JP4912329B2 - 初乳加温装置 - Google Patents

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Description

本発明は初乳加温装置及び初乳解凍装置に関する。畜産動物全般に適用できるが、説明を容易にするため、牛を例に説明する。
子牛分娩後の一定時間内に分泌される牛の初乳は、子牛に受動免疫を付与するのに有用な免疫グロブリンを含んでいる。牛は母子免疫のほとんどを初乳に依存しているため、新生子牛に初乳を摂取させることは、出生後の病原体の感染を防ぐ上で重要であるとされている。
同時に、初乳は通常の乳に比べて多数の細菌やウイルス等の病原体を含有している。特に母牛が牛白血病、ヨーネ病、サルモネラ症等に罹患していると、初乳中に排出された病原体により疾病の垂直感染を引き起こすので問題となる。乳に含まれる病原体を減少させるためには、加温処理を行うのが一般であるが、初乳を高温にさらすと有用なたんぱく質をも変質させるおそれがある。そこで従来は初乳を子牛に与えずに廃棄されることも多かった。
上記のように初乳の活性たんぱく質は子牛にとって重要な機能を有するので、できるかぎりこれらを変質させずに病原体を不活性化し、子牛に与えることが望ましい。そこで有用な成分への影響が少なく、病原体のみを不活性化できる加温処理の条件が探索されてきた。引用文献には、初乳を60−65℃に30分程度保持して加温処理することにより、初乳を凝固させず、免疫グロブリン等の有用成分量に変化を与えずにヨーネ菌と牛白血病ウイルスを不活性化させうることが示されている。また、初乳の凝固を防ぐために十分に撹拌しながら加温すべきことも示されている。
中岡祐司他、「安全・安心な給与のための初乳加温処理法」、酪農ジャーナル、酪農学園大学エクステンションセンター、2006年8月、第59巻8号(通号701)、p.26−28
上記の知見に基づいて、初乳を撹拌しながら一定時間加温して病原体の不活性化を行う初乳加温器がすでに市販されている。この装置は加温水槽を備えた本体と、加温水槽内に設置される初乳用容器と、初乳用容器の蓋部から内側へ突設された回転軸及び撹拌羽根からなる撹拌器と、加温水槽内に設けられたヒーターと、初乳用容器内に設けられた温度センサーと、現在の初乳温度及び加温終了を知らせる表示部と、前記ヒーター、撹拌器、表示部の各部を制御する制御部及びその操作部とを備えており、初乳用容器に導入された初乳を、撹拌しながら湯煎式の間接加温により60℃に加温し、その後に自動的にヒーターを切ると共に表示部に加温終了を表示することにより、引用文献に提案された処理を行うようにした装置である。
上記の加温処理方法により初乳を処理する場合、一定時間の加温処理後は撹拌及び加温が中止され、処理後の初乳は使用者が他の装置へ移さない限り室温まで自然冷却されていた。特に使用者が温水の排水を行わない場合、室温までの冷却には比較的長い時間がかかる。また自然冷却中は撹拌を行わないので初乳用容器内の温度が不均一となり、一部は不適当な温度のまま維持される可能性がある。特に加温中止後に速やかに次の処理が行われない場合には、初乳のたんぱく質が余熱の影響を受けて一部が凝固したり、微生物が増えたりする恐れがあった。
本発明は、初乳を加温処理して病原体を不活性化するための装置であって、加温後の初乳が所定温度に冷却されるまでを安全かつ速やかに管理し、特に加温処理後の余熱による乳への悪影響を防止することが可能な初乳加温装置を提供することを第一の目的とする。
また、加温処理後の初乳を直ちに子牛に与えず冷凍保存する場合があるが、凍結した初乳を子牛に与える際には一旦湯煎等により解凍し、哺乳に適した温度にする必要がある。この解凍加温の際にも、最初の加温処理と同様に自動的かつ安全な方法で加温できれば便利である。
そこで本発明は、初乳加温装置の一部を利用して、加温処理した後冷凍保存された初乳を安全に解凍し再び加温する機能を備えた初乳解凍装置を提供することを第二の目的とする。
本出願の請求項1記載の発明は、ヒーター及び水入れ替え手段を有する加温水槽と、加温水槽内に設置される初乳用容器と、初乳用容器内の初乳を攪拌する攪拌手段と、加温水槽若しくは初乳用容器内に設けられた温度センサーと、前記ヒーター及び攪拌手段の各部を制御する制御部及びその操作部とを備え、初乳用容器に導入された初乳を攪拌しながら所定温度まで加温した後一定時間保温し、加温終了後には加温水槽内の温水を冷水に入れ替え、初乳を攪拌しながら強制冷却する機能を有する初乳加温装置により、上記の課題を解決する。本発明において冷水とは室温またはそれ以下の水であり、たとえば吸入配管を上水道に接続し、水道水を注水することにより供給される。
発明者の実験によれば、4Lの初乳を撹拌しながら加温して60℃まで昇温し、さらに撹拌・加温しつつ60℃で30分間保持した時点では乳の中に凝固物の発生はみられなかった。そして加温後に無撹拌で自然冷却のまま放置したものでは、乳温度が50℃になったときに乳の表面に凝固膜が発生する場合があったのに対し、撹拌しながら水冷却により60℃から34℃まで冷却したものでは凝固物の発生はみられなかった。従って本装置で初乳加温処理を行うことにより初乳中の有効成分の活性を維持し、安全な加温処理が可能になると考えられる。
本出願の請求項2記載の発明は、ヒーターを有する加温水槽と、加温水槽内に設けられた温度センサーと、前記ヒーターを制御する制御部及びその操作部とを備え、前記制御部が加温水槽内の水を加温することにより、水槽内に収容された冷凍用パック内の凍結初乳を解凍させ哺乳に適当な温度まで加温する機能を備えたことを特徴とする。
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態について説明する。
図1は本発明に係る初乳加温装置の縦断面図である。図中1は初乳加温装置本体であり、加温水槽2を内蔵している。加温水槽2は、容量約25Lの金属製またはプラスチック製の容器であり、上部は初乳用容器を設置するための開口部となっている。底部には出力1KWの加温ヒーター201と、吸入配管202及び吐出配管203が設けられている。吸入配管202は吸入用電磁弁V2を経て上水道に接続されている。給水を手動で行う場合は、吸入用電磁弁V2の代わりに手動弁V1を設ける。吐出配管203は排水用電磁弁V3を経て図示しない排水設備に接続されている。また加温水槽2の底部には、吸入配管202及び吐出配管203の近傍に水位計209の下端に通じる開口が設けられている。さらに加温水槽2の底部には水位の下限を検知するための水位センサー(不図示)が設けられている。
また加温水槽2の底部付近の側面には、循環用の水の吸入口204及び吐出口205が設けられ、循環用配管を経て循環ポンプ4に接続されている。循環ポンプ4は、5Wのマグネットポンプであり加温水槽2内の水を吸入すると共に吐出することによって循環させ、水温を均一にする機能を有する。さらにより正確に水温を知るため循環用配管の吐出口205付近に、湯温センサー207が設けられている。加温水槽2の側面の上端付近にはT字形状のオーバーフロー管208が設けられており、三方向の開口のうち一つは加温水槽2の側面に連通しており、対向する開口はオーバーフローの排水口として図示しない排水設備に接続されている。前記二方向の開口と直交する残る一つの開口に水槽底面に連通する水位計209の上端を差し込む等によって接続することにより、加温水槽2内の水位測定を行うことができる。なお水位計209は弾性を有した透明、または半透明の樹脂やゴムで形成されており、初乳加温装置外部から目視で加温水槽2内の水量を確認できる。この場合、水位計209の外周や、加温水槽2の外側面に水量に応じた目盛を付しておくと、より確実に水量を確認できる。水位計209の一部又は全部は可撓式となっており、オーバーフロー管208から外して垂直部分を倒すことにより手動で加温水槽2の内部の排水を行うことができる。
3は加温水槽2内に設置される初乳用容器である。初乳用容器3は容量14L、内径250mmの円筒形のステンレス製容器であり、内面には乳量を読み取ることができる目盛がつけられている。また、初乳用容器3の外側面に、加温水槽2内に設置した状態でほぼオーバーフロー管208の設置高さに当たる位置に目盛をつけることで、給水時の目安になり便利である。初乳用容器3は取り外し可能で板材又は棒材で液体が通過容易に形成した枠体からなる支持手段211により加温水槽2の底から少し浮かせた位置に設置される。このように設置することで初乳用容器3内の初乳をむら無く加温したり、冷却できる。凍結初乳の湯煎処理を行う場合は、支持手段211の上面に冷凍用パックを設置できる。支持手段211は初乳用容器3または冷凍用パックを保持すると共に、加温ヒーター201、湯温センサー207、水位センサーに容器等が当たらないように保護する機能をもつ。
初乳用容器3の頂部には使用者が容易に取り外し可能な蓋体301が取り付けられ、初乳用容器2内に異物等が入らない構造になっている。また側面には加温水槽2からの取り出しのため図示しない取っ手等が設けられている。蓋体301の上側中央部には出力6Wの撹拌モーター302が設けられ、容器内側へ向かって回転軸303が貫通突設されている。回転軸303の先端は初乳用容器3の底部付近に位置し初乳用容器3内の乳を撹拌するための撹拌羽根304が設けられており、撹拌モーター302の作動により120から150rpmで回転する。攪拌羽根304先端から初乳用容器3の容器内底面までの間隔はほぼ10mmである。これにより底部に撹拌羽根304が接触することなく、底壁面も確実に撹拌できる。また蓋体301の周縁部から下方へ乳温度センサー305が突設されており、初乳用容器3の底部付近の乳温を測定する。この初乳用容器3により一度に3L〜12Lの初乳を処理することができる。蓋体301に設けられた回転軸303および乳温度センサー305を貫通する穴部は、蓋体301上面に滴下した水などが浸入しないようバーリング加工が施されており、他の面よりも高くなっている。
図2は制御部5の機能と各部の関係を示すブロック図である。制御部5は、操作部6からの処理モードの選択、設定温度及び設定時間の入力、及び内蔵されたプログラムと、前記湯温センサー207、乳温度センサー305及び水位センサー210のからの入力に従って、前記加温ヒーター201、撹拌モーター302、循環ポンプ4及び電磁弁V2・V3を制御する。また制御部5は、表示部7内の3桁の7セグメント表示LED701と、装置の運転状態を表示する運転中ランプ702と終了ランプ703、操作部6から選択された処理モードを表示するモード表示ランプ704、装置の制御状態を表示する加温ランプ705、保持ランプ706、冷却ランプ707、異常ランプ708に所定の表示を行わせる。なお本実施例の説明に用いる水位センサー210は、低水位時すなわち加温水槽2内の水位が水入れ替え時の最大排水水量に相当する水位となってから次に運転可能な水位となるまでON信号を出力するもので、例えば上側と下側の2個のフロートスイッチを用いて構成することもできる。
本実施例の初乳加温装置は、初乳の加温処理と凍結初乳の湯煎処理を行うことができ、また電磁弁を用いて水の入れ替えを自動的に行う機能を備えたものである。加温処理を行うときには使用者は手動弁V1を開いて加温水槽2内に充分給水しておき、バケットミルカー等で搾乳した初乳を入れた初乳用容器3を加温水槽2内に設置する。このとき加温水槽2内の水面は加温水槽2の上面よりも高くなろうとするが、余分な水はオーバーフロー管208から自動的に排出されて、所定水面高さが保たれる。
本実施例の初乳加温装置では、操作部6から加温処理後の用途に応じた2種類の加温処理モードを選択できる。一つは加温処理後すぐに子牛に哺乳する場合に用いるもので、予め哺乳に適した温度を設定しておき、前記設定温度まで冷却する加温1モードであり、もう一つは加熱処理後の初乳を冷凍保存する場合に用いるもので、予め冷却時間を設定しておき、前記設定時間が経過するまで冷却する加温2モードである。
加温処理を行う場合は、操作部6から加温処理のモードを選択し、次に加温処理工程の開始を操作部6から指示すると、自動的に加温処理と、温水の排水・冷水の注水・排水が実行され、初乳の加温工程及び冷却工程が行われる。所定の温度までまたは所定の時間冷却され、冷却処理が終了したら初乳用容器3を取り出し、初乳を哺乳容器等に移して子牛に与えたり、冷凍用パックに小分けしフリーザーなどで保存する。
凍結した初乳の湯煎処理を行う場合は、まず加温水槽2から初乳用容器3及び蓋体301、攪拌モーター302、回転軸303、攪拌羽根304を取り外す。そして前述した手順と同様に加温水槽2内に給水した後、冷凍用パックを支持手段211上面に配置し、操作部6から湯煎処理のモードを選択し、開始を指示すると、自動的に加温が行われ、冷凍用パック内の初乳が哺乳に適当な温度となるタイミングで加温終了し排水する。処理が終了したら冷凍用パックを開封し哺乳容器等に移して子牛に与える。
図3ないし図7は、加温処理における各部の詳細な制御内容を示すフローチャートとタイムチャートである。操作部6から加温処理のモードを選択すると選択されたモード表示ランプ704を点灯する。操作部6から加温処理の開始が指示されると、制御部5はまず水位センサー210の状態から加温水槽2内に水があることを確認し、異常がなければ運転中ランプ702及び加温ランプ705を点灯し、循環ポンプ4及び撹拌モーター302を起動させる開始処理を行う(S801)。なお水がない場合には異常ランプ708を点灯して待機する。次に、湯温センサー207の出力を設定温度P1(60℃)と比較し、P1以下であれば加温ヒーター201を作動させる加温処理を行う(S802)。湯温センサー207の出力がP1以上であれば保温処理に移行し、加温ランプ705を消灯、保持ランプ706を点灯する。保温処理中は、保温開始からの経過時間をカウントして経過時間が30分に達するまでの間繰り返し湯温センサー207の出力を設定温度P1と比較し、P1以下であれば加温ヒーター201をONにし、P1以上であればヒーター201をOFFにして断続加温を行う。経過時間が30分に達すると循環ポンプ4及び加温ヒーター201をOFFにし、保持ランプ706を消灯する(S803)。加温処理中に湯温センサーの出力が設定温度P2(63℃)を超えた場合は、循環ポンプ4及び加温ヒーター201をOFFにし、異常ランプ708を点灯する。
制御部5は排水用電磁弁V3を開いて加温水槽2の排水を行い、水位センサー210が低水位信号になると電磁弁V3を閉じる。次いで給水用電磁弁V2を開いて加温水槽2に給水する給水処理を行う(S804)。水位センサー210が高水位信号になると、循環ポンプ4をONにして冷却処理に移行し、冷却ランプ707を点灯する。(S805)。冷却温度が設定された加温モード(加温1)を選択している場合は、制御部5は乳温度センサー207の出力を設定温度P3(例えば15℃)と比較し、P3以下となっていれば給水用電磁弁V2を閉じると共に、循環ポンプ4及び撹拌モーター302を停止し、冷却ランプ707を消灯する(S806)。そして水位センサー210が低水位を検出するまで排水用電磁弁V3を開放する排水処理を行い、排水が完了したら運転中ランプ702を消灯し終了ランプ703を点灯する(S807)。なお、排水の完了は、低水位を排出と判断するか、あるいは、低水位検知後所定時間排水用電磁弁V3を開放したことによって判断する。
冷却時間が設定された加温モード(加温2)を選択している場合は、制御部5は冷却処理を開始してからの経過時間をカウントし、経過時間が予め設定された冷却時間P4に達したら、給水用電磁弁V2を閉じるとともに、循環ポンプ4及び攪拌モーター302を停止し、冷却ランプ707を消灯する(S806’)。そして水位センサー210が低水位を検出するまで排水用電磁弁V3を開放する排水処理を行い、排水が完了したら運転中ランプ702を消灯し終了ランプ703を点灯する(S807)。
図8ないし図10は、湯煎処理における各部の詳細な制御内容を示すフローチャートとタイムチャートである。操作部6から湯煎処理を選択すると、選択されたモード表示ランプ704を点灯する。操作部6から湯煎処理の開始が指示されると、制御部5はまず水位センサー210の状態から加温水槽2内に水があることを確認し、異常がなければ運転中ランプ702及び加温ランプ705を点灯し、循環ポンプ4を起動させる開始処理を行う(S901)。なお水がない場合には異常ランプ708を点灯して待機する。次に、湯温センサー207の出力を予め設定された温度P5(例えば40℃)と比較し、P5以下であれば加温ヒーター201を作動させる加温処理を行う(S902)。P5以上であればステップ開始からの経過時間をカウントし、経過時間が予め設定された湯煎時間P8に達するまでの間繰り返し湯温センサー207の出力を設定温度P5と比較し、P5以下であれば加温ヒーター201をONにし、P5以上であれば加温ヒーター201をOFFにする保温処理を行い、経過時間が設定された湯煎時間P8になると循環ポンプ4及び加温ヒーター201をOFFにし、加温ランプ705を消灯する(S903)。そして水位センサー210が低水位を検出するまで排水用電磁弁V3を開いて排水し(S904)、排水が完了したら運転中ランプ702を消灯し終了ランプ703を点灯する(S905)。
なお、表示部7の7セグメントLED701は、加温処理の場合には加温開始から冷却終了まで、現在の乳温度若しくは湯温をデジタル表示する。湯煎処理の場合には加温開始から加温終了までの間、現在の湯温をデジタル表示する。また操作部6からの操作により、加温処理若しくは湯煎処理の経過時間または終了までの残り時間を表示させることもできる。さらに異常発生時には、発生した異常内容に対応する表示をする。
本実施例に係る初乳加温装置は制御部の命令に従って吐出・吸入配管をそれぞれ開閉する電磁弁を備えたことにより、加温水槽内の水の注入と入れ替えを自動で行うことができる。加温終了時には排水用電磁弁を開いて加温水槽内の温水をすべて排水し、排水完了後に排水用電磁弁を閉じ、給水用電磁弁を開いて冷水を供給するようにすれば、使用者が操作しなくても処理後の初乳を自動的に強制冷却させて所定温度にすることができ、非常に安全である。本装置はさらに加温水槽内の水を循環させるための循環ポンプと循環用配管とを備え、循環水の吸入口及び吐出口を加温水槽内の適当な位置に設けたことにより、水槽内の水温を一定にし、加温の効率を高めることができる。また前記温度センサを加温水槽内及び初乳用容器の両方に設けたことにより、初乳と加温水槽内の温度を最適になるよう調節することができる。
本発明の初乳加温装置によれば、低コストで初乳の病原体のみを不活性化させ、子牛に免疫機能を獲得させて健全な代謝・成長を図ることができるから、産業上大きな利用可能性がある。さらに、本発明の初乳加温装置は一部の構成を使用することにより、加温処理をした凍結初乳の解凍装置としても利用することができる。初乳の加温処理機能と、凍結初乳の解凍機能を有することにより、作業性向上や初乳品質の維持を図ることができる。
本発明の初乳加温装置の縦断面図である。 図1の装置の制御部と各部の関係を示すブロック図である。 加温処理モードでの制御の流れを示すフローチャートである。 加温処理モードにおける保温処理時の制御の流れを示すフローチャートである。 加温モード1における冷却処理時の制御の流れを示すフローチャートである。 加温モード2における冷却処理時の制御の流れを示すフローチャートである。 加温処理モードにおける各部の動作を示すタイムチャートである。 湯煎処理モードでの制御の流れを示すフローチャートである。 湯煎処理モードにおける保温処理時の制御の流れを示すフローチャートである。 湯煎処理モードにおける各部の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 本体
2 加温水槽
201 加温ヒーター
202 吸入配管
203 吐出配管
204 吸入口
205 吐出口
207 湯温センサー
208 オーバーフロー管
209 水位計
210 水位センサー
211 支持手段
3 初乳用容器
301 蓋体
302 撹拌モーター
303 回転軸
304 撹拌羽根
305 乳温度センサー
4 循環ポンプ
5 制御部
6 操作部
7 表示部
V1 手動弁
V2 給水用電磁弁
V3 排水用電磁弁

Claims (1)

  1. ヒーター及び水入れ替え手段を有する加温水槽と、加温水槽内に設置される初乳用容器と、初乳用容器内の初乳を攪拌する攪拌手段と、加温水槽若しくは初乳用容器内に設けられた温度センサーと、前記ヒーター及び攪拌手段の各部を制御する制御部及びその操作部とを備え、初乳用容器に導入された初乳を攪拌しながら所定温度まで加温した後一定時間保温し、加温終了後には加温水槽内の温水を冷水に入れ替え、初乳を攪拌しながら強制冷却する機能を有する初乳加温装置。
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