JP4913701B2 - 画像シートの製造方法、シート材切断装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、写真又は印刷物等の画像表面の損傷や摩耗等を防止するために、ポリエチレンテレフタレート製の透明フィルムの裏面側に粘着層を形成し、表面側にポリウレタン製の透明樹脂層を形成した透明貼着体の粘着層に顔写真を貼着した透明貼着体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2記載のものでは、透明フィルムと顔写真を貼着した切断面には、粘着剤層が気中に露出されるので、気中の水分を吸収して粘着力が低下して剥離したり、温湿度変化に伴って粘着剤層が変質し、耐環境性、保存性、耐久性が劣化するという問題があった。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、保存性が良好で、且つ容易に写真調の画像を有して端縁の美麗な画像シートを容易且つ確実に製造可能な画像シートの製造方法を提供することを目的とする。
また、他の目的としては、保存性が良好で、且つ容易に写真調の画像を有して端縁の美麗な画像シートを容易、確実、且つ迅速に製造可能なシート材切断装置及びこれを備えた画像形成装置を提供するものである。
また、請求項2の発明は、請求項1記載の画像シートの製造方法において、前記貼合シート材の端辺の切断時に印加される加熱温度が、前記熱可塑性樹脂の軟化点以上であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、少なくとも一部に透明部を有し、当該透明部の表面に鏡像画像を形成した第1のシート材と表面に粘着剤層を有する非透明な第2のシート材とが前記第1のシート材の鏡像画像と前記第2シート材の粘着剤層とを対向させて貼合された貼合シート材の端辺を切断する切断部を備えたシート材切断装置において、前記第1のシート材又は第2のシート材の少なくとも1方を、熱可塑性樹脂で構成し、前記切断部は、前記貼合シート材の端辺を加熱する加熱手段を備え、当該加熱手段によって当該貼合シート材の端辺を加熱して前記熱可塑性樹脂で構成されたシート材を軟化させて前記第1のシート材と第2シート材の端辺を接着して、前記粘着剤層を封止し、当該貼合シート材に形成される画像領域より外側に位置する端辺で切断することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項3又は4記載のシート材切断装置において、前記切断部の加熱手段は、前記貼合シート材の端辺の切断時に、前記熱可塑性樹脂の軟化点以上の加熱温度に設定されることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、少なくとも一部に透明部を有する第1のシート材の当該透明部の表面に鏡像画像を形成する画像形成部と、表面に粘着剤層を有する非透明な第2のシート材と前記第1のシート材の鏡像画像と前記第2シート材の粘着剤層とが対向して貼合された貼合シート材の端辺を切断する切断部を備えたシート材切断装置とを備えた画像形成装置において、前記シート材切断装置は、請求項3乃至5のいずれか1項記載のシート材切断装置であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記画像形成部は、感光体と、当該感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段を備え、当該現像手段から供給されるトナーとして10μm以下の粒径を有する重合トナーを用いたことを特徴とする。
さらに、本発明によれば、前記第1のシート材又は第2のシート材の少なくとも1方を、熱可塑性樹脂で構成し、前記切断部は、前記貼合シート材の端辺を加熱する加熱手段を備え、当該加熱手段によって当該貼合シート材の端辺を加熱して前記熱可塑性樹脂で構成されたシート材を軟化させて前記第1のシート材と第2シート材の端辺を接着して、前記粘着剤層を封止して切断することによって、保存性が良好で、且つ容易に写真調の画像を有して端縁の美麗な画像シートを容易、確実、且つ迅速に製造可能なシート材切断装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することが可能となる。
図1は、本発明に係る一実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図、図2は当該画像形成装置に使用される感光体ユニットの概略構成を示す図である。本実施形態に係る画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y、1C、1M、1K、一次転写ユニット6、二次転写ユニット7及び定着ユニット8を備え、透明シート等の第1シート材100にトナーによる画像を形成する画像形成部300を備えている。なお、Y、C、M、Kの色順は、図1に限るものでなく、他の並び順であっても構わない。
現像手段としての現像装置10Y、10C、10M、10Kは、いずれも同様の構成からなり、それらは使用するトナーの色のみが異なるキャリアとトナーを使用する二成分現像方式の現像装置であり、トナーと磁性キャリアからなる現像剤が収容されている。現像装置10Y、10C、10M、10Kは、図2に示すように、感光体ドラム11に対向した現像ローラ12、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー13、トナー濃度センサ等から構成される。現像ローラ12は、外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成されており、この磁石の磁力によって回転するスリーブ表面に磁性キャリアと共にトナーを保持し、光書込みユニット3によって各感光体ドラム11Y、11C、11M、11Kの表面に形成されたそれぞれの色に対応した静電潜像に電界力によってトナーを供給して静電潜像をトナー像化する。図示しないトナー濃度センサの出力に応じて、トナー補給装置よりトナーが補給される。
一方、内側に鏡像画像(トナー画像)100aが形成された第1シート材100は、搬送ローラ対26、27、28によって搬送されて搬入口30からシート材貼着装置9に搬送される。シート材貼着装置9で、一面に粘着剤層を有する白色紙等の非透明媒体からなる第2シート材91と第1シート材100の一面に形成された鏡像画像100aと第2シート材91の粘着剤層91bを対向させて貼り合わせ、光沢、質感の高い写真調の画像を有する貼合シート材200を作成する。
本実施形態に係るシート材貼着装置9においては、図4に示すように、白色紙を基材91aとし、この基材91a上に基材91aより小さい面積で透明な粘着剤層91bを形成した非透明媒体である所定長さと幅を有する第2シート材91と、この第2シート材91を粘着剤層91bと対向させて所定間隔で剥離紙92に載置したシート材Sが使用される。第2シート材91は、図3、図4に示すように、剥離紙92上に所定の幅、所定間隔で裁断されてロール状に巻き取られた状態で、シート材貼着装置9の支軸90に支持されている。ロール状シート材Sから引き出されたシート材Sは、分離板93によって第2シート材91と剥離紙92に曲率分離されて、剥離紙92はローラ96を介して巻き取り軸94に巻き取られる。このように、剥離紙92が巻き取り軸94に巻き取られることによって第2シート材91の先端部911は、第1シート材100の搬送方向Aと斜交する方向Bに繰り出されるようになっている。
このようにして第1シート材100と第2シート材91とを粘着、貼合した際に、図7に示すように、第1シート材100の先端100dと第2シート材91の先端91dや側端100eや91eの位置がずれて貼合される場合があり、端縁が不揃いとなって見苦しいものになってしまう。そのため、本発明においては、シート材切断装置40を使用して、電子写真方式によって形成されたトナー画像を有する貼合シート材200の端辺200c、200d、200e、200fを切り落として端縁の美麗な写真画像を適切に作成することができるようにしたものである。
このように、第1シート材100の基材100cと第2シート材91の基材91aの切断端縁部100gと91gとを溶融、接着しながら刃部52を所定方向に移動させ、刃部52の刃先52aで、第1シート材100の基材100cと第2シート材91の基材91aの切断端縁部100gと91gを裁断線55で示すように切断しているので、画像シートの製造を迅速に行うことができる。
また、シート材切断装置40の切断部50の加熱手段としては、上記実施形態で示すような、超音波振動による摩擦熱の他、刃部52をニクロム線等によって電気加熱(電熱)する手段や、レーザーによる手段も同様に使用することが可能である。レーザーによる加熱手段を採用する場合には、刃部52を使用することなく、レーザー光を切断端縁部に照射してレーザー光によって焼き切って切断するとともに、少なくとも熱可塑性樹脂からなるシート材で他のシート材と溶融、接着することが可能となる。
そのため、本発明による他の実施形態として、図13に示すように、第2シート材91の粘着剤層91bの長さL1を前記画像領域の長さL3よりZ分だけ長く形成して粘着剤層91bが両側でZ/2となる位置で第1シート材100と第2シート材91を貼合した貼合シート材200を調製する。このようにして調製された貼合シート材200から、図14に示すように、粘着剤層91bを封止した状態で、第1シート材100の基材100cと第2シート材91の基材91aの切断端縁部100gと91gと接着した状態で切断して画像シートを製造するようにしている。このように、トナー画像100aが形成される画像領域よりも長い粘着剤層91bを形成して粘着剤層91bを封止するようにすることで画像領域内に形成されたトナー画像100aの画像の乱れが抑制されて美麗な画像を提供することが可能となる。
Claims (7)
- 少なくとも一部に透明部を有し、当該透明部の表面に鏡像画像を形成した第1のシート材と表面に粘着剤層を有する非透明な第2のシート材とが前記第1のシート材の鏡像画像と前記第2シート材の粘着剤層とを対向させて貼合された貼合シート材の端辺を切断して画像シートを製造する画像シートの製造方法において、
前記第1のシート材又は第2のシート材の少なくとも1方を、熱可塑性樹脂で構成し、前記貼合シート材の端辺の切断時に、当該貼合シート材の端辺を加熱して前記熱可塑性樹で構成されたシート材を軟化させて前記第1のシート材と第2のシート材の端辺を接着し、前記粘着剤層を封止して、当該貼合シート材に形成される画像領域より外側に位置する端辺で切断することを特徴とする画像シートの製造方法。 - 請求項1記載の画像シートの製造方法において、
前記貼合シート材の端辺の切断時に印加される加熱温度が、前記熱可塑性樹脂の軟化点以上であることを特徴とする画像シートの製造方法。 - 少なくとも一部に透明部を有し、当該透明部の表面に鏡像画像を形成した第1のシート材と表面に粘着剤層を有する非透明な第2のシート材とが前記第1のシート材の鏡像画像と前記第2シート材の粘着剤層とを対向させて貼合された貼合シート材の端辺を切断する切断部を備えたシート材切断装置において、
前記第1のシート材又は第2のシート材の少なくとも1方を、熱可塑性樹脂で構成し、前記切断部は、前記貼合シート材の端辺を加熱する加熱手段を備え、当該加熱手段によって当該貼合シート材の端辺を加熱して前記熱可塑性樹脂で構成されたシート材を軟化させて前記第1のシート材と第2シート材の端辺を接着して、前記粘着剤層を封止し、当該貼合シート材に形成される画像領域より外側に位置する端辺で切断することを特徴とするシート材切断装置。 - 請求項3記載のシート材切断装置において、
前記切断部の加熱手段は、超音波、電熱、レーザーのいずれかによって形成される加熱手段であることを特徴とするシート材切断装置。 - 請求項3又は4記載のシート材切断装置において、
前記切断部の加熱手段は、前記貼合シート材の端辺の切断時に、前記熱可塑性樹脂の軟化点以上の加熱温度に設定されることを特徴とするシート材切断装置。 - 少なくとも一部に透明部を有する第1のシート材の当該透明部の表面に鏡像画像を形成する画像形成部と、表面に粘着剤層を有する非透明な第2のシート材と前記第1のシート材の鏡像画像と前記第2シート材の粘着剤層とが対向して貼合された貼合シート材の端辺を切断する切断部を備えたシート材切断装置とを備えた画像形成装置において、
前記シート材切断装置は、請求項3乃至5のいずれか1項記載のシート材切断装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
前記画像形成部は、感光体と、当該感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段を備え、当該現像手段から供給されるトナーとして10μm以下の粒径を有する重合トナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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