JP4909852B2 - 蛍光灯交換具 - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態に係る蛍光灯交換具について図1乃至図4を参照して説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る蛍光灯交換具の外観構成を示す。蛍光灯交換具(以下、本交換具という)1は、天井等の高所に設置された蛍光灯用器具2に対して直管型の蛍光灯3を着脱するために用いられるものであって、例えば、点灯しなくなった蛍光灯3を新しいものに交換する際や、蛍光灯3を取り外し、蛍光灯用器具2の清掃や点検を行う際等に用いられる。
第1の保持部4は、円筒状に成型された硬質塩化ビニル製のパイプ(塩ビパイプ)を用いて製作されており、蛍光管31の外周面と当接する樋状部41と、樋状部41の溝の一端部に略対向して設けられ、蛍光管31の外周面と当接する舌片部42で構成される。本実施形態では、樋状部41を上方が開放された半円筒状に形成し、舌片部42を樋状部41の片側の縁部から周方向に180°延出するように形成することで、樋状部41及び舌片部42を一体的に構成している。上記パイプには、蛍光管31の管径に対して0.5〜1mm程度小さい内径のものを使用する。第1の保持部4は、樋状部41と舌片部42の間に蛍光灯3が貫入されると、パイプに発生する弾性復元力によって蛍光灯3を締め付け、蛍光灯3を破損させることなく保持するようになっている。ここで、樋状部41及び舌片部42の断面形状を調整することで、蛍光灯3に対する締め付け力を調整することができる。
第2の保持部5は、第1の保持部4と同様に、蛍光管31の管径に対して0.5〜1mm程度小さい内径の塩ビパイプを用いて製作されており、上方に開口51が形成され、この開口51から押し入れられた蛍光灯3を保持するようになっている。開口51は、蛍光灯3を傷付けることなくスムーズに押し入れ可能であって、押し入れた蛍光灯3が当該開口51から脱離しないように形成されており、開口51両縁の寸法を蛍光管31の管径に対して1mm程度小さくすることが望ましい。第2の保持部5は、第1の保持部4と共に蛍光灯3を保持した際に、蛍光灯3がこの2箇所でバランス良く保持されるように、第1の保持部4に対してその長手方向に所定の間隔離間して設けられている。第2の保持部5は、上述したような構成に限られるものではなく、第1の保持部4と同様に、金属鋼板を曲げ加工することにより製作されたものであってもよい。
ソケット当接部6は、ソケット21・22のケース部24の外周曲面の外径と略等しい内径の塩ビパイプを用いて製作されており、第1の保持部4及び第2の保持部5を蛍光灯3の着脱位置に位置させると、その内面が一対のソケット21・22のうち、どちらか一方のソケットのケース部24の外周曲面と当接するように構成されている。ソケット当接部6は、上方が開口された半円筒状に形成されており、その内面には、外径をソケット当接部6の内径と略等しく設定した第1の保持部4及び第2の保持部5が、所定間隔を離間してケース部24の外周曲面の中心軸と同軸上に配設されている。ソケット当接部6の一端部には、ケース部24の外周曲面と当接させるための外周曲面当接部61が、舌片部42の基端部が位置する側の縁部から、周方向に所定の角度(例えば、30°)の範囲において、第1の保持部4に対して第2の保持部5が位置する側とは反対側に突出するように形成されている。ソケット当接部6の一端部において、外周曲面当接部61を除く部分は、樋状部41の切欠43の切断面に沿うように形成されている。
梁部7は、アルミ製の等辺山形鋼を用いて製作されており、ソケット当接部6に沿ってその下方に設けられている。梁部7の下方には、梁部7の撓みを防止するための補強部9が設けられている。補強部9は、アルミ製の型鋼を用いて製作されており、梁部7及び操作部8と連結できるように、断面がL字型の部材を略直角に接続したような形状となっている。操作部8は、高所に設置された蛍光灯用器具2に対して蛍光灯3を着脱する際に、蛍光灯用器具2の下方の床面から第1の保持部4、第2の保持部5及びソケット当接部6を操作するためのものである。操作部8は、アルミ製の角パイプを用いて製作されており、上記操作に際し、脚立等を用いることなく第1の保持部4、第2の保持部5及びソケット当接部6が蛍光灯用器具2に届くような長さに形成されている。操作部8は、第1の保持部4を容易に操作できるように、梁部7の長手方向において第1の保持部4の近傍に位置する箇所に接続されている。梁部7、操作部8及び補強部9は、このような構成に限られるものではなく、軽量であって、本交換具1の使用上、支障がない強度を有したものであればよい。なお、第1の保持部4、第2の保持部5、ソケット当接部6、梁部7、操作部8、及び補強部9は、ボルト10によって適宜連結されている。
次に、上記のように構成された本実施形態の蛍光灯交換具1を用いて、蛍光灯用器具2に対して蛍光灯3を着脱させる手順について説明する。図3は、本交換具を用いて蛍光灯用器具から蛍光灯を取り外す手順を示す。蛍光灯3は、一対のランプピン32・33が一対のソケット21・22の押し込み部25の挿入口に挿嵌され、蛍光灯用器具2に取り付けられているものとする。
本発明の第2の実施形態に係る蛍光灯交換具について図5乃至図8を参照して説明する。図5及び図6は、本実施形態に係る蛍光灯交換具の外観構成を示す。操作部8をその軸線を中心に回転自在に設け、操作部8の回転操作によって、いずれか一方のソケットの端面と当接したソケット当接部6が第1の保持部4の長手方向に対してスライドするように構成し、保持した蛍光灯3をそのソケットから離脱させるようにした点で第1の実施形態と相違する。また、本実施形態では、第1の保持部4及び第2の保持部5を一体的に構成して保持ユニット11として設けている。本交換具1は、押し込み式ソケットが平面タイプの場合にのみ適用される。
保持ユニット11は、蛍光管31の管径に対して0.5〜1mm程度小さい内径の塩ビパイプを用いて製作されており、上記第1の保持部4の樋状部41の一端側が、上記第2の保持部5に延在するように形成されたものである。従って、保持ユニット11は、第1の実施形態に記載の第1の保持部4及び第2の保持部5と同等の構成を有しており、樋状部41、舌片部42、切欠43・44、開口51等の構成についても上記と同等である。また、第1の保持部4及び第2の保持部5と同様に、保持ユニット11の外径は、ソケット当接部6の内径と略等しく設定されている。
操作部8は、梁部7と補強部9を介して固定される中空状の固定用スリーブ81と、固定用スリーブ81に対して回転自在に貫入される回転用ポール82とで構成される。固定用スリーブ81は、回転用ポール82の外径と略等しい内径の塩ビパイプを用いて製作されており、補強部9と固定できるような長さに形成されている。回転用ポール82は、アルミ製のパイプを用いて製作されており、上述のように蛍光灯用器具2に届くような長さに形成されている。回転用ポール82の上端部には、回転用ポール82とソケット当接部6と連結させるために、キャップ83を設けている。このキャップ83は、回転用ポール82に対して回転しないように固定されている。
ソケット当接部6は、その内面が保持ユニット11の外面に係合するようになっており、周方向の中央には、その長手方向に沿って長孔62が形成されている。長孔62には、ソケット当接部6の肉厚より若干大きい厚みの円筒状スペーサ63が設けられており、上記保持ユニット11がこのスペーサを介してボルト10によって梁部7と固定されている。ソケット当接部6は、回転用ポール82を反時計周りに回転させると、保持ユニット11に対して舌片部42が位置する側の方向(舌片部42側方向)にスライドするように、回転用ポール82のキャップ83と回転用ポール82の中心軸に対して偏心した位置で連結されている。また、本実施形態では、ソケット当接部6の一端部には、第1の実施形態の記載と同様の内容に加えて、いずれか一方のソケットのケース部24の内方端面と当接させるための端面当接部64が、ソケット当接部6を舌片部42側方向にスライドさせる前の状態(第1の状態)において、縁部から延出して舌片部42を覆うように形成されている。端面当接部64の外周曲面当接側の端面は、図6(a)及び(b)に示すように、第1の状態において、保持ユニット11の舌片部42側の端面と略同一平面上にあり、図6(e)及び(f)に示すように、ソケット当接部6を舌片部42側方向にスライドさせた状態(第2の状態)において、保持ユニット11の舌片部42側の端面から突出する。また、上述の目印45を端面当接部64の外周面の中央部に形成している。
次に、上記のように構成された本実施形態の蛍光灯交換具1を用いて、蛍光灯用器具2に対して蛍光灯3を着脱させる手順について説明する。図7は、本交換具を用いて蛍光灯用器具から蛍光灯を取り外す手順を示す。まず、図7(a)及び(b)に示すように、本交換具1を第1の状態にすると共に、蛍光灯3に対して所定の角度D傾けた状態にして、保持ユニット11の切欠43・44が蛍光灯3の一方のソケット21側の側方に来るように位置させる。このような状態から、本交換具1を蛍光灯3の方向に移動させる。これにより、蛍光灯3は、保持ユニット11の中心方向に差し込まれる。本交換具1を上記箇所に位置できない場合は、蛍光灯3の中央付近に位置させてもよい。
本発明の第3の実施形態に係る蛍光灯交換具について図9乃至図12を参照して説明する。図9及び図10は本実施形態に係る蛍光灯交換具の外観構成を示す。本交換具1は、操作部8を回動自在に軸支し、操作部8の回動操作によって、いずれか一方のソケットの端面と当接したソケット当接部6が第1の保持部4の長手方向に対してスライドするように構成した点で第2の実施形態と相違する。また、本実施形態では、第2の実施形態に記載のソケット当接部6を長手方向の略中央で分割して、開口51側の部分65と舌片部42側の部分66で構成し、外周曲面当接側及び端面当接部64が形成された舌片部42側の部分66のみをスライド自在としている。本交換具1は、第2の実施形態と同様に、押し込み式ソケットが平面タイプの場合にのみ適用される。
操作部8は、梁部7と補強部9を介して固定される固定用ケース84と、固定用ケース84に対して回動自在に軸支された回動用ポール85とで構成される。固定用ケース84は、アルミ製の溝形鋼を用いて製作されており、底部86と底部86から垂直に延出する一対の側壁87・88によって、断面がコの字状になっている。一対の側壁87・88の内面間の寸法は、回動用ポール85の断面における平行な外面間の最大寸法より大きく設定されている。固定用ケース84は、片側の側壁87が、補強部9における梁部7に対して略直角に延出した部分と連結され、開口部分が、操作部8の長手方向及び保持ユニット11の長手方向のいずれにも垂直な方向に向くように設けられている。回動用ポール85は、アルミ製のパイプを用いて製作されており、上述のように蛍光灯用器具2に届くような長さに形成されている。回動用ポール85は、固定用ケース84の一対の側壁87・88間に配置される共に、固定用ケース84の底部86と支点89で回動自在に軸支されている。回動用ポール85には、固定用ケース84の側壁87と当接させることにより、回動用ポール85が梁部7と略直角になるように付勢する引張コイルばね90が設けられている。
次に、上記のように構成された本実施形態の蛍光灯交換具1を用いて、蛍光灯用器具2に対して蛍光灯3を着脱させる手順について説明する。図11は、本交換具を用いて蛍光灯用器具から蛍光灯を取り外す手順を示す。図11(a)乃至図11(c)に示す内容はそれぞれ、図7(a)乃至図7(c)を示して説明した内容と同様である。次に、図11(d)に示すように、回動用ポール85を時計周りに回動させて本交換具1を第2の状態にする。これにより、保持した蛍光灯3が他方のソケット22側の方向に押し込まれ、蛍光灯3のランプピン32が、ソケット21の押し込み部25の挿入口から離脱される。図11(e)及び図11(f)に示す内容はそれぞれ、図4(e)及び図4(f)を示して説明した内容と同様である。以上の動作を行うことにより、蛍光灯3を蛍光灯用器具2から取り外すことができる。
2 蛍光灯用器具
3 蛍光灯
4 第1の保持部
5 第2の保持部
6 ソケット当接部
7 梁部
8 操作部
21、22 ソケット
41 樋状部
42 舌片部
43、44 切欠
51 開口
81 固定用スリーブ
82 回転用ポール
84 固定用ケース
85 回動用ポール
90 引張コイルばね
Claims (3)
- 押し込み可能な一対のソケットが対向状態に並ぶ蛍光灯用器具に対し、蛍光灯を着脱するために用いられる蛍光灯交換具であって、
蛍光灯の外周面と当接する上方が開放された半円筒状に形成された樋状部と、当該樋状部の長手方向の一端部に略対向して設けられ、蛍光灯の外周面と当接する舌片部と、からなり、当該樋状部と舌片部の間に貫入された蛍光灯を保持する第1の保持部と、
前記第1の保持部に対してその長手方向に所定の間隔で離間して設けられ、上方に開口が形成されて当該開口から押し入れられた蛍光灯を保持する第2の保持部と、
上方が開口された半円筒状に形成されており、前記第1の保持部と第2の保持部とを前記所定の間隔で離間し、かつ同軸上に配設するソケット当接部と、
前記第1の保持部、第2の保持部及びソケット当接部を取り付けるための梁部と、
前記梁部と略直角に連結され、蛍光灯を着脱する際に前記第1の保持部、第2の保持部及びソケット当接部を操作するための棒状の操作部とを備え、
前記舌片部は、前記樋状部の一端部の片側縁部から周方向に180°延出するように形成され、かつ、該舌片部の周方向先端が前記片側縁部の向かい側にある他の縁部から桶状部の長手方向に隔たりを有しており、前記他の縁部と該舌片部の周方向先端との間を通して、前記樋状部の長手方向に所定の角度だけ相対的に傾けた状態の蛍光灯を当該第1の保持部内方に差し込めるように形成されており、
蛍光灯を前記第1の保持部内方に差し込ませ、蛍光灯の中心軸と当該第1の保持部の中心軸とが一致するまで蛍光灯に対して相対的に旋回させると、蛍光灯が前記樋状部と舌片部の間に貫入されて当該第1の保持部によって保持されると共に、前記第2の保持部の開口から押し入れられて当該第2の保持部によって保持されることを特徴とする蛍光灯交換具。 - 前記操作部は、前記梁部と固定される中空状の固定用スリーブと、前記固定用スリーブに対して回転自在に貫入される回転用ポールとを有し、
前記第1の保持部の樋状部と第2の保持部とが一体的に形成されて1つの保持ユニットを構成しており、かつ、前記ソケット当接部は、前記第1の保持部の長手方向に対してスライド自在に設けられ、前記回転用ポールを回転させると上記方向にスライドするように、当該回転用ポールとその中心軸に対して偏心した位置で連結され、かつ、前記ソケット当接部は、スライドさせていない状態で前記第1の保持部の舌片部を覆うように形成された端面当接部を有しており、
蛍光灯が前記第1の保持部及び第2の保持部によって保持され、前記ソケット当接部の端面当接部が前記一方のソケットの内方端面と当接した状態で、前記回転用ポールを所定の方向に回転させると、当該ソケット当接部が上記方向において当該第1の保持部に対して当該第2の保持部が位置する側とは反対側にスライドすることにより、当該第1の保持部及び第2の保持部が他方のソケット側の方向に移動し、蛍光灯を前記一方のソケットから離脱させることができることを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯交換具。 - 前記操作部は、前記梁部と固定される固定用ケースと、前記固定用ケースに対して回動自在に軸支された回動用ポールとを有し、
前記回動用ポールには、当該回動用ポールが前記梁部と略直角になるように付勢する引張コイルばねが設けられ、
前記第1の保持部の樋状部と第2の保持部とが一体的に形成されて1つの保持ユニットを構成しており、かつ、前記ソケット当接部は、前記第1の保持部の長手方向に対してスライド自在に設けられ、前記回動用ポールを回動させると上記方向にスライドするように、当該回動用ポールと連結され、かつ、前記ソケット当接部は、スライドさせていない状態で前記第1の保持部の舌片部を覆うように形成された端面当接部を有しており、
蛍光灯が前記第1の保持部及び第2の保持部によって保持され、前記ソケット当接部の端面当接部が前記一方のソケットの内方端面と当接した状態で、前記回動用ポールを前記引張コイルばねの付勢力に抗して回動させると、当該ソケット当接部が上記方向において当該第1の保持部に対して当該第2の保持部が位置する側とは反対側にスライドすることにより、当該第1の保持部及び第2の保持部が他方のソケット側の方向に移動し、蛍光灯を前記一方のソケットから離脱させることができることを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯交換具。
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