JP4905574B2 - 可動部分を備えている積層構造体 - Google Patents
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Description
しかしながら、それでは前記した2軸角速度センサや3軸加速度センサ等を小型化することができない。その結果、1枚の基板から製造可能な可動構造体の個数が減少してしまい、可動構造体1個あたりの製造コストが高価となってしまう。
(1)基板上に、基板面に直交する方向に可動な第1可動部分と、基板面に平行な方向に可動な第2可動部分とを備えている構造体を実現する;
(2)それを積層構造体で実現することによって小型化と量産化を可能とし;
(3)第1可動部分と第2可動部分を入れ子構造とすることによって、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、構造体1個あたりの製造コストを低下させることを目的とする。
同様に、zばねとは、z軸方向のばね定数がx軸方向のばね定数とy軸方向のばね定数よりも小さい異方性ばねをいう。zばねのz軸方向のばね定数は、x軸方向のばね定数とy軸方向のばね定数の1/3以下の関係にあることが好ましい。すなわち、zばねとは、z軸方向に変形しやすくてx軸方向とy軸方向に変形しづらいばねをいう。
後記するxばねとは、x軸方向のばね定数がy軸方向のばね定数とz軸方向のばね定数よりも小さい異方性ばねをいう。xばねのx軸方向のばね定数は、y軸方向のばね定数とz軸方向のばね定数の1/3以下の関係にあることが好ましい。すなわち、xばねとは、x軸方向に変形しやすくてy軸方向とz軸方向に変形しづらいばねをいう。
(1)基板上に、基板面に直交する方向に可動な第1可動部分(z軸方向に変位する内側可動部によって実現される)と、基板面に平行な方向に可動な第2可動部分(y軸方向に変位する外側可動部によって実現される)とを備えている構造体を実現し;
(2)それを積層構造体で実現することによって小型化と量産化を可能とし;
(3)z軸方向から見たときに外側可動部内に内側可動部を収容しているため、第1可動部分(内側可動部)と第2可動部分(外側可動部)が入れ子構造を構成し、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。
なお、ここでいう入れ子構造とは、基板を平面視したときに第2可動部分の内側に第1可動部分が収容されていることを意味している。第2可動部分と第1可動部分が相似形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。また、z軸方向から平面視した状態で入れ子構造であればよく、第2可動部分と第1可動部分がz軸方向では異なる高さにあってもよい。
そのためには、基本構造に、z軸方向から見たときに外側可動部外に位置しているx中継部を付加すればよい。ここでいうx中継部とは、ばねとばねとを中継する中継物体であり、x軸方向に変位可能な物体をいう。後記するy中継部は、y軸方向に変位可能な中継物体をいい、z中継部は、z軸方向に変位可能な中継物体をいう。
z中継部は、内側可動部に第2のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のzばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されている。y中継部は、外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されている。
この構造体によると、x軸方向の変位量からx軸方向の加速度を検出でき、y軸方向の変位量からy軸方向の加速度を検出でき、z軸方向の変位量からz軸方向の加速度を検出することができる。
外側可動部と固定部との間にyばねが介在しており、そのyばねによって外側可動部が基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されている。内側可動部と外側可動部の間はy−zばねで接続されており、内側可動部と固定部の間にzばねが介在しており、そのy−zばねとzばねによって内側可動部は基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されている。ここで、y−zばねとは、y軸方向のばね定数とz軸方向のばね定数が、x軸方向のばね定数よりも小さい異方性ばねをいう。すなわち、y軸方向とz軸方向に変形しやすく、x軸方向に変形しづらいばねのことをいう。
(1)基板上に、基板面に直交する方向に可動な第1可動部分(z軸方向に変位する内側可動部によって実現される)と、基板面に平行な方向に可動な第2可動部分(y軸方向に変位する外側可動部によって実現される)とを備えている構造体を実現し;
(2)それを積層構造体で実現することによって小型化と量産化を可能とし;
(3)第1可動部分(内側可動部)と第2可動部分(外側可動部)を入れ子構造とすることによって、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。
そのためには、基本構造に、z軸方向から見たときに外側可動部外に位置しているx中継部を付加すればよい。
この場合、z中継部は、zばねと第2のxばねの間に挿入されており、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されている構造とする。y中継部は、外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、固定部に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されている構造とする。
z中継部は、内側可動部に第2のxばねを介して接続されているとともに、基板にzばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されている。y中継部は、外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されている。
(特徴1)外側可動部とyばねと内側可動部とzばねが、3層(下層、中層、上層)構造で形成されている。
(特徴2)外側可動部とzばねが立体交差する部位では、外側可動部が下層で形成されており、zばねが上層で形成されている。外側可動部とzばねが立体交差する部位では、中層がなく、外側可動部とzばねの間に中層の厚みに相当する間隙が存在する。
(特徴3)外側可動部とyばねと内側可動部は下層で形成されており、zばねが上層で形成されている。内側可動部とzばねは中層を介して接続され、外側可動部とzばねが立体交差する部位では中層がなく、中層の厚みに相当する間隙が存在する。
(特徴4)外側可動部とyばねは下層で形成されており、内側可動部とzばねが上層で形成されている。外側可動部とzばねが立体交差する部位では中層がなく、中層の厚みに相当する間隙が存在する。
(特徴5)外側可動部よりも外側であって、z軸方向から見たときの外側可動部の中心を通るx軸とy軸に関して対称な4つの位置に、外側固定部(基板に固定されている部分)が形成されている。xばね、yばね、zばねの各々は、前記のx軸とy軸に関して対称な4つの位置に配置されている。外側可動部も内側可動部も、x軸の周りの回転が規制され、y軸の周りの回転が規制され、z軸の周りの回転が規制されている。また、装置に振動が加えられることと衝撃が加えられることに対する耐性が高く、自動車に積載することができる。
(特徴6)内側可動部よりも内側であって、z軸方向から見たときの内側可動部の中心を通るx軸とy軸に関して対称な4つの位置に、内側固定部(基板に固定されている部分)が形成されている。第2のxばねと第2のzばねの各々は、前記のx軸とy軸に関して対称な4つの位置に配置されている。外側可動部も内側可動部も、x軸の周りの回転が規制され、y軸の周りの回転が規制され、z軸の周りの回転が規制されている。また、装置に振動が加えられることと衝撃が加えられることに対する耐性が高く、自動車に積載することができる。
(特徴7)特徴6に加え、4本の第2のxばねと4本の第2のzばねの間に、1個のz中継部が配置されている。そのz中継部は、前記のx軸とy軸に関して対称な形状である。
(特徴8)特徴7に加え、一対のxばねの間にx中継部が配置され、他の一対のxばねの間に他のx中継部が配置されている。2個のx中継部は、前記y軸に対して対称の位置に配置されている。
(特徴9)特徴8に加え、第2のyばねによってy中継部が基板に支持され、他の第2のyばねによって他のy中継部が基板に支持されている。2個のy中継部は、前記x軸に対して対称の位置に配置されている。
(特徴10)特徴9に加え、4本の第3のxばねが、前記のx軸とy軸に関して対称な4つの位置に配置されている。
(特徴11)ばねが伸びている方向とばねの断面形状によってばねに異方性が付与されている。xばねは、y軸方向に伸びており、その断面形状は、x軸方向に薄くてz軸方向に厚い。yばねは、x軸方向に伸びており、その断面形状は、y軸方向に薄くてz軸方向に厚い。zばねは、x軸方向に伸びており、その断面形状は、z軸方向に薄くてy軸方向に厚い。あるいは、zばねは、y軸方向に伸びており、その断面形状は、z軸方向に薄くてx軸方向に厚い。
(特徴12)ダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって積層構造体が形成されている。
(特徴13)SOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって積層構造体が形成されている。
本発明に係る積層構造体を2軸角速度センサに適用した実施例1を、図1〜図4を参照して説明する。本実施例の積層構造体10は、ダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって製造される。本実施例で用いるダブルSOI基板は、5層構造であり、厚みが5μmのシリコン層(以下、第1シリコン層という)、厚みが3μmの酸化シリコン層(以下、第1酸化膜という)、厚みが15μmのシリコン層(以下、第2シリコン層という)、厚みが3μmの酸化シリコン層(以下、第2酸化膜という)、及び厚みが300μmのシリコン層(以下、第3シリコン層または基板という)が上から順に積層されている。第1シリコン層と第2シリコン層は、不純物を含んでおり、導電体である。
可動構造体11は、外側可動部20と、内側可動部30と、2個のx中継部40と、2個のy中継部61と、1個のz中継部51とを備えており、これらは、第2シリコン層で構成されている。
x中継部40のy軸方向の端部に、4本の第1のxばね41が接続されている。第1のxばね41は、y軸方向に伸びており、x軸方向に薄くてz軸方向に厚い板ばねである。第1のxばね41では、x軸方向のばね定数が、y軸方向及びz軸方向のばね定数よりも小さい。4本の第1のxばね41のうち、内側に位置する2本の第1のxばね41がx中継部40に直接接続されており、内側の2本の第1のxばね41が、x連結部42を介して外側に位置する2本の第1のxばね41に接続されている。外側の2本の第1のxばね41がxばね固定部45に接続されている。第1のxばね41及びx連結部42は、第2シリコン層で形成されている。上記したように、xばね固定部45ではダブルSOI基板の全ての層が存在しており(図3)、外側基板81と一体になっている。これにより、x中継部40は、第1のxばね41を介して外側基板81によって支持されている。x中継部40は、第1のxばね41によって外側基板81から離反した高さにおいてx軸方向に変位可能に支持されている。
z中継部51は、図2及び図3に示すように、第2シリコン層で形成されている。z中継部51は、図1において内側可動部30の内側に位置しており、2個の結合部52を備えている。z中継部51(2個の結合部52を含んでいる)の中心と内側可動部30の中心は一致している。図1に示すように、2個の結合部52は、第2シリコン層上では、互いに分離されている。しかしながら、図2及び図4に示すように、2個の結合部52は、第2酸化膜71を介して内側基板83に固定されており、内側基板83と一体化されている。したがって、2個の結合部52は一体化されている。一体化した2個の結合部52からなるz中継部51は、内側基板83と一体で変位する。
図2及び図3に示すように、4本の第2のzばね53は、第1シリコン層で形成されており、各第2のzばね53の一端が、第1酸化膜を介して結合部52に接続されている。外側基板81には、第2のzばね53に対応する部位に、エッチング用の開口86が形成されている。なお、図1では、開口86の図示を省略しており、以下の他の実施例においても積層構造体の平面図では、この開口86を省略する。4個のzばね固定部54では、ダブルSOI基板の5層が存在している。すなわち、zばね固定部54では、外側基板81上に第2酸化膜74が存在している。z中継部51は、第2のzばね53を介して外側基板81に固定されているため、外側基板81から離反した高さにおいてz軸方向にのみ変位可能に支持されている。
固定電極基板82と結合部52の間にコンデンサC1が形成されている。内側基板83と第2のz方向固定電極13の間にコンデンサC2が形成されている。コンデンサC1とコンデンサC2は直列に接続されている。直列に接続された2つのコンデンサC1,C2は、分圧電位を生じさせ、その分圧電位が結合部52に現れる。この分圧電位は、オペアンプ95とキャパシタ96と抵抗97とからなるC−V変換部93によって増幅され、AM復調回路94によって角速度を表す角速度情報を含むアナログ電気信号として出力されることになる。z変位出力部91の出力によって、z中継部51のz軸方向の変位を検出することができる。
z中継部51が上方に変位すれば、コンデンサC2の容量が増大し、コンデンサC1の容量が減少する。z中継部51が下方に変位すれば、コンデンサC2の容量が減少し、コンデンサC1の容量が増大する。コンデンサC1,C2の容量変化が逆向きに生じることから、z中継部51のz方向の変位に対して、分圧電位が大きく変化する。z変位出力部91の検出感度は高い。また、コンデンサC1,C2の容量変化が逆向きに生じることを利用してz中継部51のz方向の変位量を検出することから、環境温度の影響等を受けにくい。環境温度が変化してコンデンサC1,C2の容量が変化する場合には、同じ方向に変化することから、それが検出結果に影響する程度は低い。
図1及び図4に示すように、2個のy中継部61は、第2シリコン層で形成されている。図1に示すように、2個のy中継部61は、外側可動部20の外側に配置されており、中心Cfを通るx軸に対して対称な位置に配置されている。各y中継部61は、6つの枠を備えている。y中継部61の6つの枠は、x軸方向に2列、y軸方向に3列で配列されており、y軸方向に配列される3つの枠のうち、y軸方向の両端に位置する枠を外枠部62とし、中央に位置する枠を中枠部63とする。中枠部63の枠の内側に、y方向固定電極67が配置されている。
(1)外側基板81上に、基板面に直交するz軸方向に変位する内側可動部30と、基板面に平行なy軸方向に可動な外側可動部20とを備えている構造体を実現し;
(2)それを、ダブルSOI基板の積層構造体10で実現することによって小型化と量産化を可能とし;
(3)z軸方向から見たときに外側可動部20内に内側可動部30を収容しているため、外側可動部20と内側可動部30とが入れ子構造を構成し、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。
本発明に係る積層構造体を3軸加速度センサに適用した実施例2を、図5を参照して説明する。
図5に示すように、本実施例の積層構造体100は、上記実施例1と同じダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって得られる。本実施例の積層構造体100は、実施例1と異なる可動構造体101を備えている。本実施例の可動構造体101では、実施例1の2個のx中継部40に代わり、図5に示す2個のx中継部110を備えているとともに、実施例1の励振電極47に代わって2個のx方向固定電極115を備えている。積層構造体100は、x変位出力部103とy変位出力部99とz変位出力部91とに電気的に接続されており、これらにより3軸加速度センサが構成されている。その他の構成は、実施例1と同じであるため、その説明を適宜省略する。また、図5では、実施例1と同じ構成については、実施例1と同じ符号で示す。
また、積層構造体100に対してz軸方向に加速度が発生すると、外側可動部20及び内側可動部30が、z軸方向であって加速度が生じた向きと逆方向に並進移動するため、z中継部51もz軸方向に変位する。z変位出力部91が、z中継部51のz軸方向の変位に依存して出力値を変化させる。z変位出力部91の出力値に基づいて、z軸方向の加速度を検出することができる。その他の作用効果は実施例1と同じである。
本発明に係る積層構造体を2軸角速度センサに適用した実施例3を、図6及び図7を参照して説明する。
図6に示すように、本実施例の積層構造体120は、上記各実施例と同じダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって得られる。この積層構造体120とy変位出力部99とz変位出力部91とによって2軸角速度センサが構成されている。
本実施例の積層構造体120は、実施例1と異なる可動構造体121を備えている。可動構造体121は、実施例1の4本の第1のzばね31に代わり、4本のy‐zばね123を備えている。図7に示すように、本実施例では第1のzばね31がないため、基板125の外側基板126に、実施例1の開口84,85が形成されていないが、4本のy‐zばね123に対応して開口87が形成されている。また、本実施例の積層構造体120においても、全ての構成が、外側可動部20と内側可動部30の中心Cfを通るx軸及びy軸に関して対称な構造となっている。その他の構成は、実施例1と同じであるため、その説明を適宜省略する。図6及び図7では、実施例1と同じ構成については、同じ符号で示している。
y‐zばね123の両端には貫通電極PE3が形成されており、外側可動部20と内側可動部30の電気的接続が確保されている。
また、外側可動部20は、実施例1と同様に、第1のxばね41と第1のyばね21によって、x軸方向とy軸方向に変位可能である。内側可動部30がx軸方向とz軸方向に変位可能であり、外側可動部20がx軸方向とy軸方向に変位可能であるので、内側可動部30と外側可動部20は、y軸方向とz軸方向に相対移動する。内側可動部30は、y‐zばね123を介して外側可動部20に接続されているので、内側可動部30と外側可動部20は、y軸方向とz軸方向に相対移動可能である。y‐zばね123はx軸方向には変形しない。内側可動部30と外側可動部20は、x軸方向には同一量だけ変位する。
(1)外側基板126上に、基板面に直交するz軸方向に変位可能な内側可動部30と、基板面に平行なy軸方向に変位可能な外側可動部20とを備えている構造体を実現し;
(2)それを、ダブルSOI基板の積層構造体で実現することによって小型化と量産化を可能とし;
(3)z軸方向から見たときに外側可動部20内に内側可動部30を収容しているため、外側可動部20と内側可動部30とが入れ子構造を構成し、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。その他の作用効果は実施例1と同じである。
本発明に係る積層構造体を3軸の加速度センサに適用した実施例4を、図8を参照して説明する。
図8に示すように、積層構造体140は、上記実施例1と同じダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって得られる。この積層構造体140とx変位出力部103とy変位出力部99とz変位出力部91とによって3軸の加速度センサが構成されている。
本実施例の積層構造体140は、上記各実施例と異なる可動構造体141を備えている。本実施例の可動構造体141は、実施例3の2個のx中継部40に代わり、図8に示す2個のx中継部110を備えている。また、実施例3の励振電極47に代わって2個のx方向固定電極115を備えている。その他の構成は、実施例3と同じである。また、x中継部110及びx方向固定電極115の構成は、実施例2と同じである。積層構造体140は、x変位出力部103とy変位出力部99とz変位出力部91とに電気的に接続されている。実施例2と実施例3と同じ構成については、その説明を省略する。図8では、実施例2と実施例3と同じ構成については、実施例2と実施例3と同じ符号で示している。
本発明に係る積層構造体の実施例5を、図9を参照して説明する。本実施例の積層構造体150は、上記実施例1と同じダブルSOI基板の各層の所定範囲をエッチングすることによって得られる。図9に示すように、積層構造体150は、外側可動部20及び内側可動部30がy‐zばね123で接続されており、この点は実施例3及び4と同じであるが、その他の構成が実施例3及び4と異なっている。また、本実施例の積層構造体150においても、全ての構成が、外側可動部20と内側可動部30の中心Cfを通るx軸及びy軸に関して対称な構造となっている。
また、本実施例においても、
(1)外側基板151上に、基板面に直交するz軸方向に可動な内側可動部30と、基板面に平行なy軸方向に可動な外側可動部20とを備えている構造体を実現し;
(2)それを、ダブルSOI基板の積層構造体で実現することによって小型化と量産化とを可能とし;
(3)z軸方向から見たときに外側可動部20内に内側可動部30を収容しているため、外側可動部20と内側可動部30とが入れ子構造を構成し、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。
本発明に係る積層構造体を2軸の角速度センサに適用した実施例6を、図10乃至12を参照して説明する。
本実施例の積層構造体200は、実施例1〜5とは異なり、3層のSOI基板の所定範囲をエッチングすることによって製造される。本実施例で用いる3層のSOI基板では、厚みが5μmのシリコン層(以下、第1シリコン層という)、厚みが3μmの酸化シリコン層(以下、第1酸化膜という)、及び厚みが15μmのシリコン層(以下、第2シリコン層という)が、上から順に積層されている。すなわち、本実施例の積層構造体200には、第2酸化膜及び第3シリコン層が存在しない点において、実施例1〜5の積層構造体と異なっている。なお、3層のSOI基板では、酸化膜は一層のみであるが、実施例1〜5との整合を図るために、便宜上、一層のみの酸化膜を第1酸化膜という。
図10は、第2シリコン層の残存範囲を示し、網掛け部分は、第1酸化膜を介して第1シリコン層に固定されている範囲を示している。網掛けでない部分は、第1酸化膜が除去されており、第1シリコン層から遊離している範囲を示している。図10は、第1シリコン層を除去した状態を示している。図1と同等の構造には、200を加えた番号を付して重複説明を省略する。
図12は、外側基板281を除去した平面図を示している。実際には、外側基板281が、可動構造体201を支持する基板として機能している。
第2のzバネ253は、x軸方向に伸びており、z軸方向に薄くy軸方向に厚い板バネである。第2のzバネ253は、内側基板283からx軸方向に伸びており、x軸方向で内側可動部230と外側可動部220との間の位置にまで達し、固定部254で外側基板281に固定されている。第2のzバネ253は、内側可動部230と立体交差している。内側可動部230と第2のzばね253との間には、第1酸化膜分のギャップが形成されている。第2のzバネ253は、z軸方向のバネ定数が他の軸方向のバネ定数よりも小さい。第2のzバネ253の一端は、内側基板283と連続的に接続されている。また、第2のzバネ253の他端は、zばね固定部254を介して外側基板281に固定されている。zばね固定部254では、第1酸化膜と第2シリコン層とが存在している。zばね固定部254は、第2のzバネ253の他端側に対応する位置でy軸方向に伸びており、第2のzバネ253とその両側の溝G1を跨いでおり、両端が外側基板281にまで達している。zばね固定部254は、両端部が外側基板281に接続されているとともに、その中央部には第2のzバネ253が接続されている。これにより、第2のzバネ253は、溝G1によって外側基板281から分離されてはいるものの、zばね固定部254を介して外側基板281に固定されている。
また、内側基板283は第1酸化膜を介してz中継部251の各結合部252に接続されている。z中継部251は、内側基板283と第2のzバネ253とzばね固定部254を介して、外側基板281に固定されている。z中継部251は、第2のzバネ253によって外側基板281に対してz軸方向に変位可能となっている。内側基板283は、z中継部251と一体に変位する。
(1)外側基板281上に、基板面に直交するz軸方向に可動な内側可動部230と、基板面に平行なy軸方向に可動な外側可動部220とを備えている構造体を実現し;
(2)それをSOI基板の積層構造体で実現することによって小型化と量産化とを可能とし;
(3)z軸方向から見たときに外側可動部220内に内側可動部230を収容しているため、外側可動部220と内側可動部230とが入れ子構造を構成し、1枚の基板から製造可能な個数を増やし、1個あたりの製造コストを低下させることが可能となる。
なお、実施例6では、SOI基板で構成される3層の積層構造体を角速度センサに適用したが、実施例2及び4のように、積層構造体200の励振電極247をx方向固定電極に変更し、x中継部240をx中継部110に変更することによって、3層の積層構造体からなる3軸加速度センサに適用してもよい。
実施例1及び2の第2のzばね53は、第2シリコン層で形成されていてもよい。実施例3及び4のy‐zばね123は、第2シリコン層で形成されていてもよい。第2シリコン層では15μmであり、第1シリコン層よりも厚い。したがって、第2シリコン層で第2のzばね53及びy‐zばね123を形成する場合には、第2シリコン層15のこれらのばねに対応する部位をエッチングすることによってz軸方向の厚みを薄くすることが好ましい。
また、上記各実施例では、外側可動部と内側可動部とを共に枠状としたが、内側可動部は枠状でなくてもよく、内側可動部は、積層構造体の基板を平面視したときに、外側可動部の枠内にあればよい。
また、たとえば、外側可動部を第2シリコン層で形成し、内側可動部を第1シリコン層で形成するといった態様で、内側可動部と外側可動部とが異なる層で形成されていてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
11,101,121,141,201:可動構造体
12,212:第1のz方向固定電極
13,213:第2のz方向固定電極
20:外側可動部
21:第1のyばね
22:第3のxばね
30:内側可動部
31:第1のzばね
40,110:x中継部
41:第1のxばね
42,159:x連結部
45,160,245:xばね固定部
47,247:励振電極
51,251:z中継部
52,252:結合部
53,253:第2のzばね
54,154,254:zばね固定部
55:第2のxばね
61:y中継部
62:外枠部
63:中枠部
64:第2のyばね
65:y連結部
66,266:yばね固定部
67,267:y方向固定電極
71,72,73,74,75:酸化膜
80,125,151,280:基板
81,126,281:外側基板
82,282:固定電極基板
83,282:内側基板
84,85,86,87:開口
90:z変位出力部
91:z変位出力部
92:キャリア信号発生部
93:C−V変換部
94:AM復調回路
95:オペアンプ
96:キャパシタ
97:抵抗
99:y変位出力部
103:x変位出力部
111:中継側支持部
115:x方向固定電極
116:固定側支持部
123:y‐zばね
150:積層構造体
155:x‐zばね
156:x‐yばね
157:yばね部
158:xばね部
C1,C2:コンデンサ
CE:櫛歯状電極
Cf:中心
G1,G2:溝
PE1,PE2,PE3:貫通電極
Claims (8)
- 直交3軸をx軸,y軸,z軸とし、基板表面をx‐y面としたときに、
x軸方向に伸びている2辺とy軸方向に伸びている2辺を備えている外側可動部と、
z軸方向から見たときに前記外側可動部内に収容されている内側可動部を備えており、
前記外側可動部にyばねが接続されており、そのyばねによって前記外側可動部が基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
前記内側可動部にzばねが接続されており、そのzばねによって前記内側可動部が基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されており、
前記外側可動部と前記zばねが基板からの高さを異にする異なる層で形成されており、
前記zばねが前記外側可動部から離反した高さにおいて前記外側可動部と立体交差していることを特徴とする積層構造体。 - z軸方向から見たときに前記外側可動部外に位置しているx中継部が付加されており、
前記yばねと前記zばねが前記x中継部に接続されており、
前記x中継部と基板の間がxばねで接続されており、
前記xばねによって前記x中継部が基板から離反した高さにおいてx軸方向に変位可能に支持されており、
前記xばねと前記yばねによって前記外側可動部が基板から離反した高さにおいてx軸方向とy軸方向に変位可能に支持されており、
前記xばねと前記zばねによって前記内側可動部が基板から離反した高さにおいてx軸方向とz軸方向に変位可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の積層構造体。 - 前記x中継部をx軸方向に往復振動させる振動部と、
y中継部と、
そのy中継部のy軸方向の変位を検出するy変位検出部と、
z中継部と、
そのz中継部のz軸方向の変位を検出するz変位検出部とが付加されており、
前記z中継部は、前記内側可動部に第2のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のzばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されており、
前記y中継部は、前記外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
y軸周りとz軸周りの角速度を検出することを特徴とする請求項2に記載の積層構造体。 - 前記x中継部のx軸方向の変位を検出するx変位検出部と、
y中継部と、
そのy中継部のy軸方向の変位を検出するy変位検出部と、
z中継部と、
そのz中継部のz軸方向の変位を検出するz変位検出部が付加されており、
前記z中継部は、前記内側可動部に第2のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のzばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されており、
前記y中継部は、前記外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
x軸方向とy軸方向とz軸方向の加速度を検出することを特徴とする請求項2に記載の積層構造体。 - 直交3軸をx軸,y軸,z軸とし、基板表面をx‐y面としたときに、
x軸方向に伸びている2辺とy軸方向に伸びている2辺を備えている外側可動部と、
z軸方向から見たときに前記外側可動部内に収容されている内側可動部を備えており、
前記外側可動部と基板の間にyばねが介在しており、そのyばねによって前記外側可動部が基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
前記内側可動部と前記外側可動部の間がy-zばねで接続されており、前記内側可動部と基板の間にzばねが介在しており、前記y-zばねと前記zばねによって前記内側可動部が基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されていることを特徴とする積層構造体。 - z軸方向から見たときに前記外側可動部外に位置しているx中継部が付加されており、
前記yばねが前記x中継部に接続されており、
前記x中継部と基板の間がxばねで接続されており、
前記xばねによって前記x中継部が基板から離反した高さにおいてx軸方向に変位可能に支持されており、
前記xばねと前記yばねによって前記外側可動部が基板から離反した高さにおいてx軸方向とy軸方向に変位可能に支持されており、
前記内側可動部と前記基板の間に第2のxばねが付加されており、
その第2のxばねと前記zばねによって前記内側可動部が基板から離反した高さにおいてx軸方向とz軸方向に変位可能に支持されていることを特徴とする請求項5に記載の積層構造体。 - 前記x中継部をx軸方向に往復振動させる振動部と、
y中継部と、
そのy中継部のy軸方向の変位を検出するy変位検出部と、
z中継部と、
そのz中継部のz軸方向の変位を検出するz変位検出部が付加されており、
前記z中継部は、前記zばねと前記第2のxばねの間に挿入されているとともに、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されており、
前記y中継部は、前記外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
y軸周りとz軸周りの角速度を検出することを特徴とする請求項6に記載の積層構造体。 - 前記x中継部のx軸方向の変位を検出するx変位検出部と、
y中継部と、
そのy中継部のy軸方向の変位を検出するy変位検出部と、
z中継部と、
そのz中継部のz軸方向の変位を検出するz変位検出部が付加されており、
前記z中継部は、前記zばねと前記第2のxばねの間に挿入されているとともに、基板から離反した高さにおいてz軸方向に変位可能に支持されており、
前記y中継部は、前記外側可動部に第3のxばねを介して接続されているとともに、基板に第2のyばねを介して接続されており、基板から離反した高さにおいてy軸方向に変位可能に支持されており、
x軸方向とy軸方向とz軸方向の加速度を検出することを特徴とする請求項6に記載の積層構造体。
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