JP4909506B2 - ウエハ保持用バッキング材を備える研磨ヘッド構造 - Google Patents

ウエハ保持用バッキング材を備える研磨ヘッド構造 Download PDF

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本発明は、ウエハ保持用バッキング材および、セラミック製基板支持板に前記バッキング材を貼着し、そのバッキング材表面に塗布した水膜を介してウエハ(基板)を貼付し、研磨ヘッド下面に保持された前記ウエハを前記セラミック製基板支持板背面に加圧流体を供給することにより下定盤の研磨布に押圧し、前記研磨布とウエハを摺擦させてウエハ表面を研磨するに用いるに用いる研磨ヘッド構造に関するものである。この研磨ヘッド構造は、研磨加工対象物がオリフラ(オリエンテ−ションフラット)のあるウエハであっても、そのオリフラ部分の研磨過多を抑制し、平坦度が優れた研磨加工ウエハを与える。
研磨ヘッドに被研磨対象物であるウエハを保持する方法として、A)アルミニウムやセラミック製基板支持板にワックスを介してウエハを貼着するワックス・マウンチング方法が4インチや6インチ径のウエハ用に利用された。このワックス・マウンチング方法は研磨されたウエハ裏面にワックスが残存するのでその汚染を除去するための煩雑な清浄作業が必要とされる。また、研磨加工されたウエハの平坦度も後述するバル−ン方法やバキュ−ムチャック方法と比較して悪かった。
ついで、B)金属やセラミック製基板支持板に直径0.5〜2mmの真空孔を穿った基板保持プレ−ト、あるいはこの基板保持プレ−トの表面に更に穿孔した発泡体シ−トを感圧接着剤で貼着したバキュ−ムチャック方法が提案された。しかし、このバキュ−ムチャック方法は、研磨加工された200mm径乃至300mm径のウエハに真空孔跡が残ることと、真空孔部分に相当するウエハの平坦度が他の部分と比較して悪い欠点が指摘されている。
また、C)ポリエチレンテレフタレ−ト(BOPET)フィルム基層表面に発泡ポリウレタン層を流延法で形成し、その発泡ウレタン層の表面スキン層をバフ加工してポア径が40〜80μmと微細なオ−プンポア(open pore)を形成させた圧縮率(JIS L−1096)が30%のウレタン発泡シ−トとなし、この外周縁にガラス繊維補強エポキシ樹脂リングを感圧接着剤で接着し、前記フィルム基層の裏面に感圧接着剤層を設け、この感圧接着剤層を剥離紙で被覆したバッキング材、例えば、ニッタ・ロデ−ル株式会社の基板保持用バッキング材”R301“および”R201“(商品名)が市販されている。半導体製造メ−カ−は、この基板保持用バッキング材より剥離紙を剥がし、研磨ヘッドの金属やセラミック製基板支持板に感圧接着剤層を介して貼着し、このバッキング材の微細なポア(気泡)を有するウレタン発泡シ−ト表面に塗布された水膜を介してウエハを貼付し、ウエハが研磨布に押圧される際に加えられる加圧により前記ポア内の水が外部に排出された時に生じる陰圧および水自身の表面張力の複合によりウエハをバッキング材のウレタン発泡シ−ト表面に固定する水張り方法も実用化されている。
更に、前記水張り方法はウエハの保持力が弱いので、D)前記バッキング材の独立気泡ウレタン発泡シ−ト表面に更に硬度(JIS A硬度:JIS K−6301 5.2項)が48〜88、圧縮率が3〜52%の粘着性樹脂層を設けたウエハ保持用バッキング材が提案された(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のウエハ保持用バッキング材を貼付した研磨ヘッドにより研磨されるウエハの平坦度を向上させるために、E)下面に凹部を設け、上下に加圧流体供給孔を設けた金属やセラミック製基板支持板に粘着性可撓性樹脂膜乃至ゴム膜を貼着し、この粘着性可撓性樹脂膜乃至ゴム膜にウエハを貼付し、前記基板支持板の背面側より加圧空気を供給して粘着性可撓性樹脂膜乃至ゴム膜を均一圧で膨張させてウエハを研磨布に押圧し、ウエハの凹凸形状に前記粘着性可撓性膜を追従させながらウエハを研磨布に摺擦して研磨するバル−ン方法が提案され、実用化されている。具体的には、ベ−ス部と、このベ−ス部に連結された支持プレ−トと、この支持プレ−トの少なくとも下面側に設けられた可撓性弾性皮膜よりなるシ−ル部材とを備え、オリフラ付ウエハを前記支持プレ−トの下面に前記シ−ル部材を介して支持するCMP研磨ヘッドであって、前記支持プレ−トの下面の周縁部にはオリフラ付ウエハの切り欠き部分を含むエッジ部を全周に亘って支持するリング状の支持用突起部を設けた研磨ヘッド構造が提案されている。この研磨ヘッドは、切り欠き部を含むウエハのエッジ部が確実に全周に亘って支持用突起部に保持されるので、この研磨ヘッドでオリフラ付ウエハを搬送する際のウエハ落下のおそれがない(例えば、特許文献2参照)。
および、研磨加工されたウエハのエッジ部に傷が付かない研磨ヘッド構造として、回転する駆動軸に軸承された定盤に貼付されている研磨布表面に、キャリアに保持された基板(ウエハ)を研磨布上方より押し当てて基板と研磨布を擦動させて基板の表面を研磨する研磨装置の基板キャリアのヘッド構造であって、前記基板キャリアのヘッド構造は、中空スピンドル軸に軸承されたお椀状ハウジング部、該お椀状ハウジング部の下端部に水平方向に固定された可撓性材よりなるダイヤフラム、該ダイヤフラムに固定された中央部に鉛直方向に気体通路が設けられ、下面の前記気体通路部に通じて形成された凹部を有する剛体製支持板、前記気体通路の気体を給排出できる手段、前記お椀状ハウジング部の内側とダイヤフラムの上面側とで形成される加圧室に気体を供給する手段、前記剛体製支持板の下面周辺部に設けた環状リング、該環状リングの下面に可撓性膜を前記剛体製支持板と該可撓性膜との隙間が0.1〜0.3mmの機密性の高い空間が形成されるように可撓性膜を取り付けた基板キャリア部、前記環状リングのリング上に位置する前記可撓性膜の下面に取り付けられたセラミック製外環状保持リング、前記セラミック環状保持リングの内側に設けられた樹脂製内環状保持リング、および該樹脂製内環状保持リングの内側壁と前記可撓性膜の下面とで形成された基板収納ポケット部、とを備える基板キャリアのヘッド構造を提案し、実用化されている(例えば、特許文献3参照)。
上記特許文献2および3に記載されるバル−ン方法を実施する研磨ヘッド構造は、ウエハのチッピング、搬送ミスがない利点を有するが、研磨加工されるウエハがオリフラ付である場合には、オリフラ近傍部分の研磨が過多となり、厚みが他の部分より薄くなる傾斜(テ−パ−)を生じる。図6に特許文献3に記載される研磨ヘッド構造で研磨加工されたオリフラ付ウエハの厚み分布を示す。
シリコンウエハやサファイヤウエハ等の基板の外周には、結晶方位の判別および位置合わせを容易とするため、オリフラと言われるフラットな面が設けられている。このオリフラ付ウエハは、ウエハを真円と仮定した場合のウエハ直径の中心とウエハの重心が、若干ずれている。このオリフラ付ウエハを枚葉式研磨装置で研磨する場合、ウエハの中心とウエハを保持する保持板の中心とを一致させて研磨ヘッドにウエハを保持し、研磨布に押圧して研磨すると重心のずれにより研磨圧力がオリフラ側に偏り、オリフラ側の研磨代が多くなり、研磨されたウエハに傾きが生じ、平坦度が悪化する欠点がある。かかる平坦度悪化という欠点を改良するため、図7に示すように、シリコンゴムシ−トのような伸び弾性率が2.0x10−4Pa、厚み0.2〜1.2mm、断面略コ状弾性薄膜45の内面のオリフラ部71に相当する外周縁に沿って伸び弾性率が2.0x10Pa、厚み0.1〜0.8mmの環状変形抑制部材46を接着したエア−バッキング材を圧力流体供給路43を有する保持プレ−ト41に嵌め込み、保持プレ−ト41とエア−バッキング材の外周壁面を円環状の保持部材42で囲繞して筒状のウエハ取付部を形成した研磨ヘッドが提案された。この研磨ヘッドでは、保持プレ−ト41に設けた圧力流体供給路43より供給された加圧空気431により弾性薄膜45が膨張、加圧され、保持したウエハ47を研磨布に押圧するが、環状変形抑制部材46の存在によりその部分の変形率が内側の弾性薄膜45部分より低いため、ウエハのオリフラ部71と研磨布と保持部材42とで囲繞される空間部に当る弾性薄膜45部分の膨張が抑制され、ウエハ前面が均一に加圧されて平坦度が良好な研磨ウエハが得られると説明している(例えば、特許文献4参照)。
同じく、オリフラが形成されたウエハを研磨する際の傾きの発生を抑制してウエハを平坦に研磨する方法として、真空チャックにオリフラ付ウエハと一緒にオリフラ切り欠きを補う補正部材を保持させてオリフラ付ウエハを研磨する方法が提案された(例えば、特許文献5参照)。
特開2002−355756号公報(第3頁、図1) 特開2001−79758号公報(第3−4頁、図2、図3) 特開2003−19661号公報(図1) 特開平11−163101号公報(第3頁、図1) 特開2002−184731号公報(第3−6頁、図2)
前記特許文献4記載の研磨ヘッドは、環状変形抑制部材46の当てがわれた弾性薄膜45部分と環状変形抑制部材46の当てがわれていない弾性皮膜45部分に懸かる圧力が異なり、環状変形抑制部材46の当てがわれた弾性薄膜45部分ではウエハの表面凹凸形状への追従性が低いので、この部分に相当するウエハの厚みが他部より厚くなり易く、ウエハ全体の平坦度が損なわれ、実用的でない。また、前記特許文献5記載の研磨方法は、研磨対象物のウエハの他にオリフラ切り欠きを補う補正部材を用意する必要があり、保管部材が2材となるとともに、研磨されるウエハの厚みに応じた補正部材を選択する手間が研磨加工に先だって必要となり作業が面倒である。本発明は、研磨されたオリフラ付ウエハの傾きが抑制され、搬送時のウエハの脱落がない研磨ヘッド構造の提供を目的とする。
請求項1の発明は、発泡樹脂フィルム基層(a)の裏面に感圧接着剤層(b)を設け、その反対面の表面に泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が上下に分離して存在する樹脂発泡シート基層(c)を設けた裏打層(A)に、面のポア径が40〜80μmの樹脂発泡シ−ト基板保持層(B)を前記樹脂発泡シート基層(c)の前記小気泡が存在する層側の表面積層した構造の板保持用バッキング材に、研磨されるウエハの外径と略同一径の内径を有し、研磨されるウエハの厚みtに対し(t−5)μmから(t+5)μmの高さを有する環状保持リングを前記バッキング材の樹脂発泡シート基板保持層(B)面に感圧接着剤を用いて貼着させ、このバッキング材の樹脂発泡シート基板保持層(B)面が下面となり、感圧接着剤層(b)が上面となるようにしてセラミック製基板支持プレート下面にバッキング材を貼着し、このセラミック製基板支持プレートに貼着したバッキング材と前記環状保持リングとで構成される基板収納ポケット部を形成し、回転する中空軸に軸承されたハウジング部材と該ハウジング部材の下部に固定されたダイヤフラムとで第1加圧室を形成し、前記セラミック製基板支持プレートを前記ダイヤフラムに下吊りした構造の研磨ヘッド構造を提供するものである。
研磨ヘッド構造のセラミック製基板支持プレ−トに貼着されたバッキング材の基板保持層(B)は微細なオ−プンポアを備えるので、ウエハを貼付する媒体の水膜保持性に優れる。研磨されるウエハは、水膜が塗布されたバッキング材の基板保持層(B)に水張りされ、研磨布を貼付した下定盤に中空スピンドルを下降されて接触し、圧力流体、例えば、加圧空気を研磨ヘッドの第1加圧室内に中空軸を経由して供給することによりセラミック製基板支持プレ−ト背面を加圧することによりウエハは前記研磨布に押圧される。下定盤のスピンドルと、研磨ヘッドの中空スピンドルを回転させることによりウエハは摺擦され、表面が研磨される。
このウエハ研磨の際、バッキング材は剛体のセラミック製基板支持プレ−トに支持されているので研磨布とウエハと環状保持リングで形成されるオリフラ切り欠き部の空間部で加圧流体によりバッキング材が風船状に膨張することはなく、それ故、オリフラに近い部分のウエハ部位が過多に研磨されるのが抑制される。ウエハの表面凹凸への追従は専らバッキング材の圧縮変形により追従される。この際、バッキング材の基板保持層(B)は、圧縮率がより低い樹脂発泡シ−ト層(c)により裏打ちされているので、および図4に示すようにこの樹脂発泡シ−ト層(c)は気泡径が400〜1000μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が分離して存在し、研磨されるウエハの厚みと環状保持リングの高さが同一または若干小さくてもウエハを研磨加工することができる。なお、従来の水張り方法やバル−ン方法に用いる研磨ヘッド(キャリア)構造では、環状保持リングの高さは研磨されるウエハ厚みtに研磨加工される取り代tを足した高さ以上であり、複数のウエハの厚み分布を考慮し、環状保持リングの高さに応じ、ある厚み範囲内の厚みのウエハしか研磨対象にならなかったが、本発明の研磨ヘッド構造では、環状保持リング背面のバッキング材も環状保持リングに懸かった応力により圧縮変形するので、研磨対象になるウエハの厚み範囲が広がった。
以下、図を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は本発明のバッキング材の断面図で、図1aは6層構造のものを、図1bは4層構造のものを示す。図2は本発明のバッキング材の斜視図、図3は本発明の研磨ヘッド構造の要部を示す一部を切り欠いた断面図、図4は本発明の研磨ヘッド構造を用いて研磨されたオリフラ付シリコンウエハの厚み分布図、および、図5はバッキング材の樹脂発泡シ−ト層(c)の断面図である。
図1aに示すバッキング材1は、貼着されるセラミック製基板支持プレ−ト上面側からウエハを保持する下面側に向かって、感圧接着剤層3/未発泡樹脂フィルム基層2/樹脂発泡シ−ト基層4/感圧接着剤層6/未発泡樹脂フィルムベ−ス層5/樹脂発泡シ−ト基板保持層7の積層構造を有する。具体的には、厚みが8〜100μmの未発泡樹脂フィルム基層2の裏面に感圧接着剤層3を設け、その反対面の表面に厚みが0.8〜1.26mm、圧縮率が15〜25%、圧縮弾性率が85〜98%、気泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が分離して存在する樹脂発泡シ−ト基層4を設けた裏打層(A)に、厚みが8〜100μmの未発泡樹脂フィルムベ−ス層5に厚みが0.4〜0.7mm、圧縮率が25〜35%、圧縮弾性率が78〜95%、表面のポア径が40〜80μmの樹脂発泡シ−ト基板保持層7を設け、未発泡樹脂フィルムベ−ス層5側を前記裏打層(A)の樹脂発泡シ−ト基層4表面側に感圧接着剤6を用いて貼着して積層した構造を取る。その基板保持用バッキング材1の厚みは1.3〜2.0mmである。感圧接着剤層3側には取り扱いを容易とするため剥離紙または保護フィルム1aが貼付される。
未発泡樹脂フィルム基層2、未発泡樹脂フィルムベ−ス層5としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリプロピレン、ポリエ−テルイミド、脂肪族ポリエステル(例えば東レのルミラ−)、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド等の熱可塑性樹脂フィルムおよびその二軸延伸物が用いられる。このフィルムの厚みは、二軸延伸物では8〜40μmのものが経済的である。
感圧接着剤層3および感圧接着剤6としては、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸アルキルエステル・アクリル酸共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸メチル共重合体ラテックス、アクリル酸エチル共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸メチル共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸プロピル共重合体ラテックス、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体ラテックス、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ラテックス、イソブチレンゴムラテックス、塩化ビニル・アクリル酸メチル共重合体ラテックス、ポリビニルエチルエ−テルラテックス、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト・アクリル酸アルキルエステル共重合体ラテックス、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト・アクリル酸アルキルエステル共重合体ラテックス、2−エチルヘキシルアクリレ−ト・2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト共重合体ラテックス、酢酸ビニル・アクリル酸エチル共重合体ラテックス等のゴム分散体、あるいはこれらゴムが有機溶剤に溶解されている感圧接着剤が用いられる。必要により、可塑剤、アビエチン酸ロジンや石油樹脂、マレイン酸グラフトアロオシメン、テルペン・フェノ−ル共重合体等のタキファイヤ−、導電性カ−ボンブラック、顔料等のフィラ−が添加される。
また、感圧接着剤層3および感圧接着剤6は、架橋剤と反応し得る官能基(例えば−OH、−COOH、−CONH、-NH2)を有するアクリル酸アルキルエステル系共重合体85〜97重量%と、一分子中に2個以上の架橋性官能基(例えば、グリシジル基、−NCO、−メチロ−ル基)を有する架橋剤15〜3重量%とを反応させて得られるアクリル系樹脂粘着剤であってもよい。架橋剤と反応し得る官能基を有するアクリル酸アルキルエステル系共重合体としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト・2−ヘキシルエチルクリリレ−ト共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト・2−ヘキシルエチルクリリレ−ト・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル・メタクリル酸ステアレ−ト・イタコン酸共重合体などが挙げられる。また、架橋剤としては、ソルビト−ルポリグリシジルエ−テル、ペンタエリスリト−ルポリグリシジルエ−テル、ポリグリセロ−ルポリグリシジルエ−テル、ネオペンチルグリコ−ルジギリシジルエ−テル等のポリエポキシ化合物;テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチロ−ルプロパンのトルエンジイソシアネ−ト3付加物等のポリイソシアネ−ト化合物;ヘキサメトキシメチロ−ルメラミン等のメラミン化合物;トリメチロ−ルプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネ−ト、テトラメチロ−ルメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネ−ト等のアジリジン系化合物が挙げられる。感圧接着剤層3、感圧接着剤6の使用量は、乾燥した接着剤膜厚が5〜100μm、好ましくは20〜50μmの量である。
厚みが0.8〜1.26mm、圧縮率が15〜25%、圧縮弾性率が85〜98%、気泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が分離して存在する樹脂発泡シ−ト基層4は、例えば、BOPET等の前記未発泡樹脂フィルム基層2上に、ウレタンプレポリマ−、活性水素含有化合物、加熱膨脹性微小粒子、発泡剤としての水の混合溶液を塗布流延し、ついで、90〜120℃に予め加熱された上下方向に移動可能なキャビティを有する圧縮金型内に前記流延膜を備えた樹脂フィルム基層2を敷設し、型締めを行った後、90〜120℃で約30分間一次硬化し、更に、圧縮金型の移動金型側を上方向に移動させてキャビティの容積を5〜15%増加させた後、100〜120℃で5〜10時間加熱して二次硬化させ、続いて移動金型を下降させて増加したキャビティ容積を5〜10%減じるように圧縮した後、室温から50℃となるまで冷却し、冷却後、型開きして未発泡樹脂フィルム基層2/樹脂発泡シ−ト基層4の積層体を取り出す。二次硬化の際、外部からの加熱により未発泡の加熱膨脹性微小粒子は完全に発泡され加熱膨脹した微小中空粒子となりウレタンシ−ト成形物中に含有される。未発泡樹脂フィルム基層2/樹脂発泡シ−ト基層4の積層体は、製造後、1日経過した後使用するのが寸法安定性の面から好ましい。
ウレタンプレポリマ−は、ポリオール又はポリオールと低分子ジオールの混合物と有機ジイソシアネート化合物とを30〜60℃で反応させて得られる両末端にイソシアネ−ト基を有する化合物である。有機ジイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられ、これらの一種以外に二種以上を併用しても良い。
有機ジイソシアネート化合物と反応させるポリオールとしては、例えば、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコールやポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステル系ポリオール等が挙げられる。上記ポリオールに例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタジオール、3−メチル−1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の低分子ジオールを混合して用いることができる。
ウレタンプレポリマーを重合反応させる活性水素含有化合物としては、例えば、ジアミン系化合物として、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、クロロアニリン変性ジクロロジアミノジフェニルメタン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン等が挙げられる。更に活性水素含有化合物として上述のジアミン系化合物以外に分子量500〜1000の範囲にある低分子ジオール、例えば、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系グリコール、ポリカーボネート系グリコール、ポリエステル系グリコール等を混合併用してもよい。
加熱膨脹性微小粒子は、中心部に、例えば、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、石油エーテル等の低沸点炭化水素が内包され、殻部分は例えば、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体,塩化ビニル−エチレン共重合体等の熱可塑性樹脂からなる粒径が5〜30μmの球状粒子であり、加熱することにより中心部の低沸点炭化水素が気化しガス状となり殻部分が軟化しガスを内包した粒径が15〜220μmになり、図5に示すように芽が出始めた球根形状を呈する。未発泡の未発泡の加熱膨脹性微小球粒子は、混合機内でウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物が反応するときの反応熱により発泡を開始する。
混合溶液の調製は、ウレタンプレポリマーに未発泡の加熱膨脹性微小粒子を添加した溶液と、未発泡の加熱膨脹性微小粒子を添加していない活性水素含有化合物を混合する方法、未発泡の加熱膨脹性微小球粒子を添加していないウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物に未発泡の加熱膨脹性微小球粒子を添加した溶液を混合する方法、ウレタンプレポリマーに未発泡の加熱膨脹性微小球粒子を添加した溶液と活性水素含有化合物に未発泡の加熱膨脹性微小球粒子を添加した溶液を混合する方法のいずれでも良い。
未発泡の加熱膨脹性微小球粒子の配合量は、ウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部、より好ましくは2〜5重量部の範囲である。
水は、水を予め活性水素含有化合物に添加して溶液とし、この溶液にウレタンプレポリマーを混合するのがよい。添加された水は混合機中で分散混合され、ウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物が反応してウレタン硬化物を得る過程においてガス化し、生じた気泡がウレタンシ−ト中に含有される。そして水による気泡は発泡した前記加熱膨脹性微小中空粒子の粒径より約3から15倍程度大きい400〜800μmで、その数は前記微小中空球体粒子の1/10〜1/20である。使用される水の添加量は、未発泡の加熱膨脹性微小粒子とウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物の合計100重量部に対し、0.005〜0.5重量%、好ましくは0.02〜0.05重量%である。水の添加量が0.005重量%より少ないと得られるウレタン発泡シ−トの圧縮率が低くなり、研磨されるウエハのオリフラ相当部の研磨取り代が過多となる。
また、厚みが0.8〜1.26mm、圧縮率が15〜25%、圧縮弾性率が85〜98%、気泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が分離して存在する樹脂発泡シ−ト基層4は、ウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物の合計100重量部に対し、粒子の大きさが15〜220μmである膨脹させた微小中空球状体と粒子の大きさが400〜800μmである膨脹させた微小中空粒子との合計が0.1〜20重量部となるよう微小中空球状粒子を添加混合し、この混合液を90〜120℃に予め加熱された金型内に流し込み、型締めした後、90〜120℃で約30分間一次硬化し、更に、脱型後、加熱オーブンに入れ90〜120℃で5〜10時間二次硬化させることにより得られる。予め膨張した微小中空球状粒子の比重差により粒子径が大きい400〜800μm微小中空粒子は上方側に存在し、粒子径が小さい15〜220μmの微小中空粒子は下側に存在するウレタン樹脂発泡シ−トとなる。
粒径の小さい15〜220μmの膨脹させた微小中空粒子1重量部に対する粒径の大きい400〜800μmの膨脹させた微小中空粒子の配合量は.5〜2.0重量部である。微小中空粒子は、既述した未発泡の加熱膨脹性微小球粒子を加熱膨張させることにより得られる。膨張剤の沸点が低い方が、膨張剤の沸点が高いものよりより大きい径の微小中空粒子を与える。
厚みが1.0mm、圧縮率が21.8%、圧縮弾性率が89%、気泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が分離して存在するウレタン樹脂発泡シ−ト基層4の裏面に厚みが40μmのBOPETフィルム2が、更に、そのフィルム面に感圧接着剤層3、剥離紙が積層された積層物は、富士紡績株式会社より研磨布ボリパスBP202の商品名で市販されている。本発明の実施例では、それを研磨布でなく、基板保持バッキング材の裏打材(A)として用いる。ウレタン樹脂発泡シ−ト基層4の気泡径が400〜800μmの独立大気泡が存在する側をセラミック製基板支持プレ−ト側にして用いるのが好ましい。
厚みが0.4〜0.7mm、圧縮率(JIS L1096にて測定)が25〜35%、圧縮弾性率(JIS L−1096にて測定)が78〜95%、表面のポア径が40〜80μmの樹脂発泡シ−ト基板保持層(B)は、例えば、厚み20〜50μmのBOPETフィルム基層6にウレタン 樹脂のDMF溶液をコーティングし、その層を湿式凝固させ、温水中で洗浄、熱風で乾燥を行い、フィルム基層6/樹脂発泡シ−ト7の積層体を通常の方法で製造し、この樹脂発泡シ−ト基板保持層7の表面をバフ加工するかダイヤモンドドレッサ加工することによりオ−プンポアを形成させ、保水力を与える。
感圧接着剤層6は、未発泡樹脂フィルム基層5上にコ−タを用いて塗布し、60〜200℃の温度で15秒〜10分間乾燥して積層する。感圧接着剤層の上には、剥離紙または熱可塑性樹脂保護フィルムで被覆され、取り扱いを容易とする。熱可塑性樹脂保護フィルム/感圧接着剤層5/熱可塑性樹脂フィルム(東レのルミナ−)6/厚み0.485〜0.55mm、圧縮率25〜35%、圧縮弾性率78〜98%、オ−プンポア径40〜80μmのウレタン発泡樹脂層7の積層構造を採る厚み約0.2〜0.6mmの積層体は、ロデ−ル・ニッタ株式会社よりバッキング材“R601”、“R301”、“R201“のグレ−ド名で入手できる。本発明の実施例では、この積層体より熱可塑性樹脂保護フィルムを引き剥がし、感圧接着剤6を介して前述の基板保持バッキング材のウレタン樹脂発泡シ−ト基層4側に貼着して基板キャリア用バッキング材1として用いる。
基板キャリア用バッキング材1の表面のポア径が40〜80μmの樹脂発泡シ−ト基板保持層7の表面には、感圧接着剤を用いて環状保持リング8を貼着する。環状保持リング8は、研磨されるウエハの外径と略同一径の内径を有し、研磨されるウエハの厚みtに対し(t−5)μmから(t+5)μmの高さを有する。この環状保持リング8と基板キャリア用バッキング材1とで基板水張りポケット部9を形成する(図2参照)。環状保持リング8は、ロックウエル硬さ(ASTM D785)がRスケ−ルで110〜150のものが好ましい。素材としては、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(ジフロロジクロロエチレン)、ポリアセタ−ル、ガラス繊維補強エポキシ樹脂、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ポリイミド等、滑り性の良好な樹脂、あるいはセラミックが使用される。リング幅は、ウエハ外径にもよるが、20〜40mmが好ましい。
基板キャリア用バッキング材1は、図1bに示すように、貼着されるセラミック製基板支持プレ−ト上面側からウエハを保持する下面側に向かって、感圧接着剤層3/未発泡樹脂フィルム基層2/樹脂発泡シ−ト基層4/樹脂発泡シ−ト基板保持層7の積層構造とすることができる。この基板キャリア用バッキング材1は、予め、金型内に既述の富士紡績株式会社の研磨布ボリパスBP202を敷設し、金型内に反応溶液を注入し、35〜60℃で硬化させ、得られたウレタン樹脂発泡シ−ト7の表面をバフ加工するかダイヤモンドドレッサ加工することによりオ−プンポアを形成させて保水力を与える。反応溶液は、予めポリオ−ル0.15〜0.5モルとジイソシアネ−ト化合物1〜3モルを30〜60℃で反応させてウレタンプレポリマ−とし、このウレタンプレポリマ−40〜75重量%、メチレンクロライド15〜40重量%、活性水素含有化合物(架橋剤)5〜35重量%を混合して調製する。
図3は、研磨装置における基板キャリアのヘッド構造である研磨ヘッド構造10を示す。図中、11は中空スピンドル、12はお椀状ハウジング部、13はカプラで、お椀状ハウジング部12を中空スピンドル下部に軸承する。14は可撓性材よりなるダイヤフラムで、一端を前記お椀状ハウジング部の環状側壁12a下端部に水平方向に環状のフランジ15aで挟持され、ボルト16a締めされる。中央部は、ステンレスやアルミニウム製剛体製支持板17の上でフランジ15bとで挟持され、ボルト16b締めされる。剛体製支持板17は、中央部に円筒状穴17aを有し、セラミック製基板支持プレ−ト18の位置決めを行う。セラミック製基板支持プレ−ト18はボルト19、20により前記剛体製支持板17下面に固定される。前記中空スピンドル11は、玉軸受21されており、図示されていない駆動モ−タの駆動力をプ−リ−で受け回転可能となっている。
22は高さ位置調整機構で、インサ−トでお椀状ハウジング部12の上方部に設けられ、固定用円板23を軸承する棒状部材23aが螺合され、棒状部材23a頭部に設けたタップ溝23bにドライバ−を嵌め込み、回転させることにより前記固定用円板23を上下方向に昇降可能としている。高さ位置調整機構22は棒状部材23aを上昇することにより前記フランジ部15bに固定用円板23が係合する。
中空スピンドル11内には、図示されていないポンプにより加圧流体が供給され、第一加圧室24に導入され、ダイヤフラム14、剛体製支持板17の背面を一定圧に保ち、この圧力は前記セラミック製基板支持プレ−ト18背面に伝達される。
1は基板保持用バッキング材で、既述したように例えば、セラミック製基板支持プレ−ト18側からウエハを保持する下面側に向かって、感圧接着剤層/未発泡樹脂フィルム基層/樹脂発泡シ−ト基層/感圧接着剤層/未発泡樹脂フィルムベ−ス層/樹脂発泡シ−ト基板保持層の積層構造を採る。この基板保持用バッキング材1下側の樹脂発泡シ−ト基板保持層の外周縁に環状保持リング8を感圧接着剤で貼着し、環状保持リング8と基板保持用バッキング材1の樹脂発泡シ−ト基板保持層7とで基板収納可能なポケット部9を形成する。
図3に示す研磨ヘッド10を用いて基板(ウエハ)を研磨する工程は次ぎのように行なわれる。
1)研磨ヘッド10の基板保持用バッキング材1の発泡シ−ト7表面に純水を塗布し、水膜を形成させる。
2)予め仮置台に搬送されてきた基板上に上記研磨ヘッド10を移動させ、研磨ヘッドを下降させて基板上に当接させ、ついで中空スピンドル11を経由して加圧流体、例えば、加圧空気を第一加圧室24に加圧気体を導き、研磨ヘッドのセラミック製基板支持プレ−ト18背面を均一な圧力で押圧すると、樹脂発泡シ−ト基板保持層7面の水膜がオ−ピンポアより外部に排出されて陰圧を生じる。および水自身の表面張力の複合により基板ををバッキング材1のウレタン発泡シ−ト7表面に固定する。
3)ついで、基板を保持した研磨ヘッド10を研磨装置の下定盤3上に移動させた後、研磨ヘッド10を下降させて基板を下定盤に貼付されている研磨布に当接する。
4)第一加圧室24に加圧流体を供給しつつ、基板を保持している研磨ヘッドの中空スピンドル11および下定盤を軸承するスピンドル軸を回転させることにより基板と研磨布を摺擦させて基板の表面を研磨する。この際、研磨剤スラリ−が研磨布表面に供給されつつ、研磨が行なわれる。
下定盤の回転数は、10〜100rpm、研磨ヘッド10の中空スピンドルの回転数は10〜100rpm、基板が研磨布に当てられる圧力は0.05〜0.2kg/cm2である。
研磨剤スラリ−としては、コロイダルシリカ、酸化セリウム、アルミナ、ベ−マイト、二酸化マンガンなどの砥粒を純水に分散したスラリ−が用いられる。必要によりスラリ−には界面活性剤、キレ−ト剤、pH調整剤、酸化剤、防腐剤が配合される。研磨剤スラリ−は50〜1,500cc/分の割合で研磨布面に供給される。
基板の研磨の際、研磨布表面の不規則なウネリにより圧変化を基板は受けるが、この圧変化は、バッキング材1の発泡層が受けて発泡層の変形により吸収される。
研磨終了後は、第一加圧室24への加圧流体の供給を止め、研磨ヘッド10の中空スピンドル11を下定盤の研磨布より若干上昇させて遠ざけ、ついで、仮置台上に移動し、そこで研磨加工された基板を研磨ヘッドより取り去る。
実施例1
富士紡績株式会社の研磨パッド”ボリパスBP202”(商品名):剥離紙/感圧接着剤(100μm)/図5に示す発泡構造の大小の中空微小粒子を含有する発泡樹脂シ−ト(厚み1.0mm、密度0.53g/cm3、圧縮率21.8%、圧縮弾性率88.6%、硬度53.0°)の積層物(B)と、ニッタ・ロデ−ル株式会社の研磨パッド”R601”(商品名):バフ加工された発泡ウレタンシ−ト(厚み0.6mm、圧縮率30%、圧縮弾性率84%、ポア径40〜80μm)/ルミナ(40μm)/アクリル系感圧接着剤(厚み80μm)/保護フィルムを用い、R601の保護フィルムを剥離した後、アクリル系感圧接着剤側を前記ボリパスBP202の発泡樹脂シ−ト面に貼着させバッキング材を調製した。
ついで、内径約200mm、外径約260mm、厚み約731μmのガラス繊維補強エポキシ樹脂製環状保持リング裏面にアクリル系感圧接着剤を80μmの厚みに塗布し、環状保持リングを前記バッキング材のバフ加工された発泡ウレタンシ−トに貼着した。この環状保持リングを貼着したバッキング材の剥離紙を剥がし、図3に示す研磨ヘッド10のセラミック製基板支持プレ−ト18に貼着した。
研磨される基板として、200mm径、平均厚み731.21μmのオリフラ付シリコンウエハを用い、これを前記研磨ヘッドのセラミック製基板支持プレ−トに貼着されたバッキング材に水張し、下定盤と研磨ヘッドの中空スピンドルの回転数をそれぞれ50rpm、セラミック製基板支持プレ−トに懸ける加圧空気の圧力を0.10kg/cm2とし、90秒間研磨(研磨取り代は1.14μm)加工した。得られた研磨加工基板の平均厚みは730.07μm、厚み分布変化率(Diametric Variation)は、0.19UMTRであった。オリフラ部に向かってのシリコンウエハの厚み分布を図4に示す。なお、シリコンウエハを100枚研磨したが、搬送時、研磨ヘッドからウエバが落下したり、研磨されたウエハのエッジ部にチッピングが生じることはなかった。
比較例1
200mm径、平均厚み701.31μmのオリフラ付シリコンウエハを用い、これを特許文献3に開示されるバル−ン方法の研磨ヘッドの可撓性ゴム膜に保持させて、下定盤と研磨ヘッドの中空スピンドルの回転数をそれぞれ50rpm、セラミック製基板支持プレ−トに懸ける加圧空気の圧力を0.10kg/cm2とし、90秒間研磨(研磨取り代は1.19μm)加工した。得られた研磨加工基板の平均厚みは700.13μm、厚み分布変化率(Diametric Variation)は、0.25UMTRであった。オリフラ部に向かってのシリコンウエハの厚み分布を図6に示す。研磨されたウエハのオリフラ部に近い部分は、研磨過多で、厚みが薄くなっていることが理解される。
本発明のウエハ保持用バッキング材は、研磨ヘッドへの基板支持プレ−トへの取り付けが容易であり、このバッキング材に水張りで保持されたオリフラ付基板を研磨布に摺擦させて得られる基板はオリフラ近傍のウエハ部分の過多の研磨が抑制される。
本発明のバッキング材の断面図で、図1aは6層構造のものを、図1bは4層構造のものを示す。 本発明のバッキング材の斜視図である。 本発明の研磨ヘッド構造の要部を示す一部を切り欠いた断面図である。 本発明の研磨ヘッド構造を用いて研磨されたオリフラ付シリコンウエハの厚み分布図である。 バッキング材の樹脂発泡シ−ト層(c)の断面図である。 公知の研磨ヘッドを用いて研磨されたオリフラ付シリコンウエハの厚み分布図である。 オリフラ付ウエハの保持部材を示す断面図である。(公知)
符号の説明
1 基板保持用バッキング材
2 未発泡樹脂フィルム基層
3 感圧接着剤層
4 中空微小粒子含有樹脂発泡シ−ト基層
5 未発泡樹脂フィルムベ−ス層
6 感圧接着剤層
7 オ−プンポアを有する樹脂発泡シ−ト基板保持層
8 保持リング
9 基板収納ポケット部
10 研磨ヘッド

Claims (1)

  1. 発泡樹脂フィルム基層(a)の裏面に感圧接着剤層(b)を設け、その反対面の表面に泡径が400〜800μmの独立大気泡と気泡径が前記独立大気泡の1/15〜1/3倍の小気泡が存在する層が上下に分離して存在する樹脂発泡シート基層(c)を設けた裏打層(A)に、面のポア径が40〜80μmの樹脂発泡シ−ト基板保持層(B)を前記樹脂発泡シート基層(c)の前記小気泡が存在する層側の表面積層した構造の板保持用バッキング材に、研磨されるウエハの外径と略同一径の内径を有し、研磨されるウエハの厚みtに対し(t−5)μmから(t+5)μmの高さを有する環状保持リングを前記バッキング材の樹脂発泡シート基板保持層(B)面に感圧接着剤を用いて貼着させ、このバッキング材の樹脂発泡シート基板保持層(B)面が下面となり、感圧接着剤層(b)が上面となるようにしてセラミック製基板支持プレート下面にバッキング材を貼着し、このセラミック製基板支持プレートに貼着したバッキング材と前記環状保持リングとで構成される基板収納ポケット部を形成し、回転する中空軸に軸承されたハウジング部材と該ハウジング部材の下部に固定されたダイヤフラムとで第1加圧室を形成し、前記セラミック製基板支持プレートを前記ダイヤフラムに下吊りした構造の研磨ヘッド構造
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