JP5612394B2 - 液体加熱装置 - Google Patents
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即ち、燃焼ガス流路が、第1方向で加熱室の一端部からバーナーの燃焼ガスを受け入れて、その受け入れた燃焼ガスを第1方向で加熱室の一端部から他端部まで通流させ、第1方向の他端部に位置する外側壁にてその通流方向を反転させて、燃焼ガスを第1方向で加熱室の他端部から一端部まで、さらに第1方向に沿って通流させる形態で、燃焼ガスを第2方向で加熱室の一端部から他端部に順次通流させるジグザグ状に構成されている。
前記燃焼ガス流路は、前記第1方向において前記加熱室の中央側にて前記燃焼ガス導入部にて導入された燃焼ガスを受け入れて、その受け入れた燃焼ガスを前記第2方向に沿って通流させる第1流路部と、その第1流路部を通流した燃焼ガスを前記第1方向における前記加熱室の中央側から一端部側及び他端部側の両側に通流させて前記加熱室の外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く第2流路部とを有して構成され、
当該加熱室は、前記第1方向よりも前記第2方向に長く形成され、且つ、前記第2方向の一端部に配置された前記バーナーが前記燃焼ガス流路よりも下方に配置され、
前記排気口から排出された燃焼ガスと前記バーナーに供給される空気との熱交換を行う熱交換器が、前記加熱室の前記燃焼ガス流路の下部に、前記第2方向の他端部から一端部にわたって配置される状態で収容されている点にある。
ここでは、燃焼ガス導入部と燃焼ガスを生成する例えばバーナーの位置関係を述べなかったが、この燃焼ガス導入部にバーナーを設けるものとしてもよい。
また、上記特徴構成によれば、液槽と加熱室に加えて、熱交換器をも液体加熱装置本体において加熱室の下部に収納されている。したがって、加熱室から排気される燃焼ガスを直接熱交換器に導入することができ、加熱室から排気された燃焼ガスの温度を低下させることなく熱交換器に導入させることができる。これにより、排気口から排出される燃焼ガスを利用して熱交換器によってバーナーに供給される空気を予め加熱しておくことができる。よって、バーナーにて燃焼ガスを発生するに当たり、排気口から排出される燃焼ガスが有する熱を有効に活用することができ、熱効率の向上を図ることができる。
このように、液体加熱装置本体において加熱室の下部に熱交換器を収納すると、その熱交換器を設置するためのスペースを加熱室の下部に設けなければならず、液槽及び加熱室の第2方向での大きさが大きくなってしまう。それ故に、例えば、特許文献1に記載の液体加熱装置では、外側壁にて燃焼ガスの通流方向を反転させる回数が多くなる等によって、第2方向で加熱室の一端部側を通流する燃焼ガスと加熱室の他端部側を通流する燃焼ガスとの温度差が大きくなってしまい、第2方向での液槽内の液体温度の均一化を図ることができなくなるという問題が顕著になる。そこで、本発明では、上述の如く、燃焼ガス流路が第1流路部と第2流路部を備えるという特徴構成を採用することで、バーナーに供給する空気を燃焼ガスが有する熱を利用して効率よく加熱することができるという利点を得ることができながら、第2方向での液槽内の液体温度の均一化を図ることができる。
前記一端部側流路部位と前記他端部側流路部位の夫々は、前記第2方向に沿って通流させたのちその通流方向を反転させて前記第2方向に沿って通流させる形態で、前記第1流路部を通流した燃焼ガスを前記第1方向において前記加熱室の中央側から端部側に順次通流させるジクザグ状の流路部位にて構成されている点にある。
以下、第1参考形態に係るフライヤー(液体加熱装置に相当)の形態を、図面に基づいて説明する。図1はフライヤーDの側面からの縦断面図であり、図2はフライヤーDの横断面図(図1のフライヤーのII−II矢視図)である。また、図3はフライヤーDの正面からの縦断面図(図1のフライヤーのIII−III矢視図)である。図1に示すように、フライヤーDは油Pが収容される油槽1(液槽に相当)と、油槽1内の油Pを加熱するために油槽1の底板1a下に配設された加熱室3を備えて構成されている。図2に示すように、加熱室3は、その側周囲が、第1方向(図中X方向)の両端部に配設された一対の外側壁2aおよび2bと、第2方向(図中Y方向)の両端部に配設された一対の外側壁2cおよび2dとから囲まれ、その上部が油槽底板1aとされ、加熱室3の下面が底壁10にて囲まれた空間にて構成されている。ここで、加熱室3は、例えば、直方体状の空間にて形成されており、平面視において短手方向が第1方向(図中X方向)となっており、長手方向が第2方向(図中Y方向)となっている。これにより、加熱室3は、第1方向よりも第2方向に長い空間となっている。
例えば、この油槽1の長手方向が被調理物の搬送方向とされ、この油槽1の短手方向が被調理物の両端支持方向とされる。
第2方向(図中Y方向)で加熱室3の一端部3a側にはバーナー4が設けられており、そのバーナー4が配置されている空間を加熱室3に燃焼ガスEを導入させる燃焼ガス導入空間として構成されている。バーナー4には燃料Fと空気Aが燃料供給路8と空気供給路9により供給される。バーナー4は加熱室3の底壁10から上方側に向けて燃焼ガスEを噴出自在に構成されており、その上方側に噴出される燃焼ガスEを加熱室3に導入するように構成されている。バーナー4は、第1方向(図中X方向)の加熱室3の中央側に設置され、第1方向で連続して燃焼ガスEを発生自在に構成されている。つまり、バーナー4は、第1方向で加熱室3の中央部が中心となるように配置されており、第1方向でのバーナー4の長さは加熱室3の略全長に亘る長さを有している。これにより、燃焼ガス導入部が、第1方向の加熱室3の中央側に設置され、第1方向で連続して燃焼ガスを導入自在に構成されている。そして、バーナー4は、第1方向でバーナー4の全長に亘って燃焼ガスEを噴出して、全体として第1方向に長い火炎を形成するように構成されている。バーナー4には着火装置(図示せず)により自動で着火が可能であり、着火後は火力調整装置(図示せず)により火力調整が可能なように構成されている。また、火力調整装置は、フライヤーDに備えられた油温の温度調整装置(図示せず)によっても制御可能に構成される。
また、第2方向(図中Y方向)で加熱室3の他端部3b側には、燃焼ガスEの排気口5が設けられている。排気口5は、第1方向(図中X方向)の中央部であって加熱室3の底壁10を円形に開口して設けられている。また、排気口5から排出された燃焼ガスEは、燃焼空気Aとの熱交換を行うために燃焼ガスダクト22によって熱交換器21に導かれる。
上述の如く、本参考形態に係るフライヤーDでは、加熱室3に導入された燃焼ガスEを加熱室3を通流させて排気口5に導く燃焼ガス流路6を備えており、その燃焼ガス流路6が、第1流路部Ka,Kbと第2流路部La,Lbとを有している。
第1流路部Kaと第1流路部Kbとは、第1方向(図中X方向)で加熱室3の中央部に配設されて第2方向に沿って延びる中央仕切板70を挟んで第1方向に隣接する状態で区画形成されている。そして、第1流路部Kaと中間流路Qaとは、第2方向(図中Y方向)に沿って延びる第1仕切板71aを挟んで第1方向に隣接する状態で区画形成されており、第1流路部Kbと中間流路Qbとについても、第2方向に沿って延びる第1仕切板71bを挟んで第1方向に隣接する状態で区画形成されている。また、中間流路Qaと外側流路Raとは、第2方向に沿って延びる第2仕切板72aを挟んで第1方向に隣接する状態で区画形成されており、中間流路Qbと外側流路Rbとについても、第2方向に沿って延びる第2仕切板72bを挟んで第1方向に隣接する状態で区画形成されている。
次に、第1仕切板71aにおいて第2方向の一端部3a側の端部と外側壁2aと同士を連結する導入部仕切板80aが備えられ、この導入部仕切板80aは、第2方向で間隔を隔てて外側壁2cと平行になるように設置されている。これにより、中間流路Qaから外側流路Raへの折り返し部Yaは、第1仕切板71a、導入部仕切板80a及び外側壁2aにて囲まれたコ字状に区画形成されている。また、第1仕切板71bにおいて第2方向の一端部3a側の端部と外側壁2bと同士を連結する導入部仕切板80bが備えられ、この導入部仕切板80bは、第2方向で間隔を隔てて外側壁2cと平行になるように設置されている。これにより、中間流路Qbから外側流路Rbへの折り返し部Ybは、第1仕切板71b、導入部仕切板80b及び外側壁2bにて囲まれたコ字状に区画形成されている。さらに、外側流路Raにおける屈曲部Zaは、折り返し部Xaにおいて排気口仕切板81と第2仕切板72aで構成される角部を、加熱室3の外側壁2aと外側壁2dで構成される外側壁角部で囲うように形成される。また、屈曲部Zbは、折り返し部Xbの排気口仕切板81と第2仕切板72bの角部を、加熱室3の外側壁2bと外側壁2dで構成される外側壁角部で囲うように形成される。
したがって、燃焼ガスEを折り返し部Yaから排気口5まで導く外側流路Raは、第2仕切板72aと外側壁2aとに挟まれた第2方向に延びる流路と、排気口仕切板81と外側壁2dとに挟まれた第1方向(図中X方向)に延びる流路とが屈曲部Zaで接続されて構成されている。また、外側流路Rbについては第1方向において加熱室3の中央部を中心として、外側流路Raに対称な形状及び位置に構成されている。
また、燃焼ガス流路6がジグザグ状の流路にて構成されているので、加熱室3内に仕切板を設けていないときに比べ燃焼ガス流路6の断面積が小さくなるため、燃焼ガスEの燃焼ガス流路6内における流速が速くなるため、高い熱伝達率によって十分に燃焼ガスEから油槽1に熱を伝えることができる。そして、十分に油槽1に熱を伝えて低温となった燃焼ガスEが、加熱室3の外側壁2a,2bおよび2dに沿った外側流路Ra,Rbを通るので、外側壁2a,2bおよび2dから放出される熱量が少なくなる。したがって、熱効率の向上を実現して油槽1を加熱することができる。
一方で、排気口5から排出された燃焼ガスEは、燃焼ガスダクト22によって熱交換器21に導入される。熱交換器21では空気Aと燃焼ガスEの熱交換が行われ、燃焼ガスEから排熱を回収して空気Aを加熱する。高温となった空気Aは空気供給路9を通ってバーナー4における燃焼のために使用される。これによって高温の燃焼ガスEが発生する。
図4は本発明の実施形態に係るフライヤーDの概略斜視図である。第1参考形態との相違点は加熱室3の下部に熱交換器21を収容した点にある。この構成によれば、加熱室3から排気される燃焼ガスEが排気口5から排気された直後に熱交換器21に導入することができ、加熱室3から排気された燃焼ガスEの温度を低下させることなく熱交換器21に導入させることができる。ちなみに、この実施形態においても、上記第1参考形態と同様に、バーナー4にて加熱室3内に火炎が形成されるため、燃焼ガス導入部は、この例の場合、バーナー4にて形成される火炎の終端部位及びその周辺部位となる。
しかしながら、本発明に係るフライヤーでは、バーナー4の燃焼にて発生した高温の燃焼ガスEを第1流路部Ka,Kbにより第2方向に加熱室3の極力全長に亘って通流させることができるため、第2方向での油槽1の油温の均一化を図ることができる。
図5は、第2参考形態におけるフライヤーDの縦断面図である。図6は、第2参考形態におけるフライヤーDの横断面図(図5のフライヤーDのVI−VI矢視図)である。一つの油槽1の底板1aに、第1参考形態に係る加熱室3を第2方向に複数(図5および図6では3つ)並べて配置した構成となっている。この構成によれば、第2方向(図中Y方向)での油槽1の大きさが大きなものであっても、バーナー4、燃焼ガス流路6、及び、排気口5を備えた加熱室3を第2方向に沿って複数並べて配置することで、複数の加熱室3の夫々を通流する燃焼ガスEによって油槽1を加熱することができる。そして、複数の加熱室3の夫々は、上述の如く、外側壁2a、2bでの放熱を防止しながら、油槽1内の油温の均一化が可能であるので、第2方向での油槽1の大きさが大きなフライヤーDであっても、複数の加熱室3によって、外側壁2a、2bでの放熱を防止しながら、油槽1内の油温の均一化を図ることができる。ここで、複数の加熱室3の夫々において、第2方向の一方側と他方側とのどちらにバーナー4や排気口5を位置させるかについては、適宜変更が可能である。例えば、より高温の燃焼ガスEを通流させたい箇所にバーナー4を位置させるように配置させることができる。そして、図5に示すものでは、例えば、図中、油槽1の左端及び右端をより高温の燃焼ガスEを通流させたい箇所として、図中、3つの加熱室3のうち、左側に位置する加熱室3及び真ん中に位置する加熱室3が、バーナー4を左側にかつ排気口5を右側になるように配置しており、右側に位置する加熱室3については、逆に、バーナー4を右側にかつ排気口5を左側になるように配置している。ちなみに、この第2参考形態においても、上記第1参考形態と同様に、バーナー4にて加熱室3内に火炎が形成されるため、燃焼ガス導入部は、この例の場合、バーナー4にて形成される火炎の終端部位及びその周辺部位となる。
(A)上記実施形態においては、バーナー4を加熱室3の底壁10において第1方向の中央側に設置し、第1方向で連続して燃焼ガスEを発生自在に構成しているが、これに限らず、例えば、バーナー4を加熱室3の一端部3aにおける外側壁2a,2b,2cに配設し、燃焼ガス導入部を、第1方向または第2方向における一端部3aから燃焼ガスEを燃焼ガス流路6に導入するように構成することもできる。
1a 底部
2a,2b 外側壁
3 加熱室
4 バーナー
5 排気口
6 燃焼ガス流路
Ka,Kb 第1流路部
La,Lb 第2流路部
21 熱交換器
A 空気
D フライヤー(液体加熱装置)
E 燃焼ガス
X 第1方向
Y 第2方向
Claims (5)
- 液槽の底部に、第1方向の両端部を一対の外側壁にて囲まれた加熱室が設けられた液体加熱装置であって、
前記第1方向に直交する第2方向の一端部に燃焼ガスを発生させるバーナーと当該バーナーにより発生した燃焼ガスを前記加熱室に導入する燃焼ガス導入部とが配置された燃焼ガス導入空間が形成され、且つ、前記第2方向の他端部に前記加熱室の燃焼ガスを外部に排気させる排気口が配置されるとともに、前記加熱室には、前記燃焼ガス導入部から燃焼ガスを通流させて前記排気口に導く燃焼ガス流路が備えられ、
前記燃焼ガス流路は、前記第1方向において前記加熱室の中央側にて前記燃焼ガス導入部にて導入された燃焼ガスを受け入れて、その受け入れた燃焼ガスを前記第2方向に沿って通流させる第1流路部と、その第1流路部を通流した燃焼ガスを前記第1方向における前記加熱室の中央側から一端部側及び他端部側の両側に通流させて前記加熱室の外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く第2流路部とを有して構成され、
当該加熱室は、前記第1方向よりも前記第2方向に長く形成され、且つ、前記第2方向の一端部に配置された前記バーナーが前記燃焼ガス流路よりも下方に配置され、
前記排気口から排出された燃焼ガスと前記バーナーに供給される空気との熱交換を行う熱交換器が、前記加熱室の前記燃焼ガス流路の下部に、前記第2方向の他端部から一端部にわたって配置される状態で収容されている液体加熱装置。 - 前記第2流路部は、前記第1方向において前記加熱室の中央側から一端部側に通流させて前記外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く一端部側流路部位と前記第1方向において前記加熱室の中央側から他端部側に通流させて前記外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く他端部側流路部位とを備え、
前記一端部側流路部位と前記他端部側流路部位とは、前記第1方向において前記加熱室の中央部を中心とする対称な形状の流路部位にて構成されている請求項1に記載の液体加熱装置。 - 前記第2流路部は、前記第1方向において前記加熱室の中央側から一端部側に通流させて前記外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く一端部側流路部位と前記第1方向において前記加熱室の中央側から他端部側に通流させて前記外側壁に沿って通流させた後、前記排気口に導く他端部側流路部位とを備え、
前記一端部側流路部位と前記他端部側流路部位の夫々は、前記第2方向に沿って通流させたのちその通流方向を反転させて前記第2方向に沿って通流させる形態で、前記第1流路部を通流した燃焼ガスを前記第1方向において前記加熱室の中央側から端部側に順次通流させるジクザグ状の流路部位にて構成されている請求項1又は2に記載の液体加熱装置。 - 前記燃焼ガス導入部が、前記第1方向の前記加熱室の中央側に設置され、前記第1方向で連続して燃焼ガスを導入自在に構成されている請求項1から3の何れか一項に記載の液体加熱装置。
- 一つの前記液槽の底部に、前記加熱室を前記第2方向に沿って複数並べて配置している請求項1から4の何れか一項に記載の液体加熱装置。
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