわち、M個のスイッチSW〜SWのうち閉じているスイッチに対応する受光部)に含まれる第1スイッチSW1を閉じるとともに第2スイッチSW2を開く。制御部40は、選択部20において選択されていない受光部(すなわち、M個のスイッチSW〜SWのうち開いているスイッチに対応する受光部)に含まれる第1スイッチSW1を開くとともに第2スイッチSW2を閉じる。
図2は、本実施形態に係る光検出装置1における受光部10の選択ならびに第1スイッチSW1および第2スイッチSW2それぞれの開閉動作のタイミングを示すタイミングチャートである。この図に示されるように、受光部10が選択されるときには、第1スイッチSW1は閉じるとともに、第2スイッチSW2は開く。一方、受光部10が選択されないときには、第1スイッチSW1は開くとともに、第2スイッチSW2は閉じる。ただし、各受光部10において、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2が共に開いている期間が存在しないようにするのが好ましく、一方のスイッチを閉じてから一定時間(例えば100ns)だけ経過して他方のスイッチを開くのが好ましい。
次に、本実施形態に係る光検出装置1の動作について説明する。ここでは、特許文献1に開示されたレーダ装置において光検出装置1が用いられる場合の光検出装置1の動作について説明する。レーダ装置では、投光部からパルス光が投光されるとともに、その投光方向が2次元走査される。そのパルス光が物体で反射されると、そのパルス光の反射光はレンズ系を経て光検出装置1のフォトダイオードPDに入力される。また、光検出装置1のフォトダイオードPDには外乱光も入力される。
各受光部10では、フォトダイオードPDに光が入力されると、そのフォトダイオードPDから光入射強度に応じた量の電荷が発生し出力される。フォトダイオードPDから出力される電荷は、トランスインピーダンスアンプ11の入力端子に電流信号として入力される。トランスインピーダンスアンプ11では、入力端子に入力された電流が帰還抵抗器R11を流れることで、アンプA11の出力端における電圧値が変化する。これにより、トランスインピーダンスアンプ11では、入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号が出力される。トランスインピーダンスアンプ11から出力される電圧信号は、トランスコンダクタンスアンプ12に入力される。トランスコンダクタンスアンプ12では、入力される電圧信号が電流信号に変換されて、この電流信号が出力される。
選択部20では、制御部40により制御されて、M個のスイッチSW〜SWのうち何れかのスイッチが閉じ、他のスイッチが開く。なお、M個のスイッチSW〜SWのうち複数または全てが閉じる場合もある。M個のスイッチSW〜SWのうち閉じているスイッチに対応する受光部に含まれるトランスコンダクタンスアンプ12から出力される電流信号が、選択的に選択部20から加算部30へ出力される。この選択は、投光部からのパルス光の投光方向(すなわち、そのパルス光の反射光の入射方向)に応じて、或いは、外乱光の入射方向や大きさに応じて、行われる。
加算部30では、選択部20から選択的に出力される電流信号の総和が加算用トランスインピーダンスアンプ31に入力される。加算用トランスインピーダンスアンプ31では、入力端子に入力された電流が帰還抵抗器R31を流れることで、アンプA31の出力端における電圧値が変化する。これにより、加算用トランスインピーダンスアンプ31では、入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号が出力される。
すなわち、加算部30から出力される電圧信号の値は、選択部20においてM個のスイッチSW〜SWのうち閉じているスイッチに対応する受光部に含まれるフォトダイオードPDに入力される光の強度の総和に応じたものとなる。このようにして、選択部20における選択動作より、M個の受光部10〜10は、加算部30の出力に寄与する受光部(以下「選択受光部」という。)と、加算部30の出力に寄与しない受光部(以下「非選択受光部」という。)と、に区分される。なお、M個の受光部10〜10のうち複数または全てが選択受光部となる場合もある。
ここで、図1に示される構成において各受光部10から容量素子C,第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を取り除いた比較例の構成の場合を考える。この比較例の場合、選択受光部に含まれるフォトダイオードPDに光が入射していなくても、非選択受光部に含まれるフォトダイオードPDに光が入射すると、加算部30から出力される電気信号に歪み波形が現れる場合がある。この加算部30から出力される電気信号に現れる歪み波形において値が大きいと、物体からの反射光の存在を示す信号であると判定されて、物体検出の精度に影響が生じる可能性がある。
この比較例において、加算部30から出力される電気信号に歪み波形が現れる要因として、各受光部10に含まれるフォトダイオードPDのカソード端子が共通に接続されているコモン抵抗器Rに電流が流れることに因り、フォトダイオードPDのカソード端子の電位が変動すること(以下「PD端子電位変動要因」という。)が考えられる。また、各受光部10に含まれるトランスインピーダンスアンプ11に瞬間的に大きな電流が流れることに因り、トランスインピーダンスアンプ11の接地端子の電位が変動すること(以下「接地端子電位変動要因」という。)も考えられる。
そこで、本実施形態に係る光検出装置1は、PD端子電位変動要因に因る影響を低減するために、各受光部10が容量素子Cを含む。また、本実施形態に係る光検出装置1は、接地端子電位変動要因に因る影響を低減するために、各受光部10が第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を含む。
以下では、図3および図4を用いて、接地端子電位変動要因およびPD端子電位変動要因について説明するとともに、本実施形態において各受光部10が容量素子C,第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を含むことに因る作用効果について説明する。
図3は、本実施形態に係る光検出装置1の構成の一部を示す図である。この図には2つの受光部10および受光部10が示されており、受光部10を非選択受光部とし、受光部10を選択受光部とする。すなわち、非選択受光部10では、第1スイッチSW1が開き、第2スイッチSW2が閉じている。一方、選択受光部10では、第1スイッチSW1が閉じ、第2スイッチSW2が開いている。
図4は、図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形を模式的に示す図である。この図では、非選択受光部10に含まれるフォトダイオードPDに反射光(投光部から投光されたパルス光の反射光)が入射する一方、選択受光部10に含まれるフォトダイオードPDに光が入射しない場合において、光検出装置1の各位置における電気信号の波形が模式的に示されている。図4(A)〜(J)は、図3中の位置(A)〜(J)における電気信号波形を示している。
投光部から投光されたパルス光の反射光が非選択受光部10のフォトダイオードPDに入射すると、フォトダイオードPDのカソード端子が接続されているコモン抵抗器Rに電流が流れ、これに因りフォトダイオードPDのカソード端子の電位が変動する(図4(A))。また、非選択受光部10においてフォトダイオードPDからトランスインピーダンスアンプ11の入力端子へ電流信号のパルスが入力される(図4(B))。そして、このトランスインピーダンスアンプ11の入力端子と容量素子Cを介して接続されている容量素子用共通配線Wの電位も変動する(図4(C))。容量素子用共通配線Wの電位はトランスインピーダンスアンプ11の入力端子へ流れ込む電流信号を微分した波形となる。また、非選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11からは、トランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力される電流信号に応じた電圧信号のパルスが出力される(図4(H))。
一方、投光部から投光されたパルス光の反射光は選択受光部10のフォトダイオードPDに入射しない。しかし、フォトダイオードPDが接合容量を有していることから、図4(A)に示されるようにフォトダイオードPDのカソード端子の電位が変動すると、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力端子へ電流信号の歪みが入力される(図4(D))。選択受光部10において、フォトダイオードPDからトランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力される電流信号の歪み波形(図4(D))は、フォトダイオードPDのカソード端子の電位の波形(図4(A))が微分されたものとなる。
選択受光部10において、フォトダイオードPDからトランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力される電流信号の歪み波形(図4(D))は、トランスインピーダンスアンプ11の出力端子から出力されるときには、反転された電圧信号の歪み波形となる(図4(I))。このようなトランスインピーダンスアンプ11の出力電圧信号の歪み波形(図4(I))は、トランスコンダクタンスアンプ12,選択部20のスイッチSWおよび加算部30を経て、光検出装置1の出力となる。この加算部30から出力される電気信号に現れる歪み波形において値が大きいと、物体からの反射光の存在を示す信号であると判定されて、物体検出の精度に影響が生じる可能性がある。
しかし、本実施形態に係る光検出装置1では、各受光部10が容量素子Cを含むことにより、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力される電流信号は、上記のようにフォトダイオードPDのカソード端子の電位の波形(図4(A))が微分された波形(図4(D))に、容量素子用共通配線Wの電位の波形(図4(C))が容量素子Cにより伝えられた波形(図4(E))が重畳されたものとなる。このとき、図4(D)の波形と図4(E)の波形とは互いに逆位相となる。したがって、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力される電流信号は、図4(D)の波形に図4(E)の波形が重畳されることで、歪みが小さくなる。このような重畳されて歪みが低減された電流信号がトランスインピーダンスアンプ11の入力端子に入力されるので、加算部30から出力される電気信号に現れる歪み波形(図4(J))において値が小さくなり、物体検出の精度が高くなる。
また、本実施形態に係る光検出装置1では、各受光部10が第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を含み、非選択受光部10では第1スイッチSW1が開いて第2スイッチSW2が閉じている一方で、選択受光部10では第1スイッチSW1が閉じて第2スイッチSW2が開いていることにより、非選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11に瞬間的に大きな電流が流れて該トランスインピーダンスアンプ11の接地端子の電位が変動しても(図4(G))、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の接地端子の電位には影響が及ばない(図4(F))。したがって、本実施形態に係る光検出装置1では、物体検出の精度が更に高くなる。
図5〜図9は、図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。ここでも、非選択受光部10に含まれるフォトダイオードPDに反射光(投光部から投光されたパルス光の反射光)が入射する一方、選択受光部10に含まれるフォトダイオードPDに光が入射しないとする。レーダ装置の投光部から出力されるパルス光のパルス幅を例えば100n秒とする。また、コモン抵抗器Rの抵抗値を例えば10Ωとする。
図5は、各受光部10が容量素子C,第1スイッチSW1および第2スイッチSW2の何れをも含まない比較例の構成の場合における選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の出力信号波形を示す図である。この図5は図4(I)に相当する。この図に示されるように、選択受光部10のフォトダイオードPDに光が入射していなくても、非選択受光部10のフォトダイオードPDに光が入射すると、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の出力信号に歪み波形が現れる。この歪み波形において値が大きいと、物体からの反射光の存在を示す信号であると判定されて、物体検出の精度に影響が生じる可能性がある。
図6は、コモン抵抗器Rに電流が流れてフォトダイオードPDのカソード端子の電位が変動することに因り生じる選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力信号波形を示す図である。この図6は図4(D)に相当する。図7は、各受光部10が容量素子Cを含むことに因り生じる選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力信号波形を示す図である。この図7は図4(E)に相当する。図6(図4(D))と図7(図4(E))とを対比して判るとおり、両者の波形は互いに逆位相となる。
図8は、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の入力信号波形を示す図である。この図8は、図6および図7それぞれに示される信号波形が重畳されたものであり、信号波形における歪みが小さくなっている。図9は、選択受光部10のトランスインピーダンスアンプ11の出力信号波形を示す図である。図8および図9それぞれにおいて、実線は本実施形態の場合の信号波形を示し、破線は比較例の場合の信号波形を示す。このように、本実施形態におけるトランスインピーダンスアンプ11の出力信号波形は、比較例におけるトランスインピーダンスアンプ11の出力信号波形と比べて、歪みが小さい。したがって、本実施形態では物体検出の精度が高くなる。
以上のように、本実施形態に係る光検出装置1は、各受光部10が容量素子Cを含むことにより、高精度の物体検出をすることができるレーダ装置において好適に用いられ得る。また、本実施形態に係る光検出装置1は、各受光部10が第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を更に含むことにより、更に高精度の物体検出をすることができるレーダ装置において好適に用いられ得る。
本実施形態においては、選択部20を独立したスイッチ群として述べたが、この形に限るものではない。各受光部10に含まれるトランスコンダクタンスアンプ12の動作を制御することにより、各受光部10の選択を実現してもよい。
本実施形態に係る光検出装置1の構成を示す図である。 本実施形態に係る光検出装置1における受光部10の選択ならびに第1スイッチSW1および第2スイッチSW2それぞれの開閉動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 本実施形態に係る光検出装置1の構成の一部を示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形を模式的に示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。 図3に構成の一部が示される光検出装置1の各位置における電気信号の波形についてのシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
1…光検出装置、10〜10…受光部、11…トランスインピーダンスアンプ、12…トランスコンダクタンスアンプ、20…選択部、30…加算部、31…加算用トランスインピーダンスアンプ、40…制御部、C…容量素子、PD…フォトダイオード、SW1…第1スイッチ、SW2…第2スイッチ。

Claims (3)

  1. 各々光入射強度に応じた値の電気信号を出力する複数の受光部と、これら複数の受光部のうちの選択された受光部から出力される電気信号を出力する選択部と、この選択部から選択されて出力される電気信号の値の総和に応じた値の電気信号を出力する加算部と、を備える光検出装置であって、
    前記複数の受光部それぞれが、
    光入射に応じて電荷を発生し出力するフォトダイオードと、
    このフォトダイオードに接続された入力端子を有し、この入力端子に入力される電流の値に応じた電圧信号を出力するトランスインピーダンスアンプと、
    交流的に浮遊状態とされる容量素子用共通配線と前記トランスインピーダンスアンプの入力端子との間に設けられる容量素子と、
    を含む、
    ことを特徴とする光検出装置。
  2. 前記複数の受光部それぞれが、前記トランスインピーダンスアンプから出力される電圧信号を電流信号に変換して該電流信号を出力するトランスコンダクタンスアンプを更に含み、
    前記選択部が、前記複数の受光部のうちの選択された受光部に含まれる前記トランスコンダクタンスアンプから出力される電流信号を出力し、
    前記加算部が、前記選択部から選択されて出力される電流信号の値の総和に応じた値の電圧信号を出力する加算用トランスインピーダンスアンプを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記選択部における選択動作を制御する制御部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
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