JP4906703B2 - 超電導マグネット装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導マグネット装置に関するものである。
従来、磁気共鳴撮像装置等に用いられる浸漬冷却方式の超電導マグネット装置は、超電導コイルを極低温冷媒である液体ヘリウム等に浸漬するように構成され、蒸発した極低温冷媒ガスとしてのヘリウムガスを再液化するための冷凍機やヘリウムガスを排出するためのヘリウム排出管、さらには電流供給線配管等を備えて構成されている。一般的に、冷凍機は、超電導マグネット装置を構成する真空槽の上側周面における周方向の中央部位(真空槽の頂部)に縦向きにされて設置され、ガス排出管や電流供給線配管もまた、周方向の中央部位のスペースを利用して設置されていた。
ところで、ガス排出管は、急速な熱交換によって大量に気化したヘリウムガスを排出可能にするために、前記のように超電導マグネット装置の上側周面の中央部位に設置することが好ましい。また、前記のように、冷凍機を上側周面の中央部位に設置するのは、気化したヘリウムガスを再液化するという役割からである。このような冷凍機としては、蓄冷式の冷凍機、例えば、ギフォード・マクマホン式冷凍機が一般的に知られている。この冷凍機に用いられる蓄冷材には、極低温で比熱の大きい、例えば、HoCuなどの磁性を有する磁性蓄冷材が用いられている。
しかし、このような冷凍機に用いられる磁性蓄冷材は、超電導コイルが発生する磁場中に配置されることによって磁化し、超電導コイルにより形成される磁場空間の磁場均一度に影響を及ぼすことがある。
そのような影響を回避する技術として、磁気シールドで冷凍機を包囲するように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−326513号公報
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたような磁気シールドでは、それ自体が磁場を発生するものであるため、発生した磁場によって磁場均一度が影響を受けるおそれがある。このため、磁気シールド自体を、コイルから離して設置する必要があり、これに伴って、冷凍機の設置場所も超電導コイルの作り出す磁場中心からさらに離れた位置となってしまう。このため、超電導マグネット装置が大型化するという問題があった。
また、構造を簡素化しつつコイルの温度を極低温に保つために熱侵入の低減を図ることが望まれていた。
このような観点から、本発明は、大型化を招くことなく、また、構造の簡素化を図ることができるとともに、熱侵入を低減することができる超電導マグネット装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するための手段として本発明は、超電導コイルにより形成される磁場空間を通る中心軸が、水平方向に配置された中空円筒状の超電導マグネット装置であって、真空槽の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側に偏倚した傾斜部位に、冷凍機、および一端部が冷媒槽に連通し、他端部が真空槽の外側に連通可能な配管をまとめて配置し、冷凍機は、往復振動する磁性蓄冷材を有しており、磁性蓄冷材の振動方向が鉛直より傾いており、偏倚した部位において、冷凍機を装着するための装着ポート、および配管を接続するための配管ポートは、いずれも真空槽の上側周面における周方向の中央部位側へ向くように開口形成されている構成としたので、本来であればデッドスペースとなる傾斜部位に冷凍機と配管とを設置して、この部位の活用を図り、結果として上側周面における周方向の中央部位の突出をなくすことができるので、超導マグネット装置の全体の高さを低く抑えることができ、コンパクト化を図ることができるとともに、まとめて配置されることで従来に比べて冷凍機周りの形状を簡素化することができるようになり、表面積を低減することができる。
なお、デッドスペースとは、超電導マグネット装置の設置場所における内壁等との間に形成される活用されないスペースをいう。
本発明によれば、大型化を招くことなく、構造の簡素化を図り熱侵入を低減することができる超電導マグネット装置が得られる。
次に、本発明の超電導マグネット装置の実施形態を図面を参照して説明する。
超電導マグネット装置1は、図1に示すように、円筒形状の真空槽5と、この真空槽5を支える台座30と、冷凍機10と、この冷凍機10を超電導マグネット装置1に取り付けるための取付部20とを有している。取付部20には、冷凍機10を装着するための装着ポート13aが設けられており、この装着ポート13aの横に、ガス排出管11の接続ポート11a、電流供給線配管12の接続ポート12aが並設されている。
このような超電導マグネット装置1は、磁場空間を通る中心軸Oが水平方向に配置された中空円筒状の水平磁場型であり、この超電導マグネット装置1を用いて、磁気共鳴撮像装置を構成することができる。磁気共鳴撮像装置では、真空槽5の内周側面で囲まれた中空部7に、図示しない搬送装置等によって被検者が搬送されるように構成され、超電導マグネット装置1は、静磁場発生源としてこの被検者が置かれる中空部7に、均一磁場空間Fを発生するように作動する。なお、均一磁場空間Fは、概ね球形をしており、その幾何的な中心は、図2に示すように、磁場空間を通る中心軸O上に配置されている。
ここで、磁気共鳴撮像装置は、核磁気共鳴現象により水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検者体内を水素原子核密度によって断層像化する。その際に被検者が置かれる中空部7には、強度が0.1T以上の高強度で、10ppm程度の高い静磁場均一度を有する静磁場が生成される。
超電導マグネット装置1は、図2に示すように、超電導コイル2と、この超電導コイル2を冷却する極低温冷媒を貯液する冷媒槽3と、この冷媒槽3を包囲する熱シールド4と、この熱シールド4を包囲する真空槽5とを有している。
超電導コイル2は、コイル線材として、例えば、NbTi線材が用いられ、図示しない支持体によって冷媒槽3内にそれぞれ支持されている。
冷媒槽3は、密閉可能な容器で形成されており、冷媒Rを蓄えておくタンクの役割を果たす。このような冷媒槽3には、この冷媒槽3の内部に冷媒Rを注入するための図示しない注入管路が連結されており、また、冷媒槽3の内部の気相状態の冷媒ガスR1を排出するためのガス排出管11が連結されている。なお、注入管路は、後記する電流供給線配管12に併設するように構成してもよい。また、冷媒槽3に収容される冷媒Rとしては、超電導コイル2を臨界点以下に冷却するための液化した冷媒、例えは、液体ヘリウム等が用いられる。
冷媒槽3は、その全周を熱シールド4で覆われており、外部との断熱が図られている。また、この熱シールド4を、真空槽5が覆うことで、外部と冷媒槽3との間を真空にして断熱が図られている。
本実施形態では、台座30内に配置した支持部材31で冷媒槽3および熱シールド4を支持している。支持部材31としては、例えば、熱伝導性の低い樹脂材を採用することができる。
真空槽5は冷媒槽3および熱シールド4を内包しつつ、内部を真空に保持する。真空槽5の内周側面には、計測用コイル群6が配置されている。計測用コイル群6には、RFコイルと、受信コイルと、傾斜磁場コイルとが含まれている。RFコイルは、均一磁場空間Fに向けて、核磁気共鳴現象を引き起こすための共鳴周波数(数MHz以上)の高周波パルスを照射している。受信コイルは、均一磁場空間Fからの応答を受信している。傾斜磁場コイルは、核磁気共鳴現象が発生している均一磁場空間F内における位置情報をその核磁気共鳴現象と関係付けるために磁場を空間的に変化させた傾斜磁場を均一磁場空間Fに印加している。これらにより、磁気共鳴撮像装置においては、均一磁場空間F内の微小領域ごとに水素原子核スピンが放出する核磁気共鳴信号を計測し、その核磁気共鳴信号を演算処理することで、被検者体内を水素原子核密度により断層像化することができる。
冷凍機10を取り付けるための取付部20は、四角形状を呈しており、真空槽5の上側周面に設置されている。本実施形態では、取付部20が、真空槽5の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側(図2において右側)に偏倚した傾斜部位(以下、単に「傾斜部位」という)Cに設けられている。つまり、冷凍機10の設置、ガス排出管11の接続、および電流供給線配管12の接続は、この傾斜部位Cに設けられた取付部20によってまとめて行われるようになっている。取付部20の上面20aは、超電導マグネット装置1の中心軸O(中空部7)へ向けて下り傾斜状となるように形成されており、これにより、上面20aに形成される装着ポート13aおよび接続ポート11a,12aは、いずれも、真空槽5の中央部位側に向くように開口形成されている。
取付部20の内部には、図3に示すように、3つの折曲した配管が設けられている。これらの配管は、前側から順に、ガス排出管11、電流供給線配管12、冷凍機用配管13であり、それぞれが真空槽5、熱シールド4を通じて冷媒槽3に連通している。本実施形態では、これらのガス排出管11、電流供給線配管12、冷凍機用配管13が、超電導マグネット装置1の中心軸O方向に並設してある。また、取付部20内において、ガス排出管11、電流供給線配管12、冷凍機用配管13の一部は、熱シールド4aで覆われている。図2に示すように、この熱シールド4aは、端部4bが熱シールド4に熱的に接続されている。そして、取付部20の内部空間は、連通口20bを通じて真空槽5に連通しており、真空状態に保持されるようになっている。つまり、取付部20が真空槽5の一部を構成している。これにより、ガス排出管11、電流供給線配管12、冷凍機用配管13を通じての入熱が好適に抑えられるようになる。
ガス排出管11は、図2に示すように、一端側(下端側)の開口11bが冷媒槽3に開口して冷媒槽3に連通し、他端側(上端側)の接続ポート11aが取付部20の上面20aに開口しており、この他端側の接続ポート11aの開口部に対して、大気側へ通じる図示しない排出管が接続可能となっている。ここで、ガス排出管11の一端側の開口11bは、冷媒槽3の内部において、貯液される冷媒Rの液面よりも、上方に位置するように開口位置が設定されており、これによって、ガス排出管11を通じて気化した冷媒ガスR1(ヘリウムガス)を排出することができるようになっている。
なお、図示はしないが、電流供給線配管12および冷凍機用配管13は、ガス排出管11と同様に、一端側(下端側)がそれぞれ冷媒槽3の内部の後方側に間隔を置いた略同位置に開口形成されて連通されている。つまり、3つの折曲した配管は、略同様のものを用いることができ、これによって、低コストで取付部20の設置が可能となっている。なお、電流供給線配管12に図示しない注入管路を併設した場合、注入管路は、電流供給線配管12を通じて一端側の開口から冷媒槽3に導かれ、冷媒槽3の底部近傍まで延設されて配置される。これにより、注入管路を通じて冷媒Rの液相内に冷媒Rを好適に充填することができる。
なお、取付部20の形状は、四角形状のものに限られることはなく、角部を湾曲して形成する等、種々の形状を採り得る。
冷凍機10は、蓄冷式、例えば、ギフォード・マクマホン式冷凍機であり、図4に示すように、前記した装着ポート13aから冷凍機用配管13に挿入される状態で取付部20に取り付けられる。
冷凍機10は、図5に示すように、駆動モータ10cと、第1シリンダ10Aと、第2シリンダ10Bとを備えて構成される。
第1シリンダ10Aには、第1蓄冷器10aが収納され、第2シリンダ10Bには第2蓄冷器10bが収納されている。第1蓄冷器10aと第2蓄冷器10bとの間には、不図示の第1膨張室が設けられ、その底部に第1冷却ステージS1が設けられている。この第1冷却ステージS1は、取付部20(図4参照)の熱シールド4aに接続され、熱シールド4aを通じて熱シールド4を熱伝達冷却する(接続構造は不図示)。また、第2蓄冷器10bと第2シリンダ10Bの先端壁との間には、不図示の第2膨張室が設けられ、その底部には第1冷却ステージS1より低温とされた第2冷却ステージS2が形成されている。
なお、第1蓄冷器10a、第2蓄冷器10bに用いられる磁性蓄冷材としては、極低温で比熱の大きい、例えば、HoCuなどの磁性を持つ磁性蓄冷材が用いられている。この磁性蓄冷材は、超電導マグネット装置1が発生する磁場中に配置されることになるので磁化している。冷凍機10は、作動すると膨張圧縮を繰り返し実施し、この膨張圧縮に合わせて、磁性蓄冷材が、往復振動をする。
このような冷凍機10は、図4に示すように、第1冷却ステージS1で、前記のように熱シールド4(熱シールド4a)を冷却し、第2冷却ステージS2で、冷媒槽3内において気化した冷媒ガスR1(ヘリウムガス)を液化するように作用する。つまり、液化した冷媒Rで、超電導コイル2を冷却すると、液化した冷媒Rは、超電導コイル2からの熱で気化し、気化した冷媒ガスR1になり、冷媒槽3の上部空間に溜まる。そして、冷凍機10は、冷凍機用配管13を通じて気化した冷媒ガスR1を再液化して液化した冷媒Rに変換させる。これにより、超電導マグネット装置1は、超電導コイル2を継続して冷却することを可能にしている。
なお、本実施形態では、熱シールド4が1層のものを例示したが、これに限られることはなく、2層、3層として構成してもよい。その場合には、冷凍機10にも、層数に応じた冷却ステージを設けて、各熱シールドの冷却を好適に行うようにする。
本実施形態では、取付部20に冷凍機10が取り付けられた状態で、冷凍機10は、次に説明するような位置関係となるように設定されている。すなわち、冷凍機10は、図6に示すように、取付部20(図6では不図示)に取り付けられた状態で、その第2冷却ステージS2が、均一磁場空間Fを通る中心軸Oに水平な基準線L1から上方に30度傾けた基準線L2上に位置するように配置され、かつ、冷凍機10は、その中心軸O2が、基準線L2と中心軸O2との交点X1を中心として鉛直軸Y1から、均一磁場空間F側に向けて15度傾く状態となるように配置されている。
これにより、冷凍機10は、均一磁場空間F側に傾斜することで、真空槽5の外周に長手方向が沿う状態に配置されることとなり、真空槽5の上下方向および右方向への突出量が抑えられた状態で、傾斜部位Cに設けられることとなる。
ここで、冷凍機10は、第1,第2蓄冷器10a,10bに磁性蓄冷材を有しており、これが均一磁場空間Fに影響を及ぼすおそれがあるため、これらの磁性蓄冷材の振動方向を中心軸Oから等距離となる円周方向に沿わせて配置することが望ましい。つまり、磁性蓄冷材の振動方向を中心軸Oから等距離となる円周方向に沿わせて配置した場合、冷凍機10は、交点X1を中心として均一磁場空間F側に90度傾いた状態となる。
一方、冷凍機10は、傾斜角度により冷凍能力が変化する特性を有している。図7は傾斜角度と冷凍能力との関係を示すグラフであり、冷凍機10を鉛直に設置したときの冷凍能力を100%とし、漸次傾斜させたときの冷凍能力を示したものである。同図から明らかであるように、冷凍機10を鉛直から漸次傾けていくと、冷凍能力は次第に低下する傾向となる。
本実施形態では、前記のように、冷凍機10を鉛直から15度傾けて設置しており、図7から明らかであるように、冷凍機10を鉛直に設置したときとほぼ近い、高い冷凍能力(98%)が得られるように設定されている。
ここで、前記したように、均一磁場空間Fに対する磁性蓄冷材の影響を考慮して90度傾けて冷凍機10を配置すると、その冷凍能力は、92%を下回る値となる。
ところが、本実施形態では、冷凍機10を鉛直から15度傾けて設置するようにしたことで、冷凍機10の高い冷凍能力を得ることができるとともに、冷凍機10を鉛直に設置した場合に比べて、均一磁場空間Fへの磁性蓄冷材の影響を抑えることができる。これによって、気化した冷媒ガスR1を好適に液化するに充分な冷凍能力を備えた超電導マグネット装置1が得られる。
なお、基準線L2の角度(30度)は、20度から40度の範囲に設定することが好ましく、中心軸O2の角度は、5度〜15度の範囲に設定することが好ましい。ここで、基準線L2の角度が20度未満であるときには、取付部20が基準線L1に近付くため、右方向へ取付部20が突出してしまう。このため、超電導マグネット装置1が左右方向に大型化して設置スペースが増大し、省スペース化に反するものとなり好ましくない。また、40度より大きな角度とすると、取付部20が中央部位に近付いてしまい、真空槽5の上方(超電導マグネット装置1の上方)に取付部20や冷凍機10、あるいは、ヘリウムガスの排出管等が突出してしまう。このため、超電導マグネット装置1が上方向に大型化して設置スペースが増大し、省スペース化に反するものとなり好ましくない。
また、中心軸O2の角度を5度未満とすると、冷凍機10は、鉛直軸Y1(図6参照)側に起立した状態となり、均一磁場空間Fに対する磁性蓄冷材の影響が懸念されるため、好ましくない。また、15度より大きな角度とすると、冷凍機10の傾きが増すため、冷凍能力の低下を来たすこととなる(図7参照)。このため、このような範囲の設置は好ましくない。また、冷凍機10の傾きが増した状態では、取付部20に対する冷凍機10の着脱が煩雑になるため、メンテナンス時の取扱いが大変であるという難点もある。
これに対して、基準線L2の角度を、20度から40度の範囲に設定し、中心軸O2の角度を5度〜15度の範囲に設定したときには、均一磁場空間Fに影響を及ぼさず、かつ、気化した冷媒ガスR1を好適に液化するに充分な冷凍能力を確保することができる冷凍機10の設置状態が得られ、省スペース化に寄与する超電導マグネット装置1が得られる。
以下では、本実施形態において得られる効果を説明する。
(1)本実施形態によれば、真空槽5の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側に偏倚した傾斜部位Cに取付部20を設け、冷凍機10およびガス排出管11、電流供給線配管12を一箇所にまとめて配置するように構成したので、本来であればデッドスペースとなる傾斜部位Cをうまく活用してこれらを配置することができ、従来の上側周面の中央部位にこれらを設けていたときのような上方への突出をなくすことができる。これにより、超電導マグネット装置1の全体の高さを低く抑えることができ、コンパクト化を図ることができる。これにより、超電導マグネット装置1の大型化を抑えて、省スペース化を図ることができる。
(2)超電導マグネット装置1の全体の高さを低く抑えることができるので、見た目がスッキリし、磁気共鳴撮像装置として使用した場合に、被検者への威圧感や不快感が低減する。つまり、水平磁場型の磁気共鳴撮像装置でありながら、開放的な印象を被検者に与えることができる。このことは、スムーズな検査の実現に寄与し、その結果、ランニングコストを低減することができる。
(3)冷凍機10およびガス排出管11、電流供給線配管12をまとめて配置したので、メンテナンス時の作業が行いやすくなり、作業効率を向上させることができる。
(4)冷凍機10の着脱は、真空槽5の上側周面における周方向の中央部位と取付部20との間に形成されるデッドスペース(傾斜部位Cのデッドスペース)を活用して行うことができ、省スペース化を図ることができる。また、このデッドスペースを活用して、配管等の配索も可能となる。つまり、配管等の取り回し手法や装置周りの配管等の配索方向が同じになり、施工性、メンテナンス性が向上する。
また、傾斜部位Cに冷凍機10を設置する構成では、従来のような中央部位に設置した場合に比べて、その設置位置が低くなるため、設置工事やメンテナンスを行う際の作業位置が低く、施工性、メンテナンス性が向上する。
(5)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12をまとめて一箇所に配置する構成としたので、これらを個々に配置したときの構造に比べて構造を簡素化することができる。
(6)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12は、傾斜部位Cにおいて中心軸O方向に並設されているので、これらの組み付けが行い易く、より一層構造が簡素化して、メンテナンスも行い易くなる。ガス排出管11の接続ポート11aに接続される排出管の配索、電流供給線配管12の接続ポート12aに接続される配管の配索も簡易に行うことができる。
(7)冷凍機10(冷凍機用配管13)、ガス排出管11、および電流供給線配管12をまとめて配置することで構造を簡素化することができるので、これらを個々に配置した場合に比べて冷凍機10周りの形状が簡素化し、凹凸が少なくなって表面積が低減される。したがって、表面積の低減によって熱侵入を低減することができる。
(8)表面積が低減されて熱侵入を低減することができるので、他の熱侵入が予想される部位、例えば、台座30の支持部材31の構造を簡単な構造とすることができる。これによりコストダウンを図ることができる。
(9)表面積が低減されて熱侵入を低減することができるので、超電導コイル2の冷却が安定し、長期的に安定した状態での稼動を実現することができる超電導マグネット装置1が得られる。したがって、ランニングコストを低減することができる。
前記実施形態では、冷凍機10を、交点X1を中心として均一磁場空間F側に傾けた構成としたが、これに限られることはなく、冷凍機10を鉛直(鉛直軸Y1に中心軸O2が一致もしくは略一致するように)に配置してもよい。この場合、冷凍機10の第1,第2蓄冷器10a,10bの周りに図示しない円筒状のシールド部材を設けるように構成する。このようなシールド部材を設けることによって、第1,第2蓄冷器10a,10bの磁性蓄冷材による均一磁場空間Fへの影響を阻止することができる。冷凍機10は、鉛直に設置することができるので、冷凍機10の冷凍能力を向上させることができ、ランニングコストを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る超電導マグネット装置を示す説明図である。 超電導マグネット装置の構造を示す模式断面図である。 取付部を断面で示した説明図である。 超電導マグネット装置の取付部に冷凍機を装着した状態を示す模式断面図である。 超電導マグネット装置に用いられる冷凍機を示す模式斜視図である。 冷凍機の取り付け位置関係を示す説明図である。 傾斜角度と冷凍能力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 超電導マグネット装置
2 超電導コイル
3 冷媒槽
4,4a 熱シールド
5 真空槽
10 冷凍機
11 ガス排出管
12 電流供給線配管
13 冷凍機用配管
20 取付部
O 中心軸
R 冷媒
R1 冷媒ガス
S1 第1冷却ステージ
S2 第2冷却ステージ

Claims (2)

  1. 磁場空間を形成する超電導コイルと、前記超電導コイルを冷却する極低温冷媒を貯液する冷媒槽と、前記冷媒槽を包囲する熱シールドと、前記熱シールドを包囲する真空槽と、前記真空槽に取り付けられ、前記冷媒槽に通じて前記極低温冷媒を再液化するための冷凍機と、一端部が前記冷媒槽に連通し、他端部が前記真空槽の外側に連通可能な配管と、を備え、前記磁場空間を通る中心軸が水平方向に配置された中空円筒状の超電導マグネット装置であって、
    前記真空槽の上側周面における周方向の中央部位から周方向の一方側に偏倚した傾斜部位に、前記冷凍機および前記配管をまとめて配置し
    前記冷凍機は、往復振動する磁性蓄冷材を有しており、前記磁性蓄冷材の振動方向が鉛直より傾いており、
    前記偏倚した部位において、前記冷凍機を装着するための装着ポート、および前記配管を接続するための配管ポートは、いずれも前記真空槽の上側周面における周方向の中央部位側へ向くように開口形成されていることを特徴とする超電導マグネット装置。
  2. 前記冷凍機および前記配管は、前記真空槽の周方向の一方側に偏倚した部位において、前記中心軸方向に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット装置。
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