JP4910904B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
かかるリッチ制御の実行時に、メインF/B制御又はサブF/B制御によるフィードバック補正量(以下「F/B補正量」という。)の算出と、そのF/B補正量の学習とを禁止する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置によれば、リッチ制御時のF/B補正量の誤学習を防止することができる。
内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
前記触媒の上流と下流の少なくとも一方に設けられた排気ガスセンサと、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、空燃比を目標空燃比とするフィードバック制御を実行するフィードバック手段と、
前記フィードバック制御の制御中心を学習する学習手段と、
前記学習手段による学習の完了もしくは未完了を判定する判定手段と、
前記判定手段により学習未完了判定がなされた場合に、前記内燃機関の燃料カットを制限すると共に、前記学習の更新を促進する燃料カット制限手段と、
前記判定手段により学習完了判定がなされた場合に、前記学習の更新を制限すると共に、前記燃料カットを促進する学習制限手段と、
前記学習制限手段により学習の更新が制限されている場合に、前記フィードバック制御の補正量が所定範囲内に収まらないときは、前記学習完了判定を解除する学習完了判定解除手段とを備えたことを特徴とする。
前記フィードバック手段は、触媒上流に設けられたメイン排気ガスセンサの出力に基づいて、該触媒上流の空燃比を目標空燃比とするメインフィードバック制御を実行するメインフィードバック手段と、触媒下流に設けられたサブ排気ガスセンサの出力に基づいて、該触媒下流の空燃比を目標空燃比とするためのサブフィードバック制御を実行するサブフィードバック手段とを有し、
前記学習完了判定解除手段は、前記メインフィードバック制御もしくは前記サブフィードバック制御の補正量が所定範囲内に収まらないときに、前記学習完了判定を解除することを特徴とする。
内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
触媒の上流と下流の少なくとも一方に設けられた排気ガスセンサと、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、空燃比を目標空燃比とするためのフィードバック制御を実行するフィードバック手段と、
前記フィードバック制御の制御中心を学習する学習手段と、
前記学習手段による学習の完了もしくは未完了を判定する判定手段と、
前記判定手段により学習未完了判定がなされた場合に、前記内燃機関の燃料カットを制限すると共に、前記学習の更新を促進する燃料カット制限手段と、
前記判定手段により学習完了判定がなされた場合に、前記学習の更新を制限すると共に、前記燃料カットを促進する学習制限手段と、
前記学習完了判定がなされた後に、前記学習に対する要求値である学習要求値の変化を取得する学習要求値変化取得手段と、
前記学習制限手段により学習の更新が制限されている場合に、前記学習要求値変化取得手段により学習要求値の変化が取得されたときは、前記学習完了判定を解除する学習完了判定解除手段とを備えたことを特徴とする。
前記学習要求値変化取得手段は、燃料性状値もしくは空気密度に基づいて、前記学習要求値の変化を取得することを特徴とする。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1によるシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関1としてのエンジンを備えている。エンジン1は、複数の気筒2を有している。図1には、複数気筒のうちの1気筒のみを示している。
また、ECU60は、例えば、アクセル開度AAがゼロであり、エンジン回転数NEが基準回転数よりも高い場合に、インジェクタ26からの燃料噴射を停止する燃料カット(F/C)を実行する。
上記システムでは、ECU60により、空燃比を目標空燃比とするための空燃比フィードバック制御が実行される。
図2は、空燃比フィードバック制御を説明するためのブロック図である。
ECU60は、メインF/B手段62と、サブF/B手段64とを有する。メインF/B手段62は、空燃比センサ52の出力に基づいて、触媒50上流の空燃比を目標空燃比とするメインF/B制御を実行する。さらに、メインF/B手段62は、メインF/B制御により算出されたメインF/B補正量の平均値(すなわち、メインF/B制御の制御中心)を、メインF/B学習値として記憶する。
図3は、本実施の形態1において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定間隔毎に起動されるものである。
さらに、本実施の形態1では、サブF/B学習値の更新が制限されている場合に、サブF/B補正量が所定範囲内に収まらないときは、サブF/B学習値が誤学習によるものであると判断され、サブF/B学習の完了が解除される。これにより、サブF/Bの再学習が実行されるため、サブF/B学習値が誤学習の状態で継続して運転が実行されることがなくなる。従って、サブF/B学習値の再学習を最適なタイミングで行うことができるため、エミッション及びドライバビリティの悪化を抑制することが可能となる。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態2のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図5に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
上記実施の形態1では、サブF/B補正量が所定範囲を超えた場合に、サブF/B学習値が誤学習によるものであると判断し、サブF/B学習値の再学習を実行する。
また、メインF/B学習値は、サブF/B学習値とは異なり、運転領域毎に記憶される。本実施の形態2では、メインF/B学習値に基づいて、サブF/B学習値が誤学習によるものであるか否かを判断する。
本実施の形態2では、サブF/B学習完了時に、図4において丸印で示すように、吸入空気量Gaで定められた運転領域Ga1〜Ga4に対応してメインF/B学習値KGを記憶する。サブF/B学習が完了すると、サブF/B学習値の更新が制限されるものの、メインF/B学習値の更新は継続して行われる。
図5は、本実施の形態2において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図5に示すルーチンによれば、図3に示すルーチンと同様に、ステップ102でサブF/B学習が未完了であると判別された場合には、燃料カットを制限し(ステップ104)、サブF/B学習の更新処理を実行する(ステップ106)。
また、メインF/B学習値の記憶は運転領域毎に行われるため、このメインF/B学習値の変化量を基準とすることで、サブF/B学習値が誤学習によるものであるか否かを制度良く判断することができる。
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施の形態3のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に、後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
上記実施の形態1,2では、サブF/B学習値が誤学習によるものである場合に、サブF/B学習完了が解除され、サブF/B学習値の再学習が実行される。
図6は、本実施の形態3において、ECU60が実行するルーチンを示すフローチャートである。
図6に示すルーチンによれば、図3に示すルーチンと同様に、ステップ102でサブF/B学習が未完了であると判別された場合には、燃料カットを制限し(ステップ104)、サブF/B学習値の更新処理を実行する(ステップ106)。
図7に示すルーチンによれば、図6に示すルーチンとは異なり、サブF/B学習完了時の空気密度推定値を記憶する(ステップ140)。ここで、空気密度推定値は、スロットル開度TAと、その開度TAにおける吸入空気量Gaとの関係で、予めマップに規定しておき、該マップをECU60内に格納しておく。このステップ140では、サブF/B学習完了時に該マップを参照することで求められた空気密度推定値が記憶される。
なお、空気密度の推定方法は、マップを参照する方法に限らず、計算により求める方法を用いることができる。
さらに、本実施の形態3及び変形例では、サブF/B学習値の更新が制限されている場合に、燃料性状値もしくは空気密度推定値の変化量が基準値以上であるときは、学習要求値が変化したものと判断され、サブF/B学習の完了が解除される。これにより、サブF/Bの再学習が実行されるため、最新の学習要求値に対応していない学習状態で継続して運転が実行されることがなくなる。従って、サブF/B学習値の再学習を最適なタイミングで行うことができるため、エミッション及びドライバビリティの悪化を抑制することが可能となる。
48 排気通路
50 触媒
52 空燃比センサ
54 酸素センサ
56 燃料性状センサ
60 ECU
62 メインF/B手段
64 サブF/B手段
Claims (4)
- 内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
前記触媒の上流と下流の少なくとも一方に設けられた排気ガスセンサと、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、空燃比を目標空燃比とするフィードバック制御を実行するフィードバック手段と、
前記フィードバック制御の制御中心を学習する学習手段と、
前記フィードバック制御の補正量が収束した場合に前記学習手段による学習が完了したと判定し、前記補正量が収束しない場合に前記学習手段による学習が未完了であると判定する判定手段と、
前記判定手段により学習未完了判定がなされた場合に、前記内燃機関の燃料カットを制限すると共に、前記学習の更新を促進する燃料カット制限手段と、
前記判定手段により学習完了判定がなされた場合に、前記学習の更新を制限すると共に、前記燃料カットを促進する学習制限手段と、
前記学習制限手段により学習の更新が制限されている場合に、前記フィードバック制御の補正量が誤学習が行われていない状態に対応する所定範囲を超えたときは、誤学習が行われたものと判定して前記学習完了判定を解除する学習完了判定解除手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記フィードバック手段は、触媒上流に設けられたメイン排気ガスセンサの出力に基づいて、該触媒上流の空燃比を目標空燃比とするメインフィードバック制御を実行するメインフィードバック手段と、触媒下流に設けられたサブ排気ガスセンサの出力に基づいて、該触媒下流の空燃比を目標空燃比とするためのサブフィードバック制御を実行するサブフィードバック手段とを有し、
前記学習完了判定解除手段は、前記メインフィードバック制御もしくは前記サブフィードバック制御の補正量が所定範囲内に収まらないときに、前記学習完了判定を解除することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 内燃機関の排気通路に設けられた触媒と、
触媒の上流と下流の少なくとも一方に設けられた排気ガスセンサと、
前記排気ガスセンサの出力に基づいて、空燃比を目標空燃比とするためのフィードバック制御を実行するフィードバック手段と、
前記フィードバック制御の制御中心を学習する学習手段と、
前記学習手段による学習の完了もしくは未完了を判定する判定手段と、
前記判定手段により学習未完了判定がなされた場合に、前記内燃機関の燃料カットを制限すると共に、前記学習の更新を促進する燃料カット制限手段と、
前記判定手段により学習完了判定がなされた場合に、前記学習の更新を制限すると共に、前記燃料カットを促進する学習制限手段と、
前記学習完了判定がなされた後に、前記学習に対する要求値である学習要求値の変化を当該学習要求値が反映されるパラメータの変化量として取得する学習要求値変化取得手段と、
前記学習制限手段により学習の更新が制限されている場合に、前記パラメータの変化量が再学習を必要とする基準値以上であるときは、前記学習完了判定を解除する学習完了判定解除手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の空燃比制御装置において、
前記学習要求値変化取得手段は、前記パラメータである燃料性状値もしくは空気密度の変化量に基づいて、前記学習要求値の変化を取得することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
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