JP4907335B2 - ダンパー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉体の移動を制動するダンパー装置に関するものである。
住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構築・構造物の開口部には、該開口部を閉鎖するためのシャッターが開閉(上下)移動可能に設けられている。このシャッターを手動で上下方向に移動させるとき、特に、シャッターを上方へ移動させる場合には、シャッターを勢い良く持ち上げることとなるが、開口部の完全開放時に、シャッターの下端部(いわゆる水切り部)が、シャッターケースの戸当たりやマグサなどに衝突し、衝撃音や振動音などの騒音を発生してしまう場合がある。
このため、特許文献1では、シャッターの下端部に、衝撃を吸収する弾性材料を取付けるようにしているが、弾性部材の場合、衝撃を吸収するためのストロークがほとんどなく、弾性部材が反発してシャッターの下端部がバウンドし易い。
また、特許文献2では、シャッターケースの内マグサと外マグサの戸当たり部にそれぞれ2個のストロークダンパを左右2箇所に取付けている。そして、シャッターの全開時に水切り部がストロークダンパーによって制動を受け、シャッターの水切り部が急激に戸当たり部に接触しないようにしている。
しかしながら、このストロークダンパーはピストン方式であり、該ピストン方式では、その接地位置により開口部の開口面積が限定される。また、ダンパーストロークがピストンのストロークに限定されるため短い。さらに、戸当たり部への取付けにスペースが必要であり、マグサの改造が大掛かりになり勝ちである。
特開2004−300746号公報 特開2005−83027号公報
本発明は上記事実を考慮し、省スペースで設置でき、開閉体の衝突を防止することができるダンパー装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、開口部を開閉する開閉体の移動を制動するダンパー装置であって、前記開口部の周囲に、前記開閉体の移動方向に沿って設けられたラックと、前記開閉体が当接して移動する当接部材と、前記当接部材に設けられ、前記ラックと噛合って当接部材に制動力を作用させるギア手段と、を備え、前記ギア手段が、略円筒状を成し、前記ラックと噛合う外ギアが外周面に形成され、内周面には内ギアが形成されたギア部材と、前記ギア部材に内挿された回転部材と、前記回転部材の軸部に制動力を作用させるダンパーと、前記回転部材と前記ギア部材の間に設けられ、前記内ギアと噛合い、前記当接部材の一方向への移動に対しては前記ギア部材の回転に伴い自転し、当接部材の他方向への移動に対しては前記回転部材と係合し回転停止して該回転部材を回転させる遊星ギアと、を含んで構成されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、開閉体の当接によって移動する当接部材を設けており、該当接部材には、開閉体の移動方向に沿って設けたラックと噛合うギア手段を設けている。そして、このギア手段によって当接部材に制動力を作用させる。
つまり、開口部の開閉時に、開口部の開放或いは閉止途中から開閉体が当接部材に当接するようにして、該当接部材を移動させる。これにより、当接手段に設けられたギア手段がラックに沿って移動し、当接部材には制動力が作用する。この当接部材を介して開閉体に制動力を作用させるようにする。これにより、開口部を完全に開放或いは閉止させるときに、開閉体が開口部の縁部に勢いよく衝突することはなく、開閉体を静かに開閉させることができる。
また、ラックとギア手段によって開閉体に制動力を作用させるダンパー装置では、シャッターケース内の改造を行う必要はなく、省スペースで設置できる。また、ピストン方式のストロークダンパーと比較して取付位置を容易に変えることができ、制動開始位置の変更が容易である。さらに、ラックの長さを変えることで、ダンパーストロークを容易に変えることができる。
また、ギア部材の外周面にはラックと噛合う外ギアを形成し、ギア部材の内周面には内ギアを形成している。そして、ギア部材には、回転部材を内挿しており、該回転部材の軸部にはダンパーによる制動力が作用する。
また、回転部材とギア部材の間には遊星ギアを設けており、該遊星ギアは内ギアと噛合う。そして、当接部材の一方向への移動に対しては、ギア部材の回転に伴い遊星ギアは自転し、当接部材の他方向への移動に対しては、遊星ギアは回転部材と係合して回転停止し、該回転部材を回転させる。
つまり、当接部材の一方向への移動によって、ラックを介してギア部材が回転し、ギア部材の内ギアを介して、遊星ギアが一方向に回転するが、遊星ギアは内ギアの回転で自転することとなり、回転部材の軸部には、ギア部材の回転力は伝達されない。すなわち、当接部材にはダンパーによる制動力が作用することはなく、開閉体は少ない荷重で移動可能となる。
一方、当接部材の他方向への移動によって、遊星ギアが他方向へ回転するが、遊星ギアは回転部材と係合し、遊星ギアは回転停止した状態で、内ギアの回転によって該回転部材を回転させる。つまり、遊星ギアを介して、回転部材とギア部材が一体となり、回転部材の軸部が回転して、当接部材には制動力が作用することとなる。このため、開閉体は、制動力が作用した状態でラックに沿ってゆっくり移動することとなる。
請求項に記載の発明は、開口部を開閉する開閉体の移動を制動するダンパー装置であって、前記開口部の周囲に、前記開閉体の移動方向に沿って設けられたラックと、前記開閉体が当接して移動する当接部材と、前記当接部材に設けられ、前記ラックと噛合って当接部材に制動力を作用させるギア手段と、を備え、前記ギア手段が、前記ラックと噛合うギア部材と、前記ギア部材と共に回転する揺動ギアと、前記揺動ギアと噛合い制動力を作用させる制動ギアと、前記揺動ギアを揺動可能に保持し、前記当接部材の一方向への移動に対しては前記揺動ギアを前記制動ギアから離間させる方向へ移動させ、前記当接部材の他方向への移動に対しては該揺動ギアを制動ギアと噛合う方向へ移動させる保持部と、
を含んで構成されたことを特徴とする。
請求項に記載の発明では、開閉体の当接によって移動する当接部材を設けており、該当接部材には、開閉体の移動方向に沿って設けたラックと噛合うギア手段を設けている。そして、このギア手段によって当接部材に制動力を作用させる。
つまり、開口部の開閉時に、開口部の開放或いは閉止途中から開閉体が当接部材に当接するようにして、該当接部材を移動させる。これにより、当接手段に設けられたギア手段がラックに沿って移動し、当接部材には制動力が作用する。この当接部材を介して開閉体に制動力を作用させるようにする。これにより、開口部を完全に開放或いは閉止させるときに、開閉体が開口部の縁部に勢いよく衝突することはなく、開閉体を静かに開閉させることができる。
また、ラックとギア手段によって開閉体に制動力を作用させるダンパー装置では、シャッターケース内の改造を行う必要はなく、省スペースで設置できる。また、ピストン方式のストロークダンパーと比較して取付位置を容易に変えることができ、制動開始位置の変更が容易である。さらに、ラックの長さを変えることで、ダンパーストロークを容易に変えることができる。
また、ラックと噛合うギア部材には揺動ギアが共に回転するようになっており、揺動ギアと制動ギアが噛合うことで揺動ギアには制動力が作用する。ここで、保持部によって揺動ギアを揺動可能に保持しており、当接部材の一方向への移動に対しては揺動ギアを制動ギアから離間させる方向へ移動させる。このため、揺動ギアには制動力が作用しないため、当接部材及び開閉体は少ない荷重で移動可能となる。
一方、当接部材の他方向への移動に対しては、揺動ギアを制動ギアと噛合う方向へ移動させるため、当接部材及び開閉体は制動力が作用した状態でラックに沿ってゆっくり移動することとなる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のダンパー装置において、前記当接部材が制動力が作用する方向へ移動するとき、弾性力を蓄積する付勢手段が設けられたことを特徴とする。
開閉体の当接によって当接部材を介してギア手段がラックに沿って移動するが、請求項に記載の発明では、当接部材が、制動力が作用する方向へ回転するとき、付勢手段に弾性力が蓄積されるようにする。これにより、当接部材を開閉体へ押し付け、開閉体を一緒に移動させるようにする。また、この付勢手段によっても当接部材へ制動力を作用させることができる。
本発明は、上記構成としたので、長いダンパーストロークで、開閉体の衝突を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るダンパー装置について説明する。
図1及び図2には、住宅、ビル、工場、倉庫、車庫などの建物を含む構築・構造物の開口部12に設けられたシャッター14が示されている。開口部12は矩形状を成し、開口部12の上部には、箱状のシャッターケース(図示省略)が設けられている。
そして、このシャッターケース内にシャッター14が収納される。また、開口部12の両側部には、断面が略コ字状に形成されたガイドレール18が配設されており、該ガイドレール18に沿って、シャッター14が上下移動する。この左右のガイドレール18の内面(室内側)の上部に、ダンパー装置10を取付けている。
(第1実施形態)
図3に示すように、ダンパー装置10は、長方形状のケース20を備えており、ケース20内には、ケース20の長手方向に沿ってラック22が形成されている。このラック22がガイドレール18と平行になるようにケース20は配置される。
また、ケース20内には略四角形状のスライダー24が、ケース20の長手方向に沿って移動可能に設けられている。このスライダー24の裏面側には、ケース20の幅方向に沿って一対の摺動脚部26が設けられており、ラック22を跨いで配置され、該摺動脚部26がケース20の底面を摺動可能としている。
また、摺動脚部26の外面にはケース20の長手方向に沿って、凸部26Aが設けられており、該凸部26Aがケース20の長手方向に沿って形成された一対のガイドリブ28を摺動可能としている(図6参照)。このように、摺動脚部26及び凸部26Aを設けることで、スライダー24がケース20内を移動するときの摺動面積を小さくして、スライダー24の移動をスムーズにしている。
また、スライダー24の中央部には、収納孔30が形成されており、該収納孔30内には、ダンパー32が収納される。このダンパー32には、図4に示すように、外周面には外ギア34Aが形成され内周面には内ギア34Bが形成されたギア部材34が連結されており、外ギア34Aがラック22と噛合い可能となっている。
図5及び図7(A)に示すように、ギア部材34の中央部には、環状ボス35が設けられている。一方、ダンパー32に設けられたキー部(軸部)36には、略円板状のギアホルダー38の中央部に設けられたキー孔37Aを嵌合させ、軸部36とギアホルダー38とが一体に回転するようにしている。そして、キー孔37Aを構成するボス37が、環状ボス35内へ内挿され、ダンパー32及びギアホルダー38はギア部材34に対して回転可能となっている。
ここで、ダンパー32の軸部36の一端部には、図6に示すように、ローター部40が設けられており、ローター部40はハウジング42内を回転可能としている。このハウジング42内には、粘性の高いシリコンオイルが充填されており、ローター部40が回転するとき、該ローター部40はシリコンオイルによる粘性抵抗を受け、軸部36には制動トルクが作用することとなる。
一方、ギアホルダー38の一端面には、図7(A)、(B)に示すように、ギアホルダー38の同心円上に周方向に沿って略扇状のリブ38Aが3箇所設けられており、隣り合うリブ38A間は互いに連結され、該リブ38A間には、切欠き部46が設けられている。
この切欠き部46は略U字状を成しており、該切欠き部46内には、遊星ギア48が自転可能に収容されている。そして、この遊星ギア48は内ギア34Bに噛合い可能となっている。また、切欠き部46は、一端側が他端側よりも切欠き部46の深さが浅くなるように逃げ部50が形成されており、切欠き部46内の遊星ギア48を、逃げ部50側へ僅かに逃がすことができるようにしている(図7(A)参照)。なお、この逃げ部50の位置は、制動力を作用させる回転方向によって決まる。
そして、図7(B)に示すように、ギア部材34を矢印A方向に沿って移動させるようにすると、外ギア34A及び内ギア34Bは矢印C方向に回転するため、遊星ギア48はギアホルダー38の切欠き部46内で矢印C方向へ自転する。このとき、ギアホルダー38には遊星ギア48からの回転力は伝達されずに、ギア部材34は軸部36の周りを空転することとなる。
一方、図7(A)に示すように、ギア部材34を矢印B方向に沿って移動させるようにすると、外ギア34A及び内ギア34Bは矢印D方向に回転するため、遊星ギア48は切欠き部46内で矢印D方向へ回転しようとするが、該遊星ギア48は逃げ部50側へ逃げ、遊星ギア48の歯面が切欠き部46と逃げ部50で結ぶ頂部46Aに当接し、遊星ギア48は回転停止してギアホルダー38と係合する。
これにより、ギアホルダー38はギア部材34の回転と共に回転することとなるが、該ギアホルダー38を介して、軸部36が回転する。このため、図6に示すローター部40がハウジング42内を回転し、ギア部材34には制動トルクが作用することとなる。
ところで、図3に示すように、スライダー24には取付部51が設けられており、スプリング54の一端部が取付可能となっている。スプリング54の他端部は、ケース20内に設けられた取付部56に取付けられ、スライダー24を付勢可能としている。
また、図1及び図2に示す開口部12側に位置するケース20の側壁20Aには、ケース20の長手方向に沿って窓部58が形成されており、当接部52が挿通可能な大きさとしている。この窓部58は薄いラバー60によって閉塞されるようになっており、ラバー60の中心部には、長手方向に沿って切込み部60Aが形成されている(図3参照)。
そして、この切込み部60Aから当接部52を露出させ、該切込み部60Aに沿って当接部52が移動する。このように、窓部58をラバー60で閉塞することで、窓部58を通じてケース20内に塵埃が進入することを防止する。
また、スライダー24には、摺動脚部26の外面から平面視にて略三角形状の当接部52が張り出しており、当接部52の下面が当接面52Aとなって、ラック22に対して略直交した状態となっている。そして、この当接面52Aにシャッター14の下端部に設けられた当接ブロック62の被当接部66が当接する。
ここで、シャッター14の下端部に、水平状に張り出す、いわゆる水切り部(図示省略)が設けられている場合は、該水切り部をダンパー装置10のスライダー24の当接部52に当接させるようにすれば良いが、家屋の出窓用のシャッター14では該水切り部が設けられていない場合もある。
このため、このようなシャッター14の下端部には、当接部52が当接するための被当接部66が設けられた当接ブロック62を取付ける必要がある。この当接ブロック62は、シャッター14の下端部に取付けるための取付部64と、水平状に張り出す被当接部66と、を設けており、取付部64がシャッター14の下端部に取付けられた状態で、被当接部66が当接部52に当接可能となる。
次に、本発明の実施の形態に係るダンパー装置の作用について説明する。
図1に示すように、シャッター14の左右のガイドレール18の内面(室内側)の上部にダンパー装置10を取付けた状態で、シャッター14を上方へ移動させると、所定位置で、シャッター14の被当接部66がダンパー装置10の当接部52の当接面52Aに当接する。この状態から、シャッター14をさらに上方へ移動させると、当接部52を介してスライダー24がラック22に沿って移動することとなり、図7(A)に示すように、ラック22と噛合うギア部材34が矢印D方向へ回転する。
つまり、外ギア34A及び内ギア34Bが矢印D方向へ回転する。これにより、遊星ギア48は切欠き部46内で矢印D方向へ回転(自転)しようとするが、遊星ギア48の歯面が切欠き部46と逃げ部50で結ぶ頂部46Aに当接して、遊星ギア48は回転停止する。
これにより、遊星ギア48とギアホルダー38が係合された状態となり、ギア部材34の回転と共に、遊星ギア48及びギアホルダー38が一体に回転し、ギアホルダー38を介して軸部36が回転する。このため、ローター部40(図6参照)がハウジング42内を回転し、ハウジング42内のシリコンオイルによる粘性抵抗によって、軸部36には制動トルクが作用する。
つまり、図1及び図2に示すスライダー24には制動力が作用し、スライダー24の当接部52を介して、シャッター14には制動力が作用することとなり、シャッター14は静かに移動する。すなわち、開口部12の開放時に、開放途中からシャッター14に対して制動力が作用するため、シャッター14がシャッターケース16に勢いよく衝突することはない。そして、開口部12が開放される過程で、スプリング54には徐々に弾性力が蓄積される。このため、このスプリング54によっても、ダンパー効果は得られることになる。
一方、シャッター14を下方へ移動させると、弾性力が蓄積されたスプリング54の復元力によって、当接部52は被当接部66に押し付けられた状態で当接ブロック62と一緒に移動する。このため、当接部52を介してスライダー24がラック22に沿って移動し、図7(B)に示すように、ラック22と噛合うギア部材34が矢印C方向へ回転する。つまり、外ギア34A及び内ギア34Bは矢印C方向へ回転するため、遊星ギア48はギアホルダー38の切欠き部46内で矢印C方向へ自転する。
このため、ギアホルダー38には遊星ギア48からの回転力は伝達されず、ギア部材34は軸部36の周りを空転することとなる。したがって、スライダー24には制動トルクが伝達されず、スライダー24はラック22に沿ってスムーズに移動する。つまり、小さい荷重でシャッター14を移動させることができる。
このように、ラック22とギア部材34などによってシャッター14に制動力を作用させるダンパー装置10では、シャッターケースの改造等を行う必要がなく、省スペースで設置することができる。また、ピストン方式のストロークダンパーと比較して取付位置を容易に変えることができ、制動開始位置の変更が容易である。さらに、ラック22の長さを変えることで、ダンパーストロークを容易に変えることができる。
また、このダンパー装置10はシャッター14のガイドレール18の内面に取付けるだけで良く、ガイドレール18に改造等を加える必要がないので、既存のシャッター14をそのまま使うことができ、経済的である。
なお、本実施形態では、開口部12が開放される過程で、徐々に弾性力が蓄積されるスプリング54を設けたが、シャッター14を下方へ移動させた段階でスライダー24が自重により落下可能であれば、必ずしも該スプリング54は必要ではない。
また、本実施形態では、シャッター14の左右のガイドレール18の内部(室内)側の上部に、ダンパー装置10を取付けているが、ガイドレール18の内部側の下部にも該ダンパー装置10を取付けても良い。これにより、開口部12の閉塞時に、閉塞途中からシャッター14に対して制動力を作用させ、シャッター14が開口部12の下端部に衝突することを防止することができる。なお、この場合、制動トルクが作用する回転方向はガイドレール18の上部に取付ける場合と逆になる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と略同一の内容については説明を省略する。
図8及び図9に示すように、ケース20内には略四角形状のスライダー70が長手方向に沿って移動可能に設けられている。このスライダー70には収納孔72、74が形成されており、収納孔72内には、ギア部材76が収納され、収納孔74内にはダンパー32が収容される。
ギア部材76は大径ギア76Aと小径ギア76Bの二段で構成されており、大径ギア76Aの一部が収納孔72から露出してラック22と噛合うようになっている。そして、大径ギア76Aの回転によって、小径ギア76Bが一体に回転する。
また、収納孔72と収納孔74の間には、スライダー70の表面より低く形成され、収納孔72と収納孔74を繋ぐ台座77が設けられ、該台座77には、収納孔72の同心円上に円弧溝(保持部)78が形成されている。
この円弧溝78内では、揺動ギア80の軸部80A(図10参照)が保持され、円弧溝78に沿って移動可能となっている。この揺動ギア80は軸部80Aが円弧溝78に保持された状態で、収納孔72に収納された小径ギア76Bと噛合い可能となっている。
一方、ダンパー32の軸部36には、制動ギア82が固定されており、該制動ギア82が回転すると、シリコンオイルによる粘性抵抗により、軸部36には制動トルクが作用する。
この制動ギア82に、揺動ギア80が噛合い可能となっており、軸部80Aが円弧溝78に保持された状態で、図10に示すように、円弧溝78の一端部78A側(制動ギア82側)に軸部80Aが配置されると、揺動ギア80は制動ギア82と噛合う状態となるが、図11に示すように、軸部80Aが円弧溝78の他端部78B側(制動ギア82から離間する側)に配置されると、揺動ギア80は制動ギア82との噛合状態が解除される。
以上のような構成で、図10に示すように、当接部52を介してスライダー24がラック22に沿って矢印A方向へ移動すると、ラック22と噛合う大径ギア76Aが矢印B方向へ回転する。この大径ギア76Aの回転により、小径ギア76Bが矢印B方向へ回転する。これにより、小径ギア76Bと噛合う揺動ギア80は、小径ギア76Bによって押圧され、揺動ギア80の軸部80Aが円弧溝78に沿って一端部78A側へ移動する。
このため、揺動ギア80は制動ギア82と噛合い、揺動ギア80には制動トルクが作用する。そして、この揺動ギア80を介して、ギア部材76には制動トルクが作用して、スライダー70はラック22に沿ってゆっくり移動することとなり、シャッター14(図8参照)を静かに開放させる。
一方、スライダー24がラック22に沿って矢印C方向へ移動すると、大径ギア76Aを介して小径ギア76Bが矢印D方向へ回転する。これにより、小径ギア76Bと噛合う揺動ギア80は、小径ギア76Bによって押圧され、揺動ギア80の軸部80Aが円弧溝78に沿って、他端部78B側へ移動する。
このため、揺動ギア80は制動ギア82から離間し、噛合状態が解除される。つまり、揺動ギア80には制動トルクは作用しないこととなる。このため、少ない荷重でシャッター14を楽に移動させることができる。
なお、ここでは、ギア部材76を大径ギア76Aと小径ギア76Bの二段で構成したが、ラック22と噛合う大径ギア76Aを直接揺動ギア80と噛合わせるようにしても良い。
また、前述したこれらの実施形態では、ダンパー効果を有するスライダー24、70をラック22に沿って移動させるようにしたが、移動するシャッター14に制動力を作用させることができれば良いため、これに限るものではない。
例えば、図12及び図13に示すように、当接部52をラック84に設け、ガイドレール18の内面にギア部材34を固定して、当接部52と共にラック22を移動させるようにしても良い。また、図示はしないが、シャッター14にギア部材34を設け、ガイドレール18にラック22を設けても良い。
また、ここでは、開閉体が直線移動する構成について説明したが、図14に示すように、開閉体86が回動移動する場合でも、適用可能であり、この場合、開閉体86の移動軌跡に沿ってラック88を曲線状に形成させる。
本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置を示す斜視図であり、シャッターの開閉途中の状態である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置を示す斜視図であり、シャッターが開放された状態である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置の分解斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置に備えられたダンパー及びギア部材を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置に備えられたダンパー及びギア部材を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置の断面図である。 本発明の第1実施の形態に係るダンパー装置の作用を説明する横断面図であり、(A)は制動トルクが作用する状態を示し、(B)は制動トルクが作用しない状態を示している。 本発明の第2実施の形態に係るダンパー装置を示す斜視図であり、シャッターの開閉途中の状態である。 本発明の第2実施の形態に係るダンパー装置の分解斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るダンパー装置の作用を説明する正面図であり、制動トルクが作用する状態を示している。 本発明の第2実施の形態に係るダンパー装置の作用を説明する正面図であり、制動トルクが作用しない状態を示している。 参考例に係るダンパー装置の変形例を示す正面図であり、シャッターの開閉途中の状態である。 参考例に係るダンパー装置の変形例を示す正面図であり、シャッターが開放された状態である。 参考例に係るダンパー装置の他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 ダンパー装置
14 シャッター(開閉体)
22 ラック(ダンパー装置)
32 ダンパー(ギア手段、ダンパー装置)
34 ギア部材(ギア手段、ダンパー装置)
34A 外ギア(ギア部材)
34B 内ギア(ギア部材)
36 軸部
38 ギアホルダー(回転部材、ギア手段、ダンパー装置)
48 遊星ギア(ギア手段、ダンパー装置)
52 当接部(当接部材、ダンパー装置)
54 スプリング(付勢手段)
76 ギア部材(ギア手段、ダンパー装置)
76A 大径ギア(ギア手段、ギア部材、ダンパー装置)
76B 小径ギア(ギア手段、ギア部材、ダンパー装置)
78 円弧溝(保持部、ギア手段、ダンパー装置)
80 揺動ギア(ギア手段、ダンパー装置)
82 制動ギア(ギア手段、ダンパー装置

Claims (3)

  1. 開口部を開閉する開閉体の移動を制動するダンパー装置であって、
    前記開口部の周囲に、前記開閉体の移動方向に沿って設けられたラックと、
    前記開閉体が当接して移動する当接部材と、
    前記当接部材に設けられ、前記ラックと噛合って当接部材に制動力を作用させるギア手段と、
    を備え、
    前記ギア手段が、
    略円筒状を成し、前記ラックと噛合う外ギアが外周面に形成され、内周面には内ギアが形成されたギア部材と、
    前記ギア部材に内挿された回転部材と、
    前記回転部材の軸部に制動力を作用させるダンパーと、
    前記回転部材と前記ギア部材の間に設けられ、前記内ギアと噛合い、前記当接部材の一方向への移動に対しては前記ギア部材の回転に伴い自転し、当接部材の他方向への移動に対しては前記回転部材と係合し回転停止して該回転部材を回転させる遊星ギアと、
    を含んで構成されたことを特徴とするダンパー装置。
  2. 開口部を開閉する開閉体の移動を制動するダンパー装置であって、
    前記開口部の周囲に、前記開閉体の移動方向に沿って設けられたラックと、
    前記開閉体が当接して移動する当接部材と、
    前記当接部材に設けられ、前記ラックと噛合って当接部材に制動力を作用させるギア手段と、
    を備え、
    前記ギア手段が、
    前記ラックと噛合うギア部材と、
    前記ギア部材と共に回転する揺動ギアと、
    前記揺動ギアと噛合い制動力を作用させる制動ギアと、
    前記揺動ギアを揺動可能に保持し、前記当接部材の一方向への移動に対しては前記揺動ギアを前記制動ギアから離間させる方向へ移動させ、前記当接部材の他方向への移動に対しては該揺動ギアを制動ギアと噛合う方向へ移動させる保持部と、
    を含んで構成されたことを特徴とするダンパー装置。
  3. 前記当接部材が制動力が作用する方向へ移動するとき、弾性力を蓄積する付勢手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のダンパー装置。
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