JP4912170B2 - 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置 - Google Patents

濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4912170B2
JP4912170B2 JP2007017915A JP2007017915A JP4912170B2 JP 4912170 B2 JP4912170 B2 JP 4912170B2 JP 2007017915 A JP2007017915 A JP 2007017915A JP 2007017915 A JP2007017915 A JP 2007017915A JP 4912170 B2 JP4912170 B2 JP 4912170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
secondary air
flame
burner
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007017915A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008185240A (ja
Inventor
修一 青木
良人 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Gas Co Ltd filed Critical Toho Gas Co Ltd
Priority to JP2007017915A priority Critical patent/JP4912170B2/ja
Publication of JP2008185240A publication Critical patent/JP2008185240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4912170B2 publication Critical patent/JP4912170B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Gas Burners (AREA)

Description

本発明は、濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置に関するものである。
近年、地球環境に対する関心が高まっていることから、例えば、家庭用・業務用ガス給湯器などの燃焼装置に用いられる比較的小型のガスバーナにおいてもNOx排出量の削減が求められている。
NOx排出量を抑制できるガスバーナとしては、いわゆる、濃淡燃焼方式を利用した濃淡燃焼バーナが知られている。この種の濃淡燃焼バーナの構造としては、一般に、以下のような構造が挙げられる。
すなわち、図11に示すように、濃淡燃焼バーナ100は、その頂部中央付近に、燃料ガス濃度が希薄で火炎長さが長い淡火炎101が形成される淡用炎孔102を備えている。淡用炎孔102の両外側には、燃料ガス濃度が過濃で火炎長さが短い濃火炎103が形成される濃用炎孔104を備えている。淡用炎孔102と濃用炎孔104との間には、閉塞部105を備えている。濃用炎孔104の両外側には、2次空気を供給するための2次空気孔106を備えている。
他にも、特許文献1には、淡火炎と濃火炎との間の炎孔から、中間濃度の混合ガスを噴出させて火炎を形成し、淡火炎と濃火炎とを円滑に接続することにより、淡火炎のリフト燃焼を防止し、NOx発生を低減させる濃淡燃焼バーナが開示されている。
特開平7−310906号公報
しかしながら、図11に示すような従来構造の濃淡燃焼バーナは、未だ、NOx排出量の低減が十分でなく、さらなる改良が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の解決しようとする課題は、従来に比較して、NOx排出量を低減可能な濃淡燃焼バーナ、また、これを用いた燃焼装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは種々の実験を行い、鋭意検討を重ねた。その結果、濃淡燃焼バーナの濃火炎基部付近には、高温燃焼領域が存在し、この位置が、NOx、さらには、COの主たる発生源となっていることを突き止めた。そこで、同位置へ流入される2次空気の量を増加させることができれば、従来に比較して、NOx排出量、さらには、CO排出量をも併せて低減できるのではないかとの知見を得た。
本発明は、主に上記知見に基づきなされたものである。すなわち、本発明に係る濃淡燃焼バーナは、頂部略中央に設けられ、淡火炎用予混合気を噴出可能な淡用炎孔と、前記淡用炎孔の両外側に設けられ、濃火炎用予混合気を噴出可能な濃用炎孔と、前記濃用炎孔の両外側に設けられ、2次空気を噴出可能な2次空気孔とを備え、少なくとも一方の前記2次空気孔の開口部は、この孔の長手方向に沿って、前記濃用炎孔の外側に隣接する第一開口部と、この第一開口部の外側に隣接する第二開口部とに2分割されていることを要旨とする。
ここで、上記分割は、前記2次空気孔の孔内に板状部材を配置することにより行われていると良い。
また、上分割は、上記開口部に蓋部材を設け、この蓋部材に2つのスリットを形成することにより行われていても良い。
また、上記分割は、ほぼ等分であることが好ましい。
また、本発明に係る濃淡燃焼バーナは、複数の板状部材が互いに離間されて積層されてなることが好ましい。
一方、本発明に係る燃焼装置は、上記濃淡燃焼バーナを有することを要旨とする。
従来構造の濃淡燃焼バーナは、2次空気孔の開口部が1つである。そのため、この場合には、2次空気孔から噴出される2次空気の流速分布は、2次空気孔の幅中央付近に1箇所しか存在しえなかった。
これに対し、本発明に係る濃淡燃焼バーナは、2次空気孔の開口部が、当該孔の長手方向に沿って2分割されている。
そのため、2次空気孔から噴出される2次空気の流速分布は、2次空気孔の幅内に位置する分割部を中心として両側にシフトし、2箇所存在することになる。つまり、2次空気の流速の早い領域を、より濃火炎側に生成させることが可能になる。
それ故、従来構造に比較して、濃火炎上方の2次空気の流入速度を大きくすることができる。この2次空気の流れにより、濃火炎基部付近の高温燃焼領域は局所的に希薄燃焼される。
そのため、その部分における燃焼ガス温度が低下し、その結果、NOx排出量、さらには、CO排出量をも併せて低減することが可能となる。
ここで、2次空気孔の孔内に板状部材を配置することにより上記分割が行われている場合には、2次空気孔から噴出される前に、層流として徐序に発達してきた2次空気の流速分布を整流し難い。そのため、2次空気の流速の早い領域を、より濃火炎側に生成させやすくなる。
他にも、従来構造の濃淡燃焼バーナの2次空孔内に板状部材を配置するだけで済む。そのため、バーナの製造性を損ない難く、製造コストの上昇を抑制することができる。
一方、2次空気孔の開口部に蓋部材を設け、この蓋部材に2つのスリットを形成することにより上記分割が行われている場合には、従来構造の濃淡燃焼バーナの2次空孔内に上記蓋部材を設置するだけで良い。そのため、バーナの製造性を損ない難く、製造コストの上昇を抑制することができる。
また、上記濃淡燃焼バーナが、複数の板状部材が互いに離間されて積層されてなる場合には、例えば、2次空気孔に連通する2次空気供給流路内に、新たに板状部材を一枚設けるなどして、本発明に係る濃淡燃焼バーナを製造することができる。そのため、製造コストの上昇を抑制しやすい。
一方、本発明に係る燃焼装置は、上記濃淡燃焼バーナを有しているので、従来に比較して、低廉なコストで、NOx排出量、さらには、CO排出量をも併せて低減することが可能となる。
以下に、本実施形態に係る濃淡燃焼バーナ(以下、「本バーナ」という。)およびこれを備えた本実施形態に係る燃焼装置(以下、「本燃焼装置」という。)について説明する。
1.本バーナ
図1は、本バーナの一例を模式的に示した本バーナの上面図である。図2は、図1中のA−A線に沿って切断したときの、本バーナの頂部付近の一例を模式的に示した断面図である。
図1および図2に示すように、本バーナ10は、必要に応じてプレス加工された金属板などの板状部材11が複数枚、所定間隔を隔てて積層されてなり、その頂部には、バーナ厚み方向とほぼ垂直な方向に長い長孔状の淡用炎孔12、濃用炎孔14、2次空気孔16を備えている。
なお、これら各炎孔12、14、16は、図1では、スペーサ部材18を用いて、5つのブロックに分けられた状態を例示しているが、これに限定されるものではない。本バーナ10は、スペーサ部材18はなくても良いし、5以外の複数のブロックに分けられていても良い。
淡用炎孔12は、バーナ略中央に、バーナ厚み方向とほぼ垂直な方向に沿って配設されており、理論空気比以上の淡火炎用予混合気Lを噴出できるようになっている。淡用炎孔12の上方には、淡火炎LFが形成される。淡用炎孔12の下方には、淡火炎用予混合気Lを淡用炎孔12まで導く淡用流路20が連通されている。図2では、淡用炎孔12をバーナ厚み方向に3つ有する場合を例示している。
濃用炎孔14は、淡用炎孔12の両外側に配設されており、理論空気比以下の濃火炎用予混合気Rを噴出できるようになっている。濃用炎孔14の上方には、濃火炎RFが形成される。濃用炎孔14の下方には、濃火炎用予混合気Rを濃用炎孔14まで導く濃用流路22が連通されている。
2次空気孔16は、濃用炎孔14の両外側に配設されており、2次空気2Aを噴出できるようになっている。2次空気孔16の下方には、2次空気2Aを2次空気孔16まで導く2次空気用流路24が連通されている。
ここで、本バーナ10は、2次空気孔16の開口部が、当該孔の長手方向に沿って2分割されている。本バーナ10では、何れか一方側の2次空気孔16の開口部だけ上記分割がなされていても良いし、両側の2次空気孔16の開口部ともに上記分割がなされていても良い。なお、図2では、後者の場合を例示している。
上記分割形態としては、具体的には、例えば、図2に示すように、2次空気孔16の孔内に板状部材26を配置した形態などを例示することができる。なお、図1では、板状部材26は図示されていない。
この場合、板状部材26は、その平面が、2次空気用流路24の側壁(2次空気用流路24と濃用流路22とを隔てる隔壁)とほぼ平行となるように当該流路内に設けられている。また、板状部材26は、バーナ頂面から2次空気用流路24の上流側に向かって一定距離の長さとされている。
このような板状部材26は、例えば、各炎孔12、14、16の形成時に板状部材11を複数積層して加締める際に、所定箇所に介在させたり、板状部材26のない濃淡燃焼バーナの2次空気孔16内に後付で設置したりするなどして設けることができる。
また、上記分割形態以外としては、例えば、図3に示すように、2次空気孔16の開口部に蓋部材28を設け、この蓋部材28に2つのスリット28a、28bを形成する形態などを例示することができる。さらには、上記分割形態は、上記板状部材26と、上記蓋部材28との組み合わせなどであっても良い。
本バーナ10において、上記分割は、2次空気孔16の開口部が、当該孔の長手方向に沿って2分割されておれば、それぞれの分割孔は、濃用炎孔14側の分割孔が広く、それと反対側の分割孔が狭くても良いし、その逆であっても良い。また、両分割孔はほぼ等分されていても良い。
好ましくは、それぞれの分割孔から、ほぼ同様にして2次空気2Aを噴出することが可能であるなどの観点から、両分割孔がほぼ等分されていても良い。
なお、図2および図3では、淡用炎孔12と濃用炎孔14との間の境界領域は、閉塞部30とされている場合を例示している。もっとも、この閉塞部30を開口し、境界領域用炎孔とすることもできる。この場合、境界領域用炎孔からは、予混合気や空気などを噴出させることができる。
本バーナ10において、上記淡用炎孔12、濃用炎孔14の幅は、基本的には、単位面積当たりの燃焼量が1〜10kcal/mm程度で、かつ、各予混合気の消炎距離以下となるように最適な幅に形成すれば良い。また、上記2次空気孔16の幅についても、特に限定されることはなく、噴出させる2次空気2Aの速度などを勘案して最適な幅に形成すれば良い。
なお、本バーナ10に用いられる燃料ガスとしては、具体的には、例えば、都市ガス、LPG、H、メタンなどを例示することができる。
2.本燃焼装置
本燃焼装置は、本バーナを少なくとも備えている。本燃焼装置は、本バーナを1つ有していても良いし、本バーナを複数並列したバーナユニットを有していても良い。
また、本燃焼装置は、本バーナに対して、淡火炎用予混合気、濃火炎用予混合気および2次空気を供給する供給系統が接続されている。この供給系統は、特に限定されるものではなく、種々の供給系統を適用することが可能である。
例えば、ボンベなどの燃料供給源から供給される燃料ガスを、適当な圧力・流量に調節し、淡用混合室、濃用混合室へ送る。また、コンプレッサーなどの空気供給源から供給される空気を、適当な圧力・流量に調節し、一次空気として淡用混合室、濃用混合室へ送る。
そして各混合室で所定の空気比に混合された燃料と一次空気とを、淡火炎用予混合気、濃火炎用予混合気とし、濃淡燃焼バーナの淡用流路の上流側に形成した淡用流入口、濃用流路の上流側に形成した濃用流入口へそれぞれ導入するなどすれば良い。一方、2次空気については、空気供給源から供給される空気を、適当な圧力・流量に調節し、これを2次空気用流路の上流側に形成した2次空気用流入口へ導入するなどすれば良い。
上記供給系統以外にも、例えば、他の供給系統を用いても良い。例えば、ボンベなどの燃料供給源から供給される燃料ガスを、各バーナの淡用流入口、濃用流入口に挿入した淡用燃料供給ノズル、濃用燃料供給ノズルより吹き込むとともに、送風ファンなどの空気供給源から供給される空気の一部を、一次空気として淡用流入口と濃用流入口から吸引させる。これにより、淡用流路、濃用流路内で淡火炎用予混合気、濃火炎用予混合気が生成されるようにするなどしても良い。一方、2次空気については、空気供給源から供給される空気の残部を、各バーナの2次空気用流入口へ導入するなどすれば良い。
本燃焼装置の用途としては、例えば、給湯装置、暖房装置、給湯暖房装置などの熱源などを例示することができる。以下では、本燃焼装置を、給湯装置に適用した場合について説明する。
図4は、本バーナが複数並列されたバーナユニットを有する本燃焼装置を適用した給湯装置の概略図である。
給湯装置32は、本燃焼装置34と、熱交換器36と、ケース38とを少なくとも備えている。
本燃焼装置34のバーナユニット40には、燃料ガス42の供給量および送風ファン44の回転数を制御可能な供給系統46が接続されている。この供給系統46には、湿式ガスメータ48、ガス比例弁50などが取り付けられている。
本給湯装置32では、本燃焼装置34の上方に熱交換器36が設けられ、これらはケース38内に収容されている。
熱交換器36は、本燃焼装置34の燃焼により生じる火炎によって加熱される。熱交換器36には、給水路52と出湯路54とが接続されており、給水路52より供給された低温水は、熱交換器36により加熱され、高温水となって出湯路54より出湯される。ケース38の上方には、排気口56が形成され、本燃焼装置34の燃焼より生じた排気ガスが排気される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明を何ら限定するものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形・改良が可能である。例えば、本バーナは、上述したように、通常、複数本を並列に並べて、バーナユニットとして使用することが多い。
この場合には、一つの濃淡燃焼バーナが有する2次空気孔は、隣接する他の濃淡燃焼バーナの2次空気孔と共有されていても良い。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、上記説明した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付してある。
(実施例に係る濃淡燃焼バーナの作製)
初めに、図5に示した形態を備えた濃淡燃焼バーナを作製した(図中の単位はmmである。)。すなわち、SUS304製の薄い板状部材11(厚み0.4mm)を所定間隔離間させて複数枚積層し、淡用炎孔12、濃用炎孔14および2次空気孔16、ならびに、淡用流路20、濃用流路22および2次空気用流路24を形成した。本実施例では、両側の2次空気用流路24のほぼ中央に板状部材26(厚み0.4mm)をそれぞれ配設することにより、2次空気孔16の開口部を2等分した。また、淡用流路20と濃用流路22との間の境界領域には、閉塞部30を形成した。
なお、各孔の幅は、淡用炎孔12=0.8mm、濃用炎孔14=0.8mmおよび2次空気孔16=2.0mmとした。
(給湯暖房装置)
次に、実施例に係る給湯暖房装置60を図6に示す。給湯暖房装置60は、給湯装置32と、暖房装置62と、複数の管路群から形成される温水循環路64とを備えている。
給湯装置32の熱源には、上記作製した濃淡燃焼バーナ10を6個並べたバーナユニット40を備えた燃焼装置34を用いた。この燃焼装置34のバーナユニット40は、隣接する濃淡燃焼バーナ10間の2次空気孔16および2次空気用流路24が、隣接するバーナ10間同士で共有するように構成されている。
また、上記バーナユニット40には、燃料ガス42の供給量および送風ファン44の回転数を制御できるように構成した供給系統46を接続した。なお、燃料ガス42には、13A−1(CH:C=85:15)、空気には乾燥空気を用いた。
作製した給湯暖房装置60では、給湯装置32において、燃焼装置34の火炎によって加熱された熱交換器36により高温となった高温水は、第1管路66を通って暖房装置62に至る。
暖房装置62では、循環する冷却水68と高温水との間で熱交換が行われる。暖房装置62から出た低温水は、第2管路70を通って暖房シスターン72に至る。暖房シスターン72には、水道水供給路74が接続されており、必要に応じて水道水76を足すことができるようになっている。
暖房シスターン72から出た低温水は、第3管路78、暖房ポンプ80を通って給湯装置32に至り、燃焼装置46により再び加熱される。
なお、第2管路70の途中には、流量計80が取り付けられており、循環水量を測定できるようになっている。
(比較例に係る濃淡燃焼バーナおよび給湯暖房装置)
比較例に係る濃淡燃焼バーナおよび給湯暖房装置は、上記実施例に係る濃淡燃焼バーナおよび給湯暖房装置において、濃淡燃焼バーナの2次空気孔内に、板状部材を設けず、2次空気孔の開口部を2等分しなかった以外はほぼ同様とした。
(給湯暖房装置の運転試験)
次に、実施例および比較例に係る給湯暖房装置の運転状態を比較して、本発明の効果を確認した。上記運転では、上記濃淡燃焼バーナに供給する淡火炎用予混合気の空気比は1.5、濃火炎用予混合気の空気比は0.55とした。
また、上記濃淡燃焼バーナの淡用炎孔から噴出する淡火炎用予混合気の流速は、1.235m/s、濃用炎孔から噴出する濃火炎用予混合気の流速は、0.32m/s、2次空気孔から噴出する2次空気の流速は0.5m/sとした。
また、燃焼装置に投入するインプット量は6.5kW(5600kcal/h)とし、総空気比は1.66とした。
図7は、実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナの速度分布を示した図である。図8は、実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナの温度分布を示した図である。図9は、実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナのNO濃度分布を示した図である。
なお、これら図中における距離(mm)は、濃淡燃焼バーナの中央位置を基準(0mm)とし、この中央位置よりバーナ右方向を正方向の距離とし、バーナ左方向を負方向の距離としていることを意味する。
これら図7〜図9によれば、以下のことが分かる。すなわち、図7によれば、比較例に係る濃淡燃焼バーナでは、2次空気の流速の早い領域が、2次空気孔内に配置された板状部材の中央部分になっていることことが分かる。
これに対し、実施例に係る濃淡燃焼バーナでは、2次空気の流速の早い領域が、濃火炎側に移動していることが分かる。
そして、図8によれば、比較例に係る濃淡燃焼バーナでは、濃淡火炎基部付近の高温燃料領域の温度が1976Kであったのに対し、実施例に係る濃淡燃焼バーナでは、同温度が1947Kであり、約30K程度温度が下がっていることが確認された。
これは、上記2次空気の流れの違いによりもたらされたものであり、実施例に係る濃淡燃焼バーナでは、濃火炎基部付近の高温燃焼領域を局所的に希薄燃焼させることができたため、燃焼ガス温度が低下したものと推察される。
そして、これにより、図9から分かるように、実施例に係る濃淡燃焼バーナは、濃火炎基部付近のNO濃度(32.1ppm)を、比較例に係る濃淡燃焼バーナのNO濃度(38.1ppm)に比較して、効果的に削減することができていることが分かる。
次に、実施例および比較例に係る給湯暖房装置の排ガス特性を測定した。すなわち、図6に示すように、給湯装置32の排気口56より排出される排ガス濃度(NOx、CO、COおよびO)を測定した。
図10は、実施例および比較例に係る給湯暖房装置が有する濃淡燃焼バーナのノズル頂面から上方への距離(mm)と、O0%換算したときのNO濃度(ppm)との関係を示した図である。
図10によれば、実施例に係る濃淡燃焼バーナは、比較例に係る濃淡燃焼バーナに比較して、ノズル頂面から上方70mm地点において、排ガス中のNOx濃度を、29.7ppmから23.5ppm(O=0%)へと、約20%低下させることができていることが分かる。
また、同様にして、排ガス中のCO濃度も、32.7ppmから26.5ppm(O=0%)へと、約20%低下させることができていた。
したがって、本実施例に係る濃淡燃焼バーナ、本実施例に係る燃焼装置によれば、従来に比較して、NOx排出量、さらには、CO排出量をも併せて低減可能であることが確認できた。
本バーナの一例を模式的に示した本バーナの上面図である。 図1中のA−A線に沿って切断したときの、本バーナの頂部付近の一例を模式的に示した断面図である。 図1中のA−A線に沿って切断したときの、本バーナの頂部付近の他の一例を模式的に示した断面図である。 本バーナが複数並列されたバーナユニットを有する本燃焼装置を適用した給湯装置の概略図である。 実施例に係る濃淡燃焼バーナの頂部付近の詳細を模式的に示した断面図である。 実施例に係る給湯暖房装置の概略図である。 実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナの速度分布を示した図である。 実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナの温度分布を示した図である。 実施例および比較例に係る濃淡燃焼バーナのNO濃度分布を示した図である。 実施例および比較例に係る給湯暖房装置が有する濃淡燃焼バーナのノズル頂面から上方への距離(mm)と、O0%換算したときのNO濃度(ppm)との関係を示した図である。 従来の濃淡燃焼バーナの頂部付近の詳細を示した断面図である。
符号の説明
10 本バーナ
12 淡用炎孔
14 濃用炎孔
16 2次空気孔
20 淡用流路
22 濃用流路
24 2次空気用流路
26 板状部材
28 蓋部材
28a、b スリット
30 閉塞部
32 給湯装置
34 本燃焼装置
40 バーナユニット
60 給湯暖房装置
L 淡火炎用予混合気
R 濃火炎用予混合気
2A 2次空気

Claims (6)

  1. 頂部略中央に設けられ、淡火炎用予混合気を噴出可能な淡用炎孔と、
    前記淡用炎孔の両外側に設けられ、濃火炎用予混合気を噴出可能な濃用炎孔と、
    前記濃用炎孔の両外側に設けられ、2次空気を噴出可能な2次空気孔とを備え、
    少なくとも一方の前記2次空気孔の開口部は、この孔の長手方向に沿って、前記濃用炎孔の外側に隣接する第一開口部と、この第一開口部の外側に隣接する第二開口部とに2分割されていることを特徴とする濃淡燃焼バーナ。
  2. 前記分割は、前記2次空気孔の孔内に板状部材を配置することにより行われていることを特徴とする請求項1に記載の濃淡燃焼バーナ。
  3. 前記分割は、前記開口部に蓋部材を設け、この蓋部材に2つのスリットを形成することにより行われていることを特徴とする請求項1に記載の濃淡燃焼バーナ。
  4. 前記分割は、ほぼ等分であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の濃淡燃焼バーナ。
  5. 複数の板状部材が互いに離間されて積層されてなることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の濃淡燃焼バーナ。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の濃淡燃焼バーナを有することを特徴とする燃焼装置。
JP2007017915A 2007-01-29 2007-01-29 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置 Expired - Fee Related JP4912170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007017915A JP4912170B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007017915A JP4912170B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008185240A JP2008185240A (ja) 2008-08-14
JP4912170B2 true JP4912170B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=39728407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007017915A Expired - Fee Related JP4912170B2 (ja) 2007-01-29 2007-01-29 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4912170B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8333509B2 (en) 2008-05-21 2012-12-18 Kao Corporation Bag container

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5280330B2 (ja) * 2009-10-02 2013-09-04 株式会社パロマ 燃焼装置
KR101428542B1 (ko) * 2013-01-18 2014-08-11 주식회사 경동나비엔 급기 예열기를 구비한 연소장치
KR102172467B1 (ko) 2017-09-19 2020-11-02 주식회사 경동나비엔 연소장치의 염공부 구조
DE102017222120A1 (de) * 2017-12-07 2019-06-13 Markus Kress Vorrichtung zur thermischen Wildkrautbeseitigung
KR102529871B1 (ko) 2018-06-29 2023-05-09 주식회사 경동나비엔 연소장치의 염공부 구조

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61121314A (ja) * 1984-11-16 1986-06-09 松下電器産業株式会社 樹脂外装金属化フイルムコンデンサ
JPH0194728A (ja) * 1987-10-07 1989-04-13 Yuuseishiyou Tsushin Sogo Kenkyusho フェージング歪補償方式
JPH01281307A (ja) * 1989-03-29 1989-11-13 Babcock Hitachi Kk 微粉炭燃焼装置
JPH086904B2 (ja) * 1990-07-24 1996-01-29 株式会社ノーリツ 低NOx燃焼装置
JP2006112721A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃焼装置
JP4318628B2 (ja) * 2004-11-17 2009-08-26 東邦瓦斯株式会社 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8333509B2 (en) 2008-05-21 2012-12-18 Kao Corporation Bag container

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008185240A (ja) 2008-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4912170B2 (ja) 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置
JP4751754B2 (ja) 偏平バーナ並びにこれを用いた燃焼装置
JP4704900B2 (ja) 燃焼加熱器
JP2016502639A (ja) 給気予熱器を具備した燃焼装置
EP3599431B1 (en) Gas furnace comprising a heat exchanger with a single-multiple return bend
JPWO2008156146A1 (ja) 高温空気燃焼技術を用いた反応炉
JP7097222B2 (ja) 熱源機
WO2024045753A1 (zh) 火排、燃烧器和燃气热水器
JP5103311B2 (ja) 低NOx燃焼装置及びこれに用いるバーナ
KR101717092B1 (ko) 열교환기
JP4459112B2 (ja) バーナ装置及びこれを備えた媒体加熱装置
JP4318628B2 (ja) 濃淡燃焼バーナおよびこれを用いた燃焼装置
JP5612394B2 (ja) 液体加熱装置
WO2019140861A1 (zh) 分火器及应用其的燃烧器和热水器
JP5749856B2 (ja) ガスバーナーシステム
KR101717094B1 (ko) 열교환기
WO2018094943A1 (zh) 燃烧器和具有其的燃气热水器
JP5495052B2 (ja) 燃焼装置
KR20170011445A (ko) 열교환기
JP2011145027A (ja) ガスバーナユニット及び燃焼機器
JP2016090071A (ja) 燃焼装置
WO2018094751A1 (zh) 燃烧器和具有其的燃气热水器
CN112665177A (zh) 一种火排总成及燃气热水器
JP2010127553A (ja) 燃焼装置
JPH10132202A (ja) 貫流ボイラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4912170

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees