JP4907221B2 - 洗浄ハンドル装置 - Google Patents
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Description
同図において200は洗浄タンクで、202,204はその内部に設けられた浮玉,ボールタップである。
ボールタップ204は、その弁部が連動アーム206にて浮玉202と連結されており、洗浄タンク200内部に貯えられた洗浄水が放出されて浮玉202が下降すると弁部を開いて給水口208から給水を行い、また洗浄タンク200内部が満水状態となって浮玉202が上昇すると弁部を閉じて給水口208からの給水を停止する。
尚210はオーバーフロー管である。
ハンドル213からはL字状をなす作用レバー214が洗浄タンク200内部に延び出していて、その先端が鎖218を介して洗浄タンク210底部の排出弁216に連結されている。
この便器の洗浄装置の場合、洗浄ハンドル装置212のハンドル213を回転操作すると、作用レバー214が一体に回転して鎖218を介して排出弁216を引き上げ、開動作させる。
すると洗浄タンク200内部に貯えてある洗浄水が、排出口220から一挙に便器側に排出され、便器が洗浄される。
更にハンドル213がタンク200の正面に取り付けられる場合においても、かかるハンドル213が正面の左側に取り付けられる場合と、右側に取り付けられる場合とがあり、この場合においてもハンドル213の回転方向が逆方向となる。
このうち図59,図60はハンドル213が洗浄タンク200の左側面に取り付けられる場合を表しており、また図59中(A)は便器の洗浄方式が小洗浄ホールドの場合、具体的には小洗浄の場合には使用者がハンドル213を小洗浄側まで一杯に回転してそのまま保持する場合を表している。
この場合には、ハンドル213に対する正面視において使用者がハンドル213を左方向(時計方向)に90°回転させることで大洗浄が行われ((A)(ロ)参照)、また右方向(反時計方向)にこれよりも小さい角度、例えば50°回転させ且つそこに保持することで小洗浄が行われる((A)(ハ)参照)。
便器の洗浄装置の1種として、図56に示しているように排出弁216と一体に昇降する水受器222を備えた形態のものがあり、この洗浄装置では、水受器222に水を溜めた状態と水受器222内の水を排出した状態とに切り替えることによって大洗浄と小洗浄とを切り替える。
詳しくは、水受器222に水を溜めた状態とすることで、これを排出弁216に対する錘として作用させ、これにより一旦開弁した排出弁216が閉じるまでの時間を短くして洗浄水の放出の量を少なくする。
この便器の洗浄装置では、水受器222内部に水を溜めた状態とするか、又は空の状態とするかによって、小洗浄と大洗浄とを切り替える。
また寒冷地においては水抜きを行うべく、ハンドル213を右方向に回転させた位置にこれを保持し、水を出っ放しとする。
同図に示しているように、この場合にはハンドル213を右方向に90°回転操作することで大洗浄を行うが((C)(ロ)参照)、小洗浄側即ち図中左方向には回転不能である。
この(C)の場合においても、寒冷地仕様のものでは水抜きを行う機能が備えられており、この場合にはハンドル213を使用者側に(手前に)引いた上で右方向に回転させてタンク側に戻し、そこにこれを保持させて水を出っ放しとする。
このようにハンドル213が洗浄タンク200の右側面に取り付けられる場合には、ハンドル213の回転方向が上記とは逆方向となる。
このようにハンドル213が洗浄タンク200の右側面に取り付けられる場合においても、上記のように小洗浄ホールドの操作パターン(図61(A))と、節水の操作パターン(図61(B))と、大洗浄のみの操作パターン(図62(C))、更にはまたそれぞれで水抜きの際の操作パターンとがあり、何れもハンドル213の回転方向は、かかるハンドル213が洗浄タンク200の左側面に取り付けられた場合、即ち図59,図60に示す場合と逆方向でその回転操作量は上記と同様となる。
図63(A)はハンドル213が正面左側に取り付けられる場合の例で、(A)(イ)はハンドル213が中立位置にある状態、即ちハンドル213が何ら操作されていない状態を表している。
この状態でハンドル213を図中右方向に例えば30°回転操作することで大洗浄が行われる((A)(ロ))。尚同方向に45°回転させた状態でそこに保持することにより水抜きを行っても良い((A)(ニ))。
この状態でハンドル213を左方向に例えば30°回転操作することで大洗浄が行われる((B)(ロ))。尚同方向に45°回転させてそこに保持させることにより水抜きを行っても良い((B)(ニ))。
しかしながらこの場合、多種類の洗浄ハンドル装置が必要となり、洗浄ハンドル装置に要するコストも高くなるとともに、在庫管理も煩雑となり、また便器及び洗浄装置の設置されている現場において洗浄ハンドル装置を取り替える際、何れの種類の洗浄ハンドル装置であるかの特定が簡単ではなく、その特定のために時間を要するとともに、交換すべき洗浄ハンドル装置を誤ってしまうと、設置現場において洗浄ハンドル装置の取替えができなくなってしまうといったトラブルの原因ともなる。
尚、下記特許文献2には湯水混合水栓においてハンドルを湯側に回転操作する際のストッパを設け、且つそのストッパの位置を調節できるようにした点が開示されているが、このものは湯水混合水栓に関するものであって本発明とは対象が異なっており、また本発明の対象とする洗浄ハンドル装置においてハンドルの回転に対するストッパ作用位置を変更するようになしたものは従来提案されていない。
本発明によれば、ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節することで、ハンドルの回転に対する規制を任意に変更し調節することができる。
そしてこれにより、洗浄ハンドル装置に要するコストを低減することができるとともに在庫管理を単純化でき、また設置現場で洗浄ハンドル装置を取り付けるに際して洗浄ハンドル装置の種類の特定を容易若しくは特定を不要となし得て、洗浄ハンドル装置の種類を誤って特定してしまうことで設置現場での洗浄ハンドル装置の交換ができなくなってしまうといった不都合も解消することが可能となる。
本発明によれば、第2ストッパ機構に加えて第1ストッパ機構を付加することとなって、ハンドルの回転に対するストッパ作用位置の調節能力が大となり、必要な洗浄ハンドル装置の種類をより少なくすることができ、或いはまた共通の洗浄ハンドル装置にて様々な各種の洗浄ハンドル装置を構成することがより容易となる。
特にこの請求項2によれば、タンクの左側面或いはタンク正面の左側に取り付けられる洗浄装置と、タンクの右側面或いはタンク正面の右側に取り付けられる洗浄ハンドル装置を共通の洗浄ハンドル装置にて容易に構成できるようになる。
この場合必要な種類のストッパ部材を用意しておくことで、各種の洗浄ハンドル装置を共通の洗浄ハンドル装置にて構成することを容易ならしめることができる。
請求項5に従ってストッパ部材を弾性クリップにて構成した場合、ストッパ部材のストッパ作用時に回転方向の力を受けてストッパ部材が外れてしまう恐れがある。
これに対してストッパ部材を請求項6に従って構成しておけば、そうした不都合の発生を防止することができる。
また本発明においては、ハンドルを大洗浄側にのみ回転可能とするようにハンドルに対するストッパ作用位置を調節可能となしておくことができる。
また本発明においては、ハンドルを所定角度位置に保持可能とするようにハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節可能となしておくことができる。
図1において、10は洗浄タンクで、この洗浄タンク10に図1〜図4に示す洗浄ハンドル装置12が設けられている。
洗浄ハンドル装置12は、ハンドル14と、これから洗浄タンク10内部に延び出した、全体としてL字状をなす作用レバー16とを有している。
この作用レバー16は、レバー部18-1を有する外筒部材18とその内部に挿入された芯体20とを有しており、その芯体20の外筒部材18への挿入量を変えることによって、作用レバー16が全体的に伸縮可能とされている。即ち作用レバー16の全体の長さが調節可能とされている。
一方外筒部材18には、図4に示しているように径方向に貫通の係合窓24が設けられており、この係合窓24において弾性を有する止め輪26が上記複数の係合溝22の何れかに係合されることで、外筒部材18と芯体20とが軸方向に固定されるようになっている。
芯体20は、図中左側に断面円形をなすスピンドル部28を有している。
このスピンドル部28の先端部には、角形状をなす係合部30と略球状をなす嵌込部32が設けられており、その嵌込部32が図1に示しているようにハンドル14の嵌込孔34に弾性的に嵌め込まれ、抜止めされている。
また係合部30が、ハンドル14の中心部に形成された筒状部36の内側の対応する角形状の係合孔38に嵌入係合させられており、それら芯体20とハンドル14とが一体回転するようになっている。
また図3及び図6(B)に示しているように、その内側には中心部の筒状部36からハンドル14の円形の周壁部に向かって図中下向きにハの字状に開いた形態のストッパ(第2回転ストッパ)42-1,42-2が設けられている。
このハンドル14の中心部の筒状部36からはまた、リブ44が円形の周壁部に向かって延び出しており、このリブ44によって筒状部36と周壁部とが互いに連結されている。
ここでリブ44の図中右側の端面はストッパ42-1,42-2の端面よりも図中左側に引き込んだ位置に位置している。
このスピンドルガイド48には、図1に示しているように内周側に段付部54が設けられており、この段付部54と、芯体20の段付部56との間にスプリング58が介装されている。
尚ハンドル14には、開口部63を閉鎖してスピンドル部28とハンドル14との結合部を隠蔽するキャップ64が設けられている。
ここでキャップ64は、図6(A)に示しているように裏面に弾性爪72を備えており、この弾性爪72のハンドル本体側の係止孔74への係止によって、開口63を閉鎖する状態にハンドル本体に取り付けられている。
このストッパ66の図5中右側端部と左側端部とには切欠68-1,68-2が設けられている。
ここでストッパ66は、図5(B)に示しているように正面視において右側部分と左側部分とが対称形状をなしており、ストッパ66の右端と左端とが、図中下端から同じ角度θ1の位置に位置している。
具体的には、図5(B)においてハンドル14が右方向(反時計方向)に回転したとき、保持部材46側のストッパ66の図中右端にハンドル14側のストッパ42-1が当接することで、それ以上のハンドル14の回転が規制され、またハンドル14が図5(B)において左方向(時計方向)に回転したとき、ある位置でハンドル14側のストッパ42-2がストッパ66の図中左端に当接することで、それ以上のハンドル14の回転が規制される。
一方作用レバー16における芯体20には、このストッパ75とともに第1ストッパ機構を構成するための後述の弾性クリップから成るストッパ部材76を取り付けるための取付部78が設けられている(図3では複数種類のストッパ部材76のうちの1つであるストッパ部材76-1が示してある)。
この取付部78は、芯体20の外周面に沿って略環状に延びる嵌込溝80と、その周方向両端のストッパ面82(図2参照)とを有している。
同図に示しているようにストッパ部材76-1は、円弧状をなす一対の弾性脚84と、それらの下端の間に形成された開口86と、把手部88とを有している。
このストッパ部材76-1は、開口86において芯体20の嵌込溝80に図中下向きに(軸直角方向に)弾性的に嵌め込まれ、そこに取り付けられる。このときストッパ部材76-1は、取付部78の一対のストッパ面82によって回転方向に位置決めされた状態となる。
このストッパ部材76-1の把持部88には、ストッパ部材76-1の軸方向の向きを表す目印としての切欠部90が設けられている。
ここでストッパ部材76-1は、軸方向の中心を通る軸直角面に対して表裏対称形状をなしている(但し切欠部90を除いて)。
この図7に示すストッパ部材76-1は(イ)に示す軸方向向き,(ロ)に示す軸方向向きの何れの向きにおいても取付部78に取付可能である。取付部78及びストッパ部材76-1の形状がそのように定められている。
またハンドル14がタンクの右側面に取り付けられ且つ洗浄方式が小洗浄ホールドである場合、ハンドル14側から見て(ロ)に示す向きで取付部78に取り付けられる。図8はこのときの取付状態を示したものである。
同図中(イ)はハンドル14が中立位置、即ちレバー部40が下向きであってハンドル14を何等操作していない状態を表している。
この状態から(ロ)に示しているようにハンドル14を図中左方向に90°まで回転させると、ハンドル14側のストッパ42-2が保持部材46側のストッパ66の図中左端に当接して、そこで回転規制される。そしてこのときのハンドル14の操作によって大洗浄が行われる。
尚このとき、ストッパ部材76-1に備えられた第1ストッパ機構のストッパ92-1はハンドル14の回転とともにスピンドルガイド48側のストッパ75から離れる方向に回転し、スピンドルガイド48側のストッパ75に当接することはない。
尚このとき、(ハ)(A)に示しているようにハンドル14側のストッパ42-1は、保持部材46側のストッパ66の図中右端から離れた位置にあり、ストッパ作用はなしていない。
即ち小洗浄のときには、第1ストッパ機構の側のストッパ92-1とストッパ75との当接によるストッパ作用によって、ハンドル14の回転規制が行われる。
そしてこのようにハンドル14を図中右方向に50°回転させ、そこに保持させることで小洗浄、即ち小便時における便器の洗浄が行われる。
このときのハンドル14の回転角度は、ここでは左向きに105°の角度である。
尚ハンドル14のストッパ42-2を、切欠68-2に嵌め込むには次のようにすれば良い。
即ち、ハンドル14をスプリング58の付勢力に抗してタンク壁から離れる方向に引張り、その状態でハンドル14を図中左方向に回転させる。そしてハンドル14が丁度中立位置から左方向に105°回転したところで、ハンドル14に対する引張力を除くと、スプリング58の付勢力でハンドル14がタンク壁側に引き戻され、ストッパ42-2が切欠68-2に嵌り込んだ状態となる。
このときには、図7のストッパ部材76-1を同図(ロ)に示す向きで、即ちストッパ92-1がハンドル14側から見て左位置に来る向きで芯体20の取付部78に取り付けて使用する。
この図12に示す操作パターンでは、ハンドル14の回転方向が図11に示す場合と逆方向であり、その回転量は図11に示す場合と等しい量である。従ってここではハンドル14の操作状態を図12に図示して、詳しい操作についての説明は省略する。
この節水洗浄では、芯体20の取付部78にストッパ部材76を取り付けず、即ち第1ストッパ機構を構成しないで、ハンドル14側のストッパ42-1,42-2と対応する保持部材46のストッパ66とで構成される第2ストッパ機構のみによって、ハンドル14の回転を規制するようにする。
この節水洗浄におけるハンドル14の操作パターンは大洗浄,小洗浄何れの場合にもハンドル14を同じ回転量だけ図中左向きまたは右向きに回転させる場合である。
この状態から(ロ)に示しているようにハンドル14を左方向(時計方向)に90°回転させると、そこでハンドル14側のストッパ42-2が保持部材46側のストッパ66の図中左端に当接して、ハンドル14のそれ以上の回転が規制される。
そしてこのときのハンドル14の操作によって大洗浄が行われる。
このときのハンドル14の回転方向は、図13に示す場合と逆方向であり、その回転量は図13に示す場合と等しい回転量となる(同図(ロ),(ハ),(ニ)参照)。
このときには、上記のストッパ部材76-1に代えて図9に示すストッパ部材76-2を取付部78に取り付けて第1ストッパ機構を構成する。
このストッパ部材76-2の一方の弾性脚84には、図7のストッパ部材76-1におけるストッパ92-1とは異なる周方向位置、即ちハンドル14の回転方向位置に、ストッパ92-2が設けられている。
ここでストッパ部材76-2は、軸方向の中心を通る軸直角面に対して軸方向の表裏形状が対称形状を成しており、把手部88を間にして軸方向の一方の側と他方の側とに、同一の軸方向視において同じ周方向位置且つ同じ形状でストッパ92-2が設けられている。
上記のようにハンドル14が洗浄タンク10の左側面に取り付けられ、且つ洗浄方式が大洗浄のみである場合には、このストッパ部材76-2をハンドル14側から見て図9(イ)に示す向きで、即ちストッパ92-2がハンドル14側からみて左側に位置する向きで、ストッパ部材76-2を芯体20の取付部78に取り付けておく。
この状態でハンドル14を右方向に90°回転させると、そこでハンドル14側のストッパ42-1が保持部材46側のストッパ66の図中右端に当接して、それ以上のハンドル14の回転が規制される。
そしてハンドル14をこのように操作することで便器の大洗浄が行われる。
尚このときストッパ部材76-2はハンドル14、詳しくは作用レバー16とともに同方向に一体に回転して、ストッパ92-2がスピンドルガイド48のストッパ75から離れる方向に移動し、ストッパ作用は行わない。
このときにはハンドル14を図中右方向に105°回転させて、ハンドル14側のストッパ42-1を保持部材46側のストッパ66の切欠68-1に嵌め込み、ハンドル14を同回転位置に保持させる。
このときにもまた、ストッパ部材76-2のストッパ92-2はスピンドルガイド48のストッパ75から離れた位置にあって、ハンドル14に対する回転規制は行わない。
図16はこのときのハンドル14の操作状態を表している。
尚このときのハンドル14の操作方向は、図15に示す操作方向と逆方向であり、且つその操作量は図15に示す場合と等しい量となる。
図示のようにこのストッパ部材76-3もまた、軸方向の中心を通る軸直角面に対して軸方向の前後(表裏)の形状が対称形状を成している。
但しこの図10に示すストッパ部材76-3は、一対の弾性脚84の一方と他方とのそれぞれに、ストッパ92-3と92-4とが設けられている。
ここでストッパ92-3と92-4とは周方向、厳密には高さ方向の異なった位置に設けられている。具体的にはストッパ92-3が高い位置に、またストッパ92-4が低い位置に設けられている。
ハンドル14が洗浄タンク10の正面且つ左側に取り付けられる場合には、ストッパ部材76-3をハンドル14側から見て図10(イ)に示す向きで芯体20の取付部78に取り付ける。詳しくはストッパ92-3がハンドル14側から見て左位置に、またストッパ92-4が右位置に来る向きでストッパ部材76-3を取付部78に取り付ける。
図17において、(イ)はハンドル14が中立状態(ここではレバー部40が左向きの状態)にある状態を表しており、このときストッパ部材76-3のストッパ92-3は、スピンドルガイド48のストッパ75に当接した状態にある。
この状態でハンドル14を下向きに(反時計方向)に30°回転させることで大洗浄が行われる。
このときハンドル14と一体に回転したストッパ部材76-3のストッパ92-4は、スピンドルガイド48のストッパ75の下端に当接し、ここにおいてハンドル14の更なる回転が規制される。
このようにハンドル14が洗浄タンク14の正面且つ右側に取り付けられる場合には、図10に示すストッパ部材76-3を(イ)に示す向きとは軸方向の向きを逆にして、これを取付部78に取り付けて使用する。
この状態でハンドル14を下向き(時計方向)に30°回転させることで便器の大洗浄が行われる。
このときハンドル14と一体に回転したストッパ92-4が、スピンドルガイド48のストッパ75に当接して、ハンドル14の更なる回転を規制する。
この図19に示すストッパ76-4は、ハンドル14が洗浄タンク10の左側面に取り付けられる場合に用いることができる。
図19に示しているようにストッパ部材76-4は、把手部88に対し軸方向の一方の側と他方の側とに周方向、即ちハンドル14の回転方向の異なった高さ位置に、ストッパ92-5と92-6とが設けられている。即ちこれら位置の異なるストッパ92-5と92-6とが、同一の軸方向視において左右の同じ側に設けられている。
このストッパ部材76-4をハンドル14側から見て図19(イ)に示す軸方向向きで取付部78に取り付けることで、ハンドル14が洗浄タンク10の左側面に取り付けられ且つ洗浄方式が小洗浄ホールドである場合に対し対応することができる。
この場合においてハンドル14を図11(ロ)に示す位置まで大洗浄側に左方向に90°回転させたときには、ストッパ92-5がスピンドルガイド48のストッパ75から離れる方向に移動して、ストッパ92-5がストッパ作用を行わない。そしてこのとき図11(ロ)に示しているようにハンドル側のストッパ42-2が保持部材46側のストッパ66の周方向端(図11(ロ)中左端)に当接してハンドルの回転規制が行われる。
一方、ハンドル14を小洗浄側、即ち図11(ハ)において右方向に50°まで回転させると、ここにおいてハンドル14と一体に回転するストッパ92-5が、図20(A)に示しているようにスピンドルガイド48側のストッパ75に当接してそれ以上のハンドル14の回転を規制する。
この場合のハンドル14の操作状態の要部が図20(B)に示してある。
同図(B)に示しているようにこのときハンドル14は、図15(イ)に示す中立位置から同図左方向には回転させることができず、右方向にのみ回転操作が可能である。即ち小洗浄側には回転操作することができず、大洗浄側にのみ回転操作が可能である。
具体的には、ストッパ92-6をハンドル14とともに時計方向に回転させることができず(ストッパ92-6がスピンドルガイド48のストッパ75に当接して回転できない)、大洗浄側の反時計方向にのみ回転が可能である。
つまりこの実施形態によると、ハンドル14が洗浄タンク10の正面に取り付けられる場合であって、尚且つ寒冷地仕様である場合を除いて、予定されている全ての操作パターンに対応した洗浄ハンドル装置を共通の洗浄ハンドル装置12にて構成することができる。
また本実施形態によれば、ハンドル14を作用レバー16から取り外すことなく、ハンドル14の回転に対するストッパ作用位置を調節可能であり、調節が簡単である利点が得られる。
この例は、上記の第1ストッパ機構を付加することなく、ハンドル側のストッパ(回転ストッパ)と対応する保持部材46側のストッパ(固定ストッパ)だけで、ハンドル14の回転に対するストッパ作用位置を調節可能となした例である。
先ず図21,図22において、94はストッパリング(ストッパ部材)で、内筒96と外筒98との二重筒構造を成しており、内筒96をハンドル14の筒状部36に外嵌させる状態に、また外筒98をハンドル14に設けた支持部100,102に内嵌させる状態に、ハンドル14の内部に組み付けられるようになっている。
具体的には、ストッパリング94には外筒98に複数の組付溝104が周方向に沿って設けられており、また一方ハンドル14側には、図27に示すようにこれら組付溝104に嵌入するリブ106が中心方向に突出状に設けられており、これら組付溝104へのリブ106の嵌込みによって、ストッパリング94がハンドル14に組み付けられるとともに、リブ106に対して嵌合する組付溝104の位置を周方向に変えることで、ストッパリング94の回転方向の組付位置が変更可能となしてある。
ストッパリング94は、この弾性片108を弾性変形させながらハンドル14内部に押し込まれ、そして図26(II)に示しているようにその押込状態で係止爪110の係止によりハンドル14から抜止めされる。
また軸方向の反対側には、同図(A),(C)に示しているようにストッパ42-5,42-6,42-7がそれぞれ所定間隔を隔てて設けられている。
この場合にはストッパリング94を、図25に示しているようにストッパ42-3,42-4がハンドル14に向って手前側に、またストッパ42-5,42-6,42-7が奥側となるようにしてストッパリング94をハンドル14に組み付けておく。
この図28(ロ)は大洗浄時のハンドル14の操作状態を表しており、この状態において洗浄タンク10から洗浄水が多量に放出されて便器の大洗浄が行われる。
そしてこのようなハンドル14の操作によって便器の小洗浄が行われる。
その際、ストッパリング94のストッパ42-4が切欠68-1に嵌り込んだ状態となって、ハンドル14が同角度位置に保持される。
図中(イ)はハンドル14が中立位置にある状態を表しており、このときストッパ42-3がストッパ66の図中右端に当接した状態となって、ハンドル14はその中立位置から右方向への回転、即ち小洗浄側への回転が阻止された状態となる。
この状態からハンドル14を左方向に90°回転操作すると、ここにおいてストッパ42-4がストッパ66の図中左端に当接して、それ以上のハンドル14の回転が規制され、ここにおいて便器の大洗浄が行われる。
このときストッパ42-4が切欠68-2に嵌り込んだ状態となって、ハンドル14が中立位置から左方向に105°回転した位置に保持される。
図示のようにこの場合には、図24のストッパリング94を(B),(D)に示す向きから(A),(C)に示す向きにハンドル14への軸方向の取付けの向きを逆向きとし、ストッパ42-5,42-6,42-7を保持部材46側のストッパ66に対向させた状態とする。
そしてこの図(ロ)に示す状態において便器の大洗浄が行われる。
一方、ハンドル14を(ハ)に示しているように中立位置から左方向に90°回転操作することで、便器の小洗浄が行われる。
このときストッパリング94のストッパ42-5が、保持部材46側のストッパ66の図中左端に当接した状態となって、更なるハンドル14の回転が規制される。
このときストッパリング94のストッパ42-5が、ストッパ66の切欠68-2に嵌り込んだ状態となって、ハンドル14が同角度位置に保持される。
同図(イ)はハンドル14が中立位置(右方向水平に突き出した位置)にある状態を表しており、この状態からハンドル14を下向きに30°回転操作すると、そこでストッパ42-6がストッパ66の下端に当接した状態となって、更なるハンドル14の回転が規制される。
そしてここにおいて便器の大洗浄が行われる。
また(ニ)に示しているようにハンドル14を下向きに45°回転させ、そしてストッパ42-6をストッパ66の切欠68-2に嵌め込むことによって、ハンドル14が水抜き操作位置に保持される。
この場合においても、ストッパリング94のハンドル14に対する回転方向の組付位置を変えることで、そのまま対応することができる。
即ち、図(イ)のハンドル14が中立位置(レバー部14が左水平向きに突き出した位置)にある状態から、ハンドル14を下向きに30°回転操作すると、ここにおいてストッパ42-5がストッパ66の図中右端に当接して、更なるハンドル14の回転が規制される。
そしてこの図(ロ)に示すハンドル14の操作状態の下で便器の大洗浄が行われる。
また(ハ)に示しているようにハンドル14を下向きに45°回転させ、そしてストッパ42-5を切欠68-1に嵌め入れることによって、ハンドル14が下向きに45°回転した位置に位置保持され、水抜きが行われる。
ここで図33に示すストッパリング116は、図24に示すストッパリング94とは図中において左右対称形状をなしている。
この図34は、ハンドル14が洗浄タンク10の右側面に取り付けられ且つ洗浄方式が小洗浄ホールドである場合を示した図28とは、ハンドル14の操作方向が逆方向で且つ操作量が等しくなる。
尚この図33に示すストッパリング116を用いることによって、ハンドル14が洗浄タンク10の左側面に取り付けられ、且つ洗浄方式が大洗浄のみである場合、更には節水洗浄である場合の何れにも対応することが可能である。
その際のハンドル14の操作状態は、図29或いは図30に示すのとハンドル14の操作方向が逆方向となる場合を除いて同様の操作状態となる。
この実施形態は、図1〜図20に示す実施形態の弾性クリップから成るストッパ部材に代えてリング形状のストッパ部材120を用いた例である。
図35〜図40(特に図37及び図39)には、複数種類のストッパ部材120の内の1つであるストッパ部材120-1が示してある。
ストッパ部材120-1は、周方向に連続した無端のリング形状をなしていて、図7に示す小洗浄ホールド用の弾性クリップから成るストッパ部材76-1と同様のストッパ(第1回転ストッパ)92-1を同じ周方向位置に有している。
このストッパ部材120-1は、軸方向の中心を通る軸直角面に対し前後(表裏)対称形状をなしており、図39(イ)に示す軸方向向き及び(ロ)に示す軸方向向きの何れの方向においても取付部78に対し取付可能である。
また内周側には、芯体20の側の突起128(図35,図37参照)と嵌り合う凹部130(図39参照)が形成されている。
尚この実施形態では、作用レバー16におけるレバー部18-1が、外筒部材18の筒部に対し垂直に折れ曲っておらず、タンク蓋との干渉回避のために傾斜した形態で設けられている。
図36はストッパ部材120-1がこの向きで作用レバー16に取り付けられたときの状態を示している。
またハンドル14がタンクの右側面に取り付けられ且つ洗浄方式が小洗浄ホールドである場合、ハンドル14側から見て図39(ロ)に示す向きで取付部78に取り付けられる。図40はこのときの取付状態を示している。
このときの操作パターン及びストッパ部材120-1におけるストッパ92-1の作用は、基本的に図11に示したものと同様であるので図示のみを行ってここでは更に詳しい説明は省略する。
このときには図37及び図39のストッパ部材120-1を図39(ロ)に示す向きで、即ちストッパ92-1がハンドル14側から見て左位置に来る向きで、芯体20の取付部78に取り付けて使用する。
この図43に示す操作パターンでは、ハンドル14の回転方向が図42に示す場合と逆方向であり、その回転量は図42に示す場合と等しい量である。従ってここではハンドル14の操作状態を図43に示して詳しい操作についての説明は省略する。
この節水洗浄では、芯体20の取付部78にストッパ部材120-1を取り付けず、即ち第1ストッパ機構を構成しないで、ハンドル14側のストッパ42-1,42-2と対応する保持部材46のストッパ66とで構成される第2ストッパ機構のみにてハンドル14の回転を規制する。
この節水洗浄におけるハンドル14の操作パターンは大洗浄,小洗浄何れの場合にも、ハンドル14を同じ回転量だけ図中左向き又は右向きに回転させる場合で、その内容は図13に示したのと同様である。
このとき、ハンドル14の回転方向は図44に示す場合と逆方向であり、その回転量は図44に示す場合と等しい回転量となる。
このときには、上記のストッパ部材120-1に代えて、図41に示すストッパ部材120-2を取付部78に取り付けて第1ストッパ機構を構成する。
また他の形状については基本的に図39に示したリング形状のストッパ部材120-1と同様である。
詳しくはこのストッパ部材120-2は、軸方向の中心を通る軸直角面に対して軸方向の表裏形状が対称形状をなしており、軸方向の一方の側と他方側とに、同一の軸方向視において同じ周方向位置且つ同じ形状でストッパ92-2が設けられている。
図47はこのときのハンドル14の操作状態を表している。
このときのハンドル14の操作方向は、図46に示す操作方向と逆方向であり、且つその操作量は図46に示す場合と等しい量となる。
図48に示しているように、ここでは作用レバー16におけるレバー部18-1が長く形成されているとともに、外筒部材18における筒部自体によって、リング形状のストッパ部材120-4が構成されている。
このストッパ部材120-4には、図10のストッパ部材76-3と同様にストッパ92-4が設けられているが、ここでは図10のストッパ部材76-3におけるストッパ92-3は特に設けられていない。
詳しくは、ストッパ92-4がハンドル14側から見て右位置に来る向きでストッパ部材120-4を取付部78に取り付ける。
図50において(イ)はハンドル14が中立状態(ここではレバー部40が左向きの状態)にある状態を表しており、このときハンドル14側のストッパ42-2が保持部材46側のストッパ66の左端に当接した状態にある。
この状態でハンドル14を下向きに(反時計方向)に30°回転させることで大洗浄が行われる。
尚この大洗浄時のハンドル14の回転角度は、ここでは30°となしているが、20°となすこと或いはその他の角度となすことももちろん可能である。
この点は図51の例を含む他の例においても同様である。
このようにハンドル14が洗浄タンク10の正面且つ右側に取り付けられる場合には、ストッパ部材120-4の軸方向向きを逆向きとし、即ち図49(ロ)に示す向きとして、これを取付部78に取り付けて使用する。
このときレバー部18-1は、図48に示す向きとは逆向き、即ちストッパ部材120-4から図中左斜め方向に延び出すた状態となる。
この状態でハンドル14を下向き(時計方向)に30°回転させることで便器の大洗浄が行われる。
このとき、ハンドル14と一体に回転したストッパ92-4が、スピンドルガイド48のストッパ75に当接して、ハンドル14の更なる回転を規制する。
図53はこの場合において洗浄方式が小洗浄ホールドである場合のハンドル14の操作状態を表している。
この操作パターンは、ハンドル14が洗浄タンク10の右側面に取り付けられて、小洗浄ホールド方式で洗浄を行う場合と同様であり、そこでここでは図52(B)に示しているように、ストッパ部材120として図37及び図39に示すストッパ部材120-1が用いられている。
尚、ストッパ部材120-1に代えて、図41のストッパ部材120-2を用いることで、図54に示す大洗浄のみの操作パターンで操作する洗浄方式にも対応可能である。
ここで第2部材20-2は第1部材20-1に対して外嵌状態に嵌合されており、且つ第2部材20-2側の係合面27と、第1部材20-1側の係合面25との係合作用で回転規制されている。
また第1部材20-1の弾性を有する嵌込部32と第2部材20-2の嵌込孔34との係止に基づいて軸方向に抜け防止されている。
例えば上記実施形態における第1固定ストッパをストッパ部材に設けて、そのストッパ部材をスピンドルガイドに取り付けることで第1ストッパ機構を構成するようになすことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
14 ハンドル
16 作用レバー
42,42-1,42-2,42-3,42-4,42-5,42-6,42-7 ストッパ(第2回転ストッパ)
46 保持部材
66 ストッパ(第2固定ストッパ)
75 ストッパ(第1固定ストッパ)
76,76-1,76-2,76-3,76-4,120,120-1,120-2,120-4 ストッパ部材
78 取付部
80 嵌込溝
92,92-1,92-2,92-3,92-4,92-5,92-6 ストッパ(第1回転ストッパ)
94 ストッパリング
Claims (7)
- ハンドルの回転により排水弁を開動作させるための作用レバーを回転させて洗浄水を供給し便器洗浄を行わせるに際し、該ハンドルと一体に回転する回転ストッパと、該ハンドル及び作用レバーを回転可能に保持する保持部材側の固定ストッパとの回転方向の当接によるストッパ作用により該ハンドルの回転量を規制し洗浄水量を定めるようになした洗浄ハンドル装置において、
前記ハンドルの側に第2回転ストッパを設けるとともに、該第2回転ストッパに対応する第2固定ストッパを前記保持部材の側に設け、それら第2回転ストッパ及び第2固定ストッパにて第2ストッパ機構を構成するとともに、
第1回転ストッパをストッパ部材に設けて、該ストッパ部材を回転側の前記作用レバーに取り付けることによって、該第1回転ストッパ及び前記保持部材の側に設けた第1固定ストッパにて構成される第1ストッパ機構を前記第2ストッパ機構に対し軸方向に離隔して付加するようになし、該第1ストッパ機構の付加によって前記ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を回転方向に調節可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。 - 請求項1において、前記ストッパ部材には軸方向の一方の側と他方の側とに、軸直角面に対して対称形状をなす前記第1回転ストッパが備えてあり、該ストッパ部材を軸方向の向きを変えて取り付けることにより、前記ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
- 請求項1において、前記ストッパ部材には軸方向の一方の側と他方の側とに、軸直角面に対して非対象形状をなし且つ回転方向のストッパ作用位置の異なった別々の前記第1回転ストッパが備えてあり、該ストッパ部材を軸方向の向きを変えて取り付けることにより、前記ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
- 請求項1において、回転方向のストッパ作用位置のそれぞれ異なった前記第1回転ストッパを有する複数種類の前記ストッパ部材の何れかを選択して取り付けることにより、前記ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記ストッパ部材が弾性クリップにて構成してあり、嵌込溝を有する取付部に軸直角方向に弾性的に嵌め込んで取付可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記ストッパ部材が周方向に連続したリング形状をなしていて、取付部に外嵌状態に軸方向に嵌められて取り付けられるものであることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
- ハンドルの回転により排水弁を開動作させるための作用レバーを回転させて洗浄水を供給し便器洗浄を行わせるに際し、該ハンドルと一体に回転する回転ストッパと、該ハンドル及び作用レバーを回転可能に保持する保持部材側の固定ストッパとの回転方向の当接によるストッパ作用により該ハンドルの回転量を規制し洗浄水量を定めるようになした洗浄ハンドル装置において、
軸方向の一方の側と他方の側とに、回転方向のストッパ作用位置の異なった回転ストッパをそれぞれ有する、前記ハンドルとは別体のストッパ部材を該ハンドルに組み付けて、該回転ストッパを対応する保持部材側の固定ストッパに当接させるようになし、該ストッパ部材を軸方向の向きを変えて該ハンドルに組み付けることにより、該ハンドルの回転に対するストッパ作用位置を調節可能となしてあることを特徴とする洗浄ハンドル装置。
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