JP4906520B2 - ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーを含有する化粧品用組成物 - Google Patents

ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーを含有する化粧品用組成物 Download PDF

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Description

この出願は、全目的において、その全てが参照として取り込まれ、2004年3月22日に出願された、米国特許仮出願第60/554929号に対して利益のある非仮出願及び特許請求である。
(発明の背景)
シリコーン油を含有する化粧品用組成物は、それらの感触及び展伸特性の故に、非常に一般的なものとなってきている。しかしながら、揮発性でも非揮発性でも、シリコーン油を導入することは困難である。多くの場合、これらの組成物は不安定になる傾向がある。そこで、シリコーンエマルションを安定化させる目的で、米国特許第5362482号に例証されているように、化粧品用組成物にアルコキシル化シリコーン乳化剤、又は例えば米国特許第5599533号においては架橋したシロキサンエラストマーを使用する試みがなされている。シリコーンエマルションにより、適用時にクッション様であり、柔軟でシルクのような感触を有する、改善された化粧品用組成物が提供される。伝統的には、高レベルで分散された相を含有する油中水型エマルションは、適用中に良好な感触を付与せず、それらの安定性にも問題があるものであった。また、クリームにはかなりの重量感があり、脂ぎった感触もある。
(発明の要約)
本発明は、皮膚、唇、睫毛、眉毛、爪又は毛髪等のケラチン物質に適用される、ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーを含有する化粧品用組成物に関する。前記組成物は、特に皮膚又は唇に適用されることを意図している。
また本発明の組成物は、ケラチン物質、特に皮膚及び唇のためのメークアップ用組成物又は手入れ用組成物であってよい。
メークアップ用組成物は唇のためのメークアップ製品(リップスティック、リップグロス)、ファンデーション、アイシャドウ、メークアップルージュ、コンシーラ製品、アイライナー、体用のメークアップ製品、マスカラ、ネイルラッカー、又は毛髪用のメークアップ製品であってよい。
手入れ用組成物は、体及び顔の皮膚のための手入れ製品、特に抗日光製品又は皮膚の着色用製品(例えば自己サンタン製品)であってよい。また組成物は、特にヘアスタイルの保持又は髪型を整えるためのヘアケア製品であってよい。
本発明の目的は、化粧品を調製するための新規の経路を提供することにある。
よって本発明は:
a)少なくとも一の化粧品的に許容可能な媒体;
b)少なくとも一のポリグリセロール化されたシリコーンエラストマー;
c)ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーとは異なる少なくとも一の乳化エラストマー、少なくとも一の皮膜形成ポリマー、少なくとも一の水溶性保湿剤、少なくとも一の被覆顔料、少なくとも一の構造化剤、UV線を遮蔽可能な少なくとも一の光保護系、少なくとも一の球形の非乳化シリコーンエラストマー、少なくとも一の繊維、ポリグリセロール化された架橋していないシリコーン界面活性剤から選択されない少なくとも一の架橋していない界面活性剤、少なくとも一のヒドロカルビル官能基を有するシロキサン、少なくとも一の低分子量のフェニル置換されたシロキサン、及び少なくとも一の化粧品的に適切な活性成分から選択される少なくとも一の成分;
を含有する組成物を指向している。
また本発明は、上述した組成物とケラチン物質とを接触させることを含む、ケラチン物質の処理方法を指向している。
(本発明の詳細な記載)
操作例以外、又は特に示さない限りは、成分の量及び/又は反応条件で表される全ての数値は、全ての場合に、「約」なる用語により加減されると理解される。
「化粧品的に許容可能な媒体」なる用語は、ヒトのケラチン物質と融和性のある媒体を意味する。
ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマー:
本発明の組成物に存在するポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも一の水素原子を有するジオルガノポリシロキサンと、エチレン性不飽和基を有するポリグリセロール化された化合物との、特に白金触媒の存在下における架橋付加反応により得られ得る、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサンである。
好ましくは、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサンは、(A)ケイ素にそれぞれ結合した少なくとも二の水素を有するジオルガノポリシロキサンと、(B)少なくとも二のエチレン性不飽和基を有するグリセロール化された化合物との、特に(C)白金触媒下における架橋付加反応により得られる。
特に、オルガノポリシロキサンは、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するポリグリセロール化された化合物と、トリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの、白金触媒の存在下における反応により得られ得る。
化合物(A)はエラストマー性オルガノポリシロキサンの形成のための塩基性試薬であり、触媒(C)の存在下で、化合物(A)と化合物(B)との付加反応を実施させることで架橋される。
特に、化合物(A)はそれぞれの分子において、異なるケイ素原子に結合した少なくとも二の水素原子を有するオルガノポリシロキサンである。
化合物(A)は任意の分子構造、特に直線状鎖又は分枝状鎖の構造又は環状構造であってもよい。
化合物(A)は、特に化合物(B)と良好な混和性を有するように、25℃で1〜50000センチストークスの範囲の粘度を有してよい。
化合物(A)のケイ素原子と結合した有機基は、1〜18の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(又はラウリル)、ミリスチル、セチル又はステアリル;置換されたアルキル基、例えば2-フェニルエチル、2-フェニルプロピル又は3,3,3-トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリル又はキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された一価の炭化水素ベース基、例えばエポキシ基、カルボキシラートエステル基、又はメルカプト基であってよい。前記有機基は、好ましくはメチル、フェニル及びラウリル基から選択される。
よって、化合物(A)は、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンラウリルメチルシロキサンのコポリマー、ジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンの環状コポリマー、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンのコポリマー、トリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類から選択され得る。
化合物(B)は次の式(B'):
2m−1-O-[Gly]-C2m−1 (B')
[上式中、mは2〜6の範囲の整数であり、nは2〜200の範囲、好ましくは2〜100の範囲、より好ましくは2〜50の範囲、さらに好ましくは2〜20の範囲、またさらに好ましくは2〜10の範囲、特に好ましくは2〜5の範囲、中でも3に等しい整数であり;Glyは:
-CH-CH(OH)-CH-O- 又は -CH-CH(CHOH)-O-
を示す]
に相当するポリグリセロール化された化合物であってよい。
有利には、化合物(B)の分子当たりのエチレン性基の数と、化合物(A)の分子当たりのケイ素原子に結合した水素原子の数の合計は、少なくとも4である。
化合物(A)は、化合物(A)におけるケイ素原子に結合した水素原子の全量と、化合物(B)における全てのエチレン性不飽和基の全量とのモル比が、1/1〜20/1の範囲内になるようなモル比で添加されることが有利である。
化合物(C)は架橋反応の触媒であり、特にクロロ白金酸、クロロ白金酸-オレフィン錯体、クロロ白金酸-アルケニルシロキサン錯体、クロロ白金酸-ジケトン錯体、白金黒及び支持体上の白金である。
触媒(C)は、化合物(A)及び(B)の全重量に対する1000重量部当たりの清浄な白金属金属として、好ましくは0.1〜1000重量部、さらに好ましくは1〜100重量部添加される。
ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーは、少なくとも一の炭化水素ベース油及び/又はシリコーン油に、ゲルの形態で運ばれ得る。これらのゲルにおいて、ポリグリセロール化されたエラストマーは、多くの場合、非球形の粒子の形態をしている。
使用され得るポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーには、シンエツ社(Shin-Etsu)から「KSG-710」、「KSG-810」、「KSG-820」、「KSG-830」及び「KSG-840」の名称で販売されているものが含まれる。
ポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーは、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜50重量%、好ましくは0.1重量%〜40重量%、より好ましくは0.5重量%〜30重量%、さらに好ましくは0.5重量%〜20重量%、特に好ましくは1重量%〜10重量%の量で、本発明の組成物に存在していてよい。
付加的な乳化シリコーンエラストマー
本発明の組成物は、上述したポリグリセロール化されたシリコーンエラストマーとは異なる、付加的な乳化シリコーンエラストマーを含有していてもよい。
「乳化シリコーンエラストマー」なる用語は、上述したポリグリセロール化された鎖以外の、少なくとも一の親水性鎖を有するシリコーンエラストマーを意味する。
特に、付加的な乳化シリコーンエラストマーは、ポリオキシアルキレン化されたシリコーンエラストマーから選択され得る。
ポリオキシアルキレン化されたシリコーンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも一の水素を有するジオルガノポリシロキサンと、少なくとも二のエチレン性不飽和基を有するポリオキシアルキレンとの、架橋付加反応により得られ得る架橋したオルガノポリシロキサンである。
好ましくは、ポリオキシアルキレン化され、架橋されたオルガノポリシロキサンは、ケイ素にそれぞれ結合した少なくとも二の水素を有するジオルガノポリシロキサン(A1)と、少なくとも二のエチレン性不飽和基を有するポリオキシアルキレン(B1)とを、特に白金触媒(C1)の存在下、米国特許第5236986号及び米国特許第5412004号に記載されたようにして、架橋付加反応させることにより得られる。
特に、オルガノポリシロキサンは、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するポリオキシアルキレン(特にポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン)と、トリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとを、白金触媒の存在下で反応させることにより得られ得る。
化合物(A1)のケイ素原子と結合した有機基は、1〜18の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、デシル、ドデシル(又はラウリル)、ミリスチル、セチル又はステアリル;置換されたアルキル基、例えば2-フェニルエチル、2-フェニルプロピル又は3,3,3-トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリル又はキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された一価の炭化水素ベース基、例えばエポキシ基、カルボキシラートエステル基、又はメルカプト基であってよい。
よって、化合物(A1)は、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンラウリルメチルシロキサンのコポリマー、ジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンの環状コポリマー、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンのコポリマー、又はトリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類から選択され得る。
化合物(C1)は架橋反応の触媒であり、特にクロロ白金酸、クロロ白金酸-オレフィン錯体、クロロ白金酸-アルケニルシロキサン錯体、クロロ白金酸-ジケトン錯体、白金黒及び支持体上の白金である。
有利には、ポリオキシアルキレン化されたシリコーンエラストマーは、特にポリシロキサンのSi-H結合と反応させた少なくとも二のビニル基を有するポリオキシアルキレン類等のジビニル化合物から選択され得る。
ポリオキシアルキレン化されたシリコーンエラストマーは、少なくとも一の炭化水素ベース油及び/又はシリコーン油を含むエラストマー性オルガノポリシロキサンからなるゲルの形態で運ばれ得る。これらのゲルにおいて、オルガノポリシロキサン粒子は、多くの場合、非球形の粒子である。
ポリオキシアルキレン化されたエラストマーは、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5236986号、米国特許第5412004号、米国特許第5837793号及び米国特許第5811487号に、特に記載されている。
使用され得るポリオキシアルキレン化されたシリコーンエラストマーは、ダウ・コーニング社(Dow Corning)から「DC9011」及び「DC9010」、シンエツ社から「X-226146」、「KSG-340」、「KSG-330」、「KSG-320」、「KSG-310」、「KSG-210」、「KSG-33」、「KSG-32」、「KSG-31」、「KSG-30」、「KSG-20」、「KSG-21」の名称で販売されているものが含まれる。
付加的な乳化シリコーンエラストマーは、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜50重量%、好ましくは0.1重量%〜40重量%、より好ましくは0.5重量%〜30重量%、さらに好ましくは0.5重量%〜20重量%、特に好ましくは1重量%〜10重量%の量で組成物に存在していてよい。
球形の非乳化シリコーンエラストマー:
本発明の組成物は、球形の非乳化シリコーンエラストマーを含有してよい。
「非乳化」なる用語は、例えばポリオキシアルキレン又はポリグリセロール化された単位等の、親水性鎖を有さないエラストマーを定義するものである。
球形の非乳化シリコーンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも一の水素を有するジオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合したエチレン性不飽和基を有するジオルガノポリシロキサンとの、特に白金触媒の存在下における架橋付加反応により;又はヒドロキシル末端基を有するジオルガノポリシロキサンと、ケイ素と結合した少なくとも一の水素を有するジオルガノポリシロキサンとの、特に有機スズ化合物の存在下における、脱水素架橋カップリング反応により;又はヒドロキシル末端基を有するジオルガノポリシロキサンと、加水分解性オルガノポリシロキサンとの架橋カップリング反応により;又はオルガノポリシロキサンの、特に有機過酸化物触媒の存在下における熱架橋により;又はガンマ線、紫外線又は電子ビーム等の高エネルギー放射線を介したオルガノポリシロキサンの架橋により得られ得る、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサンである。
好ましくは、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサンは、ケイ素にそれぞれ結合した少なくとも二の水素を有するジオルガノポリシロキサン(A2)と、ケイ素に結合した少なくとも二のエチレン性不飽和基を有するジオルガノポリシロキサン(B2)とを、特に白金触媒(C2)の存在下において、例えば欧州特許出願公開第0295886号に記載されたようにして、架橋付加反応させることにより得られる。
特にオルガノポリシロキサンは、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサンと、トリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの、特に白金触媒下における反応により得られ得る。
化合物(A2)はエラストマー性オルガノポリシロキサンの形成のための塩基性試薬であり、触媒(C2)の存在下で、化合物(A2)と化合物(B2)との付加反応を実施させることで架橋される。
化合物(A2)は、有利には少なくとも二の低級(例えばC2-C4)アルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンであり;低級アルケニル基はビニル、アリル及びプロペニル基から選択され得る。これらの低級アルケニル基はオルガノポリシロキサン分子の任意の位置に位置していてもよいが、好ましくはオルガノポリシロキサン分子の末端に位置する。オルガノポリシロキサン(A2)は、分枝状鎖、直線状鎖、環状又は網状構造であってよいが、直線状鎖構造が好ましい。化合物(A2)は液状からガム状までの範囲の粘度を有し得る。好ましくは、化合物(A2)は、25℃で少なくとも100センチストークスの粘度を有する。
オルガノポリシロキサン類(A2)は、メチルビニルシロキサン類、メチルビニルシロキサン-ジメチルシロキサンのコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン類、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサンのコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンのコポリマー、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサンのコポリマー、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルフェニルシロキサン-メチルビニルシロキサンのコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するメチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)ポリシロキサン類、及びジメチルビニルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)シロキサンのコポリマーから選択され得る。
化合物(B2)は、特にそれぞれの分子において、ケイ素と結合した少なくとも二の水素を有するオルガノポリシロキサンであり、よって化合物(A2)の架橋剤である。
有利には、化合物(A2)の分子当たりのエチレン性基の数と、化合物(B2)の分子当たりのケイ素原子に結合した水素原子の数の合計は、少なくとも4である。
化合物(B2)は任意の分子構造、特に直線状鎖又は分枝状鎖の構造又は環状構造であってもよい。
化合物(B2)は、特に化合物(A)と良好な混和性を有するように、25℃で1〜50000センチストークスの範囲の粘度を有してよい。
化合物(B2)は、化合物(B2)におけるケイ素に結合した水素原子の全量と、化合物(A2)における全てのエチレン性不飽和基の全量とのモル比が、1/1〜20/1の範囲内になるようなモル比で添加されることが有利である。
化合物(B2)は、トリメチルシロキシ末端基を有するメチルヒドロゲノポリシロキサン類、トリメチルシロキシ末端基を有するジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンのコポリマー、及びジメチルシロキサン-メチルヒドロゲノシロキサンの環状コポリマーから選択され得る。
化合物(C2)は架橋反応の触媒であり、特にクロロ白金酸、クロロ白金酸-オレフィン錯体、クロロ白金酸-アルケニルシロキサン錯体、クロロ白金酸-ジケトン錯体、白金黒及び支持体上の白金である。
触媒(C2)は、化合物(A2)及び(B2)の全重量に対する1000重量部当たりの清浄な白金属金属として、好ましくは0.1〜1000重量部、より好ましくは1〜100重量部添加される。
他の有機基は、上述したオルガノポリシロキサン類(A2)及び(B2)においてケイ素と結合していてよく、例えばアルキル基、中でもメチル、エチル、プロピル、ブチル又はオクチル;置換されたアルキル基、例えば2-フェニルエチル、2-フェニルプロピル又は3,3,3-トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル、トリル又はキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された一価の炭化水素ベース基、例えばエポキシ基、カルボキシラートエステル基、又はメルカプト基であってよい。
架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサン粒子は、少なくとも一の炭化水素ベース油及び/又は一のシリコーン油を含むエラストマー性オルガノポリシロキサンからなるゲルの形態で運ばれ得る。これらのゲルにおいて、オルガノポリシロキサン粒子は、多くの場合、非球形の粒子である。また、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサン粒子は、パウダー形態、特に球形パウダーの形態であってもよい。
球形の非乳化シリコーンエラストマーは、特に、特開昭61-194009号、欧州特許出願公開第0242219号、欧州特許出願公開第0285886号及び欧州特許出願公開第0765656号に記載され、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる。
使用され得る球形の非乳化シリコーンエラストマーには、ダウ・コーニング社から「DC9040」、「DC9041」、「DC9509」、「DC9505」及び「DC9506」の名称で販売されているものが含まれる。
球形の非乳化シリコーンエラストマーは、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5538793号に記載されているように、特にシルセスキオキサン樹脂等のシリコーン樹脂で被覆された、架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサンパウダーの形態であってよい。このようなエラストマーは、シンエツ社から「KSP-100」、「KSP-101」、「KSP-102」、「KSP-103」、「KSP-104」及び「KSP-105」の名称で販売されている。
球形のパウダー形態をした、他の架橋したエラストマー性オルガノポリシロキサン類は、シンエツ社から「KSP-300」の名称で特に販売されている、フェニル基で官能化されたハイブリッドシリコーンパウダー;シンエツ社から「KSP-200」の名称で特に販売されている、フルオロアルキル基で官能化されたハイブリッドシリコーンパウダーであってよい。
球形の非乳化シリコーンエラストマーは、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜95重量%、好ましくは0.5重量%〜75重量%、より好ましくは1重量%〜50重量%、さらに好ましくは1重量%〜40重量%、特に好ましくは1重量%〜30重量%の量で、組成物に存在していてよい。
保湿剤:
本発明の組成物は保湿剤、特に25℃の水に混和する保湿剤を含有してよい。
保湿剤は、特に2〜20の炭素原子、好ましくは2〜10の炭素原子、より好ましくは2〜6の炭素原子を有するポリオールから選択される多価アルコールであってよい。保湿剤は、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール及び1,2,6-ヘキサントリオール;グリコールエーテル(特に3〜16の炭素原子を有するもの)、例えばモノ-、ジ-又はトリプロピレングリコールC1-C4)アルキルエーテル、及びモノ-、ジ-又はトリエチレングリコール(C1-C4)アルキルエーテル;及びそれらの混合物から選択されてもよい。
保湿剤は、組成物の重量に基づき、1重量%〜60重量%、好ましくは2重量%〜40重量%、より好ましくは3重量%〜20重量%の量で、本発明の組成物に存在していてよい。
皮膜形成ポリマー:
「皮膜形成ポリマー」という用語は、一般的にそれ自体で又は皮膜形成補助剤の存在下で、支持体、特にケラチン物質に付着する連続皮膜、好ましくは粘着性皮膜、より好ましくはその粘着性及び機械的特性が、該皮膜が該支持体から単離し得る程度の皮膜を形成可能なポリマーを意味する。
一実施態様において、有機皮膜形成ポリマーは:
− 有機液状媒体が少なくとも一の油を含有している場合、有機液状媒体に溶解する皮膜形成ポリマー、特に脂溶性ポリマー;
− 有機溶媒体に分散可能な皮膜形成ポリマー、特にポリマー粒子の非水性分散液、好ましくはシリコーン油又は炭化水素ベース油に分散した分散液の形態のポリマーで;一実施態様において、非水性ポリマー分散液が、少なくとも一の安定剤でそれらの表面が安定したポリマー粒子を含有しているもの;
− 多くの場合「ラティス」として公知の、ポリマー粒子の水性分散液の形態をした皮膜形成ポリマーで;このケースにおいて、組成物が水相を含有しているもの;
− 水溶性の皮膜形成ポリマーで;このケースにおいて、組成物が水相を含有しているもの;
を含む群から選択される少なくとも一のポリマーである。
本発明の組成物に使用され得る皮膜形成ポリマーとしては、フリーラジカル型又は重縮合型の合成ポリマー、天然由来のポリマー、及びそれらの混合物を挙げることができる。特に挙げることのできる皮膜形成ポリマーには、アクリルポリマー、ポリウレタン類、ポリエステル、ポリアミド類、ポリ尿素類、セルロースベースのポリマー、例えばニトロセルロース、シリコーンポリマー、特にシリコーン樹脂及びシリコーングラフト化アクリルポリマーが含まれる。
皮膜形成ポリマーは、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、PCT/FR03/02849号にて国際特許出願されているものに記載されている。それらは有機又は無機ポリマーであってよい。
適切な有機皮膜形成ポリマーは:
− 有機液状媒体が少なくとも一の油を含有している場合、有機液状媒体に溶解する皮膜形成ポリマー、特に脂溶性ポリマー;
− 有機液状溶媒体に分散可能な皮膜形成ポリマー、特にポリマー粒子の非水性分散液、好ましくはシリコーン油又は炭化水素ベース油に分散した分散液の形態のポリマーで;一実施態様において、非水性ポリマー分散液が、少なくとも一の安定剤でそれらの表面が安定したポリマー粒子を含有しており、多くの場合「NADs」と称されているもの[非水性分散液];
− 多くの場合「ラティス」として公知の、皮膜形成ポリマー粒子の水性分散液で;このケースにおいて、組成物が有機液状媒体以外の水相を含有しておくべきもの;
− 水溶性の皮膜形成ポリマーで;このケースにおいて、組成物が有機液状媒体以外の水相を含有しておくべきもの;
から選択されてよい。
一実施態様において、皮膜形成剤は、有機液状媒体に溶解する有機皮膜形成ポリマーである。
有機液状媒体に溶解するポリマー:
組成物の有機液状媒体が少なくとも一の油を含有している場合、皮膜形成剤が、該油に溶解するポリマーであってよい。このケースにおいては、脂溶性ポリマーと称される。脂溶性ポリマーは任意の化学型のものであってよく、特に以下のものから選択され得る:
a)直鎖状、分枝状又は環状のC-C50アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル又はアミド類、ビニルエーテル、エステル又はアミド類、スチレン、イソプレン、ブタジエン、シクロオレフィン類、オレフィン類の、脂溶性でアモルファスのホモポリマー及びコポリマーで、好ましくはアモルファスのもの。好ましい脂溶性のホモポリマー及びコポリマーは、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル(メタ)、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸トリデシル、及び(メタ)アクリル酸ステアリル、又はそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーから得られる。挙げることのできる具体例には、ギオバレズ(Giovarez) AC-5099 MLの名称で、フェニックス・ケム社(Phoenix Chem)から販売されているアクリル酸アルキル/アクリル酸シクロアルキルのコポリマーが含まれ、またビニルピロリドンのコポリマー、例えばCないしC30アルケン、例えばCないしC22アルケンのコポリマー、及びそれらの組合せも使用され得る。本発明で使用され得るVPコポリマーの例としては、VP/ラウリン酸ビニル、VP/ステアリン酸ビニル、ブチル化されたポリビニルピロリドン(PVP)、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、又はVP/アクリル酸/メタクリル酸ラウリルのコポリマーを挙げることができる。
特に挙げることのできる脂溶性コポリマーには、以下のものが含まれる:
i)シリコーン骨格とアクリルグラフト部を有するか、又はアクリル骨格とシリコーングラフト部を有するシリコーン-アクリルグラフト化ポリマー、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5725882号、米国特許第5209924号、米国特許第4972037号、米国特許第4981903号、米国特許第4981902号及び米国特許第5468477号、及び米国特許第5219560号及び欧州特許第0388582号に記載されており、3M社からSA 70.5の名称で販売されている製品;
ii)上述したクラスの一つに属し、フルオロ基を担持している脂溶性ポリマー、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許第0815836号及び米国特許第5849318号に記載されている(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸ペルフルオロアルキルのコポリマー、及び米国特許第5948393号に記載されているもの;
iii)一又は複数のエチレン性、好ましくは共役した結合(又はジエン類)を有するエチレン性モノマーの重合又は共重合により得られるポリマー又はコポリマー。エチレン性モノマーの重合又は共重合により得られるポリマー又はコポリマーとして、ビニル、アクリル又はメタクリルコポリマーを使用することができる。
一実施態様において、皮膜形成剤はスチレン単位又はスチレン誘導体(例えば、メチルスチレン、クロロスチレン、又はクロロメチルスチレン)からなる少なくとも一のブロックを含有するブロックコポリマーである。少なくとも一のスチレンブロックを含有するコポリマーは、星型又はラジアル型の、ジブロック又はトリブロックコポリマー、又は多ブロックコポリマーであってよい。少なくとも一のスチレンブロックを含有するコポリマーは、例えばアルキルスチレン(AS)ブロック、エチレン/ブチレン(EB)ブロック、エチレン/プロピレン(EP)ブロック、ブタジエン(B)ブロック、イソプレン(I)ブロック、アクリラート(A)ブロック、メタクリラート(MA)ブロック又はこれらのブロックの組合せを、さらに含有してよい。スチレン単位又はスチレン誘導体からなる少なくとも一のブロックを含有するコポリマーは、トリブロックコポリマーであってよく、特にポリスチレン/ポリイソプレン又はポリスチレン/ポリブタジエン型のもの、例えばBASF社から「ルビトール(Luvitol)HSB」の名称で製造又は販売されているもの、及びポリスチレン/-コポリ(エチレン-プロピレン)型のもの、又はポリスチレン/コポリ(エチレン/ブチレン)型のもの、例えばシェル・ケミカル・コーポレーション(Shell Chemical Co.)から「クラトン(kraton)」、又はペンレコ社(Penreco)からゲル化ペルメチル99Aの商品名で製造又は販売されているものが使用され得る。スチレン-メタクリラートコポリマーも使用してよい。
スチレン又はスチレン誘導化単位からなる少なくとも一のブロックを含有するコポリマーは、例えばルブリゾール社(Lubrizol)からの(スチレン-メタクリラートコポリマーである)OS84383、OS129881及びOS129880、ペンレコ社からの(イソドデカンにトリブロックポリマー及び星型ポリマーの混合物が入ったものである)ヴェルサゲル(Versagel)5960及びヴェルサゲル5970、(トリブロックポリマーと星型ポリマーとの混合物である)ゲル化ペルメチル99A-753-59、(トリブロックポリマーと星型ブロックポリマーとの混合物である)ゲル化ペルメチル99A-753-58、ゲル化ペルメチル99A-750、クラトンD-1107(SIS)、クラトンD-1102(SBS)、クラトンD-1101(SBS)、クラトンG1726X(SEB)、クラトンG1702X(SEP)、クラトンG1701X(SEP)、クラトンG1657X(SEBS)、クラトンG1652(SEBS)、クラトンG1651(SEBS)、クラトンG1650(SEBS)であってよい。
一実施態様において、皮膜形成剤は、アリルもしくはメタリルエステル(エステル基のカルボニルに結合し、1〜19の炭素原子を有し、直鎖状又は分枝状で飽和した炭化水素ベース基を有するもの)、アルキルビニルエーテル(アルキル基が2〜18の炭素原子を有するもの)、α-オレフィン(8〜28の炭素原子を有するもの)、ビニルエステル(ビニル基がエステル基の酸素原子に直接結合したもの、及びエステル基のカルボニルに結合し、1〜19の炭素原子を有し、直鎖状又は分枝状で飽和した炭化水素ベース基を有するビニルエステル)、及びビニルエステル(既に存在するビニルエステル以外のもの)であってもよい少なくとも一の他のモノマーとのコポリマーから選択される。
これらのコポリマーは、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ジビニルオクタンジオアート、ジビニルドデカンジオアート及びジビニルオクタデカンジオアート等、ビニル型又はアリルもしくはメタリル型のいずれかであってよい架橋剤を使用して、部分的に架橋されていてもよい。
挙げることのできるこれらのコポリマーの例には:次のコポリマー:0.2%のジビニルベンゼンで架橋したプロピオン酸アリル/ステアリン酸アリル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋した酢酸ビニル/1-オクタデセン、0.2%のジビニルベンゼンで架橋した酢酸ビニル/ステアリン酸アリル、0.2%のテトラアリルオキシエタンで架橋した酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋したジメチルプロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋したプロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸アリル/ステアリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、2,2-ジメチルペンタン酸アリル/ラウリン酸ビニル、2,2-ジメチルオクタン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル/酢酸アリル、プロピオン酸ビニル/セチルビニルエーテル、ステアリン酸ビニル/エチルビニルエーテル、酢酸ビニル/1-ドデセン、ステアリン酸ビニル/1-オクタデセン、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸アリル、酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、酢酸ビニル/オクタデセン、酢酸ビニル/ステアリン酸ビニル、酢酸ビニル/ラウリン酸ビニル、酢酸ビニル/ステアリン酸アリルが含まれる。
挙げることのできる脂溶性皮膜形成ポリマーには、脂溶性コポリマー、特に9〜22の炭素原子を有するビニルエステル、又はアルキルアクリラート又はメタクリラートで、アルキル基が10〜20の炭素原子を有するものの共重合の結果得られるものが含まれる。
このような脂溶性コポリマーは、ポリビニルステアラート、ジビニルベンゼン、ジアリルエーテル又はジアリルフタラートで架橋されたポリビニルステアラート、ポリステアリル(メタ)アクリラート、ポリビニルラウラート及びポリラウリル(メタ)アクリラートのコポリマーから選択され、これらのポリ(メタ)アクリラートは、エチレングリコールジメタクリラート又はテトラエチレングリコールジメタクリラートで架橋可能である。
上述した脂溶性コポリマーは公知であり、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる仏国特許出願公開第2232303号に開示されており;2000〜500000、好ましくは4000〜200000の範囲の重量平均分子量を有する。
本発明で使用され得る脂溶性ポリマーの例として、ポリアルキレン類、及びC-C20アルケンのコポリマー、特にポリブテンを挙げることができる。
b)まだ公開されていない、仏国特許出願第0113920号に記載されているような、周囲温度で固体状である、ブロック、グラフト又は末端基の形態でシリコーンベースのセグメントを含有するポリエステル、脂肪酸二量体の縮合の結果得られるポリエステル、又はC4−50アルキル側鎖を有する脂肪族ポリエステル等、水素相互作用に寄与する任意の基を好ましくは有さない、アモルファスで脂溶性の重縮合物。
c)アルキル(エーテル又はエステル)側鎖を有する、アモルファスで脂溶性の多糖類、特に飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状のCないしCアルキル基を有するアルキルセルロース、例えばエチルセルロース及びプロピルセルロース。
皮膜形成ポリマーは、特にセルロースベースのポリマー、例えばニトロ-セルロース、セルロースアセタート、セルロースアセトブチラート、セルロースアセトプロピオナート又はエチルセルロース、又はポリウレタン類、アクリルポリマー、ビニルポリマー、ポリビニルブチラール類、アルキド樹脂、アルデヒド縮合物から誘導される樹脂、例えばアリールスルホンアミド-ホルムアルデヒド樹脂、例えばトルエンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂、及びアリールスルホンアミドエポキシ樹脂から選択され得る。
特に使用され得る皮膜形成ポリマーには、ニトロセルロースRS1/8sec.;RS1/4sec.;1/2sec.;RS5sec.;RS15sec.;RS35sec.;RS75sec.;RS150sec.;AS1/4sec.;AS1/2sec.;SS1/4sec.;SS1/2sec.;SS5sec.;で、特にハーキュレス社(Hercules)から販売されているもの;アクゾ社(Akzo)のトルエンスルホンアミド-ホルムアルデヒド樹脂「ケトジェントフレックス(Ketjentflex)MS80」、又はファコニル社(Faconnier)の「サントライト(Santolite)MHP」及び「サントライトMS80」、又はパン・アメリカーナ社(Pan Americana)社の「レジンポール(Resimpol)80」、ダイニッポン社(Dainippon)のアルキド樹脂「ベッコゾール・オデ(Beckosol Ode)230-70-E」、ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas)のアクリル樹脂「アクリロイド(Acryloid)B66」、及びバキセンデン社(Baxenden)のポリウレタン樹脂「トリキセン(Trixene)PR4127」が含まれる。
d)シリコーン油により溶解又は膨張可能なシリコーン樹脂。これらの樹脂は架橋度合いに応じて、部分的に架橋したポリオルガノシロキサン類であり、有機液状媒体の油相のシリコーン油により溶解又は膨張可能である。これらのシリコーン樹脂は次の非限定的リスト:MQ樹脂又はトリメチルシロキシシリカート類、ポリシルセスキオキサン類又は架橋したジメチコーン/ビニルジメチコーンのポリマーから選択されてよい。
ポリマー粒子の非水性分散液:
組成物は、ポリマー粒子の非水性分散液から選択される皮膜形成剤をさらに含有していてもよい。粒子は一般的に球形である。本発明の組成物に導入する前に、一般的に、炭化水素ベース油又はシリコーン油等の生理学的に許容可能な液状脂肪相に、粒子を分散させる。一実施方式において、これらの分散液は、ポリマーの水性分散液である網状組織とは対照的に、ポリマーのNADs(非水性分散液)として一般的に知られている。これらの分散液は、特に、前記脂肪相における、ポリマーのナノ粒子の安定した分散液の形態であってもよい。一実施態様において、ナノ粒子は5nm〜600nmの大きさである。しかしながら、1μmまでの範囲のサイズのポリマー粒子を得ることもできる。
本発明の組成物のポリマー分散液の一利点は、ポリマー又はポリマー系(ポリマーに可塑剤型の添加剤が付加されたもの)のガラス転移温度(Tg)を変化させることができ、よって硬質ポリマーから多かれ少なかれ柔軟なポリマーを形成させて、意図する用途に応じて、特に付着した皮膜に応じて、組成物の機械的特性を調整できることである。
本発明の組成物に使用され得る分散液のポリマーは、好ましくは約2000〜10000000の分子量、−100℃〜300℃、好ましくは−50℃〜50℃、さらに好ましくは−10℃〜100℃のTgを有する。
好ましくは皮膚の温度以下、特に40℃以下の低いTgを有する皮膜形成ポリマーを使用することができる。このようにして得られた分散液は、支持体に適用された際に皮膜を形成することができる。
皮膜形成ポリマーとしては、単独又は混合物として使用され、好ましくは40℃以下、特に−10℃〜30℃の範囲のTgを有するフリーラジカル、アクリル又はビニルのホモポリマー又はコポリマーを挙げることができる。
「フリーラジカルポリマー」という用語は、不飽和、特にエチレン性不飽和を有するモノマーの重合により得られたポリマーを意味し、各モノマーは単独重合(重縮合とは異なる)可能である。フリーラジカルポリマーは、特にビニルポリマー又はコポリマー、中でもアクリルポリマーであってよい。
ビニルポリマーは、少なくとも一の酸基(acid group)を有するエチレン性不飽和を有するモノマー及び/又はこれら酸モノマー(acidic monomers)のエステル及び/又はこれら酸のアミド類の重合により得ることができる。
酸基を担持するモノマーとしては、α,β-エチレン性不飽和を有するカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸又はイタコン酸を使用することができる。好ましくは、(メタ)アクリル酸及びクロトン酸、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸が使用される。
酸モノマーのエステルは、有利には、(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリラートとして知られているもの]、例えば(メタ)アクリル酸アルキル、特にC-C20、好ましくはC-Cアルキルのもの、(メタ)アクリル酸アリール、特にC-C10アリールのもの、及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、特にC-Cヒドロキシアルキルのものから選択される。挙げることができる(メタ)アクリル酸アルキルには、メチル、エチル、ブチル、イソブチル、2-エチルヘキシル及びラウリルの(メタ)アクリラートが含まれる。挙げることができる(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルには、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピルが含まれる。挙げることができる(メタ)アクリル酸アリールには、アクリル酸フェニル又はベンジルが含まれる。
特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは(メタ)アクリル酸アルキルである。
好ましく使用されるフリーラジカルポリマーは、(メタ)アクリル酸と、特にC-Cアルキルの(メタ)アクリル酸アルキルのコポリマーである。さらに好ましくは、アクリル酸と共重合していてもよいアクリル酸メチルが使用され得る。
挙げることができる酸モノマーのアミド類には、(メタ)アクリルアミド類、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド類、中でもC-C12アルキルのもの、例えばN-エチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド及びN-オクチルアクリルアミド;N-ジ(C-C)アルキル(メタ)アクリルアミド類が含まれる。
ビニル皮膜形成ポリマーは、少なくとも一の酸基を有するエチレン性不飽和を有するモノマー及び/又はこれら酸モノマーのエステル及び/又はこれら酸のアミド類の重合により得ることができる。
使用され得る酸基を担持するモノマーは、α,β-エチレン性を有する不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸又はイタコン酸である。好ましくは、(メタ)アクリル酸及びクロトン酸、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸が使用される。
酸モノマーのエステルは、有利には、(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリラートとして知られているもの]、特に(メタ)アクリル酸アルキル、中でもC-C30、好ましくはC-C20アルキルのもの、(メタ)アクリル酸アリール、特にC-C10アリールのもの、及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、特にC-Cヒドロキシアルキルのものから選択される。
(メタ)アクリル酸アルキルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、及びメタクリル酸シクロヘキシルを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル類としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシ-プロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、及びメタクリル酸2-ヒドロキシプロピルを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アリールとしては、アクリル酸ベンジル又はアクリル酸フェニルを挙げることができる。
特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは(メタ)アクリル酸アルキルである。
本発明において、エステルのアルキル基はフッ化又は過フッ化されていてよく、すなわちアルキル基の水素原子のいくつか又は全てが、フッ素原子で置換されている。
酸モノマーのアミド類としては、(メタ)アクリルアミド類、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド類、中でもC-C12アルキルのものを挙げることができる。N-アルキル(メタ)アクリルアミド類としては、N-エチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-t-オクチルアクリルアミド及びN-ウンデシルアクリルアミドを挙げることができる。
またビニル皮膜形成ポリマーは、ビニルエステル及びスチレンモノマーから選択されるモノマーの単独重合又は共重合により得ることもできる。特に、これらのモノマーは酸モノマー及び/又はそれらのエステル及び/又はそれらのアミド類、例えば上述したものと重合させてもよい。
ビニルエステルの例としては、酢酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル及びt-ブチル安息香酸ブチルを挙げることができる。
挙げることができるスチレンモノマーは、スチレン及びアルファ-メチルスチレンである。
本発明で使用され得る適切な脂溶性又は分散性のポリマー又はコポリマーの例には、限定されるものではないが、ポリウレタン類、ポリウレタン-アクリル、ポリ尿素類、ポリ尿素-ポリウレタン類、ポリエステル-ポリウレタン類、ポリエーテル-ポリウレタン類、ポリエステル、ポリエステルアミド類、脂肪鎖ポリエステル、アルキド類;アクリル酸及び/又はビニルポリマー又はコポリマー;アクリル-シリコーンコポリマー;ポリアクリルアミド類;シリコーンポリマー、例えばシリコーンポリウレタン又はシリコーンアクリル、及びフルオロポリマー及びそれらの混合物が含まれる。
油性分散液におけるポリマー(類)は(固体又は活性物質として)、組成物の重量に対して0.1〜60%、好ましくは2〜40%、より好ましくは4〜25%である。安定剤が周囲温度で固体状である場合、分散液中の固体量はポリマー+安定剤の総量を表す。
脂溶性又は分散性のポリマーは、組成物の重量に基づき、0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲の量で使用され得る。
ポリマー粒子の水性分散液:
他の実施態様において、本発明の組成物が水相を含有しているケースでは、皮膜形成ポリマーは、ポリマー粒子の水性分散液から選択されてもよい。
一又は複数の皮膜形成ポリマーを含有する水性分散液は、当業者により、自身の知識に基づいて、特に乳化重合又は予備成形されたポリマーを分散させることにより調製され得る。
本発明の組成物に使用され得る皮膜形成ポリマーとしては、重縮合型又はフリーラジカル型の合成ポリマー、天然由来のポリマー、及びそれらの混合物を挙げることができる。
よって重縮合物としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性のポリウレタン類、ポリウレタン-アクリル類、ポリウレタン-ポリビニルピロリドン類、ポリエステル-ポリウレタン類、ポリエーテル-ポリウレタン類、ポリ尿素類、ポリ尿素-ポリウレタン類、及びその混合物を挙げることができる。
ポリウレタン類は、例えば、単独で又は混合物として、
− 直鎖状又は分枝状の脂肪族及び/又は脂環式及び/又は芳香族でポリエステル由来の少なくとも一のブロック、及び/又は、
− 脂肪族及び/又は脂環式及び/又は芳香族のポリエーテル由来の少なくとも一のブロック、及び/又は
− 少なくとも一の置換された又は未置換で分枝状又は非分枝状のシリコーンブロック、例えばポリジメチルシロキシ又はポリメチルフェニルシロキシ、及び/又は
− 少なくとも一のフルオロ基を有するブロック、
を含む、脂肪族、脂環式又は芳香族のポリウレタン、ポリ尿素/ポリウレタン又はポリ尿素のコポリマーであってもよい。
本発明で記載されているポリウレタン類は、中和可能な第3級アミン基又は第4級アンモニウム基、又はスルホン酸又はスルホナート基、又はカルボン酸又はカルボキシラート基を有する、二官能性の有機共反応性化合物(例えばジヒドロ、ジアミノ又はヒドロキシアミノ)とジイソシアナートで重付加されることにより変性される、移動性水素(mobile hydrogen)を有するアルキド類又はポリエステルで分枝状又は非分枝状のものからも得ることができる。
また、ポリエステル、ポリエステルアミド類、脂肪鎖ポリエステル、ポリアミド類、及びエポキシエステル樹脂を挙げることもできる。
ポリエステルは、脂肪族又は芳香族の二酸と、脂肪族又は芳香族のジオール類、又はポリオールとの重縮合により、公知の方法で得ることができる。脂肪族の二酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸又はセバシン酸が使用され得る。芳香族の二酸としては、テレフタル酸又はイソフタル酸、又は無水フタル酸等の誘導体が使用され得る。脂肪族のジオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール及び4,4-N-(1-メチルプロピリデン)ビスフェノールが使用され得る。ポリオールとしては、グリセロール、ペンタエリトリトール、ソルビトール及びトリメチロールプロパンが使用され得る。
ポリエステルアミド類は、ジアミン類又はアミノアルコール類と二酸類を重縮合させることによって、ポリエステルと同様の方法で得ることができる。ジアミンとしてはエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン又はメタ-又はパラ-フェニレンジアミンが使用され得る。アミノアルコールとしては、モノエタノールアミンが使用され得る。
重縮合中に使用され得るアニオン性基を担持するモノマーとしては、例えばジメチロールプロピオン酸、トリメリト酸、又は無水トリメリト酸等の誘導体、ペンタンジオール-3-スルホン酸のナトリウム塩、及び5-スルホ-1,3-ベンゼンジカルボン酸のナトリウム塩を挙げることができる。脂肪酸ポリエステルは、重縮合中に脂肪鎖ジオール類を使用して得ることができる。エポキシエステル樹脂は、α,ω-ジエポキシ末端を有する縮合物と脂肪酸とを重縮合させることにより得ることができる。
フリーラジカルポリマーは、特にアクリル及び/又はビニルのポリマー又はコポリマーであってよい。アニオン性のラジカルポリマーが好ましい。フリーラジカル重合中に使用され得るアニオン性基を担持するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、又は2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸を挙げることができる。
アクリルポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のアミド類及び/又はエステルから選択されるモノマーの共重合から得ることができる。エステル型モノマーの例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル及びメタクリル酸ラウリルを挙げることができる。アミド型モノマーの例としては、N-t-ブチルアクリルアミド及びN-t-オクチルアクリルアミドを挙げることができる。
親水性基を有し、好ましくは非イオン性であるエチレン性不飽和を有するモノマー、例えばアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル及びメタクリル酸2-ヒドロキシプロピルの共重合により得られるアクリルポリマーが好ましく使用される。
ビニルポリマーは、ビニルエステル、スチレン又はブタジエンから選択されるモノマーの単独重合又は共重合により得ることができる。ビニルエステルの例としては、酢酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル及びt-ブチル安息香酸ビニルを挙げることができる。
アクリル/シリコーンコポリマー又はニトロセルロース/アクリルコポリマーを使用してもよい。
変性していてもよい天然由来のポリマーは、シェラック、サンダラックガム、ダンマル樹脂、エレミガム、コーパル樹脂、セルロース誘導体、及びそれらの混合物から選択され得る。
ポリウレタン類、ポリ尿素類、ポリエステル、ポリエステルアミド類及び/又はアルキド類からなる群から選択される少なくとも一のポリマーの先在粒子の内部及び/又はその表面の一部において、一又は複数のフリーラジカルモノマーがフリーラジカル重合する結果得られるポリマーを挙げることができる。これらのポリマーは、一般的に「ハイブリッドポリマー」と称される。
ポリマー粒子の水性分散液が使用される場合、該水性分散液の固体含有量は、約5重量%〜60重量%、好ましくは30重量%〜50重量%であってよい。
水性分散液におけるポリマー粒子の大きさは、顕著な光沢を皮膜に生じせしめることができるよう、10〜500nm、好ましくは20〜150nmであってよい。しかしながら、1ミクロンまでの範囲の粒子サイズのものが使用され得る。
使用され得る皮膜形成ポリマーの水性分散液には、メキソメレ(Mexomere)PAM等のビニル分散液、イーストマン・ケミカル・プロダクツ社(Eastman Chemical Products)からイーストマンAQ(登録商標)の商品名で販売されているスルホポリエステル;ハイドローマー社(Hydromer)からアクアメレ(Aquamere)H-1511(登録商標)、及びバイエル社(Bayer)からインプラニル(Impranil)85(登録商標)、グッドリッチ社(GoodRich)からアバルア(Avalure)UR-405(登録商標)、アバルアUR-410(登録商標)、アバルアUR-425(登録商標)、アバルアUR-450(登録商標)、サンキュア(Sancure)875(登録商標)、サンキュア861(登録商標)、サンキュア878(登録商標)又はサンキュア2060(登録商標)、アベシア-ネオレシンス社(Avecia-Neoresins)からネオレズ(Neorez)R-981(登録商標)及びネオレズR-974(登録商標)なる名称で販売されているポリウレタンの水性分散液、又はインターポリマー社(Interpolymer)のシントラン(Syntran)5760;ダイトー・カセイ工業(Daito Kasey Kogyo)からダイトソール(Daitosol)5000AD(登録商標)又はダイトソール5000SJ、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical)からダウ・ラテックス(Dow Latex)432(登録商標)、アベシア-ネオレシンス社からネオクリル(Neocryl)XK-90(登録商標)、ネオクリルA-1070(登録商標)、ネオクリルA-1090(登録商標)、ネオクリルBT-62(登録商標)、ネオクリルA-1079(登録商標)及びネオクリルA-523(登録商標)の名称で販売されているアクリル分散液が含まれる。
水溶性ポリマー:
組成物が水相を含有しているケースにおいて、皮膜形成ポリマーは水溶性ポリマーであってよい。よって、水溶性ポリマーは組成物の水相に溶解している。
水溶性の皮膜形成ポリマーとしては、次のカチオン性ポリマーを挙げることができる:
(1)アクリルポリマー又はコポリマー、例えばポリアクリラート類又はポリメタクリラート類;ファミリー(1)のコポリマーは、さらに、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ジアセトンアクリルアミド類、窒素が低級アルキルで置換されたアクリルアミド類及びメタクリルアミド類、アクリル酸又はメタクリル酸又はそのエステル、ビニルラクタム類、例えばビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム、ビニルエステルのファミリーから選択され得るコモノマーから誘導される一又は複数の単位をさらに含んでいてもよい。
しかして、ファミリー(1)のこれらのコポリマーとしては、次のもの:
− 硫酸ジメチル又はジメチルハライドで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとアクリルアミドのコポリマー、例えばハーキュレス社からヘルコフロック(Hercofloc)の名称で販売されている製品;
− チバ・ガイギー社(Ciba Geigy)からビナクアット(Bina Quat)P100の名称で販売されており、例えば、欧州特許出願公開第080976号に記載されている、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドのコポリマー;
− ハーキュレス社からレテン(Reten)の名称で販売されている、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルファートとアクリルアミドのコポリマー;
− ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリラート又はメタクリラートの第4級化された又は第4級化されていないコポリマー、例えばISP社から「ガフクアット(Gafquat)」の名称で販売されている製品、例えば、「ガフクアット(登録商標)734」又は「ガフクアット(登録商標)755」、又は「コポリマー845、958及び937」と称される製品(これらのポリマーは、仏国特許第2077143号及び同2393573号に詳細が記載されている);
− ジメチルアミノエチルメタクリラート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンのターポリマー、例えばISP社からガフィックス(Gaffix)VC713の名称で販売されている製品;
− ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドの第4級化されたコポリマー、例えばISP社から「ガフクアットHS100」の名称で販売されている製品;
を挙げることができる。
(2)その全ての内容が参照としてここに導入される、米国特許第3589578号及び同4031307号に記載されている第4級化多糖類、例えばカチオン性トリアルキルアンモニウム基を有するグアーガム。このような製品は、特にメイホール社(Meyhall)から、ジャガー(Jaguar)C13S、ジャガーC15及びジャガーC17の商品名で販売されている。
(3)ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの第4級コポリマー。
(4)キトサン又はその塩。
(5)カチオン性セルロース誘導体、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる米国特許第4131576号に記載されており、第4級アンモニウムを有する水溶性モノマーがグラフトしたセルロース誘導体又はセルロースのコポリマー、例えばメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウムの塩がグラフトした、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピルセルロースのようなヒドロキシアルキルセルロース。この定義に相当する市販品は、特に、ナショナル・スターチ社(National Starch)から「セルクアット(Celquat)H100」及び「セルクアットL200」の名称で販売されている製品である。
水溶性の皮膜形成ポリマーとしては、次の両性ポリマーを挙げることができる:
(1)特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、α-クロロアクリル酸等の、カルボキシル基を担持するビニル化合物から誘導されるモノマー、例えば特にジアルキル-アミノアルキルメタクリラート及びアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド及び-アクリルアミド等の、少なくとも一の塩基性原子を含む置換されたビニル化合物から誘導される塩基性モノマーの共重合により得られるポリマー。このような化合物は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第3836537号に記載されている。
(2)次の:
a)窒素原子上をアルキル基で置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミドから選択される少なくとも一のモノマー、
b)一又は複数の反応性カルボキシル基を含む少なくとも一の酸性コモノマー、及び
c)第1級、第2級、第3級及び第4級アミン置換基を有するアクリル酸及びメタクリル酸のエステル、及びジメチルアミノエチルメタアクリラートを硫酸ジメチル又は硫酸ジエチルで第4級化した生成物等の、少なくとも一の塩基性コモノマー、
から誘導される単位を含むポリマー。
(3)ポリアミノアミド類から部分的又は全体的に誘導される架橋したアルキルポリアミノアミド類;
(4)双性イオン性単位を有するポリマー;
(5)キトサン誘導性ポリマー;
(6)キトサンのN-カルボキシ-アルキル化によって誘導されるポリマー、例えばジャン・デッカー社(Jan Dekker)から「エバルサン(Evalsan)」の名称で販売されているN-カルボキシメチルキトサン又はN-カルボキシブチルキトサン。
(7)N,N-ジアルキルアミノアルキルアミン、例えばN,N-ジメチル-アミノプロピルアミンで半アミド化するか、又はN,N-ジアルカノールアミンで半エステル化することにより部分的に変性された、(C-C)アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸のコポリマー。また、これらのコポリマーは、例えばビニルカプロラクタムのような他のビニルコモノマーを含有してもよい。
水溶性の皮膜形成ポリマーは、好ましくは:
− タンパク質、例えば植物由来のタンパク質、例えば小麦タンパク質及び大豆タンパク質;動物由来のタンパク質、例えばケラチン、中でもケラチン加水分解物及びスルホン酸ケラチン;
− アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性のキチン又はキトサンのポリマー;
− セルロースポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース、及び第4級化セルロース誘導体;
− アクリル酸ポリマー又はコポリマー、例えばポリアクリラート類又はポリメタクリラート類;
− ビニルポリマー、例えばポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸のコポリマー、ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー;
− ビニルピロリドンとカプロラクタムのコポリマー;ポリビニルアルコール;
− 天然由来の変性していてもよいポリマー、例えば
・アラビアガム、グアーガム、キサンタン誘導体、カヤラガム;
・アルギン酸塩及びカラゲーニン;
・グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸及びその誘導体;
・シュレック樹脂、サンダラックガム、ダンマル樹脂、エレミガム及びコーパル樹脂;
・デオキシリボ核酸;
・ムコ多糖類、例えばヒアルロン酸、及び硫酸コンドロイチン、及びそれらの混合物;
から選択される。
これらのポリマーは、多かれ少なかれ感知できる程度に、水で皮膜を除去することを所望するならば、特に使用され得る。
他の種類の皮膜形成ポリマー:
油性又は水性ポリマーの皮膜形成特性を改善するために、公知の癒合剤から選択される癒合剤を、ポリマー系に添加することもできる。
本発明の一実施態様において、皮膜形成ポリマーは、ポリシロキシを含有するモノマーがグラフトした非シリコーン有機骨格を有するポリマーから選択され得る。これらのポリマーは、適切であるならば、脂溶性、脂質分散性、水溶性又は水性媒体に分散するものであってよい。
ポリシロキサンを含有するモノマーがグラフトした非シリコーン有機骨格を有するポリマーは、シリコーンを含有しない有機モノマーから形成される有機主鎖と、該鎖内部、並びに場合によってはその末端の少なくとも一方にグラフトする、少なくとも一のポリシロキサンマクロマーからなる。
以下の記載においては一般的に許容されるところに従い、「ポリシロキサンマクロマー」なる表現は、その構造に、ポリシロキサン型ポリマー鎖を含む任意のモノマーを称すると理解される。
グラフト化シリコーンポリマーの主鎖を構成する非シリコーン有機モノマーは、エチレン性不飽和を有するフリーラジカル重合可能なモノマー、重縮合-重合可能なモノマー、例えばポリアミド類、ポリエステル又はポリウレタン類を形成するもの、及び開環モノマー、例えばオキサゾリン又はカプロラクトン型のものから選択することができる。
本発明において、ポリシロキサンを含有するモノマーがグラフトした非シリコーン有機骨格を有するポリマーは、当業者によく知られた任意の手段に従い、特に(i)ポリシロキサン鎖において正しく官能化された出発ポリシロキサンマクロマー、及び(ii)共有結合を形成し、該シリコーンにより担持される官能基(類)と反応可能な官能基で、それら自身正しく官能化された、一又は複数の非シリコーン有機化合物とを反応させることにより得ることができ;このような反応の典型例は、主鎖にエチレン性不飽和を有するモノマーの二重結合と、シリコーンの一端に担持されるビニル基との間のフリーラジカル反応である。
本発明に係る、ポリシロキサンを含有するモノマーがグラフト化した非シリコーン有機骨格を有するポリマーは、好ましくはその全ての内容が参照としてここに取り込まれる米国特許第4693935号、米国特許第4728571号及び米国特許第4972037号、及び欧州特許出願公開第0412704号、欧州特許出願公開第0412707号、欧州特許出願公開第0640105号及び国際公開95/00578号に記載されているものから選択される。これらは、エチレン性不飽和を有するモノマー、及びビニル末端基を有するモノマーから出発してフリーラジカル重合により得られるコポリマー、又は官能化基を有するポリオレフィンと、該官能化基と反応する末端官能基を有するポリシロキサンマクロマーとの反応によって得られるコポリマーである。
特定の一ファミリーの、本発明の実施に適したグラフト化シリコーンポリマーは:
a)0〜98重量%の、エチレン性不飽和を有する少なくとも一のフリーラジカル重合可能な低極性の脂質親和性モノマー(A);
b)0〜98重量%の、(A)型モノマーと共重合可能な、エチレン性不飽和を有する少なくとも一の極性のある親水性モノマー(B);
c)0.01重量%〜50重量%の、次の一般式:
X(Y)Si(R)3−m (I)
[上式中:
Xは、モノマー(A)及びモノマー(B)と共重合可能なビニル基を示し;
Yは、二価の結合基を示し;
Rは、水素、C-Cアルキル又はアルコキシ、又はC-C12アリールを示し;
Zは、少なくとも500の数平均分子量を有する一価のポリシロキサン単位を示し;
nは0又は1であり、mは1〜3の範囲の数であり;パーセンテージがモノマー(A)、(B)及び(C)の全重量に対して算出される]
の少なくとも一のポリシロキサンマクロマー(C);
を含むグラフト化シリコーンポリマーからなる。
これらのポリマーは、10000〜2000000の範囲の数平均分子量、及び好ましくは少なくとも−20℃の結晶融解温度Tm又はガラス転移温度Tgを有する。
脂質親和性モノマー(A)の例として、C-C18アルコール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル;C12-C30アルコール類のメタクリル酸エステル、スチレン;ポリスチレンマクロマー;酢酸ビニル:プロピオン酸ビニル;アルファ-メチルスチレン;tert-ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエン;1,1-ジヒドロペルフルオロアルカノール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル又はその相同体;オメガ-ヒドロフルオロアルカノール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル;フルオロアルキルスルホンアミドアルコール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル;フルオロアルキルアルコール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル;フルオロエーテルアルコール類のアクリル酸又はメタクリル酸エステル;又はそれらの混合物を挙げることができる。好ましいモノマー(A)はメタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2-(N-メチルペルフルオロオクタンスルホンアミド)エチル、及びアクリル酸2-(N-ブチルペルフルオロオクタンスルホンアミド)エチル、及びそれらの混合物から選択される。
極性のあるモノマー(B)の例として、アクリル酸、メタクリル酸、N,N-ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸及びそのヘミエステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート類、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルピロリドン、ビニルエーテル、マレイミド類、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、複素環ビニルの極性化合物、スチレンスルホナート、アリルアルコール、ビニルアルコール及びビニルカプロラクタム、又はそれらの混合物を挙げることができる。好ましいモノマー(B)はアクリル酸、N,N-ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチル及びビニルピロリドン、及びそれらの混合物である。
モノマー(A)がC18-C22アルコールとメタクリル酸とのエステルから選択される、シンエツ社から販売されている製品KP561又はKP562を特に挙げることができる。
式(I)のポリシロキサンマクロマー(C)は、好ましくは次の一般式(II):
Figure 0004906520
[上式中:
は、水素又は-COOH(好ましくは水素)であり;
は、水素、メチル、又は-CHCOOH(好ましくはメチル)であり;
は、C-Cアルキル、アルコキシ又はアルキルアミノ、C-C12アリール又はヒドロキシル(好ましくはメチル)であり;
は、C-Cアルキル、アルコキシ又はアルキルアミノ、C-C12アリール又はヒドロキシル(好ましくはメチル)であり;
qは2〜6の範囲(好ましくは3)であり;
pは0又は1であり;
rは5〜700の整数であり;
mは1〜3の整数(好ましくは1)である]
に相当するものから選択される。
好ましくは、次の式:
Figure 0004906520
[nは5〜700の範囲の数であり、lは0〜3の整数である]
のポリシロキサンマクロマーを使用することにより付与される。
本発明の一実施態様は:
a)60重量%のアクリル酸tert-ブチル;
b)20重量%のアクリル酸;
c)20重量%の次の式:
Figure 0004906520
[nは5〜700の範囲の数であり、lは0〜3の整数であり、重量パーセンテージがモノマーの全重量に対して算出される]
のシリコーンマクロマー;
からなるモノマー混合物から出発して、フリーラジカル重合により得ることができるコポリマーを使用することからなる。
本発明の他の実施態様は:
a)80重量%のアクリル酸tert-ブチル;
b)20重量%の次の式:
Figure 0004906520
[nは5〜700の範囲の数であり、lは0〜3の整数であり、重量パーセンテージがモノマーの全重量に対して算出される]
のシリコーンマクロマー;
からなるモノマー混合物から出発して、フリーラジカル重合により得ることができるコポリマーを使用することからなる。
本発明の実施に適しており、非シリコーン有機骨格を有する他の特定のファミリーのグラフト化シリコーンポリマーは、ポリオレフィンの主鎖にシリコーンがグラフトするための二重結合が形成されるように、ポリシロキサンマクロマーの末端官能基と反応可能な反応性基を有するポリオレフィン型のポリマーにおいて、反応性末端基を有するポリシロキサンマクロマーを、反応性押出成形することにより得ることができる、グラフト化シリコーンコポリマーからなる。これらのポリマーは、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第95/00578号にその調製方法が記載されている。
反応性ポリオレフィン類は、好ましくはポリシロキサンマクロマーの末端官能基と反応可能な反応性官能基を有する、プロピレン、スチレン、アルキル-スチレン、ブチレン、ブタジエン、(メタ)アクリラート類、ビニルエステル又はその等価物等の、エチレン誘導性モノマーのポリマー及びポリエチレン類から選択される。それらは、イソシアナート官能基を有するもの;(メタ)アクリル酸エステル等の、エステル官能基を有するもの;(メタ)アクリロイルクロリド等の、酸塩化物官能基を有するもの;無水マレイン酸等の、酸無水物官能基を有するもの;(メタ)アクリル酸等の、カルボキシル官能基を有するものから選択されるモノマー、及びエチレン又はエチレン誘導体のコポリマーから特に選択される。
シリコーンマクロマーは、特に次の式:
T-(CH)-Si-[-(OSiR)-R] (III)
[上式中、TはNH、NHRN及びエポキシ、OH又はSH官能基からなる群から選択され;R、R、R及びRNは独立して、C-Cアルキル、フェニル、ベンジル、又はC-C12アルキルフェニル又は水素を示し;sは2〜100の数であり;tは0〜1000の数であり;yは1〜3の数である]
に相当するもの等、第1級及び第2級アミン類、及びアルコール類、チオール類、エポキシ基からなる群から選択される、ポリシロキサン鎖の末端又は該主鎖の末端近傍に、官能化基を有するポリシロキサン類から好ましく選択される。それらは、好ましくは5000〜300000、より好ましくは8000〜200000、特に9000〜40000の範囲の数平均分子量を有する。
好ましい一実施態様において、皮膜形成ポリマーは、「シリコーン・プラス」ポリマーの商品名でミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング社(Minnesota Mining and Manufacturing Company)から購入することができる。例えば、ポリ(イソブチルメタクリラート-コ-メチルFOSEA)-g-ポリ(ジメチルシロキサン)は、SA70-5IBMMFの商品名で販売されている。
本発明の他の好ましい形態において、皮膜形成ポリマーは、、非シリコーン有機モノマーがグラフトしたシリコーンポリマーから選択される。これらのポリマーは、適切であるならば、脂溶性、脂質分散性、水溶性又は水性媒体に分散するものであってよい。
非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有する前記グラフト化シリコーンポリマー(類)は、シリコーン(又はポリシロキサン(/SiO-))主鎖を含み、該鎖内部、及び場合によってはその一端に、シリコーンを含有しない少なくとも一の有機基がグラフトしている。
本発明の非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するポリマーは市販品として存在しており、また当業者に公知の任意の手段に従い、特に(i)一又は複数のこれらのケイ素原子において正しく官能化された出発シリコーン、及び(ii)共有結合を形成し、該シリコーンにより担持される官能基(類)と反応可能な官能基で、それら自身正しく官能化された、非シリコーン有機化合物とを反応させることにより得ることができ;このような反応の典型例は、/Si-H基とビニル基CH=CH-との間のヒドロシリル化反応、又は官能基-SHとこれらと同様のビニル基との間の反応である。
本発明の実施に適した非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するポリマー、及びその特定の調製方式の例は、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第0582152号、国際公開第93/23009号及び国際公開第95/03776号に記載されている。
本発明の特定の好ましい実施態様において、使用される非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーは、一方では、少なくとも一のエチレン性不飽和を有する非シリコーンアニオン性有機モノマー及び/又はエチレン性不飽和を有する非シリコーン疎水性有機モノマーと、他方では、その鎖に、該非シリコーンモノマーの該エチレン性不飽和と反応して、共有結合を形成可能な少なくとも一、好ましくはいくつかの官能基(類)、特にチオ官能基を有するシリコーンとの間におけるフリーラジカル共重合の結果得られるものを含む。
本発明において、前記エチレン性不飽和を有するアニオン性モノマーは、好ましくは単独又は混合物として、直鎖状又は分枝状で不飽和であり、場合によっては部分的又は全体的に中和した塩の形態のカルボン酸から選択され、これ又はこれらの不飽和カルボン酸(類)は、特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、及びクロトン酸とすることができる。適切な塩は、特にアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩である。同様に、最後のグラフト化シリコーンポリマーにおいて、少なくとも一の不飽和カルボン酸型のアニオン性モノマーのフリーラジカル(単独)重合の結果得られるものを含むアニオン性の有機基は、塩に戻すために、反応後に、塩基(水酸化ナトリウム、アンモニア水等)を用いて、事後中和することができる。
本発明において、エチレン性不飽和を有する疎水性モノマーは、好ましくは単独で又は混合物として、アルカノール類のアクリル酸エステル及び/又はアルカノール類のメタクリル酸エステルから選択される。アルカノール類は、好ましくはC-C30、特にC-C22のものである。好ましいモノマーは、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸トリデシル、及び(メタ)アクリル酸ステアリル、又はそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の実施に特に適切な、非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーのファミリーの一つは、それらの構造に、次の式IV:
Figure 0004906520
[上式中、G基は同一又は異なっており、水素、C-C10アルキル基又はフェニル基を表し;G基は同一でも異なっていてもよく、C-C10アルキレン基を表し;Gは、エチレン性不飽和を有する少なくとも一のアニオン性モノマーの(単独)重合の結果得られるポリマー残基を表し;Gは、エチレン性不飽和を有する少なくとも一の疎水性モノマーの(単独)重合の結果得られるポリマー残基を表し;mとnは0又は1に等しく;aは0〜50の範囲の整数であり;bは10〜350であってよい整数であり、cは0〜50の範囲の整数であり;但しパラメータa及びcの一方は0以外である]
の単位を含有するシリコーンポリマーからなる。
好ましくは、上述した式(IV)の単位は、次の条件:
− G基は、アルキル基、好ましくはメチル基を示し;
− nは0ではなく、G基は、二価のC-C基、好ましくはプロピレン基を表し;
− Gは、好ましくはアクリル酸及び/又はメタクリル酸等の、エチレン性不飽和を有する少なくとも一のカルボン酸型のモノマーの(単独)重合の結果得られるポリマー基を表し;
− Gは、少なくとも一のC(メタ)アクリル酸-C10アルキル型のモノマー、好ましくは)(メタ)アクリル酸イソブチル又はメチルの単独重合の結果得られるポリマー基を表す;
の少なくとも一、好ましくは全てを満たす。
式(IV)に相当するシリコーンポリマーの例は、特に、ポリ(メタ)アクリル酸型及びポリアルキル(メタ)アクリラート型の混合ポリマー単位が、チオプロピレン型の連結鎖を介してグラフトしたポリジメチル-シロキサン類(PDMS)である。
式(IV)に相当するシリコーンポリマーの他の例は、特に、ポリイソブチル(メタ)アクリラート型のポリマー単位が、チオプロピレン型の連結鎖を介してグラフトしたポリジメチルシロキサン類(PDMS)である。
このようなポリマーには、次の式:
Figure 0004906520
[上式中、
a、b及びcは同一でも異なっていてもよく、それぞれ1〜100000の範囲の数であり;末端基は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖状のC-C20アルキル基、分枝状鎖のC-C20アルキル基、C-C20アリール基、直鎖状のC-C20アルコキシ基及び分枝状のC-C20アルコキシ基から選択される]
の少なくとも一の基を有するポリマーが含まれる。
このようなポリマーは、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第4972037号、米国特許第5061481号、米国特許第5209924号、米国特許第5849275号、米国特許第6033650号、及び国際公開第93/23446号及び国際公開第95/06078号に開示されている。
本発明の実施に特に適切な、非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーの他のファミリーは、それらの構造に、次の式(V):
Figure 0004906520
[上式中、G及びG基は上述した同様の意味を有し;Gは、エチレン性不飽和を有する少なくとも一の疎水性モノマーの(単独)重合、又はエチレン性不飽和を有する少なくとも一のアニオン性モノマーと、エチレン性不飽和を有する少なくとも一の疎水性モノマーの共重合の結果得られるポリマー残基を表し;nは0又は1に等しく;aは0〜50の範囲の整数であり;bは10〜350であってよい整数であり;但しaは0以外である]
の単位を含有するシリコーンポリマーからなる。
好ましくは、上述した式(V)の単位は、次の条件:
− G基は、アルキル基、好ましくはメチル基を示し;
− nは0ではなく、G基は、二価のC-C基、好ましくはプロピレン基を表す;
の少なくとも一、好ましくは全てを満たす。
本発明の非シリコーン有機モノマーがグラフトしたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーの数平均分子量は、好ましくは約10000〜1000000、より好ましくは約10000〜100000の範囲である。
さらに他の皮膜形成剤は、環化ジメチコーンの形態であってもよい。「環化ジメチコーン」なる用語は、最終ポリマーに一又は複数の環化部分を形成させる、「D」単位、又は-[Si-O2/2]-の繰り返しからなるオルガノシロキサンを意味する。環化部分、又は環は、オルガノシロキサン鎖に沿った所定の部分を架橋させ、以下:
Figure 0004906520
に図示される方式において、ポリマー鎖に沿って構造的に整列していてもよい環を形成させることにより作り出される。
好ましくはポリマーにおける環は、約40000〜50000、より好ましくは約45000の範囲の分子量を有し、また最終ポリマーは約160〜260万の範囲、好ましくは200万の分子量を有する。環化ジメチコーンは、環化ジメチコーン(INCI名、ジメチコーン架橋ポリマー-3を有するもの)とイソドデカンとの混合物である、ジーシルク(JEESILC)IDDの商品名で;又は環化ジメチコーン(ジメチコーン架橋ポリマー-3)及び水素化ポリイソブテン及びシクロメチコーンの混合物である、ジーケム(JEECHEM)HPIBの商品名で、ジーン・インターナショナル社(Jeen International)から購入することができる。
皮膜形成ポリマーとして適切なブロックポリマー:
「エチレン性ポリマー」なる用語は、エチレン性不飽和を有するモノマーの重合により得られるポリマーを意味する。
「ブロックポリマー」なる用語は、少なくとも二の異なるブロック、好ましくは少なくとも三の異なるブロックを含有するポリマーを意味する。
また、皮膜形成ポリマーは、有利にはスチレンを含有しない、直鎖状でエチレン性の皮膜形成ブロックポリマーであってよい。より好ましくは、ブロックポリマーは、互いに非融和性であり、異なるガラス転移温度(Tg)を有する少なくとも二のブロックを含有するもので、該二つのブロックは、第1のブロックの少なくとも一の構成モノマーと、第2のブロックの少なくとも一の構成モノマーを含有する中間ブロックを介して、互いに結合している。
ポリマーの多分散性指標Iは、数平均質量Mn(number-average molar mass)に対する重量平均質量Mw(weight-average molar mass)の比率に等しい。重量平均モル質量(Mw)と数平均モル質量(Mn)は、ゲル浸透液体クロマトグラフィー(THF溶媒、直鎖状のポリスチレンスタンダードを用いて確立された検量曲線、屈折検出器)により測定される。
本発明の組成物に使用されるポリマーの重量平均質量(Mw)は、好ましくは300000以下であり;それは、例えば35000〜200000、好ましくは45000〜150000の範囲にある。
本発明の組成物に使用されるポリマーの数平均質量(Mn)は、好ましくは70000以下であり;それは、例えば10000〜60000、好ましくは12000〜50000の範囲にある。
本発明のブロックポリマーの多分散性指標は2を超える、例えば2を超えて9以下、好ましくは2.5以上、例えば2.5〜8の範囲、さらに好ましくは2.8以上、特に2.8〜6の範囲である。
適切なブロックポリマーの例には、限定されるものではないが、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、0311337の番号で出願された仏国特許出願に記載されているものが含まれる。
「互いに非融和性である」なる用語は、少なくとも二のブロックを混合することにより形成される混合物が、室温(25℃)で大気圧(10Pa)で、組成物の有機液状媒体の重量過半数である有機液体に不混和性であることを意味し、ポリマー混合物の含有量は、混合物(ポリマーと溶媒)の全重量に対して5重量%以上であり、ここで:
i)該ポリマー類は、それぞれの重量比が10/90〜90/10の範囲にある含有量で混合物中に存在しており、
ii)第1及び第2のブロックに相当する各ポリマーが、ブロックポリマー±15%に等しい平均(重量平均又は数平均)分子量を有する、
と理解される。
有機液状媒体が有機液体の混合物を含有し、二又はそれ以上の有機液体が同一の質量割合で存在している場合、該ポリマー混合物はそれらの少なくとも一と不混和性である。
言うまでもなく、有機液状媒体が唯一の有機液体を含有しているケースにおいては、この液体が大部分の有機液体である。
有利には、組成物の大部分の有機液体は、ブロックポリマーの重合のための有機溶媒、又はブロックポリマーの重合のための有機溶媒混合物の大部分の有機溶媒である。
中間ブロックは、少なくとも二のブロック(コ)ポリマーの少なくとも一の構成モノマーを含有するブロックであり、少なくとも二の互いに非融和性であるブロックを「融和可能」とさせるものである。
好ましくは、本発明の組成物に使用されるポリマーは、その骨格に何らケイ素原子を含有しない。「骨格」なる用語は、ペンダント側鎖に対して、ポリマーの主鎖を意味する。
好ましくは、本発明の組成物に使用されるポリマーは水溶性ではない、すなわち該ポリマーは、水、又は2〜5の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の低級モノアルコール類、例えばエタノール、イソプロパノール又はn-プロパノールと水との混合物に、pH調節なしに、室温(25℃)にて、少なくとも1重量%の活性物質含有量で溶解しない。
有利には、本発明で使用されるブロックポリマーは、組成物の有機液状媒体に存在する。
好ましくは、本発明の組成物に使用されるポリマーは、非エラストマー性である。
「非エラストマー性」なる用語は、、ポリマーがそれを伸ばす(例えば、当初の長さの30%)ことを意図した強制力にかけられた場合、強制力が中断されても、当初の長さと実質的に同一の長さまで回復しないことを意味する。
特に「非エラストマー性」なる用語は、30%伸長にかけられた後の瞬間回復度合いR<50%、及び遅延回復度合いR2h<70%を有するポリマーを示す。好ましくは、R<30%、及びR2h<50%である。
特に、本発明の非エラストマー性は次のプロトコルに従い測定される:
テフロン(登録商標)コートされた鋳型にポリマー溶液を注ぎ、23±5℃、50±10%の相対湿度に条件付けられた環境で7日間乾燥させることにより、ポリマー皮膜を調製する。
このようにして約100μm厚の皮膜を得、そこから(例えばパンチを使用して)15mm幅、80mm長さの長方形の標本を切断する。
このサンプルを、乾燥時と同じ温度及び相対湿度の下、参照符号ズィック(Zwick)として販売されている機械を使用して引張応力にかける。
標本を50mm/分の速度で引っ張り、ここで顎部の距離は、標本の当初の長さ(l)に相当する50mmである。
瞬間回復度合いRは、次の方法で測定される:
− 標本を30%(εmax)、すなわちその当初の長さ(l)の約0.3倍引っ張り、
− 引張速度と同じ回復速度、すなわち50mm/分を適用して強制力から解放し、強制力なし(ε)まで回復させた後、標本の剰余の伸長度合いをパーセンテージとして測定する。
瞬間回復度合い(R)のパーセンテージは、次の式により付与される:
Figure 0004906520
遅延回復度合いを測定するために、標本の剰余の伸長度合い(ε2h)のパーセンテージを測定する。
遅延回復度合い(R2h)のパーセンテージは、次の式により付与される:
Figure 0004906520
単なる指針として、本発明の一実施態様のポリマーは、10%の瞬間回復度合いRと、30%の遅延回復度合いR2hを有する。
本発明の組成物に使用されるポリマーの各ブロックは、一種類のモノマー、又はいくつかの異なる種類のモノマーから誘導される。
これは、各ブロックがホモポリマー又はコポリマーからなるものであってよいことを意味し;ブロックを構成するこのコポリマーは、ランダム又は交互の順であってよい。
有利には、少なくとも二のブロック(コ)ポリマーからの、少なくとも一の構成要素を含有する中間ブロックはランダムポリマーである。
好ましくは、中間ブロックは、少なくとも二のブロック(コ)ポリマーの構成モノマーから、本質的に誘導される。
「本質的に」なる用語は、少なくとも85%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは95%、さらに好ましくは100%であることを意味する。
有利には、中間ブロックは、少なくとも二のブロックのガラス転移温度の間のガラス転移温度Tgを有する。
第1及び第2のブロックが示すガラス転移温度は、各ブロックの構成モノマーの理論的Tg値から決定される理論的Tg値であり、参照とされるマニュアル、例えばPolymer Handbook、第3版、1989、John Wileyにおいて、フォックスの法則として公知の次の関係:
Figure 0004906520
(上式中、ωiは考慮中のブロックにおけるモノマーiの質量分率であり、Tgiはモノマーiのホモポリマーのガラス転移温度である)
に従って見出され得る。
特に示さない限りは、本出願における少なくとも二のブロックで示されるTg値は、理論的Tg値である。
有利には、ポリマーの少なくとも二のブロックは、第1及び第2のブロックのガラス転移温度の差異が、一般的には10℃以上、好ましくは20℃以上、さらに好ましくは30℃以上になるようなものである。
特に、一方のブロックは:
a)40℃以上のTgを有するブロック、
b)20℃以下のTgを有するブロック、
c)20〜40℃のTgを有するブロック、
から選択され、他方のブロックは、第1のブロックとは異なるカテゴリーa)、b)又はc)から選択することができる。
本発明において、「・・・と・・・の間」なる表現は、値の範囲を示すことを意図しているが、その記載された限界値は含まず、また「・・・〜・・・まで」及び「・・・〜・・・の範囲」とは、その限界値を含む値の範囲を示すことを意図している。
a)40℃以上のTgを有するブロック
40℃以上のTgを有するブロックは、例えば40〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、さらに好ましくは60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有する。
40℃以上のTgを有するブロックは、ホモポリマー又はコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーであるケースにおいて、それは、そのホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーから誘導される。
第1のブロックがコポリマーであるケースにおいて、その性質及び濃度が、結果として得られるコポリマーのTgが40℃以上になるように選択される、一又は複数のモノマーから全体的又は部分的に誘導されてもよい。これらのコポリマーは、例えば:
− そのホモポリマーが40℃以上のTg、例えば40〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、さらに好ましくは60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有するモノマー、及び
− そのホモポリマーが40℃未満のTgを有するモノマーで、以下に記載するような、そのホモポリマーが20〜40℃のTgを有するモノマー、及び/又はそのホモポリマーが20℃以下、例えば−100〜20℃、好ましくは15℃未満、特に−80℃〜15℃、より好ましくは10℃未満、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有するモノマーから選択されるモノマー、
を含み得る。
そのホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマーは、好ましくは主モノマーとしても公知の次のモノマー:
− 式:CH=C(CH)-COOR
[上式中、Rは、直鎖状又は分枝状で未置換であり、1〜4の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル又はイソブチル基を表すか、又はRはCないしC12シクロアルキル基を表す]
のメタクリラート類;
− 式:CH=CH-COOR
[上式中、Rはtert-ブチル基又はCないしC12シクロアルキル基、例えばイソボルニル基を表す]
のアクリラート類;
− 次の式:
Figure 0004906520
[上式中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、又は直鎖状又は分枝状のCないしC12アルキル基、例えばn-ブチル、t-ブチル、イソプロピル、イソヘキシル、イソオクチル又はイソノニル基を表すか、又はRはHを表し、Rは1,1-ジメチル-3-オキソブチル基を表し、R'はH又はメチルを示す]
の(メタ)アクリルアミド類、例えばN-ブチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、及びN,N-ジブチルアクリルアミド;
− 及びそれらの混合物;
から選択される。
特に好ましい主モノマーは、メタクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸イソブチル及び(メタ)アクリル酸イソボルニル、及びそれらの混合物である。
b)20℃未満のTgを有するブロック
20℃以下のTgを有するブロックは、例えば−100〜20℃の範囲、15℃以下、特に−80℃〜15℃の範囲、より好ましくは10℃以下、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有する。
20℃以下のTgを有するブロックは、ホモポリマー又はコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーであるケースにおいて、これらのモノマーは、それらから調製されるホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーから誘導される。この第2のブロックは一種のみのモノマーからなるホモポリマー(対応するホモポリマーのTgは20℃以下)であってよい。
20℃以下のTgを有するブロックがコポリマーであるケースにおいて、それは、その性質及び濃度が、結果として得られるコポリマーのTgが20℃以下になるように選択される、一又は複数のモノマーから全体的又は部分的に誘導されてもよい。
例えば:
− その対応するホモポリマーが、20℃以下のTg、例えば−100℃〜20℃、好ましくは15℃未満、特に−80℃〜15℃の範囲、より好ましくは10℃未満、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有する一又は複数のモノマー、及び
− その対応するホモポリマーが、20℃を超えるTgを有する一又は複数のモノマーで、例えば上述したような40℃以上のTg、例えば40〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50℃〜120℃の範囲、より好ましくは60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有するモノマー、及び/又は20〜40℃のTgを有するモノマー
を含み得る。
好ましくは、20℃以下のTgを有するブロックはホモポリマーである。
そのホモポリマーが20℃以下のガラス転移温度を有するモノマーは、好ましくは次のモノマー、又は主モノマー:
− 式:CH=CHCOOR
[上式中、Rは、O、N及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子が挿入されていてもよい、tert-ブチル基を除く、直鎖状又は分枝状で未置換のCないしC12アルキル基を表す]
のアクリラート類;
− 式:CH=C(CH)-COOR
[上式中、Rは、O、N及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子が挿入されていてもよい、直鎖状又は分枝状で未置換のCないしC12アルキル基を表す]
のメタクリラート類;
− 式:R-CO-O-CH=CH
[上式中、Rは、直鎖状又は分枝状のCないしC12アルキル基を表す]
のビニルエステル;
− C-C12アルキルビニルエーテル、例えばメチルビニルエーテル及びエーテルビニルエーテル;
− N-(CないしC12)アルキルアクリルアミド類、例えばN-オクチルアクリルアミド、
− 及びそれらの混合物、
から選択される。
20℃以下のTgを有する特に好ましい主モノマーは、そのアルキル鎖がtert-ブチル基を除き、1〜10の炭素原子を有するアクリル酸アルキル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸イソブチル、及びアクリル酸2-エチルヘキシル、及びそれらの混合物である。
c)20〜40℃のTgを有するブロック
20〜40℃のTgを有するブロックは、ホモポリマー又はコポリマーであってよい。
このブロックがホモポリマーであるケースにおいて、それは、そのホモポリマーが20〜40℃のガラス転移温度を有するモノマー(又は主モノマー)から誘導される。
そのホモポリマーが20〜40℃のガラス転移温度を有するモノマーは、好ましくはメタクリル酸n-ブチル、アクリル酸シクロドデシル、アクリル酸ネオペンチル、及びイソデシルアクリルアミド、及びそれらの混合物から選択される。
20〜40℃のTgを有するブロックがコポリマーであるケースにおいて、それは、その性質及び濃度が、結果として得られるコポリマーのTgが20〜40℃になるように選択される、一又は複数のモノマー(又は主モノマー)から全体的又は部分的に誘導される。
有利には、20〜40℃のTgを有するブロックは:
− その対応するホモポリマーが、上述したように、40℃以上のTg、例えば40℃〜150℃の範囲、好ましくは50℃以上、例えば50〜120℃の範囲、より好ましくは60℃以上、例えば60℃〜120℃の範囲のTgを有する主モノマー、及び
− その対応するホモポリマーが、上述したように、20℃以下のTg、例えば−100〜20℃の範囲、好ましくは15℃以下、特に−80℃〜15℃の範囲、より好ましくは10℃以下、例えば−50℃〜0℃の範囲のTgを有する主モノマーで、
第1のブロックを形成するコポリマーのTgが20〜40℃になるように選択されるモノマー、
から全体的又は部分的に誘導されるコポリマーである。
このような主モノマーは、例えばメタクリル酸メチル、アクリル酸及びメタクリル酸イソボルニル、アクリル酸ブチル、及びアクリル酸2-エチルヘキシル、及びそれらの混合物から選択される。
好ましくは、20℃以下のTgを有する第2のブロックの割合は、ポリマーの重量に対して10重量%〜85重量%、好ましくは20重量%〜70重量%、より好ましくは20重量%〜50重量%の範囲である。
一実施態様において、本発明の組成物に使用されるブロックポリマーは、スチレンを含有しない。「スチレンを含有しないポリマー」なる用語は、スチレンモノマー、例えばスチレン又はスチレン誘導体、例えばメチルスチレン、クロロスチレン又はクロロメチルスチレン等を、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは2重量%未満、さらに好ましくは1重量%しか含有しないか、又は全く含有しないことを意味する。
一実施態様において、本発明の組成物のブロックポリマーは、エチレン性の脂肪族モノマーから誘導される。「脂肪族モノマー」なる用語は、芳香族基を有さないモノマーを意味する。
しかしながら、それぞれのブロックは、他のブロックの少なくとも一の構成モノマーを少しの割合で含有していてもよい。
よって、第1のブロックは、第2のブロックの少なくとも一の構成モノマーを含有していてもよく、またその逆であってもよい。
第1及び/又は第2のブロックのそれぞれは、上述したモノマーに加えて、付加的なモノマーとして公知であり、上述した主モノマーとは異なる一又は複数の他のモノマーを含有していてもよい。
これ又はこれらの付加的なモノマー(類)の種類及び量は、それらが存在するブロックが所望のガラス転移温度を有するように選択される。
この付加的なモノマーは、例えば:
a)親水性モノマー、例えば:
− 少なくとも一のカルボキシル又はスルホン酸基を有するエチレン不飽和のモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、ビニル安息香酸、ビニルリン酸、及びそれらの塩、
− 2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、及びジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、及びそれらの塩等の、少なくとも一の第3級アミン官能基を有するエチレン性不飽和のモノマー、
− 式:CH=C(CH)-COOR
[上式中、Rは、直鎖状又は分枝状で1〜4の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル又はイソブチル基で、該アルキル基がヒドロキシル基(例えばメタクリル酸2-ヒドロキシプロピル及びメタクリル酸2-ヒドロキシエチル)、及びメタクリル酸トルフルオロエチル等の、ハロゲン原子(Cl、Br、I又はF)から選択される一又は複数の置換基で置換されているものを表す]
のメタクリラート類;
− 式:CH=C(CH)-COOR
[上式中、Rは、O、N及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子が挿入されていてもよい、直鎖状又は分枝状のCないしC12アルキル基で、該アルキル基が、ヒドロキシル基及びハロゲン原子(Cl、Br、I又はF)から選択される一又は複数の置換基で置換されているものを表す]
のメタクリラート類;
− 式:CH=CHCOOR10
[上式中、R10は、ヒドロキシル基及びハロゲン原子(Cl、Br、I又はF)から選択される一又は複数の置換基で置換された、直鎖状又は分枝状のCないしC12アルキル基、例えばアクリル酸2-ヒドロキシプロピルト及びアクリル酸2-ヒドロキシエチルを表すか、又はR10は、5〜30回のオキシエチレン単位の繰り返しを有するCないしC12アルキル-O-POE(ポリオキシエチレン)、例えばメトキシ-POEを表し、又はR10は、5〜30のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレン化基を表す]
のアクリラート類;
b)一又は複数のケイ素原子を有するエチレン性不飽和のモノマー、例えばメタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びメタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、
− 及びそれらの混合物、
から選択される。
特に好ましい付加的なモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、及びメタクリル酸トルフルオロエチル、及びそれらの混合物である。
これ又はこれらの付加的なモノマー(類)は、第1及び/又は第2のブロックの全重量に対して、一般的に30重量%以下、例えば1重量%〜30重量%、好ましくは5重量%〜20重量%、より好ましくは7重量%〜15重量%の量である。
好ましい一実施態様において、本発明の組成物に使用されるブロックポリマーは、非シリコーンポリマー、すなわちケイ素原子を含有しないポリマーである。
好ましくは、少なくとも二のブロックのそれぞれは、上述した(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも一のモノマー、及び場合によっては(メタ)アクリル酸から選択される一のモノマー、及びそれらの混合物を含有する。
有利には、少なくとも二のブロックのそれぞれは、上述した(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも一のモノマー、及び場合によっては(メタ)アクリル酸から選択される一のモノマー、及びそれらの混合物から排他的に誘導される。
本発明の組成物に使用されるポリマーは、次の調製方法に従い、溶液フリーラジカル重合により得られ得る:
− 重合溶媒の一部を適切な反応器に入れ、重合に適した温度(典型的には60〜120℃)に達するまで系を加熱し、
− 一度この温度に到達したら、第1のブロックの構成モノマーをいくらかの重合開始剤の存在下で添加し、
− 90%の最大転換度合いに相当する時間Tの後に、第2のブロックの構成モノマーと残りの開始剤を導入し、
− 混合物を時間T'の間(特に3〜6時間の範囲内)反応させて放置し、その後、混合物を室温(25℃)まで冷却し、
− 重合溶媒中に溶解したポリマーが得られる。
「重合溶媒」なる用語は溶媒又は溶媒の混合物を意味する。重合溶媒は、特に酢酸エチル、酢酸ブチル、アルコール類、例えばイソプロパノール又はエタノール、及び脂肪族アルカン類、例えばイソドデカン、及びそれらの混合物から選択されてよい。好ましくは、重合溶媒は酢酸ブチルとイソプロパノール又はイソドデカンの混合物である。
第1の実施態様において、本発明の組成物に使用されるブロックポリマーは、a)において上述したような、40℃以上のTgを有する少なくとも一(特に一)の第1のブロック、及びb)において上述したような、20℃以下のTgを有する少なくとも一(特に一)の第2のブロックを含有する。
好ましくは、40℃以上のTgを有する第1のブロックは、そのホモポリマーが40℃以上のガラス転移温度を有するモノマー、例えば上述したモノマーから誘導されるコポリマーである。
有利には、20℃以下のTgを有する第2のブロックは、特に上述したようなモノマーから誘導されるホモポリマーである。
好ましくは、40℃以上のTgを有するブロックの割合は、ポリマーの重量に対して20%〜90%、好ましくは30%〜80%、さらに好ましくは50%〜70%の範囲である。
好ましくは、20℃以下のTgを有するブロックの割合は、ポリマーの重量に対して5%〜75%、好ましくは15%〜50%、さらに好ましくは25%〜45%の範囲である。
よって、第1の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− メタクリル酸メチル/アクリル酸のコポリマーであり、40℃以上のTg、例えば70〜110℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸メチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば0〜20℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− メタクリル酸メチル/アクリル酸/アクリル酸メチルのコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第2の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− メタクリル酸メチル/アクリル酸/メタクリル酸トルフルオロエチルのコポリマーであり、40℃以上、例えば70〜100℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸メチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば0〜20℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− メタクリル酸メチル/アクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸トルフルオロエチルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第3の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチルのコポリマーであり、40℃以上、例えば85〜115℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸2-エチルヘキシルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−85〜−55℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチル/アクリル酸2-エチルヘキシルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第4の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸メチルのコポリマーであり、40℃以上、例えば85〜115℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸2-エチルヘキシルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−85〜−55℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸メチル/アクリル酸2-エチルヘキシルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第5の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソボルニルのコポリマーであり、40℃以上、例えば95〜125℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸2-エチルヘキシルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−85〜−55℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソボルニル/アクリル酸2-エチルヘキシルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第6の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− メタクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチルのコポリマーであり、40℃以上、例えば85〜115℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸イソブチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−35〜−5℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− メタクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチル/アクリル酸イソブチルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第7の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソボルニルのコポリマーであり、40℃以上、例えば95〜125℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸イソブチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−35〜−5℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソボルニル/アクリル酸イソブチルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第8の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチルのコポリマーであり、40℃以上、例えば60〜90℃の範囲のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸イソブチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−35〜−5℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチル/アクリル酸イソブチルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
第2の実施態様において、本発明の組成物に使用されるポリマーは、c)において記載したブロックで、20〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有する少なくとも一(特に一)の第1のブロック、及びb)において上述したような、20℃以下のガラス転移温度、又はa)において上述したような、40℃以上のガラス転移温度を有する少なくとも一(特に一)の第2のブロックを含有する。
好ましくは、20〜40℃のTgを有する第1のブロックの割合は、ポリマーの重量に対して10%〜85%、好ましくは30%〜80%、さらに好ましくは50%〜70%の範囲である。
第2のブロックが40℃以上のTgを有するブロックである場合、該ブロックは、ポリマーの重量に対して好ましくは10%〜85%、より好ましくは20%〜70%、さらに好ましくは30%〜50%の範囲の割合で存在している。
第2のブロックが20℃以下のTgを有するブロックである場合、該ブロックは、ポリマーの重量に対して好ましくは10%〜85%、より好ましくは20%〜70%、さらに好ましくは20%〜70%の範囲の割合で存在している。
好ましくは、20〜40℃のTgを有する第1のブロックは、対応するホモポリマーが40℃以上のTgを有するようなモノマー、またその対応するホモポリマーが20℃以下のTgを有するモノマーから誘導されるコポリマーである。
有利には、20℃以下のTg又は40℃以上のTgを有する第2のブロックは、ホモポリマーである。
よって、この第2の実施態様の第1の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− 少なくとも一のアクリル酸メチルモノマー、少なくとも一のメタクリル酸メチルモノマー、及び少なくとも一のアクリル酸モノマーを含有するコポリマーであり、20〜40℃のTg、例えば25〜39℃のTgを有する第1のブロック、
− メタクリル酸メチルモノマーからなるホモポリマーであり、40℃以上、例えば85〜125℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− 少なくとも一のアクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルのモノマーを含有する中間ブロック、及び
− メタクリル酸メチル、少なくとも一のアクリル酸モノマー、及び少なくとも一のアクリル酸メチルモノマーを含有する中間ブロック、
を含有していてよい。
この第2の実施態様の第2の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチル/アクリル酸2-エチルヘキシルのコポリマーであり、20〜40℃のTg、例えば21〜39℃のTgを有する第1のブロック、
− メタクリル酸メチルのホモポリマーであり、20℃以下、例えば−65〜−35℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/メタクリル酸イソブチル/アクリル酸2-エチルヘキシルのランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
この第2の実施態様の第3の変形例において、本発明の組成物に使用されるポリマーは:
− アクリル酸イソボルニル/アクリル酸メチル/アクリル酸のコポリマーであり、20〜40℃のTg、例えば21〜39℃のTgを有する第1のブロック、
− アクリル酸イソボルニルのホモポリマーであり、40℃以上、例えば85〜115℃の範囲のTgを有する第2のブロック、及び
− アクリル酸イソボルニル/アクリル酸メチル/アクリル酸のランダムコポリマーである中間ブロック、
を含有していてよい。
皮膜形成ポリマーとしての使用に適したグラフト化エチレン性ポリマー:
皮膜形成ポリマーは、液状脂肪相に、グラフト化エチレン性ポリマーの粒子、好ましくは固体状粒子が分散した分散液の形態であってよい。このような分散液は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、PCT/FR03/03709号の番号で出願されている国際特許出願に、特に記載されている。「エチレン性」ポリマーなる用語は、エチレン性不飽和のモノマーの重合により得られるポリマーを意味する。
グラフト化エチレン性ポリマーの分散液は、特に欧州特許第0749747号に記載され、以下に記載されているもの等、前記グラフト化ポリマーとは異なる、安定化ポリマーを含有せず、よってグラフト化エチレン性ポリマーの粒子は、このような付加的な安定化ポリマーで表面安定化されていない。しかしてグラフト化ポリマーは、粒子用の付加的な表面安定化剤の不在下で、液状脂肪相に分散している。
「グラフト化」ポリマーなる用語は、骨格と、そこにペンダント又は鎖の末端に位置して、好ましくはペンダントして少なくとも一の側鎖を有しているポリマーを意味する。
有利には、グラフト化エチレン性ポリマーは、液状脂肪相に溶解しないエチレン性骨格と、該骨格に共有結合し、液状脂肪相に溶解する側鎖とを含有する。
グラフト化エチレン性ポリマーは、特に架橋していないポリマーである。特にポリマーは、唯一の重合性基を有するモノマーの重合により得られる。
グラフト化エチレン性ポリマーは、好ましくは皮膜形成ポリマーである。
「皮膜形成ポリマー」という用語は、それ自体で又は皮膜形成補助剤の存在下で、支持体、特にケラチン物質に付着する連続皮膜、好ましくは粘着性皮膜、より好ましくはその粘着性及び機械的特性が、該皮膜が該支持体から単離し得る程度である皮膜を形成可能なポリマーを意味する。
本発明の一実施態様において、グラフト化エチレン性ポリマーは、グラフト化アクリルポリマーである。
グラフト化エチレンポリマーは、特に有機重合媒体において、以下のものをフリーラジカル重合させることにより得ることができるもので:
− 少なくとも一のエチレン性モノマー、特に少なくとも一のアクリルモノマー、場合によっては少なくとも一の付加的な非アクリルビニルモノマーは、不溶性の骨格を形成し、
− 重合性末端基を有する少なくとも一のマクロモノマーは、側鎖を形成し、ここで該マクロモノマーは、200以上の重量平均分子量を有するもので、重合されるマクロモノマーの含有量は、ポリマーの重量の0.05%〜20%である。
液状脂肪相は、グラフト化エチレン性ポリマーのための有機重合媒体を含んでよい。
グラフト化ポリマーが供給される媒体に相当する、液状有機分散媒体は、重合媒体と同一であってもよい。
しかしながら、重合媒体は、他の有機液状媒体と全体的又は部分的に置き換えてもよい。この他の有機液状媒体は、重合後に重合媒体に添加してもよい。ついで、前記重合媒体は、全体的又は部分的に蒸発されてもよい。
液状脂肪相は、分散媒体に存在するもの以外の液状有機化合物を含有していてもよい。これらの他の化合物は、グラフト化ポリマーが液状脂肪相に分散した形態のままであるように選択される。
液状有機分散媒体は、得られたグラフト化ポリマーの分散液の組成物に導入させるために、本発明の組成物の液状脂肪相に存在している。
A)液状脂肪相:
液状脂肪相は、主として、以下に記載するような一又は複数の液状有機化合物(又は油)を含有する。
特に、液状脂肪相は、室温(25℃)で水と不混和性である、非水性の液状有機相である。
「液状有機化合物」なる用語は、室温(25℃)で液状であり、よって自重で流れ落ちる非水性の化合物を意味する。
「シリコーン化合物」なる用語は、少なくとも一のケイ素原子を有する化合物を意味する。
本発明の組成物は、有利には以下に記載する揮発性油を含有する。
「揮発性油」なる用語は、1時間未満で、皮膚、唇又はケラチン繊維から蒸発可能であり、特に室温及び大気圧で、10−3〜300mmHg(0.13Pa〜40000Pa)の範囲の蒸気圧を有する油を意味する。
揮発性油はシリコーンベース又は非シリコーンベースであってよい。
それは、特に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、イソドデカン、イソデカン、及びイソヘキサデカン、及びそれらの混合物から選択され得る。
揮発性油は、組成物の重量に基づき、有利には1重量%〜70重量%、好ましくは5重量%〜50重量%、さらに好ましくは10重量%〜35重量%の範囲の量で存在している。
液状脂肪相は、以下に記載するような、非揮発性油を含有していてもよい。
非揮発性油は、組成物の重量に基づき、有利には1重量%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、さらに好ましくは10重量%〜50重量%の範囲の量で存在する。
液状有機分散媒体に存在し得る液状有機化合物又は油としては:
− 18(MPa)1/2以下、好ましくは17(MPa)1/2以下の、Hansenの溶解度空間による包括的溶解度パラメーターを有する、特にシリコーンベース又は非シリコーンベースの液状有機化合物、
− 20(MPa)1/2以下の、Hansenの溶解度空間による包括的溶解度パラメーターを有するモノアルコール類、及び
− それらの混合物、
を挙げることげることができる。
Hansen溶解度空間による包括的溶解度パラメーターδは、「Polymer Handbook」 第3版、第VII章、519-559頁に記載のEric A. Grulkeによる文献、「Solubility parameter values」中に、下式によって定義されている。
δ=(d +d +d 1/2
上式中、
− dは、分子衝撃の際に誘発される双極子の形成により得られるロンドン分散力を特徴付け、
− dは、永久双極子間の相互作用のデバイ相互作用を特徴付け、及び
− dは、相互作用(水素、酸/塩基、電子供与体/電子受容体等)の特異的な力を特徴付ける。
Hansenによる溶解度空間における溶媒の定義は、C. M. Hansenによる論文:「The three-dimensional solubility parameters」 J. Paint Technol. 39, 105 (1967)に記載されている。
18(MPa)1/2以下のHansenの溶解度空間による包括的溶解度パラメーターを有する、特にシリコーンベース又は非シリコーンベースの液状有機化合物としては、液状脂肪物質、特に天然又は合成由来のものから選択され得る油、炭素ベース、炭化水素ベースのもの、分枝状であってもよいシリコーン油及びフルオロ油の単独物又は混合物を挙げることができる。
これらの油としては、ポリオール類と脂肪酸のエステル、特にトリグリセリドから形成される植物性油、例えばヒマワリ油、ゴマ油又は菜種油、又は長鎖の酸又はアルコール(すなわち、6〜20の炭素原子を有する鎖)から誘導されるエステル、特に、Tが7〜19の炭素原子を有する高級脂肪酸残基を表し、T'が3〜20の炭素原子を有する炭化水素ベース鎖を表す、式TCOOT'のエステル、例えばパルミチン酸エステル、アジピン酸エステル及び安息香酸エステル、特にアジピン酸ジイソプロピルを挙げることができる。また、揮発性であってもよい直鎖状、分枝状及び/又は環状のアルカン類、特に流動パラフィン、流動ワセリン又は水素化ポリイソブチレン、イソドデカン、又は「アイソパー」、揮発性のイソパラフィン類を挙げることができる。さらに、エステル、エーテル及びケトン類を挙げることもできる。
さらにシリコーン油、例えば、フッ化されていてもよい脂肪族及び/又は芳香族基、又は官能基、例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基で置換されていてもよい、ポリメチルフェニルシロキサン類及びポリジメチルシロキサン類、及び揮発性のシリコーン油、特に環状のものを挙げることもできる。
特に、揮発性及び/又は非揮発性で分枝状であってもよいシリコーン油を挙げることができる。
「揮発性油」なる用語は、1時間未満で、皮膚又は唇から蒸発可能であり、特に室温及び大気圧で、10−3〜300mmHg(0.13Pa〜40000Pa)の範囲の蒸気圧を有する油を意味する。
本発明で使用され得る揮発性シリコーン油としては、2〜7のケイ素原子を有する直鎖状又は環状シリコーン類を挙げることができ、これらのシリコーン類は、1〜10の炭素原子を有するアルキル又はアルコキシ基を有していてもよい。特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、及びドデカメチルテトラシロキサン、及びそれらの混合物を挙げることができる。
非揮発性シリコーン油としては、非揮発性のポリジアルキルシロキサン類、例えば非揮発性のポリジメチルシロキサン類(PDMS);シリコーン鎖の末端又はペンダントしてアルキル、アルコキシ又はフェニル基を有するポリジメチルシロキサン類で、これらの基が2〜24の炭素原子を有するもの;フェニルシリコーン類、例えばフェニルトリメチコーン類、フェニルジメチコーン類、フェニルトリメチル-シロキシジフェニルシロキサン類、ジフェニルジメチコーン類、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン類、及びポリメチル-フェニルシロキサン類;脂肪酸(特にC-C20のもの)、脂肪アルコール類(特にC-C20のもの)又はポリオキシアルキレン類(特に、ポリオキシ-エチレン及び/又はポリオキシプロピレン)で変性したポリシロキサン類、;アミノポリシロキサン類;ヒドロキシル基を有するポリシロキサン類;1〜12の炭素原子を有し、水素原子の全て又はいくつかがフッ素原子で置換された、シリコーン鎖の末端に又はペンダントしてフッ化基を有するフルオロポリ-シロキサン類、及びそれらの混合物を挙げることができる。
18(MPa)1/2以下の、Hansenの溶解度空間による包括的溶解度パラメーターを有する、非シリコーンベースの液状有機化合物としては、特に:
− 少なくとも6の炭素原子、特に6〜30の炭素原子を有する直鎖状、分枝状又は環状エステル、
− 少なくとも6の炭素原子、特に6〜30の炭素原子を有するエーテル、
− 少なくとも6の炭素原子、特に6〜30の炭素原子を有するケトン類が挙げられる。
「20(MPa)1/2以下のHansen溶解度空間による包括的溶解度パラメータを有する液状のモノアルコール類」という表現は、6〜30の炭素原子を有し、炭化水素ベース鎖が置換基を含有していない液状の脂肪族脂肪モノアルコール類を意味する。挙げることのできる本発明のモノアルコール類としては、オレイルアルコール、デカノール、オクチルドデカノール及びリノレイルアルコールが含まれる。
非シリコーン媒体
本発明の第1の実施態様において、液状脂肪相は非シリコーン液状脂肪相であってよい。
「非シリコーン液状脂肪相」なる用語は、例えば上述したような、一又は複数の非シリコーン液状有機化合物又は油を含有する脂肪相を意味し、該非シリコーン化合物は、主に液状脂肪相に存在しており、すなわち液状脂肪相の全重量に対して、少なくとも50重量%、特に50重量%〜100重量%、好ましくは60重量%〜100重量%(例えば60重量%〜99重量%)、又は65重量%〜100重量%(例えば65重量%〜95重量%)である。
非シリコーン液状有機化合物は、特に:
− Hansen溶解度空間による包括的溶解度パラメータが18(MPa)1/2未満の非シリコーン液状有機化合物、
− Hansen溶解度空間による包括的溶解度パラメータが20(MPa)1/2以下のモノアルコール類、 又は、
− それらの混合物、
から選択され得る。
よって、非シリコーン液状脂肪相は、例えば先に記載したもの等の、シリコーン液状有機化合物を含有していてもよく、それは液状脂肪相の全重量に対して50重量%未満、特に0.1重量%〜40重量%の範囲、又は1重量%〜35重量%の範囲、さらには5重量%〜30重量%の範囲の量で存在し得る。
本発明の特定の一実施態様において、非シリコーン液状脂肪相は、シリコーン液状有機化合物又は油を何ら含有しない。
液状脂肪相が非シリコーン液状脂肪相である場合、グラフト化モノマーに存在しているマクロモノマーは、有利には、以下に記載するような炭素ベースのマクロモノマーである。
特に、液状脂肪相が非シリコーン液状脂肪相である場合、組成物に存在するグラフト化ポリマーは、有利には非シリコーングラフト化ポリマーである。
「非シリコーングラフト化ポリマー」なる用語は、主として炭素ベースのマクロモノマーを含有しており、場合によってはシリコーンマクロモノマーを7重量%を超えて、好ましくは5重量%を超えては含有しない、さらにはシリコーンマクロモノマーを含有しないグラフト化ポリマーを意味する。
シリコーンベースの媒体:
本発明の第2の実施態様において、液状脂肪相はシリコーンベースの液状脂肪相であってよい。
「シリコーンベースの液状脂肪相」なる用語は、例えば上述したような、一又は複数のシリコーンベースの液状有機化合物又はシリコーン油を含有する脂肪相を意味し、該シリコーン化合物は、主に液状脂肪相に存在しており、すなわち液状脂肪相の全重量に対して、少なくとも50重量%、特に50重量%〜100重量%、好ましくは60重量%〜100重量%(例えば60重量%〜99重量%)、又は65重量%〜100重量%(例えば65重量%〜95重量%)である。
シリコーンベースの液状有機化合物は、特に:
− Hansen溶解度空間による包括的溶解度パラメータが18(MPa)1/2以下の、特に非シリコーンベース又はシリコーンベースの液状有機化合物、
から選択され得る。
よって、シリコーンベースの液状脂肪相は、場合によっては例えば先に記載したもの等の、非シリコーンベースの液状有機化合物を含有していてもよく、それは液状脂肪相の全重量に対して50重量%未満、特に0.1重量%〜40重量%の範囲、又は1重量%〜35重量%の範囲、さらには5重量%〜30重量%の範囲の量で存在し得る。
本発明の特定の一実施態様において、シリコーンベースの液状脂肪相は、非シリコーンベースの液状有機化合物を何ら含有しない。
液状脂肪相がシリコーンベースの液状脂肪相である場合、グラフト化モノマーに存在しているマクロモノマーは、有利には、以下に記載するようなシリコーンベースのマクロモノマーである。
特に、液状脂肪相がシリコーンベースの液状脂肪相である場合、組成物に存在するグラフト化ポリマーは、有利にはシリコーンベースのグラフト化ポリマーである。
「シリコーンベースのグラフト化ポリマー」なる用語は、主としてシリコーンベースのマクロモノマーを含有しており、場合によっては炭素ベースのマクロモノマーを7重量%まで、好ましくは5重量%までしか含有せず、さらには炭素ベースのマクロモノマーを含有しないグラフト化ポリマーを意味する。
B)グラフト化エチレン性ポリマー
グラフト化エチレン性ポリマーの粒子の分散液、特にその安定した分散液を得るために、多くの変数、及びそれらの液状有機分散媒体との相互反応性は、当業者により考慮されなくてはならない。変数には、限定されるものではないが、グラフト化エチレン性ポリマーの骨格を構成するモノマー及びマクロモノマーの選択、グラフト化エチレン性ポリマーの分子量、及びグラフト化エチレン性ポリマーの作製に使用されるモノマーとマクロモノマーの割合が含まれる。
「安定した分散液」なる用語は、特に例えば4000rpmで15分間遠心分離した後、固体状の沈殿物を形成したり、又は液体/固体の相分離を被らない傾向にある分散液を意味する。
よって、分散液において粒子を形成するグラフト化エチレン性ポリマーは、該分散媒体に不溶の骨格と、該分散媒体に溶解する部分とを含む。
グラフト化エチレン性ポリマーは、ランダムポリマーであってもよい。
本発明において、「グラフト化エチレン性ポリマー」なる用語は:
− 一又は複数のエチレン性モノマー(類);
− 一又は複数のマクロモノマー(類);
との、有機重合媒体における、フリーラジカル重合により得ることができるポリマーを意味する。
本発明において、「グラフト化アクリルポリマー」なる用語は:
− 一又は複数のアクリルモノマー(類)、及び場合によっては一又は複数の付加的な非アクリル酸ビニルモノマー(類);
− 一又は複数のマクロモノマー(類);
との、有機重合媒体における、フリーラジカル重合により得ることができるポリマーを意味する。
有利には、アクリルモノマーは、アクリルモノマー+任意の非アクリル酸ビニルモノマーの混合物の、50重量%〜100重量%、好ましくは55重量%〜100重量%(特に55重量%〜95重量%)、より好ましくは60重量%〜100重量%(特に60重量%〜90重量%)である。
好ましくは、アクリルモノマーは、そのホモポリマーが、考慮される分散媒体に不溶、すなわちホモポリマーが、該分散媒体に、室温(20℃)で5重量%以上の濃度で固体状(又は溶解しない)形態であるモノマーから選択される。
a)マクロモノマー:
本発明において「重合性末端基を有するマクロモノマー」なる用語は、骨格を構成するアクリルモノマー及び場合によっては付加的な非アクリル酸ビニルモノマーと、重合反応中に反応可能な重合性末端基をその一端のみに有する任意のポリマーを意味する。マクロモノマーにより、グラフト化アクリルポリマーの側鎖を形成することができる。マクロモノマーの重合性基は、有利には、骨格を構成するモノマーとフリーラジカル重合可能な、エチレン性不飽和基であってもよい。
「炭素ベースのマクロモノマー」なる用語は、非シリコーンベースのマクロモノマー、特にエチレン性不飽和を有する非シリコーンベースのモノマー(類)の重合、及び主としてアクリル及び/又は非アクリル酸ビニルモノマーの重合により得られる、オリゴマーマクロモノマーを意味する。
「シリコーンベースのマクロモノマー」なる用語は、オルガノポリシロキサンマクロモノマー、特にポリジメチルシロキサンマクロモノマーを意味する。
好ましくは、マクロモノマーは、そのホモポリマーが、考慮される分散媒体に溶解する、すなわち、該分散媒体に、室温にて5重量%以上の濃度で十分に溶解するマクロモノマーから選択される。
よって、グラフト化アクリルポリマーは、特に一又は複数のアクリルポリマーの重合により得られるアクリル単位の配列からなる骨格(又は主鎖)、及びマクロモノマーの反応から誘導される側鎖(又はグラフト部)を含み、該側鎖は該主鎖に共有結合している。
骨格(又は主鎖)は、考慮される分散媒体に不溶であるが、一方側鎖(又はグラフト部)は該分散媒体に溶解する。
b)モノマー:
本出願において、「アクリルモノマー」なる用語は、(メタ)-アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリラートとしても公知)、及び(メタ)アクリル酸アミド類((メタ)アクリルアミドとしても公知)から選択されるモノマーを意味する。
ポリマーの不溶性の骨格を構成するのに使用され得るアクリルモノマーとしては、以下のモノマー、及びその塩の単独物又は混合物を挙げることができる:
−(i)次の式:
Figure 0004906520
[上式中:
− Rは水素原子又はメチル基を示し;
− Rは:
− 1〜6の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状のアルキル基で、該基が、その鎖にO、N及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を有することができ;及び/又は-OH、ハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)、及びT及びTが同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキルから選択される-NTから選択される一又は複数の置換基を有することができ;及び/又は少なくとも一のポリオキシアルキレン基、特にC-Cアルキレン、中でもポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレンで置換可能であるもので、さらに該ポリオキシアルキレン基が5〜30のオキシアルキレン単位の繰り返しからなるもの;
− 3〜6の炭素原子を有する環状のアルキル基で、該基が、その鎖にO、N及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を有することができ、及び/又はOH及びハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)から選択される一又は複数の置換基を有することができるもの;
から選択される基を表す]
の(メタ)アクリラート類。
挙げることのできるRの例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシポリオキシエチレン(350OE)、トリフルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、又はジメチルアミノプロピル基が含まれる。
−(ii)次の式:
Figure 0004906520
[上式中:
− Rは水素原子又はメチル基を示し;
− R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子、又は直鎖状又は分枝状で1〜6の炭素原子を有し、-OH、ハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)及び-NR'R''から選択される一又は複数の置換基を有していてもよいアルキル基を表し、ここでR'及びR''は同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキルから選択され;又は
− Rは水素原子を表し、Rは1,1-ジメチル-3-オキソブチル基を表す]
の(メタ)アクリルアミド類。
及びRを構成可能なアルキル基の例としては、n-ブチル、t-ブチル、n-プロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル及びジメチルアミノプロピルを挙げることができる。
−(iii)少なくとも一のカルボン酸、リン酸又はスルホン酸官能基、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はアクリルアミドプロパンスルホン酸を含有する(メタ)アクリルモノマー。
これらのアクリルモノマーとしては、特にメチル、エチル、プロピル、ブチル及びイソブチルの(メタ)アクリラート類;メトキシエチル又はエトキシエチルの(メタ)アクリラート類;メタクリル酸トルフルオロエチル;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル;ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド;及びそれらの塩;及びそれらの混合物を特に挙げることができる。
好ましくはアクリルモノマーは、アクリル酸メチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル、及びそれらの混合物から選択される。
付加的な非アクリル酸ビニルモノマーとしては:
− 式:R-COO-CH=CH
[上式中、Rは直鎖状又は分枝状で1〜6の炭素原子を有するアルキル基、又は3〜6の炭素原子を有する環状のアルキル基、及び/又は芳香族基、例えばベンゼン、アントラセン又はナフタレン型のものを表す]
のビニルエステル;
− 少なくとも一のカルボン酸、リン酸又はスルホン酸官能基を有する非アクリル酸ビニルモノマー、例えばクロトン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸、又はビニルリン酸、及びそれらの塩;
− 2-ビニルピリジン又は4-ビニルピリジン等の、少なくとも一の第3級アミン官能基を有する非アクリル酸ビニルモノマー、
− 及びそれらの混合物;
を挙げることができる。
有利には、グラフト化ポリマーに存在するアクリルモノマーは、上述した(i)及び(ii)に記載したような、(メタ)アクリラート類及び(メタ)アクリルアミド類から選択される少なくとも一のモノマー、及び少なくとも(メタ)アクリル酸を含有する。好ましくは、アクリルモノマーは、C-C(メタ)アクリル酸アルキルから選択される少なくとも一のモノマーと、少なくとも(メタ)アクリル酸を含有する。(メタ)アクリル酸は、ポリマーの全重量に対して、少なくとも5重量%、特に5重量%〜80重量%、好ましくは少なくとも10重量%、特に10重量%〜70重量%、好ましくは少なくとも15重量%、特に15重量%〜60重量%の量で存在してよい。
塩としては、無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化アンモニウム、又は有機塩基、例えばアルカノールアミド類、特にモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、又は2-メチル-2-アミノ-1-プロパノールで酸基が中和されることにより得られるものを挙げることができる。
例えば無機又は有機酸を使用して、第3級アミン単位を中和することにより形成される塩を挙げることができる。無機酸としては、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸及びホウ酸を挙げることもできる。また有機酸としては、一又は複数のカルボン酸、スルホン酸又はホスホン酸基を有する酸を挙げることができる。それらは直鎖状、分枝状又は環状の脂肪族酸、又は芳香族酸であってよい。これらの酸は、例えばヒドロキシル基の形態をした、O及びNから選択される一又は複数のヘテロ原子をさらに含有していてよい。特に酢酸、プロピオン酸、テレフタル酸、及びクエン酸及び酒石酸を挙げることができる。
本発明の一実施態様において、グラフト化エチレン性ポリマーは、上述したような付加的な非アクリル酸ビニルモノマーを含有しない。この実施態様において、グラフト化エチレン性ポリマーの不溶性の骨格は、上述したアクリルモノマーのみから形成される。
これらの重合していないアクリルモノマーは考慮される分散媒体に溶解し得るが、これらのモノマーにより形成されるポリマーは、分散媒体に不溶であると理解される。
本発明の特定の一実施態様において、グラフト化エチレン性ポリマーは:
− 不溶性の骨格を形成し、単独で又は混合物として、C-C(メタ)アクリル酸アルキルから選択される主たるアクリルモノマー、及び場合によっては以下の式(I)の(メタ)アクリル酸、メタクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルから選択される一又は複数の付加的なアクリルモノマー、及びそれらの塩;及び
− 上述したような重合性末端基を有する少なくとも一のシリコーンベースのマクロモノマー;
との、有機重合媒体における、フリーラジカル重合により得ることができる。
使用され得る主たるアクリルモノマーには、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、メタクリル酸n-プロピル、アクリル酸イソプロピル、及びメタクリル酸イソプロピル、及びそれらの混合物が含まれる。
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸エチルが最も好ましい。
付加的なアクリルモノマーは:
− (メタ)アクリル酸及びその塩、
− 次の式(I):
Figure 0004906520
[上式中:
− R'は水素原子又はメチル基を示し;
− R'は:
− 1〜6の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状のアルキル基で、該基が、その鎖に一又は複数の酸素原子を有しており、及び/又は-OH、ハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)、及びR'及びR''が同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキルから選択される-NR'R''から選択される一又は複数の置換基を有するもの;
− 3〜6の炭素原子を有する環状のアルキル基で、該基が、その鎖に一又は複数の酸素原子を有することができ、及び/又はOH及びハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)から選択される一又は複数の置換基を有することができるもの;
を表す]
の(メタ)アクリラート類、及びその塩;
−及びそれらの混合物;
から選択され得る。
挙げることのできるR'の例には、メトキシエチル、エトキシエチル、トリフルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、及びジメチルアミノプロピル基が含まれる。
これらの付加的なアクリルモノマーとしては、特に(メタ)-アクリル酸、メトキシエチル又はエトキシエチルの(メタ)アクリラート類;メタクリル酸トルフルオロエチル;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシ-プロピル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、及びアクリル酸2-ヒドロキシ-エチル、それらの塩、及びそれらの混合物を挙げることができる。
アクリル酸及びメタクリル酸が特に好ましい。
マクロモノマーは、アクリルモノマーと、場合によっては付加的なビニルモノマーと重合中に反応して、グラフト化エチレン性ポリマーの側鎖を形成する、重合性末端基を鎖の一端に有する。特に前記重合性末端基は、ビニル又は(メタ)アクリラート(又は(メタ)-アクリルオキシ)基、好ましくは(メタ)アクリラート基であってよい。
マクロモノマーは、そのホモポリマーが25℃以上、特に−100℃〜25℃の範囲、好ましくは−80℃〜0℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有するマクロモノマーから好ましく選択される。
マクロモノマーは、200以上、好ましくは300以上、より好ましくは500以上、さらに好ましくは600以上の重量平均分子量を有する。
好ましくは、マクロモノマーは、200〜100000の範囲、好ましくは500〜50000の範囲、より好ましくは800〜20000の範囲、さらに好ましくは800〜10000の範囲、特に好ましくは800〜6000の範囲の重量平均分子量(Mw)を有する。
本特許出願において、重量平均(Mw)及び数平均(Mn)分子量は、ゲル浸透液体クロマトグラフィー(THF溶媒、直鎖状のポリスチレンスタンダードを用いて確立された検量曲線、屈折検出器)により測定される。
特に挙げることのできる炭素ベースのマクロモノマーには、以下のものが含まれる:
−(i)ビニル又は(メタ)アクリラート基から選択される重合性末端基を有する、直鎖状又は分枝状のC-C22アルキルのアクリラート又はメタクリラートのホモポリマー又はコポリマーで、特にモノ(メタ)アクリラート末端基を有するポリ(アクリル酸2-エチルヘキシル)マクロモノマー;モノ(メタ)アクリラート末端基を有するポリ(アクリル酸ドデシル)又はポリ(メタクリル酸ドデシル)マクロモノマー;モノ(メタ)アクリラート末端基を有するポリ(アクリル酸ステアリル)又はポリ(メタクリル酸ステアリル)マクロモノマーを挙げることができるもの。
このようなマクロモノマーは、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許第895467号及び欧州特許第96459号、及びGillman K.F.,による文献、Polymer Letters, 第5巻, 477-481頁(1967)に記載されている。
特に、モノ(メタ)アクリラート末端基を有するポリ(アクリル酸2-エチルヘキシル)又はポリ(アクリル酸ドデシル)をベースにしたマクロモノマーを挙げることができる;
(ii)エチレン性不飽和末端基、特に(メタ)アクリラート末端基を有するポリオレフィン類。挙げることのできるこのようなポリオレフィン類の例には、特に次のマクロモノマーで、(メタ)アクリラート末端基を有すると理解されるもの、例えばポリエチレンマクロモノマー、ポリプロピレンマクロモノマー、ポリエチレン/ポリプロピレンコポリマーのマクロモノマー、ポリエチレン/ポリブチレンコポリマーのマクロモノマー、ポリイソブチレンマクロモノマー;ポリブタジエンマクロモノマー;ポリイソプレンマクロモノマー;ポリブタジエンマクロモノマー;ポリ(エチレン/ブチレン)-ポリイソプレンマクロモノマーが含まれる。
このようなマクロモノマーは、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる米国特許第5625005号に記載されており、(メタ)アクリラート反応性末端基を有するエチレン/ブチレン及びエチレン/プロピレンマクロモノマーを挙げることができる。
特に、クラトン・ポリマー社からクラトン・リキッドL-1253の名称で販売されているポリ(エチレン/ブチレン)メタクリラートを挙げることができる。
特に挙げることのできるシリコーンベースのマクロモノマーには、特に次の式(II):
Figure 0004906520
[上式中、Rは水素原子又はメチル基を示し;Rは1〜10の炭素原子を有し、場合によっては一又は二のエーテル結合-O-を有していてもよい二価の炭化水素ベース基を示し;R10は1〜10の炭素原子、特に2〜8の炭素原子を有するアルキル基を示し;nは1〜300の範囲、好ましくは3〜200の範囲、より好ましくは5〜100の範囲の整数を示す]
のもののような、モノ(メタ)アクリラート末端基を有するポリジメチルシロキサン類が含まれる。
使用され得るシリコーンベースのマクロモノマーには、モノメタクリルオキシプロピル-ポリジメチルシロキサン類、例えばユナイテッド・ケミカル・テクノロジーズ・インク(United Chemical Technologies Inc.)(UCT)からPS560-K6の名称で、又はゲレスト・インク(Gelest Inc.)からMCR-M17の名称で販売されているものが含まれる。
好ましくは、重合したマクロモノマー(グラフト化ポリマーの側鎖を構成するもの)は、ポリマーの全重量に対して0.1重量%〜15重量%、好ましくは0.2重量%〜10重量%、より好ましくは0.3重量%〜8重量%である。
非シリコーン液状脂肪相に分散した特に好ましいグラフト化エチレン性ポリマーとしては:
− 特にイソドデカン、イソノナン酸イソノニル、オクチルドデカノール、マレイン酸ジイソステアリル又は安息香酸C12-C15アルキル(例えばフィンソルブ(Finsolv)TN)から選択される溶媒における、アクリル酸メチルと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
− 特にイソドデカンにおける、アクリル酸メトキシエチルと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
− 特にイソドデカンにおける、アクリル酸メチル/メタクリル酸メチルモノマーと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
− 特にイソドデカンにおける、アクリル酸メチル/アクリル酸の酸性モノマーと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
− 特にイソドデカンにおける、アクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチルモノマーと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
− 特にイソドデカンにおける、アクリル酸メチル/メタクリル酸2-ヒドロキシエチルモノマーと、メタクリラート末端基を有するポリエチレン/ポリブチレンマクロモノマー(特にクラトンL-1253);
の重合により得られるものを使用することができる。
シリコーンベースの液状脂肪相に分散した特に好ましいグラフト化アクリルポリマーとしては:
− 特にデカメチルシクロペンタシロキサン又はフェニルトリメチコーンにおける、800〜6000の重量平均分子量を有する、モノメタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサンマクロモノマーとアクリル酸メチル;
− 特にデカメチルシクロペンタシロキサン又はフェニルトリメチコーンにおける、800〜6000の重量平均分子量を有する、モノメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンマクロモノマーと、アクリル酸、アクリル酸メチル;
の重合により得られるものを使用することができる。
グラフト化ポリマー重量平均分子量(Mw)は、10000〜300000、特に20000〜200000、好ましくは25000〜150000である。
付与された有機分散媒体において、上述した特徴により、ポリマーはそれら自身の上に折り畳まれる能力を有しており、よって実質的に球形の粒子が形成され、これら粒子の表面には、これらの粒子の安定性が確実になるように配された側鎖が存在する。グラフト化ポリマーの特徴に起因するこのようなポリマーは、前記媒体においては凝集しないという特徴を有しており、よって自己安定し、特定の安定したポリマー粒子分散液が形成される。
特に、分散液のグラフト化エチレン性ポリマーは、10〜400nm、好ましくは20〜200nmの範囲の平均径を有する、ナノメートルサイズの粒子を形成することができる。
これが非常に小さなサイズである結果、分散液中でグラフト化ポリマーは特に安定しており、よって凝集体の形成に対してほとんど影響を受けない。
よって、グラフト化ポリマーの分散液は安定した分散液であり、長い時間(例えば24時間)室温に配しておいた場合にも、沈殿物は形成されない。
好ましくは、グラフト化ポリマー粒子の分散液は、固体重量の40%〜70%、特に45%〜65%のポリマーの固体含有量(又は乾燥抽出物)を有する。
グラフト化ポリマー粒子の分散液は、有機重合媒体において、上述した一又は複数のアクリルモノマー、上述した一又は複数のマクロモノマーのフリーラジカル共重合の工程を含む方法を介して調製され得る。
上述したように、液状有機分散媒体は、重合媒体と同一でも異なっていてもよい。
共重合は、重合開始剤の存在下、便宜的に実施され得る。重合開始剤はフリーラジカル開始剤であってもよい。一般的に、このような重合開始剤は、有機過酸化化合物、例えば過酸化ジラウロイル、過酸化ジベンゾイル、又はtert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノアート;ジアゾ化合物、例えばアゾビスイソブチロニトリル又はアゾビスジメチルバレロニトリルから選択され得る。
また反応は、光開始剤又は光線、例えばUV又はニュートロン、又はプラズマを使用して開始させてもよい。
一般的にこのプロセスを実施するために、有機重合媒体の少なくとも一部、重合後に不溶性の骨格を構成するであろう付加的なアクリル及び/又はビニルモノマーの一部、マクロモノマー(ポリマーの側鎖を構成するであろうもの)の全て、及び重合開始剤の一部を、所定量のポリマーが調製されるのに適切な大きさの反応器に導入する。この導入段階において、反応媒体は比較的均質な媒体を形成する。
ついで、反応媒体を攪拌し、モノマーとマクロモノマーとの重合がなされる温度まで加熱する。所定の時間後、当初、均質で透明であった媒体は、乳白色の外観の分散液に至る。ついで、残存部のモノマーと重合開始剤とからなる混合物を添加する。混合物を攪拌しつつ加熱している間の適切な時間後、媒体は乳白色の分散液の形態で安定しており、媒体中で安定しているポリマー粒子を含有する分散液が生産され、該安定化は、ポリマーに、前記分散媒体に溶解する側鎖が存在することによりなされる。
構造化剤:
「構造化剤」なる用語は、組成物の粘度を増加可能な化合物を意味する。構造化剤により、特に、液体から固体の範囲のテクスチャーを有し得る組成物を得ることができる。
適切な構造化剤の例には、限定されるものではないが、増粘剤(水性-媒体の増粘剤;油性-媒体の増粘剤)、有機ゲル化剤、ロウ、ペースト状の化合物及びガム類が含まれる。
適切な水性-媒体の増粘剤には、限定されるものではないが:
− 親水性のクレー類、
− 親水性のヒュームド・シリカ、
− 水溶性のセルロースベースの増粘剤、
− キャロブガム、スクレログルカンガム、ゲランガム(gellan gum)、ラムサンガム(rhamsan gum)、
− マルトデキストリン類、デンプン、及びそれらの誘導体、
− ヒスパノ・キミカ社(Hispano Qimica)又はガーディアン社(Guardian)から「ヒスパゲル(Hispagel)」又は「ルブラゲル(Lubragel)」の名称で販売されているポリグリセリル(メタ)アクリラートポリマー、
− 架橋したアクリルアミドのポリマー及びコポリマー、例えばヘキスト社(Hoechst)から「ボゼポール(Bozepol)C」又は「PAS5161」、セピック社(SEPPIC)から「セピゲル(Sepigel)305」の名称で販売されているもの、
− アライド・コロイド社(Allied Colloid)から「サルケア(Salcare)SC95」の名称で販売されている、架橋したメタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのホモポリマー、
− 会合性ポリマー、特に会合性ポリウレタン類、
が含まれる。
このような増粘剤は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第1400234号に特に記載されている。
適切な油性-媒体の増粘剤には、限定されるものではないが:
− 有機親和性のクレー類;
− 疎水性のヒュームド・シリカ;
− アルキルグアーガム(C-Cアルキル基を有するもの)、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる欧州特許公開第0708114号に記載されているもの;
− a)少なくとも一のヘテロ原子を有する炭化水素ベースの繰り返し単位を含有するポリマー骨格、及び場合によってはb)その全ての内容が参照としてここに取り込まれる国際公開第02/056847号及び国際公開第02/47619号に記載されているような、前記炭化水素ベース単位に結合しており、6〜120の炭素原子を有し、官能化されていてもよい、少なくとも一の末端脂肪鎖及び/又は少なくとも一のペンダント脂肪鎖を含有する、100000未満の重量平均分子量を有するポリマー;特にポリアミド樹脂(特に12〜22の炭素原子を有するアルキル基を含有するもの)、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5783657号に記載されているもの;
− その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許出願第0216039号として出願されているもの、及び欧州特許出願公開第1266647号に記載されている、シリコーンベースのポリアミド樹脂;
が含まれる。
このような増粘剤は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第1400234号に特に記載されている。
有機ゲル化剤は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第03/105788号に記載されているものから選択され得る。
ここに開示されている組成物に使用され得る有機ゲル化剤は、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、D. Robb. 1977, 209-263頁、8章, P. Terechによる、文献「Specialist Surfactants」、欧州特許出願公開第1068854号及び欧州特許出願公開第1086945号、又は国際公開第02/47031号に記載されているものから選択され得る。
これらの有機ゲル化剤として、例えばトリカルボン酸等のカルボン酸のアミド類、例えばシクロヘキサントリカルボキシアミド類(例えば、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第1068854号を参照)、それぞれ1〜22の炭素原子、例えば6〜18の炭素原子を有する炭化水素ベース鎖を含有するジアミド類で、炭化水素ベース鎖がエステル、尿素及びフルオロ基から選択される一又は複数の置換基で置換されるか、又は未置換であってよいもの(その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第1086945号を参照)、例えばトランス形態のジアミノシクロヘキサン等のジアミノシクロヘキサンと、酸塩化物との反応の結果得られるジアミド類、例えばN,N'-ビス(ドデカノイル)-1,-2-ジアミノシクロヘキサン、N-アシルアミノ酸のアミド類、例えば1〜22の炭素原子を有するアミン類と、N-アシルアミノ酸とを作用させた結果得られるジアミド類、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第93/23008号公報に記載されているもの、例えばアシル基がCないしC22アルキル鎖であるN-アシルグルタミン酸アミド類、例えばN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジブチルアミドで、味の素からGP-1の名称で製造され販売されているもの、及びそれらの混合物を挙げることができる。
また、構造化剤にはロウも含まれる。「ロウ」なる用語は、室温(25℃)で固体状であり、固体/液体の可逆的な状態変化があり、30℃以上で120℃までの融点を有する脂質親和性化合物を意味する。ロウを液体の状態にする(融解)ことにより、任意に存在する油と混和する傾向があり、顕微鏡的に均質な混合物を形成させることができるが、混合物の温度が室温まで戻ると、混合物の油中でロウの再結晶化がなされる。ロウの融点は示差走査熱量計(DSC)、例えばメトラー社(Metler)からDSC30の名称で販売されている熱量計を使用して測定され得る。
ロウは0.05MPa〜15MPaの範囲、好ましくは6MPa〜15MPaの範囲の硬度を有する。硬度は、直径2mmのステンレススチール性のシリンダーを具備しており、レオ社(Rheo)からTA-TX2iの名称で販売されているテクスチャー分析器を使用し、0.1mm/sの測定速度で、0.3mmの貫通深さまで、ロウに貫通させることにより、20℃で測定される圧縮力を測定することにより決定される。
適切なロウの例には、限定されるものではないが、炭化水素ベースロウ、フルオロロウ及び/又はシリコーンロウであってよく、また植物、鉱物、動物及び/又は合成由来のものであってよい。特に、ロウは30℃を超える、好ましくは45℃を超える融点を有する。本発明の組成物に使用され得るロウとしては、ミツロウ、カルナウバロウ又はキャンデリラロウ、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン又はオゾケライト;合成ロウ、例えばポリエチレンロウ又はフィッシャー-トロプシュロウ、及びシリコーンロウ、例えばアルキル又はアルコキシジメチコーン類で、16〜45の炭素原子を有するものを挙げることができる。
ガム類も粘度調節剤として使用することができる。これらのガム類は、高分子量のポリジメチルシロキサン類(PDMS)又はセルロースガム又は多糖類であってよく、ペースト状物質は、一般的に炭化水素ベース化合物、例えばラノリン類とその誘導体、又はPDMSである。
粘度調節剤は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜60重量%、好ましくは0.1重量%〜50重量%、より好ましくは0.5重量%〜40重量%、さらに好ましくは0.5重量%〜30重量%、またさらに好ましくは0.5重量%〜20重量%、最も好ましくは0.5重量%〜10重量%の量で、本発明の組成物に存在していてよい。
サンスクリーン剤:
本発明の組成物は、UV線を遮蔽可能な光保護系を含有していてよい。
本発明において、光保護系は、一又は複数の有機遮蔽剤及び/又は一又は複数の無機(ナノ)顔料からなり得る。
有機遮蔽剤は、特にアントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体;ショウノウ誘導体;トリアジン誘導体、例えば米国特許第4367390号、欧州特許出願公開第0863145号、欧州特許出願公開第0517104号、欧州特許出願公開第570838号、欧州特許出願公開第0796851号、欧州特許出願公開第0775698号、欧州特許出願公開第0878469号、欧州特許出願公開第0933376号、欧州特許出願公開第0507691号、欧州特許出願公開第507692号、欧州特許出願公開第0790243号、欧州特許出願公開第0944624号に記載されているもの;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;ビス-ベンゾアゾリル誘導体、例えば欧州特許公開第0669323号及び米国特許第2463264号に記載されているもの;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;米国特許第5237071号、米国特許第5166355号、英国特許出願第2303549号、独国特許出願第19726184号及び欧州特許出願公開第0893119号に記載されているメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;遮蔽ポリマー及び遮蔽シリコーン類、特に国際公開第93/04665号に記載されているもの;α-アルキルスチレンから誘導される二量体、例えば独国特許出願第19855649号に記載されているもの;欧州特許出願公開第0967200号、独国特許出願第19746654号、独国特許出願第19755649号、欧州特許出願公開第1008586号、欧州特許出願公開第1133980号及び欧州特許出願公開第133981号に記載されているような4,4-ジアリールブタジエン類;及びそれらの混合物から選択される。
UV-A活性及び/又はUV-B活性のある有機遮蔽剤の例としては、INCI名で以下に示すものが挙げられる:
パラ-アミノ安息香酸誘導体
PABA、
エチルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、
特にISP社から「エスカロール(Escalol)507」の名称で販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、
グリセリルPABA、
BASF社から「ユビヌル(Uvinul)P25」の名称で販売されているPEG-25-PABA。
サリチル酸誘導体
ロナ(Rona)/EMインダストリーズ社から「ユーソレックス(Eusolex)HMS」の名称で販売されているホモサラート(homosalate)、
ハーマンアンドレイマー社(Haarmann and Reimer)から「ネオ・ヘリオパン(Neo Heliopan)OS」の名称で販売されているサリチル酸エチルヘキシル、
スケル社(Scher)から「ディピサル(Dipsal)」の名称で販売されているサリチル酸ジプロピレングリコール、
ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンTS」の名称で販売されているサリチル酸TEA。
ジベンゾイルメタン誘導体
特にホフマン・ラ・ロシェ社(Hoffmann LaRoche)から「パルソール(Parsol)1789」の商品名で販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、
イソプロピルジベンゾイルメタン。
ケイ皮酸誘導体
特にホフマン・ラ・ロシェ社から「パルソールMCX」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、
メトキシケイ皮酸イソプロピル、
ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンE1000」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸イソアミル、
シノキサート、
メトキシケイ皮酸DEA、
メチルケイ皮酸ジイソプロピル、
グリセリルエチルヘキサノアートジメトキシシンナマート。
β,β-ジフェニルアクリラート誘導体
特にBASF社から「ユビヌルN539」の商品名で販売されているオクトクリレン(Octocrylene)、
特にBASF社から「ユビヌルN35」の商品名で販売されているエトクリレン(Etocrylene)。
ベンゾフェノン誘導体
BASF社から「ユビヌル400」の商品名で販売されているベンゾフェノン-1、
BASF社から「ユビヌルD50」の商品名で販売されているベンゾフェノン-2、
BASF社から「ユビヌルM40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-3又はオキシベンゾン、
BASF社から「ユビヌルMS40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
ノルクアイ社(Norquay)から「ヘリソーブ(Helisorb)11」の商品名で販売されているベンゾフェノン-6、
アメリカン・シアナミド社(American Cyanamid)から「スペクトラ-ソーブ(Spectra-Sorb)UV-24」の商品名で販売されているベンゾフェノン-8、
BASF社から「ユビヌルDS-49」の商品名で販売されているベンゾフェノン-9、
ベンゾフェノン-12、
n-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート。
ベンジリデンショウノウ誘導体
シメックス社(Chimex)から「メギゾリル(Mexoryl)SD」の名称で製造されている3-ベンジリデンショウノウ、
メルク社(Merck)から「ユーソレックス6300」の名称で販売されている4-メチルベンジリデンショウノウ、
シメックス社から「メギゾリルSL」の名称で製造されているベンジリデンショウノウスルホン酸、
チメックス社から「メギゾリルSO」の名称で製造されているメト硫酸ショウノウベンザルコニウム、
チメックス社から「メギゾリルSX」の名称で製造されているテレフタリリデンジショウノウスルホン酸、
チメックス社から「メギゾリルSW」の名称で製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ。
ベンゾイミダゾール誘導体
特にメルク社から「ユーソレックス232」の商品名で販売されているフェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、
ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンAP」の商品名で販売されているフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。
トリアジン誘導体
チバ・スペシャリティー・ケミカルズズ社(Ciba Specialty Chemicals)から「チノソーブS」の商品名で販売されているアニソトリアジン、
特にBASF社から「ユビヌルT150」の商品名で販売されているエチルヘキシルトリアゾン、
シグマ3V社(Sigma 3V)から「ユバソーブ(Uvasorb)HEB」の商品名で販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン。
ベンゾトリアゾール誘導体
ロ−ディア・シミー社(Rhodia Chimie)から「シラトリゾール(Silatrizole)」の名称で販売されているドロメトリゾール(Drometrizole)トリシロキサン、
チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社から「チノソーブM」の商品名で水性分散液におけるマイクロ化形態のものとして、もしくはフェアマウント・ケミカル社(Fairmount Chemical)から「ミキシム(Mixxim)BB/100」の商品名で固体形態のものとして販売されているメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。
アントラニル誘導体
ハーマン・アンド・レイマー社から「ネオ・ヘリオパンMA」の商品名で販売されているアントラニル酸メンチル。
イミダゾリン誘導体
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナート。
ベンザルマロナート誘導体
ホフマン・ラ・ロシェ社から「パルソールSLX」の商品名で販売されているベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
及びそれらの混合物。
特に好ましい有機UV遮蔽剤は、次の化合物:
サリチル酸エチルヘキシル、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、
オクトクリレン、
フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、
ベンゾフェノン-3、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5、
n-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート、
4-メチルベンジリデンショウノウ、
テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、
フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、
2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、
アニソトリアジン、
エチルヘキシルトリアゾン、
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
及びそれらの混合物、
から選択される。
無機遮蔽剤は、被覆された又は非被覆の金属酸化物の顔料、又はナノ顔料(一次粒子の平均粒径:一般的に、5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)、例えばそれ自体全てよく知られているUV光保護剤である、酸化チタン(アモルファス、又はルチル及び/又はアナターゼ型の結晶)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムのナノ顔料類である。またアルミナ及び/又はステアリン酸アルミニウムは標準的なコーティング剤である。このような、被覆又は非被覆の金属酸化物のナノ顔料は、特に、欧州特許出願公開第0518772号及び欧州特許出願公開第0518773号に記載されている。
光保護系は、組成物の全重量に基づき、0.1重量%〜30重量%、好ましくは0.5重量%〜20重量%、より好ましくは0.5重量%〜15重量%の量で、組成物に存在していてよい。
繊維:
組成物は繊維をさらに含有していてもよい。
「繊維」という用語は、長さをLそして直径をDとしたとき、LがDより大きな、好ましくはDよりも極めて大きな実体を意味するものと理解され、Dは繊維の横断面が内接する円の直径とする。特に、比率L/D(すなわち形状因子)は、3.5〜2500、好ましくは5〜500、より好ましくは5〜150の範囲から選択される。
本発明の組成物に使用され得る繊維の例には、限定されるものではないが、合成又は天然で、無機又は有機由来の繊維が含まれる。それらは短くても長くてもよく、単一でも複合体でもよく、例えば編まれたものや、中空もしくは固体状のものであってもよい。それらは任意の形状であってよく、特に意図する特定の用途に従い、横断面が円形又は多角形(四角形、六角形又は八角形)のものであってよい。特に、それらの端部は損傷を防止するために研磨及び/又は鈍くされている。
特に、1μm〜10mm、好ましくは0.1mm〜5mm、さらに好ましくは0.3mm〜3mmの範囲の長さを有する繊維が使用される。それらの横断面は2nm〜500μmの範囲、好ましくは100nm〜100μmの範囲、より好ましくは1μm〜50μmの範囲の直径を有する円形内にある。繊維の重量と番手はしばしばにデニール又はデシテックスより与えられ、9kmの糸当たりのグラム重量で表される。好ましくは、本発明の繊維は、0.01〜10デニール、より好ましくは0.1〜2デニール、さらに好ましくは0.3〜0.7デニールの範囲から選択される番手を有する。
適切な繊維の例には、限定されるものではないが、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許出願第0450074号として出願されているもの、及び仏国特許出願公開第2844710号及び欧州特許出願公開第1201221号に記載されているものが含まれる。
繊維は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜30重量%、好ましくは0.1重量%〜20重量%、より好ましくは0.1重量%〜10重量%の量で組成物に存在し得る。
油:
本発明の組成物は、少なくとも一の油をさらに含有し得る。
油は、炭化水素ベース油、シリコーン油及びフルオロ油から選択され得る。
また油は、揮発性油及び非揮発性油、及びそれらの混合物から選択され得る。
「炭化水素ベース油」なる用語は、本質的に炭素及び水素原子、可能であれば酸素又は窒素原子から形成される、又はそれらよりなり、ケイ素又はフッ素原子を有さない油を意味し;エステル、エーテル、アミン又はアミド基を有するものであってもよい。
「シリコーン油」なる用語は、少なくとも一のケイ素原子、特にSi-O基を有する油を意味する。
「フルオロ油」なる用語は、少なくとも一のフッ素原子を有する油を意味する。
本発明の組成物は、少なくとも一の揮発性油を含有していてよい。
「揮発性油」なる用語は、室温及び大気圧で、1時間未満に、皮膚と接触して蒸発可能な油(又は非水性媒体)を意味する。揮発性油は、室温で液状であり、特に室温及び大気圧で0ではない蒸気圧、特に0.13Pa〜40000Pa(10−3〜300mmHg)の範囲、好ましくは1.3Pa〜13000Pa(0.01〜100mmHg)の範囲、より好ましくは1.3Pa〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲の蒸気圧を有する、揮発性の化粧品用油である。
さらに、揮発性油は、大気圧で測定して、一般的に150℃〜260℃の範囲、好ましくは170℃〜250℃の範囲の沸点を有する。
本発明の組成物は、特に40℃〜102℃の範囲、好ましくは40℃〜55℃の範囲、より好ましくは40℃〜50℃の範囲の引火点を有する炭化水素ベース油から選択される炭化水素ベースの揮発性油を含有し得る。
挙げることのできる炭化水素ベースの揮発性油には、8〜16の炭素原子を有する炭化水素ベースの揮発性油及びそれらの混合物、特に分枝状のC-C16アルカン類、例えばC-C16イソアルカン類(イソパラフィンとして公知)、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、及び例えばアイソパー(Isopar)又はペルメチル(Permetyl)の商品名で販売されている油、分枝状のC-C16エステル、例えばネオペンタン酸イソヘキシル、及びそれらの混合物が含まれる。好ましくは炭化水素ベースの揮発性油は、8〜16の炭素原子を有する炭化水素ベースの揮発性油及びそれらの混合物、特にイソドデカン、イソデカン、及びイソヘキサデカン、特にイソドデカンから選択される。
挙げることのできる揮発性のシリコーン油には、2〜7のケイ素原子を有する直鎖状又は環状のシリコーン類が含まれ、これらのシリコーン類は1〜10の炭素原子を有するアルキル又はアルコキシ基を有していてもよい。本発明で使用可能な揮発性シリコーン油としては、特に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、及びデカメチルテトラシロキサン、及びそれらの混合物を挙げることができる。
本発明の組成物は少なくとも一の非揮発性油を含有してよい。使用され得る炭化水素ベースの非揮発性油には、限定されるものではないが、流動パラフィン(又はワセリン)、スクワラン、水素化ポリイソブチレン(パーリーム(parleam)油)、ペルヒドロスクワレン、ミンク油、タートル油、大豆油、スイートアルモンド油、美葉油(beauty-leaf oil)、パーム油、グレープシード油、ゴマ油、コーン油、アララ油(arara oil)、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、アプリコット油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリブ油、又は穀物胚芽油;ラノリン酸、オレイン酸、ラウリン酸又はステアリン酸のエステル;脂肪エステル、特にC12-C36のもの、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、乳酸又はミリスチン酸2-オクチルドデシル、ビス(2-エチルヘキシル)スクシナート、リンゴ酸ジイソステアリル、及びトリイソステアリン酸グリセリル又はジグリセリル;ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸又はイソステアリン酸;高級脂肪アルコール類、特にC16-C22のもの、例えばセタノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、イソステアリルアルコール又はオクチルドデカノール;及びそれらの混合物が含まれる。
使用され得る適切な非揮発性のシリコーン油には、限定されるものではないが、場合によってはフェニル化していてもよいポリジメチルシロキサン類(PDMS)、例えばフェニルトリメチコーン類、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン類、ジフェニルメチルジメチルトリシロキサン類、ジフェニルジメチコーン類、フェニルジメチコーン類、及びポリメチルフェニルシロキサン類で、脂肪族及び/又は芳香族基で置換されていてもよく、フッ化されていてもよいもの;脂肪酸、脂肪アルコール又はポリオキシアルキレン類で変性したポリシロキサン類、フルオロシリコーン類及びペルフルオロシリコーン油、及びそれらの混合物が含まれる。
付加的な非揮発性のシリコーン油には、限定されるものではないが、ヒドロカルビル官能基を有するシロキサン類が含まれ得る。ヒドロカルビル官能基を有するシロキサン類は、式R a1SiO(3−a1)/2のシロキサンを含有しており、ここで
は任意の一価の炭化水素基であるが、典型的にはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、又はアリール基で、1〜20の炭素原子を有するものであり、
は、式-R★★OCHCHOHを有するヒドロカルビル基であり、
★★は2〜6の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり、a1は0ないし2に等しい。
オルガノポリシロキサン類は、当該技術でよく知られており、多くの場合、任意の数のM単位(R SiO0.5)、D単位(R SiO)、T単位(RSiO1.5)、又はQ単位(SiO)を含むものとして示されており、ここでRは独立して任意の一価の炭化水素基である。本発明において、オルガノポリシロキサンは、Rとして示される式-R★★OCHCHOHの少なくとも一のヒドロカルビル置換基を有する。ヒドロカルビル置換基におけるR★★基は2〜6の炭素原子を有する二価の炭化水素基である。R★★の二価の炭化水素は、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン又はヘキシレンにより表される。典型的には、二価の炭化水素はプロピレン基、-CHCHCH-である。
ヒドロカルビル置換基は、Si-C結合を介してオルガノポリシロキサンに結合している。ヒドロカルビル置換基は、任意のオルガノシロキシ単位への結合を介してオルガノポリシロキサンに存在可能であり、すなわち任意のM、D又はTシロキシ単位に存在し得る。換言すれば、ヒドロカルビル官能基を有するシロキシ単位は、M単位(R SiO0.5)、D単位(RSiO)、T単位(RSiO0.5)、又はこれらの任意のものの混合物であり得る。またヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンは、一般式(R SiO0.5)、(R SiO)、(RSiO1.5)又は(SiO)である、任意の数の付加的なM、D、T又はQシロキシ単位をさらに含有することができ、ここでオルガノポリシロキサンは存在するRとともに少なくとも一のシロキシ単位を有する。
ヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンの重量平均分子量(M)又は数平均分子量(M)は変化可能で、限界はない。ヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンは、液体又は固体の形態であってよいが、一般的には液体である。
本発明のオルガノポリシロキサン類に存在するヒドロカルビル官能基の量は変化可能であるが、典型的には、オルガノポリシロキサンの全質量の1〜40質量パーセント、又は5〜30質量パーセント、又は10〜20質量パーセントの範囲である。
一実施態様において、ヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンは、次の群:
SiO(RSiO)y1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)y1SiR
SiO(R SiO)x1SiR
SiO(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1SiR
SiO(RSiO)z1SiR
SiO(R SiO)x1(RSiO)z1SiR
及び、式-(MeSiO)m4(MeRSiO)n4-の環状シロキサン類
から選択される式を有する。
これらの式において、Rはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アラルキル、又はアリール基で、1〜20の炭素原子を有するものであり;Rは上述したようなヒドロカルビル基であり、x1は1-500であり、y1は1-40であり、z1は1-40であり、m4は1-6であり、n4は1-6であり、m4+n4の合計は3-12である。
他の実施態様において、ヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンは、次の式:
(SiO)c1(R SiO3/2)d1(R3★ SiO)e1(R3★ SiO1/2)f1{O1/2SiR3★ R4★}g1
を有する樹脂であり、ここでR3★は、1〜20の炭素原子を有するアルキル基、3〜20の炭素原子を有するシクロアルキル基、2〜20の炭素原子を有するアルケニル基、アラルキル基、又はアリール基であり;R4★は上述したRと同様であり、すなわち式(i)ないし(iv):
-(CH)a1(OCHCH)OR'' (i)
-(CH)a1(OCHCHCH)OR'' (ii)
-(CH)a1[OCHCH(CHCH)]OR'' (iii)
-(R)b1OR'' (iv)
の一つであり、gは1-15000である。このような樹脂において、c、d、e及びfは、c<100、c+d>0、及びc+d+e+fが100であるようなモルパーセントを表す。
この種のオルガノシロキサン樹脂は、典型的には約0.01〜15重量%のシラノールを含有する。
好ましい実施態様において、ヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサンは、式RMeSiO(MeSiO)x1SiMeを有し、ここでRは-(CH)OCHCHOHであり、x1は1〜100、又は5〜50、又は10〜20である。
本発明のヒドロカルビル官能基を有するオルガノポリシロキサン類は、標準的なプロセス、例えばオルガノヒドロゲンシロキサン類と、オレフィン的に置換されたポリオキシアルキレン類のヒドロシリル化により作製することができる。ヒドロシリル化反応は、典型的には、低分子量で揮発性の炭化水素溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン又はイソプロパノールにおいて実施され、反応物質の処理を補助し、発熱反応を抑えるか、又は反応物質の溶解促進させるものである。このようなプロセスは、例えば、参照としてここに取り込まれる米国特許第2283218号に記載されている。
他の非揮発性のシリコーン油には、フェニル置換されたシロキサン類が含まれる:
一実施態様において、フェニル置換されたオルガノシロキサン類は、次の式:
Figure 0004906520
[上式中、Rはメチル又はフェニルであり、ここでオルガノシロキサン中に、少なくとも3のフェニル基が存在する]
により定義される。ある実施態様においては、少なくとも4のフェニル基又は5のフェニル基が存在する。
他の実施態様において、フェニル置換されたオルガノシロキサン類は、次の式:
Figure 0004906520
[上式中、Rはメチル又はフェニルであり、ここでオルガノシロキサン中に、少なくとも3のフェニル基が存在する]
により定義される。ある実施態様においては、少なくとも4のフェニル基又は5のフェニル基が存在する。
上述したフェニル置換されたオルガノシロキサン類の混合物を使用してもよい。適切なフェニル置換されたオルガノシロキサン類には、例えばテトラ及びペンチルフェニル置換されたオルガノシロキサンと混合され、トリフェニル置換された混合物が含まれる。フェニル置換されたオルガノシロキサンは、多様な商業的供給元から購入することができる。適切な供給元にはダウ・コーニング社が含まれ、好ましい一供給物は、トリメチルペンタフェニルトリシロキサンのINCI名を有し、約60〜90部のトリメチルペンタフェニルトリシロキサンと、約10〜30部のヘキサフェニルテトラシロキサンとの混合物である、ダウ・コーニング555コスメティック・フルイドである。さらに、ダウ・コーニング554コスメティック・フルイドを使用してもよい。
油は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜95重量%、好ましくは0.5重量%〜60重量%、より好ましくは1重量%〜50重量%の量で存在し得る。
水相:
組成物では、水、又は水と親水性有機溶媒(類)、例えばアルコール類、特に2〜5の炭素原子を有し、直鎖状又は分枝状の低級モノアルコール類、例えばエタノール、イソプロパノール又はn-プロパノール、及びポリオール類、例えばグリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコール及びポリエチレングリコール、又は親水性のCエーテル及びC-Cアルデヒド類の混合物を含有する水相が使用されてもよい。
水、又は水と親水性有機溶媒との混合物は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜95重量%、好ましくは10重量%〜80重量%の量で、本発明の組成物に存在し得る。
架橋していない界面活性剤:
本発明の組成物は、ポリグリセロール化され、架橋していないシリコーンベースの界面活性剤から選択されない限りは、少なくとも一の架橋していない界面活性剤をさらに含有してよい。
架橋していない界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性の架橋していない界面活性剤から選択され得る。
非イオン性の架橋していない界面活性剤は以下のものから選択されてよい:
− C-C22アルキルジメチコーンコポリオール、すなわちオキシプロピレン化及び/又はオキシエチレン化されたポリメチル(C-C22)アルキルジメチルメチルシロキサン。
-C22アルキルジメチコーンコポリオールは、有利には次の式(I):
Figure 0004906520
[上式中:
− PEは(-CO)-(CO)-Rを表し、Rは水素原子及び1〜4の炭素原子を有するアルキル基から選択され、xは0〜100の範囲であり、yは0〜80の範囲であり、xとyは同時に0ではなく、
− mは1〜40の範囲であり、
− nは10〜200の範囲であり、
− oは1〜100の範囲であり、
− pは7〜21の範囲であり、
− qは0〜4の範囲であり、
また好ましくは:
R=H
m=1〜10
n=10〜100
o=1〜30
p=15
q=3]
の化合物である。
-C22アルキルジメチコーンコポリオールとしては、セチルジメチコーンコポリオール、例えばゴールドシュミット社(Goldschmidt)からアビル(Abil)EM-90の名称で販売されている製品を挙げることができる。
− ジメチコーンコポリオール、すなわちオキシプロピレン化及び/又はオキシエチレン化されたポリジメチルメチルシロキサン。それは、8の炭素原子より長い鎖を有するアルキル基、特にC-C22を有さない。
使用され得るジメチコーンコポリオール類には、次の式(II):
Figure 0004906520
[上式中:
、R及びRは互いに独立して、C-Cアルキル基又は-(CH)-(OCHCH)-(OCHCHCH)-OR基を表し、R、R又はR基の少なくとも一はアルキル基ではなく;Rは水素、C-Cアルキル基又はC-Cアシル基であり;
Aは0〜200の範囲の整数であり;
Bは0〜50の範囲ので整数であり;但しAとBは同時に0ではなく;
xは1〜6の範囲の整数であり;
yは1〜30の範囲の整数であり;
zは0〜5の範囲の整数である]
に相当するものが含まれる。
本発明の好ましい一実施態様の式(II)の化合物において、R=R=メチル基、xは2〜6の範囲の整数であり、yは4〜30の範囲の整数である。Rは特に水素である。
挙げるこのできる式(II)の化合物の例には、次の式(III):
Figure 0004906520
[上式中、Aは20〜105の範囲の整数であり、Bは2〜10の範囲の整数であり、yは10〜20の範囲の整数である]
の化合物が含まれる。
挙げることのできる式(II)のシリコーン化合物の例としては、次の式(IV):
HO-(CHCHO)-(CH)-[(CH)SiO]-[(CH)Si]-(CH)-(OCHCH)-OH (IV)
[上式中、A'及びyは10〜20の範囲の整数である]
の化合物が含まれる。
使用され得るジメチコーンコポリオール類には、ダウ・コーニング社からDC5329、DC7439-146、DC2-5695及びQ4-3667;シンエツ社からKF-6013、KF-6015、KF-6016及びKF-6017の名称で販売されているものが含まれる。
化合物DC5329、DC7439-146及びDC2-5695が、それぞれAが22、Bが2、及びyが12;Aが103、Bが10、及びyが12;Aが27、Bが3、及びyが12である、式(III)の化合物である。
挙げることのできる非イオン性の架橋していない界面活性剤には、ポリオールの脂肪酸エステル、例えばソルビトール又はグリセリル-モノ-、ジ-、トリ-又はセスキオレアート類又はステアラート類、グリセリル又はポリエチレングリコールラウラート類;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル(ポリエチレングリコールモノステアラート又はモノラウラート);ソルビトールのポリオキシエチレン化脂肪酸エステル(ステアラート又はオレアート);ポリオキシエチレン化アルキル(ラウリル、セチル、ステアリル又はオクチル)エーテルが含まれる。
挙げることのできるアニオン性の架橋していない界面活性剤には、カルボキシラート類(2-(2-ヒドロキシアルキルオキシ)酢酸ナトリウム)、アミノ酸誘導体(N-アシルグルタマート類、N-アシルグリシナート類又はアシルサルコシナート類)、硫酸アルキル、アルキルエーテルスルファート類、及びそれらのオキシエチレン化誘導体、スルホナート類、イセチオナート類、及びN-アシルイセチオナート類、タウラート類、及びN-アシル-N-メチルタウラート類、スルホスクシナート類、アルキルスルホアセタート類、ホスファート類及びアルキルホスファート類、ポリペプチド類、アルキルポリグリコシドのアニオン性誘導体(アシル-D-ガラクトシドウロナート)、及び脂肪酸石鹸、及びそれらの混合物が含まれる。
挙げることのできる両性及び双性イオン性の架橋していない界面活性剤には、ベタイン類、N-アルキルアミドベタイン類及びそれらの誘導体、グリシン誘導体、スルタイン類(sultaines)、アルキルポリアミノカルボキシラート類、及びアルキルアンホアセタート類、及びそれらの混合物が含まれる。
このような界面活性剤は、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第02/056854号に記載されている。
付加的な架橋していない界面活性剤は、立体安定化を介して働く。このような界面活性剤の例には、限定されるものではないが、イヌリンのグラフト化により得られるもの、疎水性鎖を有するポリマー性炭水化物をベースにした本質的に直鎖状のフルクトースが含まれる。これらの界面活性剤の有効性は、立体安定化と称されるメカニズムによる結合及び/又は凝集に対して、疎水性粒子及び油滴を安定化させるそれらの役割に基づく。このような界面活性剤は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる欧州特許第1086197B1号及び米国特許第6534647号に記載されている。それらはベルギー、チーネンのORAFTlからのイヌテック(Inutec)(登録商標)界面活性剤として入手可能である。
架橋していない界面活性剤は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%、より好ましくは1重量%〜7重量%の量で、本発明の組成物に存在している。
染料材料:
また本発明の組成物は、少なくとも一の染料を含有していてもよい。
染料は、粉状の染料(特に顔料及び真珠母)及び水溶性の染料から選択され得る。
「顔料」なる用語は、組成物を着色させることを意図しており、白色又は有色で、生理学的な媒体に不溶の任意の形状をした無機又は有機粒子を意味すると理解すべきである。 「真珠母」なる用語は、特にある種の軟体動物により貝殻の内部に生成されたか合成等された、任意の形状をした真珠光沢のある粒子を意味するものと理解されるべきである。
顔料は、白色又は有色、無機物及び/又は有機物であってよい。無機顔料としては、表面処理されていてもよい二酸化チタン、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄(黒、黄又は赤)又は酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物、及びフェリックブルー、及び金属パウダー、例えばアルミニウムパウダー又は銅パウダーを挙げることができる。
有機顔料としては、カーボンブラック、D&C型の顔料、アルミニウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、又はコチニールカルミンをベースとしたレーキ類を挙げることができる。
所定効果を有する顔料としては、例えば天然又は合成で、有機又は無機基材、例えばガラス、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタラート、セラミック又はアルミナ等を含む粒子を挙げることができ、該基材は金属性物質、例えばアルミニウム、金、銀、白金、銅又は青銅、又は金属酸化物、例えば二酸化チタン、酸化鉄又は酸化クロム、及びそれらの混合物で被覆されていても、又は被覆されていなくてもよい。
真珠光沢顔料は、白色の真珠光沢顔料、例えばチタン又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、有色の真珠光沢顔料、例えば酸化鉄で被覆されたチタンマイカ、特にフェリックブルー又は酸化クロムで被覆されたチタンマイカ、上述したタイプの有機顔料で被覆されたチタンマイカ、及びオキシ塩化ビスマスをベースにした真珠光沢顔料から選択され得る。干渉顔料、特に液晶又は多層の干渉顔料を使用してもよい。
被覆顔料:
有利には、組成物は、疎水性剤で処理された顔料を含有していてもよい。疎水性の処理剤はシリコーン類、例えばメチコーン類、ジメチコーン類、ペルフルオロアルキルシラン類、ペルフルオロアルキルシラザン類、トリエトキシカプリリルシラン、トリエトキシシリルエチル-ポリジメチルシロキシエチル-ヘキシルジメチコーン;脂肪酸、例えばステアリン酸;金属石鹸、例えばジミリスチン酸アルミニウム、又は水素化獣脂グルタマートのアルミニウム塩;ペルフルオロアルキルホスファート類、ポリヘキサフルオロプロピレンオキシド類、ポリオルガノシロキサン類でペルフルオロアルキル-ペルフルオロポリエーテル基を有するもの、シリコーングラフト化アクリルポリマー(特に、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、特開平05-339125号に記載);アミノ酸;N-アシルアミノ酸又はその塩;レシチン、イソプロピル-トリイソステアリルチタナート又はセバシン酸イソステアリル、及びそれらの混合物から選択され得る。
N-アシルアミノ酸は、2-エチルヘキサノイル、カプロイル、ラウロリル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル又はココイル基等の、8〜22の炭素原子を有するアシル基を有していてもよい。これらの化合物の塩は、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、亜鉛、ナトリウム又はカリウム塩であってよい。アミノ酸は、例えばリジン、グルタミン酸又はアラニンであってよい。
上述の化合物に記載された「アルキル」なる用語は、特に1〜30の炭素原子を有する、好ましくは5〜16の炭素原子を有するアルキル基を示す。
疎水性に処理された顔料は、特にその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、欧州特許出願公開第1086683号に記載されている。
水溶性の染料は、例えばビート根汁又はメチレンブルーである。
他の着色剤は、水溶性の物質又は水に不溶の物質でカプセル化していてもよい。シリコーンでカプセル化された製品、例えばサンシル(SUNSIL)物質は、サンジン・ケミカル社(Sunjin Chemical Company)から入手される。また、ナイロンもしくはポリメチルメタクリラートで被覆された付加的な染料も、サンジン・ケミカル社から入手可能である。
染料は、組成物の重量に基づき、0.1重量%〜50重量%、好ましくは0.5重量%〜30重量%、より好ましくは1重量%〜20重量%の量で組成物に存在し得る。
フィラー:
また本発明の組成物は、組成物の重量に基づき、特に0.01重量%〜50重量%、好ましくは0.01重量%〜30重量%の量で、一又は複数のフィラーをさらに含有していてもよい。「フィラー」という用語は、組成物の製造温度にかかわらず、組成物の媒体に不溶であり、無色又は白色、無機又は有機で、任意の形態をした粒子を意味すると理解されるべきである。これらのフィラーは、特に組成物のレオロジー又はテクスチャーを変化させるために供給される。
フィラーは、結晶形態(例えばラメラ状、立方体状、六角形状、斜方晶状等)に関係なく、血漿板形、球形又は長方形等の任意の形態の鉱物性又は有機物であってよい。タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミド(ナイロン(登録商標))パウダー(アトケム社(Atochem)のオルガソール(Orgasol(登録商標))、ポリ-β-アラニンパウダー、ポリエチレンパウダー、テトラフルオロエチレンポリマー(テフロン(登録商標))パウダー、ラウロイルリジン、スターチ、窒化ホウ素、 中空ポリマーのミクロスフィア、例えば塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルのもの、例えばエクスパンセル(Expancel(登録商標))(ノーベルインダストリー社(Nobel Industrie))、又はアクリル酸コポリマーのもの(ダウ・コーニング社のポリトラップ(登録商標))、及びシリコーン樹脂のマイクロビーズ(例えば、東芝(Toshiba)のトスパール(Tospearl(登録商標))、ポリオルガノシロキサンのエラストマー粒子、沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカのミクロスフィア(マプレコス社(Maprecos)のシリカビーズ(登録商標))、ガラス又はセラミックのマイクロカプセル、8〜22の炭素原子、好ましくは12〜18の炭素原子を含有する有機カルボン酸から誘導される金属石鹸、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛又はミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
付加的なフィラーには、コボ社(KOBO)のグリコスフェア(Glycospheres)、又はコボ社のソフトスフェア(Softsheres);フローラテック社(Floratech)のフローラビーズ(ホホバエステル+カプセル化された物質)、インデュケム社(Induchem)のユニスフェア(Unispheres)(セルロースとマンニトール又はラクトース及びヒドロキシプロピル-メチルセルロース+カプセル化された物質);リポ社(Lipo)のリポパールス(Lipopearls)(水及びゼラチン及びセルロースガム+カプセル化された物質);リポ社のリポスフェア(Lipospheres)(水及び寒天+カプセル化された物質)が含まれ得る。
本発明の組成物は、化粧品に一般的に使用されている成分、例えばビタミン類、増粘剤、微量元素、柔軟剤、金属イオン封鎖剤、香料、酸性化又は塩基性化剤、防腐剤、サンスクリーン剤、界面活性剤、酸化防止剤、抜毛を防止するための薬剤、抗フケ剤及び噴霧剤、又はそれらの混合物をさらに含有してよい。
言うまでもなく、当業者であれば、考えられる添加により本発明の組成物の有利な特性が悪影響を受けないか又は実質的に受けないように留意して、これ又はこれらの任意の付加的な化合物(類)及び/又はそれらの量を選択するであろう。
本発明の組成物は、懸濁液、分散液、溶液、ゲル、エマルション、特に水中油型(O/W)又は油中水型(W/O)エマルション、又は多相エマルション(W/O/W又はポリオール/O/W又はO/W/O)の形態、クリーム、泡、棒状、小胞体、特にイオン性又は非イオン性脂質の分散液、2相又は多相ローション、スプレー、パウダー、ペースト、特に柔軟なペースト(特に円錐/平板幾何学において10分間測定した後、200s−1の剪断速度、25℃で、約0.1〜40Pa.sの動粘性係数を有するペースト)の形態であってよい。組成物は無水組成物、すなわち2重量%未満の水分、0.5重量%未満の水分しか含有しないか、特に水分を含有しない組成物であってよく、また水分は組成物の調製中も添加されないが、残存する水分に相当するものは、混合された成分により提供される。
当業者であれば、自身の一般的な知識に基づき、第1に使用される成分の性質、特に支持体におけるそれらの溶解度、第2に組成物の意図する使用を配慮し、適切なガレノス形態、及びその調製方法を選択し得る。
本発明は、上述した組成物をケラチン物質と接触させることを含む、ケラチン物質の処理方法を指向している。使用される組成物の厳密な量は、それで処理されるケラチン物質の特定の種類に依存し、当業者により容易に決定される。「処理」なる用語には、限定されるものではないが、ケラチン物質の手入れ及びメークアップが含まれる。その例には、睫毛へのマスカラの適用、顔の皮膚へのファンデーションの適用、唇へのリップスティックの適用、皮膚へのサンスクリーン剤の適用等が含まれる。
他の側面において、本発明は:
i)少なくとも一の区画部を定め、閉塞部材で閉塞される容器;及び
ii)先の請求項のいずれか一つのものであり、該区画部の内部に配される組成物;
を具備する化粧用アセンブリに関する。
容器は任意の適切な形態であってよい。特に、ボトル、チューブ、瓶、ケース、箱、小袋又はカートンの形態であってもよい。
閉塞部材は取り外し可能なストッパー、蓋、キャップ、切り取り用ストリップ、又はカプセルの形態、特に容器に取り付けられる胴体部、及び該胴体部と関節部をなすカバーキャップとを具備する種類のものであってよい。また、容器を選択的に閉塞させるための部材、特にポンプ、バルブ又はフラップ弁の形態であってもよい。
容器は、特に、ツイストワイヤにより維持されている整列した剛毛を含む、ブラシの形態をしたアプリケータと組合せられ得る。このようなツイストブラシは、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第4887622号に記載されている。また、特に鋳型成形により得られる多数のアプリケータ部材を有する櫛の形態であってもよい。このような櫛は、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第2796529号に記載されている。アプリケータは、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第27228380号に記載されているような、微細なブラシの形態をしていてもよい。またアプリケータは、エラストマーの発泡ブロック、フェルト、又はスパチェラの形態であってもよい。さらにアプリケータは、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、米国特許第5492426号に記載されているような、閉塞部材により担持されているロッドに、しっかりと締め付けられているか、又は自由(タフト又はスポンジ)であってもよい。またさらにアプリケータは、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第2761959号に記載されているように、容器にしっかりと締め付けられていてもよい。
製品は、容器に直接、又は間接的に収容されていてもよい。例えば、製品は、特にワイプ又はパッドの形態をした含浸支持体上に配されていてもよいし、箱又は小袋に(個々に又は多くが)配されていてもよい。製品が導入されたこのような支持体は、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第01/03538号に記載されている。
閉塞部材はねじることにより、容器に係合してもよい。また、閉塞部材と容器との係合は、ねじること以外、特に磁力、接着、溶接、グリッピング、クリック式締め付けによるかみ合わせメカニズム(bayonet mechanism)を介してもなされる。「クリック式締め付け」なる用語は、特に、弾性的に変形可能な部分により、物質、特に閉塞部材のビート部とコード部を交差させ、ついでビート部又はコード部を交差させた後に、前記部分の弾性的に制約されていない位置に戻ることに関与した、任意のシステムを意味する。
容器は少なくとも部分的に、熱可塑性物質から作製されていてよい。挙げることのできる熱可塑性物質の例には、ポリプロピレン又はポリエチレンが含まれる。
別法として、容器は非熱可塑性物質、特にガラス又は金属(又は合金)から作製されている。
容器は、特にチューブ又はチューブ状ボトルの形態で、剛質な壁又は変形可能な壁を有していてもよい。
容器は、組成物を分配する又は分配を容易にする手段を具備してよい。例えば、容器は、容器内部の陽圧に応じて組成物を排出可能な、変形可能な壁を有していてよく、この陽圧は、容器の壁を弾性的(又は非弾性的)に圧迫させることにより生じる。また、特に製品が棒状の形態である場合、製品はピストンメカニズムにより押し出される。棒状体、特にメークアップ製品(リップスティック、ファンデーション等)のケースにおいて、容器は、特にラック(rack)式作用構造、ネジ棒式作用構造、又は切欠き式作用構造等の作用構造を有してよく、前記開口部の方向に棒状体を動かすことができる。このような作用構造は、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第2806273号又は仏国特許第2775566号に記載されている。液状製品用のこのような作用構造は、その全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第2727609号に記載されている。
容器は、組成物を収容する少なくとも一のハウジングを定める底部、蓋部、特に底部と関節をなし、該底部を少なくとも部分的に覆うことができるものを具備するカートンからなり得る。このようなカートンは、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、国際公開第03/018423号又は仏国特許第2791042号に記載されている。
容器は、容器の開口部領域に配されたドレイナーを具備していてもよい。このようなドレイナーにより、アプリケータ、及び可能であればロッドを拭き取ることができ、それはそこにしっかりと締め付けられていてよい。このようなドレイナーは、例えばその全ての内容が参照としてここに取り込まれる、仏国特許第2792618号に記載されている。
組成物は、容器内部において大気圧(室温)で存在していてよく、又は特に噴霧ガス(エアゾール)により加圧されていてもよい。後者のケースにおいては、容器にはバルブ(エアゾール用に使用されるタイプのもの)が具備されている。
上述した特許及び特許出願の内容は、本特許出願において、参照として取り込まれる。
以下の実施例によって、本発明をさらに詳細に例証する。
量は、重量パーセンテージとして表す。
実施例1:
次の組成を有するファンデーションを調製する:
エマルションの組成
Figure 0004906520
*コボ社のFSA-52 TiO CR-50、FSA-52 ブラック BL-100、FSA-52 レッド R-516L、FSA-52 イエロー LLXLO
水分含有量が高いこのW/Oエマルションは、滑らかで、絹のようであり、安定している。
実施例2:
次の組成を有するファンデーションを調製する:
無水物の組成
Figure 0004906520
*実施例1を参照
この非水性エマルションは長時間着用でき、使用後に保湿感がある。重く脂ぎった感触はない。
実施例3:
次の組成を有するファンデーションを調製する:
エマルションの組成
Figure 0004906520
*実施例1を参照
この硬質なW/Oエマルションは、適用時に湿ったフレッシュな感触を付与し、自然な外観も付与する。
実施例4:
次の組成を有するファンデーションを調製する:
エマルションの組成
Figure 0004906520
*実施例1を参照
この液状のW/Oエマルションは、端部がソフトフォーカス的外観を有する、スポンジ状で滑るような適用感を付与する。

Claims (15)

  1. a)少なくとも一の化粧品的に許容可能な媒体;
    b)少なくとも一のポリグリセロールにより架橋されたシリコーンエラストマー;
    c)PEG-10ジメチコン/ビニルジメチコンの架橋ポリマー(及び)ジメチコン、及びPEG-15ラウリルジメチコーン架橋ポリマー(及び)トリエチルヘキサノインから選択される少なくとも一の乳化用のシリコーンエラストマ
    を含有する化粧品組成物であって、
    b)のポリグリセロール化シリコーンエラストマーが、組成物重量に対し0.1重量%〜50重量%の量で存在し、c)の乳化用のシリコーンエラストマーが、組成物重量に対し0.1重量%〜50重量%の量で存在する組成物。
  2. 重量比b):c)が1:1〜2:1の間である、請求項1記載の組成物。
  3. 重量比b):c)が1:1である、請求項に記載の組成物。
  4. 少なくとも一の多価アルコールをさらに含有する、請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  5. 多価アルコールがブチレングリコールである、請求項に記載の組成物。
  6. 少なくとも一の疎水性剤で処理された顔料をさらに含有する、請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  7. 顔料がC9−C15ペルフルオロアルコールホスファートとアクリラート/ジメチコーンのコポリマーで処理されている、請求項に記載の組成物。
  8. 少なくとも一のUV線を遮蔽可能なUV遮蔽剤をさらに含有する、請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  9. 少なくとも一の脂肪エステルをさらに含有する、請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  10. 少なくとも一のフェニル置換されたシロキサンをさらに含有する、請求項1ないしの何れか1項に記載の組成物。
  11. フェニル置換されたシロキサンがトリメチルペンタフェニルトリシロキサンである、請求項10に記載の組成物。
  12. 少なくとも一のフェニルトリメチコンをさらに含有する、請求項1ないし11の何れか1項に記載の組成物。
  13. 組成物が組成物重量に対し0.5重量%〜60重量%の量の油を含有する、請求項1ないし12の何れか1項に記載の組成物。
  14. ビタミン類、増粘剤、微量元素、金属イオン封鎖剤、香料、酸性化又は塩基性化剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤、抜毛を防止するための薬剤、抗フケ剤及び噴霧剤から選択される少なくとも一の化粧品的に適切な活性成分をさらに含有する、請求項1ないし13の何れか1項に記載の組成物。
  15. 組成物がエマルジョンの形態である、請求項1ないし14の何れか1項に記載の組成物。
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