JP4906703B2 - 超電導マグネット装置 - Google Patents
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Description
そのような影響を回避する技術として、磁気シールドで冷凍機を包囲するように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、構造を簡素化しつつコイルの温度を極低温に保つために熱侵入の低減を図ることが望まれていた。
なお、デッドスペースとは、超電導マグネット装置の設置場所における内壁等との間に形成される活用されないスペースをいう。
超電導マグネット装置1は、図1に示すように、円筒形状の真空槽5と、この真空槽5を支える台座30と、冷凍機10と、この冷凍機10を超電導マグネット装置1に取り付けるための取付部20とを有している。取付部20には、冷凍機10を装着するための装着ポート13aが設けられており、この装着ポート13aの横に、ガス排出管11の接続ポート11a、電流供給線配管12の接続ポート12aが並設されている。
冷媒槽3は、密閉可能な容器で形成されており、冷媒Rを蓄えておくタンクの役割を果たす。このような冷媒槽3には、この冷媒槽3の内部に冷媒Rを注入するための図示しない注入管路が連結されており、また、冷媒槽3の内部の気相状態の冷媒ガスR1を排出するためのガス排出管11が連結されている。なお、注入管路は、後記する電流供給線配管12に併設するように構成してもよい。また、冷媒槽3に収容される冷媒Rとしては、超電導コイル2を臨界点以下に冷却するための液化した冷媒、例えは、液体ヘリウム等が用いられる。
本実施形態では、台座30内に配置した支持部材31で冷媒槽3および熱シールド4を支持している。支持部材31としては、例えば、熱伝導性の低い樹脂材を採用することができる。
なお、取付部20の形状は、四角形状のものに限られることはなく、角部を湾曲して形成する等、種々の形状を採り得る。
冷凍機10は、図5に示すように、駆動モータ10cと、第1シリンダ10Aと、第2シリンダ10Bとを備えて構成される。
第1シリンダ10Aには、第1蓄冷器10aが収納され、第2シリンダ10Bには第2蓄冷器10bが収納されている。第1蓄冷器10aと第2蓄冷器10bとの間には、不図示の第1膨張室が設けられ、その底部に第1冷却ステージS1が設けられている。この第1冷却ステージS1は、取付部20(図4参照)の熱シールド4aに接続され、熱シールド4aを通じて熱シールド4を熱伝達冷却する(接続構造は不図示)。また、第2蓄冷器10bと第2シリンダ10Bの先端壁との間には、不図示の第2膨張室が設けられ、その底部には第1冷却ステージS1より低温とされた第2冷却ステージS2が形成されている。
なお、第1蓄冷器10a、第2蓄冷器10bに用いられる磁性蓄冷材としては、極低温で比熱の大きい、例えば、HoCu2などの磁性を持つ磁性蓄冷材が用いられている。この磁性蓄冷材は、超電導マグネット装置1が発生する磁場中に配置されることになるので磁化している。冷凍機10は、作動すると膨張圧縮を繰り返し実施し、この膨張圧縮に合わせて、磁性蓄冷材が、往復振動をする。
これにより、冷凍機10は、均一磁場空間F側に傾斜することで、真空槽5の外周に長手方向が沿う状態に配置されることとなり、真空槽5の上下方向および右方向への突出量が抑えられた状態で、傾斜部位Cに設けられることとなる。
一方、冷凍機10は、傾斜角度により冷凍能力が変化する特性を有している。図7は傾斜角度と冷凍能力との関係を示すグラフであり、冷凍機10を鉛直に設置したときの冷凍能力を100%とし、漸次傾斜させたときの冷凍能力を示したものである。同図から明らかであるように、冷凍機10を鉛直から漸次傾けていくと、冷凍能力は次第に低下する傾向となる。
本実施形態では、前記のように、冷凍機10を鉛直から15度傾けて設置しており、図7から明らかであるように、冷凍機10を鉛直に設置したときとほぼ近い、高い冷凍能力(98%)が得られるように設定されている。
ここで、前記したように、均一磁場空間Fに対する磁性蓄冷材の影響を考慮して90度傾けて冷凍機10を配置すると、その冷凍能力は、92%を下回る値となる。
ところが、本実施形態では、冷凍機10を鉛直から15度傾けて設置するようにしたことで、冷凍機10の高い冷凍能力を得ることができるとともに、冷凍機10を鉛直に設置した場合に比べて、均一磁場空間Fへの磁性蓄冷材の影響を抑えることができる。これによって、気化した冷媒ガスR1を好適に液化するに充分な冷凍能力を備えた超電導マグネット装置1が得られる。
また、中心軸O2の角度を5度未満とすると、冷凍機10は、鉛直軸Y1(図6参照)側に起立した状態となり、均一磁場空間Fに対する磁性蓄冷材の影響が懸念されるため、好ましくない。また、15度より大きな角度とすると、冷凍機10の傾きが増すため、冷凍能力の低下を来たすこととなる(図7参照)。このため、このような範囲の設置は好ましくない。また、冷凍機10の傾きが増した状態では、取付部20に対する冷凍機10の着脱が煩雑になるため、メンテナンス時の取扱いが大変であるという難点もある。
(1)本実施形態によれば、真空槽5の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側に偏倚した傾斜部位Cに取付部20を設け、冷凍機10およびガス排出管11、電流供給線配管12を一箇所にまとめて配置するように構成したので、本来であればデッドスペースとなる傾斜部位Cをうまく活用してこれらを配置することができ、従来の上側周面の中央部位にこれらを設けていたときのような上方への突出をなくすことができる。これにより、超電導マグネット装置1の全体の高さを低く抑えることができ、コンパクト化を図ることができる。これにより、超電導マグネット装置1の大型化を抑えて、省スペース化を図ることができる。
(2)超電導マグネット装置1の全体の高さを低く抑えることができるので、見た目がスッキリし、磁気共鳴撮像装置として使用した場合に、被検者への威圧感や不快感が低減する。つまり、水平磁場型の磁気共鳴撮像装置でありながら、開放的な印象を被検者に与えることができる。このことは、スムーズな検査の実現に寄与し、その結果、ランニングコストを低減することができる。
(3)冷凍機10およびガス排出管11、電流供給線配管12をまとめて配置したので、メンテナンス時の作業が行いやすくなり、作業効率を向上させることができる。
(4)冷凍機10の着脱は、真空槽5の上側周面における周方向の中央部位と取付部20との間に形成されるデッドスペース(傾斜部位Cのデッドスペース)を活用して行うことができ、省スペース化を図ることができる。また、このデッドスペースを活用して、配管等の配索も可能となる。つまり、配管等の取り回し手法や装置周りの配管等の配索方向が同じになり、施工性、メンテナンス性が向上する。
また、傾斜部位Cに冷凍機10を設置する構成では、従来のような中央部位に設置した場合に比べて、その設置位置が低くなるため、設置工事やメンテナンスを行う際の作業位置が低く、施工性、メンテナンス性が向上する。
(5)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12をまとめて一箇所に配置する構成としたので、これらを個々に配置したときの構造に比べて構造を簡素化することができる。
(6)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12は、傾斜部位Cにおいて中心軸O方向に並設されているので、これらの組み付けが行い易く、より一層構造が簡素化して、メンテナンスも行い易くなる。ガス排出管11の接続ポート11aに接続される排出管の配索、電流供給線配管12の接続ポート12aに接続される配管の配索も簡易に行うことができる。
(7)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12をまとめて配置することで構造を簡素化することができるので、これらを個々に配置した場合に比べて冷凍機10周りの形状が簡素化し、凹凸が少なくなって表面積が低減される。したがって、表面積の低減によって熱侵入を低減することができる。
(8)表面積が低減されて熱侵入を低減することができるので、他の熱侵入が予想される部位、例えば、台座30の支持部材31の構造を簡単な構造とすることができる。これによりコストダウンを図ることができる。
(9)表面積が低減されて熱侵入を低減することができるので、超電導コイル2の冷却が安定し、長期的に安定した状態での稼動を実現することができる超電導マグネット装置1が得られる。したがって、ランニングコストを低減することができる。
2 超電導コイル
3 冷媒槽
4,4a 熱シールド
5 真空槽
10 冷凍機
11 ガス排出管
12 電流供給線配管
13 冷凍機用配管
20 取付部
O 中心軸
R 冷媒
R1 冷媒ガス
S1 第1冷却ステージ
S2 第2冷却ステージ
Claims (2)
- 磁場空間を形成する超電導コイルと、前記超電導コイルを冷却する極低温冷媒を貯液する冷媒槽と、前記冷媒槽を包囲する熱シールドと、前記熱シールドを包囲する真空槽と、前記真空槽に取り付けられ、前記冷媒槽に通じて前記極低温冷媒を再液化するための冷凍機と、一端部が前記冷媒槽に連通し、他端部が前記真空槽の外側に連通可能な配管と、を備え、前記磁場空間を通る中心軸が水平方向に配置された中空円筒状の超電導マグネット装置であって、
前記真空槽の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側に偏倚した傾斜部位に、前記冷凍機および前記配管をまとめて配置し、
前記冷凍機は、往復振動する磁性蓄冷材を有しており、前記磁性蓄冷材の振動方向が鉛直より傾いており、
前記偏倚した部位において、前記冷凍機を装着するための装着ポート、および前記配管を接続するための配管ポートは、いずれも前記真空槽の上側周面における周方向の中央部位側へ向くように開口形成されていることを特徴とする超電導マグネット装置。 - 前記冷凍機および前記配管は、前記真空槽の周方向の一方側に偏倚した部位において、前記中心軸方向に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット装置。
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